JPH05280339A - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JPH05280339A
JPH05280339A JP7397592A JP7397592A JPH05280339A JP H05280339 A JPH05280339 A JP H05280339A JP 7397592 A JP7397592 A JP 7397592A JP 7397592 A JP7397592 A JP 7397592A JP H05280339 A JPH05280339 A JP H05280339A
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JP
Japan
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combustion
air
rich
mixture layer
lean
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Application number
JP7397592A
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English (en)
Inventor
Seiji Tajima
誠司 田島
Hirotaka Tamasato
裕孝 玉里
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成層燃焼エンジンのトルク増大を実現する。 【構成】 ピストン3の頂面を段付状として吸気ポート
5側と排気ポート7側で燃焼室空間の圧縮方向の高さに
差をつけ、高さの小さい領域にリッチ混合気の層を形成
し、高さの大きい領域にリーン混合気の層を形成するよ
うにして、リッチ側の圧縮率をリーン側に対し高くす
る。また、ロータリピストンエンジンではロータリセス
をエキセントリックシャフト方向に段差を有するものと
し、また、場合によりロータ回転方向にも段差を設ける
ようにする。また、燃焼温度を高めるためにはリッチ側
を冷却されにくい構造とする。 【効果】 リッチ側の燃焼圧力が高くなるとともにガス
噴出効果でリーン側の燃焼性が向上し、トルクが増大す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成層燃焼を行わせるエン
ジンの燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混合
気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成し、
リッチ側を先に着火させ、その燃焼火炎をリーン側に伝
播させることによって燃焼を行うようにしたエンジン
が、例えば特開平3−185213号公報に記載されて
いるように従来から知られている。このような成層燃焼
を行うエンジンによれば、全体としての空燃比は大きく
ても着火性を確保して安定した燃焼を得ることができ、
よって、燃費やエミッション性能の向上を図ることがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように燃焼室内
の混合気を層状化してリッチ側で着火させるようにした
エンジンでは、着火直後にリッチ側で急激な燃焼が起こ
るため、着火直後は均一混合気のエンジンに比べて燃焼
圧力が高めに推移するが、燃焼がリーン側に移った後は
燃焼が緩慢となるため、均一混合気のエンジンの場合よ
りも燃焼圧力が低くなる。ところが、この場合に、リッ
チ側の燃焼からリーン側の燃焼への移行は一般には燃焼
圧力のエンジントルクへの伝達関数が最大となるクラン
ク角より前であって、リーン側の燃焼に移行した後で伝
達関数が大きくなるため、リッチ側で圧力上昇しても、
それがトルク増大に結び付かない。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、成層燃焼を行わせるエンジンにおいてリッチ
側での燃焼圧力を高めるとともにリーン側での燃焼を促
進してトルク増大を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエンジンの
燃焼制御装置は、燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混
合気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成
し、リッチ混合気の層を先に着火させ、その燃焼火炎を
リーン混合気の層に伝播させて燃焼を行うエンジンにお
いて、リッチ混合気の層の圧縮率を前記リーン混合気の
層の圧縮率より高くする手段を設けたことを特徴とす
る。
【0006】また、本発明に係るエンジンの燃焼制御装
置は、燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混合気の層と
空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成し、リッチ混
合気の層を先に着火させ、その燃焼火炎をリーン混合気
の層に伝播させて燃焼を行うエンジンにおいて、リッチ
混合気の層の温度をリーン混合気の層の温度より高くす
る手段を設けたことを特徴とする。
【0007】また、本発明に係るエンジンの燃焼制御装
置は、上記二つの構成を併せ持つものとすることがで
き、その場合の構成は、燃焼室空間に空燃比の小さいリ
ッチ混合気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを
形成し、リッチ混合気の層を先に着火させ、その燃焼火
炎をリーン混合気の層に伝播させて燃焼を行うエンジン
において、リッチ混合気の層の圧縮率をリーン混合気の
層の圧縮率より高くする手段を設けるとともに、リッチ
混合気の層の温度をリーン混合気の層の温度より高くす
る手段を設けたことを特徴とする。
【0008】また、リッチ混合気の層の圧縮率をリーン
混合気の層の圧縮率より高くするものでは、燃焼室空間
の高さがリッチ混合気の層を形成する部位で小さくされ
リーン混合気の層を形成する部位で大きくされたものと
することができる。
【0009】また、本発明は、ロータを挟む両サイドハ
ウジングに吸気ポートが設けられ、一方のサイドハウジ
ングの吸気ポートからリッチ混合気が供給され他方のサ
イドハウジングの吸気ポートからリーン混合気が供給さ
れるロータリピストンエンジンに適用することができ、
その場合、ロータの外周面に設けられたロータリセス
を、リッチ混合気の層の圧縮率をリッチ混合気の層の圧
縮率より高くようエキセントリックシャフト方向のリッ
チ混合気供給側で浅くすることができ、また、更に、火
炎伝播方向に合わせてロータリセスをロータ回転方向の
トレーリング側で浅くすることもできる。
【0010】
【作用】燃焼室空間の高さをリッチ混合気の層を形成す
る部位で小さくしリーン混合気の層を形成する部位で大
きくするなどの手段によってリッチ混合気の層の圧縮率
がリーン混合気の層の圧縮率より高くされることによ
り、リッチ側の着火性および燃焼速度が高まるととも
に、圧縮時に圧力差が生じてリッチ側からリーン側へガ
スが噴出し、それにより火炎伝播速度が大きくなってリ
ーン側の燃焼が促進される。
【0011】また、リッチ混合気の層の温度をリーン混
合気の層の温度より高くする手段が設けられることによ
り、リッチ側での着火性および燃焼速度が一層高まる。
【0012】また、特にロータリピストンエンジンにお
いて、ロータを挟む両サイドハウジングに吸気ポートが
設けられ、一方のサイドハウジングの吸気ポートからリ
ッチ混合気が供給され他方のサイドハウジングの吸気ポ
ートからリーン混合気が供給される場合に、エキセント
リックシャフト方向の一方にリッチ混合気の層が形成さ
れ他方にリーン混合気の層が形成される。そして、この
場合に、ロータリセスがエキセントリックシャフト方向
のリッチ混合気供給側で浅くされることにより、また、
更に、火炎伝播方向に合わせてロータリセスをロータ回
転方向のトレーリング側で浅くされることによって、リ
ッチ側の着火性および燃焼速度が高まるとともに、圧力
差によってリッチ側からリーン側へガスが噴出し火炎伝
播速度が大きくなってリーン側の燃焼が促進される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】図1はレシプロエンジンに適用した本発明
の第1実施例の全体図である。この実施例において、エ
ンジン1はシリンダ2内をピストン3が往復することに
よって吸入,圧縮,膨張および排気の4行程のサイクル
を行い、その膨張行程でピストン3に作用するガス圧を
クランク機構を介し軸トルクに変換するものであって、
シリンダ2の上部には吸気弁4によって開閉される吸気
ポート5と排気弁6によって開閉される排気ポート7が
設けられ、また、吸気ポート5側に偏った位置に点火プ
ラグ8が設けられている。また、吸気通路9には吸気ポ
ート5に向けて燃料を噴射するようフューエルインジェ
クタ10が設けられている。
【0015】この実施例では、ピストン3の頂面は、吸
気ポート5側で高くて排気ポート7側で低くなるよう段
付状とされ、したがって、ピストン3上面で規定される
燃焼室空間Sは吸気ポート5側で圧縮方向の高さが小さ
く排気ポート7側で高さが大きくなっている。
【0016】燃料は上記のように吸気ポート5へ向けて
噴射され、そのため、吸気ポート5側の例えば図の鎖線
Aで示す領域はリッチ混合気の層となり、排気ポート7
側の例えば鎖線Bで示す領域はリーン混合気の層とな
る。そして、この状態で点火プラグ8によってリッチ混
合気が先に着火される。その際、リッチ混合気の層Aは
燃焼室空間Sの高さが小さい部位にあって圧縮率が高く
なるため、その分着火性および燃焼速度が高くなり、よ
って燃焼圧力が高くなる。また、リーン混合気の層Bは
燃焼室空間Sの高さが大きい部位にあって圧縮率が低く
なるため、圧縮時にリッチ側とリーン側との間に圧力差
が発生してリッチ側からリーン側へ火炎とともにガスが
噴出する。そのため、リーン側への火炎伝播速度が大き
くなりリーン混合気の層Bの燃焼性が向上する。
【0017】図2は上記燃焼経過を示す圧力変化をエン
ジンへの伝達関数とともに示す特性図である。この実施
例によれば、シリンダ内圧力(プラグ付近の圧力)は実
線で示すようにリッチ側の燃焼によって急上昇し、リッ
チ側とリーン側との圧縮率に差を設けない従来の成層燃
焼(鎖線で示す)の場合より高くなる。また、従来の成
層燃焼によれば、図に鎖線で示すようにリーン燃焼に移
行したときに燃焼が緩慢になってシリンダ内圧が落ち込
むが、この実施例によればリーン側の燃焼への移行時に
ガス噴出効果でリーン側の燃焼が促進され、その結果、
少なくともリーン燃焼移行直後に伝達関数の大きいクラ
ンク角領域でシリンダ内圧の落ち込むのが防止される。
なお、図に破線で示す圧力特性は従来の均一燃焼の場合
を示している。
【0018】図3は、やはりレシプロエンジンに適用し
た本発明の第2実施例の全体図である。この実施例の場
合、フューエルインジェクタ10はシリンダ2内の上部
中央寄りに、ピストン3の頂面中央に向けて直接燃料を
噴射するよう取り付けられ、このフューエルインジェク
タ10に近接して点火プラグ8が設けられている。そし
て、ピストン3の頂面は、中央部が高くて、その周囲が
低くなるよう段付状に形成され、これにより、燃焼室空
間Sは、中央部では圧縮方向の高さが小さく周辺部で高
さが大きくなっている。それ以外の構成は先の第1実施
例と同様であるので、共通する部分に同一の符号を付す
にとどめ、説明を省略する。
【0019】この実施例では、燃料は上記のようにピス
トン3の頂面中央に向けて噴射され、それによって、中
央の例えば図に鎖線Aで示す領域ではリッチ混合気の層
が形成され、周辺の例えば鎖線Bで示す領域はリーン混
合気の層となる。この場合も、燃焼経過は先の第1実施
例の場合と同様となり、リッチ側の着火性および燃焼速
度が高くなり燃焼圧力が高くなるとともに、リーン側は
ガス噴出効果によって燃焼性が向上する。
【0020】図4は、やはりレシプロエンジンに適用し
た本発明の第3実施例の全体図である。この実施例の場
合、燃焼室空間Sは排気ポート7側で上方に膨らんだ形
状とされ、ピストン3の頂面は略フラットに形成されて
いる。また、それ以外の構成は先の第1実施例と同様で
あるので、この場合も共通する部分に同一の符号を付す
にとどめて説明を省略する。
【0021】この実施例では、第1実施例と同様に、吸
気ポート5側の例えば図に鎖線Aで示す領域ではリッチ
混合気の層が形成され、排気ポート7側の例えば鎖線B
で示す領域はリーン混合気の層となる。この場合も、燃
焼経過は第1実施例の場合と同様であり、リッチ側の着
火性および燃焼速度が高くなり燃焼圧力が高くなるとと
もに、リーン側はガス噴出効果によって燃焼性が向上す
る。
【0022】図5は、やはりレシプロエンジンに適用し
た本発明の第4実施例の全体図である。この実施例で
は、エンジン1は、やはりシリンダブロック2a内をピ
ストン3が往復することによって吸入,圧縮,膨張およ
び排気の4行程のサイクルを行い、その膨張行程でピス
トン3に作用するガス圧をクランク機構を介し軸トルク
に変換するものである。また、このエンジン1は水冷で
あって、シリンダブロック2aおよびシリンダヘッド2
bにそれぞれ冷却水循環用のウォータジャケット11が
設けられている。そして、シリンダヘッド2bには吸気
弁4によって開閉される吸気ポート5と排気弁6によっ
て開閉される排気ポート7が設けられ、吸気ポート5側
に偏った位置に点火プラグ8が設けられている。また、
吸気ポート5に向けて燃料を噴射するよう吸気ポート5
の直上流にフューエルインジェクタ(図示せず)が設け
られている。
【0023】また、シリンダブロック2aおよびシリン
ダヘッド2bに設けられた上記ウォータジャケット11
は、吸気ポート5側では容積が小さくてシリンダ内壁と
の距離が大きくされ、排気ポート7側では容積が大きく
てシリンダ内壁との距離が小さくされている。したがっ
て、吸気ポート5側は冷却されにくく排気ポート7側は
冷却されやすい。
【0024】この実施例の場合、燃料が上記のように吸
気ポート5へ向けて噴射されることにより、吸気ポート
5側の例えば図に鎖線Aで示す領域がリッチ混合気の層
となり、排気ポート7側の例えば鎖線Bで示す領域はリ
ーン混合気の層となる。そして、この状態で点火プラグ
8によりリッチ混合気の層がまず着火され、その燃焼火
炎がリーン側へ伝播される。その際、リッチ混合気は吸
気ポート5側にあって冷却されにくいため、燃焼温度が
上がって圧力が高くなる。そして、燃焼圧力が高くなる
分リーン側への火炎伝播速度が大きくなってリーン側の
燃焼性が向上する。
【0025】上記第1〜第4の各実施例では吸気ポート
が一つの場合を説明したが、本発明は吸気ポートを二つ
有するエンジンにも適用できる。すなわち、吸気ポート
を二つ有するエンジンの場合には、例えば図6に示すよ
うに二つの吸気ポート5a,5bに対してそれぞれフュ
ーエルインジェクタ10a,10bを設け、これら二つ
のフューエルインジェクタ10a,10bからの燃料噴
射量に差をつけることで燃焼室空間の混合気を層状化さ
せることができるが、その場合のリッチ層とリーン層の
位置に合わせて上記各実施例を変形することが可能であ
る。なお、図6はシリンダヘッド2bを下面から見た模
式図である。
【0026】図7はロータリピストンエンジンに適用し
た本発明の第5実施例の全体図、図8はこの実施例にお
けるロータを図7のA−A線で切った断面図、図9は同
ロータの側面図である。この実施例において、ロータリ
ピストンエンジン21はトロコイド曲線の内周面をもつ
ロータハウジング22と、その両側を覆うサイドハウジ
ング23a,23b(図では手前側のサイドハウジング
23aは省略している)と、トロコイドの内包絡線を基
本形状としたロータ24とからなり、ロータ24がエキ
セントリックシャフト25の偏心部で支持されて回転す
ることにより三つの作動室26a,26b,26cの容
積が変化して吸入,圧縮,膨張および排気の各行程を行
うよう構成されている。そして、その吸入行程側の作動
室26aに開口するよう両サイドハウジング23a,2
3bに吸気ポート27a,27b(図では手前側の吸気
口27aは省略している)が設けられ、また、排気行程
側の作動室26cに開口するようロータハウジング22
に排気ポート28が設けられている。また、圧縮行程側
の作動室26bには上死点位置を挟んでリーディング側
とトレーリング側にそれぞれ点火プラグ28a,28b
が設置されている。
【0027】また、両サイドハウジング23a,23b
の吸気ポート27a,27bから延びる吸気通路29
a,29bは、上流で集合して一つの吸気通路30とな
り、サージタンクを経てエアクリーナ(いずれも図示せ
ず)に接続されている。そして、図で裏側のサイドハウ
ジング23bから作動室に開口する吸気ポート27bの
上流位置に燃料噴射用のプライマリインジェクタ31p
が設けられ、更に、上流側吸気通路30には集合部直上
流の位置に燃料噴射用のセカンダリインジェクタ31s
が設けられている。また、ロータ24には三つのロータ
フランク面にそれぞれロータリセス32が設けられてい
る。そして、このロータリセス32には、図で裏側のサ
イドハウジング23bに近い側(32a)が浅くて手前
側(32b)が深くなるようエキセントリックシャフト
方向で段差が設けられている。
【0028】吸気行程側の作動室26aには両吸気ポー
ト27a,27bから新気が吸入される。その際、プラ
イマリインジェクタ31pから噴射された燃料は図で裏
側のサイドハウジング23bに設けられた吸気ポート2
7bから作動室26aに供給され、セカンダリインジェ
クタ31sから噴射された燃料は手前側の吸気ポート2
7aと裏側の吸気ポート27bから分かれて供給され
る。その結果、裏側の吸気ポート27bから供給される
燃料は手前側の吸気ポート27aから供給される燃料よ
りも多くなり、それによって、裏側のサイドハウジング
23bに近い側にリッチ混合気の層が形成され、手前側
にリーン混合気の層が形成される。そして、このリッチ
混合気の層が形成される側で上記のようにロータリセス
32が浅くされ燃焼室空間の高さが小さくなっているこ
とによって、リッチ混合気の層の圧縮率が高くなって着
火性および燃焼速度が高くなり、その分燃焼圧力が高く
なる。また、圧縮率の差によってリッチ側からリーン側
へのガス噴出の効果が生じ、それによってリーン側での
燃焼性が改善される。
【0029】図10はロータリピストンエンジンに適用
した本発明の第6実施例を示す構造図である。この実施
例のエンジンは、ロータハウジング22とサイドハウジ
ング23a,23bとロータ24とからなるものであっ
て、基本的な構造は先の第5実施例の場合の図7と同様
である。そして、ロータリセス32がエキセントリック
シャフト方向で浅い部分(32a)と深い部分(32
b)に段付けされている点も第5実施例と同様である。
また、この実施例では、ロータハウジング22の冷却水
通路33はロータリセス32の浅い部分(32a)と深
い部分(32b)に対応してエキセントリックシャフト
方向で流路面積に差が設けられ、かつ、ロータハウジン
グ内壁との距離に差が設けられて、ロータリセス32の
浅い部分(32a)が冷却されにくくされている。この
場合、ロータリセス32の浅い部分(32a)で燃焼す
るリッチ混合気の燃焼温度が一層高くなり、レシプロエ
ンジンの場合の先の第4実施例と同様の効果が発生す
る。
【0030】図11はロータリピストンエンジンに適用
した本発明の第7実施例を示す構造図である。この実施
例はやはりリッチ側の燃料温度を高めるようにしたもの
であって、ロータリセス32の浅い部分(32a)に対
応するロータハウジング22の内周面に断熱材34が埋
め込まれている。この場合も、ロータリセス32の浅い
部分(32a)で燃焼するリッチ混合気の燃焼温度が高
くなる。
【0031】図12はロータリピストンエンジンに適用
した本発明の第8実施例におけるロータの正面図、図1
3は同ロータの側面図である。この実施例のエンジンは
基本的には先の第5実施例のエンジンと同様であるが、
この場合、ロータリセス32にはエキセントリックシャ
フト方向の段差に加えて火炎伝播方向であるロータ回転
方向にも段差が設けられている。すなわち、エキセント
リックシャフト方向にはリッチ混合気の層が形成される
側(32a)が浅くてリーン混合気の層が形成される側
(32b)が深くされ、また、リッチ混合気の層が形成
される側(32a)ではロータ回転方向のトレーリング
側(32aT)に対しリーディング側(32aL)が深く
され、また、リーン混合気の層が形成される側(32
b)ではトレーリング側(32bT)に対しリーディン
グ側(32bL)が深くされている。このようにロータ
回転方向にも段差が設けられることにより、リッチ側の
圧力上昇とガス噴出によるリーン側の燃焼改善が一層効
果的に達成される。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、エンジンの成層燃焼におけるリッチ側での燃焼圧力
を高めるとともにリーン側での燃焼を促進してトルク増
大を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体図
【図2】本発明の第1実施例のエンジンの燃焼経過を示
す圧力変化をエンジンへの伝達関数とともに示す特性図
【図3】本発明の第2実施例の全体図
【図4】本発明の第3実施例の全体図
【図5】本発明の第4実施例の全体図
【図6】本発明の上記第1〜第4実施例の変形例におけ
るエンジンをシリンダヘッドの下面から見た模式図
【図7】本発明の第5実施例の全体図
【図8】本発明の第5実施例におけるロータを図7のA
−A線で切った断面図
【図9】本発明の第5実施例におけるロータの側面図
【図10】本発明の第6実施例を示す構造図
【図11】本発明の第7実施例を示す構造図
【図12】本発明の第8実施例におけるロータの正面図
【図13】本発明の第8実施例におけるロータの側面図
【符号の説明】
1 エンジン 2 シリンダ 3 ピストン 5 吸気ポート 8 点火プラグ 10 フューエルインジェクタ 11 ウォータジャケット 21 ロータリピストンエンジン 24 ロータ 27a,27b 吸気ポート 28a,28b 点火プラグ 31p プライマリインジェクタ 31s セカンダリインジェクタ 32 ロータリセス 33 冷却水通路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混合
    気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成し、
    前記リッチ混合気の層を先に着火させ、その燃焼火炎を
    前記リーン混合気の層に伝播させて燃焼を行うエンジン
    において、前記リッチ混合気の層の圧縮率を前記リーン
    混合気の層の圧縮率より高くする手段を設けたことを特
    徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混合
    気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成し、
    前記リッチ混合気の層を先に着火させ、その燃焼火炎を
    前記リーン混合気の層に伝播させて燃焼を行うエンジン
    において、前記リッチ混合気の層の温度を前記リーン混
    合気の層の温度より高くする手段を設けたことを特徴と
    するエンジンの燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 燃焼室空間に空燃比の小さいリッチ混合
    気の層と空燃比の大きいリーン混合気の層とを形成し、
    前記リッチ混合気の層を先に着火させ、その燃焼火炎を
    前記リーン混合気の層に伝播させて燃焼を行うエンジン
    において、前記リッチ混合気の層の圧縮率を前記リーン
    混合気の層の圧縮率より高くする手段を設けるととも
    に、前記リッチ混合気の層の温度を前記リーン混合気の
    層の温度より高くする手段を設けたことを特徴とするエ
    ンジンの燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 燃焼室空間の高さがリッチ混合気の層を
    形成する部位で小さくされリーン混合気の層を形成する
    部位で大きくされた請求項1または3記載のエンジンの
    燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 エンジンが、ロータを挟む両サイドハウ
    ジングに吸気ポートが設けられ、一方のサイドハウジン
    グの吸気ポートからリッチ混合気が供給され他方のサイ
    ドハウジングの吸気ポートからリーン混合気が供給され
    るロータリピストンエンジンであって、燃焼室空間がロ
    ータの外周面に設けられたロータリセスであり、該ロー
    タリセスがエキセントリックシャフト方向のリッチ混合
    気供給側で浅くされた請求項4記載のエンジンの燃焼制
    御装置。
  6. 【請求項6】 ロータリセスがロータ回転方向のトレー
    リング側で浅くされた請求項5記載のエンジンの燃焼制
    御装置。
JP7397592A 1992-03-30 1992-03-30 エンジンの燃焼制御装置 Pending JPH05280339A (ja)

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JP7397592A JPH05280339A (ja) 1992-03-30 1992-03-30 エンジンの燃焼制御装置

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