JPH05271176A - 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−ヘキセンアミドの安定化剤 - Google Patents

4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−ヘキセンアミドの安定化剤

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JPH05271176A
JPH05271176A JP6811192A JP6811192A JPH05271176A JP H05271176 A JPH05271176 A JP H05271176A JP 6811192 A JP6811192 A JP 6811192A JP 6811192 A JP6811192 A JP 6811192A JP H05271176 A JPH05271176 A JP H05271176A
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JP
Japan
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hydroxyimino
nitro
ethyl
starch
hexenamide
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JP6811192A
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English (en)
Inventor
Hisaki Yamaguchi
久己 山口
Rinta Ibuki
リン太 伊吹
Mitsuru Yasumura
満 安村
Michio Onishi
倫夫 大西
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 乾燥でん粉またはシクロデキストリンを含む
4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−
ヘキセンアミドまたは医薬として許容されるその塩の安
定化剤。 【効果】 乾燥でん粉またはシクロデキストリンを含む
4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−
ヘキセンアミドの安定化剤は、該薬物の従来の安定化剤
よりよりすぐれた安定化効果を示す。とくに製剤工程で
溶媒を使用する製剤においては、乾燥でん粉またはシク
ロデキストリンの該薬物に対する安定化効果は従来の安
定化剤に比べて著しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、下記化学式(I)で
示される4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニト
ロ−3−ヘキセンアミドもしくは医薬として許容される
その塩の安定化剤に関するものである。
【0002】
【化1】
【0003】
【従来の技術】血管拡張剤、抗血栓症剤、狭心症治療剤
等として有用である4−エチル−2−ヒドロキシイミノ
−5−ニトロ−3−ヘキセンアミド、その中でも特に
(±)−(E)−4−エチル−2−[(E)−ヒドロキ
シイミノ]−5−ニトロ−3−ヘキセンアミド(以下、
FK409と称す)は安定性が悪く、たとえば40℃で
2か月間放置すると完全に分解して黒褐色の融解物とな
り、薬理活性を失う。このため、酒石酸、ステアリン酸
等を使用するFK409の安定化剤の研究が行われてい
る(例えば、EP0452697A1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酒石
酸、ステアリン酸等を使用する上記FK409の安定化
剤も充分なものではなく、とくに製剤工程で水、エタノ
ール等の溶媒を使用するとFK409の安定性が低下す
ることがよくある。このためさらに有効なFK409の
安定化剤の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明者等は、鋭意研
究の結果、従来の安定化剤に比べて優れたFK409の
安定化効果を有する新しい安定化剤の開発に成功した。
この発明のFK409の安定化剤は、乾燥でん粉または
シクロデキストリンである。
【0006】ここで、乾燥でん粉は通常でん粉の含水量
が10%以下、好ましくは5%以下のものをいい、でん
粉の種類としては、各種のでん粉、例えばとうもろこし
でん粉、ばれいしょでん粉、小麦でん粉、さつまいもで
ん粉が使用できる。このうち、とうもろこしでん粉、ば
れいしょでん粉がより好ましい。また、α、βのいずれ
のでん粉も使用できる。このような乾燥でん粉は、通常
のでん粉を常法により、例えば70℃〜170℃ぐらい
で乾燥することにより容易に得ることができる。
【0007】シクロデキストリンは、α、β、γのいず
れのシクロデキストリンも使用できるが、このうちβ−
シクロデキストリンがより好ましい。
【0008】この発明の乾燥でん粉またはシクロデキス
トリンを使用する4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−
5−ニトロ−3−ヘキセンアミドの安定化剤は、該薬物
自体および該薬物を含有するあらゆる製剤に適用でき
る。該薬物を含む製剤としては、例えば散剤、球型粒、
細粒剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠、注射剤、吸入剤、マイ
クロカプセル剤、カプセル剤、坐剤、液剤、乳剤、シロ
ップなどの慣用の医薬製剤が挙げられる。これらの製剤
は必要により、希釈剤、賦形剤、または崩壊剤(たとえ
ば庶糖、乳糖、マンニトール、でん粉、結晶性セルロー
ス、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースカルシウム、無水第二リン酸カルシウ
ムなど)、結合剤またはフィルム基材(たとえばメチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ
プロピルピロリドン、ポリビニルピロリドン、ゼラチ
ン、アラビアゴム、ポリエチレングリコールなど)、着
色剤、いんぺい剤(二酸化チタンなど)、甘味剤、滑沢
剤(たとえばステアリン酸マグネシウム、タルクなど)
その他、例えば公知の安定化剤(たとえば、酒石酸、ス
テアリン酸など)、可そ剤(たとえばトリアセチン、ク
エン酸トリエチルなど)、芳香剤等を製剤に分散配合す
ることにより常法により製造できる。また、これらの製
剤には様々の形態の持続性製剤(徐放性製剤)も含まれ
る。
【0009】さらにまた、この発明の安定化剤の一つで
ある乾燥でん粉は、希釈剤、賦形剤、崩壊剤等としての
機能を有しているので、これらの目的をかねて使用でき
る。この発明の安定化剤である乾燥でん粉およびシクロ
デキストリンは、4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−
5−ニトロ−3−ヘキセンアミドの公知の安定化剤であ
る酒石酸、ステアリン酸等と併用すると、該薬物の安定
化はさらに増強される。
【0010】この発明の安定剤の配合量は特に限定され
ないが、通常は、4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−
5−ニトロ−3−ヘキセンアミドまたは医薬として許容
されるその塩1重量部に対し0.05重量部以上、好ま
しくは0.3−20重量部の範囲で配合すればよい。
【0011】この発明の安定化剤を添加した4−エチル
−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−ヘキセンア
ミド含有製剤を人に適用するに当たっては、その形態に
応じて静脈や筋肉内への投与、貼付剤や坐剤の如き皮膚
からの投与、経口投与のいずれを採用してもよく、投与
量は疾患の程度や年令によって異なるが、一般的には該
薬物、例えば、FK409の有効投与量として1日約
0.1〜10mg/kgであり、通常は一回平均で10
mg、50mg、100mgが投与される。
【0012】
【発明の効果】この発明の乾燥でん粉またはシクロデキ
ストリンを含む4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5
−ニトロ−3−ヘキセンアミドの安定化剤は、該薬物の
従来の安定化剤よりよりすぐれた安定化効果を示す。と
くに製剤工程で溶媒を使用する製剤においては、乾燥で
ん粉またはシクロデキストリンの該薬物に対する安定化
効果は従来の安定化剤に比べて著しい。次にこの発明の
効果を試験例により説明する。各試験で使用した各種で
ん粉は特記しない限り、β−でん粉を意味する。
【0013】試験例1 FK409粉末200mgおよび所定量の各種乾燥でん
粉または各種通常のでん粉を2号規格ビンに秤取し、混
合した後ポリエチレンキャップで密封する。70℃で5
日間加温虐待し、FK409の安定性(外観、残存率)
を測定した。実験に用いた各種乾燥でん粉は市販のでん
粉(とうもろこしでん粉:日本食品化工(株)社製、小
麦でん粉、さつまいもでん粉、ばれいしょでん粉および
α−とうもろこしでん粉:林純薬工業(株)社製)を7
0℃4時間または140℃3時間乾燥することにより調
製した(ただし乾燥α−とうもろこしでん粉は市販のも
のを70℃24時間通風乾燥した)。結果は次表に示す
通りである。
【0014】
【表1】
【表2】
【表3】
【0015】試験例2 FK409粉末200mg、エトセル10cps(商
標、ダウケミカル社製)20mg、ノンパレル103粉
砕末(商標、フロイント産業株式会社製)200mg、
所定量の各安定化剤および90%エタノール0.4ml
を2号規格ビンに秤取し、練合造粒する。これを40℃
で17時間真空乾燥した後、ポリエチレンキャップで密
封し、所定の条件で加温虐待し、FK409の安定性
(外観、残存率)を測定した。結果は表に示す通りであ
る。
【0016】
【表4】
【0017】試験例3 下記処方1)の各薬物組成物について、核粒(非コーテ
ィング粒)およびこの粒に下記2)のフィルムコーティ
ング液処方によりコーティングしたフィルムコーティン
グ顆粒の2種の製剤をそれぞれ製造し、これらの製剤の
安定性(外観、FK409の残存率)を測定した。
【0018】1)薬物組成物の処方:
【表5】
【0019】 2)フィルムコーティング液処方: (mg) アクアコート(登録商標、FMC社製) 15.0 クエン酸トリエチル 1.2 TC−5RW(商標、信越化学社製) 1.5 タルク 0.8 二酸化チタン 2.4 蒸留水 83.1
【0020】各薬物含有核粒は次のようにして製造し
た。すなわち、遠心流動型コーティング造粒装置[フロ
イント産業(株)、CF−360型]を用いて、ノンパ
レル103[フロイント産業(株)、粒径24−32メ
ッシュ]の表面にエトセル10cps(商標、ダウケミ
カル社製)のエタノール溶液をスプレーしながらFK4
09と安定化剤(ステアリン酸またはステアリン酸と乾
燥とうもろこしでん粉)の混合物を粉体コーティングす
る。真空乾燥後、カープレックス(商標、塩野義製薬工
業(株)社製)を加え、590−1000μの粒径を有
するものを分級して球型の核粒を得、これを4号カプセ
ルに充てんした。このカプセル10個と乾燥剤ドライヤ
ーンDO1506(山仁産業(株))1個とをビン包装
し、所定の条件でのFK409の安定性を測定した。
【0021】また、各フィルムコーティング顆粒は次の
ようにして製造した。すなわち流動層コーティング装置
[フロイント産業(株)、フローコーターミニ]を用い
て上記のようにして製造した薬物含有核粒に上記2)記
載のフィルムコーティング液を吸気温度40℃、排気温
度35℃でスプレーした後、フィルムの薬物透過性を小
さくするため、棚式通風乾燥機で50℃、3日間の加熱
造膜処理を行ってフィルムコーティング顆粒を得、これ
を4号カプセルに充てんした。このカプセル10個と乾
燥剤ドライヤーンDO1506(山仁産業(株))1個
とをビン包装し、所定の条件でのFK409の安定性を
測定した。結果は下表の通りである。
【0022】
【表6】
【0023】
【表7】

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥でん粉またはシクロデキストリンを
    含む4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−
    3−ヘキセンアミドまたは医薬として許容されるその塩
    の安定化剤。
  2. 【請求項2】 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5
    −ニトロ−3−ヘキセンアミドまたは医薬として許容さ
    れるその塩を有効成分とする製剤において、該有効成分
    の安定化剤として乾燥でん粉またはシクロデキストリン
    を含有させた製剤。
  3. 【請求項3】 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5
    −ニトロ−3−ヘキセンアミドが、(±)−(E)−4
    −エチル−2−[(E)−ヒドロキシイミノ]−5−ニ
    トロ−3−ヘキセンアミドである請求項1記載の安定化
    剤。
  4. 【請求項4】 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5
    −ニトロ−3−ヘキセンアミドが、(±)−(E)−4
    −エチル−2−[(E)−ヒドロキシイミノ]−5−ニ
    トロ−3−ヘキセンアミドである請求項2記載の製剤。
  5. 【請求項5】 乾燥でん粉が乾燥とうもろこしでん粉で
    ある請求項1記載の安定化剤。
  6. 【請求項6】 シクロデキストリンがβ−シクロデキス
    トリンである請求項1記載の安定化剤。
  7. 【請求項7】 乾燥でん粉が乾燥とうもろこしでん粉で
    ある請求項2記載の製剤。
  8. 【請求項8】 シクロデキストリンがβ−シクロデキス
    トリンである請求項2記載の製剤。
  9. 【請求項9】 乾燥でん粉またはシクロデキストリンと
    ステアリン酸または酒石酸とを含む4−エチル−2−ヒ
    ドロキシイミノ−5−ニトロ−3−ヘキセンアミドまた
    は医薬として許容されるその塩の安定化剤。
  10. 【請求項10】 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−
    5−ニトロ−3−ヘキセンアミドまたは医薬として許容
    されるその塩を有効成分とする製剤において、該有効成
    分の安定化剤として乾燥でん粉またはシクロデキストリ
    ンとステアリン酸または酒石酸とを含有させた製剤。
  11. 【請求項11】 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−
    5−ニトロ−3−ヘキセンアミドが(±)−(E)−4
    −エチル−2−[(E)−ヒドロキシイミノ]−5−ニ
    トロ−3−ヘキセンアミドである請求項9記載の製剤。
  12. 【請求項12】 安定化剤として乾燥とうもろこしでん
    粉とステアリン酸とを含有させた請求項10記載の製
    剤。
  13. 【請求項13】 安定化剤として乾燥とうもろこしでん
    粉と酒石酸とを含有させた請求項10記載の製剤。
JP6811192A 1992-03-26 1992-03-26 4−エチル−2−ヒドロキシイミノ−5−ニトロ−3−ヘキセンアミドの安定化剤 Pending JPH05271176A (ja)

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