JPH05292080A - Id自己定義型ネットワーク - Google Patents

Id自己定義型ネットワーク

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JPH05292080A
JPH05292080A JP4092697A JP9269792A JPH05292080A JP H05292080 A JPH05292080 A JP H05292080A JP 4092697 A JP4092697 A JP 4092697A JP 9269792 A JP9269792 A JP 9269792A JP H05292080 A JPH05292080 A JP H05292080A
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JP4092697A
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Koji Goto
宏二 後藤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 N次元格子空間の格子点に配置されたエレメ
ントからなるネットワークにおいて、各エレメントの自
己特定用の識別子をネットワークにおけるエレメント間
接続が変化しても容易かつ迅速に設定することを目的と
する。 【構成】 各エレメント1は、自己が接続されている隣
接エレメントからの識別子IDを受け、この受けた識別
子IDに従って自己の識別子IDを決定するユニット1
8を含む。この制御ユニット18はまた、別々の独立の
格子線について決定された識別子が矛盾する場合には一
方の識別子を選択して自己の識別子とするとともに非選
択とされた識別子に関連する格子線の上流側エレメント
へ識別子修正信号を与える機能をも備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、データ処理システム
などのネットワーク(網)に関し、特に、たとえば端末
であるエレメントが複数個配置されたネットワークにお
いて各エレメントのID(識別子)を自動的に設定する
ための構成に関する。
【0002】
【従来の技術】情報処理システムにおいては、様々なシ
ステムの形態がある。1つのメインフレーム(ホストコ
ンピュータ)に対し、複数の端末が接続され、端末がホ
ストへアクセスして所望の処理を行なう形態がある。こ
の形態のほかに、各端末間が情報通信を行なってそれぞ
れ所定のプロセスを実行する分散処理システムの形態が
ある。また、複数のプロセサが並列に設けられ、共通に
設けられたメモリへアクセスして所望の処理を実行する
マルチプロセサシステムがある。
【0003】通常、分散処理システムにおいては、コン
ピュータ単体が1つの完結した情報処理システムを形成
するのではなく、複数の端末装置が特定のプロセスを担
当し、各端末装置がホストコンピュータなどのメインフ
レームと情報通信を行なって所定のプロセスを実行す
る。端末装置としては、パーソナルコンピュータ、ミニ
コンピュータなどがある。またこの端末装置は、その機
能により、ワークステーション、または分散プロセサと
も呼ばれる。
【0004】このような分散処理システムなどの処理シ
ステムを構築するための情報通信網としてローカルエリ
アネットワークLANが広く用いられる。このようなL
ANにおいては、複数のたとえばワークステーションま
たはパーソナルコンピュータのような端末装置がLAN
に接続され、LANを介してメインフレームまたは端末
間での必要な情報の通信を行なう。
【0005】図9はLANのシステム構成の一例を示す
図である。図9において、ネットワークは、情報通信の
伝送路となるとともに伝送の制御を行なうLAN100
と、LAN100に接続される端末装置102、10
4、106、108および110と、たとえば汎用コン
ピュータからなるメインフレーム114と、メインフレ
ーム114とLAN100との間および他のネットワー
クとの間の情報通信の制御を行なうための通信制御ユニ
ット112とを含む。端末装置102〜110は、それ
ぞれ、パーソナルコンピュータまたはミニコンピュータ
により構成される。端末装置102〜110の各々は、
LAN100を介して相互に情報の交換が可能である。
【0006】一例としての分散処理システムにおいて
は、各端末装置102〜110は、メインフレーム11
4の指令の下に所定の処理を実行する。ある端末装置が
自身のアプリケーションプログラム(AP)に従って他
の端末装置へアクセスして必要な処理動作を実行させ、
アクセスされた端末装置における処理後の情報をこのア
クセスされた端末装置から得ることができる。各端末装
置に固有のプログラムを担当させて処理を分散させるこ
とにより、メインフレーム114の負荷が小さくなり、
効率的に情報処理を実行することができる。
【0007】メインフレームを介した通信および端末装
置間相互の情報通信においては、送信元装置を示すソー
スアドレスと、送信先の装置を示すデスティネーション
アドレスとがデータパケット(通信は、通常パケットの
単位で実行される)に挿入される。通信時においては、
このソースアドレスとデスティネーションアドレスとが
アクセス要求指令とともに送出され、デスティネーショ
ンアドレスにより指定される端末装置が通信可能な場合
には、ソースアドレスが示す装置へ了解(アクノリッ
ジ)信号を返送する。ソース側装置は、この了解信号に
より相手側(デスティネーション)装置へ情報を送出す
る。
【0008】上述のような通信を実行するために、メイ
ンフレームおよび各端末装置には自身を特定するために
ネットワーク内において一意的に定められた識別子(ア
ドレス)IDが割当てられる。識別子IDの割当ては人
が各端末装置に対して割当てることにより行なわれる。
このような識別子IDの一例としては、ローカルエリア
ネットワークの1つであるイーサネット(Ethernet)に
おけるIP(インターネットプロトコル)アドレスがあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、端末装
置などに対し固有のたとえばアドレスである識別子ID
を与える場合、ネットワーク内において同じ識別子ID
が重複して存在しないように各端末装置に対し互いに異
なる識別子IDを付与する必要がある。
【0010】ネットワーク内において、そのネットワー
ク内に存在する各端末装置の接続形態は常に不変である
とは限らない。端末装置が新たに追加されたり削除され
たりする場合が生じる。この場合、ネットワーク内の端
末装置相互の接続形態または接続順序が異なってくる。
通常、識別子IDはこの接続順序または接続形態に従っ
て人が割当てている。したがって、このようにネットワ
ーク内における各端末装置間の接続に変化が生じた場
合、各端末装置の識別子IDを新たに設定する必要があ
る。端末装置の数が多くなると、この識別子IDを割当
てる処理に長時間を要することになり、識別子割当処理
が煩雑になるという問題が生じる。
【0011】このような識別子IDを再割当するという
問題が、上述のようなローカルエリアネットワークのよ
うなシステムのみならず、マルチプロセサシステムなど
の場合においても生じる。したがって、以下の説明にお
いては、このような端末装置、メインフレームおよびプ
ロセサを「エレメント」という用語で表現する。
【0012】この発明の目的は、ネットワーク上のエレ
メントの接続の変化に高速で対処して各エレメントに対
し識別子IDを付与することのできるID自己定義型ネ
ットワークを提供することである。
【0013】この発明の他の目的は、各エレメントが格
子状に配置されたネットワークにおいて各エレメントが
自動的に自己の識別子を決定し取得することのできるI
D自己定義型ネットワークを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るID自己
定義型ネットワークは、任意の次元の格子空間の格子点
に配置される複数のエレメントを備える。このエレメン
トは、少なくとも1個の他のエレメントと接続される。
このエレメントはまた、自身が接続されるエレメントか
ら送出される識別子に従って自身の識別子を決定し保持
する手段を備える。
【0015】請求項2に係るID自己定義型ネットワー
クはN次元格子空間の格子点に配置された複数のエレメ
ントを備える。各エレメントは、自身を特定するための
固有の識別子が割当てられておりかつ少なくとも1個の
他のエレメントに接続される。各エレメントは、第1の
隣接エレメントから伝達される識別子に従ってこの伝達
された識別子と異なるように第1の自身の識別子を決定
し保持する手段と、N次元格子空間においてこの第1の
隣接エレメントが接続する方向と異なる方向において隣
接する第2の隣接エレメントからの識別子に従ってこの
第2の隣接エレメントからの識別子と異なるように第2
の自身の識別子を生成して保持する手段と、この第1お
よび第2の自身の識別子の一致/不一致を判別する手段
と、この判別手段の不一致判別結果に従って、第1およ
び第2の自身の識別子の一方を選択して自身の識別子と
して保持する手段とを含む。
【0016】請求項3に係るID自己定義型ネットワー
クは、各エレメントがさらに、判別手段の不一致判別結
果に応答して、この識別子選択時に非選択とされた識別
子に関連する隣接エレメントへIDエラー信号を伝達す
る手段と、伝達されたIDエラー信号に応答して隣接エ
レメントからの識別子を受けかつ先に保持されている自
身の識別子をこの受けた識別子に従って修正し保持する
手段と、IDエラー信号と修正後の識別子とをIDエラ
ー信号を受けた方向に沿って隣接するエレメントへ送出
する手段とを含む。
【0017】請求項4記載のID自己定義型ネットワー
クは、IDエラー信号に応答して、情報入力端子を出力
端子に、情報出力端子を入力端子に切換える手段を含
む。
【0018】
【作用】請求項1の発明においては、各エレメントが与
えられた識別子に従って自身の識別子を一意的に定義す
ることができる。
【0019】請求項2の発明に従えば、異なる隣接エレ
メントから異なる識別子が与えられた場合においても、
その一方の識別子を選択して自身の識別子として保持す
るため、ネットワークにおいて一意な識別子を保持する
ことができ、識別子決定時におけるエラーを回避するこ
とができる。
【0020】請求項3の発明に従えば、IDエラー信号
に従って自身の識別子を修正しているため、識別子決定
時のエラーを修正することができ、確実にネットワーク
において一意的な識別子を各エレメントが保持すること
ができる。
【0021】請求項4の発明に従えば、エラー信号に従
って入力端子と出力端子とが切換えられるため、データ
伝送方向が一方方向のシステムであっても、容易に各エ
レメントの識別子を修正することができる。
【0022】
【実施例】図1(A)は、この発明によるID自己定義
型ネットワークに用いられるエレメントの構成を示す図
である。図1(A)において、エレメント1は、N個の
入力端子I1、I2…INとN個の出力端子O1、O
2、ONを含む。このエレメント1は、N次元格子空間
を構成するN本の格子線に接続可能である。エレメント
1はN次元格子空間の格子点に配置される。
【0023】N本の格子線#1〜#Nは、通常のネット
ワークにおいて情報伝達線に対応する。格子線#1〜#
Nの任意の2本の格子線は直交してもよく斜交してもよ
い。互いに平行でなければよい。格子線#1〜#N各々
において情報の流れは、通常は、一方方向のみである。
【0024】図1(B)はエレメント1の内部構成を概
略的に示す図である。図1(B)において、エレメント
1は、他のエレメントへ情報の出力を行なうための出力
インタフェース10と、他のエレメントからの情報の入
力を行なうための入力インタフェース12とを含む。出
力インタフェース10および入力インタフェース12は
ともに、入力端子I1〜INおよび出力端子O1〜ON
の各々を介して情報通信を行なうことができる。ただ
し、格子線#pは、入力端子Ipに結合されかつ出力端
子Opに接続される。図1(B)においては、入力端子
I1〜INおよび出力端子O1〜ONは総称的にIおよ
びOで示す。
【0025】エレメント1はさらに、入力インタフェー
ス12から与えられる情報を受信する受信ユニット16
と、出力インタフェース10へ出力情報を伝達するため
の送信ユニット14と、受信ユニット16から与えられ
た情報に従って所定のプロセス(処理)を実行し、該処
理結果を送信ユニット14へ伝達するプロセス20と、
受信ユニット16が受信した情報に含まれる情報および
プロセス20から送出される情報に従って情報の送受信
に必要な制御動作を実行する制御ユニット18を含む。
【0026】この図1(B)に示す構成においては、エ
レメント1が分散プロセサの場合が示される。プロセス
20はコンピュータであってもよく、専用のハードウェ
アであってもよい。このプロセス20の構成は、また、
一般的なワークステーションに用いられるコンピュータ
であってもよい。
【0027】制御ユニット18は、受信ユニット16が
受信した情報に含まれる命令コードをデコードし、プロ
セス20への受信ユニット16からの情報の送出の動作
制御を行なう。制御ユニット18はまた、プロセス20
からの送信要求に応答して送信ユニット14の情報送信
動作を制御する。制御ユニット18は、また、入力した
情報が自身のエレメントへ与えられたものではない場合
にはこの受信ユニット16が受信した情報を送信ユニッ
ト14および出力インタフェース10を介して同一の格
子線上へ伝達する。この構成においては、各格子線はエ
レメントを貫通する構成となる。この場合、入力インタ
フェース12および出力インタフェース10が各格子線
に「ぶら下がるような態様」で接続され、対応の格子線
と信号の授受を行なう構成が用いられてもよい。
【0028】通常の情報処理動作においては、入力イン
タフェース12を介してある格子線から情報が送信さ
れ、受信ユニット16へ与えられる。制御ユニット18
は、このとき受信ユニット16に含まれる命令コードを
解読し、その情報に含まれるデスティネーションアドレ
ス(相手先識別子)が自己に割当てられている識別子と
一致しているか否かを判別する。デスティネーションア
ドレスが一致している場合には、制御ユニット18は、
プロセス20が利用可能であるか否かに従って、送信ユ
ニット14および出力インタフェース10を介して了解
信号を送信元へ送出する。この了解信号が送信元装置で
受信された場合には、情報の通信が送信元装置とこのエ
レメント1との間で実行される。
【0029】送信情報に含まれるデスティネーションア
ドレスが自己に割当てられている識別子と一致しない場
合には、制御ユニット18は、この受信ユニット16に
与えられた情報を送信ユニット14を介して出力インタ
フェース10の対応の格子線に対応する端子を介して出
力し、隣接エレメントへ送出する。
【0030】制御ユニット18は、入力端子I1〜IN
(I)に接続される他のエレメントが存在するか否かを
検出する接続検出手段を有しこの接続エレメントが存在
する端子に対応する出力端子を情報送信可能状態に設定
する機能を備える。制御ユニット18はまた、特定の入
力端子を遮断状態として特定のエレメントからの情報入
力を禁止し、そのエレメントをシステムから切離すか、
または自身がシステムから切離される機能を備える。
【0031】図2は、図1(B)に示す制御ユニット1
8の具体的構成の一例を示す図である。図2において
は、制御ユニット18の、識別子IDの自己定義動作に
関連する部分の機能のみが示される。通常の情報通信動
作に必要とされる制御動作はこの図2においてはコント
ローラ196がすべて実行するように示される。
【0032】図2において、制御ユニット18は、入力
インタフェース12に結合され、各入力端子に対しエレ
メントが接続されているか否かを監視するとともに、コ
ントローラ196からの制御の下に、特定の入力端子を
入力インタフェース12から切離すための入力監視・接
続部182と、入力インタフェース12に結合され、入
力インタフェース12へ与えられた情報がどの格子線か
ら与えられたかを判別するための格子線判別部184
と、受信ユニット16に結合され、受信ユニットが受信
した情報から隣接エレメントから送出された識別子ID
を抽出するためのID抽出部186を含む。ID抽出部
186は、受信ユニット16の受信情報が識別子設定指
令を含んでいる場合には、この受信情報から対応の識別
子を抽出する。受信情報が識別子設定指令であるか否か
の判別はコントローラ196が行ない、このコントロー
ラ196の制御の下にID抽出器186が識別子IDの
抽出を実行する。
【0033】制御ユニット18はさらに、格子線判別部
184からの格子線情報とID抽出部186で抽出され
た識別子IDとに基づいてIDメモリ194に格納され
ている識別子を修正し、この修正後の識別子をIDメモ
リ194へ格納するID修正部192を含む。IDメモ
リ194は、各格子線に対応した値を有するN次元ベク
トルの形態で識別子を格納する。ID修正部192は、
このN次元のベクトル形態の識別子に対し、格子線判別
部184で判別された格子線に対応するビットの値を修
正する。
【0034】制御ユニット18はさらに、格子線判別部
184からの格子線情報とIDメモリ194に格納され
た設定後の識別子IDとを受けてコントローラ196の
制御の下に、この識別子IDを送信ユニット14へ伝達
するとともに出力インタフェース10の判別された格子
線に対応する出力端子を介して送信を実行させる送信制
御部190を含む。
【0035】ID抽出部186は、通常の情報通信時に
おいても、送信元エレメントから送出された識別子ID
を抽出するように構成されてもよい。通常の情報通信時
においては、この抽出された識別子IDとIDメモリ1
94に格納された識別子IDとの一致/不一致が判別さ
れ、その一致/不一致判別結果に従って通信の実行/不
実行がコントローラ196により判別される(そのため
の経路は示さず)。次に識別子の自己決定の動作につい
て説明する。
【0036】図3(A)はエレメント接続形態の一例を
示す図である。この図3(A)においては、最も簡単な
場合として、エレメントE1ないしE7が1本のj方向
格子線により順次接続されている場合を示す。この場
合、情報はj方向に沿って伝達される。エレメントE1
〜E7はj方向とi方向の二次元格子空間の格子点に配
置される。エレメントE1〜E7の識別子IDは二次元
ベクトル(i,j)の形で表現される。
【0037】識別子IDの設定時においては、すべての
エレメントE1〜E7の識別子IDがリセットされ初期
状態に設定される。図3(A)においては初期値が
(1,1)に設定された場合が示される。エレメントE
1は、その識別子(1,1)を隣接エレメントE2へ伝
達する。隣接エレメントE2は与えられた識別子(1,
1)を受け、j方向に隣接するエレメントからこの識別
子IDが送出されたことを図2に示す格子線判別部18
4により検出し、受信した識別子(1,1)に対しj成
分を1増分し、(1,2)と図2に示すID修正部19
2により修正し、修正後の識別子をIDメモリ194へ
格納する。このIDメモリ194への識別子の格納の
後、図2に示す送信制御部190を介して新たに設定さ
れた識別子とともにこのj方向において隣接するエレメ
ントE3へ送出する。以降、同様の動作が繰り返され、
エレメントE3、E4、E5、E6およびE7各々にお
いては入力された識別子に対しj成分を1増分して自己
の識別子として格納するとともに隣接エレメントへ送出
する。これにより、図3(A)に示すようにエレメント
E3、E4、E5、E6およびE7の識別子IDとして
(1,3)、(1,4)、(1,5)、(1,6)およ
び(1,7)がそれぞれ定義される。
【0038】次に、図3(A)に示すエレメントの配列
における識別子IDの定義方法を一般的に図3(B)を
参照して説明する。図3(B)において、格子線#jが
規定する方向jに沿って2個のエレメントEaおよびE
bが配置される。エレメントEaおよびEbは、格子線
#jと平行な格子線Aにより結合され、情報はエレメン
トEaからエレメントEbへと伝達される。エレメント
EaおよびEbは、また、格子線#iの方向に沿って配
置されるi方向格子線B1およびB2にそれぞれ結合さ
れる。図3(B)に示される配置の場合、j方向格子線
Aに沿って各エレメントの識別子IDが設定される。エ
レメントEaの識別子IDが(i,j)と決定された場
合、エレメントEaはこの識別子IDを隣接エレメント
Ebへ伝達する。エレメントEbは、伝達された識別子
ID(i,j)を受け、この識別子を受けた方向jを識
別し、この識別子IDのj成分に対応する値に1を加え
て自己の識別子IDを(i,j+1)と定義し、さらに
隣接エレメントへ伝達する。
【0039】次に図4に示すフロー図を参照してさらに
N次元格子空間における各エレメントの識別子IDの決
定方法について説明する。
【0040】まず、このN次元格子空間に配置されるす
べてのエレメントの識別子IDを初期値たとえば(0,
0,…,0)に設定する(ステップS1)。初期値は任
意の適当な値が選ばれる。
【0041】次いで各格子線#1〜#Nの番号順に各格
子線に沿って識別子IDの決定が行なわれる。すなわち
まず格子線#1を規定するために格子線特定情報pを1
に設定する(ステップS2)。
【0042】この格子線#1が決定する方向に沿って識
別子IDが伝達される。この格子線#pに結合されるエ
レメントにおいては以下の動作が実行される。各エレメ
ントはN次元のベクトルからなる識別子IDを初期値と
して格納している。今この識別子IDを格子線の番号と
対応付けて(1,2,3,…,p,…,N−1,N)と
する。各成分は格子線に対応する値を示しており、実際
の値ではないことに注意されたい。エレメントは格子線
#pに接続される入力端子から識別子(1,2,3,
…,p,…,N−1,N)を受けた場合、このエレメン
トは自身の識別子IDを、受けた識別子のp成分を1増
分して(1,2,3,…,p+1,…,N−1,N)と
して設定し、隣接エレメントへ伝達する(ステップS
4)。
【0043】p方向について最終のエレメントの識別子
IDが設定されたか否かの判別が行なわれる(ステップ
S6)。このエレメントがp方向について最終エレメン
トであるか否かは、たとえば図1(B)の構成におい
て、制御ユニット18に、出力インタフェース10のp
端子に接続されるエレメントが存在するか否かを検出す
る機能を持たせればよい。これは前述のように、入力イ
ンタフェースにおいて入力端子にエレメントが接続され
ているかを検出する機能を有しているのと同じ機能を持
たせればよい。またこれに変えて、制御ユニット18の
制御の下に出力インタフェース10を介してこの識別子
情報を伝達する場合、隣接エレメントから受信了解信号
が得られない場合には、自身がp方向について最終のエ
レメントであると判別する機能が設けられてもよい。
【0044】このステップS6においてp方向の最終エ
レメントへ識別子IDが伝達されるまでステップS4お
よびS6が繰り返し実行される。
【0045】p方向の格子線すなわち格子線#pが規定
する方向に沿っての格子線について各エレメントの識別
子IDの設定が完了した場合、次にpが1増分され、次
の格子線#p+1について各エレメントの識別子の設定
が行なわれる。格子線の切換動作は、ネットワークにお
けるメインフレームの機能を備えるユニットが制御動作
を実行する。この場合、識別子設定のためだけに用いら
れる専用のコントロールユニットがこのネットワークに
接続され、識別子の設定動作がこの専用のユニットの制
御の下に実行されてもよい。
【0046】ステップS8において格子線が切換えられ
たとき、その格子線番号pの値から、すべての格子線に
ついて実行されたか否かの判別が行なわれる(ステップ
S10)。すなわち格子線#Nについても識別子IDが
決定されたか否かの判別が行なわれる。ステップS10
において、最後の格子線についてのエレメントの識別子
が決定されていないと判別された場合には、再びステッ
プS4からの動作が繰り返し実行される。
【0047】上述のように、各格子線#1〜#Nについ
て逐次その格子線についてエレメントの識別子を定義し
ていくことにより、エレメントの識別子IDは、隣接エ
レメントと常に異なっているため、各エレメントはネッ
トワーク内において一意的に定められた識別子を保持す
ることができる。
【0048】なお、上述の説明においては、1つの方向
についての格子線の数は1本としている。しかしなが
ら、たとえば格子線#jの方向について複数の格子線が
存在する図3(c)に示すような接続形態も考えられ
る。この場合、格子線#jについてネットワーク内サブ
システムが複数個存在すると考えられる。この場合、図
3(c)において、格子線#jについてすなわち格子線
j1、j2およびj3それぞれについて順次または並列
に上述の識別子決定動作が実行される。格子線j1、j
2およびj3の先頭エレメントの識別子IDは、互いに
そのi成分が異なるように設定される。サブシステムの
存在は、ネットワークのたとえばメインフレームである
制御装置が検出し、この検出されたサブシステムそれぞ
れについて先頭エレメントの初期識別子の設定後その制
御装置の制御の下に実行される。
【0049】上述のような識別子IDの決定方法では、
N次元格子空間のすべての格子点にエレメントが配置さ
れている場合には一意的に各エレメントの識別子IDを
矛盾なく設定することができる。しかしながら、格子点
すべてにエレメントが配置されていない場合には、識別
子IDの決定において矛盾が生じる場合が考えられる。
【0050】すなわち、図5に示すようなエレメントの
配置において、エレメントE1〜E7がj方向(格子線
#jが決定する方向)に沿って順次接続されており、こ
のj方向に沿って識別子IDを伝達して各エレメントE
1〜E7の識別子IDが決定された状態において、i方
向格子線により接続されるエレメントE3およびエレメ
ントE4の識別子が決定される場合を考える。この場
合、i方向については、エレメントE3からは識別子I
Dとして(1,3)が伝達される。この場合、エレメン
トE4は識別子IDのi成分の値を1増分するため、こ
のエレメントE4のi方向についての識別子IDは
(2,3)となる。このi方向についての識別子の値は
先にj方向について定められた識別子IDの(1,4)
と異なり、エレメントE4の識別子IDを一意的に決定
することはできない。このような方向に応じて識別子の
相違が生じる場合においても確実に各エレメントの識別
子IDを一意的に決定することのできる構成について次
に説明する。
【0051】図6はこの発明の他の実施例における識別
子決定の方法を例示する図である。図6において、格子
線#jにより決定されるj方向の格子線A1に沿ってエ
レメントEaおよびEbがこの順に配置され、別のj方
向格子線A2に沿ってエレメントEc、EdおよびEe
がこの順に配置される。エレメントEaはまた、格子線
#iが決定するi方向の格子線B1にその入力端子が結
合される。別のi方向格子線B2がエレメントEbおよ
びEeをこの順に結合する。i方向についてエレメント
EaおよびEbおよびEeの識別子IDが(i,j)、
(i,j+1)、および(i+1,j+1)にそれぞれ
設定されている状態を考える。格子線#iの番号iとj
方向を決定する格子線#jの番号jについてi<jの条
件を考える。
【0052】i方向についての識別子が決定された後に
次いでj方向についての識別子IDの決定が実行され
る。格子線A1について、エレメントEaおよびEbの
識別子はそれぞれ(i,j)、および(i,j+1)と
なり、エレメントEbにおいては、矛盾が生じていない
場合を考える。
【0053】一方、格子線A2について、エレメントE
cの識別子IDが(k,l)と決定されれば、エレメン
トEdおよびEeのj方向についての識別子IDは
(k,l+1)および(k,l+2)となる。エレメン
トEeにおいて、k≠i+1またはl+2≠j+1の状
態が発生した場合を考える。この場合、エレメントEe
は格子線に付された番号の小さい方、すなわち格子線#
iが決定するi方向について決定された識別子(i+
1,j+1)を自己の識別子として選択し、この格子線
A2について隣接するエレメント(図示せず)へはこの
修正後の識別子(i+1,j+1)を伝達する。
【0054】エレメントEeはまた、この識別子IDの
修正に伴って、IDエラー信号をこの格子線A2につい
て情報伝達方向と逆方向に隣接するエレメントEdへ与
えるとともに、その修正識別子(i+1,j+1)をこ
の隣接エレメントEdへ伝達する。エレメントは、後に
説明するが、IDエラー信号に応答して、その入力端子
を出力端子に出力端子を入力端子に切換える機能を備え
る。それにより情報の伝達方向が逆転される。IDエラ
ー信号を伝達する信号線は、各格子線について情報伝達
用の信号線とは独立に設けられており、これにより、情
報伝達方向の逆転を行なうことができる。
【0055】IDエラー信号を受けた隣接エレメントE
dは、エレメントEeから伝達された識別子(i+1,
j+1)からそのj成分の値を1減分し新たな識別子
(i+1,j)を生成し自己の識別子IDをとして保持
する。識別子IDの修正後またエレメントEdはその上
流側に設けられた隣接エレメントEcへIDエラー信号
とともに修正識別子を伝達する。この動作が繰り返さ
れ、エレメントEcの識別子IDが(k,l)から(i
+1,j−1)へ変更される。エレメントEeの下流側
に設けられたエレメントへはエラー信号は伝達されず、
この識別子(i+1,j+1)が下流側の隣接エレメン
トへ伝達される。
【0056】なお上述の説明においては、格子線に付さ
れた番号の順に識別子の決定が順次行なわれているが、
これは各格子線について並列に識別子を決定する識別子
決定シーケンスが用いられてもよい。
【0057】すなわち一般に格子線#1から格子線#N
の順でまたは同時並列的に識別子IDの決定を行ない、
あるエレメントにおいて矛盾が生じた場合には格子線番
号の小さい格子線について得られた識別子を選択し、上
流側のエレメントの識別子を変更する。この場合、識別
子の一致/不一致において、格子線番号の小さい方の格
子線に対応する成分の値のみを修正する構成が用いられ
てもよい。
【0058】図7は、図1に示す制御ユニットの他の構
成例を示す図である。図7に示す制御ユニットは、図2
に示す制御ユニットの構成に加えてさらに、識別子ID
を修正する機能を備える。
【0059】図7において、制御ユニット18は、入力
インタフェース12(図1(B))に結合され、入力端
子にエレメントが結合されているか否かの検出および入
力端子を格子線から切離すための入力監視・接続部18
2と、入力インタフェースに結合され、情報を入力した
端子すなわち格子線を判別する格子線判別部184と、
受信ユニット(14:図1(B)参照)に受信した情報
から識別子情報を抽出するID抽出部282と、格子線
判別部184からの格子線識別情報とID抽出部282
からの識別子情報とから識別子を修正するID修正部2
92と、識別子を格子線情報とともに格納するIDメモ
リ294を含む。
【0060】IDメモリ294は、少なくとも2つのメ
モリ領域、すなわち先の識別子決定動作により決定(定
義)された識別子を格子線情報とともに格納する第1の
メモリ領域と、この決定動作により新たにID修正部2
92で修正された識別子をその格子線情報とともに格納
する第2のメモリ領域を少なくとも含む。
【0061】制御ユニット18は、さらに、IDメモリ
294の第1のメモリ領域および第2のメモリ領域に格
納された識別子情報をその格子線判別情報とともに読出
し、識別子の一致/不一致を判別する比較部284と、
情報通信用の格子線と別に各格子線に対応して設けられ
たエラー信号専用線にIDエラー信号が存在するか否か
をモニタするとともに、比較部284からの比較結果に
応答してIDエラー信号を生成するIDエラー検出部2
86を含む。
【0062】比較部284は、IDメモリ294から読
出された識別子情報が不一致の場合、その格子線識別情
報が示す格子線に基づいて、格子線番号の小さい方に対
応して決定された識別子情報を選択してIDメモリ29
4の第1のメモリ領域へ格納する。比較部の比較動作は
コントローラ296により制御される。
【0063】IDエラー検出部286は、比較部284
からの不一致検出信号に応答してIDエラー信号を生成
してエラー信号専用線へ伝達するとともに、エラー信号
専用線を介してIDエラー信号を受信した場合には比較
部284の比較動作を禁止する。このIDエラー検出部
286のIDエラー信号検出信号はまたID修正部29
2へ与えられる。ID修正部292は、このIDエラー
検出部286からのIDエラー信号検出信号に応答し
て、その修正動作が変更され、格子線判別部184で判
別された格子線情報に対応する成分の値を1減分し、今
度はIDメモリ294の第1のメモリ領域へ書込む。I
D修正部292は、IDエラー検出部286からIDエ
ラー信号検出信号が与えられない場合には、格子線判別
部184の出力およびID抽出部282の出力に従って
識別子情報の格子線に対応する成分の値を1増分してI
Dメモリ292の第1のメモリ領域または第2のメモリ
領域(第1のメモリ領域にデータがすでに格納されてい
るとき)へその生成した識別子情報を書込む。
【0064】制御ユニット18はさらに、IDエラー検
出部286からのIDエラー信号またはIDエラー信号
検出信号に応答して、格子線判別部184が判別した格
子線に関連する入力端子を出力端子に切換え、かつ出力
端子を入力端子へ切換える入出力切換部288と、ID
メモリ294の第1のメモリ領域に格納された識別子情
報を格子線判別部184で判別された格子線に対応する
出力端子へ送出する送信制御部290を含む。送信制御
部290は図1(B)に示す送信ユニット14および出
力インタフェース10に結合される。この送信制御部2
90は、入出力切換部280が入力端子を出力端子にか
つ出力端子を入力端子に切換えた場合には、この入出力
切換部288からの切換信号に応答して、IDメモリ2
94から読出した識別子情報を入力インタフェースへ伝
達する。IDエラー信号が発生されず、入出力端子の切
換が行なわれない場合には、送信制御部290は通常と
同様の情報伝達方向に従って、IDメモリ294に格納
された(第1のメモリ領域に格納された)識別子情報を
出力インタフェースまたは送信ユニットへ伝達する。
【0065】入出力切換部288からの切換制御信号に
より入力端子を出力端子に、かつ出力端子を入力端子へ
切換える方法としては、各入出力端子を双方向構成に形
成しておき、一方方向の情報伝達が行なわれるように各
そのゲートの動作を制御する構成が用いられてもよい。
【0066】制御ユニット18は、各部の動作全体がコ
ントローラ296により制御されている。コントローラ
296は受信ユニットからの情報に従って命令をデコー
ドし、プロセスへのアクセスなどを制御するとともに各
機能部の動作タイミングを制御する。次に、この図7に
示す制御ユニットの識別子修正動作をその動作フロー図
である図8を参照して説明する。以下のフローでは格子
線番号に従って識別子IDが決定される。
【0067】まず、すべてのエレメントの識別子IDが
初期値たとえば(0,0,…,0)に設定される(ステ
ップS20)。次いで、格子線の番号順にエレメントの
識別子の設定が行なわれる。このためにまず格子線番号
pが1に設定される。このとき、格子線#pが決定する
p方向について複数本の互いに独立な格子線が存在する
ような場合には、各独立な格子線について先頭エレメン
トの識別子の初期設定が行なわれる(ステップS2
2)。この各方向についての先頭エレメントの識別子I
Dの初期設定としては、同一方向の格子線が形成するN
次元格子空間における平面を取出し、この平面の他方方
向(p方向と異なる方向)の成分を順次増分する構成が
用いられてもよい。
【0068】次にp方向に沿って識別子IDの順次伝達
および修正が行なわれる(ステップS24)。p方向最
終エレメントの識別子IDが修正された場合には(ステ
ップS26)、格子線番号pが1増分される(ステップ
S28)。次いでこのステップS28において1増分さ
れた格子線番号が3以上であるか否かの判別が行なわれ
る(ステップS30)。格子線番号pが3未満、すなわ
ち2の場合には、p方向のエレメントについて初めて識
別子の修正および定義が行なわれ、まだ識別子の不一致
などの問題が生じないため、再びステップS24へ戻り
各エレメントにおける識別子の修正が実行される。
【0069】ステップS30において、格子線番号Pが
3以上であると判別された場合には、少なくとも2本の
格子線(互いに直交するまたはN次元格子空間の各次元
を構成する格子線)について各エレメントの識別子の修
正および定義が実行されたため、各エレメントにおい
て、先に設定された識別子とこの今回設定された識別子
との一致/不一致が判別される(ステップS32)。こ
の判別動作は図7に示す比較部284において実行され
る。
【0070】ステップS32において、識別子IDが不
一致と判別された場合には、格子線番号の小さい方につ
いて設定された識別子が選択されて、図7に示すIDメ
モリ294の第1のメモリ領域に格納される。すなわち
この動作フロー図においては、格子線番号の小さい順に
各エレメントの識別子の設定および定義を行なっている
ため、既に先に設定された識別子は格子線番号の小さい
格子線について決定された識別子である。このため先に
設定された識別子IDが選択される。
【0071】ステップS34において新たに識別子ID
が設定し直された場合には、この不一致を判別したエレ
メントにおける制御ユニット18はIDエラー信号をそ
のIDエラー検出部286からエラー信号専用線へと発
生する。このIDエラー検出部286から発生されるI
Dエラー信号は、今回の格子線について識別子IDを修
正するため、格子線p(ステップS28における1増分
前の格子線番号)に対応するエラー信号専用線の上流側
に隣接するエレメントへIDエラー信号が発生される。
この場合、IDエラー検出部286は常に、その上流側
の隣接エレメントへのみIDエラー信号を送出するよう
に構成されていてもよい。制御ユニット18はまたこの
ときIDエラー検出部286からのIDエラー検出信号
とともに、その入出力端子を切換えて、非選択とされた
識別子に対応する格子線に関連する端子Op(もとはI
p)を介してIDメモリ294の第1のメモリ領域に格
納されている修正後の識別子IDを送出する。上流側の
エレメントはこのIDエラー信号を受けるとその入力端
子を出力端子に切換えかつ出力端子を入力端子に切換
え、送出された識別子IDを受ける。この識別子IDは
ID抽出部282で抽出され、ID修正部292におい
て修正を受ける。ID修正部292は、IDエラー検出
部286からのIDエラー信号検出信号に応答してその
修正法を異ならせ、ID抽出部282で抽出された識別
子IDから対応の成分の値を1減分してIDメモリ29
4の第1のメモリ領域へ格納する。この動作が上流側の
エレメントについて実行される(ステップS36)。
【0072】ステップS32において識別子IDが同一
である場合にはそのままIDメモリ294の第1のメモ
リ領域の識別子IDは修正されず保持される(ステップ
S33)。
【0073】ステップS36およびS33の後、この格
子線番号pがN+1になっているか否かの判別が行なわ
れ(ステップS38)、p=N+1の場合には、格子線
Nについての各エレメントの識別子IDが修正されてい
るためエレメントの識別子定義動作が完了する。一方ま
だ等しくない場合にはステップS24へ戻り、次の格子
線についての識別子修正動作が実行される。
【0074】なお図8に示すフロー図においては、ステ
ップS28が、ステップS38の前であってステップS
36およびS33実行の後に行なわれてもよい。この場
合ステップS30における判別動作はp≧2となる。
【0075】また、この図8に示す識別子定義動作フロ
ーにおいては1つの方向について最終のエレメントにま
で識別子が修正された後に各エレメントの識別子の修正
動作が実行されている。これに代えて、1つの方向にお
いて各エレメントにおいてその識別子を修正した後に先
に設定された識別子と今回設定された識別子の比較判別
動作が行なわれてもよい。すなわち図8においてステッ
プS26、S28およびS30はステップS36とS3
3の後でありかつステップS38の前に実行されてもよ
い。
【0076】なお上述の説明においては、ネットワーク
は1つの情報処理システムを構成するように説明してい
る。このネットワークは、各エレメントがある機能を有
するものであればよく、ローカルエリアネットワークな
どのような情報処理システムに限定されず、各エレメン
トがある機能を実行するとともに複数のエレメントがN
次元の空間を構成するように接続されているネットワー
クであればよい。
【0077】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明に従え
ば、N次元格子空間を構成するエレメント各々におい
て、エレメント特定用の識別子を隣接するエレメントか
らの識別子情報に従って決定するように構成したため、
ネットワークにおいて一意的な識別子を各エレメントに
対し容易にかつ迅速に設定することが可能となる。
【0078】請求項2の発明に従えば、N次元格子空間
において配置されたエレメント各々において、ある格子
線についての識別子情報と別の格子線についての識別子
情報とが異なる場合には、一方の格子線についての識別
子情報のみが選択されるため、複雑なネットワーク構成
においても矛盾することなく各エレメントにおいて一意
的に識別子を設定することができる。
【0079】請求項3の発明に従えば、各エレメントは
識別子の不一致が生じた場合にはエラー信号を生成して
その非選択とされた識別子に関連する格子線方向におい
て上流側の各エレメントへ送出し、各上流側のエレメン
トはこの選択された識別子情報に従って自己の識別子を
修正しているため、複雑なネットワーク構成においても
容易かつ迅速に互いに矛盾することのない一意的な識別
子を各エレメントにおいて自発的に設定することが可能
となる。
【0080】請求項4の発明に従えば、エラー信号が発
生または検出された場合にはその入力端子と出力端子と
が切換えられるため、識別子の修正時において修正用識
別子を送出するための別の信号線(データバス)を設け
る必要がなく、ネットワークの構成を変更することなく
容易かつ正確に識別子を修正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるネットワークにおい
て用いられるエレメントの構成を示す図である。
【図2】図1に示す制御ユニットの機能的構成の一例を
示す図である。
【図3】二次元格子空間におけるエレメントの識別子の
自己定義動作を説明するための図である。
【図4】N次元格子空間において各エレメントが識別子
を設定するための動作を示すフロー図である。
【図5】識別子決定において矛盾が生じる場合を例示す
る図である。
【図6】エレメントにおいて識別子決定時において矛盾
が生じた場合にこの矛盾を解消するための方法を示す図
である。
【図7】図1に示す制御ユニットの別の構成の例を示す
図である。
【図8】図7に示す制御ユニットの識別子決定動作を示
す図である。
【図9】ネットワークの一例としての情報通信システム
を示す図である。
【符号の説明】
1 エレメント I1〜IN エレメントの入力端子 O1〜ON エレメントの出力端子 10 出力インタフェース 12 入力インタフェース 14 送信ユニット 16 受信ユニット 18 制御ユニット 20 プロセス 184 格子線判別部 186 ID抽出部 192 ID修正部 194 IDメモリ 282 ID抽出部 284 比較部 286 IDエラー検出部 288 入出力切換部 292 ID修正部 294 IDメモリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の次元の格子空間の格子点に配置さ
    れる複数のエレメントを有し、各前記エレメントが少な
    くとも1個の他のエレメントと接続されかつ自身を特定
    するための固有の識別子を割当てられるネットワークに
    おいて、 各前記エレメントが、 自身が接続されるエレメントから送出される識別子に従
    って自身の識別子を決定しかつ保持する手段を備えるこ
    とを特徴とする、ID自己定義型ネットワーク。
  2. 【請求項2】 N(Nは任意の整数)次元格子空間の格
    子点に配置された複数のエレメントを有し、各前記エレ
    メントは自身を特定するための固有の識別子が割当てら
    れておりかつ少なくとも1個の他のエレメントに接続さ
    れるネットワークにおいて、 各前記エレメントが、 第1の隣接エレメントから伝達される識別子に従って第
    1の自身の識別子を決定しかつ保持する手段と、 前記N次元格子空間において前記第1の隣接エレメント
    が接続する方向と異なる方向において隣接する第2の隣
    接エレメントからの識別子に従って第2の自身の識別子
    を生成しかつ保持する手段と、 前記第1および第2の識別子の一致/不一致を判別する
    手段と、 前記判別手段の不一致判別結果に従って前記第1および
    第2の自身の識別子の一方を選択して自身の識別子とし
    て保持する手段とを備える、ID自己定義型ネットワー
    ク。
  3. 【請求項3】 各前記エレメントは、さらに、 前記判別手段の不一致判別結果に応答して、前記選択に
    おいて非選択とされた識別子に関連する隣接エレメント
    へIDエラー信号を伝達する手段、 前記IDエラー信号に応答して隣接エレメントからの識
    別子を受けかつ先に保持されている自身の識別子をこの
    受けた識別子に従って修正し保持する手段、および前記
    IDエラー信号を修正後の識別子とともに前記IDエラ
    ー信号を受けた方向に沿って隣接するエレメントへ送出
    する手段を含む、請求項2記載のID自己定義型ネット
    ワーク。
  4. 【請求項4】 各前記エレメントは、前記IDエラー信
    号に応答して、情報入力端子を出力端子へ切換えかつ情
    報出力端子を情報入力端子へ切換える切換手段を含む、
    請求項2または3記載のID自己定義型ネットワーク。
JP4092697A 1992-04-13 1992-04-13 Id自己定義型ネットワーク Withdrawn JPH05292080A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009514263A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 ミツビシ・エレクトリック・リサーチ・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド ワイヤレスネットワーク内のノードにアドレスを割り当てるための方法

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JP2009514263A (ja) * 2005-10-28 2009-04-02 ミツビシ・エレクトリック・リサーチ・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド ワイヤレスネットワーク内のノードにアドレスを割り当てるための方法

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