JPH0528961U - エツチング液管理用orp計 - Google Patents
エツチング液管理用orp計Info
- Publication number
- JPH0528961U JPH0528961U JP5358291U JP5358291U JPH0528961U JP H0528961 U JPH0528961 U JP H0528961U JP 5358291 U JP5358291 U JP 5358291U JP 5358291 U JP5358291 U JP 5358291U JP H0528961 U JPH0528961 U JP H0528961U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- etching solution
- cupric chloride
- silver
- reference electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- ing And Chemical Polishing (AREA)
- Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塩化第二銅エッチング溶液管理に用いるOR
P計の構造を簡略化しかつおよび保守管理を容易なもの
とする。 【構成】 ORP計の参照電極として従来の液絡型Ag
/AgCl/KCl電極に代えて塩化第二銅エッチング
溶液に直接接触するようになされた金属銀のみからなる
電極体を用いる。銀電極体は塩化第二銅エッチング溶液
中では銀に対する酸化力の大きな塩化第二銅および遊離
HClの存在によってその場で半電池を形成し、従来の
参照電極とほゞ同等に機能する。内部液KClを用いな
いので、保守管理が極めて容易となりまた複合電極等を
簡単に製作することも可能になる。
P計の構造を簡略化しかつおよび保守管理を容易なもの
とする。 【構成】 ORP計の参照電極として従来の液絡型Ag
/AgCl/KCl電極に代えて塩化第二銅エッチング
溶液に直接接触するようになされた金属銀のみからなる
電極体を用いる。銀電極体は塩化第二銅エッチング溶液
中では銀に対する酸化力の大きな塩化第二銅および遊離
HClの存在によってその場で半電池を形成し、従来の
参照電極とほゞ同等に機能する。内部液KClを用いな
いので、保守管理が極めて容易となりまた複合電極等を
簡単に製作することも可能になる。
Description
【0001】
本考案はORP計に係り、特に塩化第二銅エッチング溶液の酸化還元電位を測 定して第二銅イオン濃度を最適状態に維持するために用いられるエッチング液管 理用ORP計(酸化還元電位計)に関する。
【0002】
塩化第二銅溶液を用いて印刷回路基板をエッチングする場合には、エッチン グの進行を共に塩化第二銅が漸次第一銅に変化してエッチング力が次第に低下す る。このため通常はORP計を用いてエッチング溶液の状態を測定管理する。エ ッチング液が塩化第二銅のみを含む当初の状態ではORP計は通常約800mVを 指示するが、エッチングの進行を共に塩化第一銅の量が徐々に増大しこの第一銅 イオンの増加にともなって電位は次第に低下して約500mVとなる。そこで一般 的にはエッチング液の電位が予め設定された値、たとえば約600mVまで低下し たところで酸化剤としての過酸化水素水を加えて溶液中の第一銅を第二銅に酸化 し、それによってエッチング溶液が常に前記約800mVの当初のエッチングに最 適な状態を維持するように管理する。
【0003】 こゝで酸化還元電位の測定のために用いられるORP計は、一般に白金又は金 等からなる貴金属電極(指示電極)と、水銀/カロメル又は銀/塩化銀からなる 電極体を内部液としてのKCl等に浸漬した参照電極とを備えている。参照電極 としては内部液に関して拡散型と流出型の二種類の構造が挙げられるが、測定対 象が塩化第二銅エッチング液のように内部液に影響を及ぼすような場合には、外 部から電極内部にエッチング液が侵入して内部極が損傷されるため拡散型は適し ておらず、一般に流出型が用いられる。しかし、流出型では内部液がある程度の 流量でたえず流出するので、その液量を一定に保持しかつ内部液が塩化第二銅溶 液の侵入によって汚染されないように新しいKCl溶液を常に補充しておくこと が必要である。
【0004】 この補液保守作業は通常の参照電極の場合ではたとえば一週間毎に必要となる が(補液タンクを結合させたものでも約1ケ月毎)、実際のエッチング作業では この保守が必ずしも厳密に行われないことが多い。
【0005】 このため、酸化還元電位の正確な指示が妨げられて液管理が不充分となり、エ ッチング品位が低下しするおそれがある。またKCl溶液が完全に流出する等の 極端な場合には、液管理システムが一見全く制御不能になるようなトラブルを生 じることすらある。なお、従来電極の設置スペースおよび取扱いの容易さ等の点 でイオン電位測定用の指示電極および参照電極を一体化した複合電極も用いられ ているが、その構造が極めて複雑で製作コストが嵩む。しかし従来エッチング用 の塩化第二銅溶液の管理のためのコントローラとしてのORP計においては前記 課題に対する特別な考慮はなされていない。
【0006】 したがって本考案の目的は構造および取扱いが容易で、特に参照電極における 内部溶液の補充にともなう保守作業を全く必要としないORP計を提供すること にある。
【0007】
前記本発明の課題は塩化第二銅エッチング溶液の酸化還元電位を測定して第二 銅イオン濃度を最適状態に維持するために用いられるエッチング液管理用ORP 計において、白金等からなる貴金属を電極体とした指示電極と塩化第二銅溶液と 直接々触するように構成された金属銀を電極体とした参照電極とを備えているこ とを特徴とするエッチング液管理用ORP計によって解決される。
【0008】
本発明におけるOPR計においては、指示電極としては白金(Pt)等からなる通 常の貴金属電極が用いられ、一方参照電極としては従来のようにKCl等の内部 溶液を用いず単に金属銀(Ag)からなる電極体が直接塩化第二銅のエッチング溶液 に接するように設けられており、このような簡単な電極構成によっても従来の銀 /塩化銀/KClの構成を有する参照電極を用いたORP計と全く同等な酸化還 元電位の測定が可能である。
【0009】 本考案者は、この考案の具体的な対象とするORP計が極めて酸化力の大きな 塩化第二銅溶液の電位測定に用いられることに着目した。すなわち、金属銀(Ag) を直接塩化第二銅溶液中に浸漬した際に直ちにその表面が酸化されてAg/Ag Clとなり、さらに前記塩化第二銅エッチング溶液中には遊離塩酸が存在するた めこれが液絡部として機能し、液中でAg/AgCl/HClの構成からなる従 来の参照電極とほゞ等価な電極が形成されることを予測した。
【0010】 こゝで実際のエッチング液中における前記半電池の形成は一応の理論的な推測 であり、またAgを直接エッチング液に浸漬する際には溶解度の大きな錯塩の形成 による銀電極の迅速な消耗も懸念された。しかし、実験の結果によれば、後述す るようにAgのみからなる参照電極を備えたORP計は銀/塩化銀/KClから なる従来の参照電極を用いた場合とほとんど同様に機能した。また銀電極は長時 間の使用でもほとんど溶出が認められず、これは溶液中の塩化第二銅の大きな酸 化力によってAgの表面にAgClの被覆が常に安定に形成されることによるも のと考えられる。
【0011】 図1は塩化第二銅エッチング溶液を用いて実際にエッチング工程を実施してい る際のAg/AgCl/KCl参照電極に対する白金(Pt)、カーボン(C) および銀(Ag)電極の夫々の電位の変化の傾向を経時的に示すグラフである( 縦軸:電位(100mV 単位)、横軸:エッチング時間)。尚このグラフではエッチ ング液再生のための過酸化水素の添加時点の前後における酸化還元電位の変化に 注目してプロットしたものでグラフ上の時間は必ずしも均等ではない。
【0012】 図1に示すように、Ag/AgCl/KCl参照電極に対して白金およびカー ボンの電位が大きく変化するのに対して(曲線B、C)、Agの電位はエッチン グ工程を通してほゞ一定であり、これを白金指示電極と組合せかつ適当な補正を 施すことによって従来のAg/AgCl/KCl参照電極と機能上等価な電極と して実用的に使用可能であることを示している(曲線A)。
【0013】 尚本考案においては、従来の参照電極のように銀電極体を液絡部と共に密封す る必要がなく直接エッチング液に浸漬して用いられるのでその構造が極めて簡略 化される。したがって、たとえば参照電極としての銀棒と、貴金属電極としての 白金ペレットとを同一の電極筒部材に組合わせて取付け夫々にリード線を接続し たのみの極めて簡単な構成の複合電極を形成することも可能である。
【0014】 このように本考案におけるORP計では、測定対象が塩化第二銅エッチング溶 液である場合、参照電極に従来のようなKCl 等の内部液を特に用いずに金属銀電 極体のみを使用しただけで実用上充分安定した正確な酸化還元電位の測定が可能 となり、参照電極としての構造が簡略化される共に、特に内部液の使用を省略し たことにより従来の液補充の保守作業が全く不要となる。
【0015】
図2に示すように貴金属電極1は合成樹脂製の電極ケース3の先端に直径約5 mmの白金ペレット2を取り付けて構成され、一方参照電極4は合成樹脂製の電極 ケース6の先端に長さ10mmx径5mmの銀棒5を取付けて構成されている。各電極 1、4の白金ペレット3および銀棒5は夫々リード線7、8を介して外部に引出 され図示しない演算部および指示部に接続されている。
【0016】 このようなORP計を実際の塩化第二銅エッチング溶液による銅エッチングに 用いたところ、従来の液絡型参照電極を用いた場合に比較して実用上ほゞ同程度 の精度での液管理が可能であった。尚参照電極4としての銀棒5の表面はエッチ ング液への浸漬直後から塩化銀の被膜の形成が認められ、約1ケ月の連続使用後 にもほとんど銀の溶出は認められなかった。
【0017】 前記実施例では貴金属電極1および参照電極4を別個の電極ケース3、6に夫 々取付けて用いているが、たとえば図3および図4に示すように白金ペレット1 0および銀棒11を同一の電極ケース12に取付けて複合電極9としてもよく、 この場合参照電極には液絡部がないためその構成は極めて簡単で、容易に製作す ることができる。すなわち、この複合電極はたとえばPVC製の電極ケース12 の底部に白金ペレット10および銀棒11を固定し、ケースキャップ18から挿 入した測定ケーブル13の各芯線14、15を溶着部16、16で溶着し、かつ ケース12の内部にエポキシ樹脂等の充填接着剤17を充填してケーブル13等 を固定することによって製作される。図中、19はシールド、21は引き出し 芯線である。
【0018】
以上のように本考案によれば、塩化第二銅エッチング溶液の液管理に用いるO RP計の構造およびその保守管理作業を著しく簡略化することができる。
【図1】本考案のORP計による塩化第二銅エッチング
溶液中における白金、カーボンおよび銀電極の酸化還元
電位の変化をAg/AgCl/KCl参照電極を基準と
して示す図である。
溶液中における白金、カーボンおよび銀電極の酸化還元
電位の変化をAg/AgCl/KCl参照電極を基準と
して示す図である。
【図2】本考案のORP計の一実施例の概要を示す説明
図である。
図である。
【図3】本考案のORP計の1の実施例における参照電
極の概要を示す説明図である。
極の概要を示す説明図である。
【図4】前記図3に示す参照電極の要部を示す拡大断面
図である。
図である。
1 貴金属電極(指示電極) 2、10 白金電極体(ペレット) 3、6、12 電極ケース 4 参照電極 5、11 Ag電極体 7、8、13 リード線 9 複合電極 17 充填剤
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化第二銅エッチング溶液の酸化還元電
位を測定して第二銅イオン濃度を最適状態に維持するた
めに用いられるエッチング液管理用ORP計において、
白金等からなる貴金属を電極体とした指示電極と塩化第
二銅溶液と直接々触するように構成された金属銀を電極
体とした参照電極とを備えていることを特徴とするエッ
チング液管理用ORP計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5358291U JPH0528961U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | エツチング液管理用orp計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5358291U JPH0528961U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | エツチング液管理用orp計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0528961U true JPH0528961U (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=12946842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5358291U Pending JPH0528961U (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | エツチング液管理用orp計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0528961U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5013223A (ja) * | 1973-06-08 | 1975-02-12 | ||
JPS59154350A (ja) * | 1983-02-23 | 1984-09-03 | Ngk Insulators Ltd | 電気化学的電位差測定装置 |
-
1991
- 1991-06-17 JP JP5358291U patent/JPH0528961U/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5013223A (ja) * | 1973-06-08 | 1975-02-12 | ||
JPS59154350A (ja) * | 1983-02-23 | 1984-09-03 | Ngk Insulators Ltd | 電気化学的電位差測定装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3028317A (en) | Galvanic cell | |
Bott | Practical problems in voltammetry 3: reference electrodes for voltammetry | |
US9146208B2 (en) | Lead-free oxygen sensor | |
US4182638A (en) | Coating process with voltammetric sensing of the coating solution | |
US20120168321A1 (en) | Electrochemical half cell, electrochemical sensor and method for measuring at least one measured variable of a measured medium with an electrochemical sensor | |
ES2276291T3 (es) | Transductor de flujo magnetico y medidor de flujo que incorpora el mismo. | |
JP4991683B2 (ja) | 電気化学的電位自動補正装置 | |
JPH0473095B2 (ja) | ||
US20120152741A1 (en) | Reference electrode | |
JPH0528961U (ja) | エツチング液管理用orp計 | |
US11215579B2 (en) | Method for cleaning, conditioning, calibration and/or adjustment of an amperometric sensor | |
US20130221971A1 (en) | Electrode for Application in Electrochemical Measuring Systems | |
JP4217077B2 (ja) | 隔膜型電極の安定化方法 | |
EP1141686B1 (en) | Device and method to control steel pickling processes | |
US6176989B1 (en) | Electrochemical gas sensor | |
US3315271A (en) | Cell for dissolved oxidant analysis | |
Haider et al. | Electrodes in potentiometry | |
JP2013134206A (ja) | ポーラログラフ式残留塩素センサ | |
JP4111339B2 (ja) | 塩化物溶融塩中の溶存イオンの価数調整方法およびその装置 | |
JPH079083Y2 (ja) | 酸化還元電流測定装置 | |
JPH0746090B2 (ja) | 溶存二酸化塩素の測定方法 | |
JP2569871B2 (ja) | 参照電極 | |
JPH0330851Y2 (ja) | ||
JP2002267628A (ja) | 電気化学測定方法および装置 | |
JPS59619Y2 (ja) | ガス検出器 |