JPH05276954A - 新規なdna塩基配列およびその用途 - Google Patents
新規なdna塩基配列およびその用途Info
- Publication number
- JPH05276954A JPH05276954A JP3207060A JP20706091A JPH05276954A JP H05276954 A JPH05276954 A JP H05276954A JP 3207060 A JP3207060 A JP 3207060A JP 20706091 A JP20706091 A JP 20706091A JP H05276954 A JPH05276954 A JP H05276954A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- probe
- human leukocyte
- typing
- sequence
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6876—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
- C12Q1/6881—Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for tissue or cell typing, e.g. human leukocyte antigen [HLA] probes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
- C07K14/70503—Immunoglobulin superfamily
- C07K14/70539—MHC-molecules, e.g. HLA-molecules
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2600/00—Oligonucleotides characterized by their use
- C12Q2600/156—Polymorphic or mutational markers
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Immunology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Zoology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
Rw14cの遺伝子DNA、遺伝子DNAの増幅方法、該
遺伝子DNAに相補なDNA配列を含むDRタイピング
用DNAプローブ、該DNAプローブを含むヒト白血球
抗原のタイピング試薬およびタイピング試薬のキット。 【効果】 DRB1−14c特異的なオリゴヌクレオチド
プローブであるF142とF144を他のオリゴヌクレオチ
ドプローブとをともに使用することによってDRw14関
連の遺伝子をタイピングすることが可能となった。ま
た、本発明のDRw14cのDNAは本発明により初めて
得られ、かつその塩基配列が決定がされたものであり、
このDNAにより更に新たな診断手法の開発あるいはそ
の他の医学上の研究の進展も期待でき、産業上きわめて
有用である。
Description
抗原のDNA塩基配列およびそのDNAタイピングを目
的としたオリゴヌクレオチドDNAプローブおよびDN
Aプローブを用いるヒト白血球抗原のDR抗原のタイピ
ングの方法さらにタイピング用の試薬に関する。
タイピング(型分け)は、臓器移植時の適合性の判定の
みならず、疾病に対する個人の感受性の判定などにおい
てその重要性が注目されている。わが国で頻度が高い腎
移植の場合、血縁者がドナーとなる生体腎移植と、非血
縁者からの死体腎移植とでは適合度が異なり、サイクロ
スポリンAなどの免疫抑制剤の使用によりその差は小さ
くなるものの、生体腎移植の方が良好な成績を納めてい
る。このことは、従来の血清学的タイピングでは同定で
きないサブタイプの存在か、あるいは連鎖する他の遺伝
子座が移植臓器の生着に影響している可能性を示唆する
ものである。(代謝ハイライト、代謝25巻、臨時増刊
号、山村雄一・吉利和監修、373〜380頁、東京、中山書
店発行)。
な抗血清を補体とともに検索対象のリンパ球に加えて、
その細胞が傷害されるか否かを調べることによって行な
われている。この方法は簡便ではあるもののHLA抗原
分子の抗原決定基の微妙な違いを識別できないため、サ
ブタイプの存在を見落とす場合がある。しかしながら、
非血縁者からの死体腎移植は多くなる一方で、血清学的
タイピングのみでは組織適合度を詳細に検討できないの
が実状である。
抗原とクラスII抗原に大別される。腎移植を例にあげる
とクラスII抗原の一致が生着に重要であることが示唆さ
れている。クラスII抗原はDR、DQ、DPの3種の抗
原から構成されており、この中でも細胞膜表面上に最も
多く発現されているDR抗原の適合性が重要とされてい
る〔雨宮浩、佐田正晴:相沢班腎移植と適合性の集計i
n昭和58年度科学研究費補助金〔総合研究(A)〕研
究成果報告書:HLA−D領域の構成と機能67頁、1984
年〕。
Rw14は特異的な抗血清を入手するのが困難であるた
め、血清学的には完全に分類するのが難しい型の一つで
ある。塩基配列分析では細胞学的なDタイピングと同様
にDRw14にはDRB1* 1401(DRw14−Dw9)と
DRB1* 1402(DRw14−Dw16)の2つのDRB1
対立遺伝子があることを示している(Bodmer, W.F., Al
bert, E., Bodmer, J.G., Dausset, J., Kissmeyer-Nie
lsen, F., Mayr, W., Payne, R., Rood, J.J. van, Trn
ka, Z., and Walford, R.L. Histocompatibility Testi
ng 1984 4〜8頁 Springer-Verlag Berlin 1984年、Tier
cy, J-M., Gorski, J., Betuel, H., Freidel, A.C., G
ebuhrer, L., Jeannet, H., and Mach, B.Hum Immunol
24巻 1〜14頁 1989年、Gorski, J. Hum Immunol 24巻
145〜149頁 1989年、Kao, H.T., Gregersen P.K., Tan
g, J.C., Takahashi, T., Wang, C.Y., and Silver, J.
J Immunol 142巻 1743頁 1989年)。
ブタイプが異なるドナーとレシーピエントの間での臓器
移植においては拒絶反応を引き起こす可能性があるとの
問題がある。このように、臓器移植など臨床的な観点か
らは従来の血清学的タイピングでは不十分と言わざるを
得ない。本発明の課題は、このような血清学的タイピン
グの欠点を解消することにある。すなわち本発明は、血
清学的タイピングでは識別困難なHLA−DR抗原分子
の型を判別するための試薬を提供することをその課題と
するものであり、さらに詳しくは、特にHLA−DR抗
原分子のサブタイプの識別を精密に実施することを可能
とするオリゴヌクレオチドプローブ、および該オリゴヌ
クレオチドプローブを含む検査試薬を提供することを課
題とするものである。
−DR抗原分子のタイピングの方法をも提供することも
その課題とするものである。
R抗原、中でもサブタイプをDNAレベルでタイピング
することができればさらに詳細な型分けが可能であり、
血清学的なタイピングの欠点を解消できると考えるに至
った。具体的には、DR抗原の遺伝的多型に富む領域に
存在する個々の抗原に特異的な塩基配列に交雑し得るオ
リゴヌクレオチドプローブを作製し、それに対して検体
の遺伝子が交雑するか否かでDR抗原のタイプを決定す
る手法である。
w14のDNA塩基配列の決定を行うべく種々の研究を行
った。その結果、DRw14は既知の2つのサブタイプに
加え、更に新規な1つのサブタイプに分かれることが明
らかとなり、本発明者らはこのサブタイプをDRw14c
と命名した〔なお、DRw14cはDR遺伝子の命名法(B
odmer JG, Marsh SGE, Parham P. et al., "Nomenclatu
re for factors of the HLA system, 1989" Tissue Ant
igens 35巻、1〜8頁、1990)によるとDRB1−14c
と称せられるので、以下、DRB1−14cはDRB1−
14cと言う〕。そしてこれらの遺伝子DNAを調製する
とともにその塩基配列を決定し、さらに決定された塩基
配列を元にしてこのDR抗原遺伝子に特異的なオリゴヌ
クレオチドプローブを作製した。これらのプローブでD
NAタイピングを行ったところ他のDR抗原遺伝子とD
RB1−14cの遺伝子DNAを容易に判別することがで
きることを見い出し、本発明を完成するに至った。
れるアミノ酸配列をコードするDRB1−14cの遺伝子
DNAにある。 式 I FLEYSTSECQFFNGTERVRFLD RYFHNQEEFVRFDSDVGEYRAV TELGRPDAEYWNSQKDLLERRR AEVDTYCRHNYGVV (式中、Aはアラニン、Rはアルギニン、Nはアスパラ
ギン、Dはアスパラギン酸、Cはシスティン、Qはグル
タミン、Eはグルタミン酸、Gはグリシン、Hはヒスチ
ジン、Lはロイシン、Kはリジン、Fはフェニルアラニ
ン、Pはプロリン、Sはセリン、Tはトレオニン、Yは
チロシン、Vはバリンを示す) 以下の式[II]で表わされることを特徴とするDRB1
−14cのDNAにある。 5’− TTTCTTGGAGTACTCTAC GTCTGAGTGTCAATTCTTCAAT GGGACGGAGCGGGTGCGGTTCC TGGACAGATACTTCCATAACCA GGAGGAGTTCGTGCGCTTCGAC AGCGACGTGGGGGAGTACCGGG CGGTGACGGAGCTGGGGCGGCC TGATGCTGAGTACTGGAACAGC CAGAAGGACCTCCTGGAGCGGA GGCGGGCCGAGGTGGACACCTA TTGCAGACACAACTACGGGGTT GTG−3’ (式中、Aはアデニン、Cはシトシン、Gはグアニン、
Tはチミンを示す) また本発明は、前記式[I]又は式[II]で表わされる
DRB1−14cのDNA塩基配列であることを特徴とす
るヒト白血球抗原のDRタイピング用のDNAプローブ
にある。
わされるDRB1−14cのDNA塩基配列に相補な配列
であることを特徴とするヒト白血球抗原のDRタイピン
グ用のDNAプローブにある。また本発明は、式[I]
又は式[II]で表わされるDRB1−14cのDNA配列
の内、少なくとも連続した10塩基の塩基配列を含むオリ
ゴヌクレオチドであることを特徴とするヒト白血球抗原
のDRタイピング用のDNAプローブにある。
わされるDRB1−14cのDNA配列に相補なDNA配
列の内、少なくとも連続した5塩基の塩基配列を含むオ
リゴヌクレオチドであることを特徴とするヒト白血球抗
原のDRタイピング用のDNAプローブにある。また本
発明は、前記オリゴヌクレオチドがDRB1−14c以外
の染色体遺伝子、あるいは相補DNAのDNA配列に交
雑しないことを特徴とする前記のDNAプローブにあ
る。
DNA塩基配列が5’−AGTGTCAATTCTTC
AATGG−3’である前記のDNAプローブにある。
また本発明は、前記オリゴヌクレオチドのDNA塩基配
列が5’−AGTACTCAGCATCAGGCCG−
3’である前記のDNAプローブにある。なお、上記塩
基配列はDRB1−14cの塩基配列と相補の塩基配列で
ある。
性同位体あるいは/および蛍光色素、発色色素、発光色
素で標識されているあるいは該物質により標識され得る
ように修飾されていることを特徴とする前記のDNAプ
ローブにある。また本発明は、前記オリゴヌクレオチド
の少なくとも連続した10塩基配列を含むオリゴヌクレオ
チドが膜などに固定化(結合)されていることを特徴と
する前記のDNAプローブにある。
アミノ酸配列をコードする塩基配列又は式[II]で表わ
されるDRB1−14cの塩基配列の全部あるいは部分領
域を下記の方法で増幅するDRB1−14cの塩基配列の
増幅方法である。 (1) Taq DNAポリメラーゼ存在下にオリゴヌクレ
オチドプライマーと加熱処理によってデネイチャーした
DRB1−14cのDR型を有するヒトの末梢血から採取
した染色体DNAをアニールし、(2) アニールしたDN
Aを加熱処理してプライマーイクステンションさせ、
(3) (1)および(2)のステップを繰り返す。
ライマーが放射性同位体あるいは/および蛍光色素、発
色色素、発光色素などで標識されているあるいは該物質
により標識され得るように修飾されているものであるこ
とを特徴とする前記のDRB1−14cの塩基配列の増幅
方法である。また本発明は、前記増幅反応を放射性同位
体あるいは/および色素などで標識されたあるいは該物
質により標識され得るように修飾された核酸を用いて行
い、得られる標識されたDNAを交雑させることを特徴
とする前記のHLA−DRw14cの塩基配列の増幅方法
である。
DNA配列が5’−AGTGTCATTTCTTCAA
(およびC)GGGACGGA−3’、5’−CGCT
GCACTGTGAAGCTCTC−3’および5’−
CCGGATCCTTCGTGTCCCCACAGCA
CG−3’から選ばれたものである前記プライマーにあ
る。
なくとも1種類のDNAプローブを含むことを特徴とす
るヒト白血球抗原のDRタイピング用試薬である。また
本発明は、前記DNAプローブに加えて、ヒト白血球抗
原の内、他の型を識別し得るDNAプローブをも含み構
成されることを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング
試薬にある。
て、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得るDNAプ
ローブと、交雑反応、続いて行なう洗浄用の試薬をも含
むことを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング試薬の
キットにある。また本発明は、前記DNAプローブに加
えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得るDNA
プローブ、交雑反応、続いて行なう洗浄用の試薬と、こ
れらの操作に必要な器具、機器を含むことを特徴とする
ヒト白血球抗原のタイピング用のキットにある。
前記プライマーを含むことを特徴とするヒト白血球抗原
のDRタイピング試薬にある。また本発明は、前記DN
Aプローブおよびプライマーに加えて、ヒト白血球抗原
の内、他の型を識別し得るDNAプローブをも含み構成
されることを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング試
薬に関するものである。
前記プライマーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型
を識別し得るDNAプローブと、増幅反応、交雑反応、
続いて行なう洗浄用の試薬をも含むことを特徴とするヒ
ト白血球抗原のタイピング試薬のキットにある。また本
発明は、前記DNAプローブおよび前記プライマーに加
えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得るDNA
プローブ、増幅反応、交雑反応、続いて行なう洗浄用の
試薬と、これらの操作に必要な器具、機器を含むことを
特徴とするヒト白血球抗原のタイピング用のキットにあ
る。
前記プライマーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型
を識別し得るDNAプローブおよび他の型のDNAを増
幅させるための少なくとも1種類の異なるプライマーを
も含み構成されることを特徴とするヒト白血球抗原のタ
イピング試薬にある。また本発明は、前記DNAプロー
ブおよび前記プライマーおよび他の型のDNAを増幅さ
せるための少なくとも1種類の異なるプライマーに加え
て、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得るDNAプ
ローブと、増幅反応、交雑反応、続いて行なう洗浄用の
試薬をも含むことを特徴とするヒト白血球抗原のタイピ
ング試薬のキットにある。
前記プライマーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型
を識別し得るDNAプローブ、および他の型のDNAを
増幅させるための少なくとも1種類の異なるプライマ
ー、増幅反応、交雑反応、続いて行なう洗浄用の試薬
と、これらの操作に必要な器具、機器を含むことを特徴
とするヒト白血球抗原のタイピング用のキットにある。
ることを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング方法に
ある。次に本発明に係る新規なDNA塩基配列およびそ
の用途およびタイピング方法について具体的に説明す
る。まず本発明に係る新規なDNA塩基配列、すなわち
DRB1−14cの塩基配列について説明する。本発明に
係るDRB1−14cの塩基配列及び対応するアミノ酸配
列を図1に示す。
プローブの位置は塩基配列下部に記した矢印部分に相当
する。そして、オリゴヌクレオチドプローブの位置を示
す矢印の向きは5'→3'に相当し、右向きの矢印は記載
の塩基配列であり、左向きの矢印は記載の塩基配列と相
補の塩基配列となる。本発明に係るDRB1−14cの塩
基配列は以下のようにして得た。
10回国際組織適合抗原ワークショップの血清を用いて調
べ、3種の抗DRw14血清(ワークショップナンバー90
60、9061、1111)の内、少なくとも2種、および抗DR
1/2/w6血清(ワークショップナンバー1197c)と
反応するが、抗DRw13血清(ワークショップナンバー
9058、9062)とは反応しないものをDRw14とした。
プされた日本人から分離した染色体DNAを、オリゴヌ
クレオチドプライマーとして例えば下記のGH46、FR
P1あるいはDRβAMP1を組み合せて使用してPC
Rに掛け、引続きF143、F6b、F46、F141あるいは
F52c等のオリゴヌクレオチドプローブによるハイブリ
ダイゼーションを行った。
は以下の通りである。 FPR1:5’−AGTGTCATTTCTTCAA
(およびC)GGGACGGA−3’(Obata,F.,Ito,
I., Kaneko, T., Ohkubo, M., Ishimoto, A. L., Abe,
A., and Kashiwagi, N. Tissue Antigens 33巻 550〜
558頁 1989年) DRβAMP1:5’−CGCTGCACTGTGAA
GCTCTC−3’(Todd, J.A., Bell, J.I., and Mc
Devitt, H.O.Nature 329巻 599〜604頁 1987年) GH46:5’−CCGGATCCTTCGTGTCC
CCACAGCACG−3’(Scharf, S.J., Long, C.
M., and Erlich, H.A. Hum Immunol 22巻 61〜69頁
1988年) オリゴヌクレオチドプライマーGH46−DRβAMP1
の組み合せによればDRB遺伝子の第2エクソン部の殆
ど全ての領域 (288bp)を、FPR1−DRβAMP1の
組み合せによればDRB遺伝子の第2エクソン部の第2
および第3の超可変領域(238bp) を増幅することができ
る(Obata, F., Abe, A., Ohkubo, M.,Ito, I., Kanek
o, T., Otani, F., Watanabe, K., and Kashiwagi, N.
ら Hum Immunol 27巻 269〜284頁 1990年)。
後、ナイロン膜上にブロットし、32Pラベルしたオリゴ
ヌクレオチドプローブによりハイブリダイズした。ハイ
ブリダイゼーション後、ナイロン膜を室温下、洗浄溶液
(組成: (6×SSC) 0.9M NaCl 、0.09M Na-Citrate
、 0.1% SDS) 中で5分間洗浄し、引続きオリゴヌク
レオチドF143を使用した場合には54℃で15分間、オリ
ゴヌクレオチドF144(後述のDRw14のタイピングの
項参照)あるいはF52cを使用した場合には58℃で15分
間、オリゴヌクレオチドF6bあるいはF141あるいは
F142(後述のDRw14のタイピングの項参照)あるい
はF46を使用した場合には62℃で15分間洗浄した。
既知のDRB1* 1401(DRw14−Dw9)とDRB1
* 1042(DRw14−Dw16)(Tiercy, J-M., Gorski,
J.,Betuel, H., Freidel, A.C., Gebu-hrer, L., Jeann
et, H., and Mach, B. ら Hum Immunol 24巻 1〜14
頁 1989年、Gorski, J. Hum Immunol 24巻 145〜149
頁 1989年、Kao, H.T., Gregersen, P.K., Tang, J.
C., Takahashi,T., Wang, C.Y., and Silver, J.らJ Im
munol 142巻 1743頁 1989年)の塩基配列に基づいて
オリゴヌクレオチドプローブを合成した。これらのオリ
ゴヌクレオチドプローブの塩基配列は以下の通りであ
る。 F143:5’−TGCTGCGGAGCACTGGAA
C−3'(Tiercy, J.-M.,Gorski, J., Betuel, H., Frei
del A.C., Gebuhrer L., Jeannet M., and Mach,B., Hu
m Immunol 24巻 1〜14頁 1989年) F6b:5’−GTGTCTGCAATAGGTGTC
C−3'(Abe, A., Ito,I., Ohkubo M., Kaneko, T., It
o K., Kato H., Kashiwagi, N., and Obata F.らImmuno
genetics, 30巻 422〜426頁 1989年) F46:5’−GCAGAGGCGGGCCGCGGT
−3'(Scharf, S.J., Friedman, A., Brautbar, C., Sz
afer, F., Steiman, L., Horn, G., Gyllensten,U., an
d Erlich, H.A., Proc Natl Acad Sci USA, 85巻 3504
〜3508頁、1988年) F141:5’−AGCGCACGAACTCCTCCT
G−3’ F52c:5’−GTTCCTGGAGAGATACT
TC−3'(Tiercy, J.-M., Gorski, J., Jeannet, M.,
and Mach, B., Proc Natl Acad Sci USA, 85巻 198〜20
2頁、1988年) F6b、F141、F143はDRB1(DRB1* 1401)の
塩基配列に相補であり、F46、F52cはDRB1(DR
B1* 1402)の塩基配列に相補である。また、これらの
オリゴヌクレオチドプローブのいくつかはDRB1* 14
01およびDRB1* 1402以外のDRB1とDRB3の塩
基配列にも相補である。(表1) これらの関係を表1に示す。
の特異性は、DR/Dの表現型およびDRB1/B3/
B4の遺伝子型が判っているB細胞樹立株のPCR法を
用いるタイピングによって確認した。(表2) またB細胞樹立株のHLA−DRとD型のオリゴヌクレ
オチドによるタイピングには、第9回および第10回の国
際組織適合抗原ワークショップに報告されている(Schr
euder, G.M.T., Doxiadis,I., Parlevliet, J., and Gr
osse-Wilde, H.Histo-compatibility Testing 1984 243
〜248頁 Spriger-Verlag Berlin 1984年、Jaraquemada,
D., Rein-smoen, N.L., Ollier, W., Oloye, R., Bac
h, F.H.,and Festenstein, H. Histocompatibility Tes
ting 1984 270〜174 頁 Springer-Verlag Berlin 198
4年、Yang, S.Y., Milford,E., Hmmer-ling, U., and D
upont,B.Immunobiology of HLA 1巻 11〜19頁 Spring
-Verlag New York 1989年)ものを用いた。
1、F143、F46、F52cの各々にハイブリダイズさせ
た時の結果を表2に示す。
14/9)、24F(DRw14/w8)および38F(DRw
14/w11)はF6b、F141およびF143と交雑し
た。この交雑様式はDRB1* 1401であるB細胞株TE
Mおよび 31227ABOの場合と同じであった。従って、
これら3種はDRB1* 1401を持っていると結論され
る。
(DRw14/w8)はF46およびF52cと交雑し、その
交雑様式はDRB1* 1402を持っているB細胞株AMA
LAおよびLZLの場合と同じであった。従って、この
2種はDRB1* 1402を持っていると結論される。38M
(DRw14/4)、36M(DRw14/w15)および26F
(DRw14/9)の場合には、既知のDRw14関連の場
合の上記の結果とは対照的に、特異的な結果が得られ
た。すなわち、DRB1* 1401に特異的なF143とは交
雑しないが、同じくDRB1* 1401に特異的なF6bお
よびF141と交雑する。この結果からDRB1* 1401と
は少なくともF143の部位が異なっているDRw14の異
なったサブタイプであることが判る。また、36Mおよび
26Fの場合にはF46およびF52cとは、38Mの場合には
F52cとは交雑しないとの結果が得られた。この結果か
らこれら3種はDRB1*1402とも異なっていることが
判る。
知のDRB1* 1401、DRB1* 1402の2種の他に第3
番目の型があることを示唆する。この3番目の型をDR
B1−14cと命名する。DRB1−14c塩基配列の決定 染色体DNAを36M(DRw14/w15)と38M(DRw
14/4)の二人の日本人から分離し、プライマーにGH
46とDRβAMP1を用いて30回のポリメラーゼチェ
インリアクション(PCR)を行った。このように増幅
したDRB遺伝子の第2エクソンの殆ど全ての領域を含
む 288bpのDNA断片を、GH46内にあるBamHI部位で
切断し、アガロースゲル電気泳動法により精製した。次
に、この断片を Bluescript Vector (Stratagene、San
Diego)のBamHI−EcoRV部位に挿入した。このようにし
て得たプラスミドを大腸菌JM109にトランスフェクト
し、32PでラベルしたF6bのオリゴヌクレオチドプロ
ーブを用いたコロニーハイブリダイゼーションによりD
RB1−14cのDRB1第2エクソン部の遺伝子を含む
クローンを取り出した。塩基配列のデータの信頼性を最
大にするために、2つのサンプルからオリゴヌクレオチ
ドプローブF6bに交雑する各々3つのクローンを取
り、さらにDNAの両鎖についてジデオキシ法により塩
基配列を調べた。その結果、36Mおよび38Mから得られ
た各々の3種のクローンは同一であった。
の、F143、F46、F52cの塩基配列は含まないことが
判った。また、DRB1−14cには他には見られない塩
基置換が起こり、48番目の塩基がアデニンであった。
伴するDRB3に由来するものではないことは、38M
(DRB1−14c/4)由来でF6bに交雑しないクロ
ーンのDRB3の塩基配列がDRB3* 0201(DRw52
b)の塩基配列(Gorski, J. andMack, B. Nature 322 巻
67〜70頁 1986年)と同じであり、ここで示した塩基配
列とは異なっていることから確認した。また、偽遺伝子
のDRB2に由来しているとの可能性は、DRw11、D
Rw12、DRw13、DRdw14、DRw17およびDRw
18などのDRw52族に属するDRB2遺伝子は第2エク
ソンが欠落している(Rollini, P., Mach, B., and Gors
ki, J. Immunogenetics 25巻 336〜342頁 1987年)こと
から否定できる。従って、ここで示した塩基配列はDR
B1−14cに随伴するDRB1遺伝子に由来するもので
あり、DRB2あるいはDRB3に由来するものではな
いと考えられる。
ンの塩基配列から決定されるアミノ酸配列はDRB1*
1401 (Tiercy, J-M., Gorski, J., Betuel, H., Freide
l, A.C., Gebuhrer, L., Jeannet, M., and Mach, B. H
um Immunol 24巻 1〜14頁 1989年、Gorski, J. Hum Imm
unol 24巻 145〜149頁 1989年)のアミノ酸配列と16、
57、60番目の位置で異なっている。16番目のグルタミン
はDRB1−14cに特有なアミノ酸であり、他のDRの
型では見られない。57番目および60番目はオリゴヌクレ
オチドプローブF143に相当する部分であり、DRB1
* 1401とDRB1−14cとを区別する箇所である。一
方、DRB1−14cとDRB1* 1402(Kao, H.T., Greg
ersen, P.K., Tang, J.C., Takahashi, T., Wang, C.
Y., and Silver, J. J Immunol 142巻 1743頁 1989年、
Gorski, J. Hum Immunol 24巻 145〜149頁 1989年)と
のアミノ酸配列は16、28、37、70、74および86番目の位
置で異なっている。28番目の位置はF52cに、70および
74番目はF46に相当する部分である。DRw14関連の3
種のDRβ1鎖の配列を比較するとDRB1* 1301(D
Rw13−Dw18、Tiercy, J-M., Gorski, J., Betuel,
H., Freidel, A.C., Gebuhrer, L., Jeannet, H., and
Mach, B.Hum Immunol 24巻 1〜14頁 1989年、Kao,
H.T., Gregersen, P.K., Tang, J.C., Takahashi, T.,
Wang, C.Y., and Silver, J.J Immunol 142 巻 1743頁
1989年)、DRB1* 1302 (DRw13−Dw19、Tierc
y, J-M., Gorski, J., Betuel, H., Freidel, A.C., Ge
buhrer, L.,Jeannet, H., and Mach, B.Hum Immunol 24
巻 1〜14頁 1989年)およびDRB1−JX6 (Obat
a, F., Abe, A., Ohkubo, M., Ito, I., Kaneko, T., O
tani, F., Watanabe, K., and Kashiwagi, N.Hum Immun
ol 27巻 269〜284頁 1990年)など他のDRB1のD
Rβ1配列との比較と同様に血清学的にDRw14の特異
性を説明できるようなアミノ酸残基を特定できない。す
なわち、3種のDRw14関連のアレルにのみ一般的な多
型的なアミノ酸残基は無い。
ないことで区別される。より積極的にDRB1−14cを
同定するためにDRB1−14cに特異的に交雑するオリ
ゴヌクレオチドプローブとしてF144およびF142を合成
した(図1参照)。F144はDRB1−14cの16番目の
アミノ酸のグルタミン酸を含む領域に相当する。F142
はDRB1* 1402、DRB1* 1301、DRB1* 1302、
DRB1−JX6を含めた他の多くのDRB1遺伝子に
共通な57番目のアスパラギン酸と60番目のチロシンを含
む領域に相当し、アミノ酸配列での置換はないが、DR
B1−14cに特異的な塩基配列の174番目のチミンを含
む。
および他の型の日本人から染色体DNAを分離し、GH
46−DRβAMP1の組み合せのプライマーを用いてP
CRに掛け、第1超可変領域を含むDRB第2エクソン
の大部分を増幅した。増幅したDNA断片をナイロン膜
にブロットし、DRB1−14c特異的なF142、F144
および他のF6b、F141、F143、F46、およびF52
cとハイブリダイズさせた。その結果を図2および表3
に示す。これから明らかなように血清学的にDRw14特
異的な検体の中のいくつかはF142、F144とF6b、
F141に交雑し、他のDRB1* 1401あるいはDRB1
* 1402とは区別可能であり、従って、DRB1−14cに
属することを断定できることが判った。DRw14関連以
外のDRB1およびDRB3遺伝子に特異的なオリゴヌ
クレオチドプローブでの交雑様式から他の検体のDRw
14関連の遺伝子はDRB1* 1401あるいはDRB1* 14
02と判定される。
ブは細胞表面に表現されている膜タンパク質が形成する
DNA塩基配列の一部に相当している。従って、染色体
DNAを検出対象とすることはもちろん、メッセンジャ
ーRNA、C−DNAに対しても有効である。これら3
種類の核酸類の採取には既知の方法が用いられる。これ
らの検出対象の内いづれを選択するかは、検査が行われ
る環境により変化する。
要に応じてPCRに掛けて、増幅して使用してもよく:
この場合には検体量が増加するので検出が容易になると
の利点がある。PCR用のプライマーには上記のプロー
ブに使用するオリゴヌクレオチドとは別の塩基配列のオ
リゴヌクレオチドを使用しても、また上記のプローブオ
リゴヌクレオチドを使用してもよいが、一般には別の塩
基配列のオリゴヌクレオチドを使用する。
により消化し、さらにそれをゲル電気泳動法により分別
し、そこで得られる遺伝子断片を検出対象とするいわゆ
るRFLP法によるタイピングに対しても本発明のオリ
ゴヌクレオチドを使用することができる。オリゴヌクレオチドプローブの使用形態 オリゴヌクレオチドプローブは該プローブが化学的に結
合し固定されるか、あるいは物理的に吸着し固定される
かのいづれかの形態、あるいは溶液中において溶解ある
いは懸濁した状態で使用することが可能であり、これら
のいづれの形態をとってもよい。ハイブリダイゼーショ
ン時には一般には大過剰量のオリゴヌクレオチドプロー
ブを使用するため、溶液中に溶解した状態あるいは懸濁
状態でハイブリダイゼーションする場合には未交雑のオ
リゴヌクレオチドを除去し検知しなければならないの
で、検体となる遺伝子あるいは遺伝子の断片を核酸固定
用の膜に予め固定しておき、該膜を使用してハイブリダ
イゼーションさせる方法:あるいは該オリゴヌクレオチ
ドプローブに加え、検体中の該オリゴヌクレオチドプロ
ーブに相当するDNA塩基配列以外の部分の塩基配列に
相当する少なくとももう1種類のオリゴヌクレオチドプ
ローブを用い、このプローブを核酸固定用の膜に固定し
ておき、ハイブリダイゼーションを行う方法、オリゴヌ
クレオチドの3’末端あるいは5’末端に特定の配列を
連結しておき、この塩基配列に相補な配列を予め膜に固
定しておきハイブリダイゼーションを行う方法などが採
用される。
遺伝子を固定する場合に使用される物としては核酸が固
定される物であれば特に制限は加えられないが:その形
態としては膜上、板上、棒状の物が使用される。これら
の中では膜が好ましく使用される。ここで使用される膜
としては、セルロースを成分にする膜、ナイロン膜など
の市販の核酸固定用膜をあげることができる。HybondTM
-C、HybondTM-C extra、HybondTM-ECL、HybondTM-N、Hy
bond-NTM+(Amersham社)、Whatman541filter(Whatman
社)、DuralonTMUV 、Duralose-UVTM(Stratagene社)、
PhotoGene Nylon Membrane(BRL社)などを具体例として
挙げることができるが、これら以外を使用しても遺伝子
あるいはオリゴヌクレオチドプローブを結合させ得るも
のであれば差し支えない。これらの膜に遺伝子あるいは
オリゴヌクレオチドプローブを固定する際には加熱処
理、あるいはUV照射処理などの方法によるが、このい
づれかあるいは別の方法によるかについては、使用する
膜の性質によって適宜変更することになる。例えば、Hy
bondTM-N+を使用する場合にはUV照射法により固定
し、HybondTM-C extraを使用する場合には真空中80℃に
加熱する方法が採用される。
検体遺伝子を固定するためには検出に必要となる塩基配
列以外に5’末端あるいは3’末端をポリdT等で修飾
することが好ましい場合があり、これらの場合にはオリ
ゴヌクレオチドあるいは検体遺伝子を修飾することも行
われる。これらのための方法として、3’末端の修飾に
は核酸とターミナルデオキシヌクレオチディルトランス
フェラーゼによる伸長反応あるいは修飾に必要な塩基配
列を有するオリゴヌクレオチドとリガーゼを用いる伸長
反応がある。また、5’末端の修飾にはPCRに用いる
プライマーの5’末端部分に予め必要な塩基配列を結合
させておく方法が採用される。
レオチドプローブあるいは検体遺伝子をラジオアイソト
ープあるいは蛍光物質で標識しておく、あるいは標識さ
れ得るように修飾されている系を使用し、該標識物質を
検出することで行なわれる。ここで用いられる標識物質
としては、32P、35S、125Iのようなラジオアイソト
ープ、あるいはフルオレッセインイソチオシネート(F
ITC)のような蛍光色素あるいはビオチン、ジオキシ
ゲニンなどのような非ラジオアイソトープ物質を挙げる
ことができる。
X線フイルムに感光させるなど公知の方法が、蛍光物質
の場合には蛍光光度計による測定が、ビオチン、ジゴキ
シゲニンの場合には各々ストレプトアビジンあるいは抗
ジコギシゲニン抗体に結合した酵素などにより発光現象
あるいは呈色現象などを起こし、これらを光度計により
測定する方法、X線フイルムに感光させる方法が採用さ
れる。ここで使用される酵素としては例えばアルカリフ
ォスファターゼ、ワサビ過酸化酵素を挙げることができ
る。これらの標識は、オリゴヌクレオチドの合成時にあ
るいは検体遺伝子の増幅時にこれらの目的に合った修飾
を施した核酸を使用することによりこれらの塩基配列中
に挿入することも、またオリゴヌクレオチドあるいは検
体遺伝子の修飾によりこれらの5’末端あるいは3’末
端に付加することあるいは塩基配列の内部に挿入するこ
とも可能である。このようにして得られた標識化オリゴ
ヌクレオチドあるいは標識化検体遺伝子はいづれもHL
A−DRのタイピングに使用することができる。
試薬キットには検査に必要となる試薬類および器具類が
含まれる。具体的にはオリゴヌクレオチドプローブある
いはオリゴヌクレオチドプローブを固定した膜、標識用
の試薬、オリゴヌクレオチドあるいは検体遺伝子固定用
の膜、ハイブリダイゼーション用の試薬、ハイブリダイ
ゼーション後に行う洗浄用の試薬、ハイブリダイゼーシ
ョン操作用および洗浄操作用の器具、交雑の有無を判定
するためのポジティブコントロールおよびネガティブコ
ントロールの標準試薬、判定結果の表現例、検査の各操
作に必要な器具類などが含まれ、これらの全てあるいは
オリゴヌクレオチドプローブを必須として他の物品の一
部からなる。標識用の試薬としては、PhotoGeneTMNucle
ic Acid Detection System (BRL, Life Technologies I
nc.)あるいはDIG systemTM (Boehringer Mannheim)を例
に挙げることができる。また器具としては、BIO-BIK サ
ンプリングチューブ(BioPlastic Co., Ltd.)などのプラ
スチック製チューブ、ボロシリケート処理したガラス製
試験管(Corning Glass Works) などの試験管、Pipetman
TMなどの(Gilson 社) 容量可変デジタル式ピペットおよ
びそれ用のチップ、加熱シール可能なプラスチックバッ
グ(コスモバイオ)、検査時に生じる発光、蛍光、色を
検出する光度計、X線フイルム、露光用カセット、フイ
ルムハンガー(富士メディカルシステム社)および恒温
槽、水浴槽を挙げることができる。各種の試薬類は必要
に応じて濃度を制御できるように使用濃度よりも濃厚な
溶液として提供されるのが一般的であるが、検査時の必
要濃度に調製しておいても差し支えない。
は、各種の型を検出する為の種々のオリゴヌクレオチド
プローブが必要であり、本発明は従来検出不可能な型を
検出するものであるから、既知のオリゴヌクレオチドプ
ローブを検査試薬の中に含ませることは検査の精密性お
よび簡便性を高める上で好ましい。
チドプローブであるF142とF144を他のオリゴヌクレ
オチドプローブとをともに使用することによってDRw
14関連の遺伝子をタイピングすることが可能である。日
本人361人でのDRB1−14c、DRB1* 1401、D
RB1* 1402のジーンフレンキュエンシーは各々0.01
8、0.038 、0.017 である。このことはDRw14関連の
遺伝子の全頻度の4分の1はDRB−14cであることを
示唆しているので本発明によるオリゴヌクレオチドプロ
ーブおよびこれを使用する検査法は、完全なDR抗原の
タイピングには必須の要件となるものであり、極めて有
用なものである。また、本発明のDRw14cのDNAは
本発明により初めて得られ、かつその塩基配列が決定が
されたものであり、このDNAにより更に新たな診断手
法の開発あるいはその他の医学上の研究の進展も期待で
きるものである。
発明はこの実施例のみに限定されるものではない。DRB1−14cの第2エクソンのDNA塩基配列の決定 血清学的タイピングでDRw14と判定された日本人3
人、KW(DRw14/9)、24F(DRw14/w8)、
38F(DRw14/w11)の末梢血から公知の方法(Mani
atis, T., Fritsch, E.F., Sambrook, J. ら Molecular
Cloning:A Labora-tory Manual 280〜281頁、1987年、
Cold Spring Harbor Lab., Cold Spring Harbor, New Y
ork.)により染色体DNAを調製した。この染色体DN
Aを用いて、前述の、プライマーGH46と5’末端を
リン酸化したDRβAMP1を用いてPCR法によるD
NA増幅を30回行い、DRβ1遺伝子の第2エクソンの
ほぼ全領域 288bpを選択的に増幅した。
NA1μg、各 0.5μMのプライマー、各 200μMのd
NTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP) 、10mM Tris-HCl
(pH8.0)、3mM MgCl2 、0.05% Tween20、0.05%N
P40溶液を40μl用意する。98℃、5分の加熱でDNA
を変性後、2μl(2.5 ユニット/μl)のTaqI
DNAポリメラーゼを加える。これに48μlのミネラル
オイルを重層する。この溶液を55℃で2分のアニーリン
グを行った後、72℃で2分、最初のプライマーの伸長を
行う。残りの29サイクルのPCRは以下の条件で行っ
た。すなわち、95℃1分のDNAの変性、55℃1分のア
ニーリング、72℃3分の伸長である。
後、ナイロン膜上にブロットし、32Pラベルしたオリゴ
ヌクレオチドプローブによりハイブリダイズした。な
お、ハイブリダイゼーションは Obataらの方法(Obata,
F., Ito,I., Kaneko, T., Ohkubo, M., Ishimoto, A.
L., Abe,A., and Kashiwagi, N. Tissue Antigens 33
巻 550〜558頁 1989年)に従って行った。ここでは、
既知のDRB1* 1401(DRw14−Dw9)とDRB1
* 1042(DRw14−Dw16)の塩基配列に基づいてオリ
ゴヌクレオチドプローブを合成し、電気泳動法により精
製し用いた。F6b、F141、F143はDRB1* 1401
の塩基配列に相補であり、F46、F52cはDRB1* 14
02の塩基配列に相補である。
室温下、洗浄溶液(組成: (6×SSC) 0.9M NaCl、0.
09M Na-Citrate、 0.1% SDS)中で5分間洗浄し、引
続きオリゴヌクレオチドF143を使用した場合には54℃
で15分間、オリゴヌクレオチドF144あるいはF52cを
使用した場合には58℃で15分間、オリゴヌクレオチドF
6bあるいはF141あるいはF142あるいはF46を使用
した場合には62℃で15分間、同洗浄液で洗浄した。
b、F141、F143、F46、F52cの各々にハイブリダ
イズさせた時の結果を表2に示す。次に、DRB1−14
cのDRβ1遺伝子のクローニング法を説明する。PC
R法によって増幅した 288bpのDNA断片を、プライマ
ーGH46内に存在するBamHI部位で消化後、 1.5%アガ
ロースゲル電気泳動により分画し、公知の方法でDNA
断片を精製した。これを Bluescript(STRATAGENE) のBa
mHI−EcoRV部位に挿入した。この組み換え体を用い、公
知の方法で大腸菌JM109株〔recA1 supE44endAl hsdR
17 gyrA96 relA1 thi △(lac-proAB) F'[traD36 proAB
+ laclq lacZ△M15]〕を形質転換し、5−ブロモ−4
−クロロ−3−インドール−β−D−ガラクトピラノシ
ド(Xgal)とイソプロピル−β−D(−)チオガラ
クトピラノシド(IPTG)を含むLB培地(1% Bac
to triptone、0.5%Yeast extract 、1% NaCl)で生育
させた。白色のコロニーを楊子で拾いニトロセルロース
フィルターに移し、コロニーハイブリダイゼーション法
を行った。フィルターにDNAを固着させるにはGruns-
tein, M., Wallis, J.らの方法(Meth.Enzymology 63
巻、379〜389頁、1979年、Academic Press、New York)
に従った。
a、F., Ito, I., Kaneko, T., Ohkubo, M., Ishimoto,
A.L., Abe, A., kashiwagi, N.らの方法(Tissue Antig
ens 33巻、550〜558頁、1989年)に従った。DRw14の
ハプロタイプのDRβ遺伝子を持つクローンは32Pで標
識したF6bプローブを用いて検出した。このプローブ
は既に Abeら(Abe, A., Ito, I., Ohkubo M., Kaneko,
T., ItoK., Kato H., Kashiwagi, N., and Obata F.Im
munogenetics, 30巻 422〜426頁 1989年)によって発
表されている。また、DRB1−14/b(Tiercy, J-
M., Gorski, J., Betuel, H., Freidel, A.C., Gebuhre
r, L., Jeannet, H., andMach, B.Hum Immunol 24巻
1〜14頁 1989年)に報告されているものと本質的に同
じである。
F., Nicklen, S., Coulson, A.R. らのジデオキシチェ
インターミネーション法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA
74 巻、5463〜5467頁、1977年)によって塩基配列の決
定を行った。なお、このF6b陽性でかつDRB1−14
cのDNAを有する形質転換大腸菌はpDR14c(38M-
103F) として工業技術院微生物工業技術研究所に寄託さ
れている。そして、その寄託番号は微工研条寄第3496号
である。
NA塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示した。DR
w14には、DRB1*1401とDRB1*1402の2種が既知
である。(Bodmer,W.F., Albert, E.,Bodmer, J.G., Dau
sset, J., Kissmeyer-Nielsen, F., Mayr, W., Payne,
R., Rood, J.J.van, Trnka,Z., and Walford, R.L.Hist
ocompatibility Testing 1984 4〜8頁 Springer-V
erlag Berlin 1984年、Tiercy, J-M., Gorski, J., Bet
uel, H., Freidel, A.C., Gebuhrer, L., Jeannet, H.,
and Mach, B.Hum Immunol 24巻 1〜14頁 1989年、G
orski, J.Hum Immunol 24巻145〜149頁 1989年、Kao,
H.T., Gregersen, P.K., Tang, J.C., Takahashi,T., W
ang, C.Y., and Silver, J. J Immunol 142 巻 1743頁
1989年)。
塩基配列を合わせて引用した。波線部分は、塩基配列が
同一であることを示す。これらの塩基配列から作製した
オリゴヌクレオチドプローブを矢印で示し、右向きのオ
リゴヌクレオチドプローブはアミノ酸配列にコードされ
るDNA塩基配列に対応し、左向きのオリゴヌクレオチ
ドプローブはアミノ酸配列にコードされない配列に対応
している。
メインの塩基配列から決定されるアミノ酸配列はDRB
1* 1401のアミノ酸配列と16、57、60番目の位置で異
なっている。16番目のグルタミンはDRB1−14cに特
有なアミノ酸であり、他のDRの型では見られない。57
番目および60番目はオリゴヌクレオチドプローブF143
に相当する部分であり、DRB1* 1401とDRB1−14
cとを区別する箇所である。一方、DRB1−14cとD
RB1* 1402とのアミノ酸配列は16、28、37、70、74、
および86番目の位置で異なっている。28番目の位置はF
52cに、70および74番目はF46に相当する部分である。
作製した各々のオリゴヌクレオチドがDR抗原のDNA
タイピングに使用できることの証明 DRB1−14cに特異的に交雑するオリゴヌクレオチド
プローブとしてF144およびF142を合成した。F144
はDRB1−14cの16番目のアミノ酸の部位グルタミン
酸に相当する。F142はDRB1* 1402、DRB1* 13
01、DRB1*1302、DRB1JX6を含めた他の多く
のDRB1遺伝子に共通な57番目アスパラギン酸と60番
目のアミノ酸チロシンの部位に相当するが、DRB1−
14cに特異的な塩基配列の174番目のチミンを含む。
ブによりDR抗原遺伝子のDNAタイピングをドットハ
イブリダイゼーション法を用いて行った結果である。縦
軸にはドナーと血清学的な方法で調べられた各々のDR
抗原のタイプを示している。横軸にはオリゴヌクレオチ
ドプローブを示した。ドナーDNAがオリゴヌクレオチ
ドプローブと交雑したところが黒いスポットで示され
る。
ナーと第10回International HLA Workshop(Yang, S.
Y., Milfold, E., Hammerling, U., Dupont, B. Tenth
International Histocompatibility Work-shop Newslet
ter 、2巻、1号、7頁、1987年、New York、Central
Science Office of Histocom-patibility Workshop)に
よって提供されたB細胞樹立株を使用した。
その1μgをGH46とDRβAMP1プライマーを用い
て30サイクルのPCRを行った。増幅した 288bpのDN
A断片は 0.2Nの水酸化ナトリウム溶液で室温下10分処
理して変性した後、終濃度が1Mとなるように酢酸アン
モニウムを加え中和した。このDNA溶液を直ちにナイ
ロンメンブレンのHybond-N上にスポットし、風乾後、80
℃に2時間放置した。このナイロンメンブレンを6×SS
C 、 0.5% SDS、5×Denhardt's solution、20μg/ml
熱変性ニシン精子DNAの溶液中に移し、37℃で30分の
前処理を行った。ただし、1×Denhardt's solution は
0.02%ウシ血清アルブミン、0.02%フィコール、0.02%
ポリビニルピロリドンからなる溶液である。前処理後、
同じ溶液に5’末端を32Pで標識したオリゴヌクレオチ
ドを1ng/mlとなるように加え、37℃で3時間ハイブ
リダイゼーションを行った。ナイロンメンブレンを6×
SSC、0.1% SDS溶液に移し、室温に5分間放置する。次
にナイロンメンブレンを表1に示した洗浄液の温度で15
分間洗浄した。ナイロンメンブレンを風乾後、3時間か
ら一晩のオートラジオグラフィーを行った。
および非特異的なF6b、F141、F143、F46、およ
びF52cとハイブリダイズした。その結果、図2および
表3に示すように血清学的にDRw14特異的な検体の中
の36M、38M、82F、26F、MS、GOTなどがF14
2、F144、F6b、F141に交雑し、一方、他のDR
B1* 1401あるいはDRB1* 1402たとえば7M、II
T、KW、24F、59M、75M、57FがF142およびF14
4とは交雑しないことが判った。したがって、DR1−
14cを他のDRw14関連の型から区別可能であり、DR
B1−14cに属することを断定できることが判った。
に処理した。10×テーリング緩衝液(1Mカコジル酸ナ
トリウム(pH7.6)、 250mM Tris-HCl(pH7.6)、2
mMジチオスレイトール)を10μl、100mMdTTPを4
μl、プローブを 200pmol混合し、そこへ10mM CoCl2
を10μl添加し、混合した。さらにそこへ25ユニット/
μlのターミナルデオキシヌクレオチジイルトランスフ
ェラーゼを2μl添加し、全容量を 100μlとした。こ
の液を37℃にて1.5時間反応させた後、フェノール
とクロロホルムの1/1混合液 100μlにより2回抽出
した。抽出残液に3M酢酸ナトリウム溶液を10μl、エ
タノールを 330μlを添加し攪拌混合し、−20℃にて30
分放置した。その後、遠心し、得られた固形沈澱物を70
%エタノールで洗浄した。得られた固形沈澱物を減圧下
で乾燥した。
に溶解し、内42μlの溶液を65℃にて5分加熱し、直ち
に氷中で冷却した。この溶液に1158μlの10×SSC 溶液
を加え、攪拌した。この溶液を 200μlづつミリポア製
MilliBlot−Dを使用してナイロン膜にブロットした。
さらにMilliBlot −Dのウエルを10×SSC 溶液で洗浄
し、ストラリンカーを使用し、紫外線を120000マイクロ
ジュール照射した。
溶液中、37℃で15分間洗浄した。その後、水中で5分間
洗浄した。このようにして得た膜を室温下で風乾した。ポリメラーゼチェインリアクション(PCR)によるビ
オチン化 10×PCR緩衝液(200mM Tris・HCl、15mM MgCl 、
250mM KCl、0.5% Tween 20、100μg/ml BSA) を5
μl、2.5mM dATP、2.5mM dCTP、2.5mMdGTPを各
々1μl、1.5mM dTTPを1μl、0.5mM Bio-21-dUT
Pを 1.25μl、10μMプライマー液(FPR1プライマ
ーとDRβAMP1プライマーの等量混合溶液)を1μ
l、DNAを1μg、さらに水を混合し全容量を49μl
とした。この液を混合し、95℃にて5分間加熱し、室温
に放置冷却した。この液に 2.5ユニット/μlのTaq.D
NA ポリメラーゼ溶液1μlを加え攪拌した後、40μ
lのミネラルオイルを重層した。この液をASTEC製
PC-500を使用し、PCRを30回行った。
間、72℃で3分間の条件で、2回目以降29回までは94℃
で50秒、55℃で1分間、72℃で2分間の条件で、30回目
は72℃3分間の条件で行った。反応液を50μlとり、そ
こへグリコーゲン(10mg/μl)1μl、3M酢酸ナ
トリウム(pH5.5)を5μl、エタノールを 165μl混合
し、攪拌した後−20℃で30分間冷却した。冷却後5分間
12000 rpm の条件で遠心し、固形沈澱物を得た。得た沈
澱物に70%エタノールを加え、固形沈澱物を洗浄しその
後、減圧下にて乾燥した。得られた固形物を 108μlの
水に溶解し、DNA0.01μg/μlの溶液を調製した。
PCRによる生成DNAの長さはDNA溶液8μlを
1.0%アガロースゲルにかけて確認した。ハイブリダイゼーション プローブを固定した膜をハイブリダイゼーション用プラ
スチックバッグに入れ、そこへ2mlのハイブリダイゼー
ション緩衝液(50mM Tris・HCl (pH8.0)、3Mテトラ
メチルアンモニウムクロライド、2mM EDTA (pH8.
0)、5×Denhardt's溶液、0.1% SDS、100μg変性DN
A)2mlを加え、42℃で50分間加熱した。その後、プロ
ーブを100ng (100μl)添加し、42℃で振盪しながら12
時間加熱を続けた。
ッグから膜を取り出し、洗浄液I(2×SSPE、 0.1%SD
S)中室温下、5分間の間隔で2回洗浄した。次に膜を洗
浄液II(50mM Tris・HCl(pH8.0)、3Mテトラメチ
ルアンモニウムクロライド、2mMEDTA、5×Denhard
t's溶液、 0.1% SDS) 中室温下、5分間1回洗浄し、
さらに洗浄液II中58℃で20分間1回洗浄し、引続き2×
SSC 溶液中室温下で5分間1回洗浄した。
tem (BR) 社、Life Technologies 社を使用)ハイブリ
ダイゼーションおよび洗浄後の膜をTBS-Tween 20 (100
mM Tris・HCl、150mM NaCl、0.05% Tween20)中で
室温下1分間洗浄した。続いて、膜1cm 2当り0.75mlの
ブロッキング溶液(3% BSA、TBS-Tween20)中で室温下
50分間処理した。
ターゼ結合体の溶液を TBS-Tween20を用いて3000倍に希
釈した液中で膜を室温下10分間処理した。その後、膜1
cm2あたり1mlの TBS-Tween20溶液中室温下15分間づつ
2回洗浄した。さらに最終緩衝液の10倍希釈液中、室温
下1時間洗浄した。膜をワットマン3MM濾紙上に置き
過剰の緩衝液を除いた後、膜を現像ホルダー中に置い
た。そこへ、ホルダー中の膜に検出試薬を滴下し、膜を
ホルダーで覆った。そのまま2時間反応させ、X線フイ
ルムあるいはHyper Film(アマシャム社)を挟み、15
分間露光させ、現像し、図2と同様の結果を得た。
A塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示す。
子のDNAタイピングを行った結果を示す。
A塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示す。
A塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示す(図1のつ
づき)。
子のDNAタイピングを行った結果を示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
w14のDNA塩基配列の決定を行うべく種々の研究を行
った。その結果、DRw14は既知の2つのサブタイプに
加え、更に新規な1つのサブタイプに分かれることが明
らかとなり、本発明者らはこのサブタイプをDRw14c
と命名した〔なお、DRw14cはDR遺伝子の命名法(B
odmer JG, Marsh SGE, Parham P. et al., "Nomenclatu
re for factors of the HLA system, 1989" Tissue Ant
igens 35巻、1〜8頁、1990)によるとDRB1−14c
と称せられるので、以下、DRw14cはDRB1−14c
と言う〕。そしてこれらの遺伝子DNAを調製するとと
もにその塩基配列を決定し、さらに決定された塩基配列
を元にしてこのDR抗原遺伝子に特異的なオリゴヌクレ
オチドプローブを作製した。これらのプローブでDNA
タイピングを行ったところ他のDR抗原遺伝子とDRB
1−14cの遺伝子DNAを容易に判別することができる
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
ノ酸配列をコードするDRB1−14cの遺伝子DNAに
ある。また本発明は、配列番号2記載の塩基配列を有す
るDRB1−14cのDNAにある。また本発明は、配列
番号1又は配列番号2で表わされるDRB1−14cのD
NA塩基配列であることを特徴とするヒト白血球抗原の
DRタイピング用のDNAプローブにある。
で表わされるDRB1−14cのDNA塩基配列に相補な
配列であることを特徴とするヒト白血球抗原のDRタイ
ピング用のDNAプローブにある。また本発明は、配列
番号1又は配列番号2で表わされるDRB1−14cのD
NA配列の内、少なくとも連続した10塩基の塩基配列を
含むオリゴヌクレオチドであることを特徴とするヒト白
血球抗原のDRタイピング用のDNAプローブにある。
で表わされるDRB1−14cのDNA配列に相補なDN
A配列の内、少なくとも連続した10塩基の塩基配列を含
むオリゴヌクレオチドであることを特徴とするヒト白血
球抗原のDRタイピング用のDNAプローブにある。ま
た本発明は、前記オリゴヌクレオチドがDRB1−14c
以外の染色体遺伝子、あるいは相補DNAのDNA配列
に交雑しないことを特徴とする前記のDNAプローブに
ある。
DNA塩基配列が配列番号3である前記のDNAプロー
ブにある。また本発明は、前記オリゴヌクレオチドのD
NA塩基配列が配列番号4である前記のDNAプローブ
にある。なお、上記塩基配列はDRB1−14cの塩基配
列と相補の塩基配列である。
配列をコードする塩基配列又は配列番号2記載のDRB
1−14cの塩基配列の全部あるいは部分領域を下記の方
法で増幅するDRB1−14cの塩基配列の増幅方法であ
る。 (1) Taq DNAポリメラーゼ存在下にオリゴヌクレ
オチドプライマーと加熱処理によってデネイチャーした
DRB1−14cのDR型を有するヒトの末梢血から採取
した染色体DNAをアニールし、(2) アニールしたDN
Aを加熱処理してプライマーイクステンションさせ、
(3) (1)および(2)のステップを繰り返す。
DNA配列が配列番号5、配列番号6および配列番号7
の中から選ばれたものである前記プライマーにある。
ることを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング方法に
ある。次に本発明に係る新規なDNA塩基配列およびそ
の用途およびタイピング方法について具体的に説明す
る。まず本発明に係る新規なDNA塩基配列、すなわち
DRB1−14cの塩基配列について説明する。本発明に
係るDRB1−14cの塩基配列及び対応するアミノ酸配
列を図1及び図2に示す。
レオチドプローブの位置は塩基配列下部に記した矢印部
分に相当する。そして、オリゴヌクレオチドプローブの
位置を示す矢印の向きは5'→3'に相当し、右向きの矢印
は記載の塩基配列であり、左向きの矢印は記載の塩基配
列と相補の塩基配列となる。本発明に係るDRB1−14
cの塩基配列は以下のようにして得た。
は、FPR1は配列番号5 (Obata,F.,Ito, I., Kanek
o, T., Ohkubo, M., Ishimoto, A. L., Abe, A., and K
ashiwagi, N. Tissue Antigens 33巻 550〜558頁 19
89年)に、DRβAMP1は配列番号6(Todd, J.A.,
Bell, J.I., and McDevitt, H.O.Nature 329巻 599〜60
4頁 1987年)に、GH46は配列番号7(Scharf, S.J.,
Long, C.M., and Erlich, H.A. Hum Immunol 22巻 6
1〜69頁 1988年)に記載された通りである。オリゴヌ
クレオチドプライマーGH46−DRβAMP1の組み合
せによればDRB遺伝子の第2エクソン部の殆ど全ての
領域 (288bp)を、FPR1−DRβAMP1の組み合せ
によればDRB遺伝子の第2エクソン部の第2および第
3の超可変領域(238bp) を増幅することができる(Obat
a, F., Abe, A., Ohkubo, M.,Ito, I., Kaneko, T., Ot
ani, F., Watanabe, K., and Kashiwagi, N.ら Hum Imm
unol 27巻 269〜284頁 1990年)。
既知のDRB1* 1401(DRw14−Dw9)とDRB1
* 1042(DRw14−Dw16)(Tiercy, J-M., Gorski,
J.,Betuel, H., Freidel, A.C., Gebu-hrer, L., Jeann
et, H., and Mach, B. ら Hum Immunol 24巻 1〜14
頁 1989年、Gorski, J. Hum Immunol 24巻 145〜149
頁 1989年、Kao, H.T., Gregersen, P.K., Tang, J.
C., Takahashi,T., Wang, C.Y., and Silver, J.らJ Im
munol 142巻 1743頁 1989年)の塩基配列に基づいて
オリゴヌクレオチドプローブを合成した。これらのオリ
ゴヌクレオチドプローブの塩基配列は、F143 は配列番
号8(Tiercy, J.-M.,Gorski, J., Betuel, H., Freide
l A.C., Gebuhrer L., Jeannet M., and Mach, B., Hum
Immunol 24巻 1〜14頁 1989年) に、F6bは配列番号
9(Abe, A., Ito,I., Ohkubo M.,Kaneko, T., Ito K.,
Kato H., Kashiwagi, N., and Obata F.ら Immunogene
tics, 30巻 422〜426頁 1989年)に、F46は配列番
号10(Scharf, S.J., Friedman, A., Brautbar, C., Sz
afer, F., Steiman, L., Horn, G., Gyllensten, U.,an
d Erlich, H.A., Proc Natl Acad Sci USA, 85巻 3504
〜3508頁、1988年)に、F141 は配列番号11に、F52c
は配列番号12(Tiercy, J.-M., Gorski, J., Jeannet,
M., and Mach, B., Proc Natl Acad Sci USA, 85巻 198
〜202頁、1988年)に記載された通りである。F6b、
F141、F143はDRB1(DRB1* 1401)の塩基配列
に相補であり、F46、F52cはDRB1(DRB1* 14
02)の塩基配列に相補である。また、これらのオリゴヌ
クレオチドプローブのいくつかはDRB1* 1401および
DRB1* 1402以外のDRB1とDRB3の塩基配列に
も相補である。(表1) これらの関係を表1に示す。
知のDRB1* 1401、DRB1* 1402の2種の他に第3
番目の型があることを示唆する。この3番目の型をDR
B1−14cと命名する。DRB1−14c塩基配列の決定 染色体DNAを36M(DRw14/w15)と38M(DRw
14/4)の二人の日本人から分離し、プライマーにGH
46とDRβAMP1を用いて30回のポリメラーゼチェ
インリアクション(PCR)を行った。このように増幅
したDRB遺伝子の第2エクソンの殆ど全ての領域を含
む 288bpのDNA断片を、GH46内にあるBamHI部位で
切断し、アガロースゲル電気泳動法により精製した。次
に、この断片を Bluescript Vector (Stratagene、San
Diego)のBamHI−EcoRV部位に挿入した。このようにし
て得たプラスミドを大腸菌JM109にトランスフェクト
し、32PでラベルしたF6bのオリゴヌクレオチドプロ
ーブを用いたコロニーハイブリダイゼーションによりD
RB1−14cのDRB1第2エクソン部の遺伝子を含む
クローンを取り出した。塩基配列のデータの信頼性を最
大にするために、2つのサンプルからオリゴヌクレオチ
ドプローブF6bに交雑する各々3つのクローンを取
り、さらにDNAの両鎖についてジデオキシ法により塩
基配列を調べた。その結果、36Mおよび38Mから得られ
た各々の3種のクローンは同一であった。
要に応じてPCRに掛けて、増幅して使用してもよく、
この場合には検体量が増加するので検出が容易になると
の利点がある。PCR用のプライマーには上記のプロー
ブに使用するオリゴヌクレオチドとは別の塩基配列のオ
リゴヌクレオチドを使用しても、また上記のプローブオ
リゴヌクレオチドを使用してもよいが、一般には別の塩
基配列のオリゴヌクレオチドを使用する。
により消化し、さらにそれをゲル電気泳動法により分別
し、そこで得られる遺伝子断片を検出対象とするいわゆ
るRFLP法によるタイピングに対しても本発明のオリ
ゴヌクレオチドを使用することができる。オリゴヌクレオチドプローブの使用形態 オリゴヌクレオチドプローブは該プローブが化学的に結
合し固定されるか、あるいは物理的に吸着し固定される
かのいづれかの形態、あるいは溶液中において溶解ある
いは懸濁した状態で使用することが可能であり、これら
のいづれの形態をとってもよい。ハイブリダイゼーショ
ン時には一般には大過剰量のオリゴヌクレオチドプロー
ブを使用するため、溶液中に溶解した状態あるいは懸濁
状態でハイブリダイゼーションする場合には未交雑のオ
リゴヌクレオチドを除去し検知しなければならないの
で、検体となる遺伝子あるいは遺伝子の断片を核酸固定
用の膜に予め固定しておき、該膜を使用してハイブリダ
イゼーションさせる方法、あるいは該オリゴヌクレオチ
ドプローブに加え、検体中の該オリゴヌクレオチドプロ
ーブに相当するDNA塩基配列以外の部分の塩基配列に
相当する少なくとももう1種類のオリゴヌクレオチドプ
ローブを用い、このプローブを核酸固定用の膜に固定し
ておき、ハイブリダイゼーションを行う方法、オリゴヌ
クレオチドの3’末端あるいは5’末端に特定の配列を
連結しておき、この塩基配列に相補な配列を予め膜に固
定しておきハイブリダイゼーションを行う方法などが採
用される。
遺伝子を固定する場合に使用される物としては核酸が固
定される物であれば特に制限は加えられないが、その形
態としては膜上、板上、棒状の物が使用される。これら
の中では膜が好ましく使用される。ここで使用される膜
としては、セルロースを成分にする膜、ナイロン膜など
の市販の核酸固定用膜をあげることができる。HybondTM
-C、HybondTM-C extra、HybondTM-ECL、HybondTM-N、Hy
bond-NTM+(Amersham社)、Whatman541filter(Whatman
社)、DuralonTMUV 、Duralose-UVTM(Stratagene社)、
PhotoGene Nylon Membrane(BRL社)などを具体例として
挙げることができるが、これら以外を使用しても遺伝子
あるいはオリゴヌクレオチドプローブを結合させ得るも
のであれば差し支えない。これらの膜に遺伝子あるいは
オリゴヌクレオチドプローブを固定する際には加熱処
理、あるいはUV照射処理などの方法によるが、このい
づれかあるいは別の方法によるかについては、使用する
膜の性質によって適宜変更することになる。例えば、Hy
bondTM-N+を使用する場合にはUV照射法により固定
し、HybondTM-C extraを使用する場合には真空中80℃に
加熱する方法が採用される。
ソンのDNA塩基配列及び対応するアミノ酸配列を示し
た。DRw14には、DRB1*1401とDRB1*1402の
2種が既知である。(Bodmer, W.F., Albert, E.,Bodme
r, J.G., Dausset, J., Kissmeyer-Nielsen, F., Mayr,
W., Payne, R., Rood, J.J.van, Trnka,Z., and Walfo
rd, R.L. Histocompatibility Testing 1984 4〜8頁
Springer-Verlag Berlin 1984年、Tiercy,J-M., Gors
ki, J., Betuel, H., Freidel, A.C., Gebuhrer, L., J
eannet, H.,and Mach, B.Hum Immunol 24巻 1〜14頁
1989年、Gorski, J.Hum Immunol24巻 145〜149頁 1
989年、Kao, H.T., Gregersen, P.K., Tang, J.C., Tak
ahashi, T., Wang, C.Y., and Silver, J. J Immunol
142巻 1743頁 1989年)。
ブによりDR抗原遺伝子のDNAタイピングをドットハ
イブリダイゼーション法を用いて行った結果である。縦
軸にはドナーと血清学的な方法で調べられた各々のDR
抗原のタイプを示している。横軸にはオリゴヌクレオチ
ドプローブを示した。ドナーDNAがオリゴヌクレオチ
ドプローブと交雑したところが黒いスポットで示され
る。
ターゼ結合体の溶液をTBS-Tween20を用いて3000倍に希
釈した液中で膜を室温下10分間処理した。その後、膜1
cm2あたり1mlのTBS-Tween20 溶液中室温下15分間づつ
2回洗浄した。さらに最終緩衝液の10倍希釈液中、室温
下1時間洗浄した。膜をワットマン3MM濾紙上に置き
過剰の緩衝液を除いた後、膜を現像ホルダー中に置い
た。そこへ、ホルダー中の膜に検出試薬を滴下し、膜を
ホルダーで覆った。そのまま2時間反応させ、X線フイ
ルムあるいはHyper Film(アマシャム社)を挟み、15分
間露光させ、現像し、図3と同様の結果を得た。
れる (8)配列 CGCTGCACTG TGAAGCTCTC 20 配列番号:7 (1)配列の長さ:27 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではGH46と記載される (8)配列 CCGGATCCTT CGTGTCCCCA CAGCACG 27 配列番号:8 (1)配列の長さ:19 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではF143と記載される (8)配列 TGCTGCGGAG CACTGGAAC 19 配列番号:9 (1)配列の長さ:19 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではF6bと記載される (8)配列 GTGTCTGCAA TAGGTGTCC 19 配列番号:10 (1)配列の長さ:18 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではF46と記載される (8)配列 GCAGAGGCGG GCCGCGGT 18 配列番号:11 (1)配列の長さ:19 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではF141と記載される (8)配列 AGCGCACGAA CTCCTCCTG 19 配列番号:12 (1)配列の長さ:19 (2)配列の型:核酸 (3)鎖の数:一本鎖 (4)トポロジー:直鎖状 (5)配列の種類:合成オリゴヌクレオチド DNA (6)起源 (a)生物名:ヒト (b)株名: (7)配列の特徴:本文中ではF52cと記載される (8)配列 GTTCCTGGAG AGATACTTC 19
Claims (27)
- 【請求項1】 以下の式 I で表されるアミノ酸配列
をコードするHLA−DRw14cの遺伝子DNA。 式 I FLEYSTSECQFFNGTERVRFL DRYFHNQEEFVRFDSDVGEYR AVTELGRPDAEYWNSQKDLLE RRRAEVDTYCRHNYGVV - 【請求項2】 以下の式[II]で表わされる塩基配列を
有する請求項1記載のDNA。 式 II 5’− TTTCTTGGAGTACTCTA CGTCTGAGTGTCAATTCTTCA ATGGGACGGAGCGGGTGCGGT TCCTGGACAGATACTTCCATA ACCAGGAGGAGTTCGTGCGCT TCGACAGCGACGTGGGGGAGT ACCGGGCGGTGACGGAGCTGG GGCGGCCTGATGCTGAGTACT GGAACAGCCAGAAGGACCTCC TGGAGCGGAGGCGGGCCGAGG TGGACACCTATTGCAGACACA ACTACGGGGTTGTG−3’ - 【請求項3】 式[I]又は式[II]で表わされるHL
A−DRw14cのDNA塩基配列であることを特徴とす
るヒト白血球抗原のDRタイピング用のDNAプロー
ブ。 - 【請求項4】 式[I]又は式[II]で表わされるHL
A−DR14cのDNA塩基配列に相補な配列であること
を特徴とするヒト白血球抗原のDRタイピング用のDN
Aプローブ。 - 【請求項5】 式[I]又は式[II]で表わされるHL
A−DRw14cのDNA配列の内、少なくとも連続した
10塩基の塩基配列を含むオリゴヌクレオチドであること
を特徴とするヒト白血球抗原のDRタイピング用のDN
Aプローブ。 - 【請求項6】 式[I]又は式[II]で表わされるHL
A−DRw14cのDNA配列に相補なDNA配列の内、
少なくとも連続した10塩基の塩基配列を含むオリゴヌク
レオチドであることを特徴とするヒト白血球抗原のDR
タイピング用のDNAプローブ。 - 【請求項7】 オリゴヌクレオチドがHLA−DRw14
c以外の染色体遺伝子、あるいは相補DNAのDNA配
列に交雑しないことを特徴とする請求項5又は6記載の
DNAプローブ。 - 【請求項8】 オリゴヌクレオチドのDNA塩基配列が
5’−AGTGTCAATTCTTCAATGG−3’
である請求項5乃至7いずれか記載のDNAプローブ。 - 【請求項9】 該オリゴヌクレオチドのDNA塩基配列
が5’−AGTACTCAGCATCAGGCCG−
3’である請求項5乃至7いずれか記載のDNAプロー
ブ。 - 【請求項10】 該DNAプローブが放射性同位体あるい
は/および蛍光色素、発色色素、発光色素で標識されて
いるあるいは該物質により標識され得るように修飾され
ていることを特徴とする請求項3乃至9いずれか記載の
DNAプローブ。 - 【請求項11】 該オリゴヌクレオチドの少なくとも連続
した10塩基の塩基配列を含むオリゴヌクレオチドが膜な
どに固定されていることを特徴とする請求項1乃至9い
ずれかに記載のDNAプローブ。 - 【請求項12】 前記式[I]で表わされるアミノ酸配列
をコードする塩基配列又は式[II]で表わされるHLA
−DRw14cの塩基配列の全部あるいは部分領域を下記
の方法で増幅するHLA−DRw14cの塩基配列の増幅
方法。 (1) TaqDNAポリメラーゼ存在下にオリゴヌクレオ
チドプライマーと加熱処理によってデネイチャーしたH
LA−DRw14cのDR型を有するヒトの末梢血から採
取した染色体DNAをアニールし、(2) アニールしたD
NAを加熱処理してプライマーイクステンションさせ、
(3) (1)および(2)のステップを繰り返す。 - 【請求項13】 該オリゴヌクレオチドプライマーが放射
性同位体あるいは/および蛍光色素、発色色素、発光色
素などで標識されているあるいは該物質により標識され
得るように修飾されているものであることを特徴とする
請求項12記載の増幅方法。 - 【請求項14】 該DNA増幅反応を放射性同位体あるい
は/および色素などで標識されたあるいは該物質により
標識され得るように修飾された核酸を用いて行い、得ら
れる標識されたDNAを交雑させることを特徴とする請
求項12又は13記載の増幅方法。 - 【請求項15】 該オリゴヌクレオチドのDNA配列がF
PR1:5’−AGTGTCATTTCTTCAAT
(およびC)GGGACGGA−3’ DRβAMP1:5’−CGCTGCACTGTGAA
GCTCTC−3’ およびGH46:5’−CCGGATCCTTCGTG
TCCCCACAGCACG−3’ から選ばれたものである請求項12乃至14いずれか記載の
プライマー。 - 【請求項16】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブの内少なくとも1種類のDNAプローブを含む
ことを特徴とするヒト白血球抗原のDRタイピング用試
薬。 - 【請求項17】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別
し得るDNAプローブをも含み構成されることを特徴と
するヒト白血球抗原のタイピング試薬。 - 【請求項18】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別
し得るDNAプローブと、交雑反応、続いて行なう洗浄
用の試薬をも含むことを特徴とするヒト白血球抗原のタ
イピング試薬のキット。 - 【請求項19】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別
し得るDNAプローブ、交雑反応、続いて行なう洗浄用
の試薬と、これらの操作に必要な器具、機器を含むこと
を特徴とするヒト白血球抗原のタイピング用のキット。 - 【請求項20】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーを含むことを特徴とするヒト白血球抗原のDRタイ
ピング試薬。 - 【請求項21】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得
るDNAプローブをも含み構成されることを特徴とする
ヒト白血球抗原のタイピング試薬。 - 【請求項22】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得
るDNAプローブと、増幅反応、交雑反応、続いて行な
う洗浄用の試薬をも含むことを特徴とするヒト白血球抗
原のタイピング試薬のキット。 - 【請求項23】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得
るDNAプローブ、増幅反応、交雑反応、続いて行なう
洗浄用の試薬と、これらの操作に必要な器具、機器を含
むことを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング用のキ
ット。 - 【請求項24】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15いずれか記載のプライマ
ーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得る
DNAプローブおよび他の型のDNAを増幅させるため
の少なくとも1種類の異なるプライマーをも含み構成さ
れることを特徴とするヒト白血球抗原のタイピング試
薬。 - 【請求項25】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーおよび他の型のDNAを増幅させるための少なくと
も1種類の異なるプライマーに加えて、ヒト白血球抗原
の内、他の型を識別し得るDNAプローブと、増幅反
応、交雑反応、続いて行なう洗浄用の試薬をも含むこと
を特徴とするヒト白血球抗原のタイピング試薬のキッ
ト。 - 【請求項26】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブおよび請求項12乃至15のいずれか記載のプライ
マーに加えて、ヒト白血球抗原の内、他の型を識別し得
るDNAプローブ、および他の型のDNAを増幅させる
ための少なくとも1種類の異なるプライマー、増幅反
応、交雑反応、続いて行なう洗浄用の試薬と、これらの
操作に必要な器具、機器を含むことを特徴とするヒト白
血球抗原のタイピング用のキット。 - 【請求項27】 請求項3乃至11のいずれか記載のDNA
プローブを用いることを特徴とするヒト白血球抗原のタ
イピング方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21720990 | 1990-08-20 | ||
JP2-217209 | 1990-08-20 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7318310A Division JPH08205899A (ja) | 1990-08-20 | 1995-12-06 | 新規なdna塩基配列 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05276954A true JPH05276954A (ja) | 1993-10-26 |
JP2560160B2 JP2560160B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16700579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3207060A Expired - Lifetime JP2560160B2 (ja) | 1990-08-20 | 1991-08-19 | 新規なdna塩基配列およびその用途 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5663047A (ja) |
EP (1) | EP0472399B1 (ja) |
JP (1) | JP2560160B2 (ja) |
CA (1) | CA2049449C (ja) |
DE (1) | DE69130845T2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1992015711A1 (en) * | 1991-03-06 | 1992-09-17 | Regents Of The University Of Minnesota | Dna sequence-based hla typing method |
FR2679252B1 (fr) † | 1991-07-17 | 1993-12-10 | Bio Merieux | Systeme de sondes permettant d'effectuer le typage hla dr, et procede de typage utilisant lesdites sondes. |
US5976789A (en) * | 1991-07-17 | 1999-11-02 | Bio Merieux | System of probes enabling HLA-DR typing to be performed, and typing method using said probes |
FR2749308B1 (fr) * | 1996-06-03 | 1998-07-24 | Bio Merieux | Sondes nucleotidiques et procede pour determiner le typage hla dqb1 |
DE19627290A1 (de) * | 1996-07-06 | 1998-01-08 | Boehringer Mannheim Gmbh | Bestimmung von Analyten unter Verwendung zweier Markierungen |
AU6223098A (en) * | 1997-02-14 | 1998-09-08 | Medical Research Council | Method of determining susceptibility to late-onset alzheimer's disease and dementia with lewy bodies |
EP0953650A1 (en) * | 1998-04-20 | 1999-11-03 | Innogenetics N.V. | Method for typing of HLA alleles |
EP1536021A1 (en) * | 2003-11-27 | 2005-06-01 | Consortium National de Recherche en Genomique (CNRG) | Method for HLA typing |
EP2073383B1 (en) | 2007-12-19 | 2011-08-10 | Sequans Communications | Amplifier arrangement |
JP2010162020A (ja) * | 2008-12-15 | 2010-07-29 | Wakunaga Pharmaceut Co Ltd | 新規hla−drb1遺伝子およびその用途 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4847201A (en) * | 1985-02-05 | 1989-07-11 | Cetus Corporation | DNA encoding for CSF-1 and accompanying recombinant systems |
US4683202A (en) * | 1985-03-28 | 1987-07-28 | Cetus Corporation | Process for amplifying nucleic acid sequences |
US4835098A (en) * | 1985-09-04 | 1989-05-30 | Regents Of University Of Minnesota | Characterization of HLA alleles with locus-specific DNA probes |
US6194561B1 (en) * | 1986-03-13 | 2001-02-27 | Roche Molecular Systems, Inc. | Characterization and detection of sequences associated with autoimmune diseases |
US5013649A (en) * | 1986-07-01 | 1991-05-07 | Genetics Institute, Inc. | DNA sequences encoding osteoinductive products |
US4917999A (en) * | 1986-09-02 | 1990-04-17 | Miles Inc. | Oligonucleotide probes for detection of α-amylase genes |
US5026837A (en) * | 1987-05-04 | 1991-06-25 | The State Of Oregon Acting By And Through The State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon Health Sciences University | DNA probe which reveals a hypervariable region on human chromosome 16 |
US4956281A (en) * | 1987-06-03 | 1990-09-11 | Biogen, Inc. | DNA sequences, recombinant DNA molecules and processes for producing lymphocyte function associated antigen-3 |
-
1991
- 1991-08-19 CA CA002049449A patent/CA2049449C/en not_active Expired - Fee Related
- 1991-08-19 JP JP3207060A patent/JP2560160B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1991-08-20 DE DE69130845T patent/DE69130845T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1991-08-20 EP EP91307652A patent/EP0472399B1/en not_active Expired - Lifetime
-
1994
- 1994-06-22 US US08/264,250 patent/US5663047A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5663047A (en) | 1997-09-02 |
EP0472399A2 (en) | 1992-02-26 |
JP2560160B2 (ja) | 1996-12-04 |
CA2049449C (en) | 1999-08-10 |
DE69130845T2 (de) | 1999-06-10 |
DE69130845D1 (de) | 1999-03-18 |
EP0472399B1 (en) | 1999-02-03 |
EP0472399A3 (en) | 1993-07-14 |
CA2049449A1 (en) | 1992-02-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3117083B2 (ja) | Hla dpタイプ分け方法 | |
JP3093265B2 (ja) | 遺伝子ファミリーのメンバーのヌクレオチドシーケンスを比較して遺伝子型を決定する方法とそのためのキット | |
US5424184A (en) | DNA sequence-based HLA class I typing method | |
JP2859874B2 (ja) | Hla型判定用dnaプローブ | |
US5468613A (en) | Process for detecting specific nucleotide variations and genetic polymorphisms present in nucleic acids | |
US5468611A (en) | Method for HLA typing | |
Phillips et al. | Physical and genetic mapping of the rainbow trout major histocompatibility regions: evidence for duplication of the class I region | |
CA2105585A1 (en) | Dna sequence-based hla typing method | |
US5578443A (en) | DNA sequence-based HLA typing method | |
CA2312273A1 (en) | Cancer susceptibility mutations of brca1 | |
JP2560160B2 (ja) | 新規なdna塩基配列およびその用途 | |
CA2075037C (en) | Methods and reagents for hla drbeta dna typing | |
AU656549B2 (en) | HLA DQbeta DNA typing | |
US5883238A (en) | Process for typing HLA-B using specific primers and probes sets | |
Obata et al. | Sequence analysis and oligonucleotide genotyping of HLA-DR “JX6”, a DR “blank” haplotype found in the Japanese population | |
US5545526A (en) | Method for HLA Typing | |
Abe et al. | Two distinct subtypes of the HLA-DRw12 haplotypes in the Japanese population detected by nucleotide sequence analysis and oligonucleotide genotyping | |
Savage et al. | Frequency of HLA-DPB1 alleles, including a novel DPB1 sequence, in the Northern Ireland population | |
JPH08205899A (ja) | 新規なdna塩基配列 | |
JPH0690757A (ja) | Hla−drタイピング用塩基配列群とそれを用いた hla−drタイピング法 | |
Andrade et al. | The DRB3 gene of the bovine major histocompatibility complex: discovery, diversity and distribution of alleles in commercial breeds of cattle and applications for development of vaccines | |
JP5493359B2 (ja) | 方法、キット、ポリヌクレオチドの妊孕可能性の推定又は不妊症の原因の同定のための使用、ポリペプチドの妊孕可能性の推定又は不妊症の原因の同定のための使用、及び抗体 | |
JPH03164180A (ja) | 新規なdna塩基配列およびその用途 | |
Giphart et al. | 9 Molecular biology of the HLA system and its relevance for immunohaematology | |
Neville | Characterisation of the genomic region around the TNF locus within the Human Major Histocompatibility Complex in the Chromosome band 6p21. 3 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070919 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919 Year of fee payment: 12 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080919 Year of fee payment: 12 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919 Year of fee payment: 13 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090919 Year of fee payment: 13 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100919 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110919 Year of fee payment: 15 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |