JPH05289487A - トナー担持体及びその製造方法 - Google Patents
トナー担持体及びその製造方法Info
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- JPH05289487A JPH05289487A JP25576292A JP25576292A JPH05289487A JP H05289487 A JPH05289487 A JP H05289487A JP 25576292 A JP25576292 A JP 25576292A JP 25576292 A JP25576292 A JP 25576292A JP H05289487 A JPH05289487 A JP H05289487A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 微小閉電界によって多量のトナーを担持でき
る現像ローラを簡単かつ低コストで得ることのできる現
像ローラの製造方法を提案する。 【構成】 金属製のローラ基体10上に導電性と誘電性
の繊維を織ったネット13を被覆し、この繊維をヒータ
19によって加熱して溶融し、表面に誘電部と導電部が
露出した現像ローラ5を得る。
る現像ローラを簡単かつ低コストで得ることのできる現
像ローラの製造方法を提案する。 【構成】 金属製のローラ基体10上に導電性と誘電性
の繊維を織ったネット13を被覆し、この繊維をヒータ
19によって加熱して溶融し、表面に誘電部と導電部が
露出した現像ローラ5を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置の現像装
置に用いられるトナー担持体及びその製造方法に関する
ものである。
置に用いられるトナー担持体及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体に形成された静電潜像をトナ
ー像として可視像化して記録画像を得る電子複写機、プ
リンタ、或いはファクシミリなどの画像形成装置におい
て、必要に応じて補助剤を外添したトナー、すなわち一
成分系現像剤を用いる現像装置を採用することは従来よ
り周知である。
ー像として可視像化して記録画像を得る電子複写機、プ
リンタ、或いはファクシミリなどの画像形成装置におい
て、必要に応じて補助剤を外添したトナー、すなわち一
成分系現像剤を用いる現像装置を採用することは従来よ
り周知である。
【0003】この形式の現像装置は、トナー担持体にト
ナーを担持して搬送し、潜像担持体とトナー担持体が互
いに対向した現像領域にて、潜像担持体に形成された静
電潜像を、トナー担持体上のトナーによって可視像化す
るものである。このような現像装置は、キャリアを含む
二成分系現像剤を用いる現像装置に比べ、装置の維持管
理を簡素化でき、装置の構造を小型化できる利点が得ら
れる。
ナーを担持して搬送し、潜像担持体とトナー担持体が互
いに対向した現像領域にて、潜像担持体に形成された静
電潜像を、トナー担持体上のトナーによって可視像化す
るものである。このような現像装置は、キャリアを含む
二成分系現像剤を用いる現像装置に比べ、装置の維持管
理を簡素化でき、装置の構造を小型化できる利点が得ら
れる。
【0004】ところが、その反面トナー担持体に充分な
量のトナーを担持してこれを現像領域へ搬送することが
難しく、現像に供されるトナーの量が不足して可視像の
濃度が低下するおそれがある。
量のトナーを担持してこれを現像領域へ搬送することが
難しく、現像に供されるトナーの量が不足して可視像の
濃度が低下するおそれがある。
【0005】そこで本出願人は、トナー担持体の表面に
選択的に電荷を保持せしめることによりこの担持体表面
の近傍に多数の微小閉電界を形成し、この閉電界の作用
によりトナー担持体上に多量のトナーを付着させ、かか
るトナーによって静電潜像を可視像化する現像装置を提
案した(例えば特願平2−275061号参照)。この
現像装置によれば、微小閉電界の作用によって、充分に
帯電した必要量のトナーをトナー担持体に担持させ、こ
れを現像領域へ搬送できるので、高品質な可視像を形成
することができる。
選択的に電荷を保持せしめることによりこの担持体表面
の近傍に多数の微小閉電界を形成し、この閉電界の作用
によりトナー担持体上に多量のトナーを付着させ、かか
るトナーによって静電潜像を可視像化する現像装置を提
案した(例えば特願平2−275061号参照)。この
現像装置によれば、微小閉電界の作用によって、充分に
帯電した必要量のトナーをトナー担持体に担持させ、こ
れを現像領域へ搬送できるので、高品質な可視像を形成
することができる。
【0006】また本出願人は、上記形式の現像装置に用
いられるトナー担持体の製造方法についても多数提案し
た。例えば、導電性の基体表面に溶射によって金属粒子
を溶着させ、その表面に誘電体をコーティングし、その
硬化後に、表面を研磨ないしは研削して前記金属粒子の
導電面と、誘電体を表面に露出させることによりトナー
担持体を製造する方法(特願平2−88650号)など
がその一例である。
いられるトナー担持体の製造方法についても多数提案し
た。例えば、導電性の基体表面に溶射によって金属粒子
を溶着させ、その表面に誘電体をコーティングし、その
硬化後に、表面を研磨ないしは研削して前記金属粒子の
導電面と、誘電体を表面に露出させることによりトナー
担持体を製造する方法(特願平2−88650号)など
がその一例である。
【0007】ところが、従来提案されているトナー担持
体及びその製造方法は、その製造時の工程数が多く、コ
ストが高くなる点にやや問題があった。
体及びその製造方法は、その製造時の工程数が多く、コ
ストが高くなる点にやや問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微小
閉電界を形成する形式の低コストなトナー担持体と、そ
の製造方法を提供することである。
閉電界を形成する形式の低コストなトナー担持体と、そ
の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、導電性の基体表面に積層されていて、該基
体表面に被覆された導電性と誘電性の繊維の少なくとも
一部を溶融させて得た微小閉電界形成層を具備し、該微
小閉電界成形層は、前記繊維により得られた導電部と誘
電部がその表面に露出し、かつ導電部が前記基体に接触
しているトナー担持体を提案する。
成するため、導電性の基体表面に積層されていて、該基
体表面に被覆された導電性と誘電性の繊維の少なくとも
一部を溶融させて得た微小閉電界形成層を具備し、該微
小閉電界成形層は、前記繊維により得られた導電部と誘
電部がその表面に露出し、かつ導電部が前記基体に接触
しているトナー担持体を提案する。
【0010】また本発明は、導電性の基体表面に導電性
と誘電性の繊維を被覆し、次いで前記繊維を加熱して該
繊維の少なくとも一部を溶融させて導電部と誘電部を表
面に露出させるトナー担持体の製造方法を提案する。
と誘電性の繊維を被覆し、次いで前記繊維を加熱して該
繊維の少なくとも一部を溶融させて導電部と誘電部を表
面に露出させるトナー担持体の製造方法を提案する。
【0011】さらに本発明は、円柱状に形成された導電
性の基体の表面に導電性と誘電性の繊維を被覆し、その
上に収縮性のチューブを装着し、少なくとも該チューブ
と前記繊維との間を減圧し、該チューブが溶融しない状
態で、前記繊維を加熱して該繊維の少なくとも一部を溶
融することにより導電部と誘電部を表面に露出させ、そ
の冷却後に前記チューブを取り外すトナー担持体の製造
方法を提案する。
性の基体の表面に導電性と誘電性の繊維を被覆し、その
上に収縮性のチューブを装着し、少なくとも該チューブ
と前記繊維との間を減圧し、該チューブが溶融しない状
態で、前記繊維を加熱して該繊維の少なくとも一部を溶
融することにより導電部と誘電部を表面に露出させ、そ
の冷却後に前記チューブを取り外すトナー担持体の製造
方法を提案する。
【0012】さらに本発明は、導電性の基体表面に導電
性と誘電性の繊維を被覆し、次いでその表面に加熱され
た加熱ロールを回転させながら押し当て、前記繊維の少
なくとも一部を溶融することにより導電部と誘電部を表
面に露出させるトナー担持体の製造方法を提案する。
性と誘電性の繊維を被覆し、次いでその表面に加熱され
た加熱ロールを回転させながら押し当て、前記繊維の少
なくとも一部を溶融することにより導電部と誘電部を表
面に露出させるトナー担持体の製造方法を提案する。
【0013】その際、上記各構成において、基体の表面
に被覆する前の繊維を予め加熱して歪取り処理を施し、
しかる後、該繊維を基体の表面に被覆することが望まし
い。
に被覆する前の繊維を予め加熱して歪取り処理を施し、
しかる後、該繊維を基体の表面に被覆することが望まし
い。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
説明する。
【0015】図1は本発明に係るトナー担持体を有する
現像装置の一例を示す概略断面図であり、先ずその全体
構成と作用を明らかにする。
現像装置の一例を示す概略断面図であり、先ずその全体
構成と作用を明らかにする。
【0016】図1において、潜像担持体の一例であるベ
ルト状の感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向
して現像装置2が設けられている。現像装置2のトナー
容器3内には、必要に応じて補助剤が外添されたトナー
4、すなわち一成分系現像剤が収容されている。トナー
4は非磁性トナーであっても、また磁性トナーであって
もよいが、この例では非磁性トナーが用いられているも
のとする。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1
012Ωcm程度である。
ルト状の感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向
して現像装置2が設けられている。現像装置2のトナー
容器3内には、必要に応じて補助剤が外添されたトナー
4、すなわち一成分系現像剤が収容されている。トナー
4は非磁性トナーであっても、また磁性トナーであって
もよいが、この例では非磁性トナーが用いられているも
のとする。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1
012Ωcm程度である。
【0017】トナー容器3の前後の側板には、該容器の
開口から一部を露出した状態で現像ローラ5が支持さ
れ、該ローラ5は感光体1に対向して、図における反時
計方向に回転駆動される。現像ローラ5はトナー担持体
の一構成例をなすものであるが、かかるローラ5の代り
に現像ベルトより成るトナー担持体を用いることもでき
る。またトナー容器3の前後の側板にはトナー供給ロー
ラ6が支持され、該ローラ6は現像ローラ5に接触しな
がら例えば反時計方向に回転駆動される。
開口から一部を露出した状態で現像ローラ5が支持さ
れ、該ローラ5は感光体1に対向して、図における反時
計方向に回転駆動される。現像ローラ5はトナー担持体
の一構成例をなすものであるが、かかるローラ5の代り
に現像ベルトより成るトナー担持体を用いることもでき
る。またトナー容器3の前後の側板にはトナー供給ロー
ラ6が支持され、該ローラ6は現像ローラ5に接触しな
がら例えば反時計方向に回転駆動される。
【0018】トナー容器3内のトナー4は、アジテータ
7により撹拌されつつ、トナー供給ローラ6に運ばれ、
次いでこのローラ6によって現像ローラ5に供給され
る。この供給時にトナーは所定の極性に摩擦帯電され、
現像ローラ5の周面に静電的に付着し、現像ローラ5に
担持される。
7により撹拌されつつ、トナー供給ローラ6に運ばれ、
次いでこのローラ6によって現像ローラ5に供給され
る。この供給時にトナーは所定の極性に摩擦帯電され、
現像ローラ5の周面に静電的に付着し、現像ローラ5に
担持される。
【0019】上述のように現像ローラ5の周面に供給担
持されたトナーは、該ローラ5の回転によって搬送さ
れ、ドクターブレード8によってならされ、均一な厚さ
の層に規制される。次いでこのトナーは感光体1と現像
ローラ5の対向した現像領域9へ搬送され、ここで、感
光体1に形成された静電潜像に静電的に移行し、該潜像
を可視像化する。
持されたトナーは、該ローラ5の回転によって搬送さ
れ、ドクターブレード8によってならされ、均一な厚さ
の層に規制される。次いでこのトナーは感光体1と現像
ローラ5の対向した現像領域9へ搬送され、ここで、感
光体1に形成された静電潜像に静電的に移行し、該潜像
を可視像化する。
【0020】現像に供されずに現像領域9を通過したト
ナーは、現像ローラ5に担持されたままトナー供給ロー
ラ6のところに戻される。また感光体1上に形成された
可視像は図示していない転写紙に転写され、定着装置に
よって転写紙上に定着される。
ナーは、現像ローラ5に担持されたままトナー供給ロー
ラ6のところに戻される。また感光体1上に形成された
可視像は図示していない転写紙に転写され、定着装置に
よって転写紙上に定着される。
【0021】次に、現像のメカニズムの詳細を明らかに
する。
する。
【0022】図1の部分拡大図である図2に示すよう
に、現像ローラ5は、例えばアルミニウムなどの導電性
材料より成る基体10と、その表面に一体に設けられた
多数の導電部12及び誘電部11とを有し、この例の基
体10は、中空又は中実の円柱状に形成されている。こ
れらの導電部12と誘電部11より成る層が、導電性の
基体表面に積層された微小閉電界形成層を構成している
が、この微小閉電界については後に詳しく説明する。か
かる現像ローラ5は後述する方法によって製造されるも
のであり、図2においては、その導電部12及び誘電部
11とトナー4とを、理解しやすいように模式的にかつ
他の部分よりも拡大して示してある。導電部12と誘電
部11のより正確な形態については後の説明によって明
らかにする。
に、現像ローラ5は、例えばアルミニウムなどの導電性
材料より成る基体10と、その表面に一体に設けられた
多数の導電部12及び誘電部11とを有し、この例の基
体10は、中空又は中実の円柱状に形成されている。こ
れらの導電部12と誘電部11より成る層が、導電性の
基体表面に積層された微小閉電界形成層を構成している
が、この微小閉電界については後に詳しく説明する。か
かる現像ローラ5は後述する方法によって製造されるも
のであり、図2においては、その導電部12及び誘電部
11とトナー4とを、理解しやすいように模式的にかつ
他の部分よりも拡大して示してある。導電部12と誘電
部11のより正確な形態については後の説明によって明
らかにする。
【0023】導電部12と誘電部11は微小面積で現像
ローラ5の表面に分散した状態で露出し(図9、図14
を参照)、かつ導電部12は基体10に対して接触し、
電気的に接続状態となっている。導電性の基体10には
直流、交流、直流重畳交流又はパルス電圧などのバイア
ス電圧が印加されるか、又は単にアースされる。
ローラ5の表面に分散した状態で露出し(図9、図14
を参照)、かつ導電部12は基体10に対して接触し、
電気的に接続状態となっている。導電性の基体10には
直流、交流、直流重畳交流又はパルス電圧などのバイア
ス電圧が印加されるか、又は単にアースされる。
【0024】現像ローラ5に接するトナー供給ローラ6
は現像ローラ5の誘電部11に接触して、これをトナー
の帯電極性と反対の極性に摩擦帯電させる材料から構成
され、この例では導体の芯部材14のまわりに積層され
た円筒状の発泡体15を有し、この発泡体15が弾性変
形しながら現像ローラ5に圧接する。
は現像ローラ5の誘電部11に接触して、これをトナー
の帯電極性と反対の極性に摩擦帯電させる材料から構成
され、この例では導体の芯部材14のまわりに積層され
た円筒状の発泡体15を有し、この発泡体15が弾性変
形しながら現像ローラ5に圧接する。
【0025】図1を参照して先に説明したように、現像
領域9を通過した現像ローラ部分はトナー供給ローラ6
のところに移動して該ローラ6に接触する。ここで現像
ローラ5上のトナーはトナー供給ローラ6により機械
的、電気的に掻き落され、現像ローラ5の誘電部11が
トナー供給ローラ6との摩擦によってトナーの帯電極性
と反対極性に帯電される。
領域9を通過した現像ローラ部分はトナー供給ローラ6
のところに移動して該ローラ6に接触する。ここで現像
ローラ5上のトナーはトナー供給ローラ6により機械
的、電気的に掻き落され、現像ローラ5の誘電部11が
トナー供給ローラ6との摩擦によってトナーの帯電極性
と反対極性に帯電される。
【0026】一方、トナー供給ローラ6の周面に接触し
ながら現像ローラ5に運ばれるトナー4は、図2に模式
的に示すようにトナー供給ローラ6との摩擦によって所
定の極性に摩擦帯電されつつ現像ローラ5に供給され、
このときこの現像ローラ5との摩擦によりさらに強く摩
擦帯電される。
ながら現像ローラ5に運ばれるトナー4は、図2に模式
的に示すようにトナー供給ローラ6との摩擦によって所
定の極性に摩擦帯電されつつ現像ローラ5に供給され、
このときこの現像ローラ5との摩擦によりさらに強く摩
擦帯電される。
【0027】このとき、現像ローラ5の誘電部11はト
ナーと逆極性に摩擦帯電していて、その表面に導電部1
2が露出して存在するので、現像ローラ5の表面は、誘
電部11のところに選択的にトナーと逆極性の電荷が付
与された状態となっている。これにより図3に模式的に
示すように導電部12と、そのまわりの帯電した誘電部
11の間に閉電界が形成される。すなわち、現像ローラ
5の表面の近傍には無数の微小閉電界(マイクロフィー
ルド)Eが形成されるのである(図2及び図3の例では
誘電部11がマイナスに帯電し、トナー4がプラスに帯
電している)。このような閉電界は所謂エッジ効果ない
しはフリンジング効果によってその強度が大変強くな
り、このため、帯電したトナー4は誘電部11の表面に
強く引かれ、現像ローラ5上に多量のトナーが離れ難い
状態で保持される。
ナーと逆極性に摩擦帯電していて、その表面に導電部1
2が露出して存在するので、現像ローラ5の表面は、誘
電部11のところに選択的にトナーと逆極性の電荷が付
与された状態となっている。これにより図3に模式的に
示すように導電部12と、そのまわりの帯電した誘電部
11の間に閉電界が形成される。すなわち、現像ローラ
5の表面の近傍には無数の微小閉電界(マイクロフィー
ルド)Eが形成されるのである(図2及び図3の例では
誘電部11がマイナスに帯電し、トナー4がプラスに帯
電している)。このような閉電界は所謂エッジ効果ない
しはフリンジング効果によってその強度が大変強くな
り、このため、帯電したトナー4は誘電部11の表面に
強く引かれ、現像ローラ5上に多量のトナーが離れ難い
状態で保持される。
【0028】現像ローラ5に担持されたトナーがドクタ
ーブレード8によって層厚を規制され、これによってト
ナー層が形成される。このとき帯電の充分なトナーは微
小閉電界によって現像ローラ5の表面に強く保持される
が、帯電量の小なるトナーはドクターブレード8との接
触圧によって除去され、結局、必要とされる充分な量の
帯電量の大なるトナーが現像領域9へ搬送され、かかる
トナーにより静電潜像がトナー像として可視像化され
る。このようにして確実に可視像の画像濃度を高めるこ
とができるのである。
ーブレード8によって層厚を規制され、これによってト
ナー層が形成される。このとき帯電の充分なトナーは微
小閉電界によって現像ローラ5の表面に強く保持される
が、帯電量の小なるトナーはドクターブレード8との接
触圧によって除去され、結局、必要とされる充分な量の
帯電量の大なるトナーが現像領域9へ搬送され、かかる
トナーにより静電潜像がトナー像として可視像化され
る。このようにして確実に可視像の画像濃度を高めるこ
とができるのである。
【0029】誘電部11をトナーと逆極性に帯電させる
代りに、トナーの帯電極性と同極性に帯電させ、特に導
電部12上に多量のトナーを付着させるように構成する
ことも可能である。
代りに、トナーの帯電極性と同極性に帯電させ、特に導
電部12上に多量のトナーを付着させるように構成する
ことも可能である。
【0030】以上が既に提案されている微小閉電界を形
成する形式の現像装置の一例であるが、次にこの現像装
置に用いられる現像ローラ5を本発明に従って製造する
方法の具体例を明らかにする。
成する形式の現像装置の一例であるが、次にこの現像装
置に用いられる現像ローラ5を本発明に従って製造する
方法の具体例を明らかにする。
【0031】先ず図4に示すように現像ローラの基本部
材である導電性の基体10を用意する。この基体10は
Al、Cu、Fe等の適宜な導電性材料から構成され、そ
の直径Dも適宜設定できるが、本例では19.8mmの直
径のアルミニウム製の基体10が用いられるものとす
る。
材である導電性の基体10を用意する。この基体10は
Al、Cu、Fe等の適宜な導電性材料から構成され、そ
の直径Dも適宜設定できるが、本例では19.8mmの直
径のアルミニウム製の基体10が用いられるものとす
る。
【0032】次に上述の如き導電性の基体10の表面
に、導電性と誘電性の繊維の一例であるネット13(図
8参照)を被覆する。図5はかかるネット13を被覆し
た基体10の部分拡大平面図であり、図6は図5のVI−
VI線断面図、同じく図7は図5のVII−VII線断面図であ
る。ネット13は導電性の繊維12aと、誘電性の繊維
11aを図5乃至図7に示したように織ったものであ
り、かかるネット13の全体形状はシート状であっても
筒状であってもよく、シート状であるときはこれを基体
10の表面に巻き付け、筒状であるときはこれを基体1
0の表面にかぶせることにより、ネット13を基体10
に被覆する。
に、導電性と誘電性の繊維の一例であるネット13(図
8参照)を被覆する。図5はかかるネット13を被覆し
た基体10の部分拡大平面図であり、図6は図5のVI−
VI線断面図、同じく図7は図5のVII−VII線断面図であ
る。ネット13は導電性の繊維12aと、誘電性の繊維
11aを図5乃至図7に示したように織ったものであ
り、かかるネット13の全体形状はシート状であっても
筒状であってもよく、シート状であるときはこれを基体
10の表面に巻き付け、筒状であるときはこれを基体1
0の表面にかぶせることにより、ネット13を基体10
に被覆する。
【0033】図5乃至図7においては、両繊維11a,
12aを識別しやすくするため、導電性繊維12aに対
して斜線を付し、誘電性繊維11aに対しては点々を付
してあり、図6及び図7においては断面を示すハッチン
グを省略してある(図9乃至図11においても同じ)。
12aを識別しやすくするため、導電性繊維12aに対
して斜線を付し、誘電性繊維11aに対しては点々を付
してあり、図6及び図7においては断面を示すハッチン
グを省略してある(図9乃至図11においても同じ)。
【0034】この実施例では、導電性繊維12aが16
0デニールのカーボンを含有したナイロン6製の繊維か
ら構成され、誘電性繊維11aは100デニールのナイ
ロン6製の繊維から構成されており、かかる導電性及び
誘電性の繊維12a,11aが導電性の基体10の表面
に被覆されるのである。このように本例では、両繊維1
1a,12aが共に熱可塑性樹脂より成る。
0デニールのカーボンを含有したナイロン6製の繊維か
ら構成され、誘電性繊維11aは100デニールのナイ
ロン6製の繊維から構成されており、かかる導電性及び
誘電性の繊維12a,11aが導電性の基体10の表面
に被覆されるのである。このように本例では、両繊維1
1a,12aが共に熱可塑性樹脂より成る。
【0035】次に図8に示すように基体10の両端の軸
部16を治具17によって支え、これを石英管18内に
載置し、窒素雰囲気中で、ヒータ19により例えば28
0℃の温度で1分間加熱する。このようにして繊維11
a,12aを加熱し、これらを構成するナイロン6を溶
融させる。
部16を治具17によって支え、これを石英管18内に
載置し、窒素雰囲気中で、ヒータ19により例えば28
0℃の温度で1分間加熱する。このようにして繊維11
a,12aを加熱し、これらを構成するナイロン6を溶
融させる。
【0036】図9は上述のように繊維11a,12aを
加熱した後の現像ローラ5の表面を示す拡大図であり、
図10は図9のX−X線断面図、図11は図9のXI−XI
線断面図である。これらの図から判るように、繊維11
a,12aの溶融によって、その一方の導電性繊維12
aを構成する材料より成る導電部12と、誘電性繊維1
1aの構成材料より成る誘電部11が現像ローラ5の表
面に露出する。導電部12は微小な面積で露出してい
る。これらによって形成された皮膜が基体10上に一体
に形成され、導電部12は基体10に対して接触し、電
気的に接続された状態となる。
加熱した後の現像ローラ5の表面を示す拡大図であり、
図10は図9のX−X線断面図、図11は図9のXI−XI
線断面図である。これらの図から判るように、繊維11
a,12aの溶融によって、その一方の導電性繊維12
aを構成する材料より成る導電部12と、誘電性繊維1
1aの構成材料より成る誘電部11が現像ローラ5の表
面に露出する。導電部12は微小な面積で露出してい
る。これらによって形成された皮膜が基体10上に一体
に形成され、導電部12は基体10に対して接触し、電
気的に接続された状態となる。
【0037】次いでこの皮膜を冷却することにより、皮
膜と基体10が一体に固着された現像ローラ5が完成
し、かかる皮膜によって微小閉電界形成層が構成され
る。このようにして簡単かつ確実に、先に図1乃至図3
を参照して説明した現像ローラ5を得ることができるの
である。
膜と基体10が一体に固着された現像ローラ5が完成
し、かかる皮膜によって微小閉電界形成層が構成され
る。このようにして簡単かつ確実に、先に図1乃至図3
を参照して説明した現像ローラ5を得ることができるの
である。
【0038】一般にナイロン6の融点は215〜220
℃程度であり、従ってナイロン6製の繊維11a,12
aを溶融させるには、これを上記融点以上の温度で加熱
する必要がある。またこの加熱温度が低すぎると完成し
た現像ローラ5の表面平滑性が失われ、現像ローラ5の
機能が低下する。逆にこの加熱温度が高すぎると、導電
性繊維12a中のカーボンが全体的に分散し、現像ロー
ラの全面が半導電性となってしまうほか、ナイロン6が
熱分解するおそれがある。
℃程度であり、従ってナイロン6製の繊維11a,12
aを溶融させるには、これを上記融点以上の温度で加熱
する必要がある。またこの加熱温度が低すぎると完成し
た現像ローラ5の表面平滑性が失われ、現像ローラ5の
機能が低下する。逆にこの加熱温度が高すぎると、導電
性繊維12a中のカーボンが全体的に分散し、現像ロー
ラの全面が半導電性となってしまうほか、ナイロン6が
熱分解するおそれがある。
【0039】このような点を考慮して、ナイロン6製の
繊維を用いるときは、加熱温度を220℃〜280℃に
設定することが望ましい。かかる温度設定によって表面
が平滑で、かつ誘電部11と導電部12が確実に表面に
露出した現像ローラ5を得ることができる。特に、先に
例示したように加熱温度を280℃に設定すると、短時
間で繊維11a,12aを溶融して皮膜を形成でき、ま
た溶融したナイロン6の粘度を下げることができるの
で、表面が特に平滑な現像ローラ5を得ることができ
る。この温度条件で1分間の加熱を行った実験では、表
面あらさRz8μmの平滑な表面を有する現像ローラ5を
製作することができた。
繊維を用いるときは、加熱温度を220℃〜280℃に
設定することが望ましい。かかる温度設定によって表面
が平滑で、かつ誘電部11と導電部12が確実に表面に
露出した現像ローラ5を得ることができる。特に、先に
例示したように加熱温度を280℃に設定すると、短時
間で繊維11a,12aを溶融して皮膜を形成でき、ま
た溶融したナイロン6の粘度を下げることができるの
で、表面が特に平滑な現像ローラ5を得ることができ
る。この温度条件で1分間の加熱を行った実験では、表
面あらさRz8μmの平滑な表面を有する現像ローラ5を
製作することができた。
【0040】以上が現像ローラ5の製造方法の第1の実
施例である。次に図12及び図13は第2の実施例を示
す拡大平面図と断面図であり、この実施例においても第
1の実施例と全く同じく形成された基体10(図4参
照)にネット113が被覆される。このネット113も
繊維20を織ったものであって、導電性と誘電性の素材
の一構成例をなすものであるが、ここに示した繊維20
は、そのそれぞれが導電部12bと誘電部11bを有し
ている。
施例である。次に図12及び図13は第2の実施例を示
す拡大平面図と断面図であり、この実施例においても第
1の実施例と全く同じく形成された基体10(図4参
照)にネット113が被覆される。このネット113も
繊維20を織ったものであって、導電性と誘電性の素材
の一構成例をなすものであるが、ここに示した繊維20
は、そのそれぞれが導電部12bと誘電部11bを有し
ている。
【0041】先に説明した第1の実施例では一方が導電
性繊維12a、他方が誘電性繊維11aであり、両者が
別体となっていたが、第2の実施例では1つの繊維が導
電部12bと誘電部11bを共に有しているのである。
なお、図12及び図13においても、導電部12bには
斜線を付し、かつ誘電部11bには点々を付すと共に、
図13においては断面を示すハッチングを省略してある
(図14及び図15においても同じ)。
性繊維12a、他方が誘電性繊維11aであり、両者が
別体となっていたが、第2の実施例では1つの繊維が導
電部12bと誘電部11bを共に有しているのである。
なお、図12及び図13においても、導電部12bには
斜線を付し、かつ誘電部11bには点々を付すと共に、
図13においては断面を示すハッチングを省略してある
(図14及び図15においても同じ)。
【0042】このような繊維20として、例えばユニチ
カ製の商品名「メガ」を有利に用いることができる。こ
の繊維を構成する熱可塑性樹脂もナイロン6であり、そ
の導電部12bはカーボンを含有するナイロン6から成
る。かかるメガにより構成されたネット113を被覆し
た基体10を、先の第1の実施例と全く同じく、図8に
示した加熱装置によって1分間280℃に加熱し、繊維
20を構成するナイロン6を加熱してこれを溶融する。
カ製の商品名「メガ」を有利に用いることができる。こ
の繊維を構成する熱可塑性樹脂もナイロン6であり、そ
の導電部12bはカーボンを含有するナイロン6から成
る。かかるメガにより構成されたネット113を被覆し
た基体10を、先の第1の実施例と全く同じく、図8に
示した加熱装置によって1分間280℃に加熱し、繊維
20を構成するナイロン6を加熱してこれを溶融する。
【0043】溶融後の様子を図14及び図15に示す。
これから判るように、この例においても繊維20の導電
部12bの構成材料より成る導電部12と、繊維20の
誘電部11bの構成材料より成る誘電部11が表面に露
出し、かつその導電部12が導電性の基体10に接触し
た現像ローラ5が製造される。「メガ」より成る繊維2
0を用い、この繊維を上述の加熱条件で溶融させ、しか
る後これを冷却した実験によっても、表面あらさRz8
μmの現像ローラを製造することができた。
これから判るように、この例においても繊維20の導電
部12bの構成材料より成る導電部12と、繊維20の
誘電部11bの構成材料より成る誘電部11が表面に露
出し、かつその導電部12が導電性の基体10に接触し
た現像ローラ5が製造される。「メガ」より成る繊維2
0を用い、この繊維を上述の加熱条件で溶融させ、しか
る後これを冷却した実験によっても、表面あらさRz8
μmの現像ローラを製造することができた。
【0044】上述の第1及び第2の実施例においては、
繊維11a,12a,20を編んでネット13,113
を構成し、これを素材としたが、繊維同士を熱融着して
形成したネットや、導電性繊維と誘電性繊維を混紡した
繊維などから成る素材を用いてもよい。
繊維11a,12a,20を編んでネット13,113
を構成し、これを素材としたが、繊維同士を熱融着して
形成したネットや、導電性繊維と誘電性繊維を混紡した
繊維などから成る素材を用いてもよい。
【0045】また繊維をネット状にせずに、導電性と誘
電性の素材を構成する繊維をそのまま導電性基体10の
表面に巻き付けて被覆してもよく、図16及び図17は
その一例である第3の実施例を示している。これらの図
は、160デニールのカーボン含有ナイロン6繊維12
cと、210デニールのナイロン6繊維11cとを撚っ
た繊維21を基体10の軸線方向に対してほぼ60°の
角度で、この基体10の表面に巻き付けた状態を示して
いる。基体10は先の実施例と全く同じく形成されたも
のである(図4参照)。このように繊維21を被覆した
基体10を、図8に示した加熱装置によって、例えば2
80℃に加熱することにより導電部と誘電部が表面に露
出し、かつその導電部が基体に接触した現像ローラを得
ることができる。
電性の素材を構成する繊維をそのまま導電性基体10の
表面に巻き付けて被覆してもよく、図16及び図17は
その一例である第3の実施例を示している。これらの図
は、160デニールのカーボン含有ナイロン6繊維12
cと、210デニールのナイロン6繊維11cとを撚っ
た繊維21を基体10の軸線方向に対してほぼ60°の
角度で、この基体10の表面に巻き付けた状態を示して
いる。基体10は先の実施例と全く同じく形成されたも
のである(図4参照)。このように繊維21を被覆した
基体10を、図8に示した加熱装置によって、例えば2
80℃に加熱することにより導電部と誘電部が表面に露
出し、かつその導電部が基体に接触した現像ローラを得
ることができる。
【0046】なお、図5乃至図7に示した第1の実施例
のように、導電性繊維12aと、これとは別の誘電性繊
維11aを用いると、完成した現像ローラ5の表面に導
電部12がほぼ規則的に露出する。これに対して図12
及び図13に示した如き繊維20を用いると、現像ロー
ラの表面に導電部12が不規則状態で露出する。前者の
ように導電部12が規則的に現われていると、現像ロー
ラの表面に例えば織傷等の微小な凹部欠陥があったと
き、これが可視像上に現われると大変目立ちやすくな
り、画質が低下しやすくなる。これに対し、導電部12
が不規則に現像ローラの表面に露出していると、その表
面の凹部欠陥が可視像上に現われても、これが目立ち難
くなる利点が得られる。
のように、導電性繊維12aと、これとは別の誘電性繊
維11aを用いると、完成した現像ローラ5の表面に導
電部12がほぼ規則的に露出する。これに対して図12
及び図13に示した如き繊維20を用いると、現像ロー
ラの表面に導電部12が不規則状態で露出する。前者の
ように導電部12が規則的に現われていると、現像ロー
ラの表面に例えば織傷等の微小な凹部欠陥があったと
き、これが可視像上に現われると大変目立ちやすくな
り、画質が低下しやすくなる。これに対し、導電部12
が不規則に現像ローラの表面に露出していると、その表
面の凹部欠陥が可視像上に現われても、これが目立ち難
くなる利点が得られる。
【0047】繊維を構成する熱可塑性樹脂としては、各
実施例で挙げたナイロン6のほかに、ナイロン12(融
点175℃)等の各種ナイロン、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を適宜用い
ることができる。これらの樹脂に導電性フィラーを含有
させることにより、導電性の繊維を構成できる。また繊
維を構成する樹脂が溶融したときに、その粘度が低い材
料を用いることが望ましい。溶融した樹脂の粘度が低い
とその表面が平滑になりやすく、完成した現像ローラ表
面の平滑性を高めることができるからである。このよう
な観点から、ナイロン又はポリエステルを用いることが
特に有利である。
実施例で挙げたナイロン6のほかに、ナイロン12(融
点175℃)等の各種ナイロン、ポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を適宜用い
ることができる。これらの樹脂に導電性フィラーを含有
させることにより、導電性の繊維を構成できる。また繊
維を構成する樹脂が溶融したときに、その粘度が低い材
料を用いることが望ましい。溶融した樹脂の粘度が低い
とその表面が平滑になりやすく、完成した現像ローラ表
面の平滑性を高めることができるからである。このよう
な観点から、ナイロン又はポリエステルを用いることが
特に有利である。
【0048】また使用する繊維の太さ、材質、溶融時の
粘度などによっては、製作時の現像ローラの表面の平滑
さが低下することもあるが、このような場合、或いは上
記実施例で示した表面あらさRz8μmよりも現像ローラ
表面の平滑性を高める必要のあるときは、硬化後の現像
ローラ表面を加圧切削、研削、研磨などにより表面仕上
げを施すとよい。
粘度などによっては、製作時の現像ローラの表面の平滑
さが低下することもあるが、このような場合、或いは上
記実施例で示した表面あらさRz8μmよりも現像ローラ
表面の平滑性を高める必要のあるときは、硬化後の現像
ローラ表面を加圧切削、研削、研磨などにより表面仕上
げを施すとよい。
【0049】繊維を基体10の表面に直に被覆する代り
に、基体表面に導電性の接着剤を塗布し、その上からネ
ットなどの繊維を被覆して繊維と基体表面との接着力を
向上させることもできる。
に、基体表面に導電性の接着剤を塗布し、その上からネ
ットなどの繊維を被覆して繊維と基体表面との接着力を
向上させることもできる。
【0050】上述の第1乃至第3の実施例においては、
導電性及び誘電性の繊維の全体を加熱によって溶融する
ように構成したが、かかる繊維の一部だけを溶融させる
ように構成してもよい。例えば第1の実施例に示した導
電性繊維12aと誘電性繊維11aの一方だけを加熱時
に溶融させ、他方を熱可塑性樹脂以外の材料により構成
してこれをその加熱時に溶融させないようにするのであ
る。従って、これらの繊維としては、アクリルニトリル
の如く、加熱によって溶融しないものを用いることもで
きる。このような点は、後述する各実施例においても同
様とすることができる。本発明は、導電性及び誘電性の
繊維を加熱して、該繊維の少なくとも一部を溶融するこ
とにより、導電部と誘電部を表面に露出させるものであ
る。
導電性及び誘電性の繊維の全体を加熱によって溶融する
ように構成したが、かかる繊維の一部だけを溶融させる
ように構成してもよい。例えば第1の実施例に示した導
電性繊維12aと誘電性繊維11aの一方だけを加熱時
に溶融させ、他方を熱可塑性樹脂以外の材料により構成
してこれをその加熱時に溶融させないようにするのであ
る。従って、これらの繊維としては、アクリルニトリル
の如く、加熱によって溶融しないものを用いることもで
きる。このような点は、後述する各実施例においても同
様とすることができる。本発明は、導電性及び誘電性の
繊維を加熱して、該繊維の少なくとも一部を溶融するこ
とにより、導電部と誘電部を表面に露出させるものであ
る。
【0051】ところで、図1に示したような一成分現像
剤を用いる現像装置においては、現像ローラや現像ベル
トなどのトナー担持体に要求される表面精度は極めて高
い。表面精度が低いと、トナー担持体上に形成されるト
ナー層の厚みが不均一となり、これにより形成された可
視像の画像濃度が不均一となってしまう。
剤を用いる現像装置においては、現像ローラや現像ベル
トなどのトナー担持体に要求される表面精度は極めて高
い。表面精度が低いと、トナー担持体上に形成されるト
ナー層の厚みが不均一となり、これにより形成された可
視像の画像濃度が不均一となってしまう。
【0052】具体的に示すと、トナー担持体表面のうね
りや欠陥は極力小さくなければならず、かかるうねりが
大きくなると、可視像全体に濃度むらが発生するように
なる。またトナー担持体表面に部分的なへこみやピンホ
ールなどの凹部が存在すると、その凹部の部分ではトナ
ー層の厚みが大きくなりすぎるため、これにより可視像
化された画像部分の濃度が異常に高くなり、これが、白
画像やハーフトーン画像上に黒点として現われることが
ある。逆にトナー担持体表面にふくれや突起などの凸部
があると、その部分でのトナー担持体上のトナー層の厚
みが極端に薄くなり、その部分の画像濃度が著しく低下
し、これが、ベタ画像やハーフトーン画像上に白抜けと
して現われる。
りや欠陥は極力小さくなければならず、かかるうねりが
大きくなると、可視像全体に濃度むらが発生するように
なる。またトナー担持体表面に部分的なへこみやピンホ
ールなどの凹部が存在すると、その凹部の部分ではトナ
ー層の厚みが大きくなりすぎるため、これにより可視像
化された画像部分の濃度が異常に高くなり、これが、白
画像やハーフトーン画像上に黒点として現われることが
ある。逆にトナー担持体表面にふくれや突起などの凸部
があると、その部分でのトナー担持体上のトナー層の厚
みが極端に薄くなり、その部分の画像濃度が著しく低下
し、これが、ベタ画像やハーフトーン画像上に白抜けと
して現われる。
【0053】このように、トナー担持体には高い表面精
度が要求され、特に使用されるトナー粒子が微細化され
ればされる程、高い表面精度が要求される。また高い画
像形成スピードが求められ、感光体とトナー担持体の線
速が等速に近づく程、トナー担持体の表面に高い精度が
要求される。感光体の線速に比べてトナー担持体の線速
が比較的速いときは、トナー担持体表面の欠陥は緩和さ
れ、現像された可視像上に画質劣化として現われ難い
が、感光体の線速が上昇し、この線速とトナー担持体の
線速が等しくなるに従って、トナー担持体表面の欠陥が
画像上に明瞭に現われやすくなるのである。
度が要求され、特に使用されるトナー粒子が微細化され
ればされる程、高い表面精度が要求される。また高い画
像形成スピードが求められ、感光体とトナー担持体の線
速が等速に近づく程、トナー担持体の表面に高い精度が
要求される。感光体の線速に比べてトナー担持体の線速
が比較的速いときは、トナー担持体表面の欠陥は緩和さ
れ、現像された可視像上に画質劣化として現われ難い
が、感光体の線速が上昇し、この線速とトナー担持体の
線速が等しくなるに従って、トナー担持体表面の欠陥が
画像上に明瞭に現われやすくなるのである。
【0054】上述のようにトナー担持体の表面精度は可
視像の画像濃度の点から非常に高い精度を要求されるの
である。
視像の画像濃度の点から非常に高い精度を要求されるの
である。
【0055】先に示した各実施例においては、導電性と
誘電性の繊維を基体にかぶせ、これを熱雰囲気中で溶融
させてトナー担持体、すなわち現像ローラを製造するも
のであり、かかる方法によると、簡単かつ低コストで現
像ローラを製造できる利点が得られる。ところがこの方
法によると、繊維の加熱時にこれを加圧しないため、先
に説明したように、使用する繊維の太さや材質などによ
っては、溶融後の繊維にうねりが発生する。また繊維を
溶融させたとき、その繊維中や、繊維と基体の界面中に
存在する空気の影響によって完成後のトナー担持体の表
面に欠陥が発生することもある。
誘電性の繊維を基体にかぶせ、これを熱雰囲気中で溶融
させてトナー担持体、すなわち現像ローラを製造するも
のであり、かかる方法によると、簡単かつ低コストで現
像ローラを製造できる利点が得られる。ところがこの方
法によると、繊維の加熱時にこれを加圧しないため、先
に説明したように、使用する繊維の太さや材質などによ
っては、溶融後の繊維にうねりが発生する。また繊維を
溶融させたとき、その繊維中や、繊維と基体の界面中に
存在する空気の影響によって完成後のトナー担持体の表
面に欠陥が発生することもある。
【0056】このような場合、前述の如く、溶融繊維が
硬化した後に、その表面を高精度に仕上げ加工すればよ
い。ところが、このような高精度の研磨や切削などの最
終仕上げを行うと、非常にコストが高くなる。また表面
仕上げを行うと、微小な研磨目が表面に残り、これによ
って可視像の品質が低下するおそれもある。すなわち、
現像ローラの表面に研磨目があると、このローラを図1
に示したように現像装置2に組込んで長時間使用したと
き、現像ローラ表面にトナーなどが膜状に固着する所謂
フィルミングが発生し、これによって可視像の画質が低
下するのである。このようなフィルミングは、特に粒径
の小なるトナーを用いたときに発生しやすい。
硬化した後に、その表面を高精度に仕上げ加工すればよ
い。ところが、このような高精度の研磨や切削などの最
終仕上げを行うと、非常にコストが高くなる。また表面
仕上げを行うと、微小な研磨目が表面に残り、これによ
って可視像の品質が低下するおそれもある。すなわち、
現像ローラの表面に研磨目があると、このローラを図1
に示したように現像装置2に組込んで長時間使用したと
き、現像ローラ表面にトナーなどが膜状に固着する所謂
フィルミングが発生し、これによって可視像の画質が低
下するのである。このようなフィルミングは、特に粒径
の小なるトナーを用いたときに発生しやすい。
【0057】そこで、基体上の繊維を加熱する前に、そ
の上から熱収縮性チューブ又はゴムなどの弾性チューブ
をかぶせ、繊維の加熱時にこれらのチューブを収縮さ
せ、その圧力によって溶融した繊維材料を加圧し、冷却
後にチューブを取外すようにすると、完成した現像ロー
ラの表面を特に平滑に仕上げることができ、これによ
り、研磨等の表面仕上げを不要とすることができる。こ
の方法を第4の実施例とすることとし、以下にその詳細
を明らかにする。
の上から熱収縮性チューブ又はゴムなどの弾性チューブ
をかぶせ、繊維の加熱時にこれらのチューブを収縮さ
せ、その圧力によって溶融した繊維材料を加圧し、冷却
後にチューブを取外すようにすると、完成した現像ロー
ラの表面を特に平滑に仕上げることができ、これによ
り、研磨等の表面仕上げを不要とすることができる。こ
の方法を第4の実施例とすることとし、以下にその詳細
を明らかにする。
【0058】先ず図18の(a)に示すように、先の実
施例と全く同じく円柱状に形成された導電性の基体10
を用意し、しかもその表面に導電性と誘電性の繊維12
2を被覆する。この繊維122の形態は、先に説明した
各実施例におけるいずれの形態のものであってもよく、
例えば繊維そのもの、繊維をシート状又は筒状に織った
ものなどを用いることができる。図18の(a)では、
導電性の繊維と誘電性の繊維を織ったネットの筒織物が
用いられている。また図18(b)は、導電性の繊維と
誘電性の繊維を織ったシートの織物より成る繊維122
を用い、これを導電性の基体10に巻き付ける例を示し
ている。繊維自体の種類も、先に例示したものを適宜選
択できる。
施例と全く同じく円柱状に形成された導電性の基体10
を用意し、しかもその表面に導電性と誘電性の繊維12
2を被覆する。この繊維122の形態は、先に説明した
各実施例におけるいずれの形態のものであってもよく、
例えば繊維そのもの、繊維をシート状又は筒状に織った
ものなどを用いることができる。図18の(a)では、
導電性の繊維と誘電性の繊維を織ったネットの筒織物が
用いられている。また図18(b)は、導電性の繊維と
誘電性の繊維を織ったシートの織物より成る繊維122
を用い、これを導電性の基体10に巻き付ける例を示し
ている。繊維自体の種類も、先に例示したものを適宜選
択できる。
【0059】上述のように基体10の周面に繊維122
をかぶせた後、その繊維122の上に、図18(c)に
示す如く、継ぎ目のない収縮性のチューブ108を装着
する。繊維122とチューブ108を同時に基体10上
に装着することもできる。このようなチューブ108と
しては、例えば加熱によって収縮する熱収縮性樹脂、或
いはゴムの如き弾性体より成るものが用いられる。
をかぶせた後、その繊維122の上に、図18(c)に
示す如く、継ぎ目のない収縮性のチューブ108を装着
する。繊維122とチューブ108を同時に基体10上
に装着することもできる。このようなチューブ108と
しては、例えば加熱によって収縮する熱収縮性樹脂、或
いはゴムの如き弾性体より成るものが用いられる。
【0060】次に、少なくとも繊維122とチューブ1
08との間を減圧し、該チューブ108が溶融しない状
態で、繊維122を加熱し、その少なくとも一部を溶融
し、繊維122により構成された皮膜を形成して先の実
施例と同じく、誘電部と導電部を表面に露出させる。す
なわち、図18の(c)に示す如く基体10の周面に配
置された繊維122と、その上に装着されたチューブ1
08との間を減圧し、繊維122を加熱するのである。
08との間を減圧し、該チューブ108が溶融しない状
態で、繊維122を加熱し、その少なくとも一部を溶融
し、繊維122により構成された皮膜を形成して先の実
施例と同じく、誘電部と導電部を表面に露出させる。す
なわち、図18の(c)に示す如く基体10の周面に配
置された繊維122と、その上に装着されたチューブ1
08との間を減圧し、繊維122を加熱するのである。
【0061】上述の加熱によって、繊維122を構成す
る熱可塑性樹脂が溶融して皮膜が形成されるが、このと
きチューブ108は溶融せず、しかも収縮するので、繊
維122はチューブ108から圧力を受け、形成された
皮膜の表面が円滑になる。また繊維122とチューブ1
08との間が減圧されるので、ここに気泡が入り込むこ
とはなく、チューブ108が全体に亘って繊維122に
密着する。このため、溶融した繊維より成る皮膜の表面
平滑性が確実に高められる。
る熱可塑性樹脂が溶融して皮膜が形成されるが、このと
きチューブ108は溶融せず、しかも収縮するので、繊
維122はチューブ108から圧力を受け、形成された
皮膜の表面が円滑になる。また繊維122とチューブ1
08との間が減圧されるので、ここに気泡が入り込むこ
とはなく、チューブ108が全体に亘って繊維122に
密着する。このため、溶融した繊維より成る皮膜の表面
平滑性が確実に高められる。
【0062】次に上述の皮膜、チューブ108及び基体
10の全体を冷却して繊維より構成された皮膜を硬化さ
せ、その冷却後に、図18の(d)に示すようにチュー
ブ108を取り外す。このとき、基体10の周面には、
硬化した皮膜より成る微小閉電界層が一体に積層されて
いる。このようにして現像ローラ5が完成するのであ
る。
10の全体を冷却して繊維より構成された皮膜を硬化さ
せ、その冷却後に、図18の(d)に示すようにチュー
ブ108を取り外す。このとき、基体10の周面には、
硬化した皮膜より成る微小閉電界層が一体に積層されて
いる。このようにして現像ローラ5が完成するのであ
る。
【0063】完成した現像ローラ5の表面は、該ローラ
5の製造時にチューブ108によって加圧されているの
で、その表面の平滑性が高く、例えばRz6μm以下の表
面あらさとすることができる。また継ぎ目のないチュー
ブ108を用いるので、その継ぎ目が現像ローラ5の表
面に現われることもない。従って上述の方法で得られた
現像ローラ5に対し、その表面を研磨仕上げする必要は
ない。よって表面に研磨目のない現像ローラ5を支障な
く製造することができ、研磨目に起因する前述の欠点を
解消することが可能である。
5の製造時にチューブ108によって加圧されているの
で、その表面の平滑性が高く、例えばRz6μm以下の表
面あらさとすることができる。また継ぎ目のないチュー
ブ108を用いるので、その継ぎ目が現像ローラ5の表
面に現われることもない。従って上述の方法で得られた
現像ローラ5に対し、その表面を研磨仕上げする必要は
ない。よって表面に研磨目のない現像ローラ5を支障な
く製造することができ、研磨目に起因する前述の欠点を
解消することが可能である。
【0064】なお、チューブ108は最後に取り外され
るものであるから、繊維122の加熱中にも、またそれ
以外のときにも、繊維122ないしはその冷却後の皮膜
に対して、チューブ108が非粘着性(離型性)を有し
ている必要がある。また繊維122の加熱時に、チュー
ブ108が、溶融した繊維122を確実に加圧できるよ
うに、該チューブ108の溶融を防止する必要がある。
従ってチューブ108としては、溶融しないか、又は繊
維122の融点を越える融点もしくは軟化点を有する材
料より成るチューブを用いる。熱溶融するチューブ10
8を用いたときは、繊維122の加熱時にこの繊維12
2の融点以上であって、チューブ108の融点もしくは
軟化点未満の温度に繊維122とチューブ108を加熱
する。
るものであるから、繊維122の加熱中にも、またそれ
以外のときにも、繊維122ないしはその冷却後の皮膜
に対して、チューブ108が非粘着性(離型性)を有し
ている必要がある。また繊維122の加熱時に、チュー
ブ108が、溶融した繊維122を確実に加圧できるよ
うに、該チューブ108の溶融を防止する必要がある。
従ってチューブ108としては、溶融しないか、又は繊
維122の融点を越える融点もしくは軟化点を有する材
料より成るチューブを用いる。熱溶融するチューブ10
8を用いたときは、繊維122の加熱時にこの繊維12
2の融点以上であって、チューブ108の融点もしくは
軟化点未満の温度に繊維122とチューブ108を加熱
する。
【0065】次に、上述した第4の実施例のより具体的
な実施例4−1と、その比較例を詳細に説明する。
な実施例4−1と、その比較例を詳細に説明する。
【0066】実施例4−1 先ず、図18の(a)にも示したように、直径Dが1
9.8mmのアルミニウム製の基体10を用意した。アル
ミニウム以外の導電性材料、例えばCu、Feなどから成
る基体10を用いてもよい。
9.8mmのアルミニウム製の基体10を用意した。アル
ミニウム以外の導電性材料、例えばCu、Feなどから成
る基体10を用いてもよい。
【0067】繊維122としては、導電性繊維(カネボ
ウ製の商品名ベルトロン)と、誘電性繊維(東レ製の商
品名テトロン)とを織った筒織物を用い、これを基体1
0の周面に覆い、さらにその外周にグンゼ(株)製の熱
収縮PFA(パーフルオロアルオキシ樹脂)チューブ1
08を被覆した。チューブ108の肉厚は0.3mm、収
縮前の内径は25mmであり、フリー状態で熱収縮した後
のチューブの内径は16mmである。このように基体10
上に繊維122を被覆し、チューブ108を未だ装着し
ていないときの基体表面の様子は、図5乃至図7に示し
たところと変りはない。
ウ製の商品名ベルトロン)と、誘電性繊維(東レ製の商
品名テトロン)とを織った筒織物を用い、これを基体1
0の周面に覆い、さらにその外周にグンゼ(株)製の熱
収縮PFA(パーフルオロアルオキシ樹脂)チューブ1
08を被覆した。チューブ108の肉厚は0.3mm、収
縮前の内径は25mmであり、フリー状態で熱収縮した後
のチューブの内径は16mmである。このように基体10
上に繊維122を被覆し、チューブ108を未だ装着し
ていないときの基体表面の様子は、図5乃至図7に示し
たところと変りはない。
【0068】次に、上述の如く繊維122とチューブ1
08を装着した基体10を、図8に示した装置と実質的
に変りのない図19に示す装置の固定治具116にセッ
トすると共に、石英ガラス管117内に載置し、このガ
ラス管117の上部開口をシリコーンゴムの栓118で
閉鎖した。
08を装着した基体10を、図8に示した装置と実質的
に変りのない図19に示す装置の固定治具116にセッ
トすると共に、石英ガラス管117内に載置し、このガ
ラス管117の上部開口をシリコーンゴムの栓118で
閉鎖した。
【0069】この状態で栓118に設けた排気管119
から、図示していないロータリーポンプにより矢印P方
向に排気しながら、ヒータ120によって、基体10、
繊維122及びチューブ108の全体を加熱した。この
とき、温度は熱電対121を用いて基体10の下部のa
点で測定し、誘電性繊維を構成するテトロン(ポリエス
テル)の融点260℃以上であって、チューブ108を
構成するPFAの融点305℃未満の270℃に1分間
保った。このとき、筒織物より成る繊維122は溶融
し、しかもPFA製のチューブ108の熱収縮により圧
力を受けて平滑な皮膜となった。
から、図示していないロータリーポンプにより矢印P方
向に排気しながら、ヒータ120によって、基体10、
繊維122及びチューブ108の全体を加熱した。この
とき、温度は熱電対121を用いて基体10の下部のa
点で測定し、誘電性繊維を構成するテトロン(ポリエス
テル)の融点260℃以上であって、チューブ108を
構成するPFAの融点305℃未満の270℃に1分間
保った。このとき、筒織物より成る繊維122は溶融
し、しかもPFA製のチューブ108の熱収縮により圧
力を受けて平滑な皮膜となった。
【0070】次いでヒータ120をオフし、温度が80
℃になったところで、基体10と一体化した皮膜、及び
チューブ108を石英ガラス管117から取り出し、さ
らに25℃まで放冷した後、チューブ108を端部より
引張ることにより、硬化した皮膜から抜き出した。この
ようにして、表面に皮膜を有する現像ローラ5(図18
(d))を得た。このとき、その表面あらさはRz1.
5μmであった。このようにして得られた現像ローラ5
の表面の様子は、図9乃至図11に示したところと同様
に、導電性と誘電性の繊維を構成する材料から成る導電
部と誘電部が現像ローラ5の表面に露出し、導電部が導
電性の基体10に接触して電気的に接続された状態とな
っている。
℃になったところで、基体10と一体化した皮膜、及び
チューブ108を石英ガラス管117から取り出し、さ
らに25℃まで放冷した後、チューブ108を端部より
引張ることにより、硬化した皮膜から抜き出した。この
ようにして、表面に皮膜を有する現像ローラ5(図18
(d))を得た。このとき、その表面あらさはRz1.
5μmであった。このようにして得られた現像ローラ5
の表面の様子は、図9乃至図11に示したところと同様
に、導電性と誘電性の繊維を構成する材料から成る導電
部と誘電部が現像ローラ5の表面に露出し、導電部が導
電性の基体10に接触して電気的に接続された状態とな
っている。
【0071】比較例1 PFA製のチューブ108を用いずに実施例4−1と同
様の操作を行うことにより現像ローラを得、その表面を
サンドペーパ#1000にて研磨し、その表面あらさが
Rz1.6μmである現像ローラを得た。
様の操作を行うことにより現像ローラを得、その表面を
サンドペーパ#1000にて研磨し、その表面あらさが
Rz1.6μmである現像ローラを得た。
【0072】実施例4−1において得られた現像ローラ
5の表面は、研磨なしで、比較例1にて得られた現像ロ
ーラとほぼ同じか、又はそれ以上の平滑性のあるもので
あった。
5の表面は、研磨なしで、比較例1にて得られた現像ロ
ーラとほぼ同じか、又はそれ以上の平滑性のあるもので
あった。
【0073】次に、上述の実施例4−1で得られた現像
ローラ5及びこれと同じ表面あらさを有する比較例1で
得られた現像ローラを図1に示した現像装置2に組み込
み、現像ローラへのフィルミングテストを行った。この
現像装置2において、トナー4として平均粒径が12μ
mのものと、7μmのものをそれぞれ使用した。その結果
は次の表1に示す通りであった。
ローラ5及びこれと同じ表面あらさを有する比較例1で
得られた現像ローラを図1に示した現像装置2に組み込
み、現像ローラへのフィルミングテストを行った。この
現像装置2において、トナー4として平均粒径が12μ
mのものと、7μmのものをそれぞれ使用した。その結果
は次の表1に示す通りであった。
【0074】
【表1】
【0075】上記表1から明らかなように、表面を研磨
した比較例1の現像ローラを用いた場合、10000枚
のコピー枚数で現像ローラ上にフィルミングが発生した
のに対し、実施例4−1の現像ローラ5にはかかるフィ
ルミングが発生することはなかった。このように実施例
4−1による現像ローラ5は粒径7μm以下の微粒子ト
ナーに対しても高い耐汚染性を示すものである。
した比較例1の現像ローラを用いた場合、10000枚
のコピー枚数で現像ローラ上にフィルミングが発生した
のに対し、実施例4−1の現像ローラ5にはかかるフィ
ルミングが発生することはなかった。このように実施例
4−1による現像ローラ5は粒径7μm以下の微粒子ト
ナーに対しても高い耐汚染性を示すものである。
【0076】上述のように、実施例4−1を含めた第4
の実施例によれば、表面仕上げを行うことなく、高い表
面精度の現像ローラを得ることができ、現像ローラ表面
のフィルミング発生も抑えることができる。ところがこ
の第4の実施例においては、現像ローラの外径が、収縮
性チューブ108の外径で決まるので、各種の外径サイ
ズを有する現像ローラを製作するときは、それに合った
径の収縮性チューブを用意しておかなければならず、そ
の管理などが煩雑とならざるを得ない。
の実施例によれば、表面仕上げを行うことなく、高い表
面精度の現像ローラを得ることができ、現像ローラ表面
のフィルミング発生も抑えることができる。ところがこ
の第4の実施例においては、現像ローラの外径が、収縮
性チューブ108の外径で決まるので、各種の外径サイ
ズを有する現像ローラを製作するときは、それに合った
径の収縮性チューブを用意しておかなければならず、そ
の管理などが煩雑とならざるを得ない。
【0077】図20及び図21は、上述の欠点も除去で
き、簡単かつ低コストで表面精度の高いトナー担持体を
製造できる第5の実施例の加熱装置を示している。
き、簡単かつ低コストで表面精度の高いトナー担持体を
製造できる第5の実施例の加熱装置を示している。
【0078】ここに示した加熱装置は、ベース板23上
に、互いに離隔された一対の支持板24を有し、これら
の支持板24にはベアリング25を介して加熱ロール2
6が回転自在に支持されている。この加熱ロール26の
内部にはヒータ27が挿通され、その各端部は、各支持
板24に着脱可能に固定されたヒータ支持体28によっ
て不動に固定され、かかるヒータ27によって加熱ロー
ル26が加熱される。
に、互いに離隔された一対の支持板24を有し、これら
の支持板24にはベアリング25を介して加熱ロール2
6が回転自在に支持されている。この加熱ロール26の
内部にはヒータ27が挿通され、その各端部は、各支持
板24に着脱可能に固定されたヒータ支持体28によっ
て不動に固定され、かかるヒータ27によって加熱ロー
ル26が加熱される。
【0079】一方、先に第1乃至第4の実施例及びこれ
に関連する各実施例で示したように、導電性の基体10
(図4参照)の表面に、導電性と誘電性の繊維を被覆
し、該基体10を図20及び図21に示す如く両支持板
24に回転可能に支持する。基体10への繊維被覆方法
やその材質などは、先の各実施例で示した構成のいずれ
を採用してもよく、図20及び図21では、かかる繊維
を総称する意味で、該繊維に符号22を付して示してあ
る。
に関連する各実施例で示したように、導電性の基体10
(図4参照)の表面に、導電性と誘電性の繊維を被覆
し、該基体10を図20及び図21に示す如く両支持板
24に回転可能に支持する。基体10への繊維被覆方法
やその材質などは、先の各実施例で示した構成のいずれ
を採用してもよく、図20及び図21では、かかる繊維
を総称する意味で、該繊維に符号22を付して示してあ
る。
【0080】繊維22を被覆したローラ状の基体10
は、その各端の軸部16を各支持板24に形成された切
欠29に挿入することによって図示する如く組付けられ
る。その際、基体10は、その各軸部16に相対回転自
在に嵌め込まれたベアリング30を介して、加圧スプリ
ング31によって図における上方に付勢され、基体10
に被覆された繊維22が加熱ロール26に圧接する。こ
のとき、導電性と誘電性の繊維22は、基体10に被覆
されただけの状態である。
は、その各端の軸部16を各支持板24に形成された切
欠29に挿入することによって図示する如く組付けられ
る。その際、基体10は、その各軸部16に相対回転自
在に嵌め込まれたベアリング30を介して、加圧スプリ
ング31によって図における上方に付勢され、基体10
に被覆された繊維22が加熱ロール26に圧接する。こ
のとき、導電性と誘電性の繊維22は、基体10に被覆
されただけの状態である。
【0081】このような状態で、ヒータ27により加熱
された加熱ロール26を、これに固定されたギア32及
びこれに噛み合う他のギアを介して、図示していない駆
動装置によって回転駆動する。これにより、繊維22が
被覆された基体10が、従動回転し、該繊維22が加熱
ロール26との当接部にて加圧されつつ加熱される。
された加熱ロール26を、これに固定されたギア32及
びこれに噛み合う他のギアを介して、図示していない駆
動装置によって回転駆動する。これにより、繊維22が
被覆された基体10が、従動回転し、該繊維22が加熱
ロール26との当接部にて加圧されつつ加熱される。
【0082】このようにして導電性の基体10の表面に
被覆された導電性と誘電性の繊維22の表面に、加熱さ
れた加熱ロール26を回転させながら押し当て、基体1
0上にて、該繊維22の少なくとも一部を溶融し、先の
各実施例と同様に、導電部と誘電部を表面に露出させる
と共に、導電部を基体10に接触させる。次いで溶融し
た繊維を冷却して硬化させることにより現像ローラが完
成する。
被覆された導電性と誘電性の繊維22の表面に、加熱さ
れた加熱ロール26を回転させながら押し当て、基体1
0上にて、該繊維22の少なくとも一部を溶融し、先の
各実施例と同様に、導電部と誘電部を表面に露出させる
と共に、導電部を基体10に接触させる。次いで溶融し
た繊維を冷却して硬化させることにより現像ローラが完
成する。
【0083】上述の製造方法は、これを整理すると、図
22にも示すように次の工程より成る。 (a)繊維22を織り、これを例えば筒状に形成する工
程。 (b)アルミニウムや鉄などから成るローラ状の基体1
0を作製する工程。 (c)上述の(a)の工程で織った、例えば筒状の繊維
22に基体10を挿入する工程。 (d)被覆した繊維22を加熱ロール26で加熱、加圧
しながら溶融する工程。
22にも示すように次の工程より成る。 (a)繊維22を織り、これを例えば筒状に形成する工
程。 (b)アルミニウムや鉄などから成るローラ状の基体1
0を作製する工程。 (c)上述の(a)の工程で織った、例えば筒状の繊維
22に基体10を挿入する工程。 (d)被覆した繊維22を加熱ロール26で加熱、加圧
しながら溶融する工程。
【0084】場合によっては、上記工程(a)と(c)
を同一工程とし、先にも示したように、基体10上に繊
維22を直接織ることもできる。
を同一工程とし、先にも示したように、基体10上に繊
維22を直接織ることもできる。
【0085】また図23に示すように、加熱ロール26
の内部にヒータを挿通する代りに、該ロール26の外側
の方にヒータ33を配設し、そのさらに外側に保護カバ
ー34を配置し、加熱ロール26を外部から加熱しなが
ら、図20及び図21に示したところと全く同様にし
て、加熱ロール26と、繊維22を被覆した基体10と
を回転させ、繊維22を加熱すると共に、加圧し、これ
を溶融させるようにしてもよい。勿論、図23に示した
加熱ロール26の内部にもヒータを挿通し、該ロール2
6を内部と外部とから加熱するようにしてもよい。図2
3に示した構成及びこれに関連する上記構成を第6の実
施例とする。
の内部にヒータを挿通する代りに、該ロール26の外側
の方にヒータ33を配設し、そのさらに外側に保護カバ
ー34を配置し、加熱ロール26を外部から加熱しなが
ら、図20及び図21に示したところと全く同様にし
て、加熱ロール26と、繊維22を被覆した基体10と
を回転させ、繊維22を加熱すると共に、加圧し、これ
を溶融させるようにしてもよい。勿論、図23に示した
加熱ロール26の内部にもヒータを挿通し、該ロール2
6を内部と外部とから加熱するようにしてもよい。図2
3に示した構成及びこれに関連する上記構成を第6の実
施例とする。
【0086】第5及び第6の実施例においては、繊維2
2が加熱ロール26によって加熱されると共に、加圧さ
れるので、繊維22中や、繊維22と基体10との界面
に存在する空気が外部に押し出され、しかも加熱ロール
26の表面で溶融した繊維表面が高い精度で平滑化され
る。このため、完成した現像ローラを仕上げ加工せずと
も、その表面精度を著しく高めることができ、現像ロー
ラ表面へのフィルミングの発生も防止できる。
2が加熱ロール26によって加熱されると共に、加圧さ
れるので、繊維22中や、繊維22と基体10との界面
に存在する空気が外部に押し出され、しかも加熱ロール
26の表面で溶融した繊維表面が高い精度で平滑化され
る。このため、完成した現像ローラを仕上げ加工せずと
も、その表面精度を著しく高めることができ、現像ロー
ラ表面へのフィルミングの発生も防止できる。
【0087】また基体10に被覆する前の繊維22を筒
状に形成した場合、これを保管しているとき、該繊維2
2を平たく押し潰しておくと、これに折り目ができ、か
かる繊維22を基体10にかぶせたとき、折り目が残っ
てしまうが、第5及び第6の実施例では、かかる繊維2
2を溶融させてこれを加圧するので、この間に折り目が
なくなり、うねりのない表面平滑な現像ローラを製作す
ることができる。
状に形成した場合、これを保管しているとき、該繊維2
2を平たく押し潰しておくと、これに折り目ができ、か
かる繊維22を基体10にかぶせたとき、折り目が残っ
てしまうが、第5及び第6の実施例では、かかる繊維2
2を溶融させてこれを加圧するので、この間に折り目が
なくなり、うねりのない表面平滑な現像ローラを製作す
ることができる。
【0088】さらに、製造すべき現像ローラの外径が実
質的にいかなる大きさであるときも、これを容易かつ確
実に製造することができる。
質的にいかなる大きさであるときも、これを容易かつ確
実に製造することができる。
【0089】このように第5及び第6の実施例によれ
ば、表面精度が高く、品質の安定した現像ローラを低コ
ストで製造することができる。
ば、表面精度が高く、品質の安定した現像ローラを低コ
ストで製造することができる。
【0090】また図20、図21及び図23に示した加
熱ロール26の表面に、溶融した繊維が付着しないよう
に、該ロール26の表面を、溶融した繊維に対する離型
性の高い材質とすることが望ましい。例えば、アルミニ
ウムなどの基体の上に、パーフルオロアルコキシ樹脂な
どのコーティング層を設けた加熱ロール26を有利に用
いることができる。溶融した繊維22と加熱ロール26
との圧接部に、当接幅(ニップ)を形成すべきときは、
加熱ロール26の表面を、離型性に優れた弾性体、例え
ばシリコーンゴム、又はフッ素ゴムなどによって構成す
るとよい。いずれの場合も、加熱ロール26は、その素
材が熱溶融しないか、又はその融点が、繊維22の融点
よりも高いものであることが必要である。
熱ロール26の表面に、溶融した繊維が付着しないよう
に、該ロール26の表面を、溶融した繊維に対する離型
性の高い材質とすることが望ましい。例えば、アルミニ
ウムなどの基体の上に、パーフルオロアルコキシ樹脂な
どのコーティング層を設けた加熱ロール26を有利に用
いることができる。溶融した繊維22と加熱ロール26
との圧接部に、当接幅(ニップ)を形成すべきときは、
加熱ロール26の表面を、離型性に優れた弾性体、例え
ばシリコーンゴム、又はフッ素ゴムなどによって構成す
るとよい。いずれの場合も、加熱ロール26は、その素
材が熱溶融しないか、又はその融点が、繊維22の融点
よりも高いものであることが必要である。
【0091】現像ローラ5ではなく、現像ベルトより成
るトナー担持体を製造するときは、シート状ないしはベ
ルト状の導電性基体上に導電性と誘電性の繊維を被覆
し、先の各実施例におけると全く同様にして、この繊維
を加熱してその少なくとも一部を溶融させ、導電部と誘
電部を表面に露出させ、導電部を基体に接触させればよ
い。
るトナー担持体を製造するときは、シート状ないしはベ
ルト状の導電性基体上に導電性と誘電性の繊維を被覆
し、先の各実施例におけると全く同様にして、この繊維
を加熱してその少なくとも一部を溶融させ、導電部と誘
電部を表面に露出させ、導電部を基体に接触させればよ
い。
【0092】第5及び第6の実施例における加熱ロール
26を用いて、現像ベルトを製作するときは、シート状
ないしはベルト状の導電性基体上に導電性と誘電性の繊
維を被覆したものを、ローラに巻き付けて着脱可能に固
定し、これを図18乃至図23に示した基体の代りに、
支持板24に回転自在に支持すればよい。
26を用いて、現像ベルトを製作するときは、シート状
ないしはベルト状の導電性基体上に導電性と誘電性の繊
維を被覆したものを、ローラに巻き付けて着脱可能に固
定し、これを図18乃至図23に示した基体の代りに、
支持板24に回転自在に支持すればよい。
【0093】ところで、以上説明した全ての実施例にお
いて、導電性の基体10に被覆する繊維の糸を製造する
とき、押し出された糸を延伸してその強度を高めるよう
にしている。ところが、このように処理されて製造され
た繊維には、その延伸時の歪が残留しており、かかる繊
維をそのまま基体10のまわりに装着し、これを加熱す
ると、これが歪を除去するように収縮しようとする。そ
の際、この繊維は基体10に装着された状態にあるの
で、自由に収縮することはできず、これによって繊維に
大きな応力が発生する。このため、繊維が溶融する前に
その応力によって切断してしまうことがある。
いて、導電性の基体10に被覆する繊維の糸を製造する
とき、押し出された糸を延伸してその強度を高めるよう
にしている。ところが、このように処理されて製造され
た繊維には、その延伸時の歪が残留しており、かかる繊
維をそのまま基体10のまわりに装着し、これを加熱す
ると、これが歪を除去するように収縮しようとする。そ
の際、この繊維は基体10に装着された状態にあるの
で、自由に収縮することはできず、これによって繊維に
大きな応力が発生する。このため、繊維が溶融する前に
その応力によって切断してしまうことがある。
【0094】ここで、導電性繊維が複数個所で切断さ
れ、例えば2個所で切断されて1つの部片状となった導
電性繊維部分が基体10に接していないとすると、この
部分は、基体10に対しても、また他の導電性繊維の部
分に対しても電気的に接続されていないフロート状態と
なり、この部分では図3を参照して先に説明した閉電界
が形成されないことになる。このため、この現像ローラ
部分へのトナー付着量が少なくなり、可視像の画質が低
下する不具合を生じる。例えば、感光体に形成される可
視像の1ドット再現性が低下したり、ハーフトーンの均
一性が劣化し、画像品質が低下するのである。
れ、例えば2個所で切断されて1つの部片状となった導
電性繊維部分が基体10に接していないとすると、この
部分は、基体10に対しても、また他の導電性繊維の部
分に対しても電気的に接続されていないフロート状態と
なり、この部分では図3を参照して先に説明した閉電界
が形成されないことになる。このため、この現像ローラ
部分へのトナー付着量が少なくなり、可視像の画質が低
下する不具合を生じる。例えば、感光体に形成される可
視像の1ドット再現性が低下したり、ハーフトーンの均
一性が劣化し、画像品質が低下するのである。
【0095】図24は、ナイロン12繊維の1本の糸
(320デニール、32フィラメント)40の両端をク
ランプ部材41,42で固定し、これをそのまわりの雰
囲気を熱することにより加熱する実験例を示している。
このように糸40を加熱すると、これに、前述の理由に
よって応力が発生するが、その応力発生状態は図25に
示すようになる。この図の横軸は糸40の温度を示し、
縦軸はその温度に対応して糸40に加わる荷重を示して
いる。この図から理解できるように、糸40はその温度
の上昇に伴って収縮し、これに大きな荷重、従って応力
が発生し、或る温度を越えると、その応力が低下する。
このような事実により、基体10に装着した繊維が、そ
の加熱時に前述の如く切断するのである。
(320デニール、32フィラメント)40の両端をク
ランプ部材41,42で固定し、これをそのまわりの雰
囲気を熱することにより加熱する実験例を示している。
このように糸40を加熱すると、これに、前述の理由に
よって応力が発生するが、その応力発生状態は図25に
示すようになる。この図の横軸は糸40の温度を示し、
縦軸はその温度に対応して糸40に加わる荷重を示して
いる。この図から理解できるように、糸40はその温度
の上昇に伴って収縮し、これに大きな荷重、従って応力
が発生し、或る温度を越えると、その応力が低下する。
このような事実により、基体10に装着した繊維が、そ
の加熱時に前述の如く切断するのである。
【0096】そこで、本発明に係る第7の実施例におい
ては、前述の各実施例において、基体10の表面に被覆
する前の導電性及び誘電性の繊維を予め加熱し、その歪
取り処理を施すように構成されている。そして、このよ
うな処理を施した繊維を、前述の各実施例で示した通
り、導電性の基体10の表面に被覆し、しかる後、これ
を加熱して該繊維の少なくとも一部を溶融し、導電部と
誘電部を表面に露出させて現像ローラ5を得るのであ
る。
ては、前述の各実施例において、基体10の表面に被覆
する前の導電性及び誘電性の繊維を予め加熱し、その歪
取り処理を施すように構成されている。そして、このよ
うな処理を施した繊維を、前述の各実施例で示した通
り、導電性の基体10の表面に被覆し、しかる後、これ
を加熱して該繊維の少なくとも一部を溶融し、導電部と
誘電部を表面に露出させて現像ローラ5を得るのであ
る。
【0097】この構成によれば、基体10に装着した繊
維を加熱したとき、この繊維は予め歪取り処理を施され
ているので、これが大きく収縮しようとすることはな
く、該繊維に大きな応力が発生することはない。これに
より繊維の切断を支障なく阻止することができる。
維を加熱したとき、この繊維は予め歪取り処理を施され
ているので、これが大きく収縮しようとすることはな
く、該繊維に大きな応力が発生することはない。これに
より繊維の切断を支障なく阻止することができる。
【0098】繊維に対する歪取り処理の具体的な方法と
しては、基体10に装着する前の繊維を、湯水又は雰囲
気中で加熱するか、電子レンジに利用されている誘導電
磁法によって加熱するなどの各種の方法を採用できる。
しては、基体10に装着する前の繊維を、湯水又は雰囲
気中で加熱するか、電子レンジに利用されている誘導電
磁法によって加熱するなどの各種の方法を採用できる。
【0099】そのときの繊維に対する加熱温度は、この
繊維が加熱によって生じる応力が最大となる温度以上の
温度であって、該繊維が溶融しない温度とすることが望
ましい。繊維が溶融してしまうと、これが繊維の形態を
保てないことになるからである。通常は、加熱しようと
する繊維の融点の絶対温度の70%乃至85%程度の温
度が好ましく、繊維がナイロン6製である場合、歪取り
の加熱温度を70℃乃至160℃程度とすることが望ま
しい。
繊維が加熱によって生じる応力が最大となる温度以上の
温度であって、該繊維が溶融しない温度とすることが望
ましい。繊維が溶融してしまうと、これが繊維の形態を
保てないことになるからである。通常は、加熱しようと
する繊維の融点の絶対温度の70%乃至85%程度の温
度が好ましく、繊維がナイロン6製である場合、歪取り
の加熱温度を70℃乃至160℃程度とすることが望ま
しい。
【0100】一例として、図16及び図17に示した繊
維11c,12cを用いた場合、該繊維11c,12c
を、基体10に装着する前に、120℃の雰囲気中で3
0分間加熱し、かかる歪取り処理を施した後の繊維11
c,12cを用いて前述のように現像ローラ5を製造し
たところ、繊維の収縮はほとんど認められず、繊維11
c,12cが切断することはなかった。かかる現像ロー
ラ5を図1に示した現像装置2に組込んで画像形成動作
を行ったところ、1ドット再現性、ハーフトーン均一性
に優れた高品質な可視像を形成することができた。
維11c,12cを用いた場合、該繊維11c,12c
を、基体10に装着する前に、120℃の雰囲気中で3
0分間加熱し、かかる歪取り処理を施した後の繊維11
c,12cを用いて前述のように現像ローラ5を製造し
たところ、繊維の収縮はほとんど認められず、繊維11
c,12cが切断することはなかった。かかる現像ロー
ラ5を図1に示した現像装置2に組込んで画像形成動作
を行ったところ、1ドット再現性、ハーフトーン均一性
に優れた高品質な可視像を形成することができた。
【0101】前述したいずれの実施例によっても、導電
性の基体表面に積層されていて、該基体表面に被覆され
た導電性と誘電性の繊維の少なくとも一部を溶融させて
得た微小閉電界形成層を具備し、該微小閉電界成形層
は、前記繊維により得られた導電部と誘電部がその表面
に露出し、かつ導電部が前記基体に接触しているトナー
担持体を製造することができる。
性の基体表面に積層されていて、該基体表面に被覆され
た導電性と誘電性の繊維の少なくとも一部を溶融させて
得た微小閉電界形成層を具備し、該微小閉電界成形層
は、前記繊維により得られた導電部と誘電部がその表面
に露出し、かつ導電部が前記基体に接触しているトナー
担持体を製造することができる。
【0102】なお、前述の各製造方法は、微小閉電界形
成層を有する現像ローラに限らず、例えば画像形成装置
における定着ローラ、これに対をなす加圧ローラ、給紙
装置の給紙ローラ、記録紙搬送用の搬送ローラ、感光体
を帯電させる帯電ローラ、微小閉電界形成層を有しない
現像ローラなどの円柱状部材の製造にも利用でき、表面
精度の高い各種の円柱状部材を製作することが可能であ
る。
成層を有する現像ローラに限らず、例えば画像形成装置
における定着ローラ、これに対をなす加圧ローラ、給紙
装置の給紙ローラ、記録紙搬送用の搬送ローラ、感光体
を帯電させる帯電ローラ、微小閉電界形成層を有しない
現像ローラなどの円柱状部材の製造にも利用でき、表面
精度の高い各種の円柱状部材を製作することが可能であ
る。
【0103】特に図18及び図19に示した収縮性チュ
ーブ108を用いる方法によると、表面に研磨目のない
表面平滑性を高めた円柱状部材を製造できるので、この
方法は、各種の円柱状部材の製造に利用でき、とりわけ
定着ローラの製造に有利に採用できる。すなわち、定着
ローラは、記録紙上の未定着トナー像を永久像として定
着するものであるが、かかる定着ローラの表面に、研磨
仕上げによる研磨目があると、特に平均粒径が7μm以
下の微粒子トナーを使用した場合、定着ローラの研磨目
に、記録紙上のトナーが嵌まり込み、これが再び記録紙
に付着して記録紙を汚す不具合が発生する。このような
現像は一般にオフセットと称せられており、かかるオフ
セット現象が発生すれば、記録紙上に高品質な画像を形
成することはできない。また定着ローラの表面に研磨目
があると、現像ローラの場合と同じく、定着ローラ表面
にトナーなどが膜状に固着する所謂フィルミングが発生
しやすくなる。これは、円柱状部材が給紙装置の給紙ロ
ーラなどであるときも同様であり、かかるフィルミング
が発生すると、円柱状部材本来の機能が失われるおそれ
がある。
ーブ108を用いる方法によると、表面に研磨目のない
表面平滑性を高めた円柱状部材を製造できるので、この
方法は、各種の円柱状部材の製造に利用でき、とりわけ
定着ローラの製造に有利に採用できる。すなわち、定着
ローラは、記録紙上の未定着トナー像を永久像として定
着するものであるが、かかる定着ローラの表面に、研磨
仕上げによる研磨目があると、特に平均粒径が7μm以
下の微粒子トナーを使用した場合、定着ローラの研磨目
に、記録紙上のトナーが嵌まり込み、これが再び記録紙
に付着して記録紙を汚す不具合が発生する。このような
現像は一般にオフセットと称せられており、かかるオフ
セット現象が発生すれば、記録紙上に高品質な画像を形
成することはできない。また定着ローラの表面に研磨目
があると、現像ローラの場合と同じく、定着ローラ表面
にトナーなどが膜状に固着する所謂フィルミングが発生
しやすくなる。これは、円柱状部材が給紙装置の給紙ロ
ーラなどであるときも同様であり、かかるフィルミング
が発生すると、円柱状部材本来の機能が失われるおそれ
がある。
【0104】図18及び図19に示したチューブを用い
て定着ローラを製造すると、上述の不具合を支障なく除
去できるのである。
て定着ローラを製造すると、上述の不具合を支障なく除
去できるのである。
【0105】そこで、参考までに図18及び図19に示
した収縮性チューブ108を用いた定着ローラの製造方
法を「参考例1」として以下に説明する。
した収縮性チューブ108を用いた定着ローラの製造方
法を「参考例1」として以下に説明する。
【0106】なお、微小閉電界形成層を有する現像ロー
ラ以外の円柱状部材を製造するときは、図18に示した
基体10の表面に、必ずしも繊維を配置しなくともよ
く、少なくとも一部が熱可塑性樹脂より成る被覆材の素
材を配置すればよい。またこの素材として、通気性のな
いシート状体や、基体10の周面に塗布した粉体を焼成
し、これを素材とすることもでき、さらに基体10も、
これが必ずしも導電性のものでなくてもよい。
ラ以外の円柱状部材を製造するときは、図18に示した
基体10の表面に、必ずしも繊維を配置しなくともよ
く、少なくとも一部が熱可塑性樹脂より成る被覆材の素
材を配置すればよい。またこの素材として、通気性のな
いシート状体や、基体10の周面に塗布した粉体を焼成
し、これを素材とすることもでき、さらに基体10も、
これが必ずしも導電性のものでなくてもよい。
【0107】参考例1 この例は、複写機などに用いられる定着装置の定着ロー
ラを製作するものであり、かかる定着ローラは、その内
部に配置されたヒータによって加熱され、この定着ロー
ラと対をなした加圧ローラとの間に通される記録紙上の
トナー像を定着するものである。トナー像が定着ローラ
の側に接するように、記録紙は両ローラの間に通紙され
る。
ラを製作するものであり、かかる定着ローラは、その内
部に配置されたヒータによって加熱され、この定着ロー
ラと対をなした加圧ローラとの間に通される記録紙上の
トナー像を定着するものである。トナー像が定着ローラ
の側に接するように、記録紙は両ローラの間に通紙され
る。
【0108】この参考例1も、図18に示した加熱装置
を用いるものであり、先に説明した実施例4−1と相違
するところは、アルミニウム製の基体10として、外径
が20.00mm、その肉厚が0.7mmのパイプを用いた
点と、その上に配置される素材122として、繊維では
なく、基体10の周面に塗布したPFA粉を380℃で
10分間焼成したものを用いた点と、その上に装着され
るチューブ108として肉厚0.2mm、収縮前の内径2
0.3mmのチューブを用いた点である。
を用いるものであり、先に説明した実施例4−1と相違
するところは、アルミニウム製の基体10として、外径
が20.00mm、その肉厚が0.7mmのパイプを用いた
点と、その上に配置される素材122として、繊維では
なく、基体10の周面に塗布したPFA粉を380℃で
10分間焼成したものを用いた点と、その上に装着され
るチューブ108として肉厚0.2mm、収縮前の内径2
0.3mmのチューブを用いた点である。
【0109】これらのものを、図19に示した加熱装置
によってPFAの融点(305℃)以上であって、ポリ
イミドの軟化点(700℃)未満の360℃で10分間
保持して加熱して冷却した後、実施例4−1と同様にチ
ューブ108を外すことによって定着ローラを得た。そ
の表面あらさはRz1.8μmであった。
によってPFAの融点(305℃)以上であって、ポリ
イミドの軟化点(700℃)未満の360℃で10分間
保持して加熱して冷却した後、実施例4−1と同様にチ
ューブ108を外すことによって定着ローラを得た。そ
の表面あらさはRz1.8μmであった。
【0110】参考比較例1 ポリイミドチューブ108を用いずに、参考例1と同様
にして得たローラの表面をサンドペーパ#1000によ
り研磨し、Rz1.9μmの定着ローラを得た。
にして得たローラの表面をサンドペーパ#1000によ
り研磨し、Rz1.9μmの定着ローラを得た。
【0111】参考例1において得られた定着ローラの表
面は、研磨なしで、参考比較例1で得られた定着ローラ
の表面とほぼ同じ表面あらさである。参考例1と参考比
較例1の定着ローラを複写機にそれぞれ装着し、平均粒
径が12μmと7μmのトナーによって感光体上に形成し
たトナー像を転写紙に転写し、図26に示したテストパ
ターンのコピーを行い、そのときのオフセットを観察し
た。すなわち、図26に矢印で示した方向に搬送される
転写紙43に黒べタ画像45を形成し、その際、定着ロ
ーラに移行して再び転写紙43の地肌部46に付着した
トナーを観察した。表2にその結果を示す。表中の×印
はオフセットの発生があったことを、また○印はオフセ
ットの発生がなかったことを示している。
面は、研磨なしで、参考比較例1で得られた定着ローラ
の表面とほぼ同じ表面あらさである。参考例1と参考比
較例1の定着ローラを複写機にそれぞれ装着し、平均粒
径が12μmと7μmのトナーによって感光体上に形成し
たトナー像を転写紙に転写し、図26に示したテストパ
ターンのコピーを行い、そのときのオフセットを観察し
た。すなわち、図26に矢印で示した方向に搬送される
転写紙43に黒べタ画像45を形成し、その際、定着ロ
ーラに移行して再び転写紙43の地肌部46に付着した
トナーを観察した。表2にその結果を示す。表中の×印
はオフセットの発生があったことを、また○印はオフセ
ットの発生がなかったことを示している。
【0112】
【表2】
【0113】この結果から、7μmの粒径のトナーを用
いた場合、参考比較例1の定着ローラにおいては、初期
(1〜1000枚)でオフセットが発生したことが判
る。これに対し、参考例1による定着ローラは、7μm
以下の粒径のトナーに対しても優れた耐汚染性を示し
た。
いた場合、参考比較例1の定着ローラにおいては、初期
(1〜1000枚)でオフセットが発生したことが判
る。これに対し、参考例1による定着ローラは、7μm
以下の粒径のトナーに対しても優れた耐汚染性を示し
た。
【0114】ところで、上記参考例で示した定着ローラ
や、先に実施例4−1で得た現像ローラの表面には、研
磨目がないため、その耐久性を高めることもできる。こ
れらのローラの表面に研磨目があると、その微小な凹部
から経時的に摩耗が成長し、該ローラの耐久性が低下す
るのである。これは定着ローラや現像ローラ以外の円柱
状部材にも同様に言えることである。実施例4−1及び
参考例1に示したように、基体10の上に配置した素材
122を加熱しながら、収縮性チューブでその表面を平
滑にすると、このような不具合を除去できる。以下、こ
れを先に示した実施例4−1、その比較例1、参考例
1、参考比較例1によって得た各ローラに対する耐久性
テストについて説明しておく。
や、先に実施例4−1で得た現像ローラの表面には、研
磨目がないため、その耐久性を高めることもできる。こ
れらのローラの表面に研磨目があると、その微小な凹部
から経時的に摩耗が成長し、該ローラの耐久性が低下す
るのである。これは定着ローラや現像ローラ以外の円柱
状部材にも同様に言えることである。実施例4−1及び
参考例1に示したように、基体10の上に配置した素材
122を加熱しながら、収縮性チューブでその表面を平
滑にすると、このような不具合を除去できる。以下、こ
れを先に示した実施例4−1、その比較例1、参考例
1、参考比較例1によって得た各ローラに対する耐久性
テストについて説明しておく。
【0115】図27に示すように、実施例4−1、参考
例1、比較例1、及び参考比較例1によって得られた現
像ローラ5又は定着ローラ5aを配置し、軸47に回動
可能に支持したフッ素樹脂製の爪48の先端を、上記ロ
ーラ5,5aの表面に当て、かつ爪48に対して30g
のウェイト49の荷重を加え、爪48の先端を各ローラ
5,5aの表面に圧接させ、100℃の下で100時
間、各ローラ5,5aを回転させ、各ローラの表面が爪
48によって摩耗する深さを表面あらさ計によって調べ
た。このような摩耗加速試験の結果を表3に示す。
例1、比較例1、及び参考比較例1によって得られた現
像ローラ5又は定着ローラ5aを配置し、軸47に回動
可能に支持したフッ素樹脂製の爪48の先端を、上記ロ
ーラ5,5aの表面に当て、かつ爪48に対して30g
のウェイト49の荷重を加え、爪48の先端を各ローラ
5,5aの表面に圧接させ、100℃の下で100時
間、各ローラ5,5aを回転させ、各ローラの表面が爪
48によって摩耗する深さを表面あらさ計によって調べ
た。このような摩耗加速試験の結果を表3に示す。
【0116】
【表3】
【0117】この結果から、表面を研磨したローラ(比
較例1、参考比較例1)よりも、研磨しないローラ(実
施例4−1、参考例1)の方が、爪48により生じる摩
耗が少ないことが判る。これは、図28の(a)乃至
(d)に示したように、研磨したローラの表面は、その
研磨目が成長することにより、摩耗が進行するためであ
ると考えられる。図28の(a)は実施例4−1に対応
し、(b)が参考例1に、また(c)が比較例1に、さ
らに(d)が参考比較例1に対応する図であって、これ
らの図におけるXは、爪48による摩耗が発生する前の
各ローラの表面の平均レベルを示している。かかるロー
ラの表面に、爪48によって図28の(a)乃至(d)
に示した各値の深さの傷が付けられている。このように
実施例4−1及び参考例1のローラは、その表面に研磨
目がないため、研磨目の凹部の成長による摩耗がなく、
その耐久性が高められる。このような利点は、現像ロー
ラや定着ローラ以外の円柱状部材においても同様に得る
ことができる。
較例1、参考比較例1)よりも、研磨しないローラ(実
施例4−1、参考例1)の方が、爪48により生じる摩
耗が少ないことが判る。これは、図28の(a)乃至
(d)に示したように、研磨したローラの表面は、その
研磨目が成長することにより、摩耗が進行するためであ
ると考えられる。図28の(a)は実施例4−1に対応
し、(b)が参考例1に、また(c)が比較例1に、さ
らに(d)が参考比較例1に対応する図であって、これ
らの図におけるXは、爪48による摩耗が発生する前の
各ローラの表面の平均レベルを示している。かかるロー
ラの表面に、爪48によって図28の(a)乃至(d)
に示した各値の深さの傷が付けられている。このように
実施例4−1及び参考例1のローラは、その表面に研磨
目がないため、研磨目の凹部の成長による摩耗がなく、
その耐久性が高められる。このような利点は、現像ロー
ラや定着ローラ以外の円柱状部材においても同様に得る
ことができる。
【0118】以上の説明から判るように、円柱状部材の
基体の周面に、少なくとも一部が熱可塑性樹脂より成る
被覆材の素材を配置し、その上に収縮性のチューブを装
着し、少なくとも前記被覆材の素材とチューブとの間を
減圧し、該チューブが溶融しない状態で、かつ被覆材の
素材の融点以上の温度に該素材を加熱し、その冷却後に
前記チューブを取り外すことによって、耐久性に優れた
各種の円柱状部材を製造できるのである。
基体の周面に、少なくとも一部が熱可塑性樹脂より成る
被覆材の素材を配置し、その上に収縮性のチューブを装
着し、少なくとも前記被覆材の素材とチューブとの間を
減圧し、該チューブが溶融しない状態で、かつ被覆材の
素材の融点以上の温度に該素材を加熱し、その冷却後に
前記チューブを取り外すことによって、耐久性に優れた
各種の円柱状部材を製造できるのである。
【0119】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、低コス
トで、微小閉電界を形成できるトナー担持体を供するこ
とができる。
トで、微小閉電界を形成できるトナー担持体を供するこ
とができる。
【0120】請求項2に記載の構成によれば、導電性の
基体表面に繊維を被覆してこれを加熱するという極く簡
単な工程によって、微小閉電界を形成する形式のトナー
担持体を低コストで製造することができる。
基体表面に繊維を被覆してこれを加熱するという極く簡
単な工程によって、微小閉電界を形成する形式のトナー
担持体を低コストで製造することができる。
【0121】請求項3及び4に記載の構成によれば、特
に表面精度に優れたトナー担持体を簡単に、しかも低コ
ストで製造することができ、表面仕上げ加工を省略する
ことが可能となる。
に表面精度に優れたトナー担持体を簡単に、しかも低コ
ストで製造することができ、表面仕上げ加工を省略する
ことが可能となる。
【0122】請求項5に記載の構成によれば、導電性繊
維と基体との接触状態を損わず、確実に微小閉電界を形
成できるトナー担持体を供することができる。
維と基体との接触状態を損わず、確実に微小閉電界を形
成できるトナー担持体を供することができる。
【図1】現像装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】現像ローラの表面部分とトナーを模式的に拡大
して示した説明図である。
して示した説明図である。
【図3】現像ローラの表面近傍に形成される微小閉電界
の電気力線を示した説明図である。
の電気力線を示した説明図である。
【図4】現像ローラの基体を示した斜視図である。
【図5】第1の実施例におけるネットを被覆した基体表
面を拡大して示した平面図である。
面を拡大して示した平面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図5のVII−VII線断面図である。
【図8】加熱装置の一例を示す説明図である。
【図9】繊維を溶融した後の現像ローラ表面を模式的に
示した拡大平面図である。
示した拡大平面図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】図9のXI−XI線断面図である。
【図12】第2の実施例におけるネットを被覆した基体
表面の拡大平面図である。
表面の拡大平面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】第2の実施例における繊維溶融後の現像ロー
ラ表面を模式的に示した拡大平面図である。
ラ表面を模式的に示した拡大平面図である。
【図15】図14のXV−XV線断面図である。
【図16】第3の実施例における繊維を基体に巻き付け
たときの拡大平面図である。
たときの拡大平面図である。
【図17】図16のXVII−XVII線拡大断面図である。
【図18】第4の実施例の現像ローラの製造工程を示す
説明図である。
説明図である。
【図19】加熱装置を示す説明図である。
【図20】第5の実施例における加熱装置を示す側面図
である。
である。
【図21】図20に示した加熱装置の縦断面図である。
【図22】第5の実施例における現像ローラ製造方法の
フロー図である。
フロー図である。
【図23】第6の実施例の要部のみを示す図である。
【図24】糸の残留歪を調べる実験例を示した説明図で
ある。
ある。
【図25】その実験結果を示す図である。
【図26】オフセットの有無を調べるため、ベタ画像を
形成した転写紙を示す図である。
形成した転写紙を示す図である。
【図27】ローラ表面に爪による摩耗を生じさせる実験
を行う装置の概略図である。
を行う装置の概略図である。
【図28】爪によるローラ表面の摩耗状態を説明する拡
大図である。
大図である。
10 基体 11 誘電部 12 導電部 11a 繊維 12a 繊維 20 繊維 21 繊維 22 繊維 26 加熱ロール 108 チューブ 122 繊維
フロントページの続き (72)発明者 太田 温 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (5)
- 【請求項1】 導電性の基体表面に積層されていて、該
基体表面に被覆された導電性と誘電性の繊維の少なくと
も一部を溶融させて得た微小閉電界形成層を具備し、該
微小閉電界成形層は、前記繊維により得られた導電部と
誘電部がその表面に露出し、かつ導電部が前記基体に接
触していることを特徴とするトナー担持体。 - 【請求項2】 導電性の基体表面に導電性と誘電性の繊
維を被覆し、次いで前記繊維を加熱して該繊維の少なく
とも一部を溶融することにより導電部と誘電部を表面に
露出させることを特徴とするトナー担持体の製造方法。 - 【請求項3】 円柱状に形成された導電性の基体の表面
に導電性と誘電性の繊維を被覆し、その上に収縮性のチ
ューブを装着し、少なくとも該チューブと前記繊維との
間を減圧し、該チューブが溶融しない状態で、前記繊維
を加熱して該繊維の少なくとも一部を溶融することによ
り導電部と誘電部を表面に露出させ、その冷却後に前記
チューブを取り外すことを特徴とするトナー担持体の製
造方法。 - 【請求項4】 導電性の基体表面に導電性と誘電性の繊
維を被覆し、次いでその表面に加熱された加熱ロールを
回転させながら押し当て、前記繊維の少なくとも一部を
溶融することにより導電部と誘電部を表面に露出させる
ことを特徴とするトナー担持体の製造方法。 - 【請求項5】 基体の表面に被覆する前の繊維を予め加
熱して歪取り処理を施し、しかる後、該繊維を基体の表
面に被覆する請求項2乃至4のいずれか1つに記載のト
ナー担持体の製造方法。
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