JPH05275773A - 半導体励起固体レーザ - Google Patents

半導体励起固体レーザ

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JPH05275773A
JPH05275773A JP7117892A JP7117892A JPH05275773A JP H05275773 A JPH05275773 A JP H05275773A JP 7117892 A JP7117892 A JP 7117892A JP 7117892 A JP7117892 A JP 7117892A JP H05275773 A JPH05275773 A JP H05275773A
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彰 石森
Mitsuru Irie
満 入江
Akihiro Shima
顕洋 島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の具体的な形状を与え、組立調整が容易
に行うことができる半導体励起固体レーザを得る。 【構成】 半導体レーザ1を柱状の第1固定部材11の
概略中心に固定し、固体レーザ媒質3の、励起光2に平
行な面31の1つを、第1固定部材11をおおう形状を
した第2固定部材34の概略中心に周囲部より突出して
形成された平面に接着固定し、突出した上記平面の外部
を筒状の第3固定部材36で覆い、出力ミラー5を、中
心に開口部を持つ柱状の第4固定部材51に接着固定
し、半導体レーザ1とレーザ媒質3と出力ミラー5の中
心が一直線上になるよう上記各固定部材を一体化した構
成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体レーザを励起源
とする半導体励起固体レーザの小形実装に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えばレーザー研究第18巻第
8号(1990)P622−627に示された、小さな
断面のレーザ媒質にLDを近接配置する半導体励起固体
レーザの概略構成を示すものであり、(a)は平面構成
図、(B)は側面構成図である。図において、1は励起
光を発生する半導体レーザ、2は励起光、3は固体レー
ザ媒質で、例えば長さ 5mm、幅 2mm、厚さ 0.5mmの矩形
断面の Nd:YAG(Y3-xNdxAl5O12)結晶、4は固体レーザ
媒質から出力されるレーザ光、32は固体レーザ媒質3
の励起光入射端面で励起光2に対しては無反射、レーザ
光4に対しては全反射のコーティングが形成されてい
る。33は固体レーザ媒質3の他端面で励起光2に対し
ては高反射、レーザ光4に対しては無反射のコーティン
グが形成されている。5は出力ミラーである。
【0003】次に動作について説明する。励起光2は固
体レーザ媒質3の励起光入射端面32から入射し、固体
レーザ媒質3の上下面31で内部反射を繰り返し、固体
レーザ媒質3内に閉じこめられたまま吸収され、有効に
これを励起する。半導体レーザ活性層の垂直方向に広が
る光を上下面31で反射させることにより、固体レーザ
媒質内の光励起領域は、垂直方向平行方向ともに 0.5mm
程度となる。励起光入射端面32と出力ミラー5の間で
安定形共振器が構成され、例えば励起光入射端面32で
は平面、出力ミラー5の曲率半径 400mm、共振器長10mm
の場合、基本モード(ガウスモード)のビーム直径は約
0.25mmのビームが発振する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体励起固体
レーザは以上のように構成されているが、この実装に関
する具体的な提案はなされていない。また、半導体レー
ザ、固体レーザ媒質及び出力ミラーは形状が小さく、半
導体レーザ出射端と固体レーザ媒質端面の位置調整、固
体レーザ媒質端面と出力ミラーの光軸合わせなど、組立
調整上困難が予想された。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、装置の具体的な形状を与え、組
立調整が容易に行うことができる半導体励起固体レーザ
を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体励
起固体レーザは、半導体レーザを柱状の第1固定部材の
概略中心に固定し、固体レーザ媒質の励起光に平行な面
の1つを、第1固定部材をおおう形状をした第2固定部
材の概略中心に周囲部より突出して形成された平面に接
着固定し、突出した上記平面の外部を筒状の第3固定部
材で覆い、出力ミラーを、中心に開口部を持つ柱状の第
4固定部材に接着固定し、上記半導体レーザと上記レー
ザ媒質と上記出力ミラーの中心が一直線上になるよう上
記各固定部材を一体化したものである。
【0007】
【作用】この発明においては、突出した平面上に固体レ
ーザ媒質を接着するため、レーザ媒質及び接着位置が見
やすく、接着作業が容易となる。また、半導体励起固体
レーザを構成する部品をぞれぞれ独立に固定部材に固定
するため、部品に応じた形状の固定部材を容易に作成で
き、かつ一体化されていないので、組立時において光軸
調整も容易である。この結果半導体励起固体レーザの超
小形実装が可能となる。
【0008】
【実施例】実施例1.以下、この発明の一実施例を図に
ついて説明する。図1(a)において、1は励起光を発
生する半導体レーザ、11は半導体レーザを固定する円
柱状の第1固定部材、2は励起光、3は固体レーザ媒質
で、たとえば長さ 5mm、幅 2mm、厚さ0.5mmの矩形断面
の Nd:YAG(Y3-xNdxAl5O12)結晶、31は励起光2を内
部反射させる面、32は固体レーザ媒質3の励起光入射
端面で励起光2に対しては無反射、レーザ光4に対して
は全反射のコーティングが形成されている。34は固体
レーザ媒質3を固定する第2の固定部材で、固体レーザ
媒質3の下面31が接着等で固定されている。35は固
定具、36は円筒状の第3固定部材、4は固体レーザ媒
質から出力されるレーザ光、5は出力ミラー、51は出
力ミラーを固定する第4固定部材である。なお、図1
(b)に示すように、固体レーザ媒質の固定部材34の
ひさしの部分が矩形であり、他の部分はおおむね円柱形
状をしている。
【0009】次に動作について説明する。半導体レーザ
1は半田付けまたは接着等で円柱形状の第1固定部材1
1のほぼ中心に固定されている。固体レーザ媒質3は、
第1固定部材11をおおう形状をした第2固定部材34
の概略中心に周囲部より突出して形成された平面に接着
固定されている。固定具35は第2固定部材34ととも
に第1固定部材11を挟み込み、例えば図1(b)に示
すように、第2固定部材34に設けたネジ穴341、3
42、343、344を利用して半導体レーザ1と固体
レーザ媒質3の位置を調節しながら固定している。第3
固定部材36は前記突出した平面の周囲をおおってい
る。出力ミラー5は接着等で中心に開口部を持つ第4固
定部材51に固定されている。以上の固定部材がネジ止
めあるいは接着により、全体として円筒形状に一体化さ
れ、半導体レーザ1とレーザ媒質3と出力ミラー5の中
心が一直線上になるように組み立てられている。
【0010】励起光2は固体レーザ媒質3の励起光入射
端面32から入射され、固体レーザ媒質3の上下面31
で内部反射を繰り返し、固体レーザ媒質3内に閉じこめ
られたまま吸収され、有効にこれを励起する。半導体レ
ーザ活性層の垂直方向に広がる光を上下面31で反射さ
せることにより、固体レーザ媒質内の光励起領域は、垂
直方向平行方向ともに 0.5mm程度となる。励起光入射端
面32と出力ミラー5の間で安定形共振器が構成され、
例えば励起光入射端面32は平面、出力ミラー5の曲率
半径 400mm、共振器長10mmの場合、基本モード(ガウス
モード)のビーム直径は約0.25mmのビームが発振する。
【0011】なお、上記実施例では第2固定部材34の
ひさしの部分を矩形としたが、円形でもよい。また、全
体の形状をおおむね円柱状としたが、角柱状でも同様の
効果を奏する。
【0012】実施例2.図2には固体レーザ媒質3の固
定を第5固定部材37と固定ネジ38により行う実施例
を示す。この例では固定ネジ38に押された第5固定部
材37が均等に固体レーザ媒質3を第2固定部材34上
の平面に押し付ける。第2及び第5固定部材に熱伝導の
よい物質を用いることにより、固体レーザ媒質上下面よ
り冷却を均等に行うことができ、高出力の励起が可能と
なる。また、固定ネジ38をゆるめることにより、容易
に固体レーザ媒質3の交換が可能となる。
【0013】実施例3.図3には第3固定部材と第4固
定部材を一体化した例を示す。部品点数が少なくなり、
組立が容易になる利点がある。
【0014】実施例4.図4には共振器内に高調波発生
素子を備え、第2高調波の発振を実現する実施例を示
す。本実施例では高調波発生素子6を第4固定部材51
の内部に第6固定部材61と固定ネジ62を用いて固定
し、他の固定部材とネジ止め、接着等により一体化され
ている。本構造により、コンパクトな形状で組立の容易
な第2高調波発振のレーザ光源が得られる。
【0015】なお、上記実施例では第4固定部材に高調
波発生素子6を固定したが、固定部材を分離し、高調波
発生素子6のみの固定部材を設けてもよい。この場合、
高調波発生素子6と出力ミラー5を独立に光軸調整がで
きる。
【0016】また、上記実施例では第6固定部材61と
固定ネジ62を用いて高調波発生素子6を固定したが、
接着剤等を用いて固定してもよい。
【0017】実施例5.図5は、図4の実施例に加え、
共振器内部に1/4波長位相板を備えた例である。この
例では1/4波長位相板7を第7固定部材71に接着剤
等で固定し、他の固定部材とネジ止め、接着等により一
体化されている。特開平1−220879号公報に開示
されているように高調波発生素子6がKTP(KTiOP
O4) などのいわゆるtypeIIの位相整合を行う素
子の場合、位相板7の結晶軸を高調波発生素子6の結晶
軸に対して45゜に設定することにより、出力が安定な
高調波発振をするレーザを得ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、半導
体レーザを柱状の第1固定部材の概略中心に固定し、固
体レーザ媒質の励起光に平行な面の1つを、第1固定部
材をおおう形状をした第2固定部材の概略中心に周囲部
より突出して形成された平面に接着固定し、突出した上
記平面の外部を筒状の第3固定部材で覆い、出力ミラー
を、中心に開口部を持つ柱状の第4固定部材に接着固定
し、上記半導体レーザと上記レーザ媒質と上記出力ミラ
ーの中心が一直線上になるよう上記各固定部材を一体化
したので、レーザ媒質及び接着位置が見やすく、固体レ
ーザ媒質の位置設定および接着作業が容易となる。ま
た、半導体励起固体レーザを構成する部品をぞれぞれ独
立に固定部材に固定するため、部品に応じた形状の固定
部材を容易に作成できる。さらに一体化されていないの
で、組立時において光軸調整が容易であり、半導体レー
ザと固体レーザ媒質の位置を調節し、励起光を固体レー
ザ媒質の励起光入射端面から効率よく入射させることが
できる。また、出力ミラー等の光軸調整、組立も容易
で、小形の半導体励起固体レーザが得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による半導体励起固体レー
ザを示す側面断面図(a)および出力ビームの出射する
方向からみた側面図(b)である。
【図2】この発明の実施例2を示す側面断面図である。
【図3】この発明の実施例3を示す側面断面図である。
【図4】この発明の実施例4を示す側面断面図である。
【図5】この発明の実施例5を示す側面断面図である。
【図6】従来の半導体励起固体レーザを示す平面構成図
(a)および側面構成図(b)である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 励起光 3 固体レーザ媒質 4 レーザ光 5 出力ミラー 11 第1固定部材 31 固体レーザ媒質の下面 32 励起光入射端面 34 第2固定部材 36 第3固定部材 51 第4固定部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光を発生する半導体レーザ、上記励
    起光により励起される薄板形状の固体レ−ザ媒質、及び
    レーザ光軸に対しほぼ垂直で、かつ全反射コーティング
    が施された上記固体レーザ媒質の励起光入射端面と上記
    固体レーザ媒質を介在して上記入射端面と対向する反射
    面を有する出力ミラーとで構成され、レーザ光を出射さ
    せるレーザ共振器を備え、レーザ光軸が上記励起光軸と
    ほぼ同軸で、上記レーザ光が上記レーザ媒質内で直進す
    る半導体励起固体レーザにおいて、上記半導体レーザは
    柱状の第1固定部材の概略中心に固定され、上記固体レ
    ーザ媒質は上記励起光に平行な面の1つが、第1固定部
    材をおおう形状をした第2固定部材の概略中心に周囲部
    より突出して形成された平面に接着固定され、突出した
    上記平面の外部をおおう筒状の第3固定部材を備え、上
    記出力ミラーが、中心に開口部を持つ柱状の第4固定部
    材に接着固定され、上記半導体レーザと上記レーザ媒質
    と上記出力ミラーの中心が一直線上になるよう上記各固
    定部材が一体化されたことを特徴とする半導体励起固体
    レ−ザ。
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