JPH05297907A - ロボットアームの制御方法 - Google Patents

ロボットアームの制御方法

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JPH05297907A
JPH05297907A JP12961792A JP12961792A JPH05297907A JP H05297907 A JPH05297907 A JP H05297907A JP 12961792 A JP12961792 A JP 12961792A JP 12961792 A JP12961792 A JP 12961792A JP H05297907 A JPH05297907 A JP H05297907A
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control
arm
function
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sensitivity function
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JP12961792A
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Hisao Nishii
久雄 西井
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Tsubakimoto Chain Co
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Tsubakimoto Chain Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アームの動作に伴う振動を特殊なセンサを必
要とせずに効果的に抑制することを可能とし、またこの
抑制のための最適化を容易とする。 【構成】 検出可能であるモータ回転角度θm の情報に
基づき感度関数用重み関数要素Pb を用いて感度関数を
決定すると共に、検出可能であるモータ回転角度θm
情報と、推定可能であるねじれ角度の情報θs とに基づ
き相補感度関数用重み関数要素Pc を用いて相補感度関
数を決定するH無限大制御コントローラ63を設計し、設
計したH無限大制御コントローラ63にて、制御対象要素
a (アーム駆動用のモータ)に動作指令を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に多関節のロボットア
ームにおける動作中の振動を抑制するために有用なロボ
ットアームの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年多くの産業分野において、加工又は
組立作業の無人化を図り、また劣悪な環境化での各種作
業の実施を可能とすべく、種々の産業用ロボットが用い
られている。このような産業用ロボットにおいては、実
際に作業を行うロボットアームが多くの自由度を有する
ことが切望されており、この切望に応え得るものとし
て、複数のアームを各別の関節を介して連結してなり、
全体として人間の腕と同等、又はこれを超える自由度で
の動作を可能とした多関節型のロボットアームが開発さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこの種のロボ
ットアームにおいては、前記関節の動作に伴って該関節
を枢軸とする回転動作がアームに生ずるとき、関節への
駆動力の伝達系又はアーム自体の剛性不足、並びにこれ
らの慣性に起因する振動の発生が避けられず、前記アー
ムが所定の目標位置に整定するまでに多くの時間を要す
るという問題があり、前記振動を有効に抑制しつつアー
ムを動作させるための制御方法の実現が重要な課題とな
っている。
【0004】このような制御方法としては、従来、次の
3方法が知られている。第1の方法である加速度フィー
ドバック法は、アームに加速度センサを取付け、該アー
ムの動作中に生じる実際の振動を検出し、この検出結果
を関節の駆動源(モータ)への動作指令にフィードバッ
クする方法である。ところがこの方法においては、前記
加速度センサ及びこれの出力信号の処理系を必要とし、
制御系の全体構成の複雑化により調整の困難さを招来す
ると共に、コスト高になるという難点がある。
【0005】また第2の方法である状態フィードバック
法は、制御対象となるロボットアームを線形近似により
予めモデル化し、このモデルから動作中のアーム各部の
状態を推定して、これらを関節の駆動源(モータ)への
動作指令にフィードバックして制御系全体の極配置を設
定する手法である。ところがこの方法においては、前記
線形近似によるモデル化が容易ではない難点がある。ま
た得られた状態量の夫々をフィードバックする際の各別
のフィードバック定数の最適化手法はあるが、この手法
による解は無限個存在し、振動の効果的な抑制のための
満足すべきフィードバック定数の決定試行錯誤を必要と
し、多大の手間を要するという難点がある。
【0006】更に第3の方法は、駆動系の各部に機械的
なダンピング(摩擦)を付加する方法である。この方法
は、振動抑制のためには有効であるが、各部の摩擦増加
によりロボットアームの動作効率の低下を招来する上、
各部における発熱が大きくなる問題も生じることから、
望ましい方法ではあるとは言えない。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、アームの動作に伴う振動を特殊なセンサを必要
とせずに効果的に抑制でき、またこの抑制のための最適
化が容易であるロボットアームの制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロボットア
ームの制御方法は、弾性要素を含む減速手段を介してモ
ータの回転軸に連動連結された回転関節の回転に伴って
動作するアームを目標位置に到達せしめるべく、その目
標位置とアームの実際の位置との偏差の情報に基づい
て、該偏差を解消するように前記モータに動作指令を与
えるロボットアームの制御方法において、検出可能であ
る前記回転軸の回転角度の情報に基づいてその感度関数
を決定すると共に、検出可能である前記回転軸の回転角
度の情報と推定可能である前記減速手段の回転方向のね
じれ角度の情報とに基づいてその相補感度関数を決定す
るH無限大制御コントローラを設計し、設計したH無限
大制御コントローラにて前記モータに動作指令を与える
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明は、H無限大制御を用いてアームの位置
制御及びアームの防振制御を行うものである。H無限大
制御においては、感度関数が制御の応答性及び対ノイズ
性の決定要素となっており、相補感度関数が制御系のロ
バスト性の決定要素となっている。制御の応答性及び対
ノイズ性を向上させるためには、感度関数を小さくすれ
ば良く、また、制御系のロバスト性を向上させるために
は、相補感度関数を小さくすれば良い。感度関数及び相
補感度関数は制御系の感度を決定するものであるので、
アームの位置制御を行う際にアームの振動を抑制するた
めには、感度関数を小さくすると共に相補感度関数を小
さくすれば良い。
【0010】本発明では、H無限大制御コントローラの
設計に際して、検出可能であるモータの回転軸の回転角
の情報に基づいて感度関数を決定するため、実際の回転
角とその目標値との偏差を小さくすることができるの
で、H無限大制御コントローラは、アームの位置制御に
おいて制御の応答性及び対ノイズ性を向上させることが
可能である。また、H無限大制御コントローラの設計に
際して、前記回転角度の情報と、その回転角度の情報に
関連して推定することが可能である減速手段の回転方向
のねじれ角度の情報とに基づいて相補感度関数を決定す
るが、前記ねじれ角度の情報は、アームの振動を表す情
報であるので、ねじれ角度の情報に関連して相補感度関
数を決定することにより、H無限大制御コントローラ
は、アームの振動を小さくすると共に制御系のロバスト
性を向上させることが可能である。
【0011】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て具体的に説明する。図1は本発明に係るロボットアー
ムの制御方法(以下本発明方法という)の実施状態を示
す模式的ブロック図である。
【0012】図中1は、その基端部に回転関節2を有
し、該回転関節2を枢軸とする回転により、作業端であ
るその先端部を所定の目標位置に到達せしめるべく動作
するアームである。回転関節2は、駆動源であるモータ
3に減速機4及び弾性要素5を介して連結されており、
アーム1は、減速機4及び弾性要素5を介して回転関節
2に伝達されるモータ3の駆動力により前述の如く動作
する。なお弾性要素5は、モータ3からアーム1への駆
動系における弾性及びアーム1自体の弾性を含むもので
あり、この弾性要素5の存在がアーム1の動作中に生じ
る振動の主因となっている。アーム1に関する特性は、
減衰のあるバネ振動系に近似できるものであり、アーム
1には低周波数の振動が発生し易くなっている。
【0013】以上の如き構成のロボットアームの駆動
は、制御部6からモータ3に与えられる動作指令に従っ
て行われる。モータ3の回転軸30には、例えばロータリ
エンコーダを用いてなる回転角度検出器7が装着してあ
り、該回転角度検出器7にて検出されるモータ3の回転
角度θm (以下モータ回転角度θm という)は、制御部
6に与えられている。
【0014】本発明方法に従って動作する制御部6は、
後述するような原理に基づくH無限大制御コントローラ
であり、外部から与えられる目標値と前記モータ回転角
度θ m の検出値とを用い、両者間の偏差を解消すべくモ
ータ3に動作指令を発する。この動作指令には、後述す
るようなH無限大制御により、アーム1の動作中に生じ
る振動を抑制する信号成分が含まれており、この動作指
令に従ってモータ3が動作すると、アーム1が目標位置
に到達すると共にその動作の際のアーム1の振動が抑制
されるようになっている。
【0015】次に、本発明方法の基本原理について説明
する。図2は一般的なフィードバック制御ループのブロ
ック図である。図2において、62はゲインGを有する制
御対象要素であり、該制御対象要素62はゲインKを有す
る制御要素61によって制御されるようになっている。制
御対象要素62にはノイズWが発生するようになってお
り、制御対象要素62の出力とノイズWとの和が、観測で
きる出力yとなる。また、出力yはフィードバックさ
れ、制御ループへの入力uと出力yとの偏差eが制御要
素61へ与えられ、制御要素61は偏差eを零にするように
制御対象要素62を制御するようになっている。
【0016】このような制御ループにおけるノイズWか
ら出力yまでの伝達関数GWyは下記(1) 式の如く表され
る。
【0017】
【数1】
【0018】このように表される伝達関数GWyを小さく
すると、どのようなノイズWが発生しても、出力yに対
するノイズWの影響を小さくできる。換言すれば、伝達
関数GWyを小さくすると、図2の制御ループはノイズW
に対してロバストな制御系になる。
【0019】また、このような制御ループにおける入力
uから偏差eまでの伝達関数Gueは下記(2) 式の如く表
される。
【0020】
【数2】
【0021】伝達関数Gueは伝達関数GWyと同様の特性
になる。このように表される伝達関数Gueを小さくする
と、どのような入力uに対しても偏差eを小さくでき
る。換言すれば、伝達関数Gueを小さくすると、図2の
制御ループは応答性が良い制御系になる。
【0022】前記(1),(2) 式の右辺は感度関数と呼ばれ
ている。以下の説明において感度関数はSにて表す。
【0023】次に、図2の制御ループにおける制御対象
要素62の特性(ゲインG)が変動することを考える。図
3は制御対象要素の特性が変動するフィードバック制御
ループのブロック図である。図中621 は、制御ループの
モデルの制御対象要素のゲイン公称値Gを有するモデル
公称値要素であり、モデル公称値要素621 の出力側に乗
法的モデル誤差Δを有するモデル誤差要素622 が並列結
合されている。図3の制御ループにおいては、ゲイン公
称値Gに対して、乗法的モデル誤差Δを考慮したG(1
+Δ)が真の制御対象要素620 の特性であることを意味
している。
【0024】このような、制御対象要素の特性が変動す
るフィードバック制御ループにおいて、制御対象620 が
安定であるためには、小ゲインの定理より、下記(3) 式
を満足する必要がある。
【0025】
【数3】
【0026】前記(3) 式におけるTは相補感度関数と呼
ばれており、該相補感度関数Tは下記(4) 式の如き特性
で表される。
【0027】
【数4】
【0028】前記(3) 式を考えると、乗法的モデル誤差
Δが大きい場合は、相補感度関数Tが小さければ、制御
要素61を含めた閉ループが安定であるという、乗法的モ
デル誤差Δと相補感度関数Tとの関係を導き出すことが
できる。
【0029】また、以上説明した如きフィードバック制
御ループの特性からは、次のような関係が得られる。即
ち、制御ループの応答性の向上及び制御ループの対ノイ
ズ性の向上を図るためには、感度関数Sを小さくすれば
良く、また、制御ループのロバスト性の向上を図るため
には、相補感度関数Tを小さくすれば良い。これは、混
合感度問題と呼ばれている。
【0030】しかしながら、感度関数Sと相補感度関数
Tとの関係は、下記(5) 式にて制約されるため、感度関
数S及び相補感度関数Tを共に小さくするということは
不可能である。
【0031】
【数5】
【0032】そこで、感度関数Sと相補感度関数Tとの
夫々に周波数重みを与えることを考える。前記応答性は
低周波領域で重要であり、乗法的モデル誤差Δは高周波
領域で顕著に現れるため、前記(5) 式を満足するよう
に、低周波領域では感度関数Sを小さくし、一方、高周
波領域では相補感度関数Tを小さくするように、感度関
数Sと相補感度関数Tとの夫々に周波数重みを与えれ
ば、前述の如き、応答性,ノイズ性及びロバスト性を向
上させることが可能となる。
【0033】この場合、感度関数Sに対する周波数重み
を重み関数W1にて表し、相補感度関数Tに対する周波
数重みを重み関数W3にて表すと、重み関数W1は、制
御対象要素620 の安定を図る小ゲインの定理に基づいた
下記(6) 式を満足すれば良く、重み関数W3は、制御対
象要素620 の安定を図るための条件を定めた小ゲインの
定理に基づく下記(7) と、下記(8) 式とを満足すれば良
い。
【0034】
【数6】
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】前記(6) 式より、感度関数Sを低周波領域
で小さくするためには、重み関数W1を低周波領域で大
きくすれば良いことが判る。また、前記(7) 式より、相
補感度関数Tを高周波領域で小さくするためには、重み
関数W3を高周波領域で大きくすれば良いことが判る。
これに加えて、重み関数W3が前記(8) 式を満足すれ
ば、乗法的モデル誤差Δが変化しても閉ループは安定と
なる。
【0038】前記(6),(7) 式を満足し、且つ閉ループが
安定となるコントローラを設計するのが、H無限大制御
である。図4は混合感度問題を考えたフィードバック制
御ループのブロック図である。
【0039】図中Pは、周波数重みを含めた制御対象の
拡大系(以下制御対象拡大系という)である。この制御
対象拡大系Pには、ノイズ及び指令値を含めた外生信号
wと、ゲインFを有するH無限大制御要素63からの出力
である制御入力uとが入力されるようになっており、制
御対象拡大系Pからは、小さくしたい制御量z1 ,z3
と、観測可能な出力yとが出力されるようになってい
る。また、制御対象拡大系Pからの出力のうち、前記出
力yはH無限大制御要素63に入力されるようになってい
る。
【0040】制御対象拡大系Pにおいては、制御入力u
が、ゲインGを有する制御対象要素Pa に与えられる。
その制御対象要素Pa の出力である制御対象出力y
g は、そのまま、重み関数W3を有する相補感度関数用
重み関数要素Pc の入力になると共に、外生信号wとの
偏差が、重み関数W1を有する感度関数用重み関数要素
b の入力及び観測可能な出力yになる。また、感度関
数用重み関数要素Pb の出力は、小さくしたい制御量z
1 になり、相補感度関数用重み関数要素Pc の出力は、
小さくしたい制御量z3 になる。
【0041】以上の如き制御ループでは、相補感度関数
用重み関数要素Pc の入力は制御対象出力yg であり、
これは、センサ情報(観測可能な情報)を零にしたい制
御対象にH無限大制御が有効であることを表している。
しかし、ロボットを考えると、制御対象出力yg は、具
体的には回転角度検出器7によって検出されるモータ3
の回転角度であり、このモータ回転角度θm は零にした
い情報ではない(任意の角度で位置決めを行うため)。
このため、図4の如き制御対象拡大系Pを用いた制御方
法は、有効ではないことが判る。また、零にしたい情報
は、アーム先端の振動であり、この振動を検出するため
のセンサをロボットに取付ける場合は、コストが高くな
るという問題があり、現実的ではない。
【0042】そこで、本発明方法では、前記図4の如き
制御ループを以下に示すような図5の如き制御ループに
変換することを提案する。図5は本発明方法の実施に適
用する制御ループのブロック図である。
【0043】図5の制御ループでは、制御ループの制御
対象要素Pa の出力から、ゲインCa を有する第1出力
関数要素Pe によってモータ回転角度θm の情報が抽出
され、ゲインCb を有する第2出力関数要素Pd によっ
てモータ回転角度θm 及び減速機構のねじれ角度θs
情報が抽出されるようになっている。前記第1出力関数
要素Pe は、制御対象要素Pa の出力の状態変数Xg
らモータ回転角度θmの成分のみを抽出する関数であ
り、前記第2出力関数要素Pd は、制御対象要素Pa
出力の状態変数Xg からモータ回転角度θm の成分のみ
を抽出する関数である。
【0044】また、前記第1出力関数要素Pe によって
抽出されたモータ回転角度θm は、これと外生信号wと
の偏差が、感度関数用重み関数要素Pb の入力及び観測
可能な出力yになり、前記第2出力関数要素Pd によっ
て抽出されたモータ回転角度θm 及びねじれ角度θ
s は、相補感度関数用重み関数要素Pc の入力になるよ
うになっている。
【0045】制御ループをこのような構成とすると、モ
ータ回転角度θm を出力フィードバックとした感度関数
設計が可能となる。前記ねじれ角度θs の情報は、アー
ム1の振動に近似できる情報であるので、相補感度関数
用重み関数要素Pc の周波数重みを適切に設定すれば、
アーム1の振動に関するノッチフィルタの設計が可能で
ある。この場合、感度関数用重み関数要素Pb の重み関
数W1は、例えば下記(9) 式に示される如く設定し、相
補感度関数用重み関数要素Pc の重み関数W3は、例え
ば下記(10)式に示される如く設定すれば良い。
【0046】
【数9】
【0047】
【数10】
【0048】図6は前記(9) 式にて表される重み関数W
1及び前記(10)式にて表される重み関数W3を用いた場
合の本発明方法の制御の閉ループ周波数特性と、従来の
比例制御の閉ループ周波数特性とを示すグラフであり、
縦軸にゲイン(dB)、横軸に周波数(rad/sec)をと
り、これらの関係を、従来の比例制御は破線、本発明方
法の制御は実線にて示してある。図6から明らかな如
く、本発明方法の制御は良好なノッチ特性を示してお
り、また、本発明方法の制御は、従来の比例制御と比し
て帯域幅が拡がっており、応答性が従来の比例制御より
も向上していることを示している。さらに、本発明方法
の制御は、高周波数領域での減衰が大きくロバスト性が
従来の比例制御よりも向上していることを示している。
【0049】図7は本発明方法の制御及び従来の比例制
御についてのモータ回転角度θm のステップ応答を示す
グラフであり、縦軸にモータ回転角度(rad)、横軸に時
間(sec) をとり、これらの関係を、従来の比例制御は破
線、本発明方法の制御は実線にて示してある。また、図
8は本発明方法の制御及び従来の比例制御についてのア
ーム1先端の加速度のステップ応答を示すグラフであ
り、縦軸にアーム1先端の加速度(rad/sec)、横軸に時
間(sec) をとり、これらの関係を、従来の比例制御は破
線、本発明方法の制御は実線にて示してある。
【0050】図7及び図8から明らかな如く、従来の比
例制御においては、モータ回転角度及びアーム1先端の
加速度についてのステップ応答が整定せず、一方、本発
明方法の制御においては、モータ回転角度及びアーム1
先端の加速度についてのステップ応答が短時間で整定し
ており、本発明方法の制御では著しい防振効果が表れて
いる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明方法において
は、検出可能であるモータの回転軸の回転角の情報に基
づいて感度関数を決定することにより、アームの位置制
御において制御の応答性及び対ノイズ性を向上させ、ま
た、前記回転角度の情報と、推定することが可能である
減速手段の回転方向のねじれ角度の情報とに基づいて相
補感度関数を決定することにより、アームの振動を小さ
くすると共に制御系のロバスト性を向上させるH無限大
制御コントローラを設計し、このH無限大制御コントロ
ーラにてロボットアームの制御を行うため、モータの回
転軸の回転角のセンサ以外の特殊なセンサを要すること
なくロボットアームの振動を極めて有効に抑制できるか
ら、目標位置への位置決め時間を短縮でき、高速での作
業が可能となると共に、前記振動に起因して作用する力
の軽減により、長寿命化に寄与でき、また、既存のロボ
ットアームへの本発明の適用は、既存のものの制御系の
ソフトウェアの変更を行うだけで実現できる等、本発明
は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施態様を示す模式図である。
【図2】一般的なフィードバック制御ループのブロック
図である。
【図3】制御対象要素の特性が変動するフィードバック
制御ループのブロック図である。
【図4】混合感度問題を考えたフィードバック制御ルー
プのブロック図である。
【図5】本発明方法の実施に適用する制御ループのブロ
ック図である。
【図6】本発明方法の制御の閉ループ周波数特性と、従
来の比例制御の閉ループ周波数特性とを示すグラフであ
る。
【図7】本発明方法の制御及び従来の比例制御について
のモータ回転角度のステップ応答を示すグラフである。
【図8】本発明方法の制御及び従来の比例制御について
のアーム先端の加速度のステップ応答を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 アーム 2 回転関節 3 モータ 4 減速機 5 弾性要素 6 制御部 7 回転角度検出器 30 回転軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性要素を含む減速手段を介してモータ
    の回転軸に連動連結された回転関節の回転に伴って動作
    するアームを目標位置に到達せしめるべく、その目標位
    置とアームの実際の位置との偏差の情報に基づいて、該
    偏差を解消するように前記モータに動作指令を与えるロ
    ボットアームの制御方法において、 検出可能である前記回転軸の回転角度の情報に基づいて
    その感度関数を決定すると共に、検出可能である前記回
    転軸の回転角度の情報と推定可能である前記減速手段の
    回転方向のねじれ角度の情報とに基づいてその相補感度
    関数を決定するH無限大制御コントローラを設計し、設
    計したH無限大制御コントローラにて前記モータに動作
    指令を与えることを特徴とするロボットアームの制御方
    法。
JP12961792A 1992-04-21 1992-04-21 ロボットアームの制御方法 Pending JPH05297907A (ja)

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