JPH05279393A - 極細線構造の形成方法 - Google Patents
極細線構造の形成方法Info
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- JPH05279393A JPH05279393A JP29309291A JP29309291A JPH05279393A JP H05279393 A JPH05279393 A JP H05279393A JP 29309291 A JP29309291 A JP 29309291A JP 29309291 A JP29309291 A JP 29309291A JP H05279393 A JPH05279393 A JP H05279393A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 少なくともそのアミノ末端もしくはカルボキ
シル末端またはそれらの近傍に、原子または分子を結合
配置した原核生物のべん毛の構成単体を重合する。さら
に所要に応じて、これら原子、分子を相互結合もしくは
架橋させる。 【効果】 極微小の立体配線等のバイオデザイン技術に
よる新しい極細線構造が実現される。
シル末端またはそれらの近傍に、原子または分子を結合
配置した原核生物のべん毛の構成単体を重合する。さら
に所要に応じて、これら原子、分子を相互結合もしくは
架橋させる。 【効果】 極微小の立体配線等のバイオデザイン技術に
よる新しい極細線構造が実現される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、極細線構造の形成方
法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、
極微小電子回路、極微小構造機能材等に有用な極細線構
造の形成方法に関するものである。
法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、
極微小電子回路、極微小構造機能材等に有用な極細線構
造の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スーパーコンピュータに代表され
る電子工学技術の驚異的な進歩により、従来不可能であ
った高速情報処理が可能になり、その結果、たとえば、
気象情報の高精度化、超LSI設計の精密化高度化、革
新的材料の開発等が実現されつつある。しかしながら、
真に実用に耐えるだけの大規模高精度計算を行なうに
は、現在よりも数十倍も高速なコンピュータが必要であ
り、そのためには超高速度演算素子および超高速度大規
模メモリの存在が不可欠とされている。
る電子工学技術の驚異的な進歩により、従来不可能であ
った高速情報処理が可能になり、その結果、たとえば、
気象情報の高精度化、超LSI設計の精密化高度化、革
新的材料の開発等が実現されつつある。しかしながら、
真に実用に耐えるだけの大規模高精度計算を行なうに
は、現在よりも数十倍も高速なコンピュータが必要であ
り、そのためには超高速度演算素子および超高速度大規
模メモリの存在が不可欠とされている。
【0003】一方、コンピュータ内部の信号伝達速度を
考えた場合、たとえば最も伝播速度の速い光ですら、今
後の超高速コンピュータのスピードと予想される100億
分の1秒の間には、わずか3cmしか進むことができな
い。従って、コンピュータのハードウェア性能を向上さ
せるためには、回路素子の高速化とともに、システムの
小型化、高密度化が必須の条件となっている。
考えた場合、たとえば最も伝播速度の速い光ですら、今
後の超高速コンピュータのスピードと予想される100億
分の1秒の間には、わずか3cmしか進むことができな
い。従って、コンピュータのハードウェア性能を向上さ
せるためには、回路素子の高速化とともに、システムの
小型化、高密度化が必須の条件となっている。
【0004】このような観点から、現在の電子回路は、
たとえばシリコン半導体に代表されるように、そのサイ
ズをミクロン単位からサブミクロン単位へと移行させて
おり、このような微小化はさらに進んでいくと考えられ
る。そこでこのような電子回路においては、個々の回路
素子はもちろんのこと、これらの素子を接続するための
配線等についても同様の微小化が要求されている。
たとえばシリコン半導体に代表されるように、そのサイ
ズをミクロン単位からサブミクロン単位へと移行させて
おり、このような微小化はさらに進んでいくと考えられ
る。そこでこのような電子回路においては、個々の回路
素子はもちろんのこと、これらの素子を接続するための
配線等についても同様の微小化が要求されている。
【0005】しかしながら、現在の微小電子回路をさら
に一層微細化することや、高集積化を図ることは極めて
難しい課題となっている。また、回路の配線は、たとえ
ば半導体チップに用いられている蒸着した金属膜のよう
に、絶縁加工が施こされていない状況にあるため、この
ような非被覆配線は、その取り扱いに細心の注意を要す
るばかりか、本質的に立体配線には不向きである。この
ような状況から、タンパク質の集積化や、微小生物の機
能等を利用したバイオチップ、バイオ回路の構成につい
ての関心が高まっている。
に一層微細化することや、高集積化を図ることは極めて
難しい課題となっている。また、回路の配線は、たとえ
ば半導体チップに用いられている蒸着した金属膜のよう
に、絶縁加工が施こされていない状況にあるため、この
ような非被覆配線は、その取り扱いに細心の注意を要す
るばかりか、本質的に立体配線には不向きである。この
ような状況から、タンパク質の集積化や、微小生物の機
能等を利用したバイオチップ、バイオ回路の構成につい
ての関心が高まっている。
【0006】また、医療分野、マイクロマシン等の領域
においても、これらのバイオデザイン技術による超微細
化、超高集積化へのアプローチが注目されてもいる。し
かしながら、現状においては、これらのバイオデザイン
技術のための具体的手段がほとんど確立されていないの
が実情である。たとえば、所定の位置、構造に、生物や
有機分子の機能をどのように利用するのかの具体的方法
の目途が立っていないからである。
においても、これらのバイオデザイン技術による超微細
化、超高集積化へのアプローチが注目されてもいる。し
かしながら、現状においては、これらのバイオデザイン
技術のための具体的手段がほとんど確立されていないの
が実情である。たとえば、所定の位置、構造に、生物や
有機分子の機能をどのように利用するのかの具体的方法
の目途が立っていないからである。
【0007】この発明は、以上の通りの事情に鑑みてな
されたものであり、従来の微小電子回路の構成上の制約
を克服し、微細構造形成のための手段として、その取り
扱いが容易で、しかも高精度な極細線構造の形成を可能
とする新しい方法を提供することを目的としている。
されたものであり、従来の微小電子回路の構成上の制約
を克服し、微細構造形成のための手段として、その取り
扱いが容易で、しかも高精度な極細線構造の形成を可能
とする新しい方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記の課題
を解決するものとして、少なくともそのアミノ末端もし
くはカルボキシル末端またはそれらの近傍に、原子また
は分子を結合配置した原核生物のべん毛の構成単体を重
合することを特徴とする極細線構造の形成方法を提供す
る。
を解決するものとして、少なくともそのアミノ末端もし
くはカルボキシル末端またはそれらの近傍に、原子また
は分子を結合配置した原核生物のべん毛の構成単体を重
合することを特徴とする極細線構造の形成方法を提供す
る。
【0009】また、この発明は、前記方法における重合
の後に、加熱もしくはエネルギー線照射によって、べん
毛の構成単体に結合配置した原子や分子を相互に結合あ
るいは架橋させることや、さらに続いて、このべん毛の
構成単体であるタンパク質を除去することからなる新し
い極細線構造の形成方法をも提供する。そして、これら
の方法において、原核生物のべん毛がサルモネラ菌のべ
ん毛であることを好ましい態様としてもいる。
の後に、加熱もしくはエネルギー線照射によって、べん
毛の構成単体に結合配置した原子や分子を相互に結合あ
るいは架橋させることや、さらに続いて、このべん毛の
構成単体であるタンパク質を除去することからなる新し
い極細線構造の形成方法をも提供する。そして、これら
の方法において、原核生物のべん毛がサルモネラ菌のべ
ん毛であることを好ましい態様としてもいる。
【0010】以下、この発明の原理および構成について
詳しく説明する。まず、この発明で規定するところのべ
ん毛は、フラジェリンと呼ばれるタンパク質単体が集合
したらせん状のフィラメントであり、内部を貫通する直
径6nmの中心孔を有している。また全体の直径は約20
nmと極微細であるが、長さ方向には制限がなく、通常
は、菌体の数倍(数十μm)の長さを有している。
詳しく説明する。まず、この発明で規定するところのべ
ん毛は、フラジェリンと呼ばれるタンパク質単体が集合
したらせん状のフィラメントであり、内部を貫通する直
径6nmの中心孔を有している。また全体の直径は約20
nmと極微細であるが、長さ方向には制限がなく、通常
は、菌体の数倍(数十μm)の長さを有している。
【0011】この発明の発明者は、このべん毛の構成単
位であるフラジェリンが、添付した図面の図1にその正
断面図を示したように、3つのドメイン(D1,D2,
D3)からなっており、このうち最も中心方向に位置
し、中心孔を形成するD1領域がべん毛の自己集合的な
形成に関与することを既に見い出している。また、各ド
メインとアミノ酸配列との対応づけを行なった結果、D
1領域は、ポリペプチド鎖の両末端、すなわちアミノ末
端とカルボキシル末端とからなることをも見い出した。
位であるフラジェリンが、添付した図面の図1にその正
断面図を示したように、3つのドメイン(D1,D2,
D3)からなっており、このうち最も中心方向に位置
し、中心孔を形成するD1領域がべん毛の自己集合的な
形成に関与することを既に見い出している。また、各ド
メインとアミノ酸配列との対応づけを行なった結果、D
1領域は、ポリペプチド鎖の両末端、すなわちアミノ末
端とカルボキシル末端とからなることをも見い出した。
【0012】この発明は、以上の通りの極めて重要な知
見に基づいてなされたものである。すなわち、べん毛の
フラジェリンをモノマー化し、そのべん毛の構成単体の
D1領域を構成するアミノ末端またはカルボキシル末端
に各種の金属、半金属、非金属の原子や、分子を共有結
合、水素結合等によって化学結合させ、次いでこれらの
フラジェリンを自己集合的に重合させてべん毛を再構成
する。すると、その中心孔の内周面にこれらの原子、分
子からなる帯域が形成される。
見に基づいてなされたものである。すなわち、べん毛の
フラジェリンをモノマー化し、そのべん毛の構成単体の
D1領域を構成するアミノ末端またはカルボキシル末端
に各種の金属、半金属、非金属の原子や、分子を共有結
合、水素結合等によって化学結合させ、次いでこれらの
フラジェリンを自己集合的に重合させてべん毛を再構成
する。すると、その中心孔の内周面にこれらの原子、分
子からなる帯域が形成される。
【0013】たとえば、原子として、伝導性の金属を用
いる場合には、微細線状の伝導体帯域が形成される。そ
して、この伝導体帯域は、絶縁体であるフラジェリンに
よって完全に被覆されるため、約20nmの直径を有する
数十μmの極微小被覆伝導体を作製することができる。
また、光応答性分子を用いる場合には、光応答性の機能
性帯域からなる微細線構造が形成されることになる。
いる場合には、微細線状の伝導体帯域が形成される。そ
して、この伝導体帯域は、絶縁体であるフラジェリンに
よって完全に被覆されるため、約20nmの直径を有する
数十μmの極微小被覆伝導体を作製することができる。
また、光応答性分子を用いる場合には、光応答性の機能
性帯域からなる微細線構造が形成されることになる。
【0014】なお、フラジェリンを構成する各ドメイン
のうち、D1領域のアミノ酸配列は広範囲の原核生物の
べん毛でほぼ共通しているため、この発明においては広
範囲の原核生物のべん毛を使用することができるが、な
かでもサルモネラ菌のべん毛は、容易に入手でき、しか
も直線性にも優れているため、この発明に供するべん毛
としては特に好ましい。
のうち、D1領域のアミノ酸配列は広範囲の原核生物の
べん毛でほぼ共通しているため、この発明においては広
範囲の原核生物のべん毛を使用することができるが、な
かでもサルモネラ菌のべん毛は、容易に入手でき、しか
も直線性にも優れているため、この発明に供するべん毛
としては特に好ましい。
【0015】次に、この発明の極細線構造の形成方法に
ついて具体的に例示説明する。 (1) フラジェリンの調製 べん毛の構成単位であるフラジェリンは、遺伝子工学に
より合成することができるが、バクテリアのべん毛から
常法に従い抽出、調製することができる。たとえば、培
養したバクテリアをTris 20mM(pH7.8)+ Nacl0.15Mか
らなる緩衝液中で遠心分離し、そのべん毛を回収する。
次いで、これらのべん毛を65℃の温度で10分間熱処
理することにより、モノマー化したべん毛の構成単体と
してのフラジェリンが得られる。
ついて具体的に例示説明する。 (1) フラジェリンの調製 べん毛の構成単位であるフラジェリンは、遺伝子工学に
より合成することができるが、バクテリアのべん毛から
常法に従い抽出、調製することができる。たとえば、培
養したバクテリアをTris 20mM(pH7.8)+ Nacl0.15Mか
らなる緩衝液中で遠心分離し、そのべん毛を回収する。
次いで、これらのべん毛を65℃の温度で10分間熱処
理することにより、モノマー化したべん毛の構成単体と
してのフラジェリンが得られる。
【0016】(2) 原子または分子の結合 個々のフラジェリンのD1領域を構成するタンパク質の
アミノ末端またはカルボキシル末端に、原子あるいは分
子化合物を、公知の化学反応により結合させる。この場
合、原子、分子の種類に特に限定はない。金属、半導
体、非金属の原子、あるいは光応答性、磁気応答性、そ
の他の機能性の有機、あるいは無機化合物を使用するこ
とができる。これらの原子、分子はアミノ末端あるいは
カルボキシル末端に共有結合、水素結合等によって化学
結合させることができる。
アミノ末端またはカルボキシル末端に、原子あるいは分
子化合物を、公知の化学反応により結合させる。この場
合、原子、分子の種類に特に限定はない。金属、半導
体、非金属の原子、あるいは光応答性、磁気応答性、そ
の他の機能性の有機、あるいは無機化合物を使用するこ
とができる。これらの原子、分子はアミノ末端あるいは
カルボキシル末端に共有結合、水素結合等によって化学
結合させることができる。
【0017】たとえばより具体的には、べん毛の中心孔
の壁面にあるアミノ酸残基に、金属、半導体の原子、分
子等を付加すればよく、次のような付加がたとえば例示
される。 Hg(水銀) :Arg(アルギニン),Cys(シス
テイン)等に付加する。
の壁面にあるアミノ酸残基に、金属、半導体の原子、分
子等を付加すればよく、次のような付加がたとえば例示
される。 Hg(水銀) :Arg(アルギニン),Cys(シス
テイン)等に付加する。
【0018】Ag(銀) :His(ヒスチジン)残
基等に付加する。 Sm(サマリウム):Glu(グルタミン酸)に付着す
る。 その他のPt,Au,Pd等もアミノ酸残基に付着す
る。半導体としてはシリコン、ゲルマニュウムが考えら
れるが、これはそのままではアミノ酸に付着するのが難
しいので、シリコンをシステイン残基やメチオニン残基
の硫黄に共有結合させておいて導入をすることができ
る。
基等に付加する。 Sm(サマリウム):Glu(グルタミン酸)に付着す
る。 その他のPt,Au,Pd等もアミノ酸残基に付着す
る。半導体としてはシリコン、ゲルマニュウムが考えら
れるが、これはそのままではアミノ酸に付着するのが難
しいので、シリコンをシステイン残基やメチオニン残基
の硫黄に共有結合させておいて導入をすることができ
る。
【0019】非金属としては、例えば紫外線で架橋する
ポリマーを、べん毛タンパクのアミノ末端またはカルボ
キシル末端に付加しておいてから、べん毛状態に重合し
て中心孔に導入することができる。 (3) べん毛の再構成 伝導物質を結合したフラジェリン溶液に硫酸アンモニウ
ムを添加し、フラジェリンを自己集合的に重合させ、べ
ん毛を再構成する。
ポリマーを、べん毛タンパクのアミノ末端またはカルボ
キシル末端に付加しておいてから、べん毛状態に重合し
て中心孔に導入することができる。 (3) べん毛の再構成 伝導物質を結合したフラジェリン溶液に硫酸アンモニウ
ムを添加し、フラジェリンを自己集合的に重合させ、べ
ん毛を再構成する。
【0020】なお、この場合に、べん毛の長さは、緩衝
液中のフラジェリンの濃度と、これに添加する硫酸アン
モニウムの濃度により決定され、たとえば3〜10mg/
mlのフラジェリン溶液に1M硫酸アンモニウムを添加し
た場合、数分間で約0.5μmのべん毛が形成されるが、
硫酸アンモニウム0.5M、フラジェリン1mg/ml以下で
は10〜100μmのべん毛形成に10時間以上を必要と
する。
液中のフラジェリンの濃度と、これに添加する硫酸アン
モニウムの濃度により決定され、たとえば3〜10mg/
mlのフラジェリン溶液に1M硫酸アンモニウムを添加し
た場合、数分間で約0.5μmのべん毛が形成されるが、
硫酸アンモニウム0.5M、フラジェリン1mg/ml以下で
は10〜100μmのべん毛形成に10時間以上を必要と
する。
【0021】従って、このべん毛の再構成は、1〜10
mg/mlのフラジェリン溶液に0.5〜2Mの硫酸アンモニ
ウムを添加するのが好ましい。最後に、緩衝液をTris 2
0mM(pH7.8)+ Nacl0.15M、Gly 0.2M(pH8.0)等に交換す
ることにより、べん毛の中心孔の壁面に所定の原子また
は分子を連続的に有する極細線構造が完成する。
mg/mlのフラジェリン溶液に0.5〜2Mの硫酸アンモニ
ウムを添加するのが好ましい。最後に、緩衝液をTris 2
0mM(pH7.8)+ Nacl0.15M、Gly 0.2M(pH8.0)等に交換す
ることにより、べん毛の中心孔の壁面に所定の原子また
は分子を連続的に有する極細線構造が完成する。
【0022】べん毛タンパクに囲まれた中心孔に金属を
配置した場合には、べん毛タンパクが絶縁体となり中心
だけに電流が流れる極被覆極細線の電線になる。この電
線は完全に被覆されているので、どの様な形状になって
も被覆電線として使用できる。特に重合時にある間隔
で、全体に金属を付加したべん毛の構成タンパクを導入
すれば、ある長さごとに電極を持つ配線となる。またこ
の極微小被覆伝導体を金属に直接接触すれば、トンネル
電流が流れるので、ジョセフソン素子を構成することが
できる。
配置した場合には、べん毛タンパクが絶縁体となり中心
だけに電流が流れる極被覆極細線の電線になる。この電
線は完全に被覆されているので、どの様な形状になって
も被覆電線として使用できる。特に重合時にある間隔
で、全体に金属を付加したべん毛の構成タンパクを導入
すれば、ある長さごとに電極を持つ配線となる。またこ
の極微小被覆伝導体を金属に直接接触すれば、トンネル
電流が流れるので、ジョセフソン素子を構成することが
できる。
【0023】(4) 原子、分子の相互結合 重合の結合終了後、上記の原子または分子には、熱また
は光エネルギーを付与することで、相互結合を形成させ
てもよい。非金属のポリマーでは、らせん型の極細線が
できるのだから、これはそのまま極微小構造機能材とし
てバネ等に使用することもできる。
は光エネルギーを付与することで、相互結合を形成させ
てもよい。非金属のポリマーでは、らせん型の極細線が
できるのだから、これはそのまま極微小構造機能材とし
てバネ等に使用することもできる。
【0024】そして、さらに続けて、べん毛の再構成し
たフラジェリンを切断除去してもよい。こうすること
で、さらに別の機能性極微細線構造が完成する。
たフラジェリンを切断除去してもよい。こうすること
で、さらに別の機能性極微細線構造が完成する。
【0025】
【発明の効果】以上、詳しく説明した通り、この発明に
よって、取り扱いが容易で、しかも微小電気回路におけ
る立体配線等の極細線の形成を可能とする。
よって、取り扱いが容易で、しかも微小電気回路におけ
る立体配線等の極細線の形成を可能とする。
【図1】この発明の極微小被覆伝導体に用いる原核生物
のべん毛の正断面図であり、図中の白抜き部分は、べん
毛の構成単位であるフラジェリンの形状およびその各ド
メイン(D1,D2およびD3)を示したものである。
のべん毛の正断面図であり、図中の白抜き部分は、べん
毛の構成単位であるフラジェリンの形状およびその各ド
メイン(D1,D2およびD3)を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 1/20 Z 7244−5G
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくともそのアミノ末端もしくはカル
ボキシル末端またはそれらの近傍に、原子または分子を
結合配置した原核生物のべん毛の構成単体を重合するこ
とを特徴とする極細線構造の形成方法。 - 【請求項2】 請求項1の方法によって重合した後に加
熱もしくはエネルギー線照射して、べん毛構成単体に結
合配置した原子または分子を相互結合もしくは架橋させ
ることを特徴とする極細線構造の形成方法。 - 【請求項3】 請求項2の方法によって原子または分子
を相互結合させた後に、べん毛構成単体の重合体を除去
することを特徴とする極細線構造の形成方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP19910312089 EP0493137B1 (en) | 1990-12-28 | 1991-12-30 | A method for forming ultra-fine structures |
DE1991630251 DE69130251T2 (de) | 1990-12-28 | 1991-12-30 | Verfahren zur Bildung ultrafeiner Strukturen |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-409456 | 1990-12-28 | ||
JP40945790A JPH04249808A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 極微小ピッチ1次元伝導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279393A true JPH05279393A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=18518793
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40945790A Pending JPH04249808A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 極微小ピッチ1次元伝導体 |
JP29309291A Pending JPH05279393A (ja) | 1990-12-28 | 1991-11-08 | 極細線構造の形成方法 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40945790A Pending JPH04249808A (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 極微小ピッチ1次元伝導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH04249808A (ja) |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP40945790A patent/JPH04249808A/ja active Pending
-
1991
- 1991-11-08 JP JP29309291A patent/JPH05279393A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04249808A (ja) | 1992-09-04 |
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