JPH05261585A - 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置 - Google Patents

金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置

Info

Publication number
JPH05261585A
JPH05261585A JP4063701A JP6370192A JPH05261585A JP H05261585 A JPH05261585 A JP H05261585A JP 4063701 A JP4063701 A JP 4063701A JP 6370192 A JP6370192 A JP 6370192A JP H05261585 A JPH05261585 A JP H05261585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
metal member
powder
welding powder
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4063701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2509125B2 (ja
Inventor
Atsushi Niinuma
淳 新沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP4063701A priority Critical patent/JP2509125B2/ja
Priority to TW084216013U priority patent/TW295886U/zh
Priority to US08/029,240 priority patent/US5378867A/en
Priority to EP93301900A priority patent/EP0561571B1/en
Priority to DE69306285T priority patent/DE69306285T2/de
Priority to ES93301900T priority patent/ES2097444T3/es
Priority to SG1996008717A priority patent/SG48287A1/en
Priority to DE93301900T priority patent/DE561571T1/de
Priority to KR1019930004080A priority patent/KR960010510B1/ko
Publication of JPH05261585A publication Critical patent/JPH05261585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2509125B2 publication Critical patent/JP2509125B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Generation Of Surge Voltage And Current (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂成形用金型をはじめとする各種の金
属部材の比較的微細なつぶれやキズ、寸法補正などの溶
接補修方法と、溶接方法、及び溶接装置を提供する。 【構成】 金属部材1に2次電極2を接続し、該金属部
材1の補修箇所3の上に微粒粉末状の溶接パウダー4を
適量載せ、1次電極5を前記溶接パウダー4に局部的に
押し付けて300〜1500アンペア程度の大電流をお
よそ1/1000〜4/1000秒程度の短時間内にパ
ルス状に通電して金属部材1に点状のナゲット6を形成
する。補修箇所3に点状又は線状又は面状の肉盛り溶接
を行ない、しかる後に前記肉盛り溶接部分6を研磨して
仕上げる。 【効果】 溶接補修金属の溶接力が強く耐久性があり剥
離しない。そして、金属部材1に近い耐久性のある合金
の溶接ができるので、修復状態が完全である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合成樹脂成形用金
型、ゴム成形用金型、ダイカスト金型、ガラス金型をは
じめとする各種の金属製品(以下、これを金属部材と総
称する)の比較的微細なつぶれやキズ、寸法補正などの
補修(及び補正を含む。以下同じ)に実施される溶接補
修方法と、前記補修方法に実施される溶接方法、及び前
記方法の実施に使用される溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、金型を金型工場で新規に製作
する過程では、次のような問題が日常的に生じている。 a)フライス盤などのNC加工機械による切削加工時の
入力ミスや、手送りによるうっかりミスによるエンドミ
ルやドリルの食い込み(削り過ぎ)。
【0003】b)放電加工機による加工の入力ミスによ
る食い込み(削り過ぎ)。 c)放電加工機の2次放電(アーク放電)による損傷、
食い込み。 d)ヤスリなどの手加工による削り過ぎ。 e)作業の煩雑さ、忙しさ、未熟さから生ずる不注意で
ハンマー、工具などを落としたり当てたりした打ち痕、
凹み、キズ。
【0004】f)テスト成形による製品見極めの際の樹
脂厚の変更又はバリ止めのための肉盛りの必要性。 g)改造又は設計変更により内隅角をR状に修正する肉
盛り。 h)改造又は設計変更による寸法変更。 前記の合成樹脂成形用金型、ゴム成形用金型、ダイ
カスト金型、ガラス金型による成形現場、鋳造現場で
は、次のような問題が多く発生している。
【0005】a)パーティングラインに樹脂が入り込
み、何10回、何百回と成形している間にパーティング
ラインに凹みができる。 b)成形中にキャビティ、コア、コアピン、食い切り部
などにカジリ傷、摩耗が生ずる。また、不注意による工
具の当たり傷も発生する。 要するに現場では下記のような金属部材の比較的微
細な補修、補正の必要性が多く発生している。
【0006】a)金型のパーティングラインの摩耗、ダ
レ、つぶれの補修。 b)三頂点の角の摩耗、ダレ、つぶれの補修。 c)エッジ部の角ダレ、つぶれの補修。 d)スライド部のカジリ傷の補修。 e)ピンホールの補修。
【0007】f)アルゴン溶接後の二次引け、アンダー
カット、クラック、ブローホール、ピットの補修。 g)内角(隅角)が設計変更でRになった時の補修。 h)コアピンのカジリキズ、先端の欠け、寸法足しの補
修。 i)エジェクターピンの底上げ、先端の寸法足しの補
修。
【0008】j)ゴム金型のくい切り、ブロー金型のく
い切り、打込みピンのキズの補修。 k)くい切り、押し切り、突き合せ部分の補修。 l)板厚が薄い立上がりコアの欠けの補修。 m)先端がシャープな刃物状金型部分の補修。 合成樹脂成形用金型、ゴム成形用金型、ダイカスト
金型、ガラス金型などは、各々の分野において工業製品
の大量生産、高品質化、均質化、コストダウンの中心的
役割を果している。一方、こうした金型の製作には高価
な工作機械と専門のオペレーターが必要とされ、最後の
仕上げ工程には、熟練工の手磨き工程があり、人手が多
くかかり、多額のコストと製作日数が必要で、金型価格
は安いもので100万円、大型金型や精密金型は500
0万円するのものもざらにある。金型による成形品を使
用する例えば自動車の製造ラインは計画通り稼働させな
ければならず、もし製造ラインを止めたときは巨額のペ
ナルティを覚悟しなければならない。従って、上記の
如き原因でせっかく製作した金型が台無しになったり、
上記のような原因で金型が使えなくなったりすること
は、当業界では経済的な面、及び生産上の面で大変な打
撃であり、金型の補修による再生使用の重要性はすこぶ
る大きく長年の宿願になっている。 従来の金型補修方法としては、比較的大きな補修に
はアルゴン溶接(アルゴンTIG溶接肉盛)が採用され
ている。その他の方法として、銀ロー付肉盛りによる補
修方法、メッキ肉盛りによる補修方法、たたき出しによ
る補修方法、入子による補修方法などが多様に実施され
ている。しかし、各々の方法に一長一短があるし、特に
微細な補修はお手あげ状態になっている。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】(1) 従来、比較
的大きい食い込み(削り過ぎ)や改造又は設計変更は、
アルゴン溶接で補修を一般的に行なっている。しかし、
このアルゴン溶接の後に次の如きやっかいな問題が起こ
る。それは第一に、アルゴン溶接のアーク温度が600
0℃〜8000℃と高いため、溶融池の溶接金属が収縮
すると、熱影響部と溶接金属の境界、即ちボンド周辺が
凹状態になる、所謂“引け”の問題である。“引け”の
サイズはまちまちだが、普通は幅1mm〜4mm、深さ
1/100mmから5/100mmくらいである。ま
た、溶融池に金型材料自体からガスが発生したり、アル
ゴンガス、空気などが封じ込められて溶接金属中にブロ
ホール、ピットができ易い。金型に余熱を加えると金型
が変形、変色する問題もある。その他、アンダーカット
もよく発生して問題となる。更に、アルゴントーチが邪
魔になって狭部の溶接が不可能となり、特に内角(内
隅)の肉盛り溶接は極めて困難である。コアピンの先端
やキズを溶接すると、熱の影響でコアピン全体が曲がる
ほか、肉盛り溶接に関係のない近くの金型部分、コア、
コアピンなども曲がったり変色する。変色のあとに磨き
工程を行なっても、プラスチック製品に金属の組織変化
の模様が付き、成形品の見た目の悪さによる商品価値の
低下が欠点とされている。その上、アルゴン溶接は熟練
した溶接技術者でないと溶接が困難であるとか、コアピ
ンのような小さい金型部分、パーティングラインなどの
微細稜線が高熱のために溶損されるとか、高温のため微
細溶接では熱影響部や二番がもろくなるとか、溶接の余
肉が大きいので仕上げが大変である等々の問題点が多く
挙げられている。 (2) 銀ロー付肉盛りによる補修方法は、比較的簡単
で誰でもできるほか、溶着性はよいという特長がある。
しかし、金型材料を溶着できないこと、銀ローが軟らか
いので、すぐ当たりキズができること、耐久性がないこ
と、金型全体をガスで温めるので金型が変形、変色して
困るほか、再溶着のときロー付全体が溶けるという問題
点がある。 (3) メッキ肉盛りによる補修方法は、大面積の補修
に適する。しかし、メッキ時間が極めて長く非現実的で
あること、金型材料はメッキできないこと、溶着力は弱
くすぐ剥離すること、メッキ液によって金型が腐食した
り人体に危険を与える等々の問題点がある。 (4) たたき出しによる補修方法は、タガネによって
金型をたたき出しパーティングラインなどを補正する方
法で、昔から行われている。この方法は初期の段階では
有効である。しかし、再たたき出しができないこと、硬
い材料や焼入れ材料の加工ができないこと、加工できる
場所が限定されること、きわめて職人芸に依存するこ
と、タガネの当たったところが肉薄となり耐久性がない
こと、等々が問題点である。 (5) 入子による補修方法は、入子自体が金型材料の
ため信頼性があるし、強度を必要とする場合、材料を変
更できるという特長がある。しかし、補修に時間がかか
ること、キャビティ(従って製品の表面)にキズがつい
たとき、入子の境界線が表面にでるので使用できないこ
と、等々が問題点である。
【0010】従って、本発明の目的は、下記イ)〜ヲ)
の条件を満たす金属部材の補修方法とその方法の実施に
使用する溶接方法及び溶接装置を提供することである。 イ) 溶接力が強く耐久性があり剥離しない溶接補修を
行なえる。 ロ) 金属部材と同じかそれに近い耐久性のある溶接補
修ができる。 ハ) 金属部材の溶接部近くに熱による悪影響が発生し
ない。 ニ) 溶接補修箇所にブローホール、ピット、アンダー
カット、引けが発生せず、変色も生じない。 ホ) 金属部材の腐食や変色がなく、人体に安全であ
る。 ヘ) 比較的短時間に溶接を始められる。 ト) 金属部材を溶損しない。 チ) 余分な溶接金属(余肉)が少なく仕上げが簡単
で、手仕上げもできる。 リ) 溶接の段取りが簡単ですぐ溶接作業ができる。 ヌ) 溶接に熟練を必要とせず、誰でも簡単に溶接でき
る。 ル) 余熱工程のような、熟練者のみできるようなノウ
ハウを必要としない。 ヲ) キャビティ(製品の表面)も溶接補修でき、跡を
残さない。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の課題
を解決するための手段として、この発明に係る金属部材
の溶接補修方法は、図面に実施例を示したとおり、金属
部材1に2次電極2を接続し、該金属部材1の補修箇所
3の上に微粒粉末状の溶接パウダー4を適量載せ、1次
電極5を前記溶接パウダー4に局部的に押し付けて30
0〜1500アンペア程度の大電流をおよそ1/100
0〜4/1000秒程度の短時間内にパルス状に通電し
て金属部材1に点状のナゲット6を形成すると共に、こ
のナゲット6を多数連続させることによって補修箇所3
に必要な範囲にわたり必要な厚さの点状又は線状又は面
状の肉盛り溶接を行ない、しかる後に前記肉盛り溶接部
分6を研磨して仕上げることを特徴とする。
【0012】上記の溶接補修方法を実施するための溶接
方法は、第一に、金属部材1に2次電極2を接続し、該
金属部材1の上に微粒粉末状の溶接パウダー4を適量載
せ、1次電極5を前記溶接パウダー4に局部的に押し付
けて300〜1500アンペア程度の大電流をおよそ1
/1000〜4/1000秒程度の短時間内にパルス状
に通電して金属部材1に点状のナゲット6を形成するこ
と、第二に、前記金属部材1上のナゲット6を多数連続
させ又は重複させることによって必要な範囲にわたり必
要な厚さの点状又は線状又は面状の肉盛り溶接を行なう
こと、第三に、磁石片7を使用して前記金属部材1上の
溶接パウダー4を細く絞られた磁力線に沿って立ち上が
らせ、この立ち上がり状態の溶接パウダー4を1次電極
5で局部的に押しつけて溶接すること、をそれぞれ特徴
とする。
【0013】更に、上記の補修及び溶接方法の実施に使
用される溶接装置は、金属部材1に電気的に接続される
2次電極2と、金属部材1の補修箇所3の上に載せられ
た微粒粉末状の溶接パウダー4に局部的に押し付けるこ
とが可能な強度及び形状を持つ1次電極5と、前記1次
及び2次電極間に300〜1500アンペア程度の大電
流を1/1000〜4/1000秒程度の短時間内にパ
ルス状に通電する電源装置とから成ること、及び磁石片
7を利用すること、をそれぞれ特徴とする。
【0014】
【作用】金属部材1の上に載せた(盛った)溶接パウダ
ー4を1次電極5で局部的に圧接した状態で一瞬の大電
流が流れると、云わば小さな点状の導路を流れる大電流
の高密度な通電衝撃によってミクロ的に微細なスパーク
が発生し、同時に瞬間的に発生するジュール熱とによ
り、溶接パウダー4及び金属部材1の金属のうち前記1
次電極5が当接した箇所(ミクロ的に微細な導路)のみ
が溶融され、金属の原子間結合を伴なって金属部材1に
強く付着されたナゲット6(溶融凝固部=小さな肉盛溶
接部)が形成されるものと考えられる。換言すると、金
属部材1と溶接パウダー4に抵抗熱が一瞬に発生して溶
接パウダー4の金属が溶融点に達したとき、放電現象が
加わっているため溶融圧接の形で原子間結合のナゲット
6が形成されるとも考えられる。異種金属間の溶接がで
きる事実は、他に説明しがたい。いずれにしても1/1
000〜4/1000秒程度に短時間の1パルスの通電
で微細な点状(直径0.6〜1.0mm程度)のナゲッ
ト6が生成されるが、このとき発生した発熱は局部的に
は大変高温でも一瞬のものであり、かつ金属部材1の全
体から見た熱容量が無限とも云える程大きいことに対比
すれば、前記溶接点の発熱は無視できる程に微細なた
め、周辺部に熱影響は全く発生しないし、金属部材1の
変色も発生しない。
【0015】かくして、1次電極5の加圧溶融点の下に
直径0.6mmから1.0mm、厚さ0.1mmから
0.2mmの溶接金属(ナゲット6)が形成される。こ
の小さいナゲット6(溶接金属)を連続させ又は複数層
に重複させることによって所望範囲に所望厚さの肉盛り
溶接が出来る。従って、溶接後、その溶接部分6の余肉
を削り取り、研磨して仕上げると、金属部材1のキズな
どは元通りの状態に修復される訳である。
【0016】ところで、金属部材1が磁性体で、その補
修箇所3の上に載せた溶接パウダー4も磁性体である場
合、これらに外部から磁石片7を近づけると、金属部材
1及び溶接パウダー4は磁気誘導によって磁気を帯び、
微粒粉末状の溶接パウダー4は金属部材1の表面から磁
石片7に至る磁力線に沿って立ち上がる現象を呈する。
従って、特に三頂点の角のダレ又は稜線の補修などの場
合は、前記磁石片7の1極(N極又はS極)を先線状に
尖らせて近づけると、前記角部又は稜線(の角)に沿っ
て溶接パウダー4の立ち上がりを発生させられ、その溶
接パウダー4の立ち上がりを1次電極5で局部的に押え
付けることで効率のよい溶接とナゲット6の形成又はナ
ゲット6の連続性や重複が達成される。
【0017】
【実施例】次に、図示した本発明の実施例を説明する。
まず、図1A〜Cは、金属部材1の三頂点の角の摩耗、
ダレ又はつぶれによる補修箇所3(図1A)を補修する
工程を示したもので、図1Bのように補修箇所3の修復
に必要な範囲にわたり必要充分な大きさの団子状をなす
肉盛り溶接を行ない、しかる後に前記の肉盛り溶接部分
6の余肉をきさげ等の工具を使用して削り落とし、グラ
インダー又はやすり等で研磨して仕上げることにより三
頂点の角11(図1C)を元通りに修復させられるので
ある。
【0018】図2は前記三頂点の角の肉盛り溶接の要領
を鳥瞰図的に示し、図3A〜Dは同肉盛り溶接における
1次電極5の動き、使い方を工程順に示している。前記
三頂点の角の補修には、図示した丸棒の1次電極5が使
用上好適である。微粒粉末状の溶接パウダー4を、図2
に示したように補修箇所3の上に適量載せる(盛る)。
この溶接パウダー4及び金属部材1の角部に対し約45
°の方向に先細状に尖らせた磁石片7の1極(S極)を
近づける。すると溶接パウダー4は溶接部材1の角部の
上に立ち上がる形に集中するので、1次電極5を図3A
〜Dに示した如く磁石片7と金属部材1との間へ挿入し
上下左右に転がしつつ動かして溶接パウダー4を局部的
(点状)に押え付けた状態で点状の溶接をくり返し行な
い、点状のナゲット6を多数連続的かつ多層に重複させ
ることによって肉盛り溶接が行なわれる。肉盛り溶接の
厚さが不足するときは、溶接パウダー4を適量追加して
載せ、前記と同様に磁石片7を利用して溶接パウダー4
を立ち上がらせつつ1次電極5を溶接パウダー4へ押し
付け、ナゲット6を多層に重複させるやり方で溶接をつ
づける。
【0019】前記肉盛り溶接の原理図を図4A、Bに示
した。図4Aは先細状に尖った1次電極5を使用して金
属部材1の平面上に肉盛り溶接する場合である。1次電
極5の先端は電流密度を高めるため、及び金属部材1の
上に載せた溶接パウダー4を局部的に押して微細に局限
された電流導路を形成するため、尖端が半径0.2〜
0.5mmぐらいの細丸形状(およそボールペンの先端ぐ
らいのイメージ)に形成されている。1次電極5は、例
えば銀・タングステン合金(あるいは真鍮も可)により
直径3mm又は5mmぐらい、長さは50mm位の丸棒状に製
作されている。1次電極5の材質として、銅は金属部材
1に付着し溶着する性質があって好ましくない。1次電
極5もナゲット6に合金化するから、合金に不具合な材
質は不可である。図示の1次電極5は手動用のものであ
り、これは図5に示したように、硬質ゴム等の絶縁材料
で作られた電極ホルダ8の先端に差し込み、止めネジ9
で固定して使用される。1次電極5の前記した先端形状
は、使用の前に、又は使用の途中でもグラインダ、やす
り等により研摩し、使い易い形状を作って使用される。
この1次電極5に電源装置の1次側が例えば図5のよう
にコード10の形式で電極ホルダ8を介して接続され
る。電源装置の2次側から配線された2次電極2は、金
属部材1へ貼り付けたり、金属部材1の下に敷き込んだ
りして金属部材1と電気的に接続される。溶接パウダー
4の材質は、金属部材1の材質との関係で変化するが、
金属部材1が鉄鋼材料である場合は鉄・ニッケル合金に
よるパウダーが溶接性も良く好適に使用される。金属部
材1が鉄鋼又はステンレス鋼である場合には、ステンレ
ス鋼で作った溶接パウダー4を好適に使用することもで
きる。但し、ステンレス鋼は磁性がないため磁石片7の
使用は不可である。これら金属パウダー4の材料は安価
に市販されている。溶接パウダー4は、前記のような材
料の造粒、造粉加工により、粒度を150〜320メッ
シュぐらいに加工して使用される。溶接パウダー4は、
粒度が小さい程電流値が低くて良く、溶接性も良好であ
る。しかし、ナゲット6の厚みを得がたいという問題も
あり、粒度200メッシュぐらいが電流値と溶接性の観
点から実用上妥当と考えられている。金属部材1の用途
は問わない。金属部材1の材質は、導電性であっても、
銅、アルミニウムは溶接不可である。ベリウム、銅合
金、アルミニウム合金、鉄鋼、ステンレス鋼などは良好
な母材とされる。金属部材1が非磁性のステンレス鋼で
あるときは、磁石片7を使用できないことは勿論であ
る。表面を窒化処理された鉄鋼材、あるいは超硬合金へ
超硬合金の溶接パウダーを溶接できることも確認されて
いる。金属部材1の溶接箇所は、事前に金属油、不純物
などを除去する前処理を行なう。
【0020】上述した1次及び2次電極5、2に通電す
る電源装置は、図4Aに示したとおり、家庭用のAC1
00Vを電源とし、電源スイッチ13を入れると溶接可
能状態となる。溶接作業者が足踏みスイッチ12を1回
踏む度に1通電(1パルス)の溶接が行なわれる。溶接
電圧の大きさは、電圧調整器(SL−1)14によりA
C0V〜10Vぐらいの範囲で調整が行なわれる。足踏
みスイッチ12を1回踏む(スイッチオンする)と、ソ
リッド・ステート・リレー(SSR)15の動作により
コンデンサC1 、C2 、C3 、C4 に充電が行なわれ
る。つづいてサイリスター(SCR)16により放電が
行なわれ、トランス(T1 )17の2次側に低圧、大電
流(300A〜1500A)が流れ、これが1次電極5
から2次電極2へと一瞬に流れて溶接が行なわれる。こ
のとき1次電極5へパルス状に一瞬に流れる電流波形
は、図4A中に併記したとおりで、通電時間(1/10
00〜4/1000)と電流値(300A〜1500
A)とは反比例の関係になる。足踏みスイッチ12を踏
みつづけると、前記の充電と放電の動作が間欠的に行な
われ、連続溶接ができる。その間欠動作の周期は、タイ
マー(R4 )18により0.3秒〜1.5秒の範囲で調
整される。図4A中の符号19はこの電源装置の制御・
表示部である。この電源装置は軽量小形の携帯式として
製作されている。金属部材1の溶接補修を手で行なうと
きは、1次電極5を図5のように電極ホルダ8に装着
し、そのコード10をソケット20で電源装置に接続す
る。金属部材1の補修箇所3の上に溶接パウダー4を適
量載せ、電極ホルダ8を手に握って1次電極5の尖端を
溶接パウダー4に強く押し付け、電源装置7の足踏みス
イッチ12をスイッチオンして300A〜1000Aの
大電流をパルス状に通電して点状のナゲットを金属部材
1上に形成する。あるいは1次電極5を前記ナゲットの
直径相当のピッチずつ前進させナゲットを多数連続させ
又は多層に重複させることにより、補修箇所に必要な範
囲にわたり必要な厚さの点状又は線状又は面状の肉盛り
溶接を行なうことができる。溶接作業を機械化するとき
は、1次電極5をロボットハンド等に装着し、電源装置
に併設したオートスイッチを使用する。図4Bは1次電
極5に先端が平らな丸棒電極を使用し、その先端角部を
点状に溶接パウダー4の上に押し付けて溶接を行なう場
合を示している。この1次電極5の先端角部は半径が
0.2〜0.5mm程度の丸角に形成されている。
【0021】図6は金属部材1の稜線の溶接補修をする
場合を示している。微粒粉末状の溶接パウダー4は金属
部材1の補修すべき稜線に沿って適量載せ、丸棒による
1次電極5を稜線方向へ転がしながら溶接作業を進め
る。このときの1次電極5の動きを横(側面方向)から
見た動作状態と角度及び磁石片7の配置を図7B〜Dに
示している。溶接パウダー4は、磁石片7によって金属
部材1の稜線から立ち上がる形となり、こうして立ち上
がり形態を作った溶接パウダー4に1次電極5を押し付
け、図7B〜Dのように動かして稜線に沿って線状の肉
盛り溶接が行なわれる。その後、前記肉盛り溶接部分6
の余肉を削り落とし、研磨、仕上げ加工により金属部材
1の稜線が元通りの状態に補修される。
【0022】図8は金属部材1に発生したVキズやピン
ホールの如き小さな補修箇所3の溶接補修の要領を示し
ている。即ち、小さなピンホールの上へ溶接パウダー4
を盛り、その上へ1次電極5を強く押し付けて通電し溶
接を行なう、1回の溶接で盛り肉の厚さが不足するとき
は溶接パウダー4をさらに盛り、数回の重複する溶接を
行なう。最後にナゲットの団子をハンマーで叩き金属組
織を密にし、その余肉を削り落とし、研磨、仕上げを行
なうことは前記実施例と同じであり、鏡面の補修も可能
である。
【0023】図9は金属部材1の内角のR加工のための
溶接補修の要領を示している。溶接パウダー4は内角の
上に適量盛る。1次電極5は先端を尖らせて前記溶接パ
ウダー4に強く押し付けて溶接を行なう。図10は金属
部材1に往々生ずる細巾の立上り部の寸法足し補修を行
なう場合について示している。立上りの上面に溶接パウ
ダー4を適量載せ、これを磁石片7を使用して立ち上が
り状態とし、丸太電極5を転がして溶接を行なう。溶接
後に余肉を削り落とし研磨、仕上げにより補修を完成す
ることは上記の各実施例と同じである。
【0024】
【本発明が奏する効果】本発明に係る金属部材の溶接補
修方法と溶接方法及び溶接装置によれば、次の効果を奏
する。溶接パウダー4に不純物がないため溶接補修金属
の溶接力が強く、耐久性があり、剥離しない。そして、
金属部材1に近い耐久性のある合金の溶接ができるの
で、金属部材の修復状態が完全である。
【0025】微細な点状の溶接のため、金属部材1に熱
が全て吸収され、溶接部近くに熱による悪影響が発生し
ない。同様に、溶接補修箇所にブローホール、ピット、
アンダーカット、引けが発生しないし、変色も起こさな
い。薬品類を使用しない方法なので、金属部材1の腐食
や変色がなく、人体に安全である。また、溶接部が小さ
いので比較的短時間に溶接できる。
【0026】余計な溶接金属(余肉)が少なく小さい溶
接なので、後の研磨、仕上げ作業が容易であり、簡単に
手仕上げもできる。不純物のない溶接パウダーを使用す
るため溶接の作業性が良く、溶接の段取りが簡単ですぐ
溶接作業をを始められ、しかも溶接に熟練を必要とせ
ず、誰でも簡単に溶接できる。例えば、金属部材1を余
熱する工程など熟練者のみできるようなノウハウを必要
としない。
【0027】以上の結果、高価な、又は生産工程上不可
欠の種々な金属部材1に発生する種々な原因の微細な瑕
疵を速やかに補修して同金属部材1の再生使用が可能と
なるから、産業界の経済性の向上と円滑な日常業務遂行
に大きく寄与するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜Cは角のダレ補修の要領を示した斜視図で
ある。
【図2】角のダレの溶接要領を示した斜視図である。
【図3】A〜Dは角のダレの溶接工程を示した平面図で
ある。
【図4】A,Bは溶接装置の原理図である。
【図5】1次電極の正面図である。
【図6】金属部材の稜線の溶接要領を示した斜視図であ
る。
【図7】A〜Dは稜線の溶接工程を示した正面図であ
る。
【図8】金属部材に発生したピンホールの溶接方法を示
した側面図である。
【図9】内角の溶接補修方法を示した正面図である。
【図10】立上がり部の溶接補修方法を示した正面図で
ある。
【符号の説明】
1 金属部材 2 2次電極 3 補修箇所 4 溶接パウダー 5 1次電極 6 ナゲット 7 磁石片
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】前記肉盛り溶接の原理図を図4及び図5
示した。図4は先細状に尖った1次電極5を使用して金
属部材1の平面上に肉盛り溶接する場合である。1次電
極5の先端は電流密度を高めるため、及び金属部材1の
上に載せた溶接パウダー4を局部的に押して微細に局限
された電流導路を形成するため、尖端が半径0.2〜
0.5mmぐらいの細丸形状(およそボールペンの先端ぐ
らいのイメージ)に形成されている。1次電極5は、例
えば銀・タングステン合金(あるいは真鍮も可)により
直径3mm又は5mmぐらい、長さは50mm位の丸棒状に製
作されている。1次電極5の材質として、銅は金属部材
1に付着し溶着する性質があって好ましくない。1次電
極5もナゲット6に合金化するから、合金に不具合な材
質は不可である。図示の1次電極5は手動用のものであ
り、これは図6に示したように、硬質ゴム等の絶縁材料
で作られた電極ホルダ8の先端に差し込み、止めネジ9
で固定して使用される。1次電極5の前記した先端形状
は、使用の前に、又は使用の途中でもグラインダ、やす
り等により研摩し、使い易い形状を作って使用される。
この1次電極5に電源装置の1次側が例えば図6のよう
にコード10の形式で電極ホルダ8を介して接続され
る。電源装置の2次側から配線された2次電極2は、金
属部材1へ貼り付けたり、金属部材1の下に敷き込んだ
りして金属部材1と電気的に接続される。溶接パウダー
4の材質は、金属部材1の材質との関係で変化するが、
金属部材1が鉄鋼材料である場合は鉄・ニッケル合金に
よるパウダーが溶接性も良く好適に使用される。金属部
材1が鉄鋼又はステンレス鋼である場合には、ステンレ
ス鋼で作った溶接パウダー4を好適に使用することもで
きる。但し、ステンレス鋼は磁性がないため磁石片7の
使用は不可である。これら金属パウダー4の材料は安価
に市販されている。溶接パウダー4は、前記のような材
料の造粒、造粉加工により、粒度を150〜320メッ
シュぐらいに加工して使用される。溶接パウダー4は、
粒度が小さい程電流値が低くて良く、溶接性も良好であ
る。しかし、ナゲット6の厚みを得がたいという問題も
あり、粒度200メッシュぐらいが電流値と溶接性の観
点から実用上妥当と考えられている。金属部材1の用途
は問わない。金属部材1の材質は、導電性であっても、
銅、アルミニウムは溶接不可である。ベリウム、銅合
金、アルミニウム合金、鉄鋼、ステンレス鋼などは良好
な母材とされる。金属部材1が非磁性のステンレス鋼で
あるときは、磁石片7を使用できないことは勿論であ
る。表面を窒化処理された鉄鋼材、あるいは超硬合金へ
超硬合金の溶接パウダーを溶接できることも確認されて
いる。金属部材1の溶接箇所は、事前に金属油、不純物
などを除去する前処理を行なう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】上述した1次及び2次電極5、2に通電す
る電源装置は、図4に示したとおり、家庭用のAC10
0Vを電源とし、電源スイッチ13を入れると溶接可能
状態となる。溶接作業者が足踏みスイッチ12を1回踏
む度に1通電(1パルス)の溶接が行なわれる。溶接電
圧の大きさは、電圧調整器(SL−1)14によりAC
0V〜10Vぐらいの範囲で調整が行なわれる。足踏み
スイッチ12を1回踏む(スイッチオンする)と、ソリ
ッド・ステート・リレー(SSR)15の動作によりコ
ンデンサC1 、C2 、C3 、C4 に充電が行なわれる。
つづいてサイリスター(SCR)16により放電が行な
われ、トランス(T1 )17の2次側に低圧、大電流
(300A〜1500A)が流れ、これが1次電極5か
ら2次電極2へと一瞬に流れて溶接が行なわれる。この
とき1次電極5へパルス状に一瞬に流れる電流波形は、
図4中に併記したとおりで、通電時間(1/1000〜
4/1000)と電流値(300A〜1500A)とは
反比例の関係になる。足踏みスイッチ12を踏みつづけ
ると、前記の充電と放電の動作が間欠的に行なわれ、連
続溶接ができる。その間欠動作の周期は、タイマー(R
4 )18により0.3秒〜1.5秒の範囲で調整され
る。図4中の符号19はこの電源装置の制御・表示部で
ある。この電源装置は軽量小形の携帯式として製作され
ている。金属部材1の溶接補修を手で行なうときは、1
次電極5を図6のように電極ホルダ8に装着し、そのコ
ード10をソケット20で電源装置に接続する。金属部
材1の補修箇所3の上に溶接パウダー4を適量載せ、電
極ホルダ8を手に握って1次電極5の尖端を溶接パウダ
ー4に強く押し付け、電源装置7の足踏みスイッチ12
をスイッチオンして300A〜1000Aの大電流をパ
ルス状に通電して点状のナゲットを金属部材1上に形成
する。あるいは1次電極5を前記ナゲットの直径相当の
ピッチずつ前進させナゲットを多数連続させ又は多層に
重複させることにより、補修箇所に必要な範囲にわたり
必要な厚さの点状又は線状又は面状の肉盛り溶接を行な
うことができる。溶接作業を機械化するときは、1次電
極5をロボットハンド等に装着し、電源装置に併設した
オートスイッチを使用する。図5は1次電極5に先端が
平らな丸棒電極を使用し、その先端角部を点状に溶接パ
ウダー4の上に押し付けて溶接を行なう場合を示してい
る。この1次電極5の先端角部は半径が0.2〜0.5
mm程度の丸角に形成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】図7は金属部材1の稜線の溶接補修をする
場合を示している。微粒粉末状の溶接パウダー4は金属
部材1の補修すべき稜線に沿って適量載せ、丸棒による
1次電極5を稜線方向へ転がしながら溶接作業を進め
る。このときの1次電極5の動きを横(側面方向)から
見た動作状態と角度及び磁石片7の配置を図8B〜D
示している。溶接パウダー4は、磁石片7によって金属
部材1の稜線から立ち上がる形となり、こうして立ち上
がり形態を作った溶接パウダー4に1次電極5を押し付
け、図8B〜Dのように動かして稜線に沿って線状の肉
盛り溶接が行なわれる。その後、前記肉盛り溶接部分6
の余肉を削り落とし、研磨、仕上げ加工により金属部材
1の稜線が元通りの状態に補修される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】図9は金属部材1に発生したVキズやピン
ホールの如き小さな補修箇所3の溶接補修の要領を示し
ている。即ち、小さなピンホールの上へ溶接パウダー4
を盛り、その上へ1次電極5を強く押し付けて通電し溶
接を行なう、1回の溶接で盛り肉の厚さが不足するとき
は溶接パウダー4をさらに盛り、数回の重複する溶接を
行なう。最後にナゲットの団子をハンマーで叩き金属組
織を密にし、その余肉を削り落とし、研磨、仕上げを行
なうことは前記実施例と同じであり、鏡面の補修も可能
である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】図10は金属部材1の内角のR加工のため
の溶接補修の要領を示している。溶接パウダー4は内角
の上に適量盛る。1次電極5は先端を尖らせて前記溶接
パウダー4に強く押し付けて溶接を行なう。図11は金
属部材1に往々生ずる細巾の立上り部の寸法足し補修を
行なう場合について示している。立上りの上面に溶接パ
ウダー4を適量載せ、これを磁石片7を使用して立ち上
がり状態とし、丸太電極5を転がして溶接を行なう。溶
接後に余肉を削り落とし研磨、仕上げにより補修を完成
することは上記の各実施例と同じである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】A〜Cは角のダレ補修の要領を示した斜視図で
ある。
【図2】角のダレの溶接要領を示した斜視図である。
【図3】A〜Dは角のダレの溶接工程を示した平面図で
ある。
【図4】溶接装置の原理図である。
【図5】溶接装置の原理図である。
【図6】1次電極の正面図である。
【図7】金属部材の稜線の溶接要領を示した斜視図であ
る。
【図8】A〜Dは稜線の溶接工程を示した正面図であ
る。
【図9】金属部材に発生したピンホールの溶接方法を示
した側面図である。
【図10】内角の溶接補修方法を示した正面図である。
【図11】立上がり部の溶接補修方法を示した正面図で
ある。
【符号の説明】 1 金属部材 2 2次電極 3 補修箇所 4 溶接パウダー 5 1次電極 6 ナゲット 7 磁石片
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図9】
【図10】
【図6】
【図8】
【図11】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属部材に2次電極を接続し、該金属部
    材の補修箇所の上に微粒粉末状の溶接パウダーを適量載
    せ、1次電極を前記溶接パウダーに局部的に押し付けて
    300〜1500アンペア程度の大電流をおよそ1/1
    000〜4/1000秒程度の短時間内にパルス状に通
    電し金属部材に点状のナゲットを形成すると共に、この
    ナゲットを多数連続させ又は重複させることによって補
    修箇所に必要な範囲にわたり必要な厚さの点状又は線状
    又は面状の肉盛り溶接を行ない、しかる後に前記肉盛り
    溶接部分を研磨して仕上げることを特徴とする、金属部
    材の溶接補修方法。
  2. 【請求項2】 金属部材に2次電極を接続し、該金属部
    材の上に微粒粉末状の溶接パウダーを適量載せ、1次電
    極を前記溶接パウダーに局部的に押し付けて300〜1
    500アンペア程度の大電流をおよそ1/1000〜4
    /1000秒程度の短時間内にパルス状に通電して金属
    部材に点状のナゲットを形成することを特徴とする、金
    属部材の溶接方法。
  3. 【請求項3】 金属部材に2次電極を接続し、該金属部
    材の上に微粒粉末状の溶接パウダーを適量載せ、先細状
    とした磁石の1極を前記金属部材の前記溶接パウダーを
    載せた部位に接近させて溶接パウダーを細く絞られた磁
    力線に沿って立ち上がらせ、前記立ち上がり状態の溶接
    パウダーに向かって1次電極を局部的に押し付けて30
    0〜1500アンペア程度の大電流をおよそ1/100
    0〜4/1000秒程度の短時間内にパルス状に通電し
    て金属部材に点状のナゲットを形成することを特徴とす
    る、金属部材の溶接方法。
  4. 【請求項4】 金属部材に2次電極を接続し、該金属部
    材の上に微粒粉末状の溶接パウダーを適量載せ、1次電
    極を前記溶接パウダーに局部的に押し付けて300〜1
    500アンペア程度の大電流をおよそ1/1000〜4
    /1000秒程度の短時間内にパルス状に通電して金属
    部材に点状のナゲットを形成すると共に、このナゲット
    を多数連続させ又は重複させることによって必要な範囲
    にわたり必要な厚さの点状又は線状又は面状の肉盛り溶
    接を行なうことを特徴とする溶接方法。
  5. 【請求項5】 金属部材に2次電極を接続し、該金属部
    材の上に微粒粉末状の溶接パウダーを適量載せ、先細状
    とした磁石の1極を前記金属部材の前記溶接パウダーを
    載せた部位に接近させて溶接パウダーを細く絞られた磁
    力線に沿って立ち上がらせ、前記立ち上がり状態の溶接
    パウダーに向かって1次電極を局部的に押し付けて30
    0〜1500アンペア程度の大電流をおよそ1/100
    0〜4/1000秒程度の短時間内にパルス状に通電し
    て金属部材に点状のナゲットを形成すると共に、このナ
    ゲットを多数連続させ又は重複させることによって必要
    な範囲にわたり必要な厚さの点状又は線状又は面状の肉
    盛り溶接を行なうことを特徴とする溶接方法。
  6. 【請求項6】 金属部材に電気的に接続される2次電極
    と、金属部材の補修箇所の上に載せられた微粒粉末状の
    溶接パウダーに局部的に押し付けることが可能な強度及
    び形状を持つ1次電極と、前記1次及び2次電極間に3
    00〜1500アンペア程度の大電流を1/1000〜
    4/1000秒程度の短時間内にパルス状に通電する電
    源装置とから成ることを特徴とする溶接装置。
  7. 【請求項7】 金属部材に電気的に接続される2次電極
    と、金属部材の補修箇所の上に載せられた微粒粉末状の
    溶接パウダーに局部的に押し付けることが可能な強度及
    び形状を持つ1次電極と、前記金属部材及びその上に適
    量載せた微粒粉末状の溶接パウダーに接近させて各々を
    磁化させ溶接パウダーを細く絞られた磁力線に沿って立
    ち上がらせる磁石片と、前記1次及び2次電極間に30
    0〜1500アンペア程度の大電流を1/1000〜4
    /1000秒程度の短時間内にパルス状に通電する電源
    装置とから成ることを特徴とする溶接装置。
JP4063701A 1992-01-07 1992-03-19 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置 Expired - Fee Related JP2509125B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4063701A JP2509125B2 (ja) 1992-03-19 1992-03-19 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置
TW084216013U TW295886U (en) 1992-03-19 1993-03-09 Welding apparatus for repairing metal members
US08/029,240 US5378867A (en) 1992-01-07 1993-03-10 Repairing method with welding, welding method and welding apparatus for metal member
DE69306285T DE69306285T2 (de) 1992-03-19 1993-03-12 Schweissverfahren
EP93301900A EP0561571B1 (en) 1992-03-19 1993-03-12 Welding method
ES93301900T ES2097444T3 (es) 1992-03-19 1993-03-12 Procedimiento de soldadura.
SG1996008717A SG48287A1 (en) 1992-03-19 1993-03-12 Welding method and apparatus
DE93301900T DE561571T1 (de) 1992-03-19 1993-03-12 Schweissverfahren und -Vorrichtung.
KR1019930004080A KR960010510B1 (ko) 1992-03-19 1993-03-17 금속부재의 용접보수방법과 용접방법 및 용접장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4063701A JP2509125B2 (ja) 1992-03-19 1992-03-19 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05261585A true JPH05261585A (ja) 1993-10-12
JP2509125B2 JP2509125B2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=13236945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4063701A Expired - Fee Related JP2509125B2 (ja) 1992-01-07 1992-03-19 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2509125B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5656183A (en) * 1995-12-07 1997-08-12 Niinuma; Jun Repairing method with welding and build-up welding apparatus for metal member
JP2005349567A (ja) * 2005-08-05 2005-12-22 Tadayuki Nishino 鋳鉄鋳物製品の再生方法。
JP2008511783A (ja) * 2004-09-04 2008-04-17 エムテーウー・アエロ・エンジンズ・ゲーエムベーハー ターボ機械翼の補修方法
JP4888923B1 (ja) * 2011-05-30 2012-02-29 豊栄溶工株式会社 シャーナイフ刃の再生処理方法及び再生シャーナイフ刃
JP2013056447A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Castem:Kk ハイブリッド金型

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6240987A (ja) * 1985-08-20 1987-02-21 Nippon Steel Corp レーザビーム溶接法
JPS62134193A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Kubota Ltd 溶接肉盛用複合粉末溶接材

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6240987A (ja) * 1985-08-20 1987-02-21 Nippon Steel Corp レーザビーム溶接法
JPS62134193A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Kubota Ltd 溶接肉盛用複合粉末溶接材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5656183A (en) * 1995-12-07 1997-08-12 Niinuma; Jun Repairing method with welding and build-up welding apparatus for metal member
JP2008511783A (ja) * 2004-09-04 2008-04-17 エムテーウー・アエロ・エンジンズ・ゲーエムベーハー ターボ機械翼の補修方法
JP4659038B2 (ja) * 2004-09-04 2011-03-30 エムテーウー・アエロ・エンジンズ・ゲーエムベーハー ターボ機械翼の補修方法
JP2005349567A (ja) * 2005-08-05 2005-12-22 Tadayuki Nishino 鋳鉄鋳物製品の再生方法。
JP4888923B1 (ja) * 2011-05-30 2012-02-29 豊栄溶工株式会社 シャーナイフ刃の再生処理方法及び再生シャーナイフ刃
JP2013056447A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Castem:Kk ハイブリッド金型

Also Published As

Publication number Publication date
JP2509125B2 (ja) 1996-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pires et al. Welding robots: technology, system issues and application
CN108145332A (zh) 机器人电弧增减材成形装置及方法
US4551603A (en) Device and method for surfacing a workpiece
CN109396695A (zh) 用于mig钎焊和火焰钎焊的紧固件和工件及其制作方法
CN106583881A (zh) 一种铸铁弧焊修复的方法
CN103286459B (zh) 大型pta干燥机密封面磨损现场精密脉冲堆焊修复工艺
US2795688A (en) Welding electrode tip
KR960010510B1 (ko) 금속부재의 용접보수방법과 용접방법 및 용접장치
JP2509125B2 (ja) 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置
JP2509124B2 (ja) 金属部材の溶接補修方法と溶接方法及び溶接装置
Houldcroft Which process?: a guide to the selection of welding and related processes
CN106425277A (zh) 一种箱型钢构电渣焊焊缝缺陷的返修方法
JP2007175742A (ja) 溶接装置及びそれを用いた三次元溶接装置
JP2008080388A (ja) 溶接方法
CN114273774B (zh) 一种铝合金铸件缺陷激光焊接修复方法
Adithan Manufacturing Technology
JPH10286667A (ja) 自動はつり装置
Pangsrivinij High Throughput Functional Material Deposition Using a Laser Hot Wire Process
Khayal Review of Manufacturing Processes
US5656183A (en) Repairing method with welding and build-up welding apparatus for metal member
Khuder et al. Study the Microstructure of Welding Joint of Dis-Similar Metals
Tamilselva Manufacturing Technology-I Laboratory Manual
Nagalia Development of improved weld repair procedures for carbon steel castings
DE2253862C3 (de) Verfahren zum Lichtbogen-Auftragschweißen
CN1145834A (zh) 焊接修补方法和金属部件的堆焊装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees