JPH052946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本案は、商品見本用の合成樹脂製カバーラベル
に係るもので、自動販売機に設置される見本用の
ビール缶、ガラスびんその他の飲料容器に利用さ
れる。

〔従来の技術〕

自動販売機の見本窓におかれている見本用の容
器には、従来、半割り筒状の合成樹脂製のラベル
が用いられている。このラベルは、その表面に販
売商品と同一の印刷が施され、これを販売商品に
模した本体に巻き付け、その背面側において両端
縁を接着テープなどで止着して使用している。

〔本考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この見本は長期間にわたつて見本窓の
内部におかれ、太陽光線、気温変動などにより印
刷模様等が劣化退色するので所要期間の経過後は
これを交換しなければならないが、この場合に、
半割のラベルを所定の位置に巻き付けてその両端
縁を止着させる作業がかなり煩雑であり、手間を
要する難点があつた。

また、半割りのラベルの両端縁を接着テープで
止着するだけであるから、例えば口端部近くに複
数のリブ状突周が設けられたビール缶のように、
本体に凹凸がある場合にはこれに正確にフイツト
せずに外観上見劣りするとともに、接着テープが
劣化して剥がれラベルが本体から遊離してしまう
欠点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本案は上記の問題点を解決するもので、このカ
バーラベルは、被装着体の直径と同一の直径で、
且つその表面に被装着体と同一の印刷を有する筒
状であつて、その上端部近くの胴周には、被装着
体の環状突周に対応する同一形状の環状突周を有
して下端が開口され、この下端開口から被装着体
を着脱自在に挿入可能にして被装着体の全外周面
を覆うようにしたことを特徴としている。

〔作用〕

本案のカバーラベルは、被装着体の直径と同一
の直径を有する筒状であり、且つその上部には、
被装着体の上部の環状突周に対応する同一形状の
環状突周を有し下端が開口されているため、被装
着体を前記下端開口部からその内部に着脱自在に
挿入すれば簡単にこれを装着することができ、ま
た、容易に取り外すことができる。

この装着状態では、カバーラベルの環状突周が
被装着体の環状突周に対応してこれによく密着
し、且つカバーラベルの胴周における各部分の直
径は被装着体のこれに対応する部分の直径と同一
になつているため、被装着体に完全に密着して遊
離部分が生ぜず、あたかも販売する実際の商品と
同一の外観が呈される。

〔実施例〕

図面は本案カバーラベルをビール缶に使用した
場合の一実施例を示している。

このカバーラベル１は、ポリプロピレン等の発
泡収縮剤その他の合成樹脂で形成され、被装着体
であるビール缶２の全外周面を覆う筒状になつて
おり、その表面には前記ビール缶２と同一の印刷
が施されている。また、その上部の胴周には、ビ
ール缶２の口部近くに設けられた径を異にする環
状の突周３′と同一形状でこれを嵌合し得る突周
３が設けられ、下端は開口されている。

上記のカバーラベル１は、次のようにして成形
される。まず、第２図に示すように、被装着体と
してのビール缶２と同一形状の成形型４，５を中
央部から縦に２分割してその各分割面を凹ませ、
この成形型４，５が合体したときの直径ａがビー
ル缶２の実際の直径ｂよりもやや小さくなるよう
にしておく。

次いで、ビール缶２の実際の直径ｂと同等の直
径を有し、且つその表面にビール缶２と同一の印
刷をした合成樹脂製筒体１ａの内部に前記成形型
４，５を合体させて挿入したのち、中央部に隔離
板６を有する固定部材７を成形型４，５の上下両
端に取り付けて前記隔離板６を両成形型４，５の
間に挿入することにより、両成形型４，５を押し
開いてその直径がビール缶の直径ｂ、すなわち、
合成樹脂製筒体１ａの直径と同等になるように保
たせ、前記筒体１ａを加熱して樹脂剤を収縮させ
成形する。

この場合、隔離板６の外周面はビール缶の胴周
と同一のアール面に形成され、両成形型４，５の
間においてその胴周面と同一面に保たれているか
ら、樹脂剤が収縮してもこの部分で凹みを生ずる
ことはない。

こうして筒体１ａが冷却硬化したのち、前記固
定部材７を取り外して成形されたカバーラベル１
を取り出すもので、これにより、カバーラベル１
は、ビール缶２のリブ状突周３′と同一のリブ状
突周３を有し、且つその直径がビール缶２の直径
と同等に形成される。

このカバーラベル１は上記のように構成されて
いるので、被装着体のビール缶２の上部からこれ
をかぶせ、その内部にビール缶を挿入すれば簡単
にこれを装着することができる。

また、その口部近くのリブ状突周３は前記ビー
ル缶２のリブ状突周３′と同一に形成され、しか
もカバーラベルの各部分の直径はビール缶２のこ
れに対応する部分の直径と同一になつているた
め、これを装着した場合によくビール缶２にフイ
ツトして遊離する部分が生ぜず、販売する実際の
商品と同一の外観を得ることができる。

〔効果〕

上記のごとく、本案によれば、被装着体の直径
と同一の直径で、且つその表面に被装着体と同一
の印刷を有する筒状であつて、その上端部近くの
胴周には、被装着体の環状突周に対応する同一形
状の環状突周を有して下端が開口され、この下端
開口から被装着体を着脱自在に挿入可能にして被
装着体の全外周面を覆うようにしたので、これを
下端開口から被装着体にかぶせてその内部に被装
着体を挿入すればよいから、簡単にカバーラベル
を脱着できる効果がある。また、カバーラベルの
環状突周は被装着体の環状突周に対応する同一形
状であるから、装着時にはその環状突周が確実に
被装着体の環状突周に密着し、その他の胴周部分
も完全に被装着体に密着して少しも遊離すること
がなく、実際の商品と同一の外観を保ち得る効果
がある。

【図面の簡単な説明】

図面はビール缶について本案を具体化した一実
施例を示し、第１図はカバーラベルの一部縦断面
図、第２図は装着状態の一部切欠した斜面図、第
３図及び第４図はラベルカバーの成形状態を示す
中央縦断面図である。 １……カバーラベル、２……被装着体、３，
３′……環状突周。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被装着体の直径と同一の直径で、且つその表面
   に被装着体と同一の印刷を有する筒状であつて、
   その上端部近くの胴周には、被装着体の環状突周
   に対応する同一形状の環状突周を有して下端が開
   口され、この下端開口から被装着体を着脱自在に
   挿入可能にして被装着体の全外周面を覆うように
   したことを特徴とする商品見本用合成樹脂製カバ
   ーラベル。