JPH0527551Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は比較的長いアームを装着したバツクホ
ウタイプの油圧シヨベルの輸送高さ低減装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来技術について第５図及び第６図を参照して
説明する。第５図は比較的長いアームを装着した
バツクホウタイプの油圧シヨベルの側面図であつ
てブームを上げた状態を示し、第６図はこの油圧
シヨベルのブームを下げた状態の側面図である。

従来、かかるアーム３を装着した油圧シヨベル
において、第５図に示すごとくブームシリンダ１
６によつてブーム２を上げたとき、バケツト１２
がキヤブ１と干渉するのを避けるためにアームシ
リンダ４によつてブーム２とアーム３との間の角
度θをある値以下に小さくすることができない構
造になつていた。すなわち、アームの巻き込みが
大きくできない（θを小さくできない）という問
題があつた。従つて、第６図に示すように、ブー
ム２を下げた油圧シヨベルの輸送時における姿勢
においてもブーム２の最高位置が高くなつてしま
う。油圧シヨベルの輸送時においては、その全高
が法規制限内になくてはならず、輸送時姿勢にお
いては、ブーム２、アーム３、バケツト１２など
で構成されるフロント全体が法規制限内に納まる
ようにしなくてはならない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、従来技術においては、第６図に示し
たとおり、フロント全体の高さが法規制限内に納
まらない場合があつた。これを解決すべく従来
は、輸送時に、フロント全体を車体から取り外し
てしまうか、或はバケツト１２を取り外すかして
いたが、これは着脱に大変手数がかかつてしま
う。

本考案は上記の問題点に鑑み成されたもので、
その目的とするところは、アームを取り付けた状
態で輸送を可能にするバツクホウタイプの油圧シ
ヨベルの輸送高さ低減装置を提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための構成〕

本考案は上記の目的を達成するために、旋回体
に揺動可能に接続させたブーム、アーム及びバケ
ツトと、それらをそれぞれ作動させるブームシリ
ンダ、アームシリンダ及びバケツトシリンダとを
備え、アームの端部に枢着させたバケツトを、一
端側をアームに枢着させ、他端側をバケツトシリ
ンダのロツドに枢着させた第１リンクと、一端側
をバケツトの背部に枢着させ、他端側を第１リン
クを枢着させたバケツトシリンダのロツドに枢着
させた第２リンクとを介してバケツトシリンダの
ロツドに接続させたバツクホウタイプの油圧シヨ
ベルにおいて、前記第１のリンクにリンク長さ調
整装置を設けたことを特徴としている。

〔作用〕

上記の構成により、輸送時にはリンク長さ調整
装置を操作して、第１リンクの長さを作業時より
短くすることにより、バケツトを作業時よりもア
ーム側に巻き込ませて、フロント全体の全高を小
さくする。

〔実施例〕

以下本考案のバツクホウタイプの油圧シヨベル
の輸送高さ低減装置の一実施例を、第１図ないし
第４図に基づいて説明する。なお、図において、
第５図及び第６図と同様なものには、同じ符号を
付している。

１は旋回体、２は旋回体１に枢着されたブー
ム、３はブーム２の先端部に枢着されたアーム例
えばロングアーム、１２はアーム３の先端部にピ
ン６によつて枢着されたバケツト、１６は旋回体
１に対してブーム２を揺動させるブームシリン
ダ、４はブーム２に対してアーム３を揺動させる
アームシリンダ、５はアーム３に対してバケツト
１２を揺動させるバケツトシリンダ、１４は一端
側がピン１１によりロングアーム３に枢着され、
他端側がピン７によりバケツトシリンダ５のロツ
ドに枢着された第１リンク、１５は一端側がピン
１３によりバケツト１２の背部に枢着され、他端
側がピン７により第１リンク１４が枢着されたバ
ケツトシリンダ５のロツドに枢着された第２リン
ク、１７は第１リンク１４に設けられたターンバ
ツクル方式のリンク長さ調整装置である。前記リ
ンク長さ調整装置１７は、第１リンク１４を二分
するロツド９，１０にそれぞれ形成されたネジ部
９Ａ，１０Ａと、そのネジ部９Ａ，１０Ａに螺合
されたコネクタ８とから構成されている。

上記の構成により、掘削作業時には、第３図に
示すように、リンク長さ調整装置１７を構成する
コネクタ８をロツド９，１０に対して回転し、第
１リンク１４を長い状態とすることによつて、バ
ケツト１２を上にあげた時に、バケツト１２とキ
ヤブ１とが適宜の間隔を保てる。

また、油圧シヨベルを輸送するときには、第１
図に示すように、まずバケツト１２を地面に近い
位置とし、リンク長さ調整装置１７を構成するコ
ネクタ８をロツド９，１０に対して前記と逆方向
に回転し、第１リンク１４を短い状態とする。こ
の状態で、バケツトシリンダ５をストロークエン
ドまで伸長すると、第４図に示すように、バケツ
ト１２は前記掘削作業時よりもロングアーム３側
に巻き込まれると共に、バケツトシリンダ５のロ
ツド端部の位置もロングアーム３側に近くなる。
これにより、ブーム２、ロングアーム３を含めた
フロント全体の高さが低くなり、その高さが法規
制限内に納まる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案のバツクホウタイプ
の油圧シヨベルの輸送高さ低減装置によれば、低
い作業位置で容易に掘削作業姿勢または、輸送姿
勢にでき、かつ輸送姿勢ではアームを含めたフロ
ントの高さを法規制限内に納めることができるた
め、旋回体にフロントを取り付けたままで油圧シ
ヨベルを輸送することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の油圧シヨベルの輸送高さ低減
装置の一実施例を示す油圧シヨベルの側面図、第
２図は第１図の第１リンクを示す部分拡大図、第
３図は第１図のバケツトの掘削作業状態を示す説
明図、第４図は第１図のバケツトの輸送状態を示
す説明図、第５図は比較的長いアームを装着した
従来の油圧シヨベルであつて、ブームを上げた状
態を示す側面図、第６図は第５図の油圧シヨベル
のブームを下げた状態を示す側面図である。 １……旋回体、２……ブーム、３……ロングア
ーム、４……アームシリンダ、５……バケツトシ
リンダ、１２……バケツト、１４……第１リン
ク、１５……第２リンク、１６……ブームシリン
ダ、１７……リンク長さ調整装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 旋回体に揺動可能に接続させたブーム、アーム
   及びバケツトと、それらをそれぞれ作動させるブ
   ームシリンダ、アームシリンダ及びバケツトシリ
   ンダとを備え、アームの端部に枢着させたバケツ
   トを、一端側をアームに枢着させ、他端側をバケ
   ツトシリンダのロツドに枢着させた第１リンク
   と、一端側をバケツトの背部に枢着させ、他端側
   を第１リンクに枢着させたバケツトシリンダのロ
   ツドに枢着させた第２リンクとを介してバケツト
   シリンダのロツドに接続させたバツクホウタイプ
   の油圧シヨベルにおいて、前記第１のリンクにリ
   ンク長さ調整装置を設けたことを特徴とする油圧
   シヨベルの輸送高さ低減装置。