JPH0526929Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、ギヤーモータに係り、特に駆動用モ
ータと駆動力を減速するギヤー装置と駆動用モー
タの速度制御用回路とを備えたギヤーモータに関
するものである。

従来の技術 近年、ギヤーモータは複写機やプリンターの動
力用として利用され複写機やプリンターが小型化
するにつれその中に組み込まれるギヤーモータも
小型でコンパクトにまとめるべく要望されてい
る。

以下、図面を参照しながら、上述した従来のギ
ヤーモータの一例について説明する。第３図は従
来のギヤーモータの構成を示す断面図とモータを
制御する制御回路の関係を示す図である。第３図
において、１は積層された珪素鋼板からなり内側
に広がつたスロツトを有しそのスロツトに銅線が
巻回された固定子である。２は円周方向に多極着
磁された永久磁石で、先端部にギヤー加工がされ
たモータシヤフト３に接着により固定されてい
る。このシヤフト３と永久磁石２からなる回転子
は反出力側ブラケツト４の中に挿入されたベアリ
ング５と、出力側ブラケツト６に挿入されたベア
リング７に支持され回転自由となつている。ブラ
ケツト６は中央部をえぐられたボツクス形を成
し、その中にモータシヤフト３からの回転を減速
するためのギヤー部分を収納する構造を具備する
と共に、反出力側ブラケツト４をステータ固定ネ
ジ８によつて固定子１の取付固定穴を貫通させて
出力側ブラケツト６に固定し、永久磁石２からな
る回転子を支持する構成になつている。

次にギヤー部分について説明する。９はギヤー
プレートＡ、１０はセツトへの取付アングルを兼
ねたギヤープレートＢ、１１はギヤープレートＡ
とギヤープレートＢを平行に支持する支柱であ
る。１２は一番車ギヤー、１３は出力ギヤー、１
４は出力シヤフト、１５は一番車ギヤーを支える
軸受メタルＡ、１６は出力シヤフト１４を支える
メタルＢである。１７は以上のギヤー部分を出力
側ブラケツト６に固定するためのギヤープレート
１０取付ネジである。

以上の様に構成されたギヤーモータを一定速度
に制御するための制御回路は、従来、モータ部よ
りリード線１８を用いて制御回路１９のプリント
基板２０に接続され、減速ギヤー部分を構成する
モータ部と制御回路部とに別れ各々が独立した形
態であつた。

考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成では、ギヤー
モータ部と制御回路部がリード線で結ばれていて
各々独立した形態であるから、セツトへの組み込
みは各々ギヤーモータ部と制御回路部を取付る必
要があり、かつ制御回路部を取り付けるスペース
を必要とするため、わずらわしいという問題点が
あつた。

本考案は上記問題点に鑑み、ギヤーモータの限
られたスペース内にギヤー部と制御回路部とを一
体に構成するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本考案のギヤーモ
ータは、ボツクス部と軸受を保持する円筒部とを
有する出力側ブラケツトと、シヤフトと、このシ
ヤフトに垂直な面に多極着磁された円板状永久磁
石と、この円板状永久磁石に対して軸方向空〓を
介して複数個のコイルとホール素子を接続配置し
たコイル取付基板と、ステータヨークとからなる
ブラシレスモータで、このブラシレスモータのス
テータヨークの一方側にブラシレスモータを駆動
制御する制御回路と、他方側に出力側ブラケツト
ボツクス部に収納された減速機能を有するギヤー
装置とを配備した構成としたものである。

作 用 本考案は上記した構成によつて、ギヤー装置が
収納された出力側ブラケツトのボツクスを一方側
に寄せることによりステータヨークの他方側にス
ペースを設けることができ、このスペース部分に
モータを制御する制御回路をネジ締め等により固
定することによつて、ギヤー装置と制御回路部を
一体的に内蔵したギヤーモータとすることができ
る。これにより従来のギヤー内蔵モータ部と制御
回路部が分離されて取扱いが不便であつたセツト
への組み込みが容易になり、かつコンパクトなギ
ヤーモータとすることができる。

実施例 以下本考案の一実施例のギヤーモータについ
て、図面を参照しながら説明する。第１図は本考
案の第１の実施例におけるギヤーモータの上面図
を示すものである。第１図において、２１は磁性
体製のステータヨーク、２２はギヤープレート
Ｂ、２３は出力シヤフト、２４は一番車ギヤーの
軸を回転自在に支えるメタルＡ、２５は出力シヤ
フトを回転自在に支えるメタルＢ、２６はギヤー
プレートＡとギヤープレートＢを平行に支持する
支柱であり、３ケ所に配備している。２７はステ
ータヨーク２１にコイル取付用プリント基板を固
定するためのプリント基板固定ネジ、２８は出力
側ブラケツト３４にギヤー装置全体を固定するギ
ヤープレート取付ネジ、２９は制御回路を組み込
んだプリント基板、３０は制御回路とその下部に
位置するコイル取付用プリント基板を電気的に接
続するリード線、３１は制御回路組立をステータ
ヨーク２１に固定するための回路取付ネジ、３２
は入力用コネクター、３３はギヤーモータ全体を
セツトに取付けるための取付ボスで、モータを支
えるに十分な強度を有する鉄系の金属ボスであ
り、中央部にタツプ加工を施したものが３ケ所に
固定配置されている。

以上のように構成されたギヤーモータについ
て、以下第１図及び第２図を用いてその構造を説
明する。第２図は第１図の半断面図を示すもの
で、出力側ブラケツト３４はギヤー装置５０を保
護するためのボツクス部３４Ａと、下ベアリング
３５と上ベアリング３６を埋設するための穴が精
度よく加工された円筒部３４Ｂによつて構成され
ている。この実施例の場合、出力側ブラケツト３
４はアルミダイカストで一体に形成されている
が、勿論プラスチツクたとえばポリフエニレンサ
ルフアイト等（PPS）の成形品で造ることもでき
る。上下ベアリング３５，３６の内輪にはモータ
シヤフト３７が挿入され、真ちゆうのロータボス
３８がシヤフト３７に固定され、さらに軟磁性材
の鉄板からなる円板状のロータフレーム４０の上
面には、モータシヤフト３７に垂直な面に多極着
磁されたドーナツ状の円板型永久磁石４１が固着
されている。さらにロータフレーム４０はロータ
固定ネジ４２によつてロータボス３８に固定され
ている。

次にステータ部の説明をする。４３はコイル取
付用プリント基板であり、各素線が互いに定型を
有しかつ剛性を有する一体として形成された平板
状コイル４４を永久磁石４１に対して軸方向空〓
を介して複数個貼りつけてある。又各相のコイル
位置と対応する箇所にホール素子４５が複数個配
備され、コイル４４とホール素子４５がコイル取
付用プリント基板４３の上で電気的に配線されて
いる。以上のごとく形成されたコイル取付用プリ
ント基板４３は絶縁紙４６を挟んで皿状で軟磁性
体のステータヨーク２１に固定ネジ２７によつて
外周を90°等分し４ケ所で固定する。さらにステ
ータヨーク２１は出力側ブラケツト３４にステー
タ固定ネジ４７により180°等分して固定されてい
る。

以上の様に構成されたモータはホール素子４５
によつて各相のコイルに順次通電を行い、永久磁
石４１へ回転運動を与えるブラシレスモータを構
成している。永久磁石４１の回転運動は先端にギ
ヤー加工を施したモータシヤフト３７に伝達さ
れ、さらに減速ギヤー装置を伝つて出力シヤフト
２３にその回転力が伝達される。

コイル取付用プリント基板４３に配置された複
数個のコイル４４と、複数個のホール素子４５に
駆動用の電流を供給する回路と、速度を一定に保
つ回路とは制御回路部５１として斜線部で図示
し、第２図ではボツクス部３４Ａの左側に図示し
ている。制御回路用プリント基板２９とコイル取
付用プリント基板４３との結線をリード線３０で
行う。

第１図及び第２図に基づき本考案のギヤーモー
タを説明したが、本実施例は減速機能を有するギ
ヤー装置５０が収納された出力側ブラケツト３４
のボツクス部３４Ａを一方側に寄せて配置し、他
方側に生じたスペース部分にモータを制御する制
御回路部５１を配置したものである。

考案の効果 以上のように本考案はモータの出力トルクを伝
達するため減速機能を有するギヤー装置が収納さ
れた出力側ブラケツトのボツクス部を一方側に寄
せ、他方側に生じたスペースに制御回路部をそれ
ぞれ組み込み配置することにより、駆動用モータ
内にギヤー装置と制御回路を同時に内蔵したギヤ
ーモータを提供することができる。

そして軽薄短小化が進むレーザプリンタや複写
機のOA機器において、ドラム駆動用として使用
されるギヤーモータはより小型で薄形を求められ
ており、市場ニーズに合致したギヤーモータを可
能にするものである。

又、モータにギヤー部と制御回路部とが一体に
組み込まれていることにより、製造工程における
組立が容易であり、かつ検査のしやすいギヤーモ
ータを安価に量産できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例におけるギヤーモータ
の上面図、第２図は第１図の側面半断面図、第３
図は従来のギヤーモータの断面図である。 ２２……ギヤープレートＢ、２９……制御回路
用プリント基板、３０……リード線、３４……出
力側ブラケツト、３７……モータシヤフト、５０
……ギヤー装置、５１……制御回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 減速機能を有するギヤー装置５０と、トルクを
   発生するブラシレスモータと、このブラシレスモ
   ータを駆動制御する制御回路５１とを備え、 前記ブラシレスモータは、前記ギヤー装置５０
   を囲むボツクス部と軸受を保持する円筒部とから
   なる出力側ブラケツト３４と、モータトルクをギ
   ヤー装置５０に伝達するモータシヤフト３７と、
   前記モータシヤフト３７に垂直な面に多極着磁さ
   れた円板状永久磁石４１と、前記円板状永久磁石
   ４１に対して軸方向空〓を介して対向する複数個
   のコイル４４とホール素子４５を接続配置したコ
   イル取付基板４３と、ステータヨーク２１とから
   構成され、 前記ステータヨーク２１の一方側に前記制御回
   路５１を、他方側に前記出力側ブラケツトボツク
   ス部に収納したギヤー装置５０を配備したことを
   特徴とするギヤーモータ。