JPH05279379A - ガングリオシドgm3組成物及びその製造法 - Google Patents

ガングリオシドgm3組成物及びその製造法

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JPH05279379A JP4105616A JP10561692A JPH05279379A JP H05279379 A JPH05279379 A JP H05279379A JP 4105616 A JP4105616 A JP 4105616A JP 10561692 A JP10561692 A JP 10561692A JP H05279379 A JPH05279379 A JP H05279379A
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吾朗 花形
Shuichi Yanagidaira
修一 柳平
Tomoko Kobayashi
智子 小林
Sakanori Shukke
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 乳由来のガングリオシドGD3を加水分解して
得られ、その主要成分が式(1)a〜dのガングリオシ
ドGM3混合物であるガングリオシドGM3組成物。 (Xは Rは脂肪酸基を示し、その炭素数はC22:0,C23:0,C
24:0,C24:1である。) 【効果】 牛脳、雄牛乳房から分離されたガングリオシ
ドGM3にくらべてインフルエンザウイルス等に対し優れ
た感染防御作用を有し、食品、医薬、試薬等の成分とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳由来のガングリオシ
ドGD3を加水分解して得られるガングリオシドGM3組成
物及びその製造方法に関する。本発明の方法により得ら
れたガングリオシドGM3組成物は医学・薬学・生化学・
食品などの分野において有用である。
【0002】
【従来の技術】ガングリオシドとは、シアル酸を含むス
フィンゴ糖脂質の総称でありその分子種は多様である。
そのうち、ガングリオシドGM3(以下、GM3と略す)
は、セラミドに乳糖が結合しその非還元末端にシアル酸
がα2−3結合の構造を持っている。また、ガングリオ
シドGD3(以下GD3と略す)は、GM3の非還元末端にさ
らにシアル酸がα2−8結合をした形でシアル酸を2分
子含んでいる。シアリダーゼとは、シアル酸を切断する
酵素のことである。GD3に対してシアリダーゼを作用さ
せるとGD3からシアル酸が遊離され、最終的には、ラク
トシルセラミドまで分解されてしまう。GM3は、生体内
で多様な役割を果たしているとされており、例を挙げる
とEGFレセプターのリン酸化を制御していたり、イン
フルエンザやニューカッスル病ウイルスのレセプターに
なっていたり血球の分化を制御したりしている。
【0003】ガングリオシドを含めたスフィンゴ糖脂質
は、前記したように、糖鎖部分とセラミドと呼ばれる脂
質部分とによって構成され、さらにセラミド部分は長鎖
塩基と脂肪酸により構成されている。一般にスフィンゴ
糖脂質はその糖鎖部分により分類されているが、同じ糖
脂質に分類され同じ糖鎖を持ちながらセラミド部分は多
様性を有していることが知られている。つまり、同じ組
織由来の同じ糖脂質は糖鎖は同じでありながら種々の長
鎖塩基と脂肪酸により構成されているわけである。この
多様性はスフィンゴ糖脂質の含まれる臓器や組織によっ
て特徴があることも知られている。
【0004】また、スフィンゴ糖脂質の生理機能が糖鎖
部分によって担われていることが知られているが、一方
セラミドの部分の構造が生理機能発現に大きく関わって
いることも抗ストレス潰瘍活性セレブロシド等の例によ
り知られるところである。GM3の場合インフルエンザウ
イルスのレセプターになることは前記したが、セラミド
中の脂肪酸の鎖長が長いほうが、インフルエンザウイル
スとGM3との親和性が高いということも知られている。
つまり、スフィンゴ糖脂質は糖鎖構造ばかりでなくセラ
ミドの部分の構造によっても生理機能の発現が影響を受
けるわけである。
【0005】GM3の構造については、乳由来GM3の場
合、長鎖塩基はスフィンゴシン(d18:1) 、脂肪酸はパ
ルミチン酸 (C16:0) とステアリン酸 (C18:0) オレイ
ン酸 (C18:1) が主要構成脂肪酸であることが知られて
いる (J.Biol.Chem. 261, 5625-5630 (1985)) 。また、
M3は牛脳もしくは雌牛の乳房から分離精製されている
のが一般的であるが、このGM3の脂肪酸組成は、乳由来
とあまりかわらない。現在市販されているGM3は、牛脳
もしくは雌牛の乳房から分離精製されているのだが、構
成脂肪酸の鎖長が短いため感染防御の面からみると不十
分である。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明者らは種々の天
然及び人為的に得られるガングリオシドの化学構造及び
生理活性について検討した。特に乳由来のGD3にシアリ
ダーゼあるいは酸を作用させ、ガングリオシドGD3のシ
アル酸部分の非還元末端のシアル酸1分子のみを脱シア
ル化してGM3とし、そのセラミドの構成成分について検
討したところ、脂肪酸が従来の炭素数16〜18より多く、
炭素数20〜24より構成される長鎖脂肪酸を多量に含むG
M3組成物を見出した。そして、このGM3組成物の生理活
性について検討したところ、従来の牛脳あるいは雌牛の
乳房から分離されたGM3よりもインフルエンザウイルス
等に優れた感染防御作用のあることを見出して、本発明
をなすに到った。すなわち、本発明の目的は、このよう
なインフルエンザウイルス等に対し、優れた感染防御効
果をもち、生理活性の優れたGM3ガングリオシド組成物
及びその製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、牛乳もしくは
乳製品を原料として得られる一般式 (5)で示されるガン
グリオシドに関する。一般式 Neu5Acα2→3Galβ1→4Glcβ1→1C
er(5) (ただし、式中Neuはノイラミン酸を、Galはガラ
クトースを、Glcはグルコースを、Cerはセラミド
を各々表す)。そして、このセラミドの主要構成成分の
長鎖塩基及び脂肪酸が一般式 (1),(2),(3)及び (4)に示
すような種々の長鎖塩基及び脂肪酸からなるものであ
る。
【0008】
【式5】
【式6】
【式7】
【式8】
【0009】すなわちセラミドの主要構成成分が、長鎖
塩基はスフィンゴシン(sphingosine, d18:1) (1) 、ヘ
クサデカスフィンゲニン(hexsadecasphingenine, d1
6:1)(2) 、スフィンガニン(sphinganine,d18:0)(3)、
ヘクサデカスフィンガニン(hexsadecasphinganine, d
16:0)(4)であり、脂肪酸はドコサン酸(docosanoic aci
d,C22:0) 、トリコサン酸(tricosanoic acid, C23:
0) 、テトラコサン酸 (tetracosanoic acid, C24:
0)、テトラコセイン酸(tetracosenoic acid, C24:1)
で、その脂肪酸の比率がC22:0) 、C23:0、C24:0、C
24:1の順で20〜40%、15〜35%、10〜30%、 5〜15%で
あることを特徴とするガングリオシドGM3組成物に関す
る。本発明の特徴は、このようなガングリオシドGM3
成物においてそのセラミドの構成脂肪酸として前記した
ような炭素数22〜24の長鎖脂肪酸を多量に含む点にあ
る。
【0010】本発明のガングリオシドGM3組成物を得る
には、乳からガングリオシドGD3組成物を大量に調製で
きることが知られているので(特開昭63−269992号公報
参照)、この方法でガングリオシドGD3組成物を調製
し、このGD3組成物にシアリダーゼを作用させるかある
いは酸で脱シアル化することによって得ることができ
る。また、これ以外に、ホエー蛋白濃縮物(WPC)、
バターミルク等からガングリオシドGD3を調製し、これ
を用いてもよい。
【0011】さらに、ガングリオシドGD3組成物を出発
原材料とせず、乳もしくはWPC、バターミルクなどの
乳製品に直接シアリダーゼもしくは酸を作用させること
によって、本発明のガングリオシドGM3組成物を含む
乳、乳製品を得ることもできる。シアリダーゼを用いる
方法では、脱シアリル化されるガングリオシドGD3組成
物と、脱シアリル化を行うシアリダーゼを緩衝溶液に懸
濁、または、溶解させてシアル酸酵素分解反応を行って
ガングリオシドGM3組成物を得るか、脱シアリル化され
るガングリオシドGD3組成物を適当なpHの緩衝溶液に
懸濁、または、溶解し、シアリダーゼを作用させてシア
ル酸を加水分解してガングリオシドGM3組成物を得る。
本発明において用いるシアリダーゼは、コレラ菌由来、
クロストリジウム由来、アルスロバクター由来など、現
在市販されているどのようなシアリダーゼを用いてもガ
ングリオシドGM3組成物を合成できる。また、用いる緩
衝溶液としては、用いる酵素が作用するpHであれば酢
酸緩衝液、燐酸緩衝液、クエン酸緩衝液、マレイン酸緩
衝液などどんな緩衝溶液でもよい。緩衝液の濃度は20〜
200mM の間がよい。さらに、基質のガングリオシドGD3
組成物濃度は1ml中に 0.5〜5mg程度含有せしめるとよ
い。酵素量に関しては、余り多いとラクトシルセラミド
まで分解されてしまうし、少ないと反応が進まなくなっ
てしまう。そこで、酵素量は基質1mgに対し2〜20muni
t の間がよい。本発明におけるシアリダーゼを用いた方
法では緩衝液濃度、基質濃度、酵素量の3種の条件をそ
ろえることが望ましい。
【0012】また、一方、酸を用いた加水分解による方
法では、反応溶液のpH、反応温度、時間の関係が非常
に重要である。低いpHおよび高い反応温度により、G
M3の生成速度は大きくなるが、分解速度も大きくなる。
pHは2から5まで、反応温度は37℃から 100℃までの
条件に応じた反応時間の設定が必要である。本発明の方
法を用いると、比較的安価でかつ大量に入手できるガン
グリオシドGD3組成物から、簡単にかつ大量にガングリ
オシドGM3組成物を調製することができる。本発明の方
法で得られたガングリオシドについては、次の方法で構
造解析を行った。
【0013】1.プロトン核磁気共鳴スペクトル 既知の方法に従って、約3mgの牛乳由来のガングリオシ
ドGD3より調製したガングリオシドGM3を重水置換した
後、ジメチルスルフォキシド−重水(98:2) に溶かし、
90℃でプロトン核磁気共鳴スペクトルを測定した。得ら
れたスペクトルを図4に示す。また、実施例1で得られ
たガングリオシドGM3を同様の方法でプロトン該磁気共
鳴スペクトルで測定したところ図4と一致した。この結
果より分光工学的に本発明のガングリオシドの糖鎖構造
が式(5) に示されたとおりであることが証明された。
【0014】2.メチル化分析によるシアル酸の決定 約1mgの牛乳由来のガングリオシドGD3より実施例1の
方法で調製したガングリオシドGM3を、箱守の方法で完
全メチル化しその半量を、0.5ml の 0.3N塩酸メタノー
ルで75℃18時間メタノリシスする。溶媒を留去後乾燥し
て60℃20分でトリメチルシリル化(以下、TMSとい
う)した。このTMS誘導体をGLC/MSで分析した
(GLCのカラムはDB−1、MSのイオン化電圧は7
0eV)。その結果より、N−メチル−4, 7, 8, 9−テ
トラ−O−メチル−N−アセチル−ノイラミニルメチル
ケトシドメチルエステル(N-Methyl-4,7,8,9-tetra-O-m
ethyl-N-acetyl-neuraminylmethylketoside methyl est
er) の質量スペクトルを確認した。
【0015】3.メチル化分析による糖鎖の結合位の決
定 前記2の完全メチル化ガングリオシドGM3の半量用い、
既知の方法に従い、部分メチル化アルジトールアセテー
ト誘導体を調製した。GLC/MS分析(GLCのカラ
ムはDB−1、MSのイオン化電圧は70eV)した結
果、1, 3, 5 −トリ−アセチル−2, 4, 6 −トリ−メチ
ル−ガラクチトール(1, 3, 5-tri-acetyl-2, 4, 6-tri-
methly-garactitol)と1, 4, 5 −トリ−アセチル− 2,
3, 6−トリ−メチル−グルクチトール(1,4,5−tri-mety
l-2, 3, 6-tri-methly-gluctitol) を確認した。
【0016】4.構成脂肪酸 約1mgの牛乳由来のガングリオシドGD3より実施例1の
方法によって調製したガングリオシドGM3をテフロンシ
ール付ネジ口試験管にとり、1mlの含水メタノール性1
N塩酸を加え、75℃18時間加熱した。放冷後、2mlのヘ
キサンで3回抽出して脂肪酸メチルエステルを得た。さ
らにハイドロキシ酸をアセチル化するため、溶媒を窒素
を用いて除き、よく乾燥させて、0.1ml のピリジンー無
水酢酸(1:1)を加え80℃30分加熱した。得られた誘
導体をGLC/MS(DB−1)で分析した。結果は、
表1の通りである。
【0017】
【表1】 ハイドロキシ酸は検出されなかった。tr.は痕跡を示
し、また、n.d.は検出されずを示す。
【0018】5.構成長鎖塩基 前記4のヘキサン抽出後のメタノール溶液を窒素気流中
で乾燥させ、トリメチルシリル化剤を加え60℃20分加熱
する。得られた誘導体をGLC/MSで分析した。(G
LCのカラムはDB−1、MSのイオン化電圧は70e
V)結果は、表2の通りである。
【0019】
【表2】
【0020】上記1ないし5に示した性質から、本発明
に係わるガングリオシドは式 (1)、(2) 、(3) 、(4) を
有する Neu5Acα2→3Galβ1→4Glcβ1→1C
er であると同定した。
【0021】
【発明の効果】本発明を用いれば、分子種の違う新規な
ガングリオシドGM3組成物を得ることができ、この新規
ガングリオシドGM3組成物は、感染防御能を大幅に向上
する生理活性をもつ。さらに、今まで入手が困難であっ
たガングリオシドGM3を容易にかつ大量に入手すること
ができる。そのため、医学・薬学・生化学・食品などの
分野において、非常に有用であり、本発明のガングリオ
シドGM3組成物を用いて、機能性食品や、生理活性の高
い育児用粉乳、医薬、試薬等を製造することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示して本発明について、具体
的に説明する。ただし、実施例の中で用いた薄層クロマ
トグラフィーは、メルク社No.13749を用い、展開溶媒は
クロロホルム:メタノール: 0.2%CaCl2水溶液=5
5:45:10で、発色はオルシノール発色及びレゾルシン
発色が用いられた。
【0023】実施例1 ガングリオシドGD3(牛乳由来)1gとシアリダーゼ
(アルスロバクター由来)5unitを 0.1M酢酸緩衝液
(pH7.0) 500mlに懸濁させた。そして、直ちに反応温度
40℃にて24時間反応させた。反応中は薄層クロマトグラ
フィーを用いて、ガングリオシドGM3の生成量を確認し
た。反応をとめた段階での薄層クロマトグラフィーを図
1に示した。反応終了後、沸騰水中に1分間放置して酵
素を失活させた。続いて、減圧乾固を行い得られた白色
粉末をDEAE−SephadexA-25 (ファルマシア社)を用
いた、イオン交換クロマトグラフィーに供し、さらに、
イアトロビーズ 6RS 8060(ヤトロン社)を用いたシリカ
ゲルクロマトグラフィーを行い、反応生成物を分離し
た。得られた反応生成物は、凍結乾燥を行い、白色粉末
を415mg をえた。
【0024】この粉末を薄層クロマトグラフィーにて分
析したところ、標準品であるGM3(牛脳由来)とRf値
が同じであった(図2参照)。また、この粉末をNM
R、IRにて分析したところ、標準品とよく一致した
(図3及び図4参照)。以上の結果より、得られた白色
粉末が、ガングリオシドGM3であることが確認された。
ここで得られたガングリオシドGM3は、塩酸−メタノー
ルを用いて脂肪酸を遊離とし、GC−MSを用いて脂肪
酸組成を測定したところ、従来知られていたガングリオ
シドGM3とは脂肪酸組成が異なり、表1の脂肪酸組成を
示した。なお、参考のために由来の違うガングリオシド
M3の脂肪酸組成を表3に示した。
【0025】
【表3】
【0026】実施例2 ガングリオシドGD3(牛乳由来)500mg とシアリダーゼ
(ストレプトコッカス由来)5unitを50mMマレイン酸緩
衝液(pH5.0)2リットルに懸濁させた。そして、直ちに
反応温度37℃にて12時間反応させた。反応終了後、沸騰
水中に1分間放置して酵素を失活させた。続いて、実施
例1と同じ処理を行い反応生成物を白色粉末として 372
mgを得た。得られた粉末を実施例1と同じ方法にて分析
したところ、その粉末は本発明のガングリオシドGM3
成物であることが確認された。
【0027】実施例3 ガングリオシドGD3を1リットル当たり40mg含んだ10%
ホエーたん白濃縮溶液(WPC溶液)に、塩酸を加えpH
2.5 に調整し、反応温度37℃にて8時間反応させた。反
応終了後、水酸化ナトリウムを用いて中和した。この溶
液から脂質画分を抽出した後、薄層クロマトグラフィー
分析を行った結果、この溶液中には、1リットル当たり
10mgの本発明のガングリオシドGM3組成物が含まれてい
ることを確認した。
【0028】実施例4 ガングリオシドGD3を1リットル当たり28mg含んだ10%
バターミルク溶液に、クエン酸を加えpH4に調整し、反
応温度 100℃で15分間反応させた。反応終了後、水酸化
ナトリウムを用いて中和し、実施例3と同様に薄層クロ
マトグラフィー分析した結果、溶液中には本発明のガン
グリオシドGM3組成物を1リットル当たり46mg含んでい
ることがわかった。
【0029】実施例5 実施例1にて得た本発明のガングリオシドGM3組成物及
び市販のガングリオシドGM3、乳由来のGD3を用いてイ
ンフルエンザウイルスのレセプター認識特異性を測定し
た。測定方法は、鈴木らの方法(J.Biol.Chem.,260,136
2-1365(1985))にしたがった。その結果を表4に示す。
この結果より、本発明で得たGM3組成物は、従来品に比
較してインフルエンザウイルスの認識特異性が高いこと
が示された。このことは、本発明のガングリオシドGM3
組成物は、感染防御能が従来のGM3より高いことを示し
ている。
【0030】
【表4】 インフルエンザによるガングリオシドの認識 ──────────────────────── ガングリオシド 認識特異性 ──────────────────────── GM3 (実施例1) 21±4 GM3 (市販品) 13±3 GD3 (乳由来) 0 ──────────────────────── (単位はnmol/mG protein/min.である。)
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において反応を止めた段階での薄層ク
ロマトグラフィーで得られた結果である。
【図2】実施例1で得られた本発明のガングリオシドG
M3と標準品のGM3との薄層クロマトグラフィーで得られ
た結果である。
【図3】実施例1で得られたガングリオシドGM3のIR
スペクトルである。
【図4】実施例1で得られたガングリオシドGM3のNM
Rスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出家 栄記 埼玉県狭山市入間川71−6−6−8026

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳由来ガングリオシドGD3を加水分解し
    て得られ、その主要組成が次の一般式(1),(2),(3) 及び
    (4) で示されるガングリオシドGM3混合物であるガング
    リオシドGM3組成物。 【式1】 【式2】 【式3】 【式4】
  2. 【請求項2】 セラミド部分の主要な組成の脂肪酸の比
    率が、ドコサン酸(C22:0) 20〜40%、トリコサン酸
    (C23:0) 15〜35%、テトラコサン酸 (C24:0) 10〜30
    %、及びテトラコセイン酸 (C24:1) 5〜15%よりなる
    ガングリオシドGM3混合物である請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 乳由来のガングリオシドGD3にシアリダ
    ーゼを作用させて非還元末端のシアル酸1分子だけを加
    水分解して脱シアル化し、ガングリオシドGM3混合物を
    得ることを特徴とするガングリオシドGM3組成物の製造
    法。
  4. 【請求項4】 乳由来のガングリオシドGD3に酸を作用
    させて非還元末端のシアル酸1分子だけを加水分解して
    脱シアル化し、ガングリオシドGM3混合物とすることを
    特徴とするガングリオシドGM3組成物の製造法。
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