JPH05293205A - スキー板 - Google Patents

スキー板

Info

Publication number
JPH05293205A
JPH05293205A JP12961292A JP12961292A JPH05293205A JP H05293205 A JPH05293205 A JP H05293205A JP 12961292 A JP12961292 A JP 12961292A JP 12961292 A JP12961292 A JP 12961292A JP H05293205 A JPH05293205 A JP H05293205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prepreg
ski
epoxy resin
fiber
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12961292A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Watabe
修 渡部
Makoto Takezawa
誠 竹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP12961292A priority Critical patent/JPH05293205A/ja
Publication of JPH05293205A publication Critical patent/JPH05293205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化特性に優れ、取り扱い性及び保存安定性
にも優れたプリプレグを用いて製造した品質にバラツキ
のないスキー板を提供する。 【構成】 板状コア材の上下両面に繊維強化樹脂層を積
層したスキー板において、該繊維強化樹脂層の少なくと
も1層が、エポキシ樹脂(A)100重量部、反応開始
温度が40〜115℃である低温硬化剤(B)0.5〜
3.0倍当量、及び反応性増粘剤(C)0.2〜10.
0重量部からなり、50℃における粘度が1,000〜
200,000cpsであることを特徴とする低温硬化
型プリプレグ用エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂
組成物として使用して得られた低温硬化型繊維強化プリ
プレグから形成されたプリプレグ層であることを特徴と
するスキー板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板状コア材の上下両
面、或いは上下両面と両側面に繊維強化樹脂層を積層し
て配置したスキー板に関するものであり、特に、繊維強
化樹脂層の少なくとも1層が、エポキシ樹脂をマトリッ
クス樹脂とする低温硬化型繊維強化プリプレグ層である
ことを特徴とするスキー板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スキー板として、軽量で且つ機械
的強度が高いという理由から、例えば繊維強化複合樹脂
製品を利用して作製されたものが多く利用されており、
良好な成果を収めている。
【0003】図1にこのようなスキー板100の断面構
成の概略を図示する。図1に示すスキー板100は、例
えば、木材合板或はウレタン等にて形成される細長の板
状コア材102と、このコア材102の上下両面に配置
された硬化済の繊維強化樹脂層104(104a、10
4b、104c)とを接着剤などにて貼り合わせ、概略
矩形状の断面を有するように成形し、次いで、スキー板
100の上面及び側面は、ABS、ナイロンなどの熱可
塑性樹脂からなる表面材106及びサイド材108でそ
れぞれ被覆し、更に、スキー板の下面、即ち、滑走面は
ポリエチレンのような熱可塑性樹脂からなる表面材11
0にて被覆し、スキー板の長手方向に沿った上、下端縁
角部に、それぞれ金属製のトップエッジ112及びエッ
ジ114を固定することにより作製されている。
【0004】また、繊維強化複合樹脂製品を利用したス
キー板は、例えば、繊維材料基材にエポキシ樹脂とイミ
ダゾール硬化剤からなるワニスを予め含浸し、半硬化状
態にしたウェットタイプのプリプレグをコア材に巻きつ
け加熱硬化する方法(特開昭52−2628号公報)、
コア材の周囲をクロス繊維で被覆した後、クロス繊維部
分に合成樹脂を注入し成型する方法(特開昭51−66
047号公報)等によっても作製されている。
【0005】プリプレグを用いて製造したスキー板にお
いて、そのプリプレグには、プリプレグ用樹脂組成物と
して溶媒を用いた低粘度の含浸液を使用するウェット型
のものと、溶媒を用いず、ある程度の温度で流動化する
高粘度のものを使用するホットメルト型のものがある。
ウェット型プリプレグは保存安定性が悪く、取り扱い性
が劣っている。一方ホットメルト型プリプレグは、硬化
に例えば130℃、2時間を要していた。そこで硬化特
性を改善するために100℃程度で硬化するプリプレグ
が提案されたが、このプリプレグは保存性が悪いという
欠点を有している。また、ホットメルト型プリプレグの
製造に当たっては、硬化特性が優れた、プリプレグ用マ
トリックス樹脂組成物が望まれているが、該組成物の硬
化剤として低温硬化剤を使用した場合は、反応温度より
低い温度でコーティング、ラミネーションする必要があ
り、そのためにはプリプレグ製造時(50℃程度)の初
期粘度はできるだけ低く、かつ、プリプレグ製造後、使
用時には適当な粘度に増粘し、取り扱い性の良いマトリ
ックス樹脂組成物が必要である。しかしながら、これら
全ての点を満足するプリプレグを用いて製造したスキー
板は未だ得られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エポキシ樹
脂組成物をマトリックス樹脂組成物とした、硬化特性、
取り扱い性、更には保存安定性に優れたプリプレグを用
いて製造した、品質安定性の向上したスキー板を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、板状コ
ア材の上下両面に繊維強化樹脂層を積層したスキー板に
おいて、該繊維強化樹脂層の少なくとも1層が、エポキ
シ樹脂(A)100重量部と、常温で潜在性を示し反応
開始温度が40〜115℃である低温硬化剤(B)0.
5〜3.0倍当量及び反応性増粘剤(C)0.2〜1
0.0重量部からなり、50℃における粘度が1,00
0〜200,000cpsである低温硬化型エポキシ樹
脂組成物をマトリックス樹脂組成物として使用して得ら
れた低温硬化型繊維強化プリプレグから形成されたプリ
プレグ層であることを特徴とするスキー板が提供され、
また、板状コア材の上下両面及び両側面に繊維強化樹脂
層を積層したスキー板において、前記繊維強化樹脂層
の、少なくとも1層がエポキシ樹脂(A)100重量部
と、常温で潜在性を示し反応開始温度が40〜115℃
である低温硬化剤(B)0.5〜3.0倍当量及び反応
性増粘剤(C)0.2〜10.0重量部からなり、50
℃における粘度が1,000〜200,000cpsで
ある低温硬化型エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂
組成物として使用して得られた低温硬化型繊維強化プリ
プレグから形成されたプリプレグ層であることを特徴と
するスキー板が提供される。
【0008】本発明者等は、スキー板の製造に適したプ
リプレグについて鋭意検討した結果、前記特定のエポキ
シ樹脂組成物をマトリックス樹脂組成物としたプリプレ
グを用いた場合、プリプレグ製造時の初期粘度が極めて
低く、硬化特性、取り扱い性が良く、また使用時には適
当に増粘し、取り扱い性がよく保存安定性に優れている
という所期の目的を達成しうることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0009】即ち、スキー板の製造に当たって、ウェッ
ト型のプリプレグは保存安定性が悪く、数時間放置する
だけで硬化してしまい、取扱いに細心の注意を払わなけ
ればならないが、本発明の低温硬化型プリプレグを用い
ることにより、例えば常温で1ヶ月放置しても使用可能
であるため、保存するための大型冷蔵庫等が不要であ
り、また、1日の作業が終わるたびに、冷蔵庫等に保管
するといった煩わしい作業から開放される。またプリプ
レグのマトリックス樹脂が半固型であるためプリプレグ
は取扱い性に優れ、例えば不飽和ポリエステル樹脂を用
いた時のようなスチレン臭がなく、作業環境には優れて
いる、更にウェット型のプリプレグを用いた場合は品質
のばらつきが大きいが、本発明のプレプレグは樹脂量の
コントロールが容易であり、品質のばらつきが発生しに
くい。更にまた本発明のプレプレグは、樹脂量を少し増
すことにより接着剤の代わりをさせ得るので接着剤を使
用せずとも積層することが可能である。
【0010】次に、本発明に係るスキー板を図面に則し
て更に詳しく説明する。本発明に係るスキー板200
は、サンドイッチタイプのスキー板であり、図3に図示
したように、例えば、従来のスキー板100と同様に、
木材合板或はウレタンにて形成される細長の板状コア材
202と、このコア材202の上下両面に積層した硬化
済の繊維強化樹脂層204とを必要により接着剤などに
て貼り合わせ、概略矩形状の断面を有するように成形す
る。スキー板200の上面及び両側面は、ABS、ナイ
ロンなどの熱可塑性樹脂からなる表面材206及びサイ
ド材208でそれぞれ被覆し、又、スキー板の下面、即
ち、滑走面はポリエチレンのような熱可塑性樹脂からな
る表面材210にて被覆する。スキー板の長手方向に沿
った上、下端縁角部には、それぞれ金属製のトップエッ
ジ212及びエッジ214を固定することによって製造
することができる。
【0011】また、本発明に係るスキー板300は、モ
ノコックタイプのスキー板であり、図4に図示したよう
に、例えば繊維強化樹脂層304と、ABS、ナイロン
などの熱可塑性樹脂からなる表面材306とを必要によ
り接着剤などにて貼り合わせ、プレス成形により概略コ
字形状の断面を有するスキー板上部を成形する。別に繊
維強化樹脂層304dを、滑走面となるポリエチレンの
ような熱可塑性樹脂からなる表面材310にて被覆し、
スキー板の長手方向に沿った下端縁角部に、金属製のト
ップエッジ314を固定し、スキー板下部を成形する。
次いで、前記スキー板上部と、スキー板下部とを射出成
型鋳型内に配置し、内部空間に発泡性ウレタンなど板状
コア材302の原料を射出成型することによって製造す
ることができる。
【0012】スキー板200及び300は、コア材20
2、302、繊維強化樹脂層204、304、305を
形成するためのプリプレグ、表面材206、306及び
210、310並びにサイド材208を積層し、次いで
硬化する、所謂「一体硬化成形」にて作製することも可
能である。この場合、繊維強化樹脂204、304、3
05の積層には接着剤等を使用する必要がない。
【0013】本発明に従えば、コア材202、302の
両側に設けられる繊維強化樹脂層204、304は複数
の層、例えば図3、4では理解を容易とするために3層
とされる繊維強化樹脂層204a、204b、204c
又は304a、304b、304c、304dから構成
されるが、その内少なくとも1層が、前記本発明の特定
の繊維強化プリプレグにて形成された繊維強化プレプレ
グ層である。
【0014】他の繊維強化樹脂層は、従来の繊維強化プ
レプレグを硬化することによって作製される。これら各
繊維強化樹脂層は全て同じとすることもでき、又異なら
せることもできる。
【0015】図3、4では、前記特定の繊維強化プリプ
レグ層は、複数層とすることもでき、又、他の繊維強化
樹脂層が多数積層されて構成される場合には任意の位置
に1層或は複数層配置することができる。更に、必要に
応じては、表面材206、306或は210、310に
隣接して、即ち、最外層に配置することもできる。
【0016】更に、前記他の繊維強化樹脂層を形成する
プリプレグのマトリックス樹脂としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マ
トリックス樹脂が使用可能である。又、更に、プリプレ
グの硬化温度が50〜200℃となるように硬化剤その
他の付与剤、例えば可撓性付与剤などが適当に添加され
る。
【0017】もし、スキー板200、300を各種プリ
プレグ、表面材及びサイド材などを一体硬化成形にて作
製する場合には、表面材及びサイド材などの熱可塑性樹
脂が硬化時に溶融するのを防止するために、他の繊維強
化樹脂層形成用のプリプレグの硬化温度が80〜100
℃となるように低温硬化型樹脂、例えば、不飽和ポリエ
ステル、ビニルエステル及びエポキシ樹脂に低温硬化性
の硬化剤を組み合わせたものなどが、更にはその他の付
与剤などが適当に選択される。
【0018】次に、本発明の特徴とする前記特定の繊維
強化プリプレグ層について更に詳しく説明する。本発明
の該特定のプリプレグ層を形成するエポキシ樹脂組成物
に用いるエポキシ樹脂(A)は、具体例として、グリシ
ジルエーテル系エポキシ樹脂、例えば、ビスフェノール
A、ビスフェノールFもしくはビスフェノールS系エポ
キシ樹脂、ノボラック系エポキシ樹脂および臭素化ビス
フェノールA系エポキシ樹脂;環式脂肪族エポキシ樹
脂;グリシジルエステル系エポキシ樹脂;グリシジルア
ミン系エポキシ樹脂、例えば、テトラグリシジルジアミ
ノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−フミノフェ
ノール;および複素環式エポキシ樹脂を挙げることがで
きる。これらは、単独でまたは2種以上の混合で用いる
ことができる。
【0019】また、常温で潜在性を示し、反応開始温度
が40〜115℃である低温硬化剤(B)としては、例
えば、特開平3−177418号記載のアミン化合物と
エポキシ樹脂と尿素を加熱反応させてなる硬化剤化合
物、特開昭64−70523号記載のアミン化合物をマ
イクロカプセル化した硬化剤等が挙げられる。なお、本
発明でいう反応開始温度とは、DSCを用い、昇温速度
10℃/mmで昇温し、発熱曲線から求められるon
set温度を意味する。
【0020】更にまた、反応性増粘剤(C)とは、プリ
プレグの製造過程及び製造後のプリプレグ保管状態のよ
うな常温以下の状態において、除々に反応し、プリプレ
グ用マトリックス樹脂組成物の粘度を向上させ、また該
マトリックス樹脂組成物を補強材の片側または両側から
狭合しつつ常温〜70℃に加熱し、含浸させて得られた
プリプレグ自体のマトリックス樹脂の粘度を50,00
0〜1,500,000cps/50℃、好ましくは1
00,000〜1,000,000cps/50℃程度
にする作用があるものである。このような反応性増粘剤
(C)の具体例としては、芳香族ジアミンが好ましく、
例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニル
メタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジエ
チルジフェニルメタン等が挙げられる。これらの具体例
は、従来のエポキシ樹脂用硬化剤として用いられている
ものであるが、硬化当量より著しく少ない量しか添加し
ていないため、硬化剤本来のエポキシ樹脂を硬化させ物
性発現するという作用は発現せず、粘度を上昇させる作
用のみ発現させている。
【0021】エポキシ樹脂(A)、低温硬化剤(B)及
び反応性増粘剤(C)の使用割合は次のとおりである。
まず、低温硬化剤(B)の使用割合は、エポキシ樹脂
(A)に対して0.5〜3.0倍当量である。0.5倍
当量より少ないか或いは3.0倍当量より多いと、硬化
が不充分であり、得られたプリプレグの特性発現が不充
分となる。また、反応性増粘剤(C)の使用割合はエポ
キシ樹脂(A)100重量部に対して0.2〜10.0
重量部、好ましくは0.5〜8.0重量部である。0.
2重量部より少ないと効果を充分発揮することができ
ず、一方、10.0重量部より多いと硬化反応が進行し
すぎ、プリプレグとしての取り扱い性が悪くなる。
【0022】このようにして配合されたプリプレグ用マ
トリックスは、50℃における粘度が1,000〜20
0,000cps、好ましくは、5,000〜150,
000cpsのものが取り扱い性に優れている。
【0023】また、本発明のプリプレグに用いる補強繊
維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、マイカ、ア
スベスト、合成樹脂繊維、またはこれらの織布、不織布
等が挙げられる。
【0024】これら補強繊維は、前記エポキシ樹脂組成
物に対して繊維含有率で20〜70%使用する。
【0025】更にまた、本発明のプリプレグ用エポキシ
樹脂組成物においては諸特性を失わない程度の範囲で充
填剤、着色剤、希釈剤等の各種添加剤を配合してもよ
い。
【0026】本発明のプリプレグを製造するには、例え
ば、先ず、離型紙に前記エポキシ樹脂からなるプリプレ
グ用マトリックス樹脂組成物をコーティングし、樹脂コ
ートされた離型紙を製造する。次に該樹脂コートされた
2枚の離型紙を樹脂コート面を向い合わせて、間に補強
材を挾合しつつ、ホットプレスローラ等が加圧下に常温
〜70℃に加熱し含浸され、その後離型紙を除去するこ
とにより目的のプリプレグを得ることができる。
【0027】得られたプリプレグのマトリックス樹脂組
成物の50℃における粘度は50,000〜1,50
0,000cpsが好ましい。50,000cpsより
低くても、1,500,000cpsより高くても、プ
リプレグの取り扱い性が著しく劣る。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0029】〈プリプレグ(1)の製造(ホットメルト
式)〉離型紙上に、下記組成のプリプレグ用エポキシ樹
脂組成物を55℃でコーティングし、これと、補強繊維
としての一方向に配列させたガラス繊維(旭ファイバー
グラス(株)製 規格名Eガラス繊維)とを、ガラス繊
維含有率50vol%の割合で、55℃でラミネーショ
ンし、プリプレグを製造した。製造1週間後のプリプレ
グのマトリックス樹脂組成物の、50℃における粘度は
195,000cpsであった。 <樹脂組成> エピコート828 60重量部 (油化シェル(株)製のビスフェノールA系エポキシ樹脂) エピコート1001 40重量部 (油化シェル(株)製のビスフェノールA系エポキシ樹脂) FXE−1000 20重量部 (富士化成(株)製の低温硬化剤、反応開始温度 92℃) DDM(ジアミノジフェニルメタン) 2重量部 50℃における粘度 37,700cps
【0030】〈保存安定性、取り扱い性〉得られたプリ
プレグ(1)の保存安定性、取り扱い性についてプリプ
レグ製造後、常温で放置し評価した。その結果を下記表
1に示す。
【0031】
【表1】 ○…タック性良好 △…タック性余り良くない ×…タック性悪い
【0032】〈硬化特性〉パーキンエルマー社製示差走
査型熱量計DSC−7を使用して得られたプリプレグの
硬化における反応率を測定した。
【0033】〈温度による粘度を変化〉プリプレグ用エ
ポキシ樹脂組成物調整後、及びプリプレグ製造後1週間
経過後の、温度による粘度変化を図5に示す。
【0034】〈プリプレグ(2)の製造(ホットメルト
式)〉プリプレグ用エポキシ樹脂組成物の樹脂組成とし
て下記のものを使用し、コーティング温度を65℃、ラ
ミネーション温度を65℃とした以外はプリプレグ
(1)と同様にしてプリプレグ(2)を製造した。製造
1週間後のプリプレグのマトリックス樹脂組成物の50
℃における粘度は148,000cpsであった。 <樹脂組成> エピコート828 40重量部 エピコート1001 60重量部 HX−3722 30重量部 (旭化成(株)製の低温硬化剤、反応開始温度 112℃) DDM 1重量部 樹脂組成物調整直後の粘度 65,000cps/50℃
【0035】〈保存安定性、取り扱い性〉得られたプリ
プレグの保存安定性、取り扱い性についてプリプレグ
(1)と同様に評価した。その結果を下記表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】〈硬化特性〉プリプレグ(1)と同様に得
られたプリプレグ(2)の硬化における反応率を測定し
た。
【0038】実施例1 図3に示したサンドイッチタイプのスキー板200を作
製した。繊維強化樹脂層204a、204b、204c
を、前記プリプレグ(1)にて作製した。スキー板20
0を作製するに際して、本実施例では、コア材202と
して、中心部で厚さ15mm、幅55mm、のウレタン
を使用し、このウレタンコア材202の上下両面に繊維
強化樹脂層を形成するための前記プリプレグ(1)を厚
さ1.5mmにまで積層した。次いで、コア材202の
上下両面に積層されたプリプレグ層に、ABS樹脂を用
いて表面材206、210、サイド材208、エッジ2
12、214を設け、ホットプレス成形することにより
図3に示す構成のスキー板200を作製した。その性能
評価をし、その結果を表3に示す。
【0039】比較例1 実施例1にて繊維強化プリプレグ層204a、204
b、204cにウェットタイプのプリプレグを用い、他
は実施例1と同じ材料及び方法にてスキー板を作製し
た。表3に、この比較例のスキー板の性能評価を示す。
【0040】実施例2 図3におけるスキー板200の繊維強化プリプレグ層2
04a、204b、204cを、前記プリプレグ(2)
にて作成した以外は実施例1と同様にしてスキー板を製
造した。表3に、この実施例のスキー板の性能評価を示
す。
【0041】実施例3 実施例1にて、繊維強化プリプレグ層204a及び20
4bに、下記組成のプリブレグ用エポキシ樹脂組成物
と、補強材としてガラス繊維のクロス(旭ファイバーグ
ラス(株)製Eガラス)を用いたウェット型のプリプレ
グにて作成したエポキシ樹脂板を用いた以外は実施例1
と同じにしてスキー板を作製した。 〈樹脂組成〉 エピコート828 50重量部 (油化シェル(株)製のビスフェノールA系エポキシ樹脂) エピコート1001 50重量部 (油化シェル(株)製のビスフェノールA系エポキシ樹脂) 2−メチルイミダゾール 5重量部 (四国化成(株)の硬化剤) なお、表面材206として透明のポリカーボネート樹脂
を使用した。この実施例で得られたスキー板は、美観的
にも優れたものであった。表3に、この実施例のスキー
板の性能評価を示す。
【0042】実施例4 図4に示したモノコックタイプのスキー板300を作製
した。前記プリプレグ(1)にて、繊維強化樹脂層30
4a、304b、304cからなる積層平板を作製し、
ABC樹脂を用いて表面材306を設け、次いでプレス
成形により、断面形状が略コ字形のスキー板の上部を作
製した。別に前記プリプレグ(1)にて繊維強化樹脂層
304dを作製し、ポリエチレン製表面材310と積層
し、更に金属製のトップエッジ314を固定してスキー
板の下部を作製した。次いで、これらのスキー板の上
部、下部を射出成型鋳型内に配置し、内部空間に発泡性
ウレタンからなる板状コア材302の原料を射出成型す
ることにより、図4に示す構成のスキー板300を作製
した。その性能評価をし、その結果を表3に示す。
【0043】実施例5 図4におけるスキー板300の繊維強化プリプレグ層3
04a、304b、304c、304dを、前記プリプ
レグ(2)にて作成した以外は実施例4と同様にしてス
キー板を製造した。その性能評価をし、結果を表3に示
す。
【0044】比較例2 繊維強化プリプレグ層304a、304b、304c、
304dを、実施例3において繊維強化プリプレグ層2
04a、204bに用いたプリプレグにて作成した以外
は実施例4と同様にしてスキー板を製造した。その性能
評価をし、結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】
【発明の効果】本発明のスキー板は、前記特定の低温硬
化型プリプレグ層を設けたものであるから、その製作に
当って、スチレン臭がなく作業環境に優れ、保存安定性
がよく、作業能率が向上し、また接着剤を使用せずとも
製作することができ、しかも得られたスキー板は剛性、
強度、フィーリング等スキー板品質にバラツキがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の線I−Iに取った従来のスキー板の横断
面図である。
【図2】スキー板の平面図である。
【図3】本発明に従ったサンドイッチ型のスキー板の例
の横断面図である。
【図4】本発明に従ったモノコック型のスキー板の他の
例の横断面図である。
【符号の説明】
100、200、300・・・スキー板 102、202、302・・・コア材 104、204、304・・・繊維強化樹脂層 106、206、306・・・表面材 108、208・・・・・・・サイド材 110、210、310・・・表面材 112、212・・・・・・・トップエッジ 114、214、314・・・エッジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状コア材の上下両面に繊維強化樹脂層
    を積層したスキー板において、該繊維強化樹脂層の少な
    くとも1層が、エポキシ樹脂(A)100重量部と、常
    温で潜在性を示し反応開始温度が40〜115℃である
    低温硬化剤(B)0.5〜3.0倍当量及び反応性増粘
    剤(C)0.2〜10.0重量部からなり、50℃にお
    ける粘度が1,000〜200,000cpsである低
    温硬化型エポキシ樹脂組成物をマトリックス樹脂組成物
    として使用して得られた低温硬化型繊維強化プリプレグ
    から形成されたプリプレグ層であることを特徴とするス
    キー板。
  2. 【請求項2】 板状コア材の上下両面及び両側面に繊維
    強化樹脂層を積層したスキー板において、前記繊維強化
    樹脂層の少なくとも1層がエポキシ樹脂(A)100重
    量部と、常温で潜在性を示し反応開始温度が40〜11
    5℃である低温硬化剤(B)0.5〜3.0倍当量及び
    反応性増粘剤(C)0.2〜10.0重量部からなり、
    50℃における粘度が1,000〜200,000cp
    sである低温硬化型エポキシ樹脂組成物をマトリックス
    樹脂組成物として使用して得られた低温硬化型繊維強化
    プリプレグから形成されたプリプレグ層であることを特
    徴とするスキー板。
JP12961292A 1992-04-22 1992-04-22 スキー板 Pending JPH05293205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12961292A JPH05293205A (ja) 1992-04-22 1992-04-22 スキー板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12961292A JPH05293205A (ja) 1992-04-22 1992-04-22 スキー板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05293205A true JPH05293205A (ja) 1993-11-09

Family

ID=15013773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12961292A Pending JPH05293205A (ja) 1992-04-22 1992-04-22 スキー板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05293205A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073456A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Mitsubishi Rayon Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物を使用したプリプレグ
JP2003096163A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物を使用したプリプレグ
GB2409837A (en) * 2004-01-10 2005-07-13 Hexcel Composites Ltd Fibre reinforced resin assembly

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073456A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Mitsubishi Rayon Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物を使用したプリプレグ
JP2003096163A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物を使用したプリプレグ
GB2409837A (en) * 2004-01-10 2005-07-13 Hexcel Composites Ltd Fibre reinforced resin assembly
GB2409837B (en) * 2004-01-10 2006-09-06 Hexcel Composites Ltd Fibre reinforced resin assembly
US7223466B2 (en) 2004-01-10 2007-05-29 Hexcel Composites Limited Fiber reinforced resin assembly
US7740907B2 (en) 2004-01-10 2010-06-22 Hexcel Composites, Ltd. Fiber reinforced resin assembly

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5401564A (en) Materials and processes for fabricating formed composite articles and use in shoe arch
US5230844A (en) Process for producing a complex elastic molded structure of the sandwich type
AU761069B2 (en) Moulding materials
US3472730A (en) Heat-curable filament-reinforced resinous sheeting and laminating process using same
CA1184106A (en) Process for producing cured, curved moulded articles
JPH05293205A (ja) スキー板
KR20170105667A (ko) 복합재료 적층판 및 이의 제조방법
JPH09510669A (ja) 縁の区域で異なった弾力性をもつ積層部材
EP1072634B1 (en) Reactive resin sheet materials
EP0165230B1 (de) Mit einem Epoxyharz-Härtergemisch imprägniertes flächiges Trägermaterial
JP2004338270A (ja) 繊維強化樹脂複合材料の製造方法および繊維強化樹脂複合材料
CN110202862A (zh) 一种单向纱复合板及其制备方法
EP1145824A2 (en) Method for reinforcing manufactured articles made of plastic, stone-like or metallic material
JPH02208040A (ja) 内装材基材の製法
JPS6135942B2 (ja)
WO1999047620A1 (en) Prepreg for joining honeycomb structures
JPH0245137A (ja) 繊維強化プラスチツク積層体
JPH04135578A (ja) スキー板及びその製造方法
JPH06297647A (ja) 連続繊維強化複合材料
JP3164652B2 (ja) 耐候性改良繊維強化プラスチック製品
JPH06190851A (ja) 繊維強化プラスチック製単位板
JPS6350364B2 (ja)
JPH065869Y2 (ja) サンドイッチ板用心材
CA1158970A (en) Production of electrical laminates
JP2005022206A (ja) 繊維強化樹脂複合材料の製造方法