JPH05270987A - 炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法 - Google Patents
炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法Info
- Publication number
- JPH05270987A JPH05270987A JP7057392A JP7057392A JPH05270987A JP H05270987 A JPH05270987 A JP H05270987A JP 7057392 A JP7057392 A JP 7057392A JP 7057392 A JP7057392 A JP 7057392A JP H05270987 A JPH05270987 A JP H05270987A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diamond
- isotope
- substrate
- seed
- carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速成長でしかも転位の少ない、C13同位
体元素から成る板状のダイヤモンド基板とその製造法を
提供すること 【構成】 元素番号が13の炭素同位体C13を含む同
位体ガスを用いて、種ダイヤモンド4を載せた基板ホル
ダー5bと熱フィラメント6との間にバイアス電圧を印
加してプラズマを生成させ、粒状或いは板状の種ダイヤ
モンド4上にエピタキシャル成長させ、C12又はC1
3同位体元素の種ダイヤモンド4を含有したC13同位
体元素のエピタキシャルダイヤモンド11を有するダイ
ヤモンド基板12を得る。 【効果】 該基板12は膜中に不純物の混入が少なく転
位の少ない結晶性の良い基板であり、しかも迅速に製造
することができる等の効果があり、また本発明の方法に
よれば、本発明のダイヤモンド基板を迅速に製造できる
体元素から成る板状のダイヤモンド基板とその製造法を
提供すること 【構成】 元素番号が13の炭素同位体C13を含む同
位体ガスを用いて、種ダイヤモンド4を載せた基板ホル
ダー5bと熱フィラメント6との間にバイアス電圧を印
加してプラズマを生成させ、粒状或いは板状の種ダイヤ
モンド4上にエピタキシャル成長させ、C12又はC1
3同位体元素の種ダイヤモンド4を含有したC13同位
体元素のエピタキシャルダイヤモンド11を有するダイ
ヤモンド基板12を得る。 【効果】 該基板12は膜中に不純物の混入が少なく転
位の少ない結晶性の良い基板であり、しかも迅速に製造
することができる等の効果があり、また本発明の方法に
よれば、本発明のダイヤモンド基板を迅速に製造できる
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超硬チップ、耐環境性
デバイス、ヒートシンクデバイス用基板その他に使用す
るに適した板状の炭素13同位体ダイヤモンド基板とそ
の製造法に関する。
デバイス、ヒートシンクデバイス用基板その他に使用す
るに適した板状の炭素13同位体ダイヤモンド基板とそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の炭素13同位体元素から成るダイ
ヤモンド基板は、ゼネラルエレクトリック社等が公表し
ているように、高圧合成により製造するものであった。
また、ダイヤモンド膜の形成を支配する化学反応の機構
を調べる目的で、熱フィラメント法でC13同位体ガス
を用い、IIa型の天然ダイヤモンド上に炭素13同位体
ダイヤモンドを気相合成で形成した報告もある。しか
し、この報告のものは、高速で成膜すること、結晶性を
向上させることを目的としたものではなかった。また、
出願人は、ダイヤモンド単結晶膜をシリコン基板上に形
成する方法として、熱フィラメント法によりフィラメン
トと基板にバイアス電圧を加えながら圧力を調整する方
法を提案した(特開平2−263789号公報)。この
方法ではアモルファスシリコンの層を介してダイヤモン
ド単結晶膜が形成されている。
ヤモンド基板は、ゼネラルエレクトリック社等が公表し
ているように、高圧合成により製造するものであった。
また、ダイヤモンド膜の形成を支配する化学反応の機構
を調べる目的で、熱フィラメント法でC13同位体ガス
を用い、IIa型の天然ダイヤモンド上に炭素13同位体
ダイヤモンドを気相合成で形成した報告もある。しか
し、この報告のものは、高速で成膜すること、結晶性を
向上させることを目的としたものではなかった。また、
出願人は、ダイヤモンド単結晶膜をシリコン基板上に形
成する方法として、熱フィラメント法によりフィラメン
トと基板にバイアス電圧を加えながら圧力を調整する方
法を提案した(特開平2−263789号公報)。この
方法ではアモルファスシリコンの層を介してダイヤモン
ド単結晶膜が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来法のうち、熱
フィラメント法による気相合成のC13同位体ダイヤモ
ンド膜は、IIa型 (100)ダイヤモンドの基板に形成され
たもので、その成膜速度は0.4 μm/時間と遅く、産業
分野への応用が制約される不都合があった。また、これ
でエピタキシャル成長により形成されたダイヤモンド膜
は、転位などの欠陥があり、結晶性が良くないものであ
った。
フィラメント法による気相合成のC13同位体ダイヤモ
ンド膜は、IIa型 (100)ダイヤモンドの基板に形成され
たもので、その成膜速度は0.4 μm/時間と遅く、産業
分野への応用が制約される不都合があった。また、これ
でエピタキシャル成長により形成されたダイヤモンド膜
は、転位などの欠陥があり、結晶性が良くないものであ
った。
【0004】本発明は、出願人の提案した上記の方法を
利用して高速成長でしかも転位の少ない、C13同位体
元素から成る板状のダイヤモンド基板とその製造法を提
供することを目的とするものである。
利用して高速成長でしかも転位の少ない、C13同位体
元素から成る板状のダイヤモンド基板とその製造法を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素13同位体
元素からなるダイヤモンド基板は、元素番号が13の炭
素同位体C13を含む同位体ガスを用いて、サセプタを
設けた基板ホルダーと熱フィラメントとの間にバイアス
電圧を印加してプラズマを生成させ、該サセプタに設け
た粒状或いは板状の種ダイヤモンド上にエピタキシャル
成長させることにより製造される。該サセプタは硅素、
炭化物、窒化物、硅化物の何れかが使用される。
元素からなるダイヤモンド基板は、元素番号が13の炭
素同位体C13を含む同位体ガスを用いて、サセプタを
設けた基板ホルダーと熱フィラメントとの間にバイアス
電圧を印加してプラズマを生成させ、該サセプタに設け
た粒状或いは板状の種ダイヤモンド上にエピタキシャル
成長させることにより製造される。該サセプタは硅素、
炭化物、窒化物、硅化物の何れかが使用される。
【0006】
【作用】熱フィラメントと基板ホルダーの間にバイアス
電圧を印加すると、プラズマが密閉容器内に発生し、該
容器内に導入した炭素同位体C13を含む同位体ガスの
分解と拡散が促進され、種ダイヤモンド表面における核
成長密度が増大して高速でエピタキシャル成長したC1
3同位体ダイヤモンドを有するダイヤモンド基板が形成
される。該基板を真空プロセスで生成するため、ガスの
湧出が少なくなり、このダイヤモンド基板中には高圧合
成で問題となっている窒素等の不純物の混入が少なくな
る利点がある。また、結晶性も良く、絶縁性、熱伝導性
が向上する。
電圧を印加すると、プラズマが密閉容器内に発生し、該
容器内に導入した炭素同位体C13を含む同位体ガスの
分解と拡散が促進され、種ダイヤモンド表面における核
成長密度が増大して高速でエピタキシャル成長したC1
3同位体ダイヤモンドを有するダイヤモンド基板が形成
される。該基板を真空プロセスで生成するため、ガスの
湧出が少なくなり、このダイヤモンド基板中には高圧合
成で問題となっている窒素等の不純物の混入が少なくな
る利点がある。また、結晶性も良く、絶縁性、熱伝導性
が向上する。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を別紙図面に基づき説明する
と、第1図は本発明の実施に使用した装置の概略構成を
示すもので、同図に於いて、符号1はガス導入口2と真
空排気口3を備えた真空の密閉容器、4は該容器1内に
ヒーターを内蔵する基板ホルダー5a上に設けたサセプ
タ5bに載せた種ダイヤモンドで、該サセプタ5bの上
に板状或いは粒状の本発明のダイヤモンド基板が形成さ
れる。6は種ダイヤモンド4に対向して設けた熱フィラ
メントで、これには交流または直流の電源8を接続す
る。また、基板ホルダー5aを陽極とするように直流電
源7が接続される。
と、第1図は本発明の実施に使用した装置の概略構成を
示すもので、同図に於いて、符号1はガス導入口2と真
空排気口3を備えた真空の密閉容器、4は該容器1内に
ヒーターを内蔵する基板ホルダー5a上に設けたサセプ
タ5bに載せた種ダイヤモンドで、該サセプタ5bの上
に板状或いは粒状の本発明のダイヤモンド基板が形成さ
れる。6は種ダイヤモンド4に対向して設けた熱フィラ
メントで、これには交流または直流の電源8を接続す
る。また、基板ホルダー5aを陽極とするように直流電
源7が接続される。
【0008】該サセプタ5bの上には、図2または図3
に示すように、粒状または板状の種ダイヤモンド4が載
せられ、これを覆うようにエピタキシャルダイヤモンド
11がその上に形成されるが、該種ダイヤモンド4とし
ては、C12元素から成る粒状または板状の種ダイヤモ
ンド、或いは粒状または板状のC13同位体元素からな
る種ダイヤモンドが用いられる。図2に示すように、C
12またはC13同位体元素から成る粒状の天然若しく
は合成の種ダイヤモンド4を用いるときは、(100) 面が
膜形成面となるように配置し、この場合、サセプタ5b
をシリコン、炭素、窒化ボロンまたは石英を使用する。
に示すように、粒状または板状の種ダイヤモンド4が載
せられ、これを覆うようにエピタキシャルダイヤモンド
11がその上に形成されるが、該種ダイヤモンド4とし
ては、C12元素から成る粒状または板状の種ダイヤモ
ンド、或いは粒状または板状のC13同位体元素からな
る種ダイヤモンドが用いられる。図2に示すように、C
12またはC13同位体元素から成る粒状の天然若しく
は合成の種ダイヤモンド4を用いるときは、(100) 面が
膜形成面となるように配置し、この場合、サセプタ5b
をシリコン、炭素、窒化ボロンまたは石英を使用する。
【0009】ガス導入口2にはガス供給源9を接続する
ものとし、該ガス供給源9に水素で3%から0.3 %に稀
釈したC13同位体元素を含むメタンまたはその他のC
13同位体元素を含む炭化水素、メタノール、エタノー
ル、アセトンまたは二酸化炭素、一酸化炭素のガスが用
意される。
ものとし、該ガス供給源9に水素で3%から0.3 %に稀
釈したC13同位体元素を含むメタンまたはその他のC
13同位体元素を含む炭化水素、メタノール、エタノー
ル、アセトンまたは二酸化炭素、一酸化炭素のガスが用
意される。
【0010】上記の装置を使用した本発明のC13同位
体ダイヤモンド基板の製造例は次の通りである。まず、
密閉容器1内を真空排気口3に接続した真空ポンプ13
で真空排気したのち、水素で 1%に稀釈したC13同位
体のメタンガスを該容器1内へ導入し、該容器1内の圧
力が30Torrとなるように調整した。バイアス電圧として
直流電源7により基板ホルダー5aと熱フィラメント6
の間に直流60 Vの電位差を与え、次いで10秒程度の短い
時間に電源8から熱フィラメント6へ20 Aから30 Aの交
流電流を流し、熱フィラメント6を2000℃に加熱させ
た。バイアス電流を0.1A,0.3A,0.5Aと変えることによ
り、種ダイヤモンド4の温度は夫々943 ℃、991 ℃、10
30℃に上昇した。また、基板ホルダー5aに内蔵された
ヒーターを用いると種ダイヤモンド4の温度を独立して
変化させることができる。バイアス電圧の印加により、
基板ホルダー5aと熱フィラメント6の間にプラズマが
発生し、プラズマ中の水素ラジカルが種ダイヤモンド4
の表面を清浄化する。更に、熱フィラメント6と種ダイ
ヤモンド4との間の距離Sをパラメーターにして、2時
間、板状のIIb,Ib,Ia型に分類されるC12の種ダ
イヤモンド4の上にC13同位体ダイヤモンド結晶の成
長を試みた。Sを7.5 mmから3.3 mmとするとき、該
種ダイヤモンド4の上がC13同位体元素のエピタキシ
ャルダイヤモンド11で覆われ、形成される膜厚は2時
間で0.8 μmから1.2 μmに増大した。このときの成長
速度は0.4 μm/時間から0.6 μm/時間となり、50%
増の成長速度となった。該種ダイヤモンド4をC13同
位体元素から成る板状の種ダイヤモンド4を載せた場合
もこれと同等の成長速度が得られた。また、粒状のII
b,Ib,Ia型に分類される種ダイヤモンド4の上に成
長したとき、及び粒状のC13同位体元素から成る種ダ
イヤモンド4上に成長したとき、これらの種ダイヤモン
ド4を覆うエピタキシャルダイヤモンド11の成長速度
は0.6 μm/時間以上であった。
体ダイヤモンド基板の製造例は次の通りである。まず、
密閉容器1内を真空排気口3に接続した真空ポンプ13
で真空排気したのち、水素で 1%に稀釈したC13同位
体のメタンガスを該容器1内へ導入し、該容器1内の圧
力が30Torrとなるように調整した。バイアス電圧として
直流電源7により基板ホルダー5aと熱フィラメント6
の間に直流60 Vの電位差を与え、次いで10秒程度の短い
時間に電源8から熱フィラメント6へ20 Aから30 Aの交
流電流を流し、熱フィラメント6を2000℃に加熱させ
た。バイアス電流を0.1A,0.3A,0.5Aと変えることによ
り、種ダイヤモンド4の温度は夫々943 ℃、991 ℃、10
30℃に上昇した。また、基板ホルダー5aに内蔵された
ヒーターを用いると種ダイヤモンド4の温度を独立して
変化させることができる。バイアス電圧の印加により、
基板ホルダー5aと熱フィラメント6の間にプラズマが
発生し、プラズマ中の水素ラジカルが種ダイヤモンド4
の表面を清浄化する。更に、熱フィラメント6と種ダイ
ヤモンド4との間の距離Sをパラメーターにして、2時
間、板状のIIb,Ib,Ia型に分類されるC12の種ダ
イヤモンド4の上にC13同位体ダイヤモンド結晶の成
長を試みた。Sを7.5 mmから3.3 mmとするとき、該
種ダイヤモンド4の上がC13同位体元素のエピタキシ
ャルダイヤモンド11で覆われ、形成される膜厚は2時
間で0.8 μmから1.2 μmに増大した。このときの成長
速度は0.4 μm/時間から0.6 μm/時間となり、50%
増の成長速度となった。該種ダイヤモンド4をC13同
位体元素から成る板状の種ダイヤモンド4を載せた場合
もこれと同等の成長速度が得られた。また、粒状のII
b,Ib,Ia型に分類される種ダイヤモンド4の上に成
長したとき、及び粒状のC13同位体元素から成る種ダ
イヤモンド4上に成長したとき、これらの種ダイヤモン
ド4を覆うエピタキシャルダイヤモンド11の成長速度
は0.6 μm/時間以上であった。
【0011】前記板状のIIb,Ib,Ia型に分類される
種ダイヤモンド4の上にエピタキシャルダイヤモンド1
1を成長して得たダイヤモンド基板12は、Sを3.3 m
mとしたときのものは、RHEED パターンからは強いスト
リーク像が観測された。また、光学顕微鏡観察から、頂
点のあるエッチピットは基板周辺にのみ観測され、Sが
7.5 mmのときよりエッチピット転位密度が全体として
急減し、結晶性が向上した。更に該ダイヤモンド基板1
2のラマン分光からは、1332cm- 1の種ダイヤモンド
4の一次ラマンスペクトルと、1283cm- 1のC13同
位体エピタキシャルダイヤモンド11の一次ラマンスペ
クトルが分離して観測された。これよりC13同位体を
利用すると、C12の種ダイヤモンド4と形成されたエ
ピタキシャルダイヤモンド11のラマン信号を分離する
ことができ、転位と関連付けて結晶性の評価が可能であ
ることを見出した。即ち、転位の減少に対応し、C12
の種ダイヤモンド4からのラマン信号の半値幅が76%に
減少するとき、C13のエピタキシャルダイヤモンド1
1のラマン信号の半値幅は84%に減少し、転位とラマン
の半値幅に強い関係があることを見出した。この事実を
用いることにより結晶性の向上を図り、最も結晶性が良
いとされる天然のIIbダイヤモンドの半値幅をもつ、結
晶性の良いC13同位体元素から成るダイヤモンドエピ
タキシャル基板12が形成できる。種ダイヤモンド4に
C13同位体元素からなる板状のものを使用した場合、
一次ラマンスペクトルは種ダイヤモンド4とエピタキシ
ャルダイヤモンド11とで分離されることはないが、ラ
マン信号からの推定で結晶性は天然のIIbのダイヤモン
ドに近くかなり良好であった。同様に、粒状の種ダイヤ
モンド4を使用した場合のエピタキシャルダイヤモンド
基板11も結晶性は良好であった。
種ダイヤモンド4の上にエピタキシャルダイヤモンド1
1を成長して得たダイヤモンド基板12は、Sを3.3 m
mとしたときのものは、RHEED パターンからは強いスト
リーク像が観測された。また、光学顕微鏡観察から、頂
点のあるエッチピットは基板周辺にのみ観測され、Sが
7.5 mmのときよりエッチピット転位密度が全体として
急減し、結晶性が向上した。更に該ダイヤモンド基板1
2のラマン分光からは、1332cm- 1の種ダイヤモンド
4の一次ラマンスペクトルと、1283cm- 1のC13同
位体エピタキシャルダイヤモンド11の一次ラマンスペ
クトルが分離して観測された。これよりC13同位体を
利用すると、C12の種ダイヤモンド4と形成されたエ
ピタキシャルダイヤモンド11のラマン信号を分離する
ことができ、転位と関連付けて結晶性の評価が可能であ
ることを見出した。即ち、転位の減少に対応し、C12
の種ダイヤモンド4からのラマン信号の半値幅が76%に
減少するとき、C13のエピタキシャルダイヤモンド1
1のラマン信号の半値幅は84%に減少し、転位とラマン
の半値幅に強い関係があることを見出した。この事実を
用いることにより結晶性の向上を図り、最も結晶性が良
いとされる天然のIIbダイヤモンドの半値幅をもつ、結
晶性の良いC13同位体元素から成るダイヤモンドエピ
タキシャル基板12が形成できる。種ダイヤモンド4に
C13同位体元素からなる板状のものを使用した場合、
一次ラマンスペクトルは種ダイヤモンド4とエピタキシ
ャルダイヤモンド11とで分離されることはないが、ラ
マン信号からの推定で結晶性は天然のIIbのダイヤモン
ドに近くかなり良好であった。同様に、粒状の種ダイヤ
モンド4を使用した場合のエピタキシャルダイヤモンド
基板11も結晶性は良好であった。
【0012】
【発明の効果】このように本発明のダイヤモンド基板
は、C12またはC13同位体元素からなる種ダイヤモ
ンドを含有したエピタキシャル成長のダイヤモンド膜を
有するので、膜中に不純物の混入が少なく転位の少ない
結晶性の良い基板であり、しかも迅速に製造することが
できる等の効果があり、また本発明の方法によれば、本
発明のダイヤモンド基板を迅速に製造できる効果があ
る。
は、C12またはC13同位体元素からなる種ダイヤモ
ンドを含有したエピタキシャル成長のダイヤモンド膜を
有するので、膜中に不純物の混入が少なく転位の少ない
結晶性の良い基板であり、しかも迅速に製造することが
できる等の効果があり、また本発明の方法によれば、本
発明のダイヤモンド基板を迅速に製造できる効果があ
る。
【図1】 本発明の方法の実施例の説明図
【図2】 C12またはC13同位体元素からなる粒状
の種ダイヤモンドを含有したC13同位体元素のエピタ
キシャルダイヤモンドを有するダイヤモンド基板の拡大
断面図
の種ダイヤモンドを含有したC13同位体元素のエピタ
キシャルダイヤモンドを有するダイヤモンド基板の拡大
断面図
【図3】 C12またはC13同位体元素からなる板状
の種ダイヤモンドを含有したC13同位体元素のエピタ
キシャルダイヤモンドを有するダイヤモンド基板の拡大
断面図
の種ダイヤモンドを含有したC13同位体元素のエピタ
キシャルダイヤモンドを有するダイヤモンド基板の拡大
断面図
1 密閉容器 2 ガス導入口 4
種ダイヤモンド 5a 基板ホルダー 6 熱フィラメント 7
直流電源 8 電源 11 C13同位体エピタキシャ
ルダイヤモンド膜 12 ダイヤモンド基板
種ダイヤモンド 5a 基板ホルダー 6 熱フィラメント 7
直流電源 8 電源 11 C13同位体エピタキシャ
ルダイヤモンド膜 12 ダイヤモンド基板
Claims (3)
- 【請求項1】 C12元素から成る天然若しくは合成の
種ダイヤモンドを包含し且つ元素番号が13の炭素同位
体C13元素を含む同位体ガスを用いて気相合成により
該種ダイヤモンドを覆ったC13同位体元素からなるエ
ピタキシャルダイヤモンドを有することを特徴とする炭
素13同位体ダイヤモンド基板。 - 【請求項2】 C13元素から成る種ダイヤモンドを包
含し且つ元素番号が13の炭素同位体C13元素を含む
同位体ガスを用いて気相合成により該種ダイヤモンドを
覆ったC13同位体元素からなるエピタキシャルダイヤ
モンドを有することを特徴とする炭素13同位体ダイヤ
モンド基板。 - 【請求項3】 密閉容器内に、種ダイヤモンドを載せた
サセプタを熱フィラメントに対向して設けた基板ホルダ
ーに設け、該容器内に元素番号が13の炭素同位体C1
3を含む同位体ガスを導入して該容器内の圧力を調整
し、該基板ホルダーを加熱しながら該基板ホルダーと熱
フィラメントとの間にバイアス電圧を加え、該種ダイヤ
モンド上に炭素13同位体のダイヤモンド基板をエピタ
キシャル成長により形成することを特徴とする炭素13
同位体ダイヤモンド基板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7057392A JPH05270987A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7057392A JPH05270987A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05270987A true JPH05270987A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=13435434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7057392A Pending JPH05270987A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05270987A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007011019A1 (ja) * | 2005-07-21 | 2007-01-25 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 高硬度ダイヤモンド多結晶体及びその製造方法 |
WO2009044882A1 (ja) * | 2007-10-03 | 2009-04-09 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 同位体ダイヤモンド積層体 |
US9031685B2 (en) | 2001-07-27 | 2015-05-12 | Applied Materials, Inc. | Atomic layer deposition apparatus |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04270193A (ja) * | 1990-07-02 | 1992-09-25 | General Electric Co <Ge> | 同位体として純粋な単結晶エピタキシャルダイヤモンド薄膜およびその製法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP7057392A patent/JPH05270987A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04270193A (ja) * | 1990-07-02 | 1992-09-25 | General Electric Co <Ge> | 同位体として純粋な単結晶エピタキシャルダイヤモンド薄膜およびその製法 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9031685B2 (en) | 2001-07-27 | 2015-05-12 | Applied Materials, Inc. | Atomic layer deposition apparatus |
WO2007011019A1 (ja) * | 2005-07-21 | 2007-01-25 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | 高硬度ダイヤモンド多結晶体及びその製造方法 |
US9227166B2 (en) | 2005-07-21 | 2016-01-05 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | High-hardness polycrystalline diamond and method of preparing the same |
WO2009044882A1 (ja) * | 2007-10-03 | 2009-04-09 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 同位体ダイヤモンド積層体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4623425A (en) | Method of fabricating single-crystal substrates of silicon carbide | |
Badzian et al. | Crystallization of diamond crystals and films by microwave assisted CVD (Part II) | |
EP0259777B1 (en) | Method for growing single crystal thin films of element semiconductor | |
Rai‐Choudhury et al. | β‐Silicon Carbide Films | |
US6270587B1 (en) | Epitaxial wafer having a gallium nitride epitaxial layer deposited on semiconductor substrate and method for preparing the same | |
EP0386726A1 (en) | Method for producing single crystal diamond film | |
US20100126406A1 (en) | Production of Single Crystal CVD Diamond at Rapid Growth Rate | |
EP0348026B1 (en) | Diamond growth on a substrate using microwave energy | |
JPH05270987A (ja) | 炭素13同位体ダイヤモンド基板とその製造法 | |
Stammler et al. | Growth of high-quality homoepitaxial diamond films by HF-CVD | |
Torrison et al. | Morphological and optical properties of Si nanostructures imbedded in SiO 2 and Si 3 N 4 films grown by single source chemical vapor deposition | |
JP2798576B2 (ja) | シリコン膜の成長方法 | |
Uchida et al. | III-V Nitride Growth by Atmospheric-Pressure MOVPE with a Three-Layered Flow Channel | |
Yagi et al. | 3C SiC growth by alternate supply of SiH2Cl2 and C2H2 | |
Xin et al. | The deposition of a GaS epitaxial film on GaAs using an exchange reaction | |
Itoh et al. | Observations of growth process of chemically vapor deposited diamond single crystal | |
Uchida et al. | Thermochemical etching effect of H2O vapor on CVD diamond film | |
JPH06305885A (ja) | 連続したダイヤモンド薄膜の改善された成長方法 | |
John et al. | An FTIR study of the heteroepitaxy of diamond on silicon | |
JPH0455155B2 (ja) | ||
JP2704223B2 (ja) | 半導体素子 | |
JPS6230699A (ja) | 炭化珪素単結晶基板の製造方法 | |
JPS6115150B2 (ja) | ||
WO2023182312A1 (ja) | β型酸化ガリウム膜付き基板及びその製造方法 | |
JP4480192B2 (ja) | 高純度ダイヤモンドの合成方法 |