JPH05264388A - 超高真空用真空計 - Google Patents

超高真空用真空計

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JPH05264388A
JPH05264388A JP21175091A JP21175091A JPH05264388A JP H05264388 A JPH05264388 A JP H05264388A JP 21175091 A JP21175091 A JP 21175091A JP 21175091 A JP21175091 A JP 21175091A JP H05264388 A JPH05264388 A JP H05264388A
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JP
Japan
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ions
ion
gas molecules
ultra
vacuum
Prior art date
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Pending
Application number
JP21175091A
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English (en)
Inventor
Ichiro Arakawa
一郎 荒川
Kiyouko Takeuchi
協子 竹内
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Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】気体分子のイオン以外の電子衝撃による生成物
の影響を除去して気体分子のイオンのみを測定できるよ
うにした超高真空用真空計を提供する。 【構成】電離真空計の低圧側の測定限界の要因となって
る電子励起脱離イオン、光及び軟X線の影響を実質的に
除去して気体分子のイオンのみを測定できるようにして
10-10 Pa以下の超高真空領域の圧力を正確に測定できる
ようにするため、気体分子をイオン化するための電子衝
撃に用いられる電子をパルスとして発生するパルス電子
ビーム源1と、生成された気体分子のイオンを気体分子
のイオン以外の電子励起脱離イオンや光及び軟X線と時
間差を付けてイオン検出部6へ入射させるイオン分離部
4とを設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体分子を電子衝撃に
よりイオンを生成し、これと共に生成される電子励起脱
離イオン、光及び軟X線との飛行時間差を利用して気体
分子のイオンのみを測定してイオン電流の値から圧力を
測定する超高真空用真空計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高真空用真空計としては種々の電離真空
計が知られており、電離真空計で圧力を測定する場合、
電子は気体分子を衝撃して気体分子のイオン、光を生成
するだけでなく、集電子電極に衝突して軟X線を放出
し、また電極に吸着している分子から電子励起脱離イオ
ンを放出させる。これらの生成物のうち、気体分子のイ
オン以外のものは圧力の測定に誤差を生じさせ低圧側の
測定限界を決める要因となっている。このような電離真
空計の低圧側の測定限界を決める光、軟X線、及び電子
励起脱離イオンの影響を除去してより低圧領域の圧力測
定をできるようにしたものが提案、発表されている。例
えば、軟X線の影響を低減して超高真空領域まで測定可
能にしたベアード・アルパート真空計、軟X線の影響の
みでなく電子励起脱離イオンが数eVの運動エネルギをも
つことを利用して電子励起脱離によるイオン電流を除去
する手段を取り入れたヘルマーゲージやエキストラクタ
ーゲージ等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来提案され
てきた真空計は、軟X線や電子励起脱離イオンによる影
響を少なくして測定できる圧力領域を下げるのに役立っ
ているが、軟X線や電子励起脱離イオンを完全に除去で
きるまでには至っていない。またエキストラクターゲー
ジにおいては、軟X線や電子励起脱離イオンの発生源が
コレクタを見込む角度を小さくすることはできるが、ゼ
ロにすることができないため、この場合も完全な除去を
行うことはできていない。なお、電子励起脱離イオンの
完全除去を達成するため、最近、偏向器として無収差偏
向器を用いることが提案されてきたが、しかしながらこ
の提案においても電極で反射してコレクタに到達する軟
X線及び真空紫外光の影響は取り除くことはできない。
このような理由で、従来提案されてきたこれらの超高真
空用と言われる真空計のほとんどは意図した超高真空を
不変的に測定できるまでに至ってなく、実用化されてい
るのはエキストラクターゲージだけである。一方、例え
ば半導体製造技術の進歩により真空技術を利用する分野
において要求される装置の真空度は益々高くなってきて
おり、超高真空が利用されるようになってきている。そ
のため、超高真空領域の圧力を正確に測定できる実用的
な真空計の実現が要望されている。
【0004】そこで、本発明は、従来提案されてなかっ
た飛行時間を利用してパルス計測することによって気体
分子のイオン以外の電子衝撃による生成物の影響を除去
して気体分子のイオンのみを測定できるようにした超高
真空用真空計を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による超高真空用真空計は、気体分子を衝
撃してイオンを生成させるパルス電子ビームを発生する
パルス電子ビーム源を備えたイオン生成部と、気体分子
のイオンを検出するイオン検出部と、イオン生成部で生
成された気体分子のイオンを気体分子のイオン以外の電
子励起脱離イオンや光及び軟X線と時間差を付けてイオ
ン検出部へ入射させるイオン分離部とから成ることを特
徴としている。イオン分離部は、イオン生成部からの気
体分子のイオンがそれ以外の生成物と区別して測定でき
る時間差をもってイオン検出部へ到達するような長さを
もつドリフトチューブで構成され得る。また、イオン検
出部には、イオン生成部からイオン分離部を通って時間
差をもって入ってくる気体分子のイオン、電子励起脱離
イオン、光及び軟X線のうち気体分子のイオンのみを測
定するためパルス電子ビーム源の各パルス電子ビームの
発生時点から予定の時間差をもって開放するゲート回路
が設けられ得る。
【0006】
【作用】このように構成した本発明の真空計において
は、イオン生成部におけるパルス電子ビーム源はパルス
幅の狭いパルス電子ビームを発生し、これによる電子衝
撃で気体分子のイオンと共に電子励起脱離イオン、光及
び軟X線が生成される。イオン生成部において生成され
た気体分子のイオンは電子励起脱離イオン、光及び軟X
線と共にイオン分離部を通る間に測定に必要とされる時
間差がつけられてイオン検出部へ送り込まれる。イオン
検出部ではパルス計数が行われ、それにより気体分子の
イオンのみを選択的に検出することができる。
【0007】
【実施例】以下添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。図1には本発明の一実施例による超高真
空用真空計の構成を概略的に示し、図示装置において、
1はパルス電子ビームを発生するパルス電子ビーム源、
2はメッシュ状の集電子電極(グリッド)、3は集イオ
ン電極で、これらによりイオン生成部を構成している。
パルス電子ビーム源1は電子ビームを例えばパルス幅1
μs程度のパルスとして発生するように構成されてい
る。集電子電極2は150 〜200eV 程度の電位Vgに維持さ
れ、また集イオン電極3は気体分子のイオンを通す開口
を備え、アース電位に維持されている。集イオン電極3
の出力側には、ドリフトチューブ4及びシールド電極5
が順に同一軸線上に配列されている。また6はイオン検
出部で、二次電子増倍管から成っている。ドリフトチュ
ーブ4は、イオン生成部の集電子電極2から集イオン電
極3を通して入ってくる気体分子のイオンがそれと共に
入ってくる電子励起脱離イオン、励起中性粒子、光及び
軟X線と異なる飛行速度をもつことを利用して、気体分
子のイオンが他の生成物と区別して測定可能な程度時間
差をもってイオン検出部6へ到達するような長さに設定
される。すなわち、電子をパルス幅1μs程度のパルス
電子として発生させ、距離Lだけ離れたイオン検出部6
でパルス計測を実施し、マルチチャンネルスケーラで観
測してみると、図2に示すようにまず光と軟X線がほぼ
同時に到達し、続いて電子励起脱離イオン及び気体分子
のイオンが順次到達するのが認められる。この場合、ド
リフトチューブ4の長さが長いほど、イオン検出部6へ
到達する時間差が大きくなり、分解能が上がるが、真空
計の全体長さが長くなるので、実用上の観点から、イオ
ン検出部6に分解能の高いものを利用してドリフトチュ
ーブ4の長さを適度な長さにするのが好ましい。また、
ドリフトチューブ4はアース電位に保たれている。シー
ルド電極5はイオン検出部6にかけられる電場を遮蔽す
るためのものであり、電位的にはアース電位に維持され
る。
【0008】このように構成した図示装置の動作におい
て、パルス電子ビーム源1から発生された例えばパルス
幅1μs程度のパルス電子は集電子電極2によって加速
されて複雑な軌跡を描いてやがて集電子電極2に捕集さ
れる。この過程においてパルス電子は気体分子と衝突し
てイオン、励起中性粒子、そして光を生成させ、また集
電子電極2を衝撃して軟X線、電子励起脱離イオンを放
出させる。電子は集イオン電極3によって追い返され、
気体分子のイオンは集電子電極2の電位Vgだけ加速さ
れ、他の生成物と共に集イオン電極3の開口からドリフ
トチューブ4へ引き込まれる。他の生成物のうち光及び
軟X線は上述のように最初にイオン検出部6へ到達す
る。気体分子のイオンと電子励起脱離イオンは数eV程度
の運動エネルギの差があり初期速度が異なるため、ドリ
フトチューブ4を飛行する時間に差が生じ、イオン検出
部6へ到達する。イオン検出部6においては各パルス電
子ビームの発生と予定の時間関係をもってゲート回路を
開放することによって時間差をもって到達したこれら
光、軟X線、電子励起脱離イオン、気体分子のイオンの
うちから気体分子のイオンのみを検出する。
【0009】ところで、図示実施例は本発明の真空計を
概念的に示すものであり、各部の構成及び形状、寸法等
は任意に設計することができる。また図示実施例ではイ
オン分離部はドリフトチューブから成っているが、気体
分子のイオンを他の生成物と時間的に区別できるような
飛行空間を画定できるものであれば他の任意の形状の手
段を用いることができる。
【0010】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、電子衝撃に用いる電子をパルス化すると共に、気体
分子のイオンを、イオン分離部を通しての飛行時間差に
より気体分子をイオン化するためのパルス電子衝撃に伴
って生成された圧力測定に実質的に影響を及ぼす光、軟
X線及び電子励起脱離イオンと時間差をもってイオン検
出部へ送り込むように構成しているので、従来低圧側の
測定限界の要因となっていた光、軟X線及び電子励起脱
離イオンの問題を解決することができ、それにより、10
-10 Pa以下の超高真空領域の圧力を正確に測定すること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による超高真空用真空計の
構成を示す概略線断面図。
【図2】 本発明の超高真空用真空計の動作を説明する
グラフ。
【符号の説明】
1:パルス電子ビーム源 2:集電子電極 3:集イオン電極 4:ドリフトチューブ 5:シールド電極 6:イオン検出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体分子を衝撃してイオンを生成させるパ
    ルス電子ビームを発生するパルス電子ビーム源を備えた
    イオン生成部と、気体分子のイオンを検出するイオン検
    出部と、イオン生成部で生成された気体分子のイオンを
    気体分子のイオン以外の電子励起脱離イオンや光及び軟
    X線と時間差を付けてイオン検出部へ入射させるイオン
    分離部とから成ることを特徴とする超高真空用真空計。
  2. 【請求項2】イオン分離部は、イオン生成部からの気体
    分子のイオンがそれ以外の生成物と区別して測定できる
    時間差をもってイオン検出部へ到達するような長さをも
    つドリフトチューブから成る請求項1に記載の超高真空
    用真空計。
  3. 【請求項3】イオン検出部が、イオン生成部からイオン
    分離部を通って時間差をもって入ってくる気体分子のイ
    オン、電子励起脱離イオン、光及び軟X線のうち気体分
    子のイオンのみを測定するためパルス電子ビーム源の各
    パルス電子ビームの発生時点から予定の時間差をもって
    開放するゲート回路を備えている請求項1に記載の超高
    真空用真空計。
JP21175091A 1991-08-23 1991-08-23 超高真空用真空計 Pending JPH05264388A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003003433A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Tokyo Electron Limited Port de capteur de chambre, chambre et processeur de faisceau electronique

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003003433A1 (fr) * 2001-06-28 2003-01-09 Tokyo Electron Limited Port de capteur de chambre, chambre et processeur de faisceau electronique
US6987271B1 (en) 2001-06-28 2006-01-17 Tokyo Electron Limited Chamber sensor port, chamber and electron beam processor

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