JPH05292602A - 電気自動車用制動装置 - Google Patents
電気自動車用制動装置Info
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- JPH05292602A JPH05292602A JP8861892A JP8861892A JPH05292602A JP H05292602 A JPH05292602 A JP H05292602A JP 8861892 A JP8861892 A JP 8861892A JP 8861892 A JP8861892 A JP 8861892A JP H05292602 A JPH05292602 A JP H05292602A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 弱め界磁制御等の際の回生ブレーキの応答性
を向上させる。 【構成】 ブレーキスイッチがオンする(t0)のと同
時に励磁分電流の立ち上げを開始させる。励磁分電流と
トルク分電流の積で定まる回生ブレーキトルクが早期に
(t3)目標値に近付く。また、トルク分電流を一時的
に最大値に高めると、この効果がより顕著になる。
を向上させる。 【構成】 ブレーキスイッチがオンする(t0)のと同
時に励磁分電流の立ち上げを開始させる。励磁分電流と
トルク分電流の積で定まる回生ブレーキトルクが早期に
(t3)目標値に近付く。また、トルク分電流を一時的
に最大値に高めると、この効果がより顕著になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械ブレーキ及び回生
ブレーキを併せて行う電気自動車用制動装置に関する。
ブレーキを併せて行う電気自動車用制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車はモータを駆動源とする車両
であるから、制動手段としては機械ブレーキの他回生ブ
レーキを採用可能である。図5には、特開平1−198
201号公報に記載され機械ブレーキと回生ブレーキを
有する電気自動車の構成が示されている。
であるから、制動手段としては機械ブレーキの他回生ブ
レーキを採用可能である。図5には、特開平1−198
201号公報に記載され機械ブレーキと回生ブレーキを
有する電気自動車の構成が示されている。
【0003】この図の電気自動車の駆動源は、三相交流
モータ10である。モータ10の軸出力は図示しないシ
ャフトを介して車輪12に伝達され、車輪12を回転さ
せる。駆動電力はバッテリ14から電力変換器16を介
してモータ10に供給される。電力変換器16は例えば
インバータ回路として構成され、バッテリ10からの直
流電力を三相交流電力に変換する。
モータ10である。モータ10の軸出力は図示しないシ
ャフトを介して車輪12に伝達され、車輪12を回転さ
せる。駆動電力はバッテリ14から電力変換器16を介
してモータ10に供給される。電力変換器16は例えば
インバータ回路として構成され、バッテリ10からの直
流電力を三相交流電力に変換する。
【0004】モータ10の出力トルクは、電力変換器1
6の動作を制御することにより制御可能である。制御部
18はこの制御のための部材であり、出力トルク演算部
20及びモータ制御部22から構成されている。制御部
18は、モータ10の回転数をパルスジェネレータ24
により検出し、出力トルク演算部20は検出したモータ
回転数及びアクセル量もしくはブレーキ量に基づきトル
ク指令値を演算する。アクセル量とはアクセルペダルの
踏み込み量を、ブレーキ量とはブレーキペダルの踏み込
み量をいう。モータ制御部22は、求められたトルク指
令値に基づきモータ10において当該指令値に相当する
トルクが発生するよう、電流指令を与えて電力変換器1
6を制御する。モータ10として誘導電動機を用い電力
変換器16としてインバータ回路を用いた場合には、こ
の制御は、モータ10の電流を励磁分電流とトルク分電
流に分けるベクトル制御として、また、インバータ回路
のスイッチング素子のPWM制御として、実行される。
6の動作を制御することにより制御可能である。制御部
18はこの制御のための部材であり、出力トルク演算部
20及びモータ制御部22から構成されている。制御部
18は、モータ10の回転数をパルスジェネレータ24
により検出し、出力トルク演算部20は検出したモータ
回転数及びアクセル量もしくはブレーキ量に基づきトル
ク指令値を演算する。アクセル量とはアクセルペダルの
踏み込み量を、ブレーキ量とはブレーキペダルの踏み込
み量をいう。モータ制御部22は、求められたトルク指
令値に基づきモータ10において当該指令値に相当する
トルクが発生するよう、電流指令を与えて電力変換器1
6を制御する。モータ10として誘導電動機を用い電力
変換器16としてインバータ回路を用いた場合には、こ
の制御は、モータ10の電流を励磁分電流とトルク分電
流に分けるベクトル制御として、また、インバータ回路
のスイッチング素子のPWM制御として、実行される。
【0005】このように、モータ10の出力トルクを制
御可能であるから、アクセル量に応じた力行トルクを発
生させることができ、また、ブレーキ量に応じた回生ブ
レーキトルクを発生させることができる。すなわち、制
動時には、次に述べる油圧ブレーキと共に、モータ10
のエネルギーをバッテリ14に回生することによる回生
ブレーキを使用できる。
御可能であるから、アクセル量に応じた力行トルクを発
生させることができ、また、ブレーキ量に応じた回生ブ
レーキトルクを発生させることができる。すなわち、制
動時には、次に述べる油圧ブレーキと共に、モータ10
のエネルギーをバッテリ14に回生することによる回生
ブレーキを使用できる。
【0006】油圧ブレーキは、ブレーキペダル26の踏
み込みに応じた油圧を発生させるブレーキマスタシリン
ダ28とこの油圧を車輪12側に伝達する配管30から
構成される。また、図中32で示されるのはブレーキ量
検出部であり、その出力はブレーキ量として制御部18
に入力される。34で示されるのはブレーキペダルの踏
み込みによりオンするブレーキスイッチであり、その出
力は制御部18に入力される。
み込みに応じた油圧を発生させるブレーキマスタシリン
ダ28とこの油圧を車輪12側に伝達する配管30から
構成される。また、図中32で示されるのはブレーキ量
検出部であり、その出力はブレーキ量として制御部18
に入力される。34で示されるのはブレーキペダルの踏
み込みによりオンするブレーキスイッチであり、その出
力は制御部18に入力される。
【0007】このように、電気自動車では、油圧制動と
回生制動を併せて用いることが可能である。
回生制動を併せて用いることが可能である。
【0008】さらに、モータ10を高効率で駆動するた
め、弱め界磁制御という手法も知られている。この制御
は、励磁分電流の立上がり時定数がトルク分電流に比べ
大きいことに鑑み、励磁分電流を予め小さく設定してお
き(弱め界磁)、専らトルク分電流の制御により出力ト
ルクを制御する手法である。
め、弱め界磁制御という手法も知られている。この制御
は、励磁分電流の立上がり時定数がトルク分電流に比べ
大きいことに鑑み、励磁分電流を予め小さく設定してお
き(弱め界磁)、専らトルク分電流の制御により出力ト
ルクを制御する手法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブレーキトル
クとして比較的大きなトルクが要求された場合、弱め界
磁制御を行う電気自動車においては回生ブレーキトルク
の立上がりが遅れることがある。図6には、この問題点
が示されている。
クとして比較的大きなトルクが要求された場合、弱め界
磁制御を行う電気自動車においては回生ブレーキトルク
の立上がりが遅れることがある。図6には、この問題点
が示されている。
【0010】まず、時刻t0でブレーキスイッチがオン
した場合(A3)、これに応じて油圧ブレーキトルクが
発生し始める(t1、B3)。時刻t0と時刻t1の差
は、油圧の発生、伝達等に起因する機械的な時間遅れに
よる。制御部は時刻t1において、すなわち油圧ブレー
キの効き始めと同期して回生ブレーキに係るトルク指令
値を求める(C3)。このトルク指令値に対して応答性
良く回生ブレーキトルクが発生すれば、油圧ブレーキト
ルクと回生ブレーキトルクは、制御部によって決定され
る所定の配分で作用することとなる。
した場合(A3)、これに応じて油圧ブレーキトルクが
発生し始める(t1、B3)。時刻t0と時刻t1の差
は、油圧の発生、伝達等に起因する機械的な時間遅れに
よる。制御部は時刻t1において、すなわち油圧ブレー
キの効き始めと同期して回生ブレーキに係るトルク指令
値を求める(C3)。このトルク指令値に対して応答性
良く回生ブレーキトルクが発生すれば、油圧ブレーキト
ルクと回生ブレーキトルクは、制御部によって決定され
る所定の配分で作用することとなる。
【0011】弱め界磁制御を行っている状態で大きなブ
レーキトルクが要求された場合、一旦励磁分電流を弱め
界磁の値から強める必要がある。このようにすれば、回
生ブレーキトルクとして大きな値が得られる。しかし、
トルク分電流は応答性良く立ち上がるものの、励磁分電
流の立上がりの遅れにより(D3)、励磁分電流とトル
ク分電流の積で定まる回生ブレーキトルクの立上がりが
遅れ(E3)、油圧ブレーキトルクに対し、t4−t2
の遅れが生じてしまう。このような遅れは、必要なブレ
ークトルクを得るのに時間がかかり、ブレーキフィーリ
ングが変化するという面で好ましくない。
レーキトルクが要求された場合、一旦励磁分電流を弱め
界磁の値から強める必要がある。このようにすれば、回
生ブレーキトルクとして大きな値が得られる。しかし、
トルク分電流は応答性良く立ち上がるものの、励磁分電
流の立上がりの遅れにより(D3)、励磁分電流とトル
ク分電流の積で定まる回生ブレーキトルクの立上がりが
遅れ(E3)、油圧ブレーキトルクに対し、t4−t2
の遅れが生じてしまう。このような遅れは、必要なブレ
ークトルクを得るのに時間がかかり、ブレーキフィーリ
ングが変化するという面で好ましくない。
【0012】本発明は、弱め界磁制御を実行している場
合等、制動に当たって励磁分電流を立ち上げる必要があ
る場合に、回生ブレーキトルクが機械ブレーキトルクと
同程度に応答性良く立ち上がるようにすることを目的と
する。
合等、制動に当たって励磁分電流を立ち上げる必要があ
る場合に、回生ブレーキトルクが機械ブレーキトルクと
同程度に応答性良く立ち上がるようにすることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、ブレーキ信号の発生後機械ブレー
キトルクの発生に先立ち駆動用モータの励磁電流の増加
を開始させ、駆動用モータのトルク電流を機械ブレーキ
トルクの発生に同期して増加させる手段を備え、機械ブ
レーキトルクと近接した立ち上がり時定数で回生ブレー
キトルクを発生させることを特徴とする。
るために、本発明は、ブレーキ信号の発生後機械ブレー
キトルクの発生に先立ち駆動用モータの励磁電流の増加
を開始させ、駆動用モータのトルク電流を機械ブレーキ
トルクの発生に同期して増加させる手段を備え、機械ブ
レーキトルクと近接した立ち上がり時定数で回生ブレー
キトルクを発生させることを特徴とする。
【0014】また、本発明の請求項2は、機械ブレーキ
トルクの発生時点から回生ブレーキトルクが目標値に近
接する時点まで、トルク電流を一時的にほぼ最大値まで
増加させることを特徴とする。
トルクの発生時点から回生ブレーキトルクが目標値に近
接する時点まで、トルク電流を一時的にほぼ最大値まで
増加させることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明においては、ブレーキ信号の発生後機械
ブレーキトルクの発生に先立ち駆動用モータの励磁電流
が立上がり始める。回生ブレーキトルクの立上がりを決
めるトルク電流は機械ブレーキトルクの発生に同期して
増加させる。従って、トルク電流の増加開始時点ではす
でに励磁電流がある程度増加しているため、励磁電流と
トルク電流の積で定まる回生ブレーキトルクが比較的迅
速に立ち上がることとなる。このように、回生ブレーキ
トルクの応答性が向上する。
ブレーキトルクの発生に先立ち駆動用モータの励磁電流
が立上がり始める。回生ブレーキトルクの立上がりを決
めるトルク電流は機械ブレーキトルクの発生に同期して
増加させる。従って、トルク電流の増加開始時点ではす
でに励磁電流がある程度増加しているため、励磁電流と
トルク電流の積で定まる回生ブレーキトルクが比較的迅
速に立ち上がることとなる。このように、回生ブレーキ
トルクの応答性が向上する。
【0016】また、本発明の請求項2においては、上に
述べたトルク電流が一時的にほぼ最大値まで増加する。
従って、回生ブレーキトルクの増加が促進され、さらに
応答性が向上する。
述べたトルク電流が一時的にほぼ最大値まで増加する。
従って、回生ブレーキトルクの増加が促進され、さらに
応答性が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。なお、本発明の装置構成は、先に説明
した図5の構成で足りる。そこで、以下、図5の装置構
成で本発明を実施した場合について説明するが、本発明
はこの装置構成に限定されるものではない。
基づき説明する。なお、本発明の装置構成は、先に説明
した図5の構成で足りる。そこで、以下、図5の装置構
成で本発明を実施した場合について説明するが、本発明
はこの装置構成に限定されるものではない。
【0018】図1には、本発明の第1実施例における制
御部18の動作の流れが示されている。また、図2に
は、この実施例におけるトルクの挙動が示されている。
図1に示される動作は、制御部18において逐次繰り返
される。
御部18の動作の流れが示されている。また、図2に
は、この実施例におけるトルクの挙動が示されている。
図1に示される動作は、制御部18において逐次繰り返
される。
【0019】図1に示されるように、制御部18はまず
ブレーキスイッチ34がオンしたか否かを判定する(1
00)。時刻t0以前であれば、ブレーキペダル26が
踏まれておらずブレーキスイッチ34はオフしているた
め、制御部18はまずb.flagを0に設定した上で
(102)、弱め界磁制御を実行する(104)。b.
flagはブレーキペダル26が踏まれたか否かを示す
フラグであり、弱め界磁の内容は従来と同様のもので足
りる。時刻t0以前の実行サイクルはこのような内容で
ある。
ブレーキスイッチ34がオンしたか否かを判定する(1
00)。時刻t0以前であれば、ブレーキペダル26が
踏まれておらずブレーキスイッチ34はオフしているた
め、制御部18はまずb.flagを0に設定した上で
(102)、弱め界磁制御を実行する(104)。b.
flagはブレーキペダル26が踏まれたか否かを示す
フラグであり、弱め界磁の内容は従来と同様のもので足
りる。時刻t0以前の実行サイクルはこのような内容で
ある。
【0020】このような動作を繰り返した後、ある時点
でブレーキスイッチ34がオンしたとする。この時刻t
0ではステップ100においてブレーキスイッチ34が
オンしていると判定されるため、制御部18は、b.f
lag=1であるか否かを判定するステップ106に移
る。この時点では、直前の実行サイクルでブレーキスイ
ッチ34がオフしておりステップ102でb.flag
=0に設定されているから、ステップ108及び110
が実行される。ステップ108では制御部18内部のカ
ウンタがt0に設定され、ステップ110ではb.fl
ag=1に設定される。制御部18は、この初期設定の
後励磁分電流が最大値となるように電力変換器16に指
令する(112)。ただし、励磁分電流の指令値には、
さらに一次遅れの項(微分項)を加え、フィードフォワ
ード(磁束フィードフォワード)の作用を持たせる。ス
テップ112の指令に応じ、図2にD1で示されるよう
に、励磁分電流が増加を開始する。この時点ではまだ油
圧ブレーキトルクが立ち上がり始めていないため(11
4)、制御部18は電力変換器16に対しトルク分電流
として0を指令する(116)。従って、この時点で
は、トルク分電流は0に保持される。
でブレーキスイッチ34がオンしたとする。この時刻t
0ではステップ100においてブレーキスイッチ34が
オンしていると判定されるため、制御部18は、b.f
lag=1であるか否かを判定するステップ106に移
る。この時点では、直前の実行サイクルでブレーキスイ
ッチ34がオフしておりステップ102でb.flag
=0に設定されているから、ステップ108及び110
が実行される。ステップ108では制御部18内部のカ
ウンタがt0に設定され、ステップ110ではb.fl
ag=1に設定される。制御部18は、この初期設定の
後励磁分電流が最大値となるように電力変換器16に指
令する(112)。ただし、励磁分電流の指令値には、
さらに一次遅れの項(微分項)を加え、フィードフォワ
ード(磁束フィードフォワード)の作用を持たせる。ス
テップ112の指令に応じ、図2にD1で示されるよう
に、励磁分電流が増加を開始する。この時点ではまだ油
圧ブレーキトルクが立ち上がり始めていないため(11
4)、制御部18は電力変換器16に対しトルク分電流
として0を指令する(116)。従って、この時点で
は、トルク分電流は0に保持される。
【0021】この後、油圧ブレーキトルク(B1)が立
ち上がる時刻t1に至るまでは、上記ステップ112、
116を含むサイクルが繰り返される。この状態では、
励磁分電流が増加しつつトルク分電流が0に保持され
る。但しb.flag=1であるためステップ108及
び110は実行されない。時刻t1に至ると(11
4)、制御部18は、必要な回生制動トルクに応じ、ト
ルク分電流に係る指令を電流変換器16に発する。する
と、図2においてD1に示されるようにトルク分電流が
増加し、励磁分電流とトルク分電流の積で定まる回生ブ
レーキトルクがE1に示されるように増加する。
ち上がる時刻t1に至るまでは、上記ステップ112、
116を含むサイクルが繰り返される。この状態では、
励磁分電流が増加しつつトルク分電流が0に保持され
る。但しb.flag=1であるためステップ108及
び110は実行されない。時刻t1に至ると(11
4)、制御部18は、必要な回生制動トルクに応じ、ト
ルク分電流に係る指令を電流変換器16に発する。する
と、図2においてD1に示されるようにトルク分電流が
増加し、励磁分電流とトルク分電流の積で定まる回生ブ
レーキトルクがE1に示されるように増加する。
【0022】このように、本実施例では、ブレーキスイ
ッチ34がオンするのと同時に励磁分電流を立ち上げ開
始しているため、トルク分電流を立ち上げる時点t1で
はすでに励磁分電流がある程度増大しており、回生ブレ
ーキトルクが時刻t4より早い時点t3で目標値に至
る。従って、回生制動トルクの応答性が、弱め界磁制御
を行っているにもかかわらずt4−t3だけ向上する。
ッチ34がオンするのと同時に励磁分電流を立ち上げ開
始しているため、トルク分電流を立ち上げる時点t1で
はすでに励磁分電流がある程度増大しており、回生ブレ
ーキトルクが時刻t4より早い時点t3で目標値に至
る。従って、回生制動トルクの応答性が、弱め界磁制御
を行っているにもかかわらずt4−t3だけ向上する。
【0023】図3には、本発明の第2実施例における制
御部18の動作の流れが示されている。また、図4に
は、この実施例におけるトルクの挙動が示されている。
この実施例が第1実施例と異なる点は、制御部18がス
テップ108に代えステップ120〜124を実行して
おり、その結果、図4に示されるように第1実施例より
応答性の向上が顕著となる点である。
御部18の動作の流れが示されている。また、図4に
は、この実施例におけるトルクの挙動が示されている。
この実施例が第1実施例と異なる点は、制御部18がス
テップ108に代えステップ120〜124を実行して
おり、その結果、図4に示されるように第1実施例より
応答性の向上が顕著となる点である。
【0024】すなわち、時刻t1に至った後油圧ブレー
キトルクが十分に立ち上がる時刻t2の前では、制御部
18は、トルク分電流が最大値となるよう電流指令を発
する(122)。これにより、トルク分電流が一時的に
最大値まで増加する。さらに、時刻t2後には、制御部
18は、励磁分電流との積が目標とする回生ブレーキト
ルクに相当する値となるよう、トルク分電流の指令値を
決定する(124)。ステップ124において求められ
る指令値は、図4D2に示されるように、励磁分電流の
増加曲線と相補的に減少する。
キトルクが十分に立ち上がる時刻t2の前では、制御部
18は、トルク分電流が最大値となるよう電流指令を発
する(122)。これにより、トルク分電流が一時的に
最大値まで増加する。さらに、時刻t2後には、制御部
18は、励磁分電流との積が目標とする回生ブレーキト
ルクに相当する値となるよう、トルク分電流の指令値を
決定する(124)。ステップ124において求められ
る指令値は、図4D2に示されるように、励磁分電流の
増加曲線と相補的に減少する。
【0025】このような制御を行うと、図4E2に示さ
れるように、時刻t2ですでに回生ブレーキトルクが目
標値に至ることとなる。従って、図6の従来例に比べt
4−t2だけ、図2の第1実施例に比べt3−t2だ
け、回生ブレーキトルクの応答性が向上することとな
る。
れるように、時刻t2ですでに回生ブレーキトルクが目
標値に至ることとなる。従って、図6の従来例に比べt
4−t2だけ、図2の第1実施例に比べt3−t2だ
け、回生ブレーキトルクの応答性が向上することとな
る。
【0026】なお、本発明の適用対象は、弱め界磁制御
を行う電気自動車に限られない。すなわち、制動時に励
磁電流を増加させる必要がある車両に適用される。例え
ば誘導電動機の高速回転域では最大回生トルクが回転数
の増加に伴い減少するから、この高速回転域で励磁分電
流を最大トルクの減少曲線に応じて減少させ、トルク分
電流を低速回転域と同様に制御する手法がある。この手
法を採用している場合には、高速回転域に属する比較的
高い回転数では同域に属するより低い回転数より励磁分
電流が小さくなっている。従って、この比較的高い回転
数からより低い回転数に移る際、本発明の手法により回
生ブレーキトルクの応答を向上させることができる。
を行う電気自動車に限られない。すなわち、制動時に励
磁電流を増加させる必要がある車両に適用される。例え
ば誘導電動機の高速回転域では最大回生トルクが回転数
の増加に伴い減少するから、この高速回転域で励磁分電
流を最大トルクの減少曲線に応じて減少させ、トルク分
電流を低速回転域と同様に制御する手法がある。この手
法を採用している場合には、高速回転域に属する比較的
高い回転数では同域に属するより低い回転数より励磁分
電流が小さくなっている。従って、この比較的高い回転
数からより低い回転数に移る際、本発明の手法により回
生ブレーキトルクの応答を向上させることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブレーキ信号の発生後機械ブレーキトルクの発生に先立
ち励磁電流を増加開始させ、トルク電流の増加時点で励
磁電流がある程度増加しているようにしたため、励磁電
流とトルク電流の積で定まる回生ブレーキトルクが迅速
に立ち上がり、回生ブレーキトルクの応答性が向上す
る。
ブレーキ信号の発生後機械ブレーキトルクの発生に先立
ち励磁電流を増加開始させ、トルク電流の増加時点で励
磁電流がある程度増加しているようにしたため、励磁電
流とトルク電流の積で定まる回生ブレーキトルクが迅速
に立ち上がり、回生ブレーキトルクの応答性が向上す
る。
【0028】また、本発明の請求項2によれば、トルク
電流を一時的にほぼ最大値まで増加させるようにしたた
め、回生ブレーキトルクの増加が促進され、さらに応答
性が向上する。
電流を一時的にほぼ最大値まで増加させるようにしたた
め、回生ブレーキトルクの増加が促進され、さらに応答
性が向上する。
【図1】本発明の第1実施例に係る制御の流れを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図2】この実施例におけるトルクの挙動を示すタイム
チャートであり、図2A1はブレーキスイッチの状態
を、図2B1は油圧ブレーキトルクの挙動を、図2C1
は回生ブレーキトルクの指令値を、図2D1は励磁分電
流及びトルク分電流の挙動を、図2E1は回生ブレーキ
トルクの挙動を、それぞれ示す図である。
チャートであり、図2A1はブレーキスイッチの状態
を、図2B1は油圧ブレーキトルクの挙動を、図2C1
は回生ブレーキトルクの指令値を、図2D1は励磁分電
流及びトルク分電流の挙動を、図2E1は回生ブレーキ
トルクの挙動を、それぞれ示す図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る制御の流れを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図4】この実施例におけるトルクの挙動を示すタイム
チャートであり、図4D2は励磁分電流及びトルク分電
流の挙動を、図4E2は回生ブレーキトルクの挙動を、
それぞれ示す図である。
チャートであり、図4D2は励磁分電流及びトルク分電
流の挙動を、図4E2は回生ブレーキトルクの挙動を、
それぞれ示す図である。
【図5】電気自動車の構成を示すブロック図である。
【図6】従来における弱め界磁制御の問題点を示すタイ
ムチャートであり、図6A3はブレーキスイッチの状態
を、図6B3は油圧ブレーキトルクの挙動を、図6C3
は回生ブレーキトルクの指令値を、図6D3は励磁分電
流及びトルク分電流の挙動を、図6E3は回生ブレーキ
トルクの挙動を、それぞれ示す図である。
ムチャートであり、図6A3はブレーキスイッチの状態
を、図6B3は油圧ブレーキトルクの挙動を、図6C3
は回生ブレーキトルクの指令値を、図6D3は励磁分電
流及びトルク分電流の挙動を、図6E3は回生ブレーキ
トルクの挙動を、それぞれ示す図である。
10 モータ 18 制御部 26 ブレーキペダル 34 ブレーキスイッチ
Claims (2)
- 【請求項1】 ブレーキ信号の発生に応じて機械ブレー
キトルクを発生させる手段と、機械ブレーキトルクの発
生に同期して駆動用モータに回生ブレーキトルクを発生
させる手段と、を備える電気自動車用制動装置におい
て、 ブレーキ信号の発生後機械ブレーキトルクの発生に先立
ち駆動用モータの励磁電流の増加を開始させ、駆動用モ
ータのトルク電流を機械ブレーキトルクの発生に同期し
て増加させる手段を備え、 機械ブレーキトルクと近接した立ち上がり時定数で回生
ブレーキトルクを発生させることを特徴とする電気自動
車用制動装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の電気自動車用制動装置に
おいて、 機械ブレーキトルクの発生時点から回生ブレーキトルク
が目標値に近接する時点まで、トルク電流を一時的にほ
ぼ最大値まで増加させることを特徴とする電気自動車用
制動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8861892A JP3156358B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 電気自動車用制動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8861892A JP3156358B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 電気自動車用制動装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05292602A true JPH05292602A (ja) | 1993-11-05 |
JP3156358B2 JP3156358B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=13947798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8861892A Expired - Fee Related JP3156358B2 (ja) | 1992-04-09 | 1992-04-09 | 電気自動車用制動装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3156358B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013158186A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Toyota Motor Corp | 車両制動装置 |
WO2014192371A1 (ja) * | 2013-05-31 | 2014-12-04 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両の回転電機制御装置 |
WO2023276615A1 (ja) * | 2021-07-02 | 2023-01-05 | 株式会社デンソー | 車両用制御装置、及びプログラム |
-
1992
- 1992-04-09 JP JP8861892A patent/JP3156358B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013158186A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Toyota Motor Corp | 車両制動装置 |
WO2014192371A1 (ja) * | 2013-05-31 | 2014-12-04 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両の回転電機制御装置 |
JPWO2014192371A1 (ja) * | 2013-05-31 | 2017-02-23 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 車両の回転電機制御装置 |
WO2023276615A1 (ja) * | 2021-07-02 | 2023-01-05 | 株式会社デンソー | 車両用制御装置、及びプログラム |
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JP3156358B2 (ja) | 2001-04-16 |
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