JPH05294613A - 球状コランダム粒子 - Google Patents

球状コランダム粒子

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JPH05294613A
JPH05294613A JP3339913A JP33991391A JPH05294613A JP H05294613 A JPH05294613 A JP H05294613A JP 3339913 A JP3339913 A JP 3339913A JP 33991391 A JP33991391 A JP 33991391A JP H05294613 A JPH05294613 A JP H05294613A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コランダム粒子固有の特性である熱伝導率、
電気絶縁性、硬度などを損うことなく、粒子の研削、研
磨力が少なく電子部材用途に適した球状コランダム粒子
を得る。 【構成】 単一粒子が最大径150μm 以下、平均粒子
径5〜35μm であり、かつカッティングエッジを有し
ない形状である球状コランダム粒子であり、α線放射量
は0.01c/cm2 ・hr以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカッティングエッジを有
しない球状コランダム粒子に係り、電子部品の封止材料
充てん剤、仕上げラッピング材の原料、耐火物、ガラ
ス、セラミックスおよびそれらを含む複合材における球
状骨材に有用な低研磨性、かつフロー特性に優れた球状
コランダム粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品が小型化高容量化するの
にともなって放熱性の優れたゴム・プラスチック系の絶
縁材料の要求が増加し、充てん剤として熱伝導の大きな
アルミナが注目され、溶融シリカや結晶性シリカに代っ
て使用されはじめている。特にICなど半導体の封止材
料用途では、平均粒子径が5μm 以上好ましくは10μ
m 以上で、かつ1μm の微粒から44μm 以上の粗粒ま
で幅広い粒度分布の粗粒が要求される。かつコランダム
(αアルミナ)はモース硬度が大きいため、機械装置の
摩耗が激しいことが知られている。そのため粒子の形状
としてカッティングエッジのない丸味のある球状のもの
が望まれる。また、キャスタブル耐火物用途では従来か
ら使用されている不規則形状の骨材粒子と微粒子を球形
ないしは球状化することにより、キャスタブル材料の低
水分流動性の改善、焼成収縮率の低下、耐熱クラック性
の改良が図られており、その材料のひとつとして平均粒
子径が5μm 以上好ましくは10μm 以上の球状のコラ
ンダム粒子が要求されている。
【0003】斯様なコランダム粒子として電融アルミナ
や焼結アルミナの粉砕品が知られているがいずれも鋭い
カッティングエッジをもつ不規則形状の粒子であり、そ
れ故に研削、研磨材として有用である。又、球状アルミ
ナ粒子を製造する方法として、バイヤー法のアルミナを
高温プラズマや酸水素炎中に噴射し、溶融させ急冷する
ことにより球形化するいわゆる溶射法が知られている。
しかし、この方法は、熱原単位が大きく、経済的でない
ばかりか、得られるアルミナはα−Al2O3 (コランダ
ム)が主成分ながら、δ−Al2O3 などを副成分として含
有するのが通例である。これらの副成分の混在は、アル
ミナの熱伝導率を小さくする原因になり好ましくない。
【0004】かかる従来法の問題点を解決するため、粒
径が5μm 以上の規則形状のα−Al2O3 (コランダム)
粒子を作るために、2,3の新しい方法が提案されてい
る。例えば特公昭60−33763号によれば、高ナト
リウム含有の水酸化アルミニウムを予備脱水後、特定の
鉱化剤を添加し、ロータリー・キルンで焼成し粗大粒の
アルミナを得る方法が開示されている。又、特開昭58
−181725号には、乾式吸収アルミナに弗素および
/又は、硼素を含む鉱化剤を加え、ロータリー・キルン
の焼成により、同様のアルミナ粗粒が得られることが示
されている。しかるに、これらの方法で作られる粗粒ア
ルミナの形状は前記特開昭58−181725号明細書
の図面(顕微鏡写真)に例示される如く、規則的なカッ
ティングエッジを有するもので丸味のある球状のもので
はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】コランダムはモース硬
度が大きく、プラスチックやゴムその他の材料に混合充
てんするさいに、あるいはアルミナ粒子を充てんした複
合材料を成形・加工するさいに、混練・成形加工装置を
著しく損傷することが知られている。特にIC、LS
I、VLSI等の電子部品の樹脂封止材料の充てん剤と
して、既存のアルミナ(特に研磨剤や耐火物に使われて
いる電融アルミナや焼結アルミナの粉砕品)を利用しよ
うとすると、その鋭いカッティングエッジのため研削、
摩耗が激しくかつ、ボンディング・ワイヤーや半導体素
子を損傷することが大きな欠点となっている。
【0006】かかる欠点はIC、LSI、VLSI等の
樹脂封止材に限らず、広く電子部品の電気絶縁用樹脂
や、構造材料用のエンジニアリングプラスチックにアル
ミナを充てんし、熱伝導率や耐摩耗性などを改善する用
途目的にとって大きな障害となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した現
状にかんがみ熱伝導率や電気絶縁性、硬度などコランダ
ム粒子固有の特性を損うことなく、粒子の研削、研磨力
の少ない充てん剤用あるいは骨材用コランダムの開発を
目的として種々研究した結果本発明に到達したものであ
る。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、単一粒子が最
大径150μm 以下、平均粒子径5〜35μm であり、
かつカッティングエッジを有しない形状であることを特
徴とする球状コランダム粒子でありさらに必要に応じて
上記粒子のα線放射量が0.01c/cm2 ・hr以下で
あることを特徴とする球状コランダム粒子である。
【0009】本発明者らは、従来から研磨材や耐火物の
細骨材に使用されている電融アルミナあるいは焼結アル
ミナの粉砕品で、平均粒子径が5〜35μm 、好ましく
は10〜25μm の範囲にある粒度のもの(例えば、昭
和電工(株)製RW220F、SRW325Fなど)
が、現在、電子部品の封止材料の充てん剤として用いら
れている溶融シリカあるいは結晶性シリカ(α−SiO2
の粉砕品の粒度分布とほぼ同じような分布を有すること
に注目した。これらのアルミナは、溶融または1500
℃〜1850℃の高温度で熱処理されているためアルミ
ナの結晶が十分に発達しその粉砕物は充てん剤として望
ましい粒度分布を有するものの前述した如く粉砕工程に
おいて鋭いカッティングエッジが生成されるため充てん
剤として実用化されていない。
【0010】そこで本発明者らはこれらの粗粒の粒度分
布を維持しつつ、粒子形状の改良について鋭意研究した
結果、ハロゲン化合物、硼素化合物等、アルミナの鉱化
剤あるいは結晶成長剤として従来から知られている公知
の薬剤を電融アルミナあるいは焼結アルミナの粉砕品に
少量添加し1000℃〜1550℃の温度で加熱処理す
る方法により、これらアルミナ粗粒子の鋭い角すなわち
カッティングエッジが減少し、同時に形状が球状化する
ことを見出し本発明を完成するに至ったものである。
【0011】本発明において出発原料として用いられる
アルミナ粗粒は、公知の方法で製造される電融アルミナ
あるいは焼結アルミナのいずれでも良く、電融あるいは
焼結アルミナの粉砕品の粒度分布は沈降法による平均粒
子径が5μm ないし35μm、好ましくは10μm ない
し25μm の範囲のもので最大粒子径は150μm を超
えず、好ましくは74μm 以下である。平均径が5μm
以下の場合は、水酸化アルミニウムに結晶成長剤を添加
する公知の方法で丸味のある粒子形状のものが得られる
ため本発明を適用する必要がない。又、原料の平均径
が、35μm 以上、あるいは150μm より大きな粒子
が増えると、粗粒のカッティングエッジの減少が不十分
になるため好ましくない。
【0012】又、粗粒の球状化を促進するために予めア
ルミナ水和物特に水酸化アルミニウムやアルミナ・ゲル
あるいは熱反応性の良い微粒アルミナを電融アルミナあ
るいは焼結アルミナに混合して加熱処理することが有効
であることが見出された。経済的な観点からはバイヤー
法水酸化アルミニウム(ギブサイト結晶)が好ましくそ
の平均粒子径10μm 以下のものが最適である。本発明
者等の観測によるとかかる球状化促進剤は、後述する薬
剤と相乗的に粗粒アルミナに作用し、不規則的な鋭いカ
ッティングエッジに選択的に吸収され球状化するという
驚くべき現象が認められた。さらに副次的な効果として
特に水酸化アルミニウムあるいはアルミナゲルのような
アルミナ水和物を添加することにより、熱処理物の集塊
の凝集力が弱くなり、一次粒子への解砕が容易になると
いう特徴が認められた。
【0013】かかる球状化促進剤の最適添加量は、電融
アルミナあるいは焼結アルミナの粉砕品の粒度により異
なるが水酸化アルミニウムを添加する場合、5wt%乃至
100wt%(アルミナ換算、電融アルミナあるいは焼結
アルミナに対する割合)が好ましい。5wt%以下では集
塊の凝集力が強くなり、又、100wt%を超えると過剰
の水酸化アルミニウムが遊離した微粒のアルミナとして
製品中に混入するので好ましくない。
【0014】熱処理時に添加する薬剤としては、アルミ
ナの結晶成長促進剤として公知の単独又は、併用された
ハロゲン化合物、特に NaF、CaF2のごとき弗素化合物及
び/又はMgF2、 Na3AlF6、B2O3、 H3BO3、mNa2O・nB2O
3 、硼弗素化合物などの硼素化合物が良く、特に弗化物
と硼素化合物の併用、もしくは硼弗素化合物が好まし
い。薬剤の添加量は、加熱温度、炉内の滞留時間、加熱
炉の種類により異なるが効果的な添加濃度は全アルミナ
分に対して0.1〜4.0重量%であることが認められ
た。
【0015】加熱炉の種類としては単窯、トンネル窯、
ロータリーキルンのような公知の手段でよく、加熱温度
は水酸化アルミニウムなどアルミナ水和物を共存させる
場合はそれがα−アルミナに実質的に転化する温度、す
なわち約1150℃以上でなければならず、共存しない
場合は1000℃以上の温度で本発明の目的は達成され
る。いずれの場合でも、特に好ましい加熱処理温度範囲
は1350℃以上、1550℃以下である。1550℃
以上の温度になると、水酸化アルミニウムの共存下でも
集塊の凝集力が強くなり、一次粒子への解砕が容易に進
まなくなる。
【0016】加熱炉の滞留時間は加熱温度によって異な
るが粒形が球状化するためには、30分以上、好ましく
は1時間ないし3時間程度の滞留時間が必要である。か
かる方法により、製造された球状アルミナ粒子は、二次
凝集粒の形態をとるため、公知の粉砕手段、例えばボー
ルミル、振動ミル、ジェット・ミルなどにより、短時間
の解砕を経て所望の粒度分布の球状コランダム粒子が得
られる。
【0017】又、上記の製法においてウラン、トリア等
の放射性元素の含有量の少ない電融アルミナ又は焼結ア
ルミナと球状化促進剤である水酸化アルミニウム等を用
いることにより低α線放射量の球状コランダム粒子を製
造することができる。α線放射量の少ない(0.01c
/cm2 ・hr)球状アルミナは高集積度IC、LSI、
VLSIの樹脂封止材フィラーとして用いる場合、α線
によるメモリー素子の誤動作(いわゆるソフト・エラ
ー)を防止する目的のために特に有用である。上記のご
とく本発明の要旨は次の如くである。
【0018】
【実施例】以下、本発明について実施例をあげて説明す
る。 (実施例1)市販の焼結アルミナ粉砕品(昭和電工
(株)製SRW−325F、平均粒径12μm 、最大粒
子径48μm )1000gに対して試薬級の無水弗化ア
ルミニウムおよび硼酸を、それぞれ20gづつ添加、混
合し、アルミナセラミック質耐熱容器に装入し、カンタ
ル電気炉内にて温度1450℃、3時間加熱後、炉から
取り出した焼成物について硬度を評価し、更にこの焼成
物を振動ボールミル(川崎重工業(株)製SM0.6、
焼成物100gと10mmφHDアルミナ・ボール100
0gを装入)にて30分間、解砕し、この解砕物の全Na
2O含有量を求め、また粒度分布をレーザ回折法(シーラ
ス)により求めると共に走査電子顕微鏡写真Z撮像(倍
率2500)した。その結果を表1、実施例1の欄およ
び第1図に示す。
【0019】(実施例2)市販の粉砕電融アルミナ(昭
和電工(株)製RW−92(325F)、平均粒径13
μm 、最大粒子径48μm )を用い、添加物および配合
量および方法は実施例1と同様にして焼成物およびその
解砕物を得た。この焼成物の硬度および解砕物の全Na2O
含有量、粒度分布、α−アルミナ粒子および形状につい
て実施例1と同様の方法にて求めた結果を表1、実施例
2の欄および第2図に示した。
【0020】(比較例1)実施例1と同一の焼結アルミ
ナ粉砕品を、薬剤を添加することなく単独にて実施例1
と同一条件にて加熱処理して焼成物およびその解砕物を
得た。これらの試料について実施例1と同様に評価した
結果を表1、比較例1の欄および第3図に示した。
【0021】(比較例2)実施例2と同一の粉砕電融ア
ルミナを、薬剤添加することなく単独にて実施例2と同
一条件にて加熱処理して得た焼成物および解砕物の評価
結果を表1、比較例2の欄および第4図に示した。
【0022】
【表1】
【0023】以上の結果から本発明のコランダム粒子
(実施例1および2)は平均粒径16.0μm 、最大粒
径50μm であり(表1)、また第1図、第2図に示す
ごとく大きさが5μm ないし50μm の丸味のある球状
のα−アルミナ(コランダム)粒子として得られてい
る。一方、比較例1および2の試料は加熱処理前後にお
いて形状変化は認められず、鋭いカッティングエッジを
有する不規則形状の粒子であることが認められる。以上
実施例および比較例によってみれば、本発明の粒子は従
来品である、鋭いカッティングエッジを有する不規則形
状と全く異なり、粒形の揃ったカッティングエッジのな
い球状コランダム粒子であることは明らかである。
【0024】(実施例3)実施例1と同様の焼結アルミ
ナに対して平均径1μm の微粒水酸化アルミニウムを1
0%(アルミナ換算で外割りの重量%)を添加、混合し
実施例1と同じ種類と量の薬剤を添加し、同様の方法に
て焼成、解砕した試料を得た。これについて実施例1と
同様の評価を行った結果、表2、実施例3の欄に示す成
績を得た。
【0025】(実施例4)実施例3において水酸化アル
ミニウムの添加量を17%とし、他は実施例3と同様の
方法で得た試料の成績を表2、実施例4の欄に示す。
【0026】(実施例5)実施例3において水酸化アル
ミニウムの添加量を30%とし、他は実施例3と同様の
方法で得た試料の成績を表2、実施例5の欄に示す。
【0027】(比較例3)実施例5において、薬剤添加
せず、他は実施例5と同様の方法で得た試料の成績を表
2、比較例3の欄に示す。
【0028】
【表2】
【0029】上記実施例3〜5および比較例3の結果に
よれば、薬剤を添加しない比較例3の試料は微粒水酸化
アルミニウムから生成した微細なアルミナ粒子と、粗大
な焼結アルミナ粒子の2成分が混じり合った状態にな
り、後者の粒子の形状変化は認められなかった。一方、
薬剤を混合した実施例3〜5の試料はいづれも水酸化ア
ルミニウムが焼結アルミナに吸収され、粗大な丸味のあ
る球状のコランダム粒子であった。
【0030】(実施例6)焼結アルミナSRW325F
を焚口の温度を約1350℃に調節したロータリーキル
ンの尻部より連続的に供給しながら一方の焚口より圧縮
空気を用いて硼弗化アンモニウムを0.2重量%の濃度
(アルミナに対する割合)で、炉内に噴霧した。焼結ア
ルミナの供給量は、1000℃以上の焼成帯での滞留時
間が約3時間になるように調節した。焚口から得られた
焼成物を、振動ボール・ミルで15分間、解砕し、実施
例1〜5と同様の評価を行なった。顕微鏡で観察した粒
子は大きさが約3μm ないし40μm の粗大な球状粒子
であった。
【0031】(実施例7)市販の粗粒の耐火骨材グレー
ドの焼結アルミナ(昭和電工(株)製SRW48F)を
振動ボールミルにて1時間粉砕し、150メッシュ(タ
イラー篩、目開き104μm )の篩を通過させ、粗粒残
分を除去したものに平均粒径約5μm の水酸化アルミニ
ウムを30重量%混合し、薬剤として無水弗化アルミニ
ウムと硼酸とをそれぞれ2.0重量%づつ添加したもの
を実施例1と同様の方法にて焼成、解砕して得た試料に
ついての評価成績を表3、実施例7の欄に示した。
【0032】
【表3】
【0033】(実施例8)市販の電融アルミナ(昭和電
工(株)製RW−92(220F)、平均粒径28.5
μm 、最大粒径196μm )の150メッシュ篩下粒子
に対して実施例7と同様の方法により得た試料について
の評価成績を表3、実施例8の欄に示した。
【0034】なお比較のため水酸化アルミニウムを混合
しない試料についても同様の試験を行なった。(表示せ
ず) 実施例7および8の操作で水酸化アルミニウムを混合し
なかったものは、焼成物の粒子同士が半融状態で結合
し、ミルによる解砕が困難であったが、水酸化アルミニ
ウムを共存させたものは容易に1次粒子まで解砕するこ
とができた。実施例7、8の試料についても、粒度分布
の測定や電子顕微鏡による観察を行ない表3に示す通
り、実施例7および8のいずれも粒子の大きさが5μm
ないし80μm の球状の粗大なα−アルミナ粒子から、
構成されることが確かめられた。
【0035】(実施例9)市販の低α線タイプのアルミ
ナ(α線放射量0.01c/cm2 ・hr以下)を、電融
して得たインゴットを放射性元素のコンタミが混入しな
い条件で解砕・粉砕・分級して得た平均径20μm 、最
大粒子径74μm の電融アルミナ粗大粒子(α線放射量
0.005c/cm2 ・hr)に公知の方法で得た低α線
タイプ(α線放射量0.005c/cm2 ・hr)の水酸
化アルミニウム(平均径5μm )を30wt%混合し、薬
剤として硼酸及び無水弗化アルミニウムを各々0.5wt
%添加しアルミナ・セラミック質の耐熱容器に装入し、
カンタル電気炉にて1500℃の温度で3時間、加熱し
た。焼成物を振動ボールミルで約30分間、粉砕したも
のについて粒度分布、電子顕微鏡により粒子の大きさ、
形状を評価したところ、大きさが3μm ないし50μm
の球状の粗大・アルミナ粒子に変化していることを確か
めた。また、この試料のα線放射量は0.004c/c
2 ・hrであった。
【0036】
【発明の効果】以上により明らかな通り、本発明のアル
ミナ粒子は、いずれも幅広い粒度分布を有し、個々の粒
子が球状の形をしており、半導体封止樹脂の用途で機械
装置の摩耗が少なく、かつ成形時の流れのよいフィラー
として有用である。さらに被研削面に切削傷を生じない
仕上げラッピング材の原料として、又、キャスタブル耐
火物やガラス、セラミックスなどの用途における粗大骨
材成分としてフロー特性、強度、耐熱クラック性を改良
することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明球状コランダム粒子の電子顕微鏡写真
(実施例1)。
【図2】本発明球状コランダム粒子の電子顕微鏡写真
(実施例2)。
【図3】従来品コランダム粒子の走査電子顕微鏡写真
(比較例1)。
【図4】従来品コランダム粒子の走査電子顕微鏡写真
(比較例2)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 3/00 PBP 6904−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一粒子が最大径150μm 以下、平均
    粒子径5〜35μmであり、かつカッティングエッジを
    有しない形状であることを特徴とする球状コランダム粒
    子。
  2. 【請求項2】 単一粒子が最大径150μm 以下、平均
    粒子径5〜35μmであり、かつカッティングエッジを
    有しない形状であって、α線放射量が0.01c/cm
    2 ・hr以下であることを特徴とする球状コランダム粒
    子。
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