JPH0526640Y2

JPH0526640Y2 -

Info

Publication number: JPH0526640Y2
Application number: JP1987036729U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-13
Filing date: 1987-03-13
Publication date: 1993-07-06
Anticipated expiration: 2002-03-13
Also published as: JPS63144693U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は管楽器用ケース、例えばクラリネツ
ト、フルート等の管楽器を複数部分に分割して収
納する管楽器用ケースの改良に関する。

（従来の技術）従来のこの種の管楽器用ケースは、金属製、或
はプラスチツク製のケース本体と、このケース本
体の内部に固定された（はめ込まれた）ポリウレ
タン等からなる保持部材と、を有していた。そし
て、この保持部材には、管楽器の分割した各部
分、例えばクラリネツトにあつては、マウスピー
ス、吸込管、上管、下管、ベルのそれぞれの形
状、大きさに対応した形状、大きさ（深さ）に形
成した凹部を開口して形成していた。

従つて、クラリネツトをケース内部に収納する
場合は、各分割部分を各凹部にはめ込み固定して
保持していた。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、このような従来の管楽器用ケー
スにあつては、保持部材はケース本体内部に固定
されていたので、収納する分割部分の管長が異な
る管楽器を収納することができず、汎用性に乏し
いという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段）そこで、本考案に係る管楽器用ケースは、開閉
自在な箱型のケース本体と、このケース本体の内
部に配設され、小径部分と大径部分とを含む複数
の部分に分割される管楽器の各分割部分がそれぞ
れ嵌合される複数の凹部を有する保持手段と、を
備えた管楽器用ケースにおいて、上記保持手段を
複数個の保持部材で構成し、この複数の保持部材
を上記ケース本体の内部で上記ケース本体の長手
方向に対向してそれぞれ配置するとともに、少な
くとも一個の上記保持部材が上記ケース本体の長
手方向に沿つて移動可能である構成の管楽器用ケ
ースを提供することにより、上記問題点を解決す
ることをその目的としている。

（作用及び効果）本考案に係る管楽器用ケースは、管楽器の各分
割部分（部品）は小径部分と大径部分とを含み、
それぞれその部分に対応した凹部に嵌合されて保
持手段に保持される。この保持手段は、ケース本
体の内部で、箱型のケース本体の長手方向に沿つ
て対向配置された複数の保持部材で構成される。
少なくとも一個の保持部材が、上記長手方向に沿
つて移動可能である。このため、保持部材同士は
接近または離隔可能である。この結果、各分割部
分の長さを異にする管楽器にも適用可能であり、
その汎用性が向上するものである。

（実施例）以下、本考案に係る管楽器用ケースの実施例を
図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図は本考案に係る管楽器用ケー
スの一実施例を示す図である。

これらの図において、１は箱型のケース本体で
あり、このケース本体１は、所定の深さの直方体
状に形成されるとともに、その縁部分には蝶番で
蓋３が取り付けられて、全体として開閉自在に構
成されている。ケース本体１の内部には保持部材
４３，４５がそれぞれ、その長手方向の両端側に
はめ込み固定されている。これらの保持部材４
３，４５は例えばポリウレタン、発泡スチロール
等の発砲樹脂等の軽量で所定の弾性係数を有する
材料で形成されている。これらの保持部材４３，
４５は、外部からの衝撃の緩衝作用を有するもの
である。

また、これらの保持部材４３，４５にはその上
面（開閉面）に開口する凹部４１，１１，１５，
１３，１７がそれぞれ形成されている。この凹部
４１は、大径部分のベルが嵌合されて収納される
もので、サイズの異なるベルも収容可能に２段の
形状に形成されている。また、大径の部分である
ベルがはめ込まれる凹部４１はその深さも最も深
く形成されている。通常、ベルが最も大径化して
いるからであり、この凹部４１によりケース本体
１の深さも決定されることになる。

そして、凹部１１，１３はクラリネツトの小径
部分である下管を、凹部１５，１７は同じく小径
部分たる上管を、それぞれ嵌合して収納するもの
である。すなわち、これらの凹部１１，１３は所
定長さの下管の両端部を固定して保持するもので
ある。また、これらの凹部１１，１３，１５，１
７は、それぞれその部品に対応した大きさ、形状
に形成されている。

これらの保持部材４３，４５の間には所定の深
さの直方体状の空間が形成されている。この空間
には上記凹部１１，１３，１５，１７にその両端
部を嵌合、固定された小径部分たる下管及び上管
がその上部を横切るように橋絡されて収納されて
いる。従つて、これらの管の下方の空間は所定の
容量の収納部４９として構成されていることにな
る。４７はこの収納部４９の開閉用の内蓋であ
る。すなわち、管楽器の小径部分（部品）が固
定、保持される部分よりもケース本体１の底面側
には収納部４９が形成され、この収納部４９内に
は清掃用小物等の楽器の付属品が収納されるので
ある。

なお、２５は取つ手を、２９，３１は脚部の突
起をそれぞれ示している。また、上記ケース本体
１の内面には、植毛、起毛の布によりライニング
が施している。

従つて、このケースにあつては、ウレタン等か
らなる保持部材４３を他のサイズの管楽器の収納
用のそれと共用することができる。これは小径部
品たる管部分はその長さが異なることに着目した
ものである。よつて、より小さいサイズのクラリ
ネツトをも同一のケースに収納することが可能と
なつている。よつて、その汎用性が向上するもの
である。

また、これらの保持部材４３，４５の間には内
蓋４７付きの収納部４９が画成されているが、小
径部品たる管部分の長さ調整のため、一方の保持
部材４５を移動する場合を考慮してその内蓋４７
は着脱自在としておくこともできる。また、その
着脱自在として内蓋４７を取り外した場合には小
物は布などにより梱包し収納し管に傷をつけない
ようにする。

さらに、このケースにあつては、管楽器を各部
品に分解して収納する場合、その収納部分を深さ
方向に２層化したため、全体としてケース本体１
を従来に比べてコンパクトにすることができる。
その収納部４９にはその大きさに合わせて付属品
以外の小物をも収納することもできる。また、小
型化によりその強度においても優れ、軽量化をも
達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る管楽器用ケースの一実施
例を示すその拡開した状態の概略斜視図、第２図
は一実施例に係る管楽器用ケースの半断面した側
面図である。１……ケース本体、４３，４５……保持部材、
１１，１３，１５，１７，４１……凹部、４９…
…収納部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】開閉自在な箱型のケース本体と、このケース本体の内部に配設され、小径部分と
大径部分とを含む複数の部分に分割される管楽器
の各分割部分がそれぞれ嵌合される複数の凹部を
有する保持手段と、を備えた管楽器用ケースにおいて、上記保持手段を複数個の保持部材で構成し、この複数の保持部材を上記ケース本体の内部で
上記ケース本体の長手方向に対向してそれぞれ配
置するとともに、少なくとも一個の上記保持部材が上記ケース本
体の長手方向に沿つて移動可能であることを特徴とする管楽器用ケース。