JPH05285478A - 懸濁成分を含む水の処理装置 - Google Patents

懸濁成分を含む水の処理装置

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JPH05285478A
JPH05285478A JP4087008A JP8700892A JPH05285478A JP H05285478 A JPH05285478 A JP H05285478A JP 4087008 A JP4087008 A JP 4087008A JP 8700892 A JP8700892 A JP 8700892A JP H05285478 A JPH05285478 A JP H05285478A
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water
treated water
membrane filtration
raw water
turbidity
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JP4087008A
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Torisaku Miyake
酉作 三宅
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝集沈澱池や砂濾過槽等の大きな設置面積を
必要とし、また水面積負荷が大きくとれない従来の浄水
設備を、設置面積が小さくてすみ、しかも負荷を大きく
とれるようにして、小型でかつ処理効率に優れ、しかも
高品質の浄水や純水原料水を得ることができる水の処理
装置を提供する。 【構成】 原水を、下端固定で上端をフリーとした長繊
維束を内蔵した濾過塔に下降流で通して、比較的大きな
懸濁物を固液分離した一次処理水を得、これを更に限外
濾過膜等を用いた膜濾過装置に透過させて、微細な懸濁
物を固液分離した二次処理水を得る一方、非透過側の水
は原水側に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁成分を含む水の処
理装置に関し、例えば、河川水,湖沼水,ダム水,工業
用水,下廃水処理水等を原水として、工業用水,水道水
等用の浄水、純水や超純水の原料水を製造する処理装置
に関する。
【0002】
【従来技術】河川水等を原水として浄水処理を行なうい
わゆる従来の浄水処理設備は、例えば図5に示すよう
に、スクリーン101等で大きな浮遊物,懸濁物等を除
去し、沈砂池102で粒子の粗い砂等を沈澱除去した原
水に、凝集剤103を添加しながら急速撹拌槽10
4,、緩撹拌槽105で凝集を行なわせ、この凝集懸濁
物質を凝集沈澱池106で沈澱させて固液分離し、更に
砂濾過槽107で濾過した後、浄水池108に一時溜
め、これを塩素添加手段109により消毒を行なって浄
水系に給水するように構成されているのが普通である。
このために浄水処理設備は、広い敷地を必要とする大型
の設備となっている。
【0003】上記のような従来設備における個々の装置
等の多くは、比較的大きな浮遊物,懸濁物等を除去する
スクリーン等、凝集性の沈澱を除去する凝集沈澱池、微
細粒子等を除去する砂濾過槽など、原水の種類や除去対
象,目的の相違から、装置構造的の違いがあるものの、
そこに用いられる濾過器は充填層型濾過器が主流であ
る。
【0004】ところで近時において、固液分離の装置と
して濾過膜を使用した濾過器が種々の用途に用いられて
おり、上記のような浄水処理設備についてもこの膜濾過
装置を利用することが考えられる。例えば従来の浄水処
理設備における凝集沈澱池や砂濾過槽に替えて、図4に
しめすように、精密濾過膜(以下「UF膜」という)等
を用いた膜濾過装置110を代替することが考えられ
る。
【0005】このような膜濾過装置110によれば、膜
の目開きによって必要な程度の固液分離を効率よく行な
うことができるだけでなく、従来の凝集沈澱池のような
操作上の煩雑さもなく、更に大きな特長として、凝集沈
澱池等に代替する膜濾過装置の設置面積が極めて小さく
てすむ利点が挙げられる。
【0006】このような大きな利点があることから、浄
水処理設備等においても、従来の充填層型濾過装置に替
えて膜濾過装置を設備する技術が注目されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の膜濾過
装置を、従来の凝集沈澱池や砂濾過槽に替えて設備した
場合、膜の目詰まりや耐久性の点でいまだ解決すべき問
題がある。例えば、原水として利用されている河川水,
湖沼水,ダム水等は、降雨等の気象変化の影響を受けて
汚濁度が一時的に高くなることがしばしば見られ、また
近時、湖沼等で問題となっている藻類の異常繁殖等があ
ると、これが膜濾過装置に流れ込んで目詰まりを引き起
こすことがある。魚卵の流れ込みによっても同様の問題
が起こる。ま砂等が膜濾過装置に流れ込むと、膜濾過装
置の分離膜表面にこれが接触して摩滅等の原因となり、
膜の耐久性等に悪影響を及ぼす。
【0008】このように、従来の凝集沈澱池や砂濾過槽
に替えて、膜濾過装置を単純に設備することは実際設備
としては容易でない。
【0009】この問題に対処するため、例えば、膜濾過
装置の前段に、従来と同様の凝集沈澱池を設備する対応
策も考えられるが、しかしこれでは、従来の砂濾過槽
を、単に膜濾過装置に置き換えたにすぎないことにな
り、設備面積の縮小等の利益も得られず、膜濾過装置を
従来装置に代替する利点が極めて小さい。
【0010】本発明はこのような観点から、従来の凝集
沈澱池や砂濾過槽を用いることなく、懸濁成分を含む水
から、水道水,工業用水等の浄水、更には純水,超純水
の原料水として用いることができる高品質の水を、効率
よく製造できる装置を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0011】また本発明の別の目的は、従来の浄水製造
設備に比べて、装置の設置面積,設置容積が極めて大幅
に低減される処理装置を提供するところにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記の目的を達成するために、上記特許請求の範囲の各請
求項に記載した本発明を完成した。
【0013】本発明を、その代表的な装置構成の概要を
示す図3に沿って説明すると、その特徴の一つは、例え
ば、繊維素の間に懸濁物(SS)を捕捉できるように、
多数の繊維素が集合した繊維束や繊維塊等の懸濁物捕捉
用の担体を、槽内に多数内蔵させて構成した高速流式の
除濁装置1を設けることにより、原水中に含まれる比較
的大きな懸濁物をこの担体に捕捉させて固液分離するこ
とにある。この高速流式の除濁装置1には、代表的には
特開昭63−315110号、特開平2−143905
号等で本出願人が開示した長繊維束を用いた濾過塔が特
に好ましく用いられる。具体的には、例えば太さが10
μ〜80μ程度、長さが数十cm〜数mのアクリル繊
維,ポリエステル繊維,ポリアミド繊維等の非撚単繊維
を多数(例えば数十〜数百本)束ねた長繊維束の多数
を、その下端を槽内部の下部に固定すると共に、各長繊
維束の上端を自由端として水中に立設させるようにして
設けた長繊維束からなる懸濁物捕捉用の担体を有する槽
内に、下降流で原水を通すことで、この長繊維束の繊維
間に懸濁物が捕捉されるようにした濾過塔である。
【0014】このような除濁装置1によれば、従来の砂
やアンスラサイトを充填した水面積負荷2〜15m3
2 /hr程度の充填型濾過器に比べ、原水を50m3
/m2 /hr程という高速流,高負荷で流すことがで
き、懸濁物を効率よく除去できる。また多数の繊維間等
を通水する際に懸濁物が夾雑捕捉されるために、通水時
の圧損が小さく、また圧損上昇も緩慢であるため長時間
に渡って連続運転できる。また逆洗操作も、水流や空気
を高速で上方に向かって流すことで、下端固定の長繊維
束が上方にたなびくように振動するため、捕捉した懸濁
物を容易に取り除くことができる。
【0015】なお、金網等で大きな懸濁物や浮遊物を除
去するスクリーン2や、粒子の粗い砂を除去する沈砂池
3が、必要に応じてこの除濁装置1の前段に設置される
ことは当然である。
【0016】本発明の特徴の他の一つは、この除濁装置
1を通った処理水(一次処理水)を、中間槽4に一時貯
留し、次いでこの中間槽4に溜められた一次処理水を、
膜濾過装置5に通し、一次処理水に含まれる微細な懸濁
物を固液分離することにある。中間槽4は、流量の変動
等によるポンプの発停を調整する目的のために設けられ
る。
【0017】膜濾過装置5は、特に限定されるものでは
ないが、セラミックよりなる無機膜、ポリアクリルニト
リル,酢酸セルロース等の有機膜等を、好ましくはチュ
ーブ状,中空糸状とした精密濾過膜(MF)、限外濾過
膜(UF)等を用いて、全量濾過式又はクロスフロー式
としたものを使用できるが、除濁装置1を通過する水中
の微細な懸濁物の含有量が多い場合には、非透過側に濃
縮されるこの懸濁物を系外に除去するために、中空糸膜
を数百〜数千本束ねてケースに入れたモジュル式の膜濾
過装置を使用するクロスフロー式で使用することが望ま
しい。
【0018】膜濾過装置5をクロスフロー式で用いる場
合、非透過側に濃縮される微細な懸濁物を系外に除去す
るためには、クロスフローのための循環系を膜濾過装置
5と中間槽4の間で構成させるのではなく、膜濾過装置
5の非透過側の水を原水側に戻すように設けて、中間槽
4−膜濾過装置5−除濁装置1−中間槽4の循環系を構
成させることがよい。これによって懸濁物は原水側に戻
り、例えば除濁装置1の前段において凝集剤を添加する
方式では、懸濁物は再び除濁装置1を通る際に捕捉され
て逆洗時に系外に除去される割合を大きくでき、非透過
側の水中における微粒懸濁物の濃縮度合が緩和される。
この際、また、中間槽4を例えば二つ(又はそれ以上)
設けて、一方の中間槽に通水してその非透過側の微粒懸
濁物の濃縮がある程度高くなった時点でこの中間槽に対
する通水を停止し、かつ他方の中間槽に対する通水を開
始して、上記一方の中間槽内の水を放流ないし濃縮廃棄
処理するようにしてもよい。
【0019】凝集剤の添加は、処理対象水である原水の
水質に応じて、必要な場合にのみ添加するように設ける
ことができ、原水の水質によっては除くことも出来る。
【0020】また上記のように非透過側の水を原水側に
戻す循環系を設けることに変え、上記中間槽を複数設け
て、中間槽−膜濾過装置−中間槽の循環系を例えば二系
列(又はそれ以上)とし、かつこの二系列の中間槽に対
する通水を交互に休止させるか、あるいは時期をずらせ
て休止させる通水切換手段を設け、さらに、休止された
中間槽内の一次処理水(微細懸濁物が濃縮されている)
を、原水側に戻すか、濃縮廃棄処理するか、あるいは放
流するように構成してもよい。濃縮廃棄のためには、別
途の全量濾過式の膜濾過装置、遠心型濃縮装置等々の既
知の濃縮手段を用いることができる。
【0021】本発明は、上記の構成を有することを基本
的な特徴とするが、更にこれに加えて以下の構成を採用
することも好ましい。
【0022】例えば、上記除濁装置1の前段において、
原水に凝集剤を添加する手段を設け、更に必要に応じ
て、凝集剤添加手段と除濁装置1の間に懸濁物の凝結な
いし凝集を促進する手段(例えばラインミキサー等)を
設けることも好ましい。凝集剤の添加により、除濁装置
1の担体に夾雑され逆洗時に系外に除去される懸濁物の
割合が多くなる。
【0023】また、膜濾過装置5を定期的あるいは圧損
上昇に応じて停止させ、逆洗する装置を設けることがで
きる。この逆洗には、一次処理水(特に好ましくは二次
処理水)を用いることがよい。逆洗排水は、濃縮廃棄、
又は原水側に戻すようにするか放流することが好まし
い。
【0024】除濁装置1についても、同様に定期的ある
いは圧損上昇に応じて装置を停止させ、逆洗する装置を
設けることができる。この逆洗には、原水(特に好まし
くは一次処理水)を用いることがよい。逆洗排水は、濃
縮して系外に廃棄処理することがよい。濃縮廃棄処理の
ためには上記と同様の濃縮手段を用いることができる。
【0025】上記の除濁装置1、中間槽4、膜処理装置
5、逆洗装置等を含む設備は、必要に応じて、全体ある
いは一部を複数系列に設け、一系列の装置を逆洗等の処
理のために停止させる場合に他系列の装置を稼動させる
ことで、全体の連続運転を可能とすることも好ましい。
【0026】本発明において処理対象となる懸濁物質を
含む水とは、例えば粘土成分,藻類,プランクトン,微
生物フロック等を含む水をいい、具体的には河川水,湖
沼水,ダム水,工業用水,下廃水処理水等であり、これ
を原水として、工業用水,水道水等用の浄水、あるいは
純水等の原料水を製造する用途に好適に適用される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
更に詳細に説明する。
【0028】実施例1 図1に示す本例は、図3における沈砂池3の後段から浄
水池6に至る範囲の水の処理装置の構成を有するもので
ある。
【0029】この例においては、沈砂池(図示せず)か
らの原水はタンク給水管11を通して原水タンク12に
給水され、これに一時貯水される。次ぎにこの原水は、
原水給水配管13を通し、原水供給ポンプ14により除
濁装置である濾過塔15に対してその上部から供給され
る。この濾過塔15は、長繊維束の多数をその下端を塔
内下部に固定し上端を自由端とした、例えば特開平2−
143905号に記載の濾過塔により形成される。
【0030】濾過塔15を通った水(一次処理水)は、
一次処理水配管16から中間槽17に送られて一時貯水
された後、一次処理水給水配管18を通し、一次処理水
供給ポンプ19により限外濾過膜(UF)中空糸モジュ
ルを備えた膜濾過装置20に供給される。
【0031】本例における膜濾過装置20はクロスフロ
ー型の装置をなしており、透過した二次処理水は二次処
理水配管21から浄水タンク22に送られて貯水された
後、塩素処理等を行なう給水系に送られる。他方、膜濾
過装置20の非透過側の水は、戻し配管23を介して原
水タンク12に戻される。これにより、原水タンク12
−濾過塔15−中間槽17−膜濾過装置20−原水タン
ク12の循環系が構成される。
【0032】なお24は、原水タンクへの原水濁度が異
常に高い場合に原水の流入を停止する遮断バルブ、25
は、原水給水配管13の途中に設けられた開閉弁、26
は、一次処理水給水配管の途中に設けられた開閉弁、2
7は、戻し配管23の途中に設けられた開閉弁である。
【0033】28は、原水給水配管13に対して凝集剤
を添加するための配管を示し、凝集剤タンク29から凝
集剤供給ポンプ30、開閉弁31を介して制御された適
量の凝集剤を原水給水配管13内に添加する。この凝集
剤の添加により、その下流の原水給水配管13内で、懸
濁物の凝結,凝集が行なわれ、濾過塔15での懸濁物除
去の効率が向上される。なお、凝集剤を添加した下流の
原水給水配管13内での懸濁物の凝結,凝集を促進させ
るために、ラインミキサー等の図示しない装置を該配管
13内に設けるか、あるいは途中に撹拌槽を設けること
もできる。
【0034】以上のような構成の水の処理装置によれ
ば、原水タンク12から濾過塔15に供給された原水中
の比較的大きな懸濁物は、長繊維束の繊維間に夾雑され
て捕捉され、一次処理水側に漏出しない。そして、この
一次処理水を膜濾過装置15に通すことにより、微細な
懸濁物は膜を透過できずに非透過側の水と共に原水タン
ク12に戻され、膜を通って微細な懸濁物も含まない二
次処理水が浄水タンク22に給水されることになる。
【0035】そして、上記のように本例における循環系
により、非透過側の水は原水タンクに戻るため、次ぎの
循環の際に、凝集等により濾過塔15で繊維間に夾雑捕
捉されて除去される割合が多くなる。
【0036】次ぎに本例装置の逆洗装置について説明す
る。
【0037】上記膜濾過装置20への給水系として接続
された一次処理水給水配管18と、その非透過側に接続
された戻し配管23とに、圧力計P1とP2を設けて、
この膜濾過装置20の圧力損失の状態を監視し、圧力損
失が一定値を越えた時に洗浄弁35を開いて洗浄ポンプ
36により、浄水タンク22から二次処理水を膜濾過装
置20に流して洗浄を行なうようにしている。37は洗
浄用水配管である。本例では逆洗排水を、開閉弁38を
介して排水管39から原水タンク12に戻すようにして
いるが、放流してもよい。また排水管39は図中におい
て戻し配管23と別に設けているが、これは説明の便宜
上であって共通の配管としてもよい。またこの逆洗のた
めの用水に浄水タンク22内の二次処理水を用いるよう
にしているが、これに限定されるものではなく例えば一
次処理水を利用するようにしてもよい。なお膜濾過装置
の逆洗時に必要な開閉弁を閉じることは言うまでもな
い。また、濾過塔15に対しても次ぎの逆洗装置が設け
られている。すなわち、この濾過塔の充填担体の上下に
おける差圧(ΔP)を監視し、ΔPが一定値を越えた時
に洗浄弁40を開いて洗浄ポンプ41により、中間槽1
7から一次処理水を濾過塔15の下部から上昇流で流し
て、長繊維束の上端側を上方にたなびくように振動させ
て、繊維間に夾雑している懸濁物をはきださせるように
している。42は洗浄用水配管である。そして、逆洗排
水は排水管43から系外に取出し、図示しない濃縮処理
装置により脱水されて廃棄処理される。44は排水管4
3に設けられた開閉弁である。逆洗のための用水は一次
処理水に限定されるものではなく例えば原水を利用して
もよい。なお逆洗時に、必要な開閉弁を閉じることは上
記と同様である。
【0038】本例の構成によれば、装置から系外に取出
される廃棄物が濾過塔15からの排水管43一つに限定
されるため、廃棄物処理系が集約されて処理装置や、操
作が容易になるという利点もある。
【0039】実施例2 図2に示される本例は、膜濾過装置20の非透過側から
の水を原水タンクに戻す循環系に変えて、膜濾過装置2
0から中間槽17に循環させる系に設けると共に、この
循環系を2系列(第2の系列を符号にダッシュを付けて
表示した)に設け、これらの二つの系列に対する通水を
所定の期間毎に交互に切換える通水切換手段(図示せ
ず)を設けたことを特徴としている。その他の構成は、
図1と同様である。なお本例では逆洗装置については図
示を省略した。
【0040】本例の構成によれば、膜濾過装置20の非
透過側に次第に微細な懸濁物が濃縮された時に、例えば
その濃縮された第1系列側の中間槽に対する通水を停止
して第2系列に切換え、停止した中間槽内の水を放流す
るか、あるいは濃縮処理装置に移して濃縮廃棄するよう
にすれば、全体の通水を休止させることなく連続運転す
ることが可能となる。
【0041】なおこの中間槽17(又は17′)の水量
は比較的少量であるので、全量濾過式の膜濾過装置を設
けることで容易に濃縮処理することができる。
【0042】試験例1 図2の装置を用いて、以下の条件で原水に含まれる懸濁
物の除去を行なった。その結果を下記表1に示す。なお
除濁装置の原水に凝集剤としてPAC(ポリ塩化アルミ
ニウム)を1.5mg/l添加した。
【0043】 除濁装置15 :直径 200mm 断面積 0.03m 長繊維束 1.5m,4束 通水速度 50m/H 通水流量 1.5m /H 中間槽17 :ポリエチレンタンク 容量 0.5m3 滞留時間 20分 膜濾過装置20:膜種類 UF膜 膜材質 酢酸セルロース 分子分画 50000 モジュル 中空糸 有効面積 5m2 本数 4本 原水 :河川水
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、除濁装置により、懸濁
成分(藻類,鉄分,魚卵,臭気物質,砂等)を含む水か
らこれを高速度流で効率よく除去することができ、した
がって限外濾過膜等を用いた膜濾過装置に対する負荷が
軽減されて、逆洗頻度の減少、ひいては膜の耐久性向
上、逆洗水量の低減による水の回収率の向上等々が実現
できるという効果がある他、逆洗回数の減少による洗浄
間隔の延長が得られて、高品質の水道水,工業用水等の
浄水、純水,超純水の原料水を、効率よく製造できると
いう効果がある。
【0046】また、装置から系外に取出される廃棄物
が、濾過塔逆洗時の排水に含まれるもの一つに限定する
ことができるため、廃棄物処理系が集約されて処理装置
や、操作が容易になるという効果もある。
【0047】更にまた、従来の凝集沈澱池を用いていた
浄水製造設備に比べて、装置の設置面積,設置容積が1
/10〜1/25にも上る程極めて大幅に低減され、用
地確保の容易化、建設コストの低廉化等の効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水の処理装置の一例を示した構成概要
図、
【図2】本発明の水の処理装置の他の例を示した構成概
要図、
【図3】本発明の水の処理装置を含む浄水処理設備の全
体概要一例を示した図、
【図4】比較例の水の処理装置を含む浄水処理設備の全
体概要一例を示した図、
【図5】従来の水の処理装置を含む浄水処理設備の全体
概要一例を示した図である。
【符号の説明】
1・・・除濁装置、2・・・スクリーン、3・・・沈砂
池、4・・・中間槽、5・・・膜濾過装置、6・・・浄
水池、11・・・タンク給水管、12・・・原水タン
ク、13・・・原水給水配管、14・・・原水供給ポン
プ、15・・・濾過塔、16・・・一次処理水配管、1
7・・・中間槽、18・・・一次処理水給水配管、19
・・・一次処理水供給ポンプ、20・・・膜濾過装置、
21・・・二次処理水配管、22・・・浄水タンク、2
3・・・戻し配管、29・・・凝集剤タンク、30・・
・凝集剤供給ポンプ、35・・・洗浄弁、36・・・洗
浄ポンプ、37・・・洗浄用水配管、39・・・排水
管、40・・・洗浄弁、41・・・洗浄ポンプ、42・
・・洗浄用水配管、43・・・排水管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 65/02 8014−4D C02F 9/00 Z 8515−4D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維素間に懸濁物を夾雑捕捉する繊維素
    集合型の懸濁物捕捉用の担体を多数内蔵していて、供給
    される原水中から比較的大きな懸濁物を固液分離する除
    濁装置と、この除濁装置を通った一次処理水中から微細
    な懸濁物を固液分離して透過側に二次処理水を排出する
    膜濾過装置と、上記除濁装置から膜濾過装置への間に設
    けられた一次処理水の一時溜め用の中間槽とを備えたこ
    とを特徴とする懸濁成分を含む水の処理装置。
  2. 【請求項2】 繊維素間に懸濁物を夾雑捕捉する繊維素
    集合型の懸濁物捕捉用の担体を多数内蔵していて、供給
    される原水中から比較的大きな懸濁物を固液分離する除
    濁装置と、この除濁装置を通った一次処理水中から微細
    な懸濁物を固液分離して透過側に二次処理水を排出する
    クロスフロー型の膜濾過装置と、上記除濁装置から膜濾
    過装置への間に設けられた一次処理水の一時溜め用の中
    間槽と、膜濾過装置を通った非透過側の水を原水側に戻
    す手段とを備えたことを特徴とする懸濁成分を含む水の
    処理装置。
  3. 【請求項3】 繊維素間に懸濁物を夾雑捕捉する繊維素
    集合型の懸濁物捕捉用の担体を多数内蔵していて、供給
    される原水中から比較的大きな懸濁物を固液分離する除
    濁装置と、この除濁装置を通った一次処理水中から微細
    な懸濁物を固液分離して透過側に二次処理水を排出する
    クロスフロー型の膜濾過装置と、上記除濁装置から膜濾
    過装置への間に設けられて、除濁装置から一次処理水を
    受入れながら膜濾過装置の非透過側との間で一次処理水
    を循環できる中間槽の複数系列と、この複数系列の中間
    槽と膜濾過装置の間の循環通水を交互に又は時期をずら
    せて休止させる通水切換手段と、を備えたことを特徴と
    する懸濁成分を含む水の処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、休止された中間槽内
    の一次処理水を、原水側に戻す手段かあるいは濃縮廃棄
    処理する手段を設けたことを特徴とする懸濁成分を含む
    水の処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、除
    濁装置の前段の原水通水系に、原水に凝集剤を加える凝
    集剤添加手段を設けたことを特徴とする懸濁成分を含む
    水の処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、凝集剤添加手段と除
    濁装置の間の原水通水系に、懸濁物の凝結ないし凝集を
    促進する手段を設けたことを特徴とする懸濁成分を含む
    水の処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、一
    次処理水又は二次処理水を用いて膜濾過装置を逆洗する
    逆洗手段と、この逆洗排水を原水側に戻す手段か、放流
    する手段を設けたことを特徴とする懸濁成分を含む水の
    処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかにおいて、原
    水又は一次処理水を用いて除濁装置を逆洗する逆洗手段
    と、この逆洗排水を廃棄処理する手段を設けたことを特
    徴とする懸濁成分を含む水の処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかにおいて、除
    濁装置は、多数の長繊維素を引き揃えた束の下端を槽内
    下部に固定すると共に、上端を自由端として水中に立設
    させた懸濁物捕捉用の担体の多数を有し、該槽内に下降
    流で原水を通すものであることを特徴とする懸濁成分を
    含む水の処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    原水が、河川水,湖沼水,ダム水,工業用水,下廃水処
    理水のいずれかであることを特徴とする懸濁成分を含む
    水の処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかにおい
    て、二次処理水が工業用水,水道水等用の浄水、あるい
    は純水や超純水の原料水であることを特徴とする懸濁成
    分を含む水の処理装置。
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