JPH0527378B2 - - Google Patents

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JPH0527378B2
JPH0527378B2 JP60129708A JP12970885A JPH0527378B2 JP H0527378 B2 JPH0527378 B2 JP H0527378B2 JP 60129708 A JP60129708 A JP 60129708A JP 12970885 A JP12970885 A JP 12970885A JP H0527378 B2 JPH0527378 B2 JP H0527378B2
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JP
Japan
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temperature
spray
tunnel
water
container
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JP60129708A
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JPS6143979A (ja
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Daburyu Ritsuchimondo Donarudo
Daburyu Kurain Kaaru
Emu Horuben Totsudo
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ANHOIZAA BUTSUSHU CO Inc
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ANHOIZAA BUTSUSHU CO Inc
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Publication date
Application filed by ANHOIZAA BUTSUSHU CO Inc filed Critical ANHOIZAA BUTSUSHU CO Inc
Publication of JPS6143979A publication Critical patent/JPS6143979A/ja
Publication of JPH0527378B2 publication Critical patent/JPH0527378B2/ja
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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は低温殺菌方法および装置に関する。 〔従来の技術〕 低温殺菌は1865年頃ルイ・パスツールによつて
開発されて以来多年にわたりぶどう酒および醸造
業において使用されている。低温殺菌は、物理的
安定性および風味に与える影響を最少限にとどめ
る一方生物学的安定性は最大限に延長することに
よつてシエルフライフを延長するように、所定温
度まで加熱した後その温度を保持することによつ
て微生物を減少させることである。 本出願においては、本発明をビールの低温殺菌
に適用した例について説明するが、本発明は、ソ
ーダその他のソフトドリンク、フルーツジユース
およびフルーツ飲料、牛乳等包装容器中で低温殺
菌されるすべての製品に適用することができる。
特定のP.U.入力および温度と時間は処理される
製品によつて異る。 ビール中の諸々の微生物は病原性はなく、人体
にとつて危険ではないが、増殖することを許すと
ビールの味と外観に影響する。生ビールは冷蔵さ
れかつ通常は短時間で消費されるものであるから
一般に低温殺菌は行われない。しかし高品質のび
んビールおよび缶ビールは伝統的にシエルフライ
フを延ばすために低温殺菌されている。慣用的な
低温殺菌装置は米国特許第22282187号および第
2658608号に示されている。 この型の低温殺菌装置においては、トンネルを
通つて移送されるきつちり並べられた容器上に水
を噴霧する。このトンネルは一連の予熱区域、一
連の加熱区域、保持区域および一連の冷却区域に
分割されている。容器中のビールの温度は冷却区
域を通過する前に所望の温度まで段階的に上昇さ
れ、冷却区域において所望のビール払い出し温度
(BOT)に達する。容器上を流れ去つた水は水受
けに集められ、加熱または冷却され、スプレーま
たはスプレーパンに再循環される。このような型
のトンネル型低温殺菌装置には一床式のものと二
床式のものとがある。しかし二床式のものにおい
ては下部床のスプレーノズルの目詰りを防止する
ことが伝統的に難しく、したがつて米国のビール
醸造業界において一般に受け入れられているのは
一床式のものである。 〔発明の解決すべき問題点〕 低温殺菌の結果ビールの温度が高すぎるレベル
に達すると、「低温殺菌味」と呼ばれる味がビー
ルに発生する。この味は好ましくないものであつ
て「パン臭い」、「ビスケツト臭い」、「焦げた味」、
「紙臭い」あるいは「ボール紙臭い」と表現され
ている。また低温殺菌が不充分であるとビールの
濁りすなわち沈澱が生じる。 ビール醸造業界において今日ほとんどの問題を
生じている微生物は乳酸菌、ペデイオコツカス
(pediococcus)および野生酵母菌である。これ
らは病原性の微生物ではないがビールに濁りと味
のまずさを生じさせることがある。ビールの完全
な低温殺菌を保証するためには、缶またはびんの
中心の底から0.635cm(1/4インチ)の点にあるい
わゆる「コールドスポツト」におけるビールの温
度は特定値の低温殺菌単位(P.U.)を生じる時
間中少くとも60℃(140〓)に達しなければなら
ない。また容器の温度はコールドスポツトから頂
部に向つて次第に高くなるから、コールドスポツ
ト以外の容器部分の過熱を避けるために最高コー
ルドスポツト温度(60℃以上)をできるだけ低く
押えつつ低温殺菌を行わねばならない。 低温殺菌は、一般に被処理製品を所定の温度以
上で所定時間保持することにより達成される。ビ
ール業界においては、ビール等の製品を低温殺菌
するためにある温度である最低時間保持する必要
があるということを簡単に表現するために「P.
U.」という単位を用いる。ビールの場合1P.U.は
ビールを60℃(140〓)で1分間保持することに
よつてビールが受ける熱履歴を意味する。たとえ
ば5P.U.と言えばビールを60℃で5分間加熱する
ことによつてビールが受ける熱履歴を意味する。
換言すれば、ビールを60℃で5分間加熱すると
5P.U.の熱履歴が蓄積される。 またビール業界では、毎分当りのP.U.蓄積数
を表わす率(P.U./分)を「致命率」と呼ぶ。
換言すれば「致命率」とはビール等の製品中にP.
U.量が蓄積する速度を意味する。第4図に示す
ように致命率(P.U./分)は温度に対して指数
函数的な率であり、たとえば65℃における致命率
すなわち毎分当りの製品中のP.U.蓄積率は60℃
における致命率よりもはるかに大きい。P.U.の
蓄積はビールの温度が48.88℃(120〓)で開始す
るが、致命率はビールの温度が55.55℃ないし
57.22℃(132〓ないし135〓)の時はじめて有意
となり59.44℃(139〓)以上においてもつとも有
意となる。 多年にわたり、ビールを低温殺菌するための要
件として種々異なる最低P.U.が提唱されて来た
が、少くとも、5.6P.U.は必要とされ、多数の微
生物が存在する場合は8P.U.が標準であると言わ
れている。若干の醸造所は標準として最低10P.
U.を要求している。ラクトバチルスブレビス
(Lactobacillus Brevis)は通常ビール中で発生
するもつとも耐熱性のある菌であることが判つて
いる。ビールの醸造所における低温殺菌が低温殺
菌のための最低標準温度として60℃(140〓)を
必要とするのはこの菌のためである。 従来若干の低温殺菌装置はトンネル表面積につ
いて138.52/分/m2(3.4ガロン/分/平方フ
イート)のスプレー密度を用い、かつスプレーヘ
ツドはトンネルの軸方向に延長する線に整列して
いた。最近このような低温殺菌装置によつて形成
されるスプレーパターンを正確に測定したとこ
ろ、トンネルの幅方向の異る缶やびんに加えられ
る水の量は大きな差異があることがわかつた。し
たがつて製品は種々異る不充分な水量のスプレー
しか受けられず、そ結果製品の加熱(または冷
却)は不均一なものとなつていた。これは結局製
品の低温殺菌が不均一になることである。各容器
には均一なP.U.入力すなわちP.U.入力の標準偏
差値が2以下となることが望ましいことである。 醸造業におけるP.U.入力に関して用いられる
標準偏差値という言葉は、すべての容器に加えら
れるP.U.入力が所定の値だけ変化するというこ
とを意味する。したがつてP.U.入力の標準偏差
値が2以下ということは、そのラインにおいてど
の容器に加えられるP.U.入力も最大で±2P.U.だ
けしかばらつきがないということを示す。ここで
いう標準偏差値という言葉は統計学や確率論等で
使用される時の意味と同じ意味ではない。 水スプレーから容器の内容物への熱移動の理論
は、熱移動に対する膜の抵抗は容器の内壁におい
て最大であり、内容物中の混合は内容物が加熱さ
れ循環される時発生する熱伝導と対流によつて起
ることを示している。熱移動表面における循環運
動は内部表面抵抗を減少させ、容器の内容物を平
衡温度に達せしめる。容器中の「コールド・スポ
ツト」は底壁中心から0.635cm(1/4インチ)上方
と言われており、この点が前記熱伝導と対流によ
つて平衡温度に達する最後の点である。コールド
スポツトの温度を60℃(140〓)以上に上げるこ
とが必要であるが、容器の他の部分の過熱による
味の変化を最少限に押えるためコールドスポツト
の温度をできるだけ60℃(140〓)に近い温度に
維持することが望ましい。 本発明の目的は各容器に加えられるP.U.の偏
差値が極めて小さく、かつ各容器に均一な水量を
より大きな強さで加えることによつて熱移動効率
を最大とする低温殺菌方法を提供することであ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的を達成するため、本発明は、P.U.入
力を制御するため容器の頂面にスプレーをかけ、
各容器に対するP.U.入力は予設定のP.U.範囲内
の予設定のP.U.入力レベルである容器中の製品
トンネル型低温殺菌方法であつて、 (a) 各容器に対し予設定の最少レベル以上のP.
U.入力を与える一方各容器について約2P.U.未
満の標準偏差値で全製品容器に対するP.U.入
力を制御すること、 (b) 各缶のコールドスポツト製品温度を最低低温
殺菌温度と予設定の最高温度との間に維持する
こと、および (c) 製品払い出し温度を予設定のレベルに維持す
ることを特徴とする改良された低温殺菌方法を
提供するものである。 又本発明は、頂壁、底壁、端壁および側壁を有
しかつ充填密封した複数のビール容器が移送され
るデツキを備えるトンネルと、該デツキの上方に
配置され該容器に対し加熱冷却水をかける複数の
スプレーノズルと、該容器上を通過した水を収集
するため該デツキの真下に設けられた水受け手段
と、該水受け手段内の水を再使用しかつ装置中の
適宜の場所において該水を加熱または冷却するた
めに該水受け手段と該スプレーノズルとの間に介
装されたポンプ、導管および加熱、冷却手段とを
備え、各容器に対し高精度のP.U.入力制御と約
60℃以上の低い最高コールドスポツトビール温度
をもつて容器中のビールを低温殺菌しうるトンネ
ル型低温殺菌装置であつて、該複数のスプレーノ
ズルは長手方向中心間距離において約22.86cm〜
約30.48cm(約9インチ〜約12インチ)、横方向中
心間距離において約7.62cm〜約15.24cm(約3イ
ンチ〜約6インチ)相互に離間しており、該スプ
レーノズルは約244.45/分/m2(約6ガロン/
分/平方フイート)以上のスプレー密度で水をデ
ツキにかけるように構成配置されていることを特
徴とする改良された低温殺菌装置を提供するもの
である。 〔実施例〕 第1図は本発明の対象となる典型的な型の低温
殺菌装置の構成を概略的に示す図である。低温殺
菌装置の下方には上部デツキと下部デツキ上のス
プレー温度とビール温度を示す諸曲線が示されて
いる。破線は上部デツキのコールドスポツトにお
けるビール温度を、実線は上部デツキの平均ビー
ル温度を、点線は下部デツキのコールドスポツト
温度をそれぞれ示す。上部デツキ温度と下部デツ
キ温度の関係およびスプレー温度と各スプレー温
度の時間については以下に詳細に述べる。 低温殺菌装置の機械的な詳細な動作は装置メー
カーの採用する構造によつて異る。 低温殺菌装置20は符号1〜10で示す一連の
加熱、保持および冷却区域を備えている。設計パ
ラメータ上の種々の制限によりこれらの区域は10
を超える場合または10に満たない場合もありう
る。低温殺菌装置20の内部は既知の所望の型の
上部デツキ21および下部デツキ24が設置され
ている。このデツキとしてはたとえば「ウオーキ
ングビーム」と呼ばれるものが用いられ、このデ
ツキの上には低温殺菌すべき未殺菌の容器22が
互いに接触するようにして配置される。ビールの
低温殺菌で用いられる容器は通常充填したガラス
びんまたは金属缶である。各容器の頂面上15.24
cm〜35.56cm(6インチ〜14インチ)へだてて一
連のスプレーノズル23が設けられている。これ
らのスプレーノズル23はヘツダーおよび各区域
について設けられた専用のスプレーポンプ(図示
せず)に連絡されている。またこれらの区域の中
にあるものについては専用の外部加熱および/ま
たは冷却装置(図示せず)が設けられている。本
明細書においては「専用」という言葉はポンプは
特定の低温殺菌区域のヘツダー専用に使用される
ということを意味する。図示の低温殺菌装置20
は下部デツキ24が低温殺菌すべき製品で一ぱい
になつている状態で示されている。このデツキ2
4は上部デツキ21の下方に位置しかつ各区域の
底部にある水受け25の上方に位置している。こ
の型の低温殺菌装置はトンネル型低温殺菌装置と
して知られており、包囲頂壁26、底壁27、両
側壁28および開口部を有する両端壁29を備え
ている。この開口部を通つて容器22が低温殺菌
区域に出入する。通常低温殺菌装置20の頂壁2
6にはカバーつきの開放部が形成されており、保
守、清掃、温度試験等のため低温殺菌装置20の
内部に人が出入りできるようになつている。 下部デツキ24はその採用が選択的なものであ
つて、低温殺菌装置は単一のデツキのみで機能す
ることが可能である。現在使用されており本発明
の特徴を導入するため再構築されるべき多くの低
温殺菌装置にとつて、第2のデツキを追加するこ
とは実際的ではない。もつとも下部デツキ24は
僅かのオペレーシヨンコストとキヤピタルコスト
の増加で装置の処理能力を2倍にすることは確か
である。 第2図は低温殺菌装置20のノズル23の配置
を模式的に示す。ノズル23は、低温殺菌装置2
0の送入部から送出部までの全長にわたつて中心
間の距離が45.72cm〜60.96cm(18インチ〜24イン
チ)の間隔で配置され各ヘツダーHに設けられて
いる。第2図および第3図に示すように、ノズル
23は低温殺菌装置20の全長にわたつてヘツダ
ーHから垂直に延長している。1つのヘツダーH
上のノズル23は相互に長手方向に22.86cm〜
30.48cm(9インチ〜12インチ)離間している。
低温殺菌装置20の内部において、ノズル23は
ヘツダーHに沿つて横方向に15.24cm(6インチ)
離間している。中央部23aにおいて、長手方向
に整列した各ノズル23の間の間隔は22.86cm〜
30.48cm(9インチ〜12インチ)である。 低温殺菌装置の両側壁28附近においては
22.86cm(9インチ)すなわちノズル23の3セ
ツト分にわたつて各ノズル23間の横方向の中心
間距離は7.62cm(3インチ)であつて、ヘツダー
に沿つて相互に対向するものが対になつている。
これらの区域は第2図において符号23bで示
す。符号23aで示す残りのノズル23は7.62cm
(3インチ)の間隔でヘツダーHの両側に交番的
に配置されている。したがつてノズル23の横方
向の間隔は側壁28側で挟まつているが、ヘツダ
ーHから同一の長手方向に延長するノズル23間
の相対的な距離は中央部のノズル23a間の間隔
と同一である。このノズル23の配置により両側
壁28附近を含めてトンネル中のすべての容器2
2を均一な水スプレーで覆うことができることが
判つた。この両側壁附近は従来の異るノズル配置
と水流を使用する低温殺菌装置では達し得なかつ
た所である。 第3図は本発明による好ましいノズル23を示
すものである。このノズル23は円形の中空円錐
状パターンを形成し、オリフイス開口径は、
0.952cm(3/8インチ)である。ノズル23に対す
る圧力は約0.352〜0.422Kg/cm2(5〜6psig)であ
り、すべての容器に対し均一な水スプレーを供給
するためにスプレー密度はトンネル表面積の約
244.45/分/m2(6ガロン/分/平方フイー
ト)以上である。好ましいスプレー密度は285.19
/分/m2(7ガロン/分/平方フイート)以上
であり、トンネルのある場所では約366.68/
分/m2(9ガロン/分/平方フイート)にも達す
る。従来スプレーヘツドはスプレー密度122.22〜
162.96/分/m2(3〜4ガロン/分/平方フイ
ート)で動作させるように勧められて来た。しか
しこれは多くの容器がP.U.入力において大きな
ばらつきをもつて低温殺菌装置を通過する結果を
招いた。容器の頂面における典型的なスプレーパ
ターンは第3図に示されており、その外径は約
53.34cm(21インチ)、内径約27.94cm(11インチ)
である。 スプレーパターンの円錐形は実質的に(80%
台)透明である。これは水滴が相互にぶつかるこ
となく多くのノズルからの複数のスプレーによつ
て1つの容器を同時に濡らすことを許容する。 第1図の各区域の端部において、スプレー水が
一つの区域から隣接する他の区域に持ち込まれる
ことを防ぐために処断板Dが設けられている。こ
れはスプレーノズル23の通常の附属物である。 スプレー水が容器の頂面に噴霧された時熱移動
は実質的にすべて容器の側壁を介して行われる。
これは容器の蓋の真下には気体空間がありこの気
体空間は熱移動を妨げるからである。慣用の金属
缶においては加工時の仕上げを保護するため硬質
プラスチツクの塗装が施してあり、このため水が
缶の外側を回路状の複数の小流となつて流れるた
め熱移動の能率を下げる。したがつて缶の外側を
大量の水が流れるようにすれば水と接触する有効
表面積が増加し熱移動効率が増大する。びんの場
合は缶よりも低い流量率も可能である。ガラスは
熱移動係数は全体として低いが、水はびんの表面
を缶よりもスムースにかつ均一に流れるからであ
る。 既述のとおり、充填ずみの容器には「コールド
スポツト」と呼ばれる点がある。これは容器の中
心の底から0.635cm(1/4インチ)上に位置する。
容器の内容物の温度勾配はコールドスポツトから
容器の頂部に向つて次第に高くなる。容器の内容
物の全体を完全に低温殺菌するにはコールドスポ
ツトの温度は60℃(140〓)に達することが必要
である。低温殺菌はコールドスポツトの最高温度
をできるだけ低くして行うことが望ましい。した
がつて、最高コールドスポツト温度はできるだけ
60℃(140〓)に近い(ただし60℃以上)ことが
望ましい。本発明においては、コールドスポツト
の最高温度を60℃〜61.67℃(140〓〜143〓)、好
ましくは許容誤差0.55℃(1〓)で60.55℃(141
〓)に下げることができた。 同時に、各容器の内容物に対する低温殺菌単位
(P.U.)の入力値は5.6〜20であり好ましくは10以
上である。既述のとおり、充分な低温殺菌を行う
ために必要とされる最少P.U.に関しては若干の
意見の相違があるが、本発明においては少くとも
P.U.10を好ましい最少値として選んだ。また同
時に低温殺菌装置中の各容器に対してP.U.入力
値の最大の均一性を確保するため、P.U.の標準
偏差値は約2よりも大きくなく、好ましくは2よ
りも小さいことが望ましい。既存の低温殺菌装置
ではP.U.入力値の標準偏差値は約4〜8であり、
場合によつてはもつと大きいことが判つた。 前記のとおり、ビール業界および本願でいう
「標準偏差値」とは、低温殺菌装置を通過するビ
ール容器はすべて相互間で±2P.U.のP.U.入力を
有しているということを意味する。 第4図は致命率(P.U.入力/分)対ビール温
度のグラフである。これは対数関係であり、蓄積
は48.88℃(120〓)で開始する一方P.U.入力はビ
ール温度が50℃台の上の方ないし60℃第の下の方
に達するまでは有意とはならないことを示してい
る。 表は温度対致命率の関係を示す。 表 温度(℃) 致命率(P.U./分) 48.88(120〓) 0.025 53.05(127.5〓) 0.10 57.22(135〓) 0.40 60(140〓) 1.00 61.11(142〓) 1.45 62.77(145〓) 2.51 63.88(147〓) 3.61 65.55(150〓) 6.31 72.5(152.5〓) 10.00 73.88(155〓) 15.85 76.66(160〓) 39.81 保持時間をより長くとり、かつスプレー水の流
れをより均一にすれば、2次加熱区域および保持
区域のために上部デツキを過熱することなく下部
デツキに対するP.U.入力を上部デツキに対するP.
U.入力にほぼ一致させることができる。2次加
熱区域の機能は極端に熱いスプレー水温度を用い
ることなく、すなわち約65.55℃(150〓)以下で
コールドスポツト温度を60℃〜60.55℃(140〓〜
141〓)に達せしめることである。2次加熱区域
および保持区域に対するスプレー水温度は、上部
デツキ(または場合によつては単一デツキ)上の
容器の内部圧力を押えるため容器のホツトスポツ
ト温度をできるだけ低く押えるように、所定のレ
ベルに慎重に調節することが重要である。最大ホ
ツトスポツト温度はこれら各区域のスプレー温度
にほぼ近い。 2次加熱区域の長さは初期の温度差すなわち熱
駆動力(thermal driving forces)の最終の温度
差(熱駆動力)に対する比率が約4.8〜5.0になる
ように決定する。本願においては、熱駆動力は各
区域に入る時と出る時のそれぞれのスプレー温度
と平均製品温度の差を意味する。この原理を用い
ると、2次加熱区域の出口における上部デツキと
下部デツキのコールドスポツト温度における温度
差は0.55℃(1〓)未満である。上部デツキまた
は単一デツキ型低温殺菌装置における単一デツキ
におけるコールドスポツト温度は約60.55℃(141
〓)である。1次加熱区域および2次加熱区域は
約3P.U.に貢献するにすぎないと計算されている
ので、P.U.入力の大半は保持区域で生じる。保
持区域においては該区域に入る時も出る時も両デ
ツキのコールドスポツト温度は実質的に等しい。 したがつて、もしこの比率が高ければ(約5)、
出口の温度差は初期温度差の5分の1に減少する
から、製品の入口の温度におけるばらつきは許容
しうるものである。P.U.入力の大部分は保持区
域にあるので保持区域の内部温度を標準化するこ
とはP.U.入力の顕著なばらつきを防止する。 2次加熱区域における初期温度差の最終温度差
に対する比率が高いことおよびその結果である2
次加熱区域の長さは単一デツキ低温加熱装置に対
するP.U.入力の均一性を達成する上で重要な要
素である。 2床型装置においてはこれは保持区域に入る時
の両デツキの製品温度差を1度以内に維持する上
で極めて重要である。こうすることによつて保持
区域を出る時両デツキの製品のP.U.入力の差を
極めて小さくすることができる。 もう一つの重要な要素は保持区域を長くするこ
とであつて、これによつて、所望の製品温度に近
いレベルで、かつP.U.入力率が高い場所で、下
部のデツキのスプレー温度を上部デツキのスプレ
ー温度と平衡に達せしめることができる。 もう一つの重要な要素は2床型装置における1
次予冷区域(区域6)と1次加熱区域(区域3)
との間の再生効果(第1図参照)である。 本発明においては1次予冷区域のスプレー温度
を意図的に高く保ち(約56.66℃(135〓))、これ
によつて上部デツキでのスプレー温度の上昇を利
用して下部デツキに対するP.U.入力を増加させ、
両デツキ間の全P.U.入力の差を最少にする。 このP.U.差は下部デツキのスプレー温度が保
持区域(区域5)に入る時の上部デツキスプレー
温度よりも低いことに起因する。したがつてこの
時点で蓄積P.U.は下部デツキの方が小さい。し
かし、上記のような1次予冷区域に対するスプレ
ー温度効果の増加により、下部デツキ上の製品は
1次予冷区域を通過する際にP.U.差のかなりの
部分を吸収することになる。 2次加熱区域の初期温度差と最終温度差の比率
が高いことから生じる他の利点はホツトスポツト
温度が約64.44℃〜67.77℃(148〓〜154〓)(ま
たはそれ以上)から約62.77℃(145〓)またはそ
れ以下に減少することである。容器の内圧はホツ
トスポツト温度に依存するのでこのことは重要で
ある。軽量ないし薄肉容器への傾向が続いてお
り、内圧の減少は容器設計上重要な要素である。 第5図は低温殺菌装置におけるビール温度対時
間の関係を示す典型的な曲線である。全P.U.入
力は10P.U.と17P.U.の間に入る。P.U.は曲線の
下の面積であり、2つの破線の間の面積で示され
るとおり蓄積P.U.の大半はビール温度が60℃
(140〓)以上である時付加されることは明らかで
ある。 第6図はスプレー密度とKcal/時間/℃
(BTU/時間/〓)で表す熱移動との関係を示す
グラフであり、このグラフは最適スプレー密度は
約366.68/分/m2(9ガロン/分/平方フイー
ト)であること、およびそれ以上スプレー密度を
増加しても熱移動率は有意に増加せずしたがつて
P.U.入力を有意に増加することはないことを示
している。 第7図はスプレー圧0.352〜0.422Kg/cm2(5〜
6psig)、スプレー密度366.68〜476.68/分/m2
(9〜11.7GPM/平方フイート)におけるスプレ
ーパターン図である。容器に対する各スプレーパ
ターンの重なりは斜線および点線で示す部分で表
わされており、この部分はデツキの特定の場所に
おけるスプレー密度を示すものである。 第1図に戻り、10の区域の好ましい再生上の結
合が模式的に示されている。再生は区域3と6,
2と7および1と8との間で行われる。換言すれ
ば予冷区域6の水受けは1次加熱区域3へのスプ
レーを加熱するために用いられる。このことはす
でに2床式低温殺菌装置におけるP.U.入力の均
一化に関する説明中で詳細に述べた。同様に加熱
した容器から予冷区域8および7ヘの熱移動はエ
ネルギー需要を節約するため予冷区域1および2
へ移される。本明細書においては予熱とは便宜上
スプレー水温度が約60℃(140〓)より下の区域
を指し、加熱区域はスプレー水温度が約60℃
(140〓)より上の区域を指す。 以下の表は好ましいトンネル型低温殺菌装置
における重要な諸変数を要約したものである。区
域スプレー密度、スプレー温度および平均製品温
度という重要な事項は全容器に関するものであ
る。
【表】 上掲の表は第1図に示す図およびグラフに関
するものである。区域4〜8に対しては外部加熱
器が設けられ、区域9および10の冷却水は10℃
(50〓)であり外部の冷却水システムによつて供
給される。 上記の方法と装置は主としてビールについて説
明したが本発明の方法と装置はトンネル型低温殺
菌装置を適用しうるあらゆる製品に適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
添付図面において、第1図はトンネル型低温殺
菌装置を模式的に示すもので、スプレー温度とビ
ール温度をトンネル構造の下方に示す図、第2図
はスプレーヘツドの配置を模式的に示す低温殺菌
装置の上部デツキの平面図、第3図は第2図の3
−3線断面図、第4図はP.U.入力対ビール温度
のグラフ、第5図は全P.U.入力を示すグラフ、
第6図は熱移動対スプレー密度を示すグラフ、第
7図はスプレー密度366.68/分/m2(9ガロ
ン/分/平方フイート)で第2図のスプレーヘツ
ド配置を用いた場合の水の分布を示す部分線図で
ある。 20……低温殺菌装置、21……上部デツキ、
23……スプレーノズル、24……下部デツキ、
25……水受け、26……頂壁、27……底壁、
28……側壁、29……端壁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 P.U.入力を制御するためトンネルの幅方向
    に千鳥状に配列されかつ容器上方に位置するスプ
    レーノズルから容器の頂面にスプレーをかけ、各
    容器に対するP.U.入力は予設定のP.U.範囲内の
    予設定のP.U.入力レベルである容器中の飲料製
    品のトンネル型低温殺菌方法であつて、 (a) 飲料製品を充填した容器を、容器を加熱、冷
    却するための複数の区域に分割されたベツドを
    有する低温殺菌トンネルを通して移動する工程 (b) 各区域においてベツドの全長および全幅にわ
    たり少くとも244.45/分/m2(6ガロン/
    分/平方フイート)の実質的に均一なスプレー
    密度を維持することにより各容器に対し予設定
    の最少レベル以上のP.U.入力を与える一方各
    容器について約±2P.U.未満の標準偏差値で全
    飲料製品容器に対するP.U.入力を制御する工
    程、 (c) 各缶の最高コールドスポツト飲料製品温度を
    最低低温殺菌温度と予設定の最高温度との間に
    制限する工程、および (d) 各缶の飲料製品払い出し温度を予設定のレベ
    ルに維持する工程 を含む改良された低温殺菌方法。 2 該低温殺菌トンネルは上下方向に整列されか
    つ相互に離間した2つのデツキを備え、下部デツ
    キが上部デツキの下方に離間して配置され、該上
    部デツキ上の容器に散布された水が該下部デツキ
    上の容器に対し直接あふれ落ち、両デツキ間の空
    間においてはスプレーノズルの設置を省略した特
    許請求の範囲第1項記載の低温殺菌方法。 3 各容器中の製品に対し高精度のP.U.入力制
    御と低い最高コールドスポツト温度をもつて容器
    中の製品を低温殺菌しうるトンネル型低温殺菌装
    置であつて、下記の構成を備える改良された低温
    殺菌装置 (a) 頂壁、底壁、端壁および側壁を有しかつ充填
    密封した複数の製品の容器が移送されるデツキ
    を備えるトンネル (b) 該デツキの上方に配置され該容器に対し加熱
    冷却水をかける複数のスプレーノズル (c) 該容器上を通過した水を収集するため該デツ
    キの真下に設けられた水受け手段 (d) 該水受け手段内の水を再使用しかつ装置中の
    適宜の場所において該水を加熱または冷却する
    ために該水受け手段と該スプレーノズルとの間
    に介装されたポンプ、導管および加熱、冷却手
    段 (e) 該複数のスプレーノズルは長手方向中心間距
    離において約22.86cm〜約30.48cm(約9インチ
    〜約12インチ)、横方向中心間距離において約
    7.62cm〜約15.24cm(約3インチ〜約6インチ)
    相互に離間しており、該スプレーノズルは約
    244.45/分/m2(約6ガロン/分/平方フイ
    ート)以上のスプレー密度で水をデツキにかけ
    るように構成配置されている。 4 上下方向に整列されかつ相互に離間した2つ
    のデツキを備え、下部デツキが上部デツキの下方
    に離間して配置され、該上部デツキ上の容器に散
    布された水が該下部デツキ上の容器に対し直接あ
    ふれ落ち、両デツキ間の空間においてはスプレー
    ノズルの設置を省略した特許請求の範囲第3項記
    載の低温殺菌装置。 5 トンネルの横方向に延長するヘツダーによつ
    て該スプレーノズルが提供され、横方向における
    ヘツダーの端末のスプレーノズルはトンネルの側
    壁から約7.62cm(約3インチ)の位置に配設され
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第3項記
    載の低温殺菌装置。 6 該トンネルはその全幅全長にわたり複数の区
    域に分割され、該複数の区域は一連の再生的関係
    にある対として形成されており、各対における各
    区域に対するスプレー水温度はおおむね近似して
    いる特許請求の範囲第3項記載の低温殺菌装置。 7 該スプレーノズルは円錐形のパターンを形成
    する特許請求の範囲第3項記載の低温殺菌装置。 8 該トンネルは10連続区域に分割され、各区域
    は該トンネルの全幅にわたりかつ該トンネルの長
    手方向に予設定の長さだけ延長しており、区域1
    〜4は加熱用、区域5は保持用、区域6〜10は
    冷却用であつて、最初の3つの加熱区域と最初の
    3つの冷却区域は相互に逆方向に再生的関係にあ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
    低温殺菌装置。 9 該保持区域のスプレー水温度は該加熱区域の
    スプレー水温度以下であることを特徴とする特許
    請求の範囲第3項記載の低温殺菌装置。
JP60129708A 1984-06-14 1985-06-14 低温殺菌方法および装置 Granted JPS6143979A (ja)

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JPS6143979A JPS6143979A (ja) 1986-03-03
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DE102007003976A1 (de) * 2007-01-26 2008-07-31 Khs Ag Pasteurisierungsvorrichtung mit integrierter Wärmepumpe und Verfahren hierzu
CN102574643B (zh) * 2009-10-14 2015-02-11 莱特拉姆有限责任公司 输送带以及受环境控制的输送系统

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