JPH05293464A - 浄水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、単に使用期間の時間要素だけでな
く、浄水装置使用状態に依存して浄化機能材料の交換時
期を知らしめることの出来る浄水装置を提供することを
目的とするものである。 【構成】 浄水装置６は、給水部１と、前記給水部から
導入された水を浄化するための浄化機能材料を有する浄
水部２と、前記浄水部２を通過する流量を検出する流量
検出部３と、前記流量検出部３からの信号により前記浄
水部２を通過する通水量を積算する浄水量積算部４と、
前記浄水量積算部４からの信号を複数の設定値と比較し
前記各設定値以上となった時点で信号を出力する浄水量
積算警報部５とから構成されているので、浄水部２に装
着された浄化機能材料の交換を適切な時期に実施するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浄水装置の浄化性能管
理に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、水道水に含有される塩素分（カル
キ）や不純物、カビ臭などの嫌な臭いを取り除くと共
に、水中の細菌の繁殖を防止するために、活性炭やフィ
ルター膜等を設けた浄水装置が開発されている。

【０００３】従来この種の浄水装置は、活性炭やフィル
ター膜等の浄化性能を保証するために、使用開始後定期
的に（例えば、一年）活性炭やフィルター膜等の浄化機
能材料を交換する必要がある旨が使用説明書等に記載さ
れていた。そして、その交換は使用者に任されていた。

【０００４】この手段により、浄化装置の使用者は適当
な時期に浄化機能材料を交換し、浄化性能を保ちつつ、
その利用を継続していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、単に一年間という標準的な経過時間しか
提示されておらず、浄水器使用状態によっては、一年間
も経過しない間に浄化性能が劣化してしまうという課題
があった。すなわち、浄化機能材料を通過する水量が標
準値より多かったり、使用雰囲気温度や水温の影響で浄
化機能材料そのものの性能が早く劣化してしまう場合が
あった。

【０００６】また、一般家庭では、浄水装置使用者が必
ずしも浄化機能材料交換時期を記憶し適切な時期に交換
するとは限らず、その浄化性能が劣化した状態で装置を
使用し続ける場合もあるという課題を有していた。

【０００７】あるいは逆に、浄化部を通過した水が少な
く、浄化性能がまだ十分残っているにもかかわらず所定
期間が経過したという理由で浄化機能材料を交換してし
まうという非効率的な場合もあった。

【０００８】本発明は、かかる従来の問題点を解消する
もので、単に使用期間の時間要素だけでなく、浄水装置
使用状態に依存して浄化機能材料の交換時期を知らしめ
ることの出来る浄水装置を提供することを目的とするも
のである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の浄水装置は、給水部と、前記給水部から導
入された水を浄化するための浄化機能材料を有する浄水
部と、前記浄水部を通過する流量を検出する流量検出部
と、前記流量検出部からの信号により前記浄水部を通過
する通水量を積算する浄水量積算部と、前記浄水量積算
部からの信号を複数の設定値と比較し前記各設定値以上
となった時点で信号を出力する浄水量積算警報部という
構成を備えたものである。

【００１０】

【作用】本発明は、上記した構成によって、給水部から
導入され浄水部を通過する流量を積算し、その積算値が
浄化機能材料の浄化性能が確保できる設定値を越えた時
点で浄水量積算警報部から信号を出力するので、浄水部
に装着された浄化機能材料の交換を適切な時期に実施す
ることが出来る。また、複数の設定値と比較し各段階で
警報信号を出力することにより、事前に浄化機能材料交
換時期を確認することが出来る。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面にもとづい
て説明する。

【００１２】図１において、本発明の浄化装置６は、給
水部１と、前記給水部１から導入された水を浄化するた
めの浄化機能材料を有する浄水部２と、前記浄水部２を
通過する流量を検出する流量検出部３と、前記流量検出
部３からの信号により前記浄水部２を通過する通水量を
積算する浄水量積算部４と、前記浄水量積算部４からの
信号を複数の設定値と比較し前記各設定値以上となった
時点で信号を出力する浄水量積算警報部５とから構成さ
れている。７は浄化された水を供給する浄水供給部であ
る。

【００１３】図２は浄水量積算警報部５の構成を示すも
ので、複数の設定値を記憶する設定値記憶部８と、浄水
量積算部４からの信号が前記設定値記憶部８の設定値以
上になったか否かを比較する比較部９で浄水量積算警報
部５を構成している。

【００１４】上記構成において、給水部１から導入され
浄水部２を通過する流量を流量検出部３で検出し、浄水
量積算部４で通水量を積算し、その積算値が浄化機能材
料の浄化性能が確保できる設定値を越えた時点で浄水量
積算警報部５から信号を出力するので、浄水部２に装着
された浄化機能材料の交換を適切な時期に実施すること
が出来る。また、複数の設定値と比較し各段階で警報信
号を出力することにより、事前に浄化機能材料交換時期
を確認することが出来るという効果がある。

【００１５】また、前述した設定値記憶部８に記憶され
ている複数の設定値を可変できる構成にすることで、交
換する浄化機能材料を手配する時期を浄水装置の使用者
の事情に応じて設定変更できる。

【００１６】次に本発明の他の実施例を図３を用いて説
明する。同図において図１と同一番号を付した構成要素
は、同じ機能を有するものである。浄水装置１１は、浄
水量積算警報部５からの出力信号を警報信号表示部１０
で処理し、ＬＥＤやランプ等の表示素子で警報信号を示
したり、ブザー等の音で警報を発したりする。前記警報
処理によって、浄水装置の使用者あるいは管理者は、浄
化機能材料交換時期を明確に把握することができる。

【００１７】そして本発明の他の実施例を図４を用いて
説明する。同図において図１と同一番号を付した構成要
素は、同じ機能を有するものである。浄水装置１４は、
浄水量積算警報部５からの出力信号を情報伝送部１２に
送り、情報伝送部１２はこの信号に基づく情報を公衆電
話網等の通信回線１３を介して送出する。この構成によ
り、浄水量積算警報部５からの信号により積算浄水量が
所定値に達した情報を情報伝送部１２が回線を介して信
号伝送するので、前記情報を受信することにより隔れた
場所からでも浄水装置の浄化機能材料交換時期をつかむ
ことができる。すなわち、浄化機能材料交換サービスな
どをする上で、浄化機能が無くなる以前にあらかじめ前
述の情報を察知することができるので、使用者の手を煩
わすことなく浄水装置の維持管理を実施できるという効
果がある。

【００１８】また本発明の他の実施例を図５を用いて説
明する。同図において図１と同一番号を付した構成要素
は、同じ機能を有するものである。浄水装置１８は、給
水温度を検出する給水温度検出部１５と、前記給水温度
検出部１５からの信号で浄水量積算警報部１７の複数の
設定値を補正する設定値補正部１６から構成されてい
る。この構成により浄水部２に流入する水温の変化を検
出し、その温度に応じて浄化機能材料を通過する水量の
積算値を比較する設定値を補正することで、浄化機能材
料の性能保証レベルを一定に保つことができる。すなわ
ち、浄化対象である水の温度に依存して浄化機能材料の
性能が変化するので、これを補正するのである。

【００１９】さらに本発明の他の実施例を図６を用いて
説明する。同図において図１と同一番号を付した構成要
素は、同じ機能を有するものである。浄水装置２１は、
所定期間を計時すると信号を出力する計時部１９と、前
記計時部１９からの信号、あるいは浄水量積算警報部５
からの信号で作動する警報信号表示部２０あるいは情報
伝送部からなる。この計時部１９に浄化機能材料の性能
保証期間を計時させることで、設定された値以下の水量
しか浄水部２が作用しなかった場合でも、警報を出力す
ることができる。ここで示した性能保証期間は、従来の
浄水装置に示されていた所定の水量を浄化させると仮定
して決定されていたものとは異なり、単に放置されてい
ても劣化などにより性能保証ができなくなるリスクを見
込んだ期間である。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明の浄水装置によれ
ば、次の効果が得られる。 （１）給水部から導入された水を浄化するための浄化機
能材料を有する浄水部と、前記浄水部を通過する流量を
検出する流量検出部と、前記流量検出部からの信号によ
り前記浄水部を通過する通水量を積算する浄水量積算部
と、前記浄水量積算部からの信号を設定値と比較し前記
設定値以上となった時点で信号を出力する浄水量積算警
報部とから構成されているので、浄水部を通過する流量
の積算値が浄化機能材料の浄化性能が確保できる設定値
を越えた時点で浄水量積算警報部５から信号を出力する
ので、浄水部に装着された浄化機能材料の交換を適切な
時期に実施することが出来る。また、複数の設定値と比
較し各段階で警報信号を出力することにより、事前に浄
化機能材料交換時期を認識することが出来るという効果
がある。 （２）設定値記憶部に記憶されている複数の設定値を可
変できる構成にすることで、交換する浄化機能材料を手
配する等の時期を浄水装置の使用者の事情（例えば、時
間当りに使用する流量）に応じて設定変更できる。 （３）警報信号表示部であるＬＥＤやランプ等の表示素
子で警報信号を示したり、ブザー等の音で警報を発した
りするので、浄水装置の使用者あるいは管理者は、浄化
機能材料交換時期を明確に把握することができる。 （４）浄水量積算警報部からの信号により積算浄水量が
所定値に達した情報を情報伝送部が回線を介して信号伝
送するので、隔れた場所からでも浄水装置の浄化機能材
料交換要請情報をつかむことができる。 （５）浄水部に流入する水温の変化を検出し、その温度
に応じて浄化機能材料を通過する水量の積算値を比較す
る設定値を補正することで、浄化機能材料の性能保証レ
ベルを一定に保つことができる。 （６）計時部に浄化機能材料の性能保証期間を計時させ
ることで、設定された値以下の水量しか浄水部が作用し
なかった場合でも、警報を出力することができるうえ、
もちろん積算浄化水量が所定値に達して警報を発するこ
とが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例における浄水装置の機能ブロッ
ク構成図

【図２】同実施例の浄水量積算警報部の機能ブロック構
成図

【図３】本発明の他の実施例における浄水装置の機能ブ
ロック構成図

【図４】本発明の別の実施例における浄水装置の機能ブ
ロック構成図

【図５】本発明の別の実施例における浄水装置の機能ブ
ロック構成図

【図６】本発明の別の実施例における浄水装置の機能ブ
ロック構成図

【符号の説明】

１ 給水部 ２ 浄水部 ３ 流量検出部 ４ 浄水量積算部 ５ 浄水量積算警報部 ６ 浄水装置 １０ 警報信号表示部 １２ 情報伝送部 １５ 給水温度検出部 １６ 設定値補正部 １９ 計時部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】給水部と、前記給水部から導入された水を
   浄化するための浄化機能材料を有する浄水部と、前記浄
   水部を通過する流量を検出する流量検出部と、前記流量
   検出部からの信号により前記浄水部を通過する通水量を
   積算する浄水量積算部と、前記浄水量積算部からの信号
   を設定値と比較し前記設定値以上となった時点で信号を
   出力する浄水量積算警報部とから構成された浄水装置。
2. 【請求項２】浄水量積算警報部の設定値は複数の設定値
   よりなり、その設定値を可変可能としてなる請求項１記
   載の浄水装置。
3. 【請求項３】浄水量積算警報部からの信号を表示する警
   報信号表示部を備えた請求項１記載の浄水装置。
4. 【請求項４】浄水量積算警報部からの信号により積算浄
   水量が所定値に達した情報を回線を介して伝送する情報
   伝送部を備えた請求項１記載の浄水装置。
5. 【請求項５】給水温度を検出する給水温度検出部と、前
   記給水温度検出部からの信号で浄水量積算警報部の複数
   の設定値を補正する設定値補正部を有する請求項１記載
   の浄水装置。
6. 【請求項６】所定期間を計時すると信号を出力する計時
   部と、前記計時部からの信号、および浄水量積算警報部
   からの信号で作動する警報信号表示部を備えた請求項１
   記載の浄水装置。