JPH0526730Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はブツシング変流器の取付構造に関す
る。

「従来の技術」 ガス遮断器などの電力用設備に用いられるブツ
シング変流器の取付構造は、従来、第６図に示す
ように、容器２の開口部の上端部外縁にドーナツ
状の一体形の接続フランジ２ａが設けられる。

容器２の内部には、導体４が収納される。変流
器５はドーナツ状の一体形に形成され、接続フラ
ンジ２ａの上方から下方すなわち開口部側に移動
させて、容器２の開口部の外側に貫装され、変流
器５の外側は保護カバー６で覆われる。

接続フランジ２ａ上には、フランジを有するブ
ツシング１が載置されて、ブツシング１のフラン
ジが接続フランジ２ａにボルト３で締付けられて
固着される。

「考案が解決しようとする課題」 上記従来構造においては、一体形の変流器５の
大きさは、容器２の接続フランジ２ａの外径寸法
φdにより決定される。すなわち、上記の如く変
流器５を容器２の開口部の外側に貫装するために
は、ドーナツ状の一体形である変流器５を接続フ
ランジ２ａの上方から下方へ移動させて、接続フ
ランジ２ａの外側を通過させなければならない。
従つて、変流器５の内径寸法φDを、接続フラン
ジ２ａの外径寸法φdよりも大きくしなければな
らない。ところが、接続フランジ２ａの外径寸法
φdは、接続フランジ２ａ上に載置されるブツシ
ング１のフランジの大きさで決定されるので、小
さくすることはできない。この結果、変流器５自
体が大きくなり、かつ高価格となる。

なお、変流器５として分割形のものを用いれ
ば、ブツシング１のフランジの大きさに左右され
ないが、この場合には変流器５の特性が悪くな
り、しかもさらに高価格となる。

そこで本考案は、分割形でなく一体形の変流器
を用いることができ、しかもブツシングのフラン
ジの大きさに関係なく変流器の小形化を可能にす
るものである。

「課題を解決するための手段」 本考案では、容器の開口部の上端部外縁に、ド
ーナツ状の一体形に形成された変流器の内径より
も小さなつば部を設ける。前記容器の開口部の外
側に前記変流器を貫装する。Ｌ字形断面を有しか
つ円周方向に複数に分割された分割形フランジ
を、前記つば部の外縁下部に係合する。フランジ
を下部に有するブツシングを前記つば部および前
記分割形フランジに載置して、前記ブツシングの
フランジを前記分割形フランジに固着する。

「作用」 分割形フランジは、変流器の容器の開口部の外
側に貫装した後、つば部に取付けられる。このた
め、変流器はつば部の外側を通過できる大きさで
あればよく、従つて、変流器の内径寸法はつば部
の外径寸法により決定される。つば部の外径寸法
はブツシングのフランジの大きさに関係なく小さ
くすることができるので、一体形の変流器を用い
ることができ、しかも小形化することができる。

「実施例」 第１図〜第４図は本考案の一実施例を示す図で
ある。

これらの図において、容器１２の開口部１２ａ
の上端部外縁には、ドーナツ状の一体形の変流器
１５の内径よりも小さなつば部１２ｂを設ける。
変流器１５をつば部１２ｂの上方から下方すなわ
ち開口部１２ａ側へ移動して、つば部１２ｂの外
側を通過させ、容器１２の開口部１２ａの外側に
貫装する。

分割形フランジ１７は、第２図に示すように、
Ｌ字形断面を有し、ドーナツ状でかつ円周方向に
二分割されて形成される。この分割形フランジ１
７は、二分割した状態でつば部１２ｂの外側から
それぞれ取付けられ、ドーナツ状に復元されてつ
ば部１２ｂの外縁下部に係合される。この場合、
分割形フランジ１７はつば部１２ｂに係合された
後には、ボルト、ピンあるいは接着剤などにより
ドーナツ状に固着一体化することが好ましく、こ
のようにすることによつて、分割形フランジ１７
の横ずれを防止でき、接続部の密封性も良好とな
る。

フランジ１８が下部に固着されたブツシング１
は、つば部１２ｂおよび分割形フランジ１７に載
置され、フランジ１８が分割形フランジ１７にボ
ルト１９で締付けられて固着される。

なお、分割形フランジ１７の分割数は２個に限
定されるものではなく、第４図に示すように、多
数個に分割してもよく、ブツシング１のフランジ
１８を分割形フランジ１７に取付けるボルト１９
の数まで増加できる。

上記ブツシング変流器の取付構造においては、
変流器１５を容器１２の開口部１２ａの外側に貫
装した後、分割形フランジ１７がつば部１２ｂに
取付けられる。このため、変流器１５の内径寸法
はつば部１２ｂの外側を通過できる大きさであれ
ばよく、またつば部１２ｂの外径寸法はブツシン
グ１のフランジ１８の大きさに関係なく小さくす
ることができるので、変流器１５として一体形の
ものを用いることができ、しかも小形化すること
ができる。

第５図は本考案の他の実施例を示すもので、ブ
ツシング１のフランジ１８と、つば部１２ｂおよ
び分割形フランジ２１との間に、ドーナツ状の中
間フランジ２０を介在させる。この場合には、ブ
ツシング１のフランジ１８は中間フランジ２０の
全面に密接して固着されるので、分割形フランジ
２１はつば部１２ｂに装着可能で、かつ中間フラ
ンジ２０に取付可能な程度に小さくすることがで
きる。

「考案の効果」 従来構造においては、変流器の大きさはブツシ
ングのフランジによつて規制される接続フランジ
の外形寸法によつて決定されるので、小形化は困
難であつたが、本考案によれば、ブツシングのフ
ランジの大きさに関係なく設定できるつば部の外
径寸法によつて決定されるので、一体形の変流器
を用いることができ、しかも小形化することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のブツシング変流器の取付構造
の一実施例を示す図、第２図はその開口部付近を
示す拡大図、第３図および第４図はその分割形フ
ランジを示す図、第５図は本考案の他の実施例を
示す図、第６図は従来のブツシング変流器の取付
構造の一例を示す図である。 図において、１はブツシング、１２は容器、１
２ａは開口部、１２ｂはつば部、１５は変流器、
１７は分割形フランジ、１８はフランジである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器の開口部の上端部外縁に、ドーナツ状の一
   体に形成された変流器の内径よりも小さなつば部
   を設け、 前記容器の開口部の外側に前記変流器を貫装
   し、Ｌ字形断面を有しかつ円周方向に複数に分割
   された分割形フランジを、前記つば部の外縁下部
   に係合し、 フランジを下部に有するブツシングを前記つば
   部および前記分割形フランジに載置して、前記ブ
   ツシングのフランジを前記分割形フランジに固着
   した、 ことを特徴とするブツシング変流器の取付構造。