JPH05284066A - 反響抑圧装置 - Google Patents

反響抑圧装置

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JPH05284066A
JPH05284066A JP10941992A JP10941992A JPH05284066A JP H05284066 A JPH05284066 A JP H05284066A JP 10941992 A JP10941992 A JP 10941992A JP 10941992 A JP10941992 A JP 10941992A JP H05284066 A JPH05284066 A JP H05284066A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ディジタル移動通信方式の移動機などで用いら
れるディジタル信号の符号形式を変換する音声コーデッ
クを含む回線系の反響信号を抑圧する反響抑圧装置にお
いて、エコーキャンセラのADFのタップ数を削減する
とともに、エコーパスを模擬するまでの時間を短縮す
る。 【構成】音声コーデック23はマイクロホン11への音
声入力に従う64kb/sPCM符号化音声信号を1
1.2kb/s高能率符号化音声信号(VSELP)に
変換し、無線部24からのVSELPをPCM信号に逆
変換しスピーカ17への出力信号とする。遅延回路21
は音声コーデック23への入力PCM信号をその符号形
式変換・逆変換処理時間分だけ遅らせて回線系エコーキ
ャンセラ22の参照信号とする。回線系エコーキャンセ
ラ22は無線部24と2線4線変換部51との間の回線
で生じる反響信号を抑圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反響抑圧装置に関し、特
にディジタル移動通信方式の自動車電話,携帯電話の移
動機等で使用する反響抑圧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアナログ移動通信方式の自動車電
話移動機で使用する反響抑圧装置は、図4に示すように
無線部43で復調した受信信号のレベル調整を行う増幅
器44と、その増幅器44の出力信号をアナログからデ
ィジタル信号(PCM信号)に変換するアナログ・ディ
ジタル変換器(A/D)12と、ディジタル変換された
受信信号から2線4線変換器(HYB)51の不整合で
反響信号(回線系反響信号)を抑圧する回線系エコーキ
ャンセラ22と、回線系エコーキャンセラ22で回線系
反響信号を抑圧した受信信号をディジタル信号からアナ
ログ信号に変換するディジタル・アナログ変換器(D/
A)15と、変換されたアナログ信号のレベル調整を行
う増幅器16と、その増幅器16の信号を入力するスピ
ーカ17とを含んでいる。更に、近端話者の音声を入力
するマイクロホン11と、マイクロホン11から出力し
た送信信号のレベルを調整する増幅器12と、その増幅
器12の信号をアナログ信号からディジタル信号(PC
M信号)へ変換するアナログ・ディジタル変換器13
と、ディジタル変換された送信信号からマイクロホン1
1とスピーカ17との音響結合で生じる反響信号(音響
系反響信号)を抑圧する音響系エコーキャンセラ14
と、音響系エコーキャンセラ14で音響系反響信号を抑
圧した送信信号をディジタル信号からアナログ信号に変
換するディジタル・アナログ変換器41と、ディジタル
・アナログ変換器41によりディジタルアナログ変換さ
れたアナログ信号のレベル調整を行う増幅器42と、そ
の増幅器42の出力信号を入力する無線部43とを有し
ている。この無線部43は、無線により基地局(図示省
略)と接続され、さらに交換局(図示省略)、2線4線
変換器51を介して相手加入者52と接続される。
【0003】エコーキャンセラ14,22は伝送経路
(エコーパス)の特性を模擬する適応ディジタルフィル
タ(Adaptive Digital Filte
r:以下ADFと記す)14a,22aの各々に参照信
号を入力して得られた疑似エコー信号を加算器14b,
22bにより反響信号に加算して反響信号を抑圧する回
路である。音響系エコーキャンセラ14の場合のエコー
パスは、ADF14aの参照信号入力端からスピーカ1
7,マイクロホン11を含め疑似エコー信号を反響信号
に加算するまでの経路のことである。回線系エコーキャ
ンセラ22のエコーパスは、ADF22aの参照信号入
力端から無線部43,2線4線変換器51を含め疑似エ
コー信号を反響信号に加算するまでの経路のことであ
る。エコーキャンセラ14,22内部の各ADF14
a,22aは、反響信号にADFで生成した疑似エコー
信号を加算し、その出力信号(誤差信号)によりフィー
ドバックをかけエコーパスの同定を行う。例えば、AD
Fは学習同定法と呼ばれる更新アルゴリズムによりフィ
ルタの係数を更新し、エコーパスを同定する。
【0004】このADFは、エコーキャンセラに入力さ
れる信号が反響信号だけ(シングルトーク)の場合に、
フィルタのタップ係数を逐次修正し、エコーパスと同一
の特性を生成することが可能である。しかし、反響信号
以外の信号が入力された(ダブルトーク状態)場合に
は、反響信号以外の信号は消去されず、その信号により
収束したADFのタップ係数を乱してしまう。この問題
を解決するためには、反響信号以外の信号が入力された
場合に、タップ係数の更新を停止するよう制御するよダ
ブルトーク検出器が必要となる。例えば、ダブルトーク
検出器は、参照信号と反響信号とを入力し、各々の電力
を計算する。ダブルトークの検出は、参照信号の電力値
に定数を乗算し、反響信号の電力値と比較する閾値とす
る。比較結果により閾値が小さい場合には、反響信号に
他の話者の信号が入力された状態(ダブルトーク)を検
出し、タップ係数の更新を停止する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アナログ移動通信の自
動車電話では、アナログ信号で搬送波を周波数変調し送
受信しているので、ディジタル処理の反響抑圧装置を使
用する場合には、上述したように反響抑圧装置の前後に
アナログ・ディジタル変換器及びディジタル・アナログ
変換器が必要である。例えば、このアナログ・ディジタ
ル変換器及びデジジタル・アナログ変換器には、μ則圧
縮処理方式のPCMコーデックが使われる。このPCM
コーデックの符号化及び復号化処理による遅延は300
μsec程度である。このような反響抑圧装置を、ディ
ジタル信号で搬送波を変調するディジタル移動通信方式
の自動車電話,携帯電話の移動機等に適用しようとする
と次のような問題が発生する。すなわち、ディジタル移
動通信方式の自動車電話の場合は時分割多重化を行うた
めに低ビットレートの音声コーデックを使用している。
この音声コーデックは回線系エコーキャンセラと無線部
との間に設けられ、その符号化及び復号化処理(64k
b/s PCM符号化音声信号と11.2kb/s高能
率符号化音声信号(VSELP)とのディジタル・ディ
ジタル変換)には100msec程度の遅延を生じる。
従って、回線系エコーキャンセラは、100msec以
上の反響信号の抑圧をしなくてはならない。
【0006】例えば、音声コーデックでの符号化・復号
化処理に100msec必要とし、2線4線変換器のイ
ンパルス応答が40msecとすると、回線系エコーキ
ャンセラでは、140msecのエコーパスを同定する
ADFが必要になる。140msecの信号を8KHz
でサンプリングすると、1120サンプルとなる。従っ
てADFのタップ数は1120タップとなる。140m
secの反響信号を抑圧するエコーキャンセラをDSP
(Digital Signal Processo
r)で実現すると、1タップ当り4ステップの命令が必
要とされる(疑似エコー信号の生成に1ステップ、タッ
プ係数更新に3ステップ)ため、約36MIPSの処理
能力が必要となる。また、ADFを実現するためには、
フィルタのタップ係数と受信信号を保持するために2K
ワードのRAMが必要となる。実際にエコー制御が必要
な時間は、2線4線変換器のインパルス応答分の40m
secであるため、320サンプル分のADFを実現す
れば良いので、音声コーデックの処理時間の800サン
プル分余分な処理を必要とする欠点がある。
【0007】また、国際回線や衛星回線に接続した場
合、更に回線系エコーパスのインパルス応答時間が長く
なり、ADFのタップより長くなり、回線反響信号を抑
圧できなくなるという欠点がある。
【0008】本発明の目的は、エコーキャンセラのAD
Fのタップ数を削減できると共に、エコーパスを模擬す
るまでの時間を短縮可能な音響抑圧装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の反響抑圧装置
は、受信側回線からの受信信号中の送信側回線に出力し
た送信信号による回線系反響信号を抑圧する反響抑圧装
置において、ディジタルの送信信号を第1の符号形式か
ら第2の符号形式に変換し前記送信側回線への送信信号
とし、前記受信側回線からのディジタルの受信信号を前
記第2の符号形式から前記第1の符号形式に逆変換する
ディジタル・ディジタル変換手段と、前記ディジタル・
ディジタル変換手段に入力される前記第1の符号形式の
送信信号を前記ディジタル・ディジタル変換手段の符号
形式変換及び逆変換処理時間分だけ遅らせて分岐出力す
る遅延手段と、適応ディジタルフィルタと加算器とを有
し、前記遅延手段の出力を参照信号として前記ディジタ
ル・ディジタル変換手段から出力される前記第1の符号
形式の受信信号の回線系反響信号を抑圧する回線系エコ
ーキャンセル手段とを備えている。
【0010】また上記構成において、前記遅延手段は外
部制御により遅延量を任意に変更させることが可能であ
り、前記回線系エコーキャンセル手段の適応ディジタル
フィルタのタップ係数が最大となるタップ位置を検出
し、前記送信側回線と前記受信側回線とにおける反響信
号の固定遅延量を推定し、この遅延量の推定量と前記デ
ィジタル・ディジタル変換器の符号形式変換及び逆変換
処理時間での生じるシステム遅延量との加算値が前記遅
延手段の遅延量と等しくなるように前記遅延手段を制御
する遅延制御手段を備えた構成、さらに、前記遅延制御
手段が前記回線系エコーキャンセル手段の適応エィジタ
ルフィルタの係数最大のタップ位置に基づいて反響信号
の抑圧可否を示す制御信号を出力し、前記制御信号に応
じて前記ディジタル・ディジタル変換手段から出力され
る前記第1の符号形式の受信信号を前記回線系エコーキ
ャンセル手段を迂回させて出力し、前記回線系エコーキ
ャンセル手段の入力参照信号のレベルが前記受信信号の
レベル以上の場合はこの受信信号にレベル損失を与える
手段を備えた構成とすることができる。
【0011】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。
【0012】図1は本発明の一実施例のブロック図であ
り、図4と同等部分は同一符号により示している。無線
部24は、無線により基地局(図示省略)と信号を送受
信し、交換局(図示省略)、2線4線変換器51を介し
て相手加入者52と接続される。音声コーデッツ23は
無線部24から11.2kb/s VSELP信号を入
力して64kb/sPCM音声信号に復号して出力す
る。この音声コーデック23から出力された音声信号を
回線系反響信号を抑圧する回線系エコーキャンセラ22
に入力する。回線系エコーキャンセラ22の出力信号は
音響系エコーキャンセラ14とディジタル・アナログ変
換器15とに入力される。ディジタル・アナログ変換器
15は回線系エコーキャンセラ22の出力信号をディジ
タル信号からアナログ信号へ変換する。ディジタル・ア
ナログ変換器15から出力された信号は増幅器16でレ
ベルを調整されてスピーカ17へ出力される。マイクロ
ホン11からの信号は増幅器12に入力され、レベル調
整されてアナログ・ディジタル変換器13に入力され
る。アナログ・ディジタル変換器13はアナログ信号を
ディジタル信号(64kb/sPCM音声信号)に変換
する。アナログ・ディジタル変換器13でデジィタル変
換された信号は、音響系エコーキャンセラ14に入力さ
れ音響系反響信号が抑圧される。音響系エコーキャンセ
ラ14の出力信号は音声コーデック23と遅延回路21
に入力される。回線系エコーキャンセラ22には、音響
系エコーキャンセラ14の出力信号を、音声コーデック
23の符号化及び復号化処理時間分の遅延を実現する遅
延回路21を介して入力する。音声コーデック23は音
響系エコーキャンセラ14からの64kb/sPCM信
号を11.2cb/sVSELP信号に符号化して無線
部24に入力する。
【0013】音響系エコーキャンセラ14の動作につい
て説明する。例えば、音響系反響信号40msec残響
を有するとき、ADF14aは前述した如く320タッ
プのFIR形フィルタが必要となる。ADF14aで生
成した疑似エコー信号を反響信号に加算器14bで加算
し反響信号を抑圧する。ADF14aのタップ係数は、
数1の学習同定法と呼ばれるアルゴリズムにより更新さ
れる。
【0014】
【数1】
【0015】ここで、Hn は時刻nのADFのタップ係
数行ベクトル、Xn は時刻nの参照信号行ベクトル、e
n は時刻nにおける反響信号の打ち消し誤差信号であ
る。αは収束係数と呼ばれ、0〈α〈2の範囲の値であ
る。Tはベクトルの転置を表す。この学習同定法により
ADF14aのタップ係数は逐次更新され、エコーパス
の特性を同定する。ここで言うエコーパスとは、ディジ
タル・アナログ変換器15と、増幅器16と、スピーカ
17と、スピーカ17とマイクロホン11との間の音響
結合と、マイクロホン11と、増幅器12と、アナログ
・ディジタル変換器13とからなる音響系の反響信号伝
搬経路のことである。
【0016】回線系エコーキャンセラ22も同様に、音
声コーデック23と、無線部24と、基地局,交換局な
どのネットワークと、2線4線交換器51とから成る回
線系のエコーパスを同定する。このエコーパス中の音声
コーデック23の符号化及び復号化処理時間による反響
信号の遅延時間は約100msの固定時間であり、遅延
回路21は上記遅延時間分だけ音響系エコーキャンセラ
14の出力信号を遅らせて回線系エコーキャンセラ22
の参照信号入力端子22cへ入力する。この遅延回路2
1を設けたことにより、回線系エコーキャンセラ22の
ADF22aは、従来の音声コーデック23を使用しな
いアナログ移動通信方式の場合と同様に、2線4線変換
器51の不整合で生じるインパルス応答時間(例えば4
0msとする)に相当する320個のタップ数でエコー
パスを模擬することができ、模擬するまでの時間短縮が
できる。仮に遅延回路を挿入しないとすると1120タ
ップのADFが必要になる。なお、エコーパスの模擬は
所定周期でくり返し行われる。
【0017】ところで、無線部24と2線4線変換器5
1との間の回線の反響が生ずる時間は国際回線や国内回
線などのように回線の種類によって大巾に異なり、図1
の第1の一実施例の構成では、ADFのタップ数を増や
さなければならない場合がある。このような回線系の反
響時間の変動に対処するため本発明の第2の実施例は図
2に示すように、遅延制御回路27が新たに設けられて
おり、この遅延制御回路27は回線系エコーキャンセラ
26と連動してADF26aのタップ位置,係数の制御
処理を行ない回線系の伝搬遅延量を推定し、遅延量可変
の遅延回路25の遅延量をその推定量と等しくなるよう
に制御する。その他の回路構成は図1のものと同様であ
る。
【0018】次に遅延制御回路27による遅延量推定の
処理の流れを図5の流れ図を参照して説明する。なお、
遅延回路25には、あらかじめ音声コーデック23の信
号処理時間分の遅延量を設定しておく。 (1)初期値をセットする。すなわち、推定遅延量D=
0,遅延の補正量Dh=0,タップ係数の絶対値最大の
位置Imax=0とする(ステップ101)。 (2)ADFが一回更新した後、タップ係数を取り込む
(ステップ102)。(ただし、ADFの収束係数αは
遅延制御回路によりα1が指定される)。 (3)取り込んだタップ係数のうち、同一タップの係数
が連続してP回絶対値最大と検出されるまで上記(2)
項の処理を繰り返す(ステップ103)。 (4)連続してP回検出したタップ係数の絶対値最大の
位置をImaxとする。 (5)Imax−Lを遅延の補正量Dhとする(ステッ
プ105)。LはImaxが変動した時のための余裕。 (6)推定遅延量Dに遅延の補正量Dhを加算する(D
=D+Dh)。補正量Dhを加算した時のDの値がもし
負になるときはD及びDhを0にする(ステップ10
6)。 (7)ADFがタップ係数をQ回更新した後、タップ係
数を取り込む(ステップ107)。(ただし、ADFの
収束係数αは遅延制御回路によりα2が指定される)。 (8)取り込んだタップ係数が絶対値最大の位置をIm
axとする(ステップ108)。 (9)上記(5)〜(8)項の処理をImaxがR回同
じ位置になるまで繰り返す(ステップ109)。 ここで各変数は、例えば次にあける数値を使用する。α
1=1.0,α2=0.25,P=20,L=5,Q=
10,R=20 以上の手順で推定した推定遅延量Dと音声コーデック2
3の符号化・復号化処理で生じる遅延量との加算値を遅
延回路25の遅延量に等しくなるように遅延回路25を
制御する。遅延量を変更するときは、エコーキャンセラ
26のタップ係数及び参照信号を遅延の補正量分シフト
させる。もし補正量Dhが負の場合には、タップ係数及
び参照信号をシフトした後、先頭からDh分を0クリア
する。なお、回線が切り替わると遅延量が変わるので、
上記(5)〜(9)項の処理を周期的に行う。
【0019】以上により、回線系エコーキャンセラ26
が回線系エコーパスを模擬するとき、固定遅延分を除去
できインパルス応答分のみ処理すればよいので、模擬す
るまでの時間を短縮できる。
【0020】また、遅延回路で実現する遅延量とADF
で模擬できるインパルス応答を越えるような国際回線や
衛星回線におけるインパスル応答の場合、回線系エコー
キャンセラはエコーパスを正確に模擬できず、反響信号
を抑圧できなくなる。そこで本発明の第3の実施例は、
図3に示すように、回線系エコーキャンセラ26のタッ
プ係数の値,位置から回線系エコーパスのインパスル応
答時間がエコー制御可能範囲を越えたかどうかを判定す
る遅延制御回路31と、この遅延制御回路31の判定結
果に応じて音声コーデック23の出力信号を回線系エコ
ーキャンセラ26より迂回させ、エコーキャンセラ26
の入力参照信号のレベルが音声コーデック23の出力信
号のレベル以上の場合(送話時)は音声コーデック23
の出力信号にレベル損失を与えて反響信号を抑圧する手
段(セレクタ回路32、可変利得増幅器33、利得制御
回路34)とを備えている。その他の回路構成は図2の
ものと同様である。
【0021】図3において、遅延制御回路31は図2の
遅延制御回路27と同一の機能を有し、さらに、回線系
エコーキャンセラ26のADF26aの最終タップから
5タップ以内にタップ係数の最大値が検出される場合、
すなわち回線系エコーキャンセラ26でエコー制御でき
る範囲を越えた場合は選択制御信号SSを論理“1”
に、それ以外の場合は論理“0”に設定してセレクタ回
路32へ出力する。セレクタ回路32は、選択制御信号
SSが論理“0”の場合は回線系エコーキャンセラ26
の出力信号SCを、信号SSが論理“1”の場合は音声
コーデック23の出力信号SRを可変利得増幅器33で
利得調整して得た信号SAをそれぞれ選択し、ディジタ
ル・アナログ変換器15及び音響系エコーキャンセラ1
4へ出力する。利得制御回路34は遅延回路25の出力
信号STのレベルと音声コーデック23の出力信号SR
のレベルとを比較し、信号STのレベルが信号SRのレ
ベル以上の場合には送話中と判定して可変利得増幅器3
3の利得を下げ信号SRを所定量分減衰させ、信号SR
のレベルが高い場合には受話中と判定して可変増幅器3
3の利得を0dbとし信号SRをそのまま通過させる。
このように構成することにより、国際回線や衛星回線に
接続され回線系エコーキャンセラでエコー制御できる範
囲を越えた場合、利得可変増幅器の出力信号が選択さ
れ、利得制御により反響信号が抑圧される。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、音声コー
デックなどのディジタル信号の符号形式を変換するディ
ジタル・ディジタル変換手段を含む回線系の反響信号を
抑圧する反響抑圧装置において、ディジタル・ディジタ
ル変換手段の符号形式の変換・逆変換処理時間に相当す
る遅延を発生させる遅延手段を回線系エコーキャンセル
手段の参照信号入力部に挿入することにより、エコーキ
ャンセル手段内の適応ディジタルフィルタ(ADF)の
タップ数を回線系からディジタル・ディジタル変換手段
を除外した実際に反響が生じる2線4線変換器などの特
性を同定するだけのタップ数に削減することができ、エ
コーパスを模擬するまでの時間を短縮できる。
【0023】また、ディジタル・ディジタル変換手段を
除いた回線系エコーパスの固定遅延量を推定する遅延制
御手段を設けこの遅延分だけ上記遅延手段の遅延量を増
加させることにより、遅延量の大きい回線を使用した場
合でもエコーパスを模擬するまでの時間を短縮できる。
【0024】更に上記遅延制御手段が、回線系エコーキ
ャンセ手段のタップ係数の値に基づいて回線系エコーパ
スのインパルス応答時間がエコーキャンセラのエコー制
御可能範囲を越えているかどうかを判定する機能を有
し、この遅延制御手段の判定結果に応じてデイジタル・
ディジタル変換手段から出力される回線受信信号を回線
系エコーキャンセル手段を迂回させて出力し、エコーキ
ャンセル手段の入力参照信号のレベルが上記受信信号の
レベル以上の場合はこの受信信号にレベル損失を与える
手段を備えることにより、回線系エコーパスのインパル
ス応答が回線系エコーキャンセル手段のADFのタップ
数より長い場合でも反響信号を抑圧でき、通話品質を向
上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例のブロック図である。
【図4】従来の反響抑圧装置のブロック図である。
【図5】図2,図3の実施例における回線系エコーキャ
ンセラの固定遅延のタップ位置推定動作の流れ図であ
る。
【符号の説明】
11 マイクロホン 12,16,42,44 増幅器 13,45 アナログ・ディジタル変換器(A/D) 14 音響系エコーキャンセラ 14a 加算器 14b ADF(適応ディジタルフィルタ) 15,41 ディジタル・アナログ変換器(D/A) 17 スピーカ 21,25 遅延回路 22,26 回線系エコーキャンセラ 22a,26a 加算器 22b,26b ADF(適応ディジタルフィルタ) 23 音声コーデック 24,43 無線部 27,31 遅延制御回路 32 セレクタ回路 33 可変利得増幅器 34 利得制御回路 51 2線4線変換器(HYB) 52 相手加入者

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信側回線からの受信信号中の送信側回
    線に出力した送信信号による回線系反響信号を抑圧する
    反響抑圧装置において、 ディジタルの送信信号を第1の符号形式から第2の符号
    形式に変換し前記送信側回線への送信信号とし、前記受
    信側回線からのディジタルの受信信号を前記第2の符号
    形式から前記第1の符号形式に逆変換するディジタル・
    ディジタル変換手段と、 前記ディジタル・ディジタル変換手段に入力される前記
    第1の符号形式の送信信号を前記ディジタル・ディジタ
    ル変換手段の符号形式変換及び逆変換処理時間分だけ遅
    らせて分岐出力する遅延手段と、 適応ディジタルフィルタと加算器とを有し、前記遅延手
    段の出力を参照信号として前記ディジタル・ディジタル
    変換手段から出力される前記第1の符号形式の受信信号
    の回線系反響信号を抑圧する回線系エコーキャンセル手
    段とを備えることを特徴とする反響抑圧装置。
  2. 【請求項2】 前記遅延手段は外部制御により遅延量を
    任意に変更させることが可能であり、 前記回線系エコーキャンセル手段の適応ディジタルフィ
    ルタのタップ係数が最大となるタップ位置を検出し、前
    記送信側回線と前記受信側回線とにおける反響信号の固
    定遅延量を推定し、この遅延量の推定量と前記ディジタ
    ル・ディジタル変換器の符号形式変換及び逆変換処理時
    間での生じるシステム遅延量との加算値が前記遅延手段
    の遅延量と等しくなるように前記遅延手段を制御する遅
    延制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の反
    響抑圧装置。
  3. 【請求項3】 前記遅延制御手段が前記回線系エコーキ
    ャンセル手段の適応エィジタルフィルタの係数最大のタ
    ップ位置に基づいて反響信号の抑圧可否を示す制御信号
    を出力し、 前記制御信号に応じて前記ディジタル・ディジタル変換
    手段から出力される前記第1の符号形式の受信信号を前
    記回線系エコーキャンセル手段を迂回させて出力し、前
    記回線系エコーキャンセル手段の入力参照信号のレベル
    が前記受信信号のレベル以上の場合はこの受信信号にレ
    ベル損失を与える手段を備えたことを特徴とする請求項
    2記載の反響抑圧装置。
  4. 【請求項4】 マイクロホンからのアナログ信号を前記
    第1の符号形式のディジタル信号に変換し前記ディジタ
    ル・ディジタル変換手段及び前記遅延手段に出力するア
    ナログ・ディジタル変換手段と、 前記回線系エコーキャンセル手段を経由または迂回した
    前記第1の符号形式のディジタル信号をアナログ信号に
    変換しスピーカに供給するディジタル・アナログ変換手
    段と、 適応ディジタルフィルタと加算器とを有し、前記ディジ
    タル・アナログ変換手段へ入力される前記ディジタル信
    号を参照信号として前記アナログ・ディジタル変換手段
    から出力される前記ディジタル信号の音響系反響信号を
    抑圧する音響系エコーキャンセル手段とを備えたことを
    特徴とする請求項1,2または3記載の反響抑圧装置。
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