JPH05286353A - 車輌用空調装置 - Google Patents

車輌用空調装置

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JPH05286353A
JPH05286353A JP11842192A JP11842192A JPH05286353A JP H05286353 A JPH05286353 A JP H05286353A JP 11842192 A JP11842192 A JP 11842192A JP 11842192 A JP11842192 A JP 11842192A JP H05286353 A JPH05286353 A JP H05286353A
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JP
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evaporator
frost
heating
air
heater
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JP11842192A
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English (en)
Inventor
Susumu Kurihara
将 栗原
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房装置の一部を構成する蒸発器の周りに霜
が発生するのを防止し、冷媒の液相から気相への相転移
を完全に行い、冷房効率を向上する。 【構成】 エアダクト1内に設けられた蒸発器5の表面
に温度センサ31を設け、蒸発器5の外周側にヒータコ
イル32を巻回する。そして、このヒータコイル32の
一端は基準電圧VCCに他端は電流調整回路34を介して
アースに接続する。温度センサ31が蒸発器5の表面の
霜を検出するとヒータコイル32に印加する印加電流I
の電流値iを電流調整回路34により印加し、蒸発器5
の外周を加熱する。これにより、霜の発生を防止し、蒸
発器5の冷房効率を向上させると共に、コンプレッサ8
の焼付きを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の冷房装
置、暖房装置等の熱交換器を備えた車輌用空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図10に従来技術の車輌用空調
装置を示し説明する。
【0003】図中、1はエアダクトを示し、該エアダク
ト1の一端はエア導入口2となり、その他端は運転室内
に開口するエア吹出し口(図示せず)となっている。こ
こで、前記エア導入口2は運転室内に連通された内気取
入れ口2Aと、自動車ボディの外側から外気を吸入れる
外気取入れ口2Bと、前記内気取入れ口2Aと外気取入
れ口2Bが合流してエアダクト1の一端と連通する合流
口2Cとから大略構成されている。
【0004】3は前記エア導入口2に設けられたインテ
ークドアを示し、該インテークドア3は前記内気取入れ
口2Aと外気取入れ口2Bを開閉することによって、合
流口2Cからの流入空気を調整するようになっている。
【0005】4はブロアファンを示し、該ブロアファン
4はエアダクト1内の一端側に設けられ、エアダクト1
の側面に取付けられた電動モータ4Aと、該電動モータ
4Aの回転軸(図示せず)に固着され、前記エアダクト
1内に臨むように設けられたファン4Bとからなる。そ
して、該ブロアファン4のファン4Bを回転させること
により、空気をエア導入口2からエアダクト1内に吸込
むと共に、この空気をエアダクト1の他端側に設けられ
た吹出し口から吹出すための風に変換するものである。
【0006】5は後述する冷房装置6の冷房用熱交換機
となる蒸発器を示し、該蒸発器5はエアダクト1内に設
けられ、該蒸発器5を通過するエアダクト1内の送風空
気の熱を吸熱するものである。
【0007】6は冷房装置を示し、該冷房装置6は冷媒
が循環する循環流路を形成した冷媒管路7と、該冷媒管
路7の途中に冷媒の循環方向(図中、矢示A方向)に沿
って順次設けられたコンプレッサ8,凝縮器9および前
記蒸発器5とから大略構成されている。そして、該冷房
装置6は冷媒がコンプレッサ8によって圧縮された後
に、凝縮器9,蒸発器5を通る間に、順次、高圧気体→
高圧液体→低圧気体と相転移すると共に、該蒸発器5で
液相から気相に相転移するときに、蒸発器5を通過する
エアダクト1内の送風空気の熱を吸収する。
【0008】10はレシーバタンクを示し、該レシーバ
タンク10は前記コンプレッサ8と凝縮器9との間の冷
媒管路7に配設され、その上部には覗窓10Aが形成さ
れ、冷媒状態を監視できるようになっている。
【0009】11は膨張弁を示し、該膨張弁11は減圧
弁によって構成され、前記レシーバタンク10と蒸発器
5との間の冷媒管路7に配設され、レシーバタンク10
から液相状態となって導出される冷媒を所定圧まで減圧
させて矢示A方向に流通させる。そして、該膨張弁11
で減圧された冷媒は蒸発器5内を流通する間に蒸発し、
気相状態となってコンプレッサ8により再び圧縮され
る。
【0010】12はコンプレッサ8の回転軸8Aに設け
られた電磁クラッチを示し、該電磁クラッチ12はプー
リ12A,Vベルト13を介して後述するエンジン14
の回転軸15に設けられたプーリ15Aに連結され、該
エンジン14の回転をコンプレッサ8に断続的に伝達す
る。
【0011】従って、従来技術による冷房装置6は前述
した蒸発器5,コンプレッサ8,凝縮器9等の他にレシ
ーバタンク10,膨張弁11,電磁クラッチ12等を含
んで構成されている。
【0012】14は車輌の動力源となるエンジンを示
し、該エンジン14はピストン等の往復動機構によって
発生する回転を回転軸15に出力し、車輌走行を行わせ
ると共に、前述するコンプレッサ8を駆動し、また後述
するウォータポンプ19を駆動する。
【0013】16は前記エンジン14を冷却するエンジ
ン冷却装置を示し、該エンジン冷却装置16は冷却水が
循環するメイン冷却水管路17と、該メイン冷却水管路
17の途中に形成され、前記エンジン14のシリンダ内
に沿って配設されたウォータジャケット18と、前記メ
イン冷却水管路17の途中に冷却水の循環方向(図中、
矢示B方向)に沿って順次設けられたウォータポンプ1
9,ラジエータ20とから構成されている。
【0014】また、前記ウォータポンプ19はプーリ1
9A,Vベルト21を介してエンジン14の回転軸15
に設けられたプーリ15Bに連結され、該エンジン14
の回転をウォータポンプ19に伝達する。
【0015】そして、前記エンジン冷却装置16はウォ
ータポンプ19によりメイン冷却水管路17内を冷却水
が循環し、冷却水がウォータジャケット18を通過する
ときに、エンジン14からの熱を吸熱し、ラジエータ2
0を通過するときに、エンジン14の回転軸15の先端
側に設けられた冷却ファン15Cにより空冷され、順次
エンジン14を冷却することにより、該エンジン14の
オーバヒートを防止している。
【0016】22は後述する暖房装置23の暖房用熱交
換機となるヒータコアを示し、該ヒータコア22はエア
ダクト1内に設けられ、該ヒータコア22を通過するエ
アダクト1内の送風空気を加熱するものである。
【0017】23は暖房装置を示し、該暖房装置23は
前記ヒータコア22と、前記エンジン冷却装置16の冷
却水の一部を該ヒータコア22に循環させるために、前
記ラジエータ20側と連通するようにメイン冷却水管路
17の途中に接続された分岐冷却水管路24,25と、
入力側に位置する一方の分岐冷却水管路24とメイン冷
却水管路17との接続部に位置して設けられた三方弁と
なるサーモスタット26とから構成されている。
【0018】ここで、前記サーモスタット26は、低温
時には分岐冷却水管路24側を閉弁し、メイン冷却水管
路17からの冷却水の流入を阻止し、冷却水が高温にな
ると分岐冷却水管路24側を開弁し、メイン冷却水管路
17から冷却水を矢示C方向に循環させ、エンジン冷却
装置16からヒータコア22に温められた冷却水を供給
するものである。そして、該ヒータコア22ではこの温
められた冷却水により該ヒータコア22を通過するエア
ダクト1内の送風空気を加熱する。
【0019】27はエアミックスドアを示し、該エアミ
ックスドア27は前記蒸発器5とヒータコア22との間
に位置するようにエアダクト1内に設けられ、エアダク
ト1の吹出し口から運転室内に吹出される空気を所定の
温度に設定するために、蒸発器5およびヒータコア22
を通過する空気量を調整するようになっている。
【0020】このように構成される従来技術における車
輌用空調装置においては、運転室内に設けられた各スイ
ッチ(図示せず)により、コンプレッサ8を駆動する電
磁クラッチ12,インテークドア3およびエアミックス
ドア27が調整され、運転室内を快適な状態に保つよう
になっている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、車輌用空調装置の冷房装置6においては、
車輌の周囲環境および冷媒の充填量により、蒸発器5の
周囲に霜が発生することがあり、この霜の発生によりエ
アダクト1内の送風空気の冷却を効率良く行えなくなる
という問題がある。
【0022】また、この冷却効率の低下に伴って、蒸発
器5における液相から気相への相転移が完全に行えなく
なり、蒸発器5の上流側の冷媒管路7内で詰まった状態
となり、コンプレッサ8の焼付きが発生するという問題
がある。
【0023】また、この問題を解決するために、従来技
術においては、冷媒管路7の途中に圧力センサを設け、
この圧力センサからの信号が所定圧力以上になったとき
に、電磁クラッチ12を適宜連結・解除を繰返し(以
下、「クラッチサイクリング」という)、冷房装置6の
作動を停止させ、エアダクト1内の温度により蒸発器5
の霜を解凍するようにしていた。
【0024】このため、運転者が空調装置を作動させた
としても、蒸発器5の表面に霜が発生しているときに
は、運転室内が好みの温度状態になるのに非常に長い時
間を要するという問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は冷房効率を低下させることな
く、運転室内を好みの状態に迅速に設定できるようにし
た車輌用空調装置を提供することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、冷房装置の蒸発
器に霜の発生状態を検出する霜検出手段を設け、前記蒸
発器の周囲には、該霜検出手段からの検出信号に基づい
て該蒸発器を加熱する蒸発器加熱手段を設けたことにあ
る。
【0027】また、前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の周
りに配設された電熱線と、該電熱線に流す印加電流を、
前記霜検出手段からの検出信号に基づいて調整する印加
電流調整手段とから構成することが望ましい。
【0028】さらに、前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の
周りに配設され、前記暖房装置の冷却水が供給されるヒ
ータ配管と、該ヒータ配管と前記暖房装置との間に設け
られた開閉弁と、該開閉弁を前記霜検出手段からの検出
信号に基づいて調整する開閉弁調整手段とから構成して
もよい。
【0029】一方、前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の上
流側に位置して設けられ、前記暖房装置からの冷却水が
供給されるセミヒータコアと、該セミヒータコアと前記
暖房装置との間に設けられた開閉弁と、該開閉弁を前記
霜検出手段からの検出信号に基づいて調整する開閉弁調
整手段とから構成してもよい。
【0030】
【作用】上記構成により、霜の発生状態を検出する霜検
出手段により霜の発生を検出したときに、蒸発器加熱手
段により蒸発器の周りを効果的に加熱し、霜の発生を防
止することができる。
【0031】さらに、各調整手段によって、冷房装置の
冷却効率を低下するのを防止することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0033】まず、第1の実施例を図1ないし図4に示
す。
【0034】図中、31は蒸発器5の表面に設けられた
霜検出手段としての温度センサを示し、該温度センサ3
1は例えばサーミスタ等の感温素子により構成され、図
3に示すように温度センサ31により検出される蒸発器
5の表面温度TがT00以下になったときに、霜が発生し
たとして検出するようになっている。
【0035】32は蒸発器5の周囲に巻回された電熱線
としてのヒータコイルを示し、該ヒータコイル32は基
準電圧VCC(例えば、12V)とアースとの間にリード
線33により接続され、該ヒータコイル32は流れる印
加電流Iの電流値iにより加熱量が調整される。なお、
ヒータコア32は温度センサ31に掛からないように巻
回される。
【0036】34はヒータコイル32に流す印加電流I
を調整する電流調整回路を示し、該電流調整回路34は
後述するコントロールユニット35からの信号により印
加電流Iの電流値をOFF ,i1 ,i2 ,…,i0 (な
お、i0 は最大電流値を示す)の電流値iに設定できる
ように、スイッチおよび分流抵抗(いずれも図示せず)
により大略構成されている。
【0037】35はコントロールユニットを示し、該コ
ントロールユニット35の入力側にはエアコンスイッチ
36および温度センサ31が接続され、出力側には電流
調整回路34が接続され、該電流調整回路34はコント
ロールユニット35からの信号に基づいてヒータコイル
32に流れる印加電流Iの電流値iを調整する。また、
該コントロールユニット35の記憶エリア35A内に
は、図4に示すヒータコイル32への印加電流Iの電流
値調整プログラムを格納すると共に、図3に示す特性マ
ップが格納されている。
【0038】ここで、特性マップは横軸に蒸発器5の表
面温度Tを、縦軸にヒータコイル32への印加電流Iの
電流値iをとり、各表面温度Tの値に対応した印加電流
Iの電流値iを示したものである。なお、ヒータコイル
32の加熱量は印加電流Iの電流値iにほぼ比例するも
のとする。
【0039】この特性マップにおいては、T≦T0 のと
きには、ヒータコイル32には最大電流値i0 を印加
し、T0 <T≦T1 の間では、各温度Tに対応した電流
値iをヒータコイル32に印加し、T1 <Tのときに
は、ヒータコイル32への印加電流Iの印加を中止す
る。なお、温度T0 は蒸発器5の表面に霜が発生する温
度T00よりも高い温度で、この温度T0 においては、蒸
発器5の表面に霜ができつつある状態とみなすことがで
きる。また、T0 <T≦T1 の間では、ヒータコイル3
2への印加電流Iの電流値iは温度Tに対して反比例す
るようにして、ヒータコイル32の加熱量を小さく調整
する。
【0040】本実施例による空調装置は上述の如き構成
を有するもので、その基本的作動については従来技術に
よるものと格別差異はない。
【0041】次に、図4に基づいて、ヒータコイル32
への印加電流調整処理について説明する。
【0042】まず、エアコンスイッチ36を閉成するこ
とにより、電磁クラッチ12が連結され、エンジン14
の回転をコンプレッサ8に伝達し、駆動を開始すると共
にヒータコイル32への印加電流調整処理を開始する。
【0043】ステップ1で温度センサ31から蒸発器5
の表面温度Tを読込み、ステップ2でこの温度Tが霜が
発生する温度T00よりも高い温度に設定された温度T0
よりも低いか否かを判定し、「NO」と判定した場合に
は、蒸発器5の表面は霜が発生する温度よりも高いか
ら、ステップ1に戻り、ステップ1,2の処理を繰り返
す。
【0044】一方、ステップ2で「YES」と判定した
場合には、蒸発器5の表面に霜が発生しつつある状態、
または既に霜が発生している状態であるから、ステップ
3に移り、ヒータコイル32に最大電流値i0 を印加す
べく、電流調整回路34に信号を出力し、該ヒータコイ
ル32で最大加熱量を発生させる。
【0045】さらに、ステップ4では再び温度センサ3
1から蒸発器5の表面温度Tを読込み、ステップ5では
この温度Tが霜が完全に発生しないとみなされる温度T
1 よりも高いか否かを判定し、「NO]と判定した場合
には、蒸発器5の表面の霜は完全に解凍されていないか
ら、ステップ6に移り、特性マップから温度Tに対応し
た電流値iを設定し、この電流値iをヒータコイル32
に印加すべく、電流調整回路34に信号を出力し、該ヒ
ータコイル32では、蒸発器5の表面温度Tに応じた加
熱量を発生する。即ち、温度Tが低いときには大きい加
熱量を、高いときには小さい加熱量を発生する。そし
て、ステップ4以降の処理を繰り返す。
【0046】一方、ステップ5で「YES」と判定した
場合には、蒸発器5の表面温度Tは霜が発生しない状態
の温度T1 まで上昇しているから、ヒータコイル32へ
の印加電流Iの印加を中止し、ステップ8に移り、ステ
ップ8ではリターンされ、この処理を繰り返す。
【0047】かくして、本実施例によれば、蒸発器5の
表面に設けた温度センサ31により蒸発器5の表面に霜
ができつつあること、または既に霜が発生していること
を温度Tにより検出し、この場合に、ヒータコイル32
に印加電流Iを印加し、該ヒータコイル32を加熱させ
る。これにより、蒸発器5の表面に霜が発生するのを確
実の防止でき、エアダクト1内の蒸発器5を通過する送
風空気を効率良く冷却することができる。
【0048】また、蒸発器5の表面に霜が発生するのを
防止することにより、冷媒の液相から気相への相転移を
完全に行うことができ、冷媒管路7内の圧力上昇を防止
できる。そして、クラッチサイクリングを効果的に防止
することにより、コンプレッサ8の焼付きを確実に防止
でき、空調装置を作動してから運転室内を所望の温度に
設定するのを比較的早く行うことができる。
【0049】さらに、蒸発器5の表面温度Tによりヒー
タコイル32に印加する印加電流Iの電流値iを調整す
るようにしたから、霜が解凍しつつある状態のとき(T
0 <T≦T1 の範囲)では、電流値iを最大電流値i0
よりも低い電流値iとしてヒータコイル32に印加して
いる。これにより、霜だけを解凍するのに必要な加熱量
だけをヒータコイル32に発生させることができ、ヒー
タコイル32が蒸発器5を必要以上に加熱するのを防止
し、該蒸発器5における冷却効率の低下を効果的に防止
している。
【0050】なお、前記実施例の電流調整回路34およ
び図4に示す印加電流調整処理は、印加電流調整手段の
具体例を示したものである。
【0051】また、前記実施例では、図4のステップ5
およびステップ6のように、表面温度TがT0 <T≦T
1 の範囲では蒸発器5の表面温度Tに対応した電流値i
を設定し、この電流値iをヒータコイル32に印加する
ようにしたが、本発明はこれに限らず、ステップ5およ
びステップ6を省略し、ヒータコイル32への印加電流
IのON/OFFのみの制御にしてもよい。
【0052】さらに、前記実施例では、蒸発器5の表面
温度TがT0 よりも低くなったときに、印加電流Iをヒ
ータコイル32に印加するようにしたが、これに限ら
ず、図3の特性マップに示すように表面温度TがT1 よ
りも低くなった段階で、その温度Tに対応した印加電流
Iの電流値iを印加するようにしてもよい。
【0053】次に、第2の実施例を図5ないし図8に基
づいて説明するに、本実施例の特徴は、蒸発器加熱手段
を蒸発器の外周に配設され、暖房装置からの冷却水が循
環されるヒータ配管と、該ヒータ配管と暖房装置との間
に位置して設けられた電磁式比例ソレノイド弁とから構
成したことにある。なお、本実施例においても、前述し
た従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その
説明を省略するものとする。
【0054】図中、41は蒸発器5の外周に配設された
ヒータ配管を示し、該ヒータ配管41はヒータ管路4
2,43を介して暖房装置23の他方の分岐冷却水管路
25にそれぞれ接続されている。そして、該ヒータ配管
41は流通する冷却水の量に応じた加熱量が発生する。
【0055】44は他方のヒータ管路43の途中に設け
られた開閉弁としての電磁比例ソレノイド弁を示し、該
比例ソレノイド弁44は印加電流Iの電流値iにより開
度が調整されるものであり、電流値iが零のときには弁
開度が零となって、閉弁状態となる。
【0056】そして、比例ソレノイド弁44を開弁する
ことにより、暖房装置23からの冷却水は矢示D方向に
流れ、冷却水をヒータ配管41に供給し、蒸発器5の表
面を温めるようになる。
【0057】45はコントロールユニットを示し、該コ
ントロールユニット45の入力側にはエアコンスイッチ
36および温度センサ31が接続され、出力側には比例
ソレノイド弁44が接続され、該比例ソレノイド弁44
はコントロールユニット45からの信号に基づいてヒー
タ配管41に冷却水の量を調整し、蒸発器5の加熱量を
可変にする。また、該コントロールユニット45の記憶
エリア45A内には、図6に示す比例ソレノイド弁44
に印加される印加電流Iの電流値調整プログラムを格納
すると共に、図7に示す特性マップが格納されている。
【0058】ここで、特性マップは横軸に蒸発器5の表
面温度Tを、縦軸に比例ソレノイド弁44への印加電流
Iの電流値iをとり、各表面温度Tの値に対応した印加
電流Iの電流値iを示したものである。なお、ヒータ配
管41の加熱量は冷却水の流量にほぼ比例するものとす
る。
【0059】この特性マップにおいては、T≦T0 のと
きには、比例ソレノイド弁44には最大電流値i0 を供
給し、弁開度を大きくし、T0 <T≦T1 の間では、各
温度Tに対応した電流値iを比例ソレノイド弁44に供
給して弁開度を小さくし、T1 <Tのときには、比例ソ
レノイド弁44への印加電流Iの供給を中止する。な
お、温度T0 は蒸発器5の表面に霜が発生する温度T00
よりも高い温度で、この温度T0 においては、蒸発器5
の表面に霜ができつつある状態であるとみなすことがで
きる。また、T0 <T≦T1 の間では、比例ソレノイド
弁44へ供給される印加電流Iの電流値iは、温度Tに
対して反比例するようになり、ヒータ配管41に供給さ
れる冷却水の量を調整し、該ヒータ配管41からの加熱
量を調整している。
【0060】本実施例による空調装置は上述の如き構成
を有するもので、その基本的作動については従来技術に
よるものと格別差異はない。
【0061】次に、図8に基づいて、比例ソレノイド弁
44への印加電流調整処理について説明する。
【0062】まず、エアコンスイッチ36を閉成するこ
とにより、電磁クラッチ12が連結され、エンジン14
の回転をコンプレッサ8に伝達し、駆動を開始すると共
に比例ソレノイド弁44への印加電流調整処理を開始す
る。
【0063】ステップ11で温度センサ31から蒸発器
5の表面温度Tを読込み、ステップ12でこの温度Tが
霜が発生する温度T00よりも高い温度T0 よりも低いか
否かを判定し、「NO」と判定した場合には、蒸発器5
の表面は霜が発生する温度よりも高いから、ステップ1
1に戻り、ステップ11,12の処理を繰り返す。
【0064】一方、ステップ12で「YES」と判定し
た場合には、蒸発器5の表面に霜が発生しつつある状
態、または既に霜が発生している状態であるから、ステ
ップ13に移り、ヒータ配管41に冷却水を最大量で供
給すべく、比例ソレノイド弁44に最大電流値i0 を印
加する。
【0065】さらに、ステップ14では再び温度センサ
31から蒸発器5の表面温度Tを読込み、ステップ15
ではこの温度Tが霜が完全に発生しないとみなされる温
度T1 よりも高いか否かを判定し、「NO]と判定した
場合には、蒸発器5の表面の霜は完全に解凍されていな
いから、ステップ16に移り、特性マップから温度Tに
対応した電流値iを設定し、この電流値iを比例ソレノ
イド弁44に印加し、ヒータ配管41に供給される冷却
水を調整し、加熱量を加減する。そして、ステップ14
以降の処理を繰り返す。
【0066】一方、ステップ15で「YES」と判定し
た場合には、蒸発器5の表面温度Tは霜が発生しない状
態の温度T1 まで上昇しているから、比例ソレノイド弁
44への印加電流Iの印加を中止し、ヒータ配管41へ
の冷却水の供給を中止し、ステップ18に移り、ステッ
プ18でリターンされ、この処理を繰り返す。
【0067】かくして、本実施例による空調装置におい
ても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得るこ
とができ、本実施例によれば、空調装置に備えられてい
る暖房装置23の冷却水を利用して、蒸発器5の外周に
設けられたヒータ配管41に供給することで蒸発器5の
表面を効果的に加熱することができる。さらに、ヒータ
コイル32に電流を印加する第1の実施例に比べれば、
電気量の消費は大幅に削減される。
【0068】なお、前記実施例の電磁比例ソレノイド弁
44および図8に示す印加電流調整処理は、開閉弁調整
手段の具体例を示したものである。
【0069】また、前記実施例では、図8のステップ1
5およびステップ16のように、表面温度TがT0 <T
≦T1 の範囲では蒸発器5の表面温度Tに対応した冷却
水の供給量となるように、比例ソレノイド弁44に印加
する印加電流Iの電流値iを設定し、この電流値iを比
例ソレノイド弁44に印加するようにしたが、本発明は
これに限らず、ステップ15およびステップ16を省略
し、比例ソレノイド弁44への印加電流IのON/OF
Fのみの制御によって、開閉作用による調整としてもよ
い。
【0070】さらに、前記実施例では、蒸発器5の表面
温度TがT0 よりも低くなったときに、比例ソレノイド
弁44を開弁するようにして、冷却水をヒータ配管41
に供給するようにしたが、本発明はこれに限らず、図7
の特性マップに示すように表面温度TがT1 よりも低く
なった段階で、その温度Tに対応した冷却水をヒータ配
管41に供給すべく、比例ソレノイド弁44に印加電流
Iの電流値iを印加するようにしてもよい。
【0071】次に、第3の実施例を図9に示すに、本実
施例では、蒸発器の上流側に暖房装置からの冷却水を供
給するセミヒータコアを設けたことにある。なお、本実
施例においては、前述した第2の実施例と同一の構成要
素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0072】図中、51はセミヒータコアを示し、該セ
ミヒータコア51は蒸発器5の上流側に位置してエアダ
クト1内に設けられ、該セミヒータコア51にはヒータ
管路42,43を介して暖房装置23の他方の分岐冷却
水管路25にそれぞれ接続されている。そして、ヒータ
管路43の途中には開閉弁としての電磁比例ソレノイド
弁44が設けられ、該比例ソレノイド弁44が開弁する
ことにより、冷却水が矢示D方向に流れるようになって
いる。
【0073】このように構成される本実施例の空調装置
においても、セミヒータコア51に供給される冷却水の
量は比例ソレノイド弁44により制御され、該セミヒー
タコア51の熱量を調整するようになっている。そし
て、前述した第2の実施例の図8に示す比例ソレノイド
弁44への印加電流Iの電流値制御と同様の処理を行う
ことで、前記第2の実施例と同様の作用効果を得ること
ができる。
【0074】なお、前記各実施例では、霜検出手段を温
度センサ31により蒸発器5の表面温度Tを検出し、こ
の温度Tを図4のステップ1,2および図8のステップ
11,12で判定処理することにより行ったが、温度セ
ンサと共に、湿度センサまたは該湿度センサに代えて結
露センサ等を蒸発器5の表面に設け、各センサからの検
出信号により霜検出を行うようにしてもよい。
【0075】また、前記各実施例では霜検出手段および
印加電流値調整手段,開閉弁調整手段をコントロールユ
ニット35,45の記憶エリア35A,45A内に格納
された処理プログラムにより行うようにしたが、本発明
はこれに限らず、電子部品によるハード回路により構成
することも容易である。
【0076】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、冷
房装置の蒸発器に霜の発生状態を検出する霜検出手段を
設けると共に、前記蒸発器の周囲には、該霜検出手段か
らの検出信号に基づいて該蒸発器を加熱する蒸発器加熱
手段を設ける構成としたから、霜検出手段で蒸発器の表
面に霜が発生するのを検出した場合には、蒸発器加熱手
段によって蒸発器の周囲を発熱させることにより、霜の
発生を確実に防止できる。この結果、エアダクト内の蒸
発器を通過する送風空気を効率良く冷却することができ
る。また、蒸発器での冷媒の液相から気相への相転移を
完全に行うことができるようになり、冷媒管路内の圧力
上昇を防止し、コンプレッサの焼付きを確実に防止でき
る。さらに、空調装置を作動してから運転室内を所望の
温度に設定するのを短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による空調装置の全体構
成図である。
【図2】第1の実施例による制御ブロック図である。
【図3】第1の実施例による蒸発器の表面温度に対する
ヒータコイルへの印加電流の電流値を示す特性マップで
ある。
【図4】第1の実施例による印加電流調整処理を示す流
れ図である。
【図5】本発明の第2の実施例による空調装置の全体構
成図である。
【図6】第2の実施例による制御ブロック図である。
【図7】第2の実施例による蒸発器の表面温度に対する
比例ソレノイド弁への印加電流の電流値を示す特性マッ
プである。
【図8】第2の実施例による印加電圧調整処理を示す流
れ図である。
【図9】本発明の第3の実施例による空調装置の全体構
成図である。
【図10】従来技術による空調装置の全体構成図であ
る。
【符号の説明】
1 エアダクト 2 エア導入口 2A 内気導入口 2B 外気導入口 4 ブロアファン 5 蒸発器 6 冷房装置 7 冷媒管路 8 コンプレッサ 9 凝縮器 12 電磁クラッチ 14 エンジン 16 エンジン冷却装置 17 メイン冷却水管路 18 ウォータジャケット 19 ウォータポンプ 20 ラジエータ 22 ヒータコア 23 暖房装置 24,25 分岐冷却水管路 31 温度センサ(霜検出手段) 32 ヒータコイル(電熱線) 34 電流調整回路 41 ヒータ配管 44 電磁比例ソレノイド弁(開閉弁) 45 コントロールユニット 51 セミヒータコア

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端がエア導入口と連通し、他端が運転
    室内に開口したエアダクトと、該エアダクト内に位置し
    て設けられ、前記エア導入口からの空気を運転室内に送
    るブロアファンと、前記エアダクトの途中に位置し、該
    エアダクト内を流れる空気の熱を吸熱すべく設けられた
    蒸発器と、該蒸発器に冷媒を循環させるため、該蒸発
    器,コンプレッサおよび凝縮器を冷媒管路を介して接続
    することによって構成してなる冷房装置と、前記エアダ
    クトの途中に位置し、該エアダクト内を流れる空気を加
    熱すべく設けられたヒータコアと、ラジエータとウォー
    タポンプによってエンジン内を冷却する冷却水の一部を
    該ヒータコアに循環させるため、該ヒータコアを分岐冷
    却水管路を介してラジエータ側と接続することによって
    構成してなる暖房装置とを備えた車輌用空調装置におい
    て、前記冷房装置の蒸発器に霜の発生状態を検出する霜
    検出手段を設け、前記蒸発器の周囲には、該霜検出手段
    からの検出信号に基づいて該蒸発器を加熱する蒸発器加
    熱手段を設けたことを特徴とする車輌用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の周りに
    配設された電熱線と、該電熱線に流す印加電流を、前記
    霜検出手段からの検出信号に基づいて調整する印加電流
    調整手段とから構成してなる請求項1記載の車輌用空調
    装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の周りに
    配設され、前記暖房装置の冷却水が供給されるヒータ配
    管と、該ヒータ配管と前記暖房装置との間に設けられた
    開閉弁と、該開閉弁を前記霜検出手段からの検出信号に
    基づいて調整する開閉弁調整手段とから構成してなる請
    求項1記載の車輌用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸発器加熱手段は、蒸発器の上流側
    に位置して設けられ、前記暖房装置からの冷却水が供給
    されるセミヒータコアと、該セミヒータコアと前記暖房
    装置との間に設けられた開閉弁と、該開閉弁を前記霜検
    出手段からの検出信号に基づいて調整する開閉弁調整手
    段とから構成してなる請求項1記載の車輌用空調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7395677B2 (en) 2004-03-31 2008-07-08 Daikin Industries, Ltd. Air conditioning system
JP2012148709A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Sanden Corp 車両用空気調和装置

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US7395677B2 (en) 2004-03-31 2008-07-08 Daikin Industries, Ltd. Air conditioning system
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