JPH05287210A - アゾメチン色素及びインドアニリン色素の製造方法 - Google Patents

アゾメチン色素及びインドアニリン色素の製造方法

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JPH05287210A
JPH05287210A JP4109130A JP10913092A JPH05287210A JP H05287210 A JPH05287210 A JP H05287210A JP 4109130 A JP4109130 A JP 4109130A JP 10913092 A JP10913092 A JP 10913092A JP H05287210 A JPH05287210 A JP H05287210A
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compd
phenylenediamine
acid
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JP4109130A
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English (en)
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Takayoshi Kamio
隆義 神尾
Mitsugi Tanaka
貢 田中
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B53/00Quinone imides
    • C09B53/02Indamines; Indophenols

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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡便かつ生産性の高いアゾメチン又はインドア
ニリン色素の製造方法を提供する。 【構成】活性メチレン又は活性メチンを有する化合物と
p−フェニレンジアミン類とを酸化縮合させてアゾメチ
ン又はインドアニリン色素を製造する方法において、前
記p−フェニレンジアミン類がN−アシル−p−フェニ
レンジアミン類を加水分解して得られる反応混合液を使
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真感光材料または熱
転写材料に有用な化合物であるアゾメチン色素又はイン
ドアニリン色素の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アゾメチン色素又はインドアニリン色素
の合成には活性メチレン又は活性メチンを有する化合物
とp−フェニレンジアミン類とを塩基と酸化剤の共存下
に酸化縮合させる方法が最も広く利用されている。この
場合、通常p−フェニレンジアミン類は塩基、硫酸、p
−トルエンスルホン酸等の塩として一旦結晶として取り
出されたものが使用される。一般にp−フェニレンジア
ミン類は空気中の酸素等により酸化を受けやすい高沸点
の液体または固体であり、蒸留精製に不向きで、かつ長
期保存にも耐えられない。従って、上記のような酸を用
いて塩形成を行い、安定な固体として単離精製され、保
存、使用されるのが通例である。しかしながら、塩形成
して単離精製する操作は煩雑であり、しかも高純度かつ
収率よく結晶を取り出すことは難しく、生産性あるいは
製造コスト上にも問題があった。また、p−フェニレン
ジアミン類は塩酸塩よりもスルホン酸系の酸塩の方が結
晶性が高いことが多く、結晶性が悪い場合にはスルホン
酸系の塩が良く用いられるが、これらのp−フェニレン
ジアミン類とスルホン酸系の酸との塩を用いて活性メチ
レン又は活性メチンを有する化合物とを塩基と酸化剤の
共存下に酸化縮合させた場合には、塩基とスルホン酸系
の酸とから生ずる塩が有機溶剤や水にはあまり溶解しな
いため使用する有機溶剤や水の量が増大し、生産性が悪
化したり、反応進行を妨げるなどの不都合が生じてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
克服し、簡便かつ生産性が高く、製造コストの低いアゾ
メチン色素又はインドアニリン色素の製造法を提供する
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性メチレン
基又は活性メチン基を有する化合物とp−フェニレンジ
アミン類とを塩基性条件下に酸化縮合させてアゾメチン
色素又はインドアニリン色素を製造する方法において、
N−アシル−p−フェニレンジアミン類を加水分解し
て、該p−フェニレンジアミン類を単離することなく、
そのまま、活性メチレン基又は活性メチン基を有する化
合物と塩基性条件下に酸化縮合させてアゾメチン色素又
はインドアニリン色素を製造する方法によって達成され
た。N−アシル−p−フェニレンジアミン類は後述する
ように安価な原料から容易に合成され、さらにN−アシ
ル−p−フェニレンジアミン類の加水分解反応は副反応
を伴わないので高純度のp−フェニレンジアミン類の反
応溶液が得られる。従って、この加水分解反応液は、そ
のまま次の色素化の反応、即ち活性メチレン又は活性メ
チンを有する化合物との塩基性条件下における酸化縮合
反応に用いることができ、高純度かつ高収率で目的のア
ゾメチン色素又はインドアニリン色素が得られる。この
ように本発明の製造方法によれば簡便かつ生産性が高い
ため、低コストで目的のアゾメチン色素又はインドアニ
リン色素が得られる。以下さらに詳細に説明する。
【0005】本発明で使用されるN−アシル−p−フェ
ニレンジアミン類及びそれを加水分解して得られるp−
フェニレンジアミン類は、下記一般式(I)及び(II)
で表される。
【0006】
【化1】
【0007】式中、R1 〜R4 は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
オキシ基、シアノ基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、オキシカルボニルアミノ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、オキシカルボニル基、カル
バモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アシル
基を表し、R5 はアルキル基又はアリール基を表す。R
6 は水素原子又はR5を表す。R5 とR6 は互いに結合
して環を形成してもよく、またR2 とR5 又は/および
3 とR6 が結合して環を形成してもよい。R7 は加水
分解によって除去可能なアミノ基の保護基になりうる広
義のアシル基を表しており、−COR,−COOR,−
SO2 R(Rはアルキル基、またはアリール基を表
す。)などが含まれる。なお上記のR1 〜R6 、および
Rの各基はさらに置換されているものを含む。R1 〜R
7 のより好ましいものを以下に述べる。R1 は水素原
子、C1 〜C4 のアルキル基、ハロゲン原子(特にフッ
素原子、塩素原子)、C1 〜C4 のアルコキシ基、C2
〜C5 のアシルアミノ基、C2 〜C5 のアルコキシカル
ボニルアミノ基、C1 〜C4 のスルホニル基が好まし
い。中でも水素原子が最も好ましい。R2 〜R4 は水素
原子が好ましい。R5 とR6はC1 〜C6 の無置換アル
キル基、又は置換基(シアノ基、アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、アルコキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、カルボンアミド基、カルバモイル基、スルホンアミ
ド基、スルファモイル基、カルボニル基、又は水酸基)
を含むC2 〜C10のアルキル基であり、より好ましくは
5 とR6 は同一の基である。R7 の好ましいものは、
−COR又は−COORの場合にはRは置換(ハロゲン
原子又はニトロ基)又は無置換のC1 〜C10のアルキル
基、フェニル基であり、−SO2 Rの場合にはRはフッ
素原子で置換されたC1 〜C3 のアルキル基である。よ
り具体的にはR7 はアセチル基、プロピオニル基、トリ
フルオロアセチル基、ベンゾイル基、p−ニトロフェノ
キシカルボニル基、トリフルオロメタンスルホニル基が
好ましく、中でもアセチル基が最も好ましい。以下に一
般式(I)で表される化合物の具体例を示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】N−アシル−p−フェニレンジアミン類
(I)は常法に従って酸またはアルカリ加水分解すれば
容易にp−フェニレンジアミン類(II)に変換すること
ができる。酸加水分解の場合には、酸として塩酸、水素
化臭素酸、硫酸、燐酸等の無機酸あるいはシュウ酸、ト
リクロロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸等の有機酸を用いることができるが、中でも塩酸が
最も好ましく、後述する次工程の色素化反応にも好結果
をもたらす。酸の使用量は、N−アシル−p−フェニレ
ンジアミン類(I)1モルに対し、0.1〜10モル、
さらに好ましくは1〜5モルである。アルカリ加水分解
の場合には、塩基として水酸化リチウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩
基あるいは第1級アミン(例えば、メチルアミン、エチ
ルアミン等)、第2級アミン(例えば、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン等)、第3級アミン(例えば、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン等)、ピリジン、ピペ
リジン等の有機塩基を用いることができる。また、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキ
シドカリ等のアルカリ金属のアルコラートも用いること
ができる。塩基の使用量は、N−アシル−p−フェニレ
ンジアミン類(I)1モルに対し、0.01〜10モ
ル、さらに好ましくは0.1〜5モルである。酸加水分
解の場合には、生成したp−フェニレンジアミン類(I
I)は用いた酸と塩形成をして安定化するが、アルカリ
加水分解の場合には生成したp−フェニレンジアミン類
(II)が酸化されやすい状態になるため、窒素雰囲気下
で行うことが好ましい。従って、通常は酸加水分解の方
が好ましく、有効である。加水分解反応に用いられる有
機溶媒は加水分解反応条件に耐えられるものならば水溶
性及び非水溶性のいずれの有機溶媒でもよいが、水溶性
有機溶剤の方が反応進行が速い点で有利であり好まし
い。例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、ジオキ
サン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
を挙げることができる。中でもメタノール、エタノー
ル、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
等のアルコール系溶媒が好ましく、後述する次工程の色
素化反応にも結果をもたらす。加水分解反応温度は、N
−アシル−p−フェニレンジアミン類(I)の種類、用
いる酸又は塩基の種類にもよるが、10〜150℃、好
ましくは20〜120℃である。上述の加水分解反応は
副反応を伴わないために、ほぼ定量的に生成したp−フ
ェニレンジアミン類は単離精製することなく、反応混合
液をそのまま次の色素化の工程に使用できる。
【0011】本発明の色素化工程に用いる活性メチレン
又は活性メチンを有する化合物はp−フェニレンジアミ
ン類と塩基性条件下にアゾメチン色素又はインドアニリ
ン色素を形成するものであれば何れでもよい。好ましい
ものは以下の一般式(III)〜(IX)である。中でも特に好
ましいものは一般式(VI)−a、(VII) 、(VIII)又は(IX)
−aのものである。
【0012】
【化2】
【0013】R8 はアルキル基(好ましくはC1
10)、置換してもよいフェニル基(置換基としてはア
ルキル基、アルコキシ基が好ましい)、又はヘテロ環基
(5員環、6員環の窒素原子を含有するヘテロ環が好ま
しい)を表わし、R9 はアリール基(好ましくは置換し
てもよいフェニル基。置換基としては、ハロゲン原子、
アルキル基、アルコキシ基、アシル基、スルホニルアミ
ノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシ
カルボニル基が好ましい)を表わし、X1 は水素原子又
は脱離基(酸化縮合時に脱離するものならいずれでもよ
い。好ましいものはハロゲン原子、活性位と窒素原子、
酸素原子又はイオウ原子を介して結合している基であ
る。)を表わす。以下に具体例を示す。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【化3】
【0017】R10はアルキル基(好ましくはC1
10)、アリール基(好ましくは置換してもよいフェニ
ル基)又はヘテリル基(好ましくは含酸素、含硫黄又は
含窒素5員又は6員環)を表わし、X2 は水素原子又は
脱離基を表わす。以下に具体例を示す。
【0018】
【表5】
【0019】
【化4】
【0020】R11はアルキル基(好ましくはC1
10)、アリール基(好ましくはフェニル基)、アミノ
基、アルキルアミノ基(好ましくはC1 〜C10)、アリ
ールアミノ基(好ましくは置換してもよいアニリノ基。
置換基としてはハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル
基、アシル基、スルホニルアミノ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基が好まし
い)、アシルアミノ基(好ましくはC2 〜C15)、カル
バモイル基(好ましくはC2 〜C15)又はアルコキシカ
ルボニル基(好ましくはC2 〜C15)を表わし、R12
アルキル基(好ましくはC1 〜C10)又はアリール基
(好ましくは置換してもよいフェニル基、置換基として
はハロゲン原子、アルコキシ基、アルキル基が好まし
い)を表わし、X3は水素原子又は脱離基を表わす。以
下に具体例を示す。
【0021】
【表6】
【0022】
【化5】
【0023】R13は水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基(好ましくはC1 〜C10)、アルコキシ基(好ましく
はC1 〜C10)、アリール基(好ましくはフェニル
基)、アリールオキシ基(好ましくはフェノキシ基)、
シアノ基、アシルアミノ基(好ましくはC2 〜C15)、
スルホニルアミノ基(好ましくはC2 〜C15)、ウレイ
ド基(好ましくはC2 〜C15)、アルコキシカルボニル
アミノ基(好ましくはC2〜C15)、アルキルチオ基
(好ましくはC1 〜C10)、アリールチオ基(好ましく
はフェニルチオ基)、アルコキシカルボニル基(好まし
くはC2 〜C15)、カルバモイル基(好ましくはC2
15)、スルファモイル基(好ましくはC1 〜C15)、
スルホニル基(好ましくはC1 〜C15)、アシル基(好
ましくはC2 〜C15)又はアミノ基を表わし、X4 は水
素原子又は脱離基を表わす。X、YおよびZは−C(R
14)−又は窒素原子を表わす(R14は水素原子、アルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アミノ基、シアノ基、スルホニル基、スルファモイル
基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アシルアミノ基を表わす)。以下に具体例を示す。
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】
【表9】
【0027】
【表10】
【0028】
【表11】
【0029】
【化6】
【0030】Qは5員環以上の炭素環又は少くとも1個
の窒素原子を含む5員環以上のヘテロ環を形成するに必
要な原子団を表わす。Qで表わされる原子団で炭素原子
で構成されるものについては、一般式 (VII)−Aで表わ
される6員環を形成するものが好ましい。 (VII)−A式
中、R26〜R29で表わされるものは一般式(I)のR1
〜R4 と同意であるが特に好ましいものは水素原子であ
る。またQで表わされる原子団で少くとも1個の窒素原
子を含むものについては構造式 (VII)−B又は一般式
(VII)−Cで表わされるものが好ましい。式 (VII)−C
中Q1 は2価のアミノ基、エーテル結合、チオエーテル
結合、アルキレン基、エチレン基、イミノ結合、スルホ
ニル基、カルボニル基、アリーレン基、2価のヘテロ環
基又はこれらの2以上を組み合せた基を表わす。これら
の中で好ましいものは、−CR30(R31)−CR32(R
33)−、−CR34(R35)−、−NR36−で表わされる
ものであり、R30〜R36は水素原子または該炭素原子あ
るいは窒素原子に置換可能な基(具体的には炭素数1〜
6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、ハロゲ
ン原子)である。
【0031】R25は一般式(I)のR1 〜R4 と同意で
ある。R25の中で好ましいものはQが式 (VII)−A又は
(VII)−Bで表わされるもののときは炭素数2〜8のカ
ルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカル
バモイル、ブチルカルバモイル、イソプロピルカルバモ
イル、t−ブチルカルバモイル、シクロペンチルカルバ
モイル、シクロヘキシルカルバモイル、メトキシエチル
カルバモイル、クロロエチルカルバモイル、シアノエチ
ルカルバモイル、ベンジルカルバモイル、フルフリルカ
ルバモイル、テトラヒドロフルフリルカルバモイル、フ
ェノキシメチルカルバモイル、アリルカルバモイル、フ
ェニルカルバモイル、2−ピリジルカルバモイル)であ
り、Qが式 (VII)−Cで表わされるもののときは、炭素
数1〜10のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、
プロピオニルアミノ、イソブチロイルアミノ、ヘキサハ
イドロベンゾイルアミノ、ピバロイルアミノ、トリフル
オロアセチルアミノ、ヘプタフルオロブチロイルアミ
ノ、クロロプロピオニルアミノ、シアノアセチルアミ
ノ、フェノキシアセチルアミノ、アクリロイルアミノ、
ベンゾイルアミノ、p−トリフルオロメチルベンゾイル
アミノ、ピコリノイルアミノ、ニコチノイルアミノ、テ
ノイルアミノ、フロイルアミノ)である。X9 は水素原
子又は脱離基を表わす。以下に一般式 (VII)で表わされ
る化合物の具体例を示す。
【0032】
【表12】
【0033】
【化7】
【0034】R38〜R41は一般式(I)のR1 〜R4
同意である。R38の中で好ましいものは炭素数1〜10
のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、プロピオニ
ルアミノ、イソブチロイルアミノ、ヘキサハイドロベン
ゾイルアミノ、ピバロイルアミノ、トリフルオロアセチ
ルアミノ、ヘプタフルオロブチロイルアミノ、クロロプ
ロピオニルアミノ、シアノアセチルアミノ、フェノキシ
アセチルアミノ、アクリロイルアミノ、ベンゾイルアミ
ノ、p−トリフルオロメチルベンゾイルアミノ、ピコリ
ノイルアミノ、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイル
アミノ、テノイルアミノ、フロイルアミノ)である。R
39の中で好ましいものは水素原子である。R40の中で好
ましいものは炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1
〜4のアルキル基であり、R41の中で好ましいものは水
素原子、ハロゲン原子である。X10は脱離基を表わす。
以下に一般式(VIII)で表わされる化合物の具体例を示
す。
【0035】
【表13】
【0036】
【表14】
【0037】
【化8】
【0038】R42、R43およびR44は、水素原子又は非
金属の置換基を表わす。更に詳しくは、R42、R43およ
びR44は、水素原子、アリール基、ヘテロ環基、アルキ
ル基、シアノ基、アシル基、カルバモイル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
アミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオ
キシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、アミノ
カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アミノ
基(アニリノ基を含む)、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、シリルオキシ基、ヘテリルオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、ヘテリルチオ基、ハロゲン原
子、ヒドロキシ基、ニトロ基、スルファモイル基、スル
ホニル基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキ
シ基、イミド基、スルフィニル基、ホスホリル基、アゾ
リル基などを表わす。X11は水素原子又は離脱基を表わ
す。以下に一般式(IX)−a〜(IX)−dで表わされる化合
物の具体例を示す。
【0039】
【表15】
【0040】次に色素化工程、即ち前述のp−フェニレ
ンジアミンの反応混合物と、上記活性メチレン又は活性
メチンを有する化合物とを塩基性条件下に酸化縮合させ
てアゾメチン系又はインドアニリン系色素を合成する方
法について詳しく述べる。酸化縮合反応に必要な酸化剤
はp−フェニレンジアミンを酸化するものであれば何で
もよい(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、
過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、フェリシアン酸カリ
ウム、フェリシアン酸ナトリウム等のフェリシアン酸
塩、次亜塩素酸ナトリウム、硝酸銀)が、過硫酸塩が好
ましく、中でも過硫酸アンモニウムが最も好ましい。塩
基としては、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム等の無機塩基あるいは第1級アミン(例
えば、メチルアミン、エチルアミン等)、第2級アミン
(例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン等)、第3
級アミン(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン等)、ピリジン、ピペリジン等の有機塩基を用いるこ
とができるが、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基あるい
はトリメチルアミン、トリエチルアミン等の有機塩基を
用いることが好ましい。酸化縮合反応に用いられる溶媒
系は水及び有機溶媒から選ばれる単独又は複数の溶媒か
らなる混合溶媒でよく、有機溶媒は水溶性及び非水溶性
のいずれの有機溶媒でも用いることができ、一層系或い
は二層系の何方でも構わない。水溶性有機溶剤として
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパンー
ル、ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、アセトン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド等を挙げることができる。また非水
溶性有機溶媒としては、例えば、メチレンクロライド、
クロロホルム、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン等を挙
げることができる。反応に用いられる各成分の割合は特
に限定されるものではないが、活性メチレン又は活性メ
チン化合物(I)1モルに対して、1〜2モル相当分の
p−フェニレンジアミン反応混合液、酸化剤1〜4モ
ル、塩基3〜20モル(p−フェニレンジアミン反応混
合液に含まれる酸または塩基の量も考慮する。)の割合
が適当である。反応温度は60℃以下で行い、5〜40
℃で行うのが好ましい。反応時間は5分〜2時間が好ま
しい。反応終了後、反応液に水または貧溶媒を加えて色
素を析出させるか、又は抽出工程、晶析工程を経て色素
を析出させ、目的とするアゾメチン色素又はインドアニ
リン色素を結晶として得る。以下に本発明の方法によっ
て製造されるアゾメチン色素又はインドアニリン色素の
具体例を示すが、これらによって本発明が限定されるも
のではない。
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【実施例】本発明の方法を実施例によって以下に説明す
るが、これらによって本発明が限定されるものではな
い。 実施例1 色素(30)の合成 N−アセチル−p−フェニレンジアミン15.0g、n
−プロピルブロマイド36.9g、炭酸カリウム48.
3gおよびジメチルアセトアミド100mlを仕込み、9
0℃で6時間反応した。30℃まで冷却後、水200ml
をゆっくり添加し、さらに室温で1時間攪拌を続けた。
析出した結晶を濾取、水洗して化合物I−2 21.7
g(収率93%)を得た。化合物I−2 18.8gを
エタノール50mlと濃塩酸21mlの混合液に加えた後、
加熱還流を3時間行なった。(この反応混合物をII−2
液と略す。)一方、活性メチン化合物VIII−6の塩酸塩
22.2gを酢酸エチル1400mlとエタノール700
mlの混合液に加え、さらに炭酸ナトリウム120gと水
900mlからなる溶液、調整済みのII−2液、過硫酸ア
ンモニウム28.4gと水100mlからなる溶液を順次
加え、30分間攪拌を続けた。この際内温は25℃以下
に保った。反応終了後、分液、水洗した酢酸エチル層を
一部減圧濃縮後メタノール2400ml、水950mlを順
次に加え、析出した結晶を濾取、水性メタノールで洗浄
して目的の色素(30)を得た。収量18.1g(収率
60%)mp.125〜6℃
【0048】実施例2 活性メチレン又は活性メチン化合物とN−アシル−p−
フェニレンジアミンを表16に示す組合せで用いた以外
は実施例1と同様にして目的の色素を得た。結果も表1
6に示した。
【0049】
【表16】
【0050】比較例1−1 実施例1と同様にして得た反応混合物(II−2液)を水
にあけ、炭酸ナトリウムでpH=9とし、酢酸エチル2
00mlで抽出し、2回水洗後、酢酸エチルを減圧濃縮
し、濃縮残渣にp−トルエンスルホン酸・1水和物3
0.4gをエタノール150mlからなる溶液を加え、室
温で1時間攪拌した。析出した結晶を濾取、エタノール
洗浄してII−2(I−2においてR7 =Hに相当)の2
p−トルエンスルホン酸塩(2PTS塩と略す)を得
た。収量32.6g(収率76%)こうして得られたII
−2の2PTS塩42.9gを実施例1におけるII−2
液の代わりに用いて色素化を行なったところ、目的の色
素(30)が収量17.8g(収率59%)で得られ
た。
【0051】比較例1−2 比較例1−1においてp−トルエンスルホン酸・1水和
物の代わりに硫酸10gを用いて、II−2の1硫酸塩を
得た。収量15.1g(収率65%)であった。こうし
て得られたII−2の1硫酸塩30.2gを実施例1にお
けるII−2液の代わりに用いて色素化を行なったとこ
ろ、目的の色素(30)が収率18.4g(61%)で
得られた。
【0052】以上の結果から明らかなように、本発明の
実施例1は比較例1−1、1−2と色素化工程(酸化縮
合)での収率はほとんど同じにもかかわらず、II−2の
塩を単離する必要がないため、煩雑な操作を省くことが
でき、簡便かつ無駄のない合成法であることがわかる。
この利点は製造規模が大きくなるほど顕著となる。
【0053】実施例3 色素化工程(酸化縮合)での酢酸エチル溶媒をメチレン
クロリドに置き換えた以外は実施例1と同様に行なっ
た。この場合の収率は73.5%であった。
【0054】実施例4 活性メチン化合物VIII−6の塩酸塩22.2gをジメチ
ルアセトアミド160ml、メタノール120mlおよび2
9%アンモニア水56mlからなる混合液に加え、この溶
液中に実施例1と同様にして調整したII−2液と過硫酸
アンモニウム28.4gと水160mlからなる溶液を4
5分間かけて同時に滴下した。この際、内温は25〜3
3℃に保った。滴下後、30分間攪拌を続けた。反応終
了後、水240mlを加え、析出した結晶を濾別し、メタ
ノールで洗浄して実施例1と同一の色素(30)を得
た。収量22.5g(収率75%)
【0055】比較例4−1 活性メチン化合物VIII−6の塩酸塩22gをジメチルア
セトアミド160ml、メタノール120mlおよび29%
アンモニア水56mlからなる混合液に加え、この溶液中
に比較例1−1で得られたII−2の2PTS塩42.9
gを添加した。この中に、過硫酸アンモニウム28.4
gと水160mlからなる溶液を45分間かけて滴下し
た。この際、内温は25〜33℃に保った。滴下後、3
0分間攪拌を続け、次いで水240mlを加えたところ、
タール状の析出物を得た。このものは色素をほとんど含
まず、未反応のVIII−6とII−2の酸化副生成物が主成
分であった。
【0056】比較例4−2 II−2の2PTS塩の代わりに比較例1−1で得られた
II−2の1硫酸塩を用いた以外は比較例4−1と同様に
行なった。この場合も比較例4−1とほとんど同じく、
色素の生成は見られなかった。
【0057】比較例4−3 II−2液の代わりにII−2の2PTS塩42.9gをエ
タノール100mlと水100mlの混合液に溶かした溶液
を用いた以外は実施例4と同様に行なった。収率は66
%であった。
【0058】
【発明の効果】以上の結果より、本発明に係る製造方法
によれば、p−フェニレンジアミン類を単離するばあい
にくらべ、意外にも収率はむしろ向上し、製造工程が短
縮され、その結果製造コストが大幅に低下することが認
められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性メチレン基又は活性メチン基を有す
    る化合物とp−フェニレンジアミン類とを塩基性条件下
    に酸化縮合させてアゾメチン色素又はインドアニリン色
    素を製造する方法において、N−アシル−p−フェニレ
    ンジアミン類を加水分解して、該フェニレンジアミンを
    単離することなく、そのまま、活性メチレン基又は活性
    メチン基を有する化合物と塩基性条件下に酸化縮合させ
    てアゾメチン色素又はインドアニリン色素を製造する方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011116898A (ja) * 2009-12-04 2011-06-16 Fujifilm Finechemicals Co Ltd アゾメチン色素又はインドアニリン色素の製造方法
JP2014511357A (ja) * 2011-01-27 2014-05-15 滄州豊源環保科技有限公司 トルエンジイソシアネートの合成工程から排出されるタール廃棄物残渣からのトルエンジアミンの回収

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JP2011116898A (ja) * 2009-12-04 2011-06-16 Fujifilm Finechemicals Co Ltd アゾメチン色素又はインドアニリン色素の製造方法
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