JPH05271568A - 黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法 - Google Patents
黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法Info
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- JPH05271568A JPH05271568A JP10024592A JP10024592A JPH05271568A JP H05271568 A JPH05271568 A JP H05271568A JP 10024592 A JP10024592 A JP 10024592A JP 10024592 A JP10024592 A JP 10024592A JP H05271568 A JPH05271568 A JP H05271568A
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- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
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-
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Composite Materials (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来技術の問題点を解決し、黒度が強く且つ
パール調を有し、凝集体のない黒色パール顔料を容易に
提供すること。 【構成】 鱗片状雲母フレークを基体とし、銅塩、クロ
ム塩及びマンガン塩の酸化物からなる被膜を有すること
を特徴とする黒色パール顔料及びその製造方法。
パール調を有し、凝集体のない黒色パール顔料を容易に
提供すること。 【構成】 鱗片状雲母フレークを基体とし、銅塩、クロ
ム塩及びマンガン塩の酸化物からなる被膜を有すること
を特徴とする黒色パール顔料及びその製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリカ被覆バナジン酸ビ
スマス系顔料及びその製造方法に関し、更に詳しくは高
い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力に加え、よ
り良好な耐候性及び優れた耐熱性を有し、従来の黄色系
顔料で使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエン
ジニヤリングプラスチック樹脂の着色、塗料、インキ、
セラミックス、建材等の分野において有用なシリカ被覆
バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法に関する。
スマス系顔料及びその製造方法に関し、更に詳しくは高
い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力に加え、よ
り良好な耐候性及び優れた耐熱性を有し、従来の黄色系
顔料で使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエン
ジニヤリングプラスチック樹脂の着色、塗料、インキ、
セラミックス、建材等の分野において有用なシリカ被覆
バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在広く用いられている黄色系顔料に
は、無機顔料としては硫化カドミウム、クロム酸鉛、チ
タンイエロー、酸化鉄イエロー等があり、又、有機顔料
としては、アゾ顔料及びアントラピリミジン等の高級顔
料がある。しかしながら、硫化カドミウム及びクロム酸
鉛は、着色濃度及び隠蔽力の点で優れているが、毒性に
関して問題があり、使用が限定されつつある。又、今後
においてもこの傾向は続くものと考えられている。チタ
ン酸ニッケルは、高い諸耐性と隠蔽性を有するものの、
色の純度や着色力においては前二者よりも劣っており、
使用される分野も同様に限定されている。又、酸化鉄イ
エローは、純度、着色力及び耐熱性で劣っている。
は、無機顔料としては硫化カドミウム、クロム酸鉛、チ
タンイエロー、酸化鉄イエロー等があり、又、有機顔料
としては、アゾ顔料及びアントラピリミジン等の高級顔
料がある。しかしながら、硫化カドミウム及びクロム酸
鉛は、着色濃度及び隠蔽力の点で優れているが、毒性に
関して問題があり、使用が限定されつつある。又、今後
においてもこの傾向は続くものと考えられている。チタ
ン酸ニッケルは、高い諸耐性と隠蔽性を有するものの、
色の純度や着色力においては前二者よりも劣っており、
使用される分野も同様に限定されている。又、酸化鉄イ
エローは、純度、着色力及び耐熱性で劣っている。
【0003】一方、アゾ顔料等の有機顔料は、一般に無
機顔料に比べて更に高い純度と着色力を有しているが、
隠蔽力や諸耐性において劣っている。又、耐ブリード性
においても劣っている場合が多い。この様な背景からバ
ナジン酸ビスマス系黄色顔料についても、その顔料特
性、諸物性につき改良研究が行われているが、充分満足
出来る結果は得られていない。
機顔料に比べて更に高い純度と着色力を有しているが、
隠蔽力や諸耐性において劣っている。又、耐ブリード性
においても劣っている場合が多い。この様な背景からバ
ナジン酸ビスマス系黄色顔料についても、その顔料特
性、諸物性につき改良研究が行われているが、充分満足
出来る結果は得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題】上記各種顔料のな
かでは、黄色系顔料では、チタンイエローや酸化鉄イエ
ローは、色調の点で有機顔料並の高い純度と着色力を有
しておらず、それらを要求される無機顔料として、今現
在カドミ顔料やクロム酸鉛系顔料があるが、毒性の点で
その使用が限定される為、市場の要望としてそれに代わ
る顔料が望まれている。又、有機顔料では望めない厳し
い条件下での使用を求める分野や、有機溶剤に対する安
定性を求める分野における要望として同様に黄色系の顔
料が求められている。更にジルコニウム固溶バナジン酸
ビスマス系顔料については多くの研究が為され、例え
ば、特開昭52-156800 号公報、特開昭53-36527号公報、
特開昭55-78063号公報、特開昭63-162765 号公報等があ
り、色調及び諸耐性の改良の試みが為されているが、実
用になるものはなかなか見い出せないのが現状である。
かでは、黄色系顔料では、チタンイエローや酸化鉄イエ
ローは、色調の点で有機顔料並の高い純度と着色力を有
しておらず、それらを要求される無機顔料として、今現
在カドミ顔料やクロム酸鉛系顔料があるが、毒性の点で
その使用が限定される為、市場の要望としてそれに代わ
る顔料が望まれている。又、有機顔料では望めない厳し
い条件下での使用を求める分野や、有機溶剤に対する安
定性を求める分野における要望として同様に黄色系の顔
料が求められている。更にジルコニウム固溶バナジン酸
ビスマス系顔料については多くの研究が為され、例え
ば、特開昭52-156800 号公報、特開昭53-36527号公報、
特開昭55-78063号公報、特開昭63-162765 号公報等があ
り、色調及び諸耐性の改良の試みが為されているが、実
用になるものはなかなか見い出せないのが現状である。
【0005】本発明者らも、既に特願平3−25417
4号明細書において、ジルコニウム含有バナジン酸ビス
マス系顔料の優位性について提案している。更にジルコ
ニウム含有バナジン酸ビスマスを300〜600℃前後
で熱処理することで、ジルコニウムがバナジン酸ビスマ
スに固溶し、色調及び諸耐性の一層の向上が為されたこ
とを見い出した。しかしながら、この様に大幅に改良さ
れたジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料でも比
較的高温で樹脂を着色すると、顔料と樹脂との相互作用
により鮮明性が著しく低下し、黒みがかるという問題が
ある。又、塗料に分散着色し、長時間の耐候性促進試験
によれば、変色がやや大きいという欠点がある。そのう
えバナジン酸ビスマスは酸に弱いという欠点があるが、
本発明者らの開発したジルコニウム固溶バナジン酸ビス
マス系顔料でもある程度の改良が為されるが、本質的に
は酸に犯されることは免れない。従って本発明の目的
は、高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力に加
え、より良好な耐候性及び優れた耐熱性を有するバナジ
ン酸ビスマス系顔料を提供することである。
4号明細書において、ジルコニウム含有バナジン酸ビス
マス系顔料の優位性について提案している。更にジルコ
ニウム含有バナジン酸ビスマスを300〜600℃前後
で熱処理することで、ジルコニウムがバナジン酸ビスマ
スに固溶し、色調及び諸耐性の一層の向上が為されたこ
とを見い出した。しかしながら、この様に大幅に改良さ
れたジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料でも比
較的高温で樹脂を着色すると、顔料と樹脂との相互作用
により鮮明性が著しく低下し、黒みがかるという問題が
ある。又、塗料に分散着色し、長時間の耐候性促進試験
によれば、変色がやや大きいという欠点がある。そのう
えバナジン酸ビスマスは酸に弱いという欠点があるが、
本発明者らの開発したジルコニウム固溶バナジン酸ビス
マス系顔料でもある程度の改良が為されるが、本質的に
は酸に犯されることは免れない。従って本発明の目的
は、高い純度(インテンシチー)、着色力、隠蔽力に加
え、より良好な耐候性及び優れた耐熱性を有するバナジ
ン酸ビスマス系顔料を提供することである。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、ジルコニウム、
バナジウム及びビスマスよりなる黄色系ジルコニウム固
溶バナジン酸ビスマス系顔料において、該顔料粒子表面
にシリカ被膜を有することを特徴とする黄色系ジルコニ
ウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法で
ある。
によって達成される。即ち、本発明は、ジルコニウム、
バナジウム及びビスマスよりなる黄色系ジルコニウム固
溶バナジン酸ビスマス系顔料において、該顔料粒子表面
にシリカ被膜を有することを特徴とする黄色系ジルコニ
ウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法で
ある。
【0007】
【作用】本質的に顔料としての諸特性が不足しているジ
ルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料の表面をシリ
カにて被覆することにより、実使用に耐え得るより確実
な顔料特性、より具体的にはより高い耐熱性と耐候性及
び諸耐性を与えることが出来る。
ルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料の表面をシリ
カにて被覆することにより、実使用に耐え得るより確実
な顔料特性、より具体的にはより高い耐熱性と耐候性及
び諸耐性を与えることが出来る。
【0008】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明を主として特徴づけ
るシリカ被覆ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔
料は、従来公知のいずれの技術によっても得ることが出
来る。特に好ましい方法は、ジルコニウム固溶バナジン
酸ビスマス系顔料を水又は希薄なケイ酸塩水溶液に均一
に分散させ、この分散液を均一にかきまぜながら、この
中にケイ酸液と適当な中和剤、即ち酸とを同時に徐々に
添加してジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料粒
子表面にシリカ被膜を沈着形成する方法である。
発明を更に詳しく説明する。本発明を主として特徴づけ
るシリカ被覆ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔
料は、従来公知のいずれの技術によっても得ることが出
来る。特に好ましい方法は、ジルコニウム固溶バナジン
酸ビスマス系顔料を水又は希薄なケイ酸塩水溶液に均一
に分散させ、この分散液を均一にかきまぜながら、この
中にケイ酸液と適当な中和剤、即ち酸とを同時に徐々に
添加してジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料粒
子表面にシリカ被膜を沈着形成する方法である。
【0009】ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔
料を水又は希薄なケイ酸塩水溶液に分散させる方法とし
ては、従来公知の顔料の分散方法がいずれも使用するこ
とが出来、例えば、ガラスビーズをメディアとしたサン
ドミル等の分散機を用いることが出来る。ジルコニウム
固溶バナジン酸ビスマス系顔料の分散濃度は特に限定さ
れないが、経済性及び製品の均一性を考慮すれば、約3
〜10重量%程度が好ましい。上記の好ましい方法の場
合には、分散液を80℃以上、好ましくは約85〜90
℃に加熱し、かきまぜながら約1〜6重量%程度のケイ
酸塩水溶液と約0.5〜3重量%程度の酸とを別々に同
時に徐々に添加し、混合液のpHが約9.5〜10.0
の範囲に調整することにより最良の結果が得られる。ケ
イ酸塩水溶液と酸の水溶液との添加時間は、製造スケー
ルによって変化するが、あまり短時間であるとシリカ被
膜の均一性が不十分となり、あまり長時間では経済的で
ないので、一般的には約3〜5時間の範囲が好ましい。
料を水又は希薄なケイ酸塩水溶液に分散させる方法とし
ては、従来公知の顔料の分散方法がいずれも使用するこ
とが出来、例えば、ガラスビーズをメディアとしたサン
ドミル等の分散機を用いることが出来る。ジルコニウム
固溶バナジン酸ビスマス系顔料の分散濃度は特に限定さ
れないが、経済性及び製品の均一性を考慮すれば、約3
〜10重量%程度が好ましい。上記の好ましい方法の場
合には、分散液を80℃以上、好ましくは約85〜90
℃に加熱し、かきまぜながら約1〜6重量%程度のケイ
酸塩水溶液と約0.5〜3重量%程度の酸とを別々に同
時に徐々に添加し、混合液のpHが約9.5〜10.0
の範囲に調整することにより最良の結果が得られる。ケ
イ酸塩水溶液と酸の水溶液との添加時間は、製造スケー
ルによって変化するが、あまり短時間であるとシリカ被
膜の均一性が不十分となり、あまり長時間では経済的で
ないので、一般的には約3〜5時間の範囲が好ましい。
【0010】ケイ酸塩水溶液と酸の水溶液の添加終了後
は、分散液のpHを中性にして適当な時間熟成処理し、
必要に応じてアルミニウム塩を添加して凝集させ、次い
で濾過、水洗及び乾燥することにより、シリカ被膜を有
するジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料が得ら
れる。尚、中和剤として使用する酸はいずれの有機酸で
も無機酸でもよいが、最も好ましいのは濃度0.5〜
3.0重量%の硫酸である。以上の如き好ましい方法又
は他の方法で得られるシリカ被覆を有するジルコニウム
固溶バナジン酸ビスマス系顔料は、その全量のうち約1
0〜40重量%がシリカ分であることが好適であり、約
10重量%未満の量では、得られるジルコニウム固溶バ
ナジン酸ビスマス系顔料の耐熱性、耐候性及び耐酸性が
不十分であり、又、約40重量%を越える量ではジルコ
ニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料の着色力、隠蔽
力、その他の顔料としての性質が低下するので好ましく
ない。
は、分散液のpHを中性にして適当な時間熟成処理し、
必要に応じてアルミニウム塩を添加して凝集させ、次い
で濾過、水洗及び乾燥することにより、シリカ被膜を有
するジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料が得ら
れる。尚、中和剤として使用する酸はいずれの有機酸で
も無機酸でもよいが、最も好ましいのは濃度0.5〜
3.0重量%の硫酸である。以上の如き好ましい方法又
は他の方法で得られるシリカ被覆を有するジルコニウム
固溶バナジン酸ビスマス系顔料は、その全量のうち約1
0〜40重量%がシリカ分であることが好適であり、約
10重量%未満の量では、得られるジルコニウム固溶バ
ナジン酸ビスマス系顔料の耐熱性、耐候性及び耐酸性が
不十分であり、又、約40重量%を越える量ではジルコ
ニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料の着色力、隠蔽
力、その他の顔料としての性質が低下するので好ましく
ない。
【0011】上記方法で使用するジルコニウム固溶バナ
ジン酸ビスマス系顔料は、特願平3−254174号明
細書に記載の方法によって得たものを300〜600℃
前後の温度で熱処理することによって得られる。即ちZ
r、Bi、Vの各元素のモル比がZr:Bi:V=0.
25〜1.0:1:1の組成割合の金属塩を苛性ソーダ
等のアルカリ沈澱剤を用いて均一に沈澱させ、加熱及び
熟成させた後、水洗、濾過及び乾燥してジルコニウム共
存バナジン酸ビスマス系顔料が得られる。次いで、ジル
コニウム酸化物をバナジン酸ビスマスに固溶させる為に
500℃前後の温度にて熱処理することによって、ジル
コニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料が得られる。
又、その他少量のアルミナ等の体質顔料を含有するもの
でもよいのは当然である。又、本発明において使用する
ケイ酸塩とは、従来公知の水溶性のケイ酸塩はいずれも
使用することが出来、又、ケイ酸塩以外に、ジルコニウ
ム塩、チタン酸塩、その他の金属塩を少量含有するもの
でもよい。本発明において最も好ましいのはケイ酸アル
カリ金属塩、特に3号ケイ酸ソーダである。
ジン酸ビスマス系顔料は、特願平3−254174号明
細書に記載の方法によって得たものを300〜600℃
前後の温度で熱処理することによって得られる。即ちZ
r、Bi、Vの各元素のモル比がZr:Bi:V=0.
25〜1.0:1:1の組成割合の金属塩を苛性ソーダ
等のアルカリ沈澱剤を用いて均一に沈澱させ、加熱及び
熟成させた後、水洗、濾過及び乾燥してジルコニウム共
存バナジン酸ビスマス系顔料が得られる。次いで、ジル
コニウム酸化物をバナジン酸ビスマスに固溶させる為に
500℃前後の温度にて熱処理することによって、ジル
コニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料が得られる。
又、その他少量のアルミナ等の体質顔料を含有するもの
でもよいのは当然である。又、本発明において使用する
ケイ酸塩とは、従来公知の水溶性のケイ酸塩はいずれも
使用することが出来、又、ケイ酸塩以外に、ジルコニウ
ム塩、チタン酸塩、その他の金属塩を少量含有するもの
でもよい。本発明において最も好ましいのはケイ酸アル
カリ金属塩、特に3号ケイ酸ソーダである。
【0012】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。 実施例 ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料(特願平3
−254174号明細書中の実施例1に記載の方法によ
って得たものを500℃にて1時間熱処理したもの)8
0gを水1.5リットル中に充分に分散させ、90℃に
加熱してこの温度に保ちながら、このスラリー中に3号
ケイ酸ソーダ(Na2 O/SiO2 =1/3、30%水
溶液)84gを水800ccに加え希釈した水溶液と、
硫酸5.5gを水800ccに加えて希釈した水溶液と
を同時にゆっくりと4時間を要して添加し、その間のス
ラリーのpHを9.5〜10.0に調節する。滴下終了
後、この状態で1時間熟成し、その後希釈硫酸によりス
ラリーのpHを7に調整し、シリカ被膜を完成させる。
次いで常法により濾過、水洗及び乾燥して、シリカ被膜
を有するジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料1
04gを得た。この顔料中のシリカ被膜は、顔料の30
重量%を占めるものであった。この様にして得られたも
のを後述の方法による耐候性及び耐熱試験に供し、シリ
カ処理を施さないものと比較して表1及び表2の様な結
果を得た。
明する。尚、文中%とあるのは特に断りのない限り重量
基準である。 実施例 ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料(特願平3
−254174号明細書中の実施例1に記載の方法によ
って得たものを500℃にて1時間熱処理したもの)8
0gを水1.5リットル中に充分に分散させ、90℃に
加熱してこの温度に保ちながら、このスラリー中に3号
ケイ酸ソーダ(Na2 O/SiO2 =1/3、30%水
溶液)84gを水800ccに加え希釈した水溶液と、
硫酸5.5gを水800ccに加えて希釈した水溶液と
を同時にゆっくりと4時間を要して添加し、その間のス
ラリーのpHを9.5〜10.0に調節する。滴下終了
後、この状態で1時間熟成し、その後希釈硫酸によりス
ラリーのpHを7に調整し、シリカ被膜を完成させる。
次いで常法により濾過、水洗及び乾燥して、シリカ被膜
を有するジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料1
04gを得た。この顔料中のシリカ被膜は、顔料の30
重量%を占めるものであった。この様にして得られたも
のを後述の方法による耐候性及び耐熱試験に供し、シリ
カ処理を施さないものと比較して表1及び表2の様な結
果を得た。
【0013】耐候性試験:得られた顔料をペイントシェ
イカーにてメラミン・アルキッド樹脂中に40PHRで
分散し、塗料を作成し、アルミ塗板に塗布し、スーパー
UV耐候性促進機にかけ80時間暴露を行い、測色によ
り促進前と促進後の△E* 値を測定し、それらの違いを
観測した。耐熱性試験 :得られた顔料を、顔料:ステアリン酸亜鉛
=4:1にて充分混合したものを高密度ポリエチレン樹
脂に0.5PHRで添加し、射出成型機にて210℃及
び280℃の温度にて10分間保持した後、射出成型
し、成形物の変色具合を測色し、△E* 値にて評価し
た。
イカーにてメラミン・アルキッド樹脂中に40PHRで
分散し、塗料を作成し、アルミ塗板に塗布し、スーパー
UV耐候性促進機にかけ80時間暴露を行い、測色によ
り促進前と促進後の△E* 値を測定し、それらの違いを
観測した。耐熱性試験 :得られた顔料を、顔料:ステアリン酸亜鉛
=4:1にて充分混合したものを高密度ポリエチレン樹
脂に0.5PHRで添加し、射出成型機にて210℃及
び280℃の温度にて10分間保持した後、射出成型
し、成形物の変色具合を測色し、△E* 値にて評価し
た。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【効果】以上の如き本発明によれば、高い純度(インテ
ンシチー)、着色力及び隠蔽力を保持したまま、耐候性
及び耐熱性に大幅な改良が為され、従来の黄色系顔料が
使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエンジニヤ
リングプラスチックの着色、塗料、インキ、セラミック
ス、建材等の分野において有用なシリカ被覆ジルコニウ
ム固溶バナジン酸ビスマス系顔料を提供することが出来
る。
ンシチー)、着色力及び隠蔽力を保持したまま、耐候性
及び耐熱性に大幅な改良が為され、従来の黄色系顔料が
使用されている分野、例えば、一般樹脂及びエンジニヤ
リングプラスチックの着色、塗料、インキ、セラミック
ス、建材等の分野において有用なシリカ被覆ジルコニウ
ム固溶バナジン酸ビスマス系顔料を提供することが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 章 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 待鳥 峰喜 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 ジルコニウム、バナジウム及びビスマス
よりなる黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系
顔料において、該顔料粒子表面にシリカ被膜を有するこ
とを特徴とする黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビス
マス系顔料。 - 【請求項2】 シリカ被膜の量が、シリカ被膜顔料全体
中で10〜40重量%を占める請求項1に記載の黄色系
ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料。 - 【請求項3】 ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系
顔料を水中に分散させ、分散状態のままシリカ被膜を徐
々に顔料表面に沈着させ、濾過、水洗及び乾燥すること
を特徴とするシリカ被覆ジルコニウム固溶バナジン酸ビ
スマス系顔料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100245A JP2732330B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4100245A JP2732330B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271568A true JPH05271568A (ja) | 1993-10-19 |
JP2732330B2 JP2732330B2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=14268861
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4100245A Expired - Fee Related JP2732330B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 黄色系ジルコニウム固溶バナジン酸ビスマス系顔料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2732330B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0810269A3 (de) * | 1996-05-31 | 1998-07-22 | Ciba SC Holding AG | Transparente Bismuthvanadat-Pigmente |
US5851587A (en) * | 1995-01-25 | 1998-12-22 | Bayer Ag | Process for producing coated bismuth vanadate yellow pigments |
WO2000020515A1 (de) * | 1998-10-01 | 2000-04-13 | Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. | Rotstichige bismuthvanadat-pigmente |
CN102391691A (zh) * | 2011-09-01 | 2012-03-28 | 江苏双乐化工颜料有限公司 | 一种蓄光颜料及其包膜处理方法 |
CN109705621A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-05-03 | 景德镇陶瓷大学 | 一种超细二氧化硅包裹型钼钒酸铋黄色颜料及其制备方法 |
CN116178990A (zh) * | 2022-12-05 | 2023-05-30 | 成都先进金属材料产业技术研究院股份有限公司 | 一种包裹型钒酸铋粉体的制备方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4100245A patent/JP2732330B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2732330B2 (ja) | 1998-03-30 |
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