JPH052802Y2

JPH052802Y2 -

Info

Publication number: JPH052802Y2
Application number: JP8246787U
Authority: JP
Priority date: 1987-05-28
Filing date: 1987-05-28
Publication date: 1993-01-25
Anticipated expiration: 2002-05-28
Also published as: JPS63188505U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は伸長検知センサに係り、一軸引張り伸
びの変化に伴つて抵抗値あるいは電圧等を変化さ
せ、且つヒステリシスの非常に小さい特性を有
し、特に伸長量を正確に感知するセンサに関す
る。

（従来技術）従来、ゴム弾性体に導電性の優れたカーボンブ
ラツク、金属粒子等を混合充填したゴム組成物が
圧縮歪を受けると抵抗値が減少することは一般に
知られている。この種の感圧導電性ゴムが感圧特
性を示す機構として、ゴムシートが押圧力による
歪を受けるとシート体内に分散している導電性粒
子同志が接触してリンクを形成する確率が高くな
り抵抗値が減少するためと言われている。

しかし、従来の感圧導電性ゴムは圧縮歪を感知
する半面、一軸方向の引張り歪を感知する機能に
欠けている。即ち、該ゴムを伸長させると伸度が
増すにつれて抵抗値も増大するが、荷重を除去し
ても元の抵抗値曲線をたどらないため、繰り返し
性に欠け、伸長応力を感知するセンサ素材には不
適当であつた。

このため、本願出願人はこれに対処し、特に引
張り伸びが大きくなるにつれて抵抗値が変化し、
しかもヒステリシスの小さな特性をもつたセンサ
素材を提案した。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、上記センサ素材を一軸引張り用センサ
として使用する場合、その具体的な構造について
充分検討されていない。特にこの種のセンサーの
場合にはセンサ素材を外部の抵抗を受けずに自由
に引張変形させ、正確な伸長データを取り出すこ
とが望まれている。

本考案はこのような問題に対処するためであ
り、特にセンサ素材が外部から阻害されずに正確
に伸長変形できる構造を有する伸長検知センサを
提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）即ち、本考案の特徴とするところは合成樹脂製
の筒状中空体内に該中空体の長さより短かい導電
性ゴム材を設置し、該中空体の一方の端部から挿
入したリード線を上記導電性ゴム材に連結すると
共に該中空体に固着し、また該中空体の他方の端
部から挿入した他のリード線を上記導電性ゴムに
連結するとともに該中空体に対して移動可能と
し、ストツパーを該中空体内に位置する上記移動
可能なリード線に装着してなる伸長検知センサに
ある。

この伸長検知センサによれば、細長い導電性ゴ
ム材が筒状の中空体であるカバー材を被覆され
て、外部より阻害を受けることなく伸長変形する
状態にある。また該ゴム材の一端が固定され、他
方が自由端になつているため自由に変形するが、
ストツパーの存在によつて制限された所定量だけ
移動するため、導電性ゴム材の切断は起こりにく
い。

（実施例）以下、本考案の実施例を添付図面に従つて説明
する。

第１図は本考案に係る伸長検知センサに係る縦
断面図、そして第２図は第１図のＡ−Ａ断面図で
ある。伸長検知センサ１において、細長い導電性
ゴム材２は合成樹脂製の筒状中空体３内に該中空
体の長さより短かい状態で設置され、該導電性ゴ
ム材２の一端は上記筒状中空体３の一方の端部４
から挿入されたリード線５に連結されている。こ
のリード線５は上記端部４に固着され、移動不可
能になつている。また、導電性ゴム材２の他端も
上記筒状中空体の相対向する他方の端部６から挿
入されたリード線７に連結されているが、この場
合該リード線７に取付けられたストツパー材８が
筒状中空体３内に設置されている。該リード線７
は図中矢印方向へ移動可能になつており、ストツ
パー８が他方の端部６に当接するまで導電性ゴム
材２は伸長する。

上記ストツパー８を導電性ゴム材２と該中空体
３の他方の端部６との間に設置するが、ストツパ
ー８の移動代は導電性ゴム材２の伸張量に対して
許容できる範囲が望ましい。

上記導電性ゴム材２は加圧力に応じて抵抗値が
変化するものであれば特に限定されないが、例え
ば電気絶縁性を有する天然ゴム、ポリブタジエン
ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴ
ム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、シリコ
ンゴム等に導電性カーボンブラツクであるフアー
ネスブラツク系、アセチレンブラツク系、サーマ
ルブラツク系、チヤネルブラツク系等の公知のも
のが混入され、更には種々の導電部材である金属
粉末、金属繊維あるいは非金属無機質の短繊維、
粉末あるいはウイスカー等が混入された発泡体で
ある。このうち、本考案においては繰り返し加圧
変形に対してヒステリシスの小さい導電性ゴムが
好ましく、これを満足するゴムの一例として、例
えばゴムにカーボンブラツクあるいは非金属無機
質の短繊維、粉末あるいはウイスカーを混入した
ものが好ましい。

上記導電性ゴム材２はソリツドゴムに比べてモ
ジユラスが小さく、且つ伸びが大きくなるに従つ
て抵抗値が変化し、またヒステリシスが小さい特
性を有している。

また、本考案で使用する筒状中空体３はポリエ
チレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビ
ニル等の合成樹脂やシリコンゴム、フツ素ゴム等
の合成ゴムからなり、透明、不透明どちらでもよ
い。

（効果）以上のように本考案の伸長検知センサは、細長
い導電性ゴム材が筒状中空体内に設置されている
ため汚染されることなく、また外部より不必要な
力を受けずに一軸方向へ正確に伸長変形が可能で
あり、また導電性ゴム材の一端が固定され、他方
が自由端になつているがストツパーの存在によつ
て制限された所定量だけ移動するため、導電性ゴ
ム材の切断も起こりにくい効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る伸長検知センサの縦断面
図、そして第２図は第１図のＡ−Ａ断面図であ
る。１……伸長検知センサ、２……導電性ゴム材、
３……筒状中空体、４，６……端部、５，７……
リード線、８……ストツパー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

合成樹脂製の筒状中空体内に該中空体より短か
い導電性ゴム材を設置し、筒状中空体の一方の端
部から挿入したリード線を上記導電性ゴム材に連
結すると共に該中空体に固着し、また該中空体の
他方の端部から挿入した他のリード線を上記導電
性ゴムに連結すると共に該中空体に対して移動可
能とし、ストツパーを該中空体内に位置する上記
移動可能なリード線に装着してなることを特徴と
する伸長検知センサ。