JPH05283323A - X線露光用マスクの製造方法およびそれに用いるブランク - Google Patents
X線露光用マスクの製造方法およびそれに用いるブランクInfo
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- JPH05283323A JPH05283323A JP10581892A JP10581892A JPH05283323A JP H05283323 A JPH05283323 A JP H05283323A JP 10581892 A JP10581892 A JP 10581892A JP 10581892 A JP10581892 A JP 10581892A JP H05283323 A JPH05283323 A JP H05283323A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パターン位置精度の高いX線露光用マスクの
製造方法を提供する。 【構成】 シリコン基板1上にX線透過支持膜2および
X線吸収体薄膜3を順に形成したブランク用基板4を使
用し、このブランク用基板4の裏面側にシリコンと共晶
を形成し且つアルカリ耐性を有する保護膜6で全面被覆
された補強フレーム5を共晶接合により接着した後に、
前記X線吸収体薄膜3のパターニングを行ない、その後
に前記基板1のバックエッチングを行なう。
製造方法を提供する。 【構成】 シリコン基板1上にX線透過支持膜2および
X線吸収体薄膜3を順に形成したブランク用基板4を使
用し、このブランク用基板4の裏面側にシリコンと共晶
を形成し且つアルカリ耐性を有する保護膜6で全面被覆
された補強フレーム5を共晶接合により接着した後に、
前記X線吸収体薄膜3のパターニングを行ない、その後
に前記基板1のバックエッチングを行なう。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線露光用マスク(以
下「X線マスク」と称す。)の製造方法に関し、さらに
詳しくは、パターン位置精度の高いX線マスクを得る製
造方法に関するものである。
下「X線マスク」と称す。)の製造方法に関し、さらに
詳しくは、パターン位置精度の高いX線マスクを得る製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のX線マスクの代表的な製造方法を
図3に従って説明すると、まず同図(a)に示すよう
な、基板11上にX線透過支持膜12およびX線吸収体薄膜
13をこの順に形成し、かつ基板11の裏面にバックエッチ
ング用マスク14を形成してなるブランク用基板15の表面
に、通常の電子線リソグラフィによるレジストパターン
16を形成する(同図(b)参照)。次いで、X線吸収体
薄膜13のエッチングを行なってX線吸収体のパターン1
3′を形成した後、基板11のバックエッチングを行ない
(同図(c),(d)参照)、最後に接着剤17を介して
補強フレーム18を接着する(同図(e)参照)。
図3に従って説明すると、まず同図(a)に示すよう
な、基板11上にX線透過支持膜12およびX線吸収体薄膜
13をこの順に形成し、かつ基板11の裏面にバックエッチ
ング用マスク14を形成してなるブランク用基板15の表面
に、通常の電子線リソグラフィによるレジストパターン
16を形成する(同図(b)参照)。次いで、X線吸収体
薄膜13のエッチングを行なってX線吸収体のパターン1
3′を形成した後、基板11のバックエッチングを行ない
(同図(c),(d)参照)、最後に接着剤17を介して
補強フレーム18を接着する(同図(e)参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、X線マ
スクは、X線吸収体のパターン13′を直接保持するX線
透過支持膜12が2μm程度の薄膜であるために、パター
ンの位置ずれが生じ易い。特に、従来方法では、基板
(通常はシリコンウェハー)をバックエッチングする前
後のX線透過支持膜12の内部応力による位置ずれと、補
強フレーム18を接着する前後の位置ずれとが生じ易く、
これらの位置ずれをいかに抑えられるかがクォーターミ
クロンレベルの微細パターンに係わるX線マスクにおい
て実用化の重要な鍵を握っているといえる。
スクは、X線吸収体のパターン13′を直接保持するX線
透過支持膜12が2μm程度の薄膜であるために、パター
ンの位置ずれが生じ易い。特に、従来方法では、基板
(通常はシリコンウェハー)をバックエッチングする前
後のX線透過支持膜12の内部応力による位置ずれと、補
強フレーム18を接着する前後の位置ずれとが生じ易く、
これらの位置ずれをいかに抑えられるかがクォーターミ
クロンレベルの微細パターンに係わるX線マスクにおい
て実用化の重要な鍵を握っているといえる。
【0004】この問題に対処するために、X線透過支持
膜12の内部応力を制御する方法や、また図4に示す如
く、最初に基板11のバックエッチングを行なってから
(同図(a),(b)参照)、レジストパターニング
(同図(c)参照)、X線吸収体薄膜のパターニング
(同図(d)参照)、及び補強フレームの接着(同図
(e)参照)を行なう方法が試みられている。しかし、
前者の方法は、均一な膜質で内部応力を高精度に制御す
ることが難しく、また後者の方法では、薄膜の状態で真
空装置に入れることによるリスク、及びエッチング中の
薄膜の過剰な温度上昇を避けられず、またバックエッチ
ングを先に行なうと、補強フレームとの接着面となるバ
ックエッチング用マスク面が荒れてしまい、接着後の基
板の平面歪の原因となる等の問題を有している。
膜12の内部応力を制御する方法や、また図4に示す如
く、最初に基板11のバックエッチングを行なってから
(同図(a),(b)参照)、レジストパターニング
(同図(c)参照)、X線吸収体薄膜のパターニング
(同図(d)参照)、及び補強フレームの接着(同図
(e)参照)を行なう方法が試みられている。しかし、
前者の方法は、均一な膜質で内部応力を高精度に制御す
ることが難しく、また後者の方法では、薄膜の状態で真
空装置に入れることによるリスク、及びエッチング中の
薄膜の過剰な温度上昇を避けられず、またバックエッチ
ングを先に行なうと、補強フレームとの接着面となるバ
ックエッチング用マスク面が荒れてしまい、接着後の基
板の平面歪の原因となる等の問題を有している。
【0005】本発明はかかる従来の問題に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、パターン位置精度の
高いX線マスクを得ることのできる製造方法を提供する
ことにある。
もので、その目的とするところは、パターン位置精度の
高いX線マスクを得ることのできる製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、少なくとも以下の工程、すなわ
ちシリコン基板上にX線透過支持膜およびX線吸収体薄
膜をこの順に形成してなるブランク用基板の反対面側
に、シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する
保護膜により全面被覆された補強フレームを接着した
後、前記X線吸収体薄膜のパターニングを行ない、その
後に前記基板のバックエッチングを行なう工程、を具備
することを特徴とするX線マスクの製造方法である。
に、請求項1の発明は、少なくとも以下の工程、すなわ
ちシリコン基板上にX線透過支持膜およびX線吸収体薄
膜をこの順に形成してなるブランク用基板の反対面側
に、シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する
保護膜により全面被覆された補強フレームを接着した
後、前記X線吸収体薄膜のパターニングを行ない、その
後に前記基板のバックエッチングを行なう工程、を具備
することを特徴とするX線マスクの製造方法である。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、前
記シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する保
護膜の材質が、金、銀、銅および鉄のうちのいずれか、
または組み合わせよりなることを特徴とする。
記シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する保
護膜の材質が、金、銀、銅および鉄のうちのいずれか、
または組み合わせよりなることを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1乃至2におい
て、前記補強フレームの接着が、共晶接合により行なわ
れることを特徴とする。
て、前記補強フレームの接着が、共晶接合により行なわ
れることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、少なくとも、シリコン
基板上にX線透過支持膜の層およびX線吸収体薄膜の層
がこの順に形成されてなるブランク用基板の反対面側
に、シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する
保護膜により全面被覆された補強フレームが接着されて
なることを特徴とするX線マスクの製造方法に用いるブ
ランクである。
基板上にX線透過支持膜の層およびX線吸収体薄膜の層
がこの順に形成されてなるブランク用基板の反対面側
に、シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する
保護膜により全面被覆された補強フレームが接着されて
なることを特徴とするX線マスクの製造方法に用いるブ
ランクである。
【0010】請求項5の発明は、請求項4において、前
記シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する保
護膜の材質が、金、銀、銅および鉄のうちのいずれか、
または組み合わせよりなることを特徴とする。
記シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する保
護膜の材質が、金、銀、銅および鉄のうちのいずれか、
または組み合わせよりなることを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項4乃至5におい
て、前記補強フレームの接着が、共晶接合により行なわ
れることを特徴とする。
て、前記補強フレームの接着が、共晶接合により行なわ
れることを特徴とする。
【0012】このような本発明にあっては、シリコン基
板との共晶接合による補強フレームの接着工程を先に行
ない、しかる後にパターニング工程及び補強フレームを
マスクとするバックエッチング工程を行なうので、バッ
クエッチングの段階ではすでに補強フレームが接着され
ており、負荷が大きくなるので、通常バックエッチング
後にX線透過支持膜の内部応力により生じる反りやパタ
ーンの位置ずれがなくなる。また、従来補強フレームの
接着の際に使用していた接着剤の厚さムラや接着剤の収
縮による基板の平面歪による位置ずれもなくなる。
板との共晶接合による補強フレームの接着工程を先に行
ない、しかる後にパターニング工程及び補強フレームを
マスクとするバックエッチング工程を行なうので、バッ
クエッチングの段階ではすでに補強フレームが接着され
ており、負荷が大きくなるので、通常バックエッチング
後にX線透過支持膜の内部応力により生じる反りやパタ
ーンの位置ずれがなくなる。また、従来補強フレームの
接着の際に使用していた接着剤の厚さムラや接着剤の収
縮による基板の平面歪による位置ずれもなくなる。
【0013】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明のX線マスクの製造方法を
工程順に示す断面図である。
工程順に示す断面図である。
【0015】シリコンウェハーなどのシリコン基板1上
に、公知のスパッタリング法、CVD法、蒸着法などの
薄膜形成方法を用いて、X線透過支持膜(例えばSiN
x ,SiCなど)2およびX線吸収体薄膜(例えばタン
タル、タングステンなど)3をこの順に形成してなるブ
ランク用基板4(同図(a)参照)を用い、まず該ブラ
ンク用基板4の裏面側に、シリコンと共晶を形成し且つ
アルカリ耐性を有する保護膜6で全面被覆された補強フ
レーム5を接着する(同図(b)参照)。
に、公知のスパッタリング法、CVD法、蒸着法などの
薄膜形成方法を用いて、X線透過支持膜(例えばSiN
x ,SiCなど)2およびX線吸収体薄膜(例えばタン
タル、タングステンなど)3をこの順に形成してなるブ
ランク用基板4(同図(a)参照)を用い、まず該ブラ
ンク用基板4の裏面側に、シリコンと共晶を形成し且つ
アルカリ耐性を有する保護膜6で全面被覆された補強フ
レーム5を接着する(同図(b)参照)。
【0016】シリコンと共晶を形成し且つアルカリ耐性
を有する保護膜6の材質は、具体的には金、銀、鉄、銅
などの金属であり、これを蒸着法などの薄膜形成手段を
用いて石英、パイレックスガラスなどでできた補強フレ
ーム5の全面に成膜して被覆する。この保護膜6の厚さ
は 0.5μm程度が適当である。
を有する保護膜6の材質は、具体的には金、銀、鉄、銅
などの金属であり、これを蒸着法などの薄膜形成手段を
用いて石英、パイレックスガラスなどでできた補強フレ
ーム5の全面に成膜して被覆する。この保護膜6の厚さ
は 0.5μm程度が適当である。
【0017】なお、ブランク用基板4の裏面側、つまり
シリコン基板1と上記保護膜6で全面被覆された補強フ
レーム5とを接着する方法としては、例えば補強フレー
ム5を加熱しながら超音波振動を加えてシリコン基板1
と凝融着を行なう。このようにすると、シリコン基板1
と保護膜6とが共晶接合により高精度で短時間に接着す
る。
シリコン基板1と上記保護膜6で全面被覆された補強フ
レーム5とを接着する方法としては、例えば補強フレー
ム5を加熱しながら超音波振動を加えてシリコン基板1
と凝融着を行なう。このようにすると、シリコン基板1
と保護膜6とが共晶接合により高精度で短時間に接着す
る。
【0018】次に、ブランク用基板4のパターニングを
行なう。該パターニングは、まず、通常の電子線リソグ
ラフィを用いてブランク用基板4の表面にレジストパタ
ーン7を形成した後(同図(c)参照)、ブランク用基
板4の最上層であるX線吸収体薄膜3のエッチングを行
なってこれをX線吸収体パターン3′とし、レジストパ
ターン7のアッシングを行なう(同図(d)参照)。エ
ッチングは、薄膜の材質にもよるが、高精度のパターニ
ングが可能であることから、ドライエッチングが望まし
い。
行なう。該パターニングは、まず、通常の電子線リソグ
ラフィを用いてブランク用基板4の表面にレジストパタ
ーン7を形成した後(同図(c)参照)、ブランク用基
板4の最上層であるX線吸収体薄膜3のエッチングを行
なってこれをX線吸収体パターン3′とし、レジストパ
ターン7のアッシングを行なう(同図(d)参照)。エ
ッチングは、薄膜の材質にもよるが、高精度のパターニ
ングが可能であることから、ドライエッチングが望まし
い。
【0019】続いて、裏面側から保護膜6で被覆された
補強フレーム5をマスクとした基板1のバックエッチン
グを行なう(同図(e)参照)。このバックエッチング
は、一般的なシリコンウェハーを使用する場合には、熱
アルカリによるウェットエッチングが便利である。保護
膜6はアルカリ耐性を有する材質からなるため、かかる
保護膜で被覆した補強フレームをマスクとした基板のバ
ックエッチングが容易に行える。従って、従来法の如き
バックエッチング用のマスクを設ける必要がない。
補強フレーム5をマスクとした基板1のバックエッチン
グを行なう(同図(e)参照)。このバックエッチング
は、一般的なシリコンウェハーを使用する場合には、熱
アルカリによるウェットエッチングが便利である。保護
膜6はアルカリ耐性を有する材質からなるため、かかる
保護膜で被覆した補強フレームをマスクとした基板のバ
ックエッチングが容易に行える。従って、従来法の如き
バックエッチング用のマスクを設ける必要がない。
【0020】このようにして、本発明のX線マスクが出
来上がるが、以上説明した工程とは違って、例えば図2
の(c′)〜(e′)に示すように、レジストのパター
ニングの段階で基板1のバックエッチングを途中まで行
なっておき、X線吸収体薄膜3のエッチングを終了して
から、基板1のバックエッチングを最後まで完了するよ
うな工程で製造しても構わない。
来上がるが、以上説明した工程とは違って、例えば図2
の(c′)〜(e′)に示すように、レジストのパター
ニングの段階で基板1のバックエッチングを途中まで行
なっておき、X線吸収体薄膜3のエッチングを終了して
から、基板1のバックエッチングを最後まで完了するよ
うな工程で製造しても構わない。
【0021】
【作用】本発明の方法では、以上の如く、最初に補強フ
レーム5の接着工程を行なうので、基板1のバックエッ
チングを行なっても、すでに補強フレーム5が接着され
て負荷が大きくなっているために、通常バックエッチン
グ後にX線透過支持膜2の内部応力によって生じる基板
1の反りやパターンの位置ずれが少なくなる。また、シ
リコン基板1との共晶接合による補強フレーム5の接着
工程を行なうので、従来補強フレームの接着の際に使用
していた接着剤の厚さムラや接着剤の収縮による基板の
平面歪による位置ずれもなくなる。
レーム5の接着工程を行なうので、基板1のバックエッ
チングを行なっても、すでに補強フレーム5が接着され
て負荷が大きくなっているために、通常バックエッチン
グ後にX線透過支持膜2の内部応力によって生じる基板
1の反りやパターンの位置ずれが少なくなる。また、シ
リコン基板1との共晶接合による補強フレーム5の接着
工程を行なうので、従来補強フレームの接着の際に使用
していた接着剤の厚さムラや接着剤の収縮による基板の
平面歪による位置ずれもなくなる。
【0022】また、従来方法のごとく、補強フレームの
接着工程よりも基板のバックエッチング工程を先に行な
うと、補強フレームとの接着面になるバックエッチング
用マスク面が荒れてしまい、接着後の基板の平面歪の原
因となるが、本発明の方法ではかかる不都合もなくな
る。
接着工程よりも基板のバックエッチング工程を先に行な
うと、補強フレームとの接着面になるバックエッチング
用マスク面が荒れてしまい、接着後の基板の平面歪の原
因となるが、本発明の方法ではかかる不都合もなくな
る。
【0023】またさらに、本発明の方法は、パターニン
グ工程においては基板1はバックエッチングされていな
いので、真空装置である電子線描画機やドライエッチン
グ装置に薄膜の状態で入れなくてよいため、従来のバッ
クエッチング工程を最初に行なう方法(図4参照)にお
ける如きリスクは全くない。
グ工程においては基板1はバックエッチングされていな
いので、真空装置である電子線描画機やドライエッチン
グ装置に薄膜の状態で入れなくてよいため、従来のバッ
クエッチング工程を最初に行なう方法(図4参照)にお
ける如きリスクは全くない。
【0024】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0025】3インチ径1mm厚で面方位< 100>のシリ
コンウェハー基板上に、X線透過支持膜として2μm厚
のSiNx を減圧CVD法により形成し、その上にX線
吸収体薄膜として 0.7μm厚のタンタル(Ta)をスパ
ッタリングにより形成したブランク用基板から、図1に
示す工程に従って本発明のX線マスクを作製した。
コンウェハー基板上に、X線透過支持膜として2μm厚
のSiNx を減圧CVD法により形成し、その上にX線
吸収体薄膜として 0.7μm厚のタンタル(Ta)をスパ
ッタリングにより形成したブランク用基板から、図1に
示す工程に従って本発明のX線マスクを作製した。
【0026】まず、5インチ角5mm厚のパイレックスガ
ラス製の補強フレームの全面に保護膜として 0.5μm厚
の金薄膜を蒸着法により形成し、これを 400℃で加熱し
ながら超音波振動を加えて凝融着を行ない上記のブラン
ク用基板の裏面側にこの補強フレームを接合した。
ラス製の補強フレームの全面に保護膜として 0.5μm厚
の金薄膜を蒸着法により形成し、これを 400℃で加熱し
ながら超音波振動を加えて凝融着を行ない上記のブラン
ク用基板の裏面側にこの補強フレームを接合した。
【0027】次に、ブランク用基板の表面に電子線レジ
ストを塗布し、これに電子線描画機によるパターン描画
を行なった後、所定の現像を行ない、レジストパターン
を形成した。続いて、CBrF3 ガスの反応性イオンエ
ッチングによりX線吸収体薄膜のエッチングを行ない、
X線吸収体パターンを形成し、前記レジストパターンは
アッシングにより除去した。
ストを塗布し、これに電子線描画機によるパターン描画
を行なった後、所定の現像を行ない、レジストパターン
を形成した。続いて、CBrF3 ガスの反応性イオンエ
ッチングによりX線吸収体薄膜のエッチングを行ない、
X線吸収体パターンを形成し、前記レジストパターンは
アッシングにより除去した。
【0028】最後に、熱アルカリを用いたウェットエッ
チングにより裏面側からの基板のバックエッチングを行
なった。
チングにより裏面側からの基板のバックエッチングを行
なった。
【0029】このようにして作製した本発明のX線マス
クについて、以下の条件で、描画後のパターン位置を基
準とした場合の最終工程のバックエッチング後のパター
ン位置ずれを測定したところ、3σで0.05μm以下の位
置精度が得られた。
クについて、以下の条件で、描画後のパターン位置を基
準とした場合の最終工程のバックエッチング後のパター
ン位置ずれを測定したところ、3σで0.05μm以下の位
置精度が得られた。
【0030】 測定条件 ・測定領域 :25mm角 ・測定ピッチ : 2.5mm ・測定パターン:十字マーク ・測定装置 :光波2I(ニコン社製)
【0031】一方、上記と同一のブランク用基板を用
い、図3に示す従来工程に従って作製したX線マスクに
ついて、上記と同じ測定条件で、最終工程の補強フレー
ム接着後の位置精度を測定したところ、3σで 0.1μm
以上であり、本発明方法に比べて著しく位置精度に劣っ
ていた。
い、図3に示す従来工程に従って作製したX線マスクに
ついて、上記と同じ測定条件で、最終工程の補強フレー
ム接着後の位置精度を測定したところ、3σで 0.1μm
以上であり、本発明方法に比べて著しく位置精度に劣っ
ていた。
【0032】また、図4に示す従来工程によりX線マス
クを作製し、同様にしてパターン位置精度を測定したと
ころ、3σで0.08μmであり、多少精度は改善されては
いるものの、本発明方法に比べるとまだ劣っており、し
かも薄膜の状態で真空装置に入れることによるリスクが
あり、さらにエッチング中の薄膜の過剰な温度上昇がみ
られた。
クを作製し、同様にしてパターン位置精度を測定したと
ころ、3σで0.08μmであり、多少精度は改善されては
いるものの、本発明方法に比べるとまだ劣っており、し
かも薄膜の状態で真空装置に入れることによるリスクが
あり、さらにエッチング中の薄膜の過剰な温度上昇がみ
られた。
【0033】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のX
線マスクの製造方法によれば、シリコンと共晶を形成し
且つアルカリ耐性を有する保護膜で全面被覆された補強
フレームの接着工程を最初に行ない、しかる後にパター
ニング工程及びバックエッチング工程を行なうようにし
たので、最後に基板のバックエッチングを行なっても、
すでに補強フレームが接着されて負荷が大きくなってい
るために、通常バックエッチング後にX線透過支持膜の
内部応力によって生じる基板の反りやパターンの位置ず
れが少なくなり、またシリコン基板との共晶接合による
補強フレームの接着工程を行なうので、高精度かつ短時
間で接着が行なえ、従来補強フレームの接着の際に使用
していた接着剤の厚さムラや接着剤の収縮による基板の
平面歪による位置ずれもなくなる。さらには補強フレー
ムとの接着後の基板の平面歪の原因となるバックエッチ
ング用マスク面が荒れるという従来の不都合もなくな
り、全体として非常にパターン位置精度の優れたX線マ
スクが得られる。
線マスクの製造方法によれば、シリコンと共晶を形成し
且つアルカリ耐性を有する保護膜で全面被覆された補強
フレームの接着工程を最初に行ない、しかる後にパター
ニング工程及びバックエッチング工程を行なうようにし
たので、最後に基板のバックエッチングを行なっても、
すでに補強フレームが接着されて負荷が大きくなってい
るために、通常バックエッチング後にX線透過支持膜の
内部応力によって生じる基板の反りやパターンの位置ず
れが少なくなり、またシリコン基板との共晶接合による
補強フレームの接着工程を行なうので、高精度かつ短時
間で接着が行なえ、従来補強フレームの接着の際に使用
していた接着剤の厚さムラや接着剤の収縮による基板の
平面歪による位置ずれもなくなる。さらには補強フレー
ムとの接着後の基板の平面歪の原因となるバックエッチ
ング用マスク面が荒れるという従来の不都合もなくな
り、全体として非常にパターン位置精度の優れたX線マ
スクが得られる。
【0034】また、本発明のX線マスクの製造方法によ
れば、保護膜で被覆された補強フレームをマスクとした
基板のバックエッチングが行えるので、従来方法におけ
る如きバックエッチング用のマスクをわざわざ形成する
必要がない。
れば、保護膜で被覆された補強フレームをマスクとした
基板のバックエッチングが行えるので、従来方法におけ
る如きバックエッチング用のマスクをわざわざ形成する
必要がない。
【0035】さらに、本発明のX線マスクの製造方法に
よれば、パターニング工程において、従来方法における
如き薄膜の状態で電子線描画機やドライエッチング装置
等の真空装置に入れることによるリスクを考慮する必要
は全くない。
よれば、パターニング工程において、従来方法における
如き薄膜の状態で電子線描画機やドライエッチング装置
等の真空装置に入れることによるリスクを考慮する必要
は全くない。
【図1】本発明のX線マスクの製造方法の一例を工程順
に示す断面図である。
に示す断面図である。
【図2】本発明のX線マスクの製造方法の他の例を一部
の工程順に示す断面図である。
の工程順に示す断面図である。
【図3】従来のX線マスクの製造方法の一例を工程順に
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】従来のX線マスクの製造方法の他の例を工程順
に示す断面図である。
に示す断面図である。
1,11 基板 2,12 X線透過支持膜 3,13 X線吸収体薄膜 3′,13′ X線吸収体パターン 4,15 ブランク用基板 5,18 補強フレーム 6 保護膜 7,16 レジストパターン 14 バックエッチング用マスク 17 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 欽司 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも以下の工程、すなわちシリコ
ン基板上にX線透過支持膜およびX線吸収体薄膜をこの
順に形成してなるブランク用基板の反対面側に、シリコ
ンと共晶を形成し且つアルカリ耐性を有する保護膜によ
り全面被覆された補強フレームを接着した後、前記X線
吸収体薄膜のパターニングを行ない、その後に前記基板
のバックエッチングを行なう工程、を具備することを特
徴とするX線露光用マスクの製造方法。 - 【請求項2】 前記シリコンと共晶を形成し且つアルカ
リ耐性を有する保護膜の材質が、金、銀、銅および鉄の
うちのいずれか、または組み合わせよりなることを特徴
とする請求項1記載のX線露光用マスクの製造方法。 - 【請求項3】 前記補強フレームの接着が、共晶接合に
より行なわれることを特徴とする請求項1乃至2記載の
X線露光用マスクの製造方法。 - 【請求項4】 少なくとも、シリコン基板上にX線透過
支持膜の層およびX線吸収体薄膜の層がこの順に形成さ
れてなるブランク用基板の反対面側に、シリコンと共晶
を形成し且つアルカリ耐性を有する保護膜により全面被
覆された補強フレームが接着されてなることを特徴とす
るX線露光用マスクの製造方法に用いるブランク。 - 【請求項5】 前記シリコンと共晶を形成し且つアルカ
リ耐性を有する保護膜の材質が、金、銀、銅および鉄の
うちのいずれか、または組み合わせよりなることを特徴
とする請求項4記載のX線露光用マスクの製造方法に用
いるブランク。 - 【請求項6】 前記補強フレームの接着が、共晶接合に
より行なわれることを特徴とする請求項4乃至5記載の
X線露光用マスクの製造方法に用いるブランク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10581892A JPH05283323A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | X線露光用マスクの製造方法およびそれに用いるブランク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10581892A JPH05283323A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | X線露光用マスクの製造方法およびそれに用いるブランク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05283323A true JPH05283323A (ja) | 1993-10-29 |
Family
ID=14417665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10581892A Pending JPH05283323A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | X線露光用マスクの製造方法およびそれに用いるブランク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05283323A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005050719A1 (en) * | 2003-11-20 | 2005-06-02 | Iucf-Hyu (Industry-University Cooperation Foundation Hanyang University) | Fabrication method of extreme ultraviolet radiation mask mirror using atomic force microscope lithography |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP10581892A patent/JPH05283323A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005050719A1 (en) * | 2003-11-20 | 2005-06-02 | Iucf-Hyu (Industry-University Cooperation Foundation Hanyang University) | Fabrication method of extreme ultraviolet radiation mask mirror using atomic force microscope lithography |
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