JPH05262614A - 生物的防除剤の製法 - Google Patents
生物的防除剤の製法Info
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- JPH05262614A JPH05262614A JP3297122A JP29712291A JPH05262614A JP H05262614 A JPH05262614 A JP H05262614A JP 3297122 A JP3297122 A JP 3297122A JP 29712291 A JP29712291 A JP 29712291A JP H05262614 A JPH05262614 A JP H05262614A
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- JP
- Japan
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- biocontrol
- pathogen
- fungus
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- plant
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01N—PRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
- A01N63/00—Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing microorganisms, viruses, microbial fungi, animals or substances produced by, or obtained from, microorganisms, viruses, microbial fungi or animals, e.g. enzymes or fermentates
- A01N63/30—Microbial fungi; Substances produced thereby or obtained therefrom
- A01N63/38—Trichoderma
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
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- Pest Control & Pesticides (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Agronomy & Crop Science (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Virology (AREA)
- Mycology (AREA)
- Dentistry (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Environmental Sciences (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 栽培植物を強化または真菌病原体から保護す
るための方法であって、 (a)不活性化病原体の存在下において生物的防除能力
の強化が可能である生物的防除真菌の培養物を生育さ
せ; (b)該生物的防除真菌の生物的防除能力を強化するた
めに十分な量の不活性化病原体に該培養生物的防除真菌
をさらし;及び (c)強化された生物的防除真菌を保護されるべき栽培
植物に、該植物がその強化された真菌培養物の生物的防
除の有効な領域に存在するというような様態で導入する
ことを含む方法。 【効果】 作物を病原体から保護し、それらの生長を促
進させることができる。
るための方法であって、 (a)不活性化病原体の存在下において生物的防除能力
の強化が可能である生物的防除真菌の培養物を生育さ
せ; (b)該生物的防除真菌の生物的防除能力を強化するた
めに十分な量の不活性化病原体に該培養生物的防除真菌
をさらし;及び (c)強化された生物的防除真菌を保護されるべき栽培
植物に、該植物がその強化された真菌培養物の生物的防
除の有効な領域に存在するというような様態で導入する
ことを含む方法。 【効果】 作物を病原体から保護し、それらの生長を促
進させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物疾病と戦う生物的物
質の使用に関する。特に、本発明は強化された微生物の
生物的防除剤による真菌症の抑制に関する。
質の使用に関する。特に、本発明は強化された微生物の
生物的防除剤による真菌症の抑制に関する。
【0002】
【従来の技術】真菌は、顕微鏡によらなければ見えな
い、胞子を有する真核生物である。殆どの真菌種は腐生
菌、即ち、死んだ生物体で生き残る生物であるが、幾つ
かの真菌種は生育するために生きた宿主動物または植物
を必要とする。これらの真菌種はは寄生生物でもあり、
宿主生物に疾病を起こし、またはそれらは宿主植物との
栄養的または共生関係の中で存在することもある。
い、胞子を有する真核生物である。殆どの真菌種は腐生
菌、即ち、死んだ生物体で生き残る生物であるが、幾つ
かの真菌種は生育するために生きた宿主動物または植物
を必要とする。これらの真菌種はは寄生生物でもあり、
宿主生物に疾病を起こし、またはそれらは宿主植物との
栄養的または共生関係の中で存在することもある。
【0003】8,000以上の真菌種が植物に疾病を起こ
すことが可能な寄生生物である。バラのウドンコ病、穀
類のサビ病及びジャガイモ胴(葉)枯れ病はよく遭遇す
る真菌症の例である。植物の真菌症は人間に悲惨な結果
をもたらす。例えば、1800年代の半ばに、アイルラ
ンドにおけるジャガイモ胴(葉)枯れ病の流行が25万
人の死を引き起こした。
すことが可能な寄生生物である。バラのウドンコ病、穀
類のサビ病及びジャガイモ胴(葉)枯れ病はよく遭遇す
る真菌症の例である。植物の真菌症は人間に悲惨な結果
をもたらす。例えば、1800年代の半ばに、アイルラ
ンドにおけるジャガイモ胴(葉)枯れ病の流行が25万
人の死を引き起こした。
【0004】立枯れ病及び根腐れは、現在のところ作物
に大きな経済的損害を起こす2つの真菌症である。立枯
れ病の最も普通の原因物質の1つは、ピティウム(Pyth
ium)であり、これは下等な真菌であり真菌の部類の卵菌
類(Oomycetes)の1つである。卵菌類の多くの他の種類
は、例えば、普通の水性菌、ジャガイモ胴(葉)枯れ
病、及びべと病であり、これらは深刻な植物の病原体で
ある。ピティウムは、この部類の他の菌のように水中ま
たは湿った土壌で生育し、及びその宿主生物が生きてい
るとしても、腐生菌とみなされている。ピティウムは、
ピティウムの生長体から胞子が発生するときに、適当な
条件下で、土壌表面でまたはその下で作物の種苗に感染
する。
に大きな経済的損害を起こす2つの真菌症である。立枯
れ病の最も普通の原因物質の1つは、ピティウム(Pyth
ium)であり、これは下等な真菌であり真菌の部類の卵菌
類(Oomycetes)の1つである。卵菌類の多くの他の種類
は、例えば、普通の水性菌、ジャガイモ胴(葉)枯れ
病、及びべと病であり、これらは深刻な植物の病原体で
ある。ピティウムは、この部類の他の菌のように水中ま
たは湿った土壌で生育し、及びその宿主生物が生きてい
るとしても、腐生菌とみなされている。ピティウムは、
ピティウムの生長体から胞子が発生するときに、適当な
条件下で、土壌表面でまたはその下で作物の種苗に感染
する。
【0005】立枯れ病はほとんどすべての野菜、花、穀
類及び樹木に見出され、かつ、全世界で見出される。そ
の疾病の症状は感染する時の植物の発育段階で変化す
る。手短にいうと、発芽する種子及び種苗が感染する
と、その感染した領域は脱色し、感染した組織は崩壊す
る。生長してから感染した植物だけは小さな病巣を有す
るが、これらの病巣はその植物を帯状に囲み、死を引き
起こすことが可能である。
類及び樹木に見出され、かつ、全世界で見出される。そ
の疾病の症状は感染する時の植物の発育段階で変化す
る。手短にいうと、発芽する種子及び種苗が感染する
と、その感染した領域は脱色し、感染した組織は崩壊す
る。生長してから感染した植物だけは小さな病巣を有す
るが、これらの病巣はその植物を帯状に囲み、死を引き
起こすことが可能である。
【0006】根腐れは一般的に、高等な真菌であるリゾ
クトニア(Rhizoctonia)によって起こる。この真菌は小
麦、トウモロコシ、石菓及び森林樹木のような農作物に
寄生する。リゾクトニアは、最も破壊的な植物疾病の1
つである植物のさび病を含む真菌の1つの部類である担
子菌類(Basidiomycetes) の仲間である。さび病は小
麦、オートムギ、大麦、豆、アスパラガス、綿、及び大
豆に大変な損害を起こす。担子菌類はまた、トウモロコ
シ、オートムギ、小麦、大麦及び米に黒穂病を起こす。
クトニア(Rhizoctonia)によって起こる。この真菌は小
麦、トウモロコシ、石菓及び森林樹木のような農作物に
寄生する。リゾクトニアは、最も破壊的な植物疾病の1
つである植物のさび病を含む真菌の1つの部類である担
子菌類(Basidiomycetes) の仲間である。さび病は小
麦、オートムギ、大麦、豆、アスパラガス、綿、及び大
豆に大変な損害を起こす。担子菌類はまた、トウモロコ
シ、オートムギ、小麦、大麦及び米に黒穂病を起こす。
【0007】リゾクトニアは、世界中のほとんどの一年
生植物に根及び茎腐れを起こす。根及び茎腐れの病状
は、ピティウムが起こす立枯れ病の病状と同様である。
リゾクトニアは主として主菌糸と直角に生長する分枝を
有する長細胞(long cell)からなる菌糸体として存在す
る。リゾクトニア、ピティウム及び他の植物疾病の防除
は、現在、大きな興味ある課題である。例えば、湿り気
または通気のような土壌条件を操作することは、真菌の
生長を防ぐために使用される1つの手段である。土壌
を、例えば、ペンタクロロニトロベンゼンのような化学
物質で浸すことで、苗床での立枯れ病を減らすことがで
きる。接触性及び全体浸透性の殺真菌剤を含むある種の
殺真菌剤が有効である。最近、野外を米のもみの層、ま
たは光分解性のプラスチックでマルチングすることが、
リゾクトニア及びピティウムを防除するために試みられ
ている。
生植物に根及び茎腐れを起こす。根及び茎腐れの病状
は、ピティウムが起こす立枯れ病の病状と同様である。
リゾクトニアは主として主菌糸と直角に生長する分枝を
有する長細胞(long cell)からなる菌糸体として存在す
る。リゾクトニア、ピティウム及び他の植物疾病の防除
は、現在、大きな興味ある課題である。例えば、湿り気
または通気のような土壌条件を操作することは、真菌の
生長を防ぐために使用される1つの手段である。土壌
を、例えば、ペンタクロロニトロベンゼンのような化学
物質で浸すことで、苗床での立枯れ病を減らすことがで
きる。接触性及び全体浸透性の殺真菌剤を含むある種の
殺真菌剤が有効である。最近、野外を米のもみの層、ま
たは光分解性のプラスチックでマルチングすることが、
リゾクトニア及びピティウムを防除するために試みられ
ている。
【0008】これらのすべての真菌症の防除方法には固
有の重大な限定がある。化学的殺真菌剤の適用は、たと
え有効であるとしても、高価である。化学物質の集積及
びあふれ出しは環境に蓄積し、かつ植物および動物の生
活に有害である。植物はある種の殺真菌剤に抵抗を持つ
ことができる。野外をマルチングすることは煩わしい
し、かつ疑わしい効力を有する。
有の重大な限定がある。化学的殺真菌剤の適用は、たと
え有効であるとしても、高価である。化学物質の集積及
びあふれ出しは環境に蓄積し、かつ植物および動物の生
活に有害である。植物はある種の殺真菌剤に抵抗を持つ
ことができる。野外をマルチングすることは煩わしい
し、かつ疑わしい効力を有する。
【0009】現在、微生物的な防除剤(生物的防除剤
(Biocontrols))を真菌性の植物疾病に対して使用する
ことに大きな関心がある。生物的防除剤は微生物体であ
り、それらは土壌に添加されたときか、種子上に被覆さ
れたときか、または幾つかの他の方法で植物に導入され
たときに、植物疾病の発生率及び過酷さをかなり減少さ
せることができる。この疾病の防除の機序は多くの場
合、知られていない。それはたぶん、その生物的防除剤
が生態学的地位を病原体と争うためか、その生物的防除
剤が病原体に対して有毒な物質を分泌するか、または含
有するためか、病原体上のその生物的防除剤の寄生によ
るか、またはこれらの、または他の効果の組合せによる
ものかである。
(Biocontrols))を真菌性の植物疾病に対して使用する
ことに大きな関心がある。生物的防除剤は微生物体であ
り、それらは土壌に添加されたときか、種子上に被覆さ
れたときか、または幾つかの他の方法で植物に導入され
たときに、植物疾病の発生率及び過酷さをかなり減少さ
せることができる。この疾病の防除の機序は多くの場
合、知られていない。それはたぶん、その生物的防除剤
が生態学的地位を病原体と争うためか、その生物的防除
剤が病原体に対して有毒な物質を分泌するか、または含
有するためか、病原体上のその生物的防除剤の寄生によ
るか、またはこれらの、または他の効果の組合せによる
ものかである。
【0010】現在ある生物的防除剤は幾らか、現代の大
規模な農業的用途にとっては十分な有用性、確実性、及
び経費効率を有しないと認められている。Schroth 及び
Hancock は生物的防除剤に関する評論において、“市場
向けに適用することができる形の・・・高度に濃縮され
た接種物を開発するような領域においてかなりの研究が
なされなければならない”と述べている(Schroth とHa
ncock, "Disease-Suppressive Soil and Root-Colonizi
ng Bacteria," Science 216:1376-1381,1982年、6 月)
。
規模な農業的用途にとっては十分な有用性、確実性、及
び経費効率を有しないと認められている。Schroth 及び
Hancock は生物的防除剤に関する評論において、“市場
向けに適用することができる形の・・・高度に濃縮され
た接種物を開発するような領域においてかなりの研究が
なされなければならない”と述べている(Schroth とHa
ncock, "Disease-Suppressive Soil and Root-Colonizi
ng Bacteria," Science 216:1376-1381,1982年、6 月)
。
【0011】植物に対して病原性のない幾つかの真菌種
が、有効な生物的防除剤であることが見出されている。
このような真菌性の生物的防除剤は、米国特許第4,828,
600号( トウモロコシのトリコデルマ種(Trichoderma))
及び米国特許第4,259,317 号( サトウキビのピティウム
種) に見出される。真菌病原体に対する生物的防除剤と
して使用される真菌種は、細菌よりも有利である。例え
ば、エンドウの根から単離されるペニシリウム(Penici
llium)種はエンドウの収穫を増加させる(Kommedahl等、
"Variability in Performance of Biological and Fung
icidal Seed Treatments in Corn, Peas and Soybean
s," Protection Ecology 3: 5561, 1981.)。リゾクトニ
アは、トリコデルマ、グリオクラディウム及びラエティ
サリア(Laetisaria)種のような幾つかの真菌種によって
防除されることが知られている。植物の真菌症の生物的
防除剤は、有望ではあるが、これらの生物的防除真菌の
有効性を改善するための方法が必要とされている。
が、有効な生物的防除剤であることが見出されている。
このような真菌性の生物的防除剤は、米国特許第4,828,
600号( トウモロコシのトリコデルマ種(Trichoderma))
及び米国特許第4,259,317 号( サトウキビのピティウム
種) に見出される。真菌病原体に対する生物的防除剤と
して使用される真菌種は、細菌よりも有利である。例え
ば、エンドウの根から単離されるペニシリウム(Penici
llium)種はエンドウの収穫を増加させる(Kommedahl等、
"Variability in Performance of Biological and Fung
icidal Seed Treatments in Corn, Peas and Soybean
s," Protection Ecology 3: 5561, 1981.)。リゾクトニ
アは、トリコデルマ、グリオクラディウム及びラエティ
サリア(Laetisaria)種のような幾つかの真菌種によって
防除されることが知られている。植物の真菌症の生物的
防除剤は、有望ではあるが、これらの生物的防除真菌の
有効性を改善するための方法が必要とされている。
【0012】本発明は、強化された生物的防除剤の有効
領域に作物を植えることによって、作物を真菌病原体か
ら保護することに役立つ方法を述べている。本発明に使
用される生物的防除剤は、不活性化された病原体の存在
下で培養、調製、またはパッケージされる(co-package
d)ことによる強化が可能である真菌種である。
領域に作物を植えることによって、作物を真菌病原体か
ら保護することに役立つ方法を述べている。本発明に使
用される生物的防除剤は、不活性化された病原体の存在
下で培養、調製、またはパッケージされる(co-package
d)ことによる強化が可能である真菌種である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生物
的防除剤の強化を提供することによって、栽培植物の生
長を促進させることである。本発明の別の目的は、真菌
病原体から栽培植物を保護することである。本発明のさ
らに別の目的は、実際の農業用及び園芸用の植物環境条
件に、増強された効力を有する生物的防除剤を提供する
ことである。
的防除剤の強化を提供することによって、栽培植物の生
長を促進させることである。本発明の別の目的は、真菌
病原体から栽培植物を保護することである。本発明のさ
らに別の目的は、実際の農業用及び園芸用の植物環境条
件に、増強された効力を有する生物的防除剤を提供する
ことである。
【0014】本発明の他の目的、有利な点及び特徴は、
添付の特許請求の範囲と関連して次の詳細な説明から明
らかになるであろう。
添付の特許請求の範囲と関連して次の詳細な説明から明
らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、植物疾病の発
現を抑制することによって、植物の生長を促進する方法
に向けられている。その方法は、不活性化された病原体
の存在下で培養されるか、調製されるか、またはパッケ
ージされる(co-packaged)生物的防除剤の使用によって
特徴づけられる。この方法で調製される生物的防除剤は
“強化されている”といわれる。その強化された生物的
防除剤は、生物的防除剤によって達成される保護活性を
有する有効な領域が作物の種子または得られる植物の近
隣を含むような方法で、植物の種子が蒔かれる土壌の中
か、作物の種子に直接か、または植物に直接か、いずれ
かに適用される。その保護活性を有する“有効な領域”
とは、生物的防除用生物が植物疾病の防除を促進するこ
とにおいて有効である領域を言う。
現を抑制することによって、植物の生長を促進する方法
に向けられている。その方法は、不活性化された病原体
の存在下で培養されるか、調製されるか、またはパッケ
ージされる(co-packaged)生物的防除剤の使用によって
特徴づけられる。この方法で調製される生物的防除剤は
“強化されている”といわれる。その強化された生物的
防除剤は、生物的防除剤によって達成される保護活性を
有する有効な領域が作物の種子または得られる植物の近
隣を含むような方法で、植物の種子が蒔かれる土壌の中
か、作物の種子に直接か、または植物に直接か、いずれ
かに適用される。その保護活性を有する“有効な領域”
とは、生物的防除用生物が植物疾病の防除を促進するこ
とにおいて有効である領域を言う。
【0016】生物的防除剤の選択と生育 生物的防除剤は、植物の病原体の生長を防除または抑制
する能力を有する細菌または真菌種である。この防除の
メカニズムは多くの場合、不正確かまたは知られていな
いし、本発明の目的には特徴づけを要しない。本発明に
おける使用に適当な生物的防除剤は、不活性化された病
原体にさらされた時に、“強化される”こと、または増
加した効力を有することが可能な真菌種である。
する能力を有する細菌または真菌種である。この防除の
メカニズムは多くの場合、不正確かまたは知られていな
いし、本発明の目的には特徴づけを要しない。本発明に
おける使用に適当な生物的防除剤は、不活性化された病
原体にさらされた時に、“強化される”こと、または増
加した効力を有することが可能な真菌種である。
【0017】実施例は生物的防除剤として、グリオクラ
ディウム ビレンス(Gliocladiumvirens) 及びトリコ
デルマのある種の菌株の使用を記載している。これらの
菌株はある種の病原性の真菌を防除することが知られて
いる。既知の能力を有する生物的防除剤で本発明を試験
することが決定された。しかし、強化される真菌種が既
知の生物的防除剤であることは必須ではない。強化は、
限界の生物的防除能力を有する生物体の機能をかなりの
量まで増強する。下記の実施例は、強化されない時に
は、即ち実施例1のグリオクラディウムB培養物のよう
に、真菌培養物が対照のレベル以上には生物的防除能力
を示さないが、本発明によって強化されると有意な生物
的防除能力を示す状況を表している。
ディウム ビレンス(Gliocladiumvirens) 及びトリコ
デルマのある種の菌株の使用を記載している。これらの
菌株はある種の病原性の真菌を防除することが知られて
いる。既知の能力を有する生物的防除剤で本発明を試験
することが決定された。しかし、強化される真菌種が既
知の生物的防除剤であることは必須ではない。強化は、
限界の生物的防除能力を有する生物体の機能をかなりの
量まで増強する。下記の実施例は、強化されない時に
は、即ち実施例1のグリオクラディウムB培養物のよう
に、真菌培養物が対照のレベル以上には生物的防除能力
を示さないが、本発明によって強化されると有意な生物
的防除能力を示す状況を表している。
【0018】真菌の培養物は全不活性病原体と培養され
るか、またはさらされるかによって強化される。その病
原体は、生物学的に病原活性を不能にされることによっ
て不活性化される。不活性化を達成するために1つの有
効な方法は、病原性真菌の致死的処理である。下記の実
施例において、不活性化は病原体の液体培養物を21ps
i で30分間、123℃でオートクレーブ処理すること
によって達成される。しかしながら、病原体の不活性化
は、例えば、照射、化学的方法、または病原体の通常の
再生または生長を不能にするために十分ないずれかの手
段のような他の方法で実施されてもよい。不活性化され
た真菌培養物を処理する好ましい方法は、濃縮した液体
培養物を単純な濾紙で濾過し、その濾過による残留物を
オートクレーブで処理し、オートクレーブで処理した物
を生物的防除用真菌物質に添加することである。
るか、またはさらされるかによって強化される。その病
原体は、生物学的に病原活性を不能にされることによっ
て不活性化される。不活性化を達成するために1つの有
効な方法は、病原性真菌の致死的処理である。下記の実
施例において、不活性化は病原体の液体培養物を21ps
i で30分間、123℃でオートクレーブ処理すること
によって達成される。しかしながら、病原体の不活性化
は、例えば、照射、化学的方法、または病原体の通常の
再生または生長を不能にするために十分ないずれかの手
段のような他の方法で実施されてもよい。不活性化され
た真菌培養物を処理する好ましい方法は、濃縮した液体
培養物を単純な濾紙で濾過し、その濾過による残留物を
オートクレーブで処理し、オートクレーブで処理した物
を生物的防除用真菌物質に添加することである。
【0019】生物的防除剤の能力の強化は、生物的防除
剤が不活性化された、または死滅した病原体にさらされ
た時に達成されるので、強化された生物的防除剤の能力
をもたらす相互作用は、病原性物質に存在するか、また
はその病原性物質から放出される何かの物質による生物
的防除用真菌の能力の誘発または促進の結果であるよう
である。このような誘発のために可能な源は、病原体か
らの細胞壁蛋白質または他の分子によって活性化される
生物的防除剤に存在する受容体であり得る。しかしなが
ら、このメカニズムは現在のところ、不十分に解されて
いて、強化効果は経験的に表すことは可能であるが、特
許請求の範囲はこの現象の基礎をなす特定のメカニズム
に関しての認識を確実にはしていない。しかしながら、
起こっていると思われることは、真菌病原体への暴露
が、メカニズムが何であっても病原体の生長を妨害する
そのメカニズムを生物的防除剤がより有効的に利用する
ように、その生物的防除剤を刺激または誘導することで
ある。
剤が不活性化された、または死滅した病原体にさらされ
た時に達成されるので、強化された生物的防除剤の能力
をもたらす相互作用は、病原性物質に存在するか、また
はその病原性物質から放出される何かの物質による生物
的防除用真菌の能力の誘発または促進の結果であるよう
である。このような誘発のために可能な源は、病原体か
らの細胞壁蛋白質または他の分子によって活性化される
生物的防除剤に存在する受容体であり得る。しかしなが
ら、このメカニズムは現在のところ、不十分に解されて
いて、強化効果は経験的に表すことは可能であるが、特
許請求の範囲はこの現象の基礎をなす特定のメカニズム
に関しての認識を確実にはしていない。しかしながら、
起こっていると思われることは、真菌病原体への暴露
が、メカニズムが何であっても病原体の生長を妨害する
そのメカニズムを生物的防除剤がより有効的に利用する
ように、その生物的防除剤を刺激または誘導することで
ある。
【0020】生物的防除真菌種の培養はこの技術分野の
者に既知の標準の真菌培養方法によってなされる。本発
明者らの好ましい方法は、バーミキュライトとDYブロス
(1リットル当たり20gのデキストロースと10gの酵母抽
出物) の混合物中で、真菌培養物を生育させることであ
る。好ましい比率は、2部のバーミキュライトに対して
3部のDYブロスである。例えば、12”×12”のプラステ
ィックバッグの中で、2.4 lbsの調製されたDYブロスを
1.6 lbs のバーミキュライトと混合する。好ましいバー
ミキュライトのサイズは45と80メッシュの間である。そ
の混合物を滅菌して、生物的防除剤の培養物を接種す
る。そのバッグの中で102 〜103 の胎芽を有する接種物
は容易に達成される。接種後、内容物をしっかりとシー
ルして、約11〜15日の間、平静に室温に置く。好ましく
は、不活性化された病原体が、バーミキュライト/DYブ
ロス混合物1ポンド当たり10gの不活性化された病原
体の比率で、バーミキュライト/DYブロス混合物に添加
される。
者に既知の標準の真菌培養方法によってなされる。本発
明者らの好ましい方法は、バーミキュライトとDYブロス
(1リットル当たり20gのデキストロースと10gの酵母抽
出物) の混合物中で、真菌培養物を生育させることであ
る。好ましい比率は、2部のバーミキュライトに対して
3部のDYブロスである。例えば、12”×12”のプラステ
ィックバッグの中で、2.4 lbsの調製されたDYブロスを
1.6 lbs のバーミキュライトと混合する。好ましいバー
ミキュライトのサイズは45と80メッシュの間である。そ
の混合物を滅菌して、生物的防除剤の培養物を接種す
る。そのバッグの中で102 〜103 の胎芽を有する接種物
は容易に達成される。接種後、内容物をしっかりとシー
ルして、約11〜15日の間、平静に室温に置く。好ましく
は、不活性化された病原体が、バーミキュライト/DYブ
ロス混合物1ポンド当たり10gの不活性化された病原
体の比率で、バーミキュライト/DYブロス混合物に添加
される。
【0021】不活性化病原体の選択 実施例1は、強化された生物的防除剤の、その生物的防
除剤を強化するために使用されたのと同一の病原体に対
する増加した効力を表している。実施例1はリゾクトニ
ア ソラニ(Rhizoctonia solani) 及びピティウム ウ
ルティマム(Pythium ultimum) の混合物を上記のように
オートクレーブ処理して、真菌の生物的防除剤に添加す
る。実施例1において、リゾクトニア及びピティウムは
標的病原体及び不活性化病原体の両者として使用され
て、既知の標的病原体の単回採集が行われる状況におい
て強化された生物的防除剤の増強した効力を表す。“標
的病原体”とは、作物を脅かす既知または未知の、1ま
たは複数の病原体を意味する。“不活性化病原体”と
は、生物的防除剤を強化するために使用される不活性化
された病原体を意味する。
除剤を強化するために使用されたのと同一の病原体に対
する増加した効力を表している。実施例1はリゾクトニ
ア ソラニ(Rhizoctonia solani) 及びピティウム ウ
ルティマム(Pythium ultimum) の混合物を上記のように
オートクレーブ処理して、真菌の生物的防除剤に添加す
る。実施例1において、リゾクトニア及びピティウムは
標的病原体及び不活性化病原体の両者として使用され
て、既知の標的病原体の単回採集が行われる状況におい
て強化された生物的防除剤の増強した効力を表す。“標
的病原体”とは、作物を脅かす既知または未知の、1ま
たは複数の病原体を意味する。“不活性化病原体”と
は、生物的防除剤を強化するために使用される不活性化
された病原体を意味する。
【0022】標的病原体と強化病原体は同一の真菌種で
あることは必須ではない。実施例2、3及び4は、リゾ
クトニア及びピティウムで強化された生物的防除用培養
物の未知の病原体に対する増強した効力を表している。
もし、未知の土壌病原体に対して増強した効力を有する
生物的防除剤が望まれるならば、真菌病原体が疾病を起
こす土壌から標準的な技術によって培養され、不活性化
され、及び生物的防除剤を強化するために使用されるこ
とが可能である。病原体の正確な同定は、培養条件を決
定する必要以上には、知られることは必要ではない。
あることは必須ではない。実施例2、3及び4は、リゾ
クトニア及びピティウムで強化された生物的防除用培養
物の未知の病原体に対する増強した効力を表している。
もし、未知の土壌病原体に対して増強した効力を有する
生物的防除剤が望まれるならば、真菌病原体が疾病を起
こす土壌から標準的な技術によって培養され、不活性化
され、及び生物的防除剤を強化するために使用されるこ
とが可能である。病原体の正確な同定は、培養条件を決
定する必要以上には、知られることは必要ではない。
【0023】種子の処理 標的病原体を防除するためには、植物は強化された生物
的防除剤の有効的な領域で栽培されなければならない。
下記の実施例において、種子は、強化された生物的防除
剤と混合された土壌中にまかれなければならず、その投
与量は土壌の1gに対して強化された生物的防除剤の1
05 胎芽まである。植物に強化された生物的防除剤を導
入する幾つかの他の方法は同等に有効的であろう。
的防除剤の有効的な領域で栽培されなければならない。
下記の実施例において、種子は、強化された生物的防除
剤と混合された土壌中にまかれなければならず、その投
与量は土壌の1gに対して強化された生物的防除剤の1
05 胎芽まである。植物に強化された生物的防除剤を導
入する幾つかの他の方法は同等に有効的であろう。
【0024】例えば、強化された生物的防除剤は不活性
化された病原体の存在化で醗酵され、調製され、または
パッケージされる。その後、強化された生物的防除剤は
乾式または湿式調製及び種子への適用によって、植物種
子に適用されることが可能である。あるいは、強化され
た生物的防除剤は、湿式または乾式の溝内調製で製造さ
れて、植物が生長する土壌へ適用することが可能であ
る。その強化された生物的防除剤は、植付け中の溝にま
たは植付け後の土壌のいずれかにスプレーとして適用す
ることも可能である。必要とされることは、幾つかの手
段によって、生育する植物に適合するように調整された
土壌環境に、強化された生物的防除剤が置かれることで
ある。
化された病原体の存在化で醗酵され、調製され、または
パッケージされる。その後、強化された生物的防除剤は
乾式または湿式調製及び種子への適用によって、植物種
子に適用されることが可能である。あるいは、強化され
た生物的防除剤は、湿式または乾式の溝内調製で製造さ
れて、植物が生長する土壌へ適用することが可能であ
る。その強化された生物的防除剤は、植付け中の溝にま
たは植付け後の土壌のいずれかにスプレーとして適用す
ることも可能である。必要とされることは、幾つかの手
段によって、生育する植物に適合するように調整された
土壌環境に、強化された生物的防除剤が置かれることで
ある。
【0025】また、生物的防除剤の不活性化された病原
体への暴露が、生物的防除剤の適用と同時かまたはその
直前にすることも構想されている。その生物的防除剤
は、バーミキュライトキャリヤーを基体とした培地のよ
うな培養用培地中で醗酵され、その後、その調製または
パッケージ過程の一部として不活性化された病原体をそ
の醗酵された生物的防除剤と混合することが可能であ
る。あるいは、その生物的防除剤と不活性化された病原
体は分離して製造され、調製され、多部分−パッケージ
の2つの分離した部分にパッケージされることも可能で
ある。その後、生物的防除剤は適用過程の直前かまたは
適用過程中のいずれかに不活性化された病原体にさらさ
れる。特に、この2部分パッケージ方式の使用は、適用
直前の生物的防除剤の不活性化された病原体への暴露
で、生物的防除剤の生物的防除能力の高められた強化を
もたらす。
体への暴露が、生物的防除剤の適用と同時かまたはその
直前にすることも構想されている。その生物的防除剤
は、バーミキュライトキャリヤーを基体とした培地のよ
うな培養用培地中で醗酵され、その後、その調製または
パッケージ過程の一部として不活性化された病原体をそ
の醗酵された生物的防除剤と混合することが可能であ
る。あるいは、その生物的防除剤と不活性化された病原
体は分離して製造され、調製され、多部分−パッケージ
の2つの分離した部分にパッケージされることも可能で
ある。その後、生物的防除剤は適用過程の直前かまたは
適用過程中のいずれかに不活性化された病原体にさらさ
れる。特に、この2部分パッケージ方式の使用は、適用
直前の生物的防除剤の不活性化された病原体への暴露
で、生物的防除剤の生物的防除能力の高められた強化を
もたらす。
【0026】適用方法はある程度、処理する植物に依存
する。大量の材料が必要とされる野外農作物にとって
は、生物的防除剤の不活性化された病原体への醗酵中の
暴露がより実用的であることが証明されるであろう。園
芸用の用途または特定の作物にとっては、パッケージ方
式(co-packaged approach)が使用者により容認され、病
原体の最も有効な防除をもたらす。
する。大量の材料が必要とされる野外農作物にとって
は、生物的防除剤の不活性化された病原体への醗酵中の
暴露がより実用的であることが証明されるであろう。園
芸用の用途または特定の作物にとっては、パッケージ方
式(co-packaged approach)が使用者により容認され、病
原体の最も有効な防除をもたらす。
【0027】
【実施例】次の実施例では、本発明によって強化された
生物的防除剤の有効性が示される。標的病原体として、
根腐れ及び立枯れ病を起こすことが知られている2種の
真菌病原体が、即ち、ピティウム ウルティマム(Pyth
ium ultimum)及びリゾクトニア ソラニ(Rhizoctonia
solani) が選ばれた。強化された生物的防除剤の標的と
なり得る真菌種の広がりを表すために、標的病原体は高
等な(リゾクトニア)及び下等な(ピティウム)真菌を
示すように選ばれた。実施例1においては、標的病原体
として既知の病原体、ピティウム及びリゾクトニアが使
用される。実施例2、3及び4においては、標的病原体
は未知の種子伝染性及び土壌伝染性の病原体である。
生物的防除剤の有効性が示される。標的病原体として、
根腐れ及び立枯れ病を起こすことが知られている2種の
真菌病原体が、即ち、ピティウム ウルティマム(Pyth
ium ultimum)及びリゾクトニア ソラニ(Rhizoctonia
solani) が選ばれた。強化された生物的防除剤の標的と
なり得る真菌種の広がりを表すために、標的病原体は高
等な(リゾクトニア)及び下等な(ピティウム)真菌を
示すように選ばれた。実施例1においては、標的病原体
として既知の病原体、ピティウム及びリゾクトニアが使
用される。実施例2、3及び4においては、標的病原体
は未知の種子伝染性及び土壌伝染性の病原体である。
【0028】生物的防除剤として、グリオクラディウム
ビレンス(Gliocadium virens)及びトリコデルマ(Tri
choderma) 種が選ばれ、両者ともにピティウム及びリゾ
クトニアを防除することが知られている。すべての実施
例において、生物的防除剤は、上記の方法で熱−不活性
化ピティウム ウルティマム及びリゾクトニア ソラニ
の混合物で調製することによって対照以上に強化され
た。このように、実施例1で示されるように、強化され
た生物的防除剤が対照群よりも、既知の標的病原体から
よりよく植物を保護することが表され、さらに実施例2
に示されるように、強化された生物的防除剤が植物を未
知の病原体から保護することが表された。実施例3及び
4は実際の野外条件下での強化された生物的防除剤の有
用性を表す。
ビレンス(Gliocadium virens)及びトリコデルマ(Tri
choderma) 種が選ばれ、両者ともにピティウム及びリゾ
クトニアを防除することが知られている。すべての実施
例において、生物的防除剤は、上記の方法で熱−不活性
化ピティウム ウルティマム及びリゾクトニア ソラニ
の混合物で調製することによって対照以上に強化され
た。このように、実施例1で示されるように、強化され
た生物的防除剤が対照群よりも、既知の標的病原体から
よりよく植物を保護することが表され、さらに実施例2
に示されるように、強化された生物的防除剤が植物を未
知の病原体から保護することが表された。実施例3及び
4は実際の野外条件下での強化された生物的防除剤の有
用性を表す。
【0029】実施例1既知の病原体によって発生した綿の真菌症の生物的防除
剤 実施例1では既知の病原体に対する強化された生物的防
除剤の有効性を試験した。生物的防除剤の有効性を試験
するために、病原体に感染した土壌に植えた綿の種子の
生存能力を、病原体に感染した土壌に付加的な生物的防
除剤とともに植えた綿の種子の生存能力と比較した。強
化された生物的防除剤の有効性を試験するために、病原
体に感染した土壌に植えた綿の種子の生存能力を、生物
的防除剤が強化された状態で添加されたときと、強化さ
れていない状態で添加されたときで比較した。
剤 実施例1では既知の病原体に対する強化された生物的防
除剤の有効性を試験した。生物的防除剤の有効性を試験
するために、病原体に感染した土壌に植えた綿の種子の
生存能力を、病原体に感染した土壌に付加的な生物的防
除剤とともに植えた綿の種子の生存能力と比較した。強
化された生物的防除剤の有効性を試験するために、病原
体に感染した土壌に植えた綿の種子の生存能力を、生物
的防除剤が強化された状態で添加されたときと、強化さ
れていない状態で添加されたときで比較した。
【0030】綿の立枯れ病及び根腐れを起こすことが知
られている2種の真菌、即ち、ピティウム ウルティマ
ム及びリゾクトニア ソラニの両者の活性植物病原体の
培養物と土壌を徹底的に混合した。土壌1gにつき、3.
4×104 の病原体胎芽と混合した。この病原体−感染
土壌は実施例1のすべての植え付けに使用された。植物
を高湿度及び冷温の条件下(相対湿度=95%;日長=
12時間/日;明期の温度=17℃−20℃;暗期の温
度=14℃−17℃)でファイトトロン中で生育させ
た。生育条件は実施例1においてすべての植物で同じで
あった。
られている2種の真菌、即ち、ピティウム ウルティマ
ム及びリゾクトニア ソラニの両者の活性植物病原体の
培養物と土壌を徹底的に混合した。土壌1gにつき、3.
4×104 の病原体胎芽と混合した。この病原体−感染
土壌は実施例1のすべての植え付けに使用された。植物
を高湿度及び冷温の条件下(相対湿度=95%;日長=
12時間/日;明期の温度=17℃−20℃;暗期の温
度=14℃−17℃)でファイトトロン中で生育させ
た。生育条件は実施例1においてすべての植物で同じで
あった。
【0031】対照として、36の綿種子を病原体−感染
土壌中に植えつけた。14日後、発芽した種子を数え
た。これらの苗木を次の15日間の間に多様な時間間隔
で試験し、それらの生存率に注目した。表1に示された
とおり、対照の苗木は植付け29日後に1つも生存しな
かった。グリオクラディウム ビレンス及びトリコデル
マ真菌が真菌性の生物的防除剤として選ばれた。これら
の種は根腐れ及び立枯れ病に有効であることが知られて
いた。その生物的防除剤を、上記のようにバーミキュラ
イトとDYブロスの混合物中で培養した。そのバーミキュ
ライトと栄養物の混合物を容器の中に置き、滅菌し、及
び適当な真菌培養物で接種した。接種後、容器を固くシ
ールし、室温で約15日間平静に置いた。
土壌中に植えつけた。14日後、発芽した種子を数え
た。これらの苗木を次の15日間の間に多様な時間間隔
で試験し、それらの生存率に注目した。表1に示された
とおり、対照の苗木は植付け29日後に1つも生存しな
かった。グリオクラディウム ビレンス及びトリコデル
マ真菌が真菌性の生物的防除剤として選ばれた。これら
の種は根腐れ及び立枯れ病に有効であることが知られて
いた。その生物的防除剤を、上記のようにバーミキュラ
イトとDYブロスの混合物中で培養した。そのバーミキュ
ライトと栄養物の混合物を容器の中に置き、滅菌し、及
び適当な真菌培養物で接種した。接種後、容器を固くシ
ールし、室温で約15日間平静に置いた。
【0032】病原体ピティウム ウルティマム及びリゾ
クトニア ソラニの液体培養物は濾過され、オートクレ
ーブで処理された。10gのオートクレーブ処理物をグ
リオクラディウム ビレンスの2種の株(菌株GV6及
びGL3)で接種されたバーミキュライト/DYブロスの
混合物1ポンド当たりに加え、これをグリオクラディウ
ムAと呼ぶ。
クトニア ソラニの液体培養物は濾過され、オートクレ
ーブで処理された。10gのオートクレーブ処理物をグ
リオクラディウム ビレンスの2種の株(菌株GV6及
びGL3)で接種されたバーミキュライト/DYブロスの
混合物1ポンド当たりに加え、これをグリオクラディウ
ムAと呼ぶ。
【0033】2種のグリオクラディウム ビレンス菌株
(GV6及びGL3)はまた、オートクレーブ処理した
病原体を添加しないバーミキュライト/DYブロスの混合
物中で調製された。この真菌培養物をグリオクラディウ
ムBと呼ぶ。グリオクラディウムA及びグリオクラディ
ウムBをそれぞれ病原体−感染土壌と混合した。使用さ
れた生物的防除剤のだいたいの量は、1種子当たり10
5 胎芽であった。36個の綿の種子がグリオクラディウ
ムA及びグリオクラディウムB土壌混合物の両者に植え
つけられ、発芽させられた。表1に示されるように、2
9日後、グリオクラディウムA土壌に植えつけられた種
子の8%が生存した。グリオクラディウムB土壌に植え
つけられた種子は全く生存する苗木を作らなかった。
(GV6及びGL3)はまた、オートクレーブ処理した
病原体を添加しないバーミキュライト/DYブロスの混合
物中で調製された。この真菌培養物をグリオクラディウ
ムBと呼ぶ。グリオクラディウムA及びグリオクラディ
ウムBをそれぞれ病原体−感染土壌と混合した。使用さ
れた生物的防除剤のだいたいの量は、1種子当たり10
5 胎芽であった。36個の綿の種子がグリオクラディウ
ムA及びグリオクラディウムB土壌混合物の両者に植え
つけられ、発芽させられた。表1に示されるように、2
9日後、グリオクラディウムA土壌に植えつけられた種
子の8%が生存した。グリオクラディウムB土壌に植え
つけられた種子は全く生存する苗木を作らなかった。
【0034】同様の試験がトリコデルマ種で実施され
た。トリコデルマの3種の株(Th84、ATCC24
274、及びATCC32247)をバーミキュライト
/DYブロス培養液中で一緒に生育させる。オートクレー
ブ処理された病原体を、グリオクラディウムA培養物中
にしたのと同じ方法で、トリコデルマAバーミキュライ
ト培養物に添加した。トリコデルマB培養物にはオート
クレーブ処理した病原体を添加しなかった。トリコデル
マA及びB培養物は、別々に病原体−感染土壌と混合し
た。36個の綿の種子はそれぞれの土壌混合物に植えつ
けられた。
た。トリコデルマの3種の株(Th84、ATCC24
274、及びATCC32247)をバーミキュライト
/DYブロス培養液中で一緒に生育させる。オートクレー
ブ処理された病原体を、グリオクラディウムA培養物中
にしたのと同じ方法で、トリコデルマAバーミキュライ
ト培養物に添加した。トリコデルマB培養物にはオート
クレーブ処理した病原体を添加しなかった。トリコデル
マA及びB培養物は、別々に病原体−感染土壌と混合し
た。36個の綿の種子はそれぞれの土壌混合物に植えつ
けられた。
【0035】表1に示されるように、トリコデルマAが
混合された土壌で生育された種子の19%が29日後生
存した。トリコデルマB土壌に植えつけられた種子はま
ったく生存しなかった。実施例1の結果を要約すると、
強化されたグリオクラディウム ビレンス培養物が含浸
した土壌に植えつけられた種子の8%が生存した。強化
されたトリコデルマ培養物が含浸した土壌に植えつけら
れた種子の19%が生存した。両方の生存率は、生物的
防除剤のない土壌または非誘導(noninduced) 生物的防
除剤を有する土壌で生育させた種子の生存率以上であっ
た。
混合された土壌で生育された種子の19%が29日後生
存した。トリコデルマB土壌に植えつけられた種子はま
ったく生存しなかった。実施例1の結果を要約すると、
強化されたグリオクラディウム ビレンス培養物が含浸
した土壌に植えつけられた種子の8%が生存した。強化
されたトリコデルマ培養物が含浸した土壌に植えつけら
れた種子の19%が生存した。両方の生存率は、生物的
防除剤のない土壌または非誘導(noninduced) 生物的防
除剤を有する土壌で生育させた種子の生存率以上であっ
た。
【0036】 表1処理 苗木の生存率(%) 14 16 19 23 26 29 (植えつけ後の日数) 対照 8 11 11 3 0 0 グリオクラディウムA 11 11 11 11 8 8 グリオクラディウムB 0 0 0 0 0 0 トリコデルマA 31 31 22 17 19 19 トリコデルマB 8 8 8 6 0 0 実施例2土壌発生性及び種子発生性病原体によって起こる綿の真
菌症の生物的防除剤 実施例2(a)及び2(b)は、未知の土壌発生性及び
種子発生性病原体に対する誘導された生物的防除剤の有
効性を試験した。実施例2における生育条件及び生物的
防除剤の調製は、実施例2で使用される植えつけ土壌が
病原体と混合されていないこと以外は実施例1と同じで
ある。病害力は自然の、種子伝染性の病原体である。表
2にはその結果を記載する。
菌症の生物的防除剤 実施例2(a)及び2(b)は、未知の土壌発生性及び
種子発生性病原体に対する誘導された生物的防除剤の有
効性を試験した。実施例2における生育条件及び生物的
防除剤の調製は、実施例2で使用される植えつけ土壌が
病原体と混合されていないこと以外は実施例1と同じで
ある。病害力は自然の、種子伝染性の病原体である。表
2にはその結果を記載する。
【0037】実施例2(a)においては、グリオクラデ
ィウムA及びB培養物を土壌と混合する。36個の綿の
種子がそれぞれの混合物と生物的防除剤を付加していな
い対照混合物に植えつけられた。14日後、発芽した苗
木を数えた。生存する苗木は全体で54日間の間に多様
な日数間隔で数えられた。実施例2(b)は実施例2
(a)の繰り返しである。実施例2(b)においては、
苗木は全体で40日間の間試験された。
ィウムA及びB培養物を土壌と混合する。36個の綿の
種子がそれぞれの混合物と生物的防除剤を付加していな
い対照混合物に植えつけられた。14日後、発芽した苗
木を数えた。生存する苗木は全体で54日間の間に多様
な日数間隔で数えられた。実施例2(b)は実施例2
(a)の繰り返しである。実施例2(b)においては、
苗木は全体で40日間の間試験された。
【0038】表2が示しているように、実施例2(a)
及び実施例2(b)の両者において、グリオクラディウ
ムBまたは対照土壌よりも、強化された生物的防除剤を
含有するグリオクラディウムA中でより多くの苗木が生
存した。 表2(a)処理 苗木の生存率(%) 14 16 19 23 29 55 (植えつけ後の日数) 対照 64 69 72 75 72 61グリオクラディウム A 89 92 92 92 86 81グリオクラディウム B 75 89 92 88 78 72 表2(b)処理 苗木の生存率(%) 14 18 26 40 (植えつけ後の日数) 対照 81 81 78 69 グリオクラディウム A 94 94 94 94 グリオクラディウム B 86 86 83 83 実施例3野外条件下でのラカッセイ真菌症の生物的防除剤 実施例3では、野外条件下における強化された生物的防
除剤を試験した。その試験は、アラバマ州ヘッドランド
(Headland) の農業用地で約5か月(4月から9月)の
生育期の間、実施された。その試験面積はラッカセイの
種子が46列蒔かれた40フィート区画であった。
及び実施例2(b)の両者において、グリオクラディウ
ムBまたは対照土壌よりも、強化された生物的防除剤を
含有するグリオクラディウムA中でより多くの苗木が生
存した。 表2(a)処理 苗木の生存率(%) 14 16 19 23 29 55 (植えつけ後の日数) 対照 64 69 72 75 72 61グリオクラディウム A 89 92 92 92 86 81グリオクラディウム B 75 89 92 88 78 72 表2(b)処理 苗木の生存率(%) 14 18 26 40 (植えつけ後の日数) 対照 81 81 78 69 グリオクラディウム A 94 94 94 94 グリオクラディウム B 86 86 83 83 実施例3野外条件下でのラカッセイ真菌症の生物的防除剤 実施例3では、野外条件下における強化された生物的防
除剤を試験した。その試験は、アラバマ州ヘッドランド
(Headland) の農業用地で約5か月(4月から9月)の
生育期の間、実施された。その試験面積はラッカセイの
種子が46列蒔かれた40フィート区画であった。
【0039】実施例1及び2のように、生物的防除用真
菌をバーミキュライト及びDYブロス混合物の中で生育さ
せ、オートクレーブ処理した病原体、ピティウム ウル
ティマム及びリゾクトニア ソラニとともに、またはな
しで調製した。この例では、トリコデルマが試験される
基になる生物的防除剤であった。ラッカセイの種子を、
生物的防除剤を有しない土壌、強化された生物的防除剤
を有する土壌(トリコデルマA)または非強化生物的防
除剤を有する土壌(トリコデルマB)中のいずれかに植
えつけた。バーミキュライト培養物を、3ポンド/エー
カーで殺虫剤ホッパーを有する播き溝に適用した。生育
期の最後に、強化された生物的防除剤及び非強化生物的
防除剤を含む溝中に生存する植物の数を、対照の溝中に
生存する植物の数と比較した。
菌をバーミキュライト及びDYブロス混合物の中で生育さ
せ、オートクレーブ処理した病原体、ピティウム ウル
ティマム及びリゾクトニア ソラニとともに、またはな
しで調製した。この例では、トリコデルマが試験される
基になる生物的防除剤であった。ラッカセイの種子を、
生物的防除剤を有しない土壌、強化された生物的防除剤
を有する土壌(トリコデルマA)または非強化生物的防
除剤を有する土壌(トリコデルマB)中のいずれかに植
えつけた。バーミキュライト培養物を、3ポンド/エー
カーで殺虫剤ホッパーを有する播き溝に適用した。生育
期の最後に、強化された生物的防除剤及び非強化生物的
防除剤を含む溝中に生存する植物の数を、対照の溝中に
生存する植物の数と比較した。
【0040】表3には、対照での植物の生存と比較した
場合の生存の結果をパーセンテージとして挙げた。対照
の溝中に生存する植物よりも、強化された生物的防除剤
を有する溝中で生存する植物は12.6%多かった。対照
の溝中に生存する植物よりも、非強化生物的防除剤を含
む溝中に生存する植物は2.9%少なかった。 表3処理 疾病の防除(%)トリコデルマ A 12.6トリコデルマ B −2.9 実施例4野外条件下でのラカッセイ真菌症の生物的防除剤 実施例4では、野外条件下での強化された及び非強化生
物的防除剤を、殺真菌剤で処理したラッカセイの種子に
関して試験した。この試験は、アラバマ州ヘッドランド
(Headland) の農業用地で約5か月(4月から9月)の
生育期の間、なされた。ラッカセイの種子を、化学的殺
真菌剤であるカプタン−DCNA(60−20)(Captan
-DCNA)、4oz/cwtでラッカセイの種子を処理した。この
試験面積はラッカセイの種子が46列蒔かれた40フィ
ート区画であった。
場合の生存の結果をパーセンテージとして挙げた。対照
の溝中に生存する植物よりも、強化された生物的防除剤
を有する溝中で生存する植物は12.6%多かった。対照
の溝中に生存する植物よりも、非強化生物的防除剤を含
む溝中に生存する植物は2.9%少なかった。 表3処理 疾病の防除(%)トリコデルマ A 12.6トリコデルマ B −2.9 実施例4野外条件下でのラカッセイ真菌症の生物的防除剤 実施例4では、野外条件下での強化された及び非強化生
物的防除剤を、殺真菌剤で処理したラッカセイの種子に
関して試験した。この試験は、アラバマ州ヘッドランド
(Headland) の農業用地で約5か月(4月から9月)の
生育期の間、なされた。ラッカセイの種子を、化学的殺
真菌剤であるカプタン−DCNA(60−20)(Captan
-DCNA)、4oz/cwtでラッカセイの種子を処理した。この
試験面積はラッカセイの種子が46列蒔かれた40フィ
ート区画であった。
【0041】トリコデルマ及びグリオクラディウム ビ
レンスの培養物を前記の実施例のように、バーミキュラ
イト及びDYブロス混合物の中で分離して生育させた。真
菌培養物を、オートクレーブ処理した病原体であるピテ
ィウム ウルティマム及びリゾクトニア ソラニととも
に、またはなしで調製した。前のように、トリコデルマ
A及びグリオラディウムAは強化された真菌培養物であ
り、トリコデルマB及びグリオラディウムBはは非強化
培養物であった。実施例3のように、真菌培養物を3ポ
ンド/エーカーで殺虫剤ホッパーを有する播き溝に適用
した。
レンスの培養物を前記の実施例のように、バーミキュラ
イト及びDYブロス混合物の中で分離して生育させた。真
菌培養物を、オートクレーブ処理した病原体であるピテ
ィウム ウルティマム及びリゾクトニア ソラニととも
に、またはなしで調製した。前のように、トリコデルマ
A及びグリオラディウムAは強化された真菌培養物であ
り、トリコデルマB及びグリオラディウムBはは非強化
培養物であった。実施例3のように、真菌培養物を3ポ
ンド/エーカーで殺虫剤ホッパーを有する播き溝に適用
した。
【0042】生育期の最後に、生存する植物の数を数え
た。表4に示されるように、対照の土壌に生存する植物
よりも、強化されたトリコデルマを混合した土壌で生存
する植物のほうが10.8%多く、強化されたグリオラデ
ィウム ビレンを混合した土壌で生存する植物のほうが
10.2%多かった。強化されない生物的防除剤を混合し
た土壌で生存する植物よりも、強化された生物的防除剤
を混合した土壌で生存する植物のほうが多かった。
た。表4に示されるように、対照の土壌に生存する植物
よりも、強化されたトリコデルマを混合した土壌で生存
する植物のほうが10.8%多く、強化されたグリオラデ
ィウム ビレンを混合した土壌で生存する植物のほうが
10.2%多かった。強化されない生物的防除剤を混合し
た土壌で生存する植物よりも、強化された生物的防除剤
を混合した土壌で生存する植物のほうが多かった。
【0043】 表4処理 疾病の防除(%)トリコデルマ A 10.6トリコデルマ B −7.3グリオラディウム A 10.2グリオラディウム B 0.6 これらの結果は、生物的防除剤が、その生物的防除剤が
不活性化された病原体の存在とともに醗酵されるか、又
は不活性化された病原体の存在に暴露された場合に、病
原性真菌物質を防除するそれらの効力において強化され
ることを表している。これらの結果は、本明細書中で説
明されるように、多様な型の生物的防除用真菌及び病原
性真菌での効果を表しているので、この分野に通常の技
能を有する者には、この方法が他の別種の生物的防除剤
でも同等に有効であろうことが容易に理解される。
不活性化された病原体の存在とともに醗酵されるか、又
は不活性化された病原体の存在に暴露された場合に、病
原性真菌物質を防除するそれらの効力において強化され
ることを表している。これらの結果は、本明細書中で説
明されるように、多様な型の生物的防除用真菌及び病原
性真菌での効果を表しているので、この分野に通常の技
能を有する者には、この方法が他の別種の生物的防除剤
でも同等に有効であろうことが容易に理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マリー リン ベネット アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53589 ストートン ウェスト メイン ストリート 624 (72)発明者 ローリ エル グラハム アメリカ合衆国 ウィスコンシン州 53711 マディソン グレゴリー ストリ ート 2605
Claims (17)
- 【請求項1】 栽培植物を強化または真菌病原体から保
護するための方法であって、 (a)不活性化病原体の存在下において生物的防除能力
の強化が可能である生物的防除真菌の培養物を生育さ
せ; (b)該生物的防除真菌の生物的防除能力を強化するた
めに十分な量の不活性化病原体に該培養生物的防除真菌
をさらし;及び (c)強化された生物的防除真菌を保護されるべき栽培
植物に、該植物がその強化された真菌培養物の生物的防
除の有効な領域に存在するというような様態で導入する
ことを含む方法。 - 【請求項2】 不活性化病原体が標的病原体と同一であ
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 真菌種がバーミキュライトと栄養源との
混合物中で培養される、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 不活性化病原体がオートクレーブ処理さ
れる、請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 強化された真菌培養物が植付けの前に植
付け土壌中に混合される、請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 生物的防除真菌を不活性化病原体へさら
すことが、不活性化病原体の存在下での生物的防除真菌
の醗酵によってなされる、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 生物的防除真菌を不活性化病原体へさら
すことが、植物への適用の前に、生物的防除真菌の醗酵
物と不活性化病原体を混合することによってなされる、
請求項1記載の方法。 - 【請求項8】 導入工程(c)が強化された生物的防除
真菌を植物の種子へ被覆することによってなされる、請
求項1記載の方法。 - 【請求項9】 導入工程(c)が植物が栽培される土壌
へ強化された生物的防除真菌を適用することによってな
される、請求項1記載の方法。 - 【請求項10】 立枯れ病または根腐れから作物を保護
するための方法であって、 (a)根腐れから作物を保護することが可能な生物的防
除真菌の培養物を生育させ; (b)該生物的防除真菌の生物的防除能力を強化するた
めに十分な量の不活性化病原体に該生物的防除真菌をさ
らし;及び (c)強化された真菌及び保護されるべき植物の種子の
両者を土壌へ、その種子が強化された真菌培養物の有効
な領域に存在するように導入する方法。 - 【請求項11】 不活性化病原体が標的病原体と同一で
ある、請求項10記載の方法。 - 【請求項12】 不活性化病原体がピティウム ウルテ
ィマム(Pythium ultimum) 、リゾクトニア ソラニ(Rh
izoctonia solani) 及びそれらの混合物からなる群から
選ばれる、請求項10記載の方法。 - 【請求項13】 真菌培養がバーミキュライトと栄養源
との混合物中でなされる、請求項10記載の方法。 - 【請求項14】 不活性化病原体がオートクレーブ処理
される、請求項10記載の方法。 - 【請求項15】 強化された真菌培養物が植付け土壌へ
混合される、請求項10記載の方法。 - 【請求項16】 強化される真菌がトリコデルマ(Tric
hoderma)、グリオクラディウム ビレンス(Gliocladiu
m virens) 及びそれらの混合物からなる群から選ばれ
る、請求項10記載の方法。 - 【請求項17】 強化される真菌がトリコデルマ(Tric
hoderma)、グリオクラディウム ビレンス(Gliocladiu
m virens) 及びそれらの混合物からなる群から選ばれ
る、請求項12記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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US07/612,944 US5194258A (en) | 1990-11-13 | 1990-11-13 | Production of enhanced biocontrol agents |
US07/612944 | 1990-11-13 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05262614A true JPH05262614A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=24455239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3297122A Pending JPH05262614A (ja) | 1990-11-13 | 1991-11-13 | 生物的防除剤の製法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5194258A (ja) |
JP (1) | JPH05262614A (ja) |
CA (1) | CA2055424A1 (ja) |
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US5413783A (en) * | 1988-04-04 | 1995-05-09 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture | Inhibiting plant pathogens with an antagonistic microorganism(s) |
FI101631B1 (fi) * | 1994-09-30 | 1998-07-31 | Kemira Agro Oy | Cliocladium catenulatum -sienikannat kasvitautien biologiseen torjuntaan |
WO2000018241A1 (en) | 1998-09-30 | 2000-04-06 | Her Majesty The Queen In Right Of Agriculture Of Canada As Represented By The Minister Of Agriculture And Agri-Food Canada | Gliocladium roseum strains useful for the control of fungal pathogens in plants |
US6808917B1 (en) | 2001-02-02 | 2004-10-26 | Thomas D. Johnson | Controlling plant pathogens with fungal/bacterial anatagonist combinations |
ES2307870T3 (es) * | 2002-07-26 | 2008-12-01 | Mario Reyes Salinas | Composicion bactericida, bacteriostatica y fingicida que comprende dos o mas especies vivas de trichoderma. |
CA2729244C (en) | 2008-07-17 | 2018-03-27 | Bioworks, Inc. | Control of plant diseases and enhancing plant growth using a combination of a trichoderma virens species and a rhizosphere competent trichoderma harzianum species |
WO2010091337A1 (en) | 2009-02-06 | 2010-08-12 | Cornell University | Trichoderma strains that induce resistance to plant diseases and/or increase plant growth |
US9017442B2 (en) | 2012-04-20 | 2015-04-28 | Novozymes Bioag A/S | Use of synergistic microorganisms and nutrients to produce signals that facilitate the germination and plant root colonization of mycorrhizal fungi in phosphorus rich environments |
PE20210474A1 (es) * | 2017-09-28 | 2021-03-08 | Locus Agriculture Ip Co Llc | Produccion a gran escala de productos liquidos y solidos de trichoderma |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4438593A (en) * | 1977-03-30 | 1984-03-27 | Celanese Corporation | Anti-fungal performance in pelleted seeds through use of hydrophobes |
CS213659B1 (en) * | 1978-07-05 | 1982-04-09 | Dasa Vesely | Means for protection the sugar beet against the scarlet fever on the base of cospor mykroparazita pythium oligandrum |
US4489161A (en) * | 1982-10-25 | 1984-12-18 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture | Strain of Trichoderma viride to control fusarium wilt |
US5041290A (en) * | 1985-10-02 | 1991-08-20 | Ciba-Geigy Corporation | Method of protecting useful plants from diseases caused by soil-borne and seed-borne pathogens by treating seeds with cultures of microorganisms |
CA1316859C (en) * | 1985-12-06 | 1993-04-27 | Dennis E. Mccabe | Production of microbial field crop inoculants |
US4877738A (en) * | 1986-07-25 | 1989-10-31 | Wisconsin Alumni Research Foundation | Biological control of damping off and root rot and inoculum preparation therefor |
US4828600A (en) * | 1987-07-29 | 1989-05-09 | Cetus Corporation | Biological inoculant for corn |
-
1990
- 1990-11-13 US US07/612,944 patent/US5194258A/en not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-11-13 JP JP3297122A patent/JPH05262614A/ja active Pending
- 1991-11-13 CA CA002055424A patent/CA2055424A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5194258A (en) | 1993-03-16 |
CA2055424A1 (en) | 1992-05-14 |
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