JPH0526023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本案は複数の瓶類を容器の仕切り装置内に自動
充填でき、かつ仕切り装置を組み込んだ容器の自
動製函ができる自動充填および製函の可能な瓶類
容器に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、複数の瓶類を収容する瓶類容器には瓶類
の衝突を防止するために、瓶類間に仕切り装置を
必要とし、該仕切り装置を付設した瓶類容器には
種々多様なものが存するが、仕切り装置の組み立
てと瓶類の充填とを別の工程で行うものが多く、
完成した仕切り装置へ瓶類を充填するには、仕切
り装置を充填する瓶類に対して正確に位置決めす
る等の必要があり、該充填は機械的に自動化しに
くく、該充填作業を人手を使つて行つている。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の人手による仕切り装置への充填作業で
は、作業能率が悪く、薬剤等の瓶類では特に衛生
面に注意を払わねばならず、コスト高に付くとい
う欠点がある。

また、充填する瓶類に対して仕切り装置の正確
な位置決めができる精密な機械装置も想到される
が、その設備費が高価に付き、その上紙製の仕切
り装置のように形状が不安定なものでは、その効
果が充分に発揮できないという欠点がある。

本案は既設の充填機および製函機を利用して瓶
類の充填、仕切り装置の挿入と容器の製函とを連
続して自動的に行うようにし、前記欠点を除去し
た自動充填および製函の可能な瓶類容器を提供す
ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前記目的を達成するために、本案は底板の前後
に連設した前、後側板を起立し、左右側板を閉塞
し、後側板上端の蓋板をその上面開放部に密封し
て成る容器において、前側板上端に端を終始する
ミシン目を施して切離片を設け、蓋板前端に該切
離片を覆う垂れを設け、底板上に一列または多列
に複数の瓶類を並べ、単一の瓶類の幅に等しい背
側板と、その両側に連設した一列または多列の列
方向と直角の瓶類間に嵌入できる幅の仕切り板と
から成る周知のコの字状仕切り装置を瓶類間に適
宜挿入し、多列に瓶類を並べた際には列方向の瓶
類の列間に周知の中仕切り板を挿入し、該仕切り
装置の背側板に当接する後側板に糊を塗布し、
前、後側板を底板より起立時に該背側板を後側板
内面に貼着し、左右側板を閉塞し、前側板の切離
片に糊を塗布し、蓋板を上面開放部に施蓋し、蓋
板前端の垂れを切離片に貼着し、蓋板を密封した
ものである。

〔作用〕

底板２上への瓶類１１の並置に続いてそれぞれ
周知のコの字状仕切り装置１２，１５および中仕
切り板１８を各瓶類間に挿入し、該仕切り装置１
２，１５の背側板１３に当接する後側板４に塗布
した糊で、前、後側板３，４の底板２よりの起立
時に該背側板１３を後側板４に貼着して容器１内
に該仕切り装置１２，１５および中仕切り板１８
を付設するから、完成した仕切り装置に瓶類を挿
入することがない。

また製函に当たつても、前、後側板３，４を底
板２より起立させ、左右側板５，５を閉塞し、蓋
板６前端の垂れ１０を前側板３の切離片９外面
に、該切離片９に塗布した糊で貼着すれば、該垂
れ１０を前側板３内面に差し込むこともなく、シ
ール装置を兼ねて密封できる。

〔実施例〕

今、ここに本案の実施例を示す添付図面につい
て説明する。

実施例 １ 本実施例のものは底板２上にドリンク剤等の瓶
類１１を一列に五本並置したもので、第１図〜第
４図に示すものである。１は容器で、底板２の前
後にそれぞれ折目３ａ，４ａを介して前側板３お
よび後側板４を連設し、底板２の両側に折目２
ａ，２ａを介してフラツプ２ｂ，２ｂを連設す
る。該後側板４の両側に折目４ｂ，４ｂを介し
て、前側板３の両側に折目５ａ，５ａを設けて連
設した左右側板５，５内面への糊着片４ｃ，４ｃ
を連設し、該糊着片４ｃ，４ｃ下端を前記フラツ
プ２ｂ，２ｂの形状に切欠し、フラツプ２ｂ，２
ｂを底板２より起立させ、前、後側板３，４を同
様に起立させて後側板４両側の糊着片４ｃ，４ｃ
を内方に折曲したとき糊着片４ｃ，４ｃにフラツ
プ２ｂ，２ｂを嵌入し、両者を面一とし、前側板
３両側の左右側板５，５を該糊着片４ｃ，４ｃと
フラツプ２ｂ，２ｂとの両方に貼着し、その上面
開放部７を後側板４上端に折目６ａを介して連設
した蓋板６で密封したものである。ここでフラツ
プ２ｂ，２ｂと糊着片４ｃ，４ｃとを面一とした
のは容器１底部両側を嵩張らなくするためと、フ
ラツプ２ｂ，２ｂを左右側板５，５内面に貼着す
る際に接着誤差をなくすためと、該貼着による底
部補強のためである。８はミシン目で、前側板３
の上端に端を終始して前側板３の上部から中間に
亘つて設け、前側板３の上端とミシン目８で囲ま
れる部分を切離片９として設けるものである。１
０は該切離片９を覆う垂れで、前記蓋板６の前端
に折目１０ａを介して連設したもので、下端を先
細り状に成形し、ミシン目８の下方に上向き再封
用舌片１０ｂを穿設し、該舌片１０ｂの両側から
垂れ１０の両側に亘つて折目１０ｃ，１０ｃを設
け、垂れ１０の下端部を開封兼再封片１０ｄと
し、ミシン目８下方の前側板３に該舌片１０ｂ係
止用の再封切目または切欠３ｂを穿設したもので
ある。１２は周知のコの字状仕切り装置で、第３
図に示すように瓶類１１の幅に等しい背側板１３
と、該背側板１３の両側に折目１４ａ，１４ａを
介して背側板１３の幅とほぼ等しい仕切り板１
４，１４を連設し、高さを前、後側板３，４より
低くしたものである。

実施例 ２ 本実施例のものは底板２上に瓶類１１を五本ず
つ二列に並置したもので、第５図〜第９図に示す
ものである。１１は容器で、実施例１の前、後側
板３，４および垂れ１０以外の幅を二倍にした外
は実施例１と同様のものである。８は実施例１同
様のミシン目で、同様の切離片９を設けるもので
ある。１５は周知のコの字状仕切り装置で、第７
図に示すように実施例１と同様の背側板１３の両
側に折目１６ａ，１６ａを介して瓶類二本の幅を
有する仕切り板１６，１６を連設したもので、各
仕切り板１６上端より単一の瓶類１１の幅で（即
ち、各仕切り板１６の上端中央より）、各仕切り
板１６の中間部に至るまで切込み１７を穿設した
ものである。１８は周知の中仕切り板で、瓶類１
１間に挿入した前記仕切り装置１５の各仕切り板
１６と当接する箇所に下端より中間部に至るまで
切込み１９を穿設したもので、二列の瓶類１１間
の中央に挿入するものである。

実施例１，２共に組み立てるに当たつては、底
板２上に一列または二列に五本ずつの瓶類１１を
並置し、それぞれ一個の周知のコの字状仕切り装
置１２，１５を真中の瓶類１１とその両側の瓶類
１１間に仕切り板１４，１４，１６，１６を挿入
するか、真中の瓶類１１の両側の瓶類１１に一つ
ずつ該コの字状仕切り装置１２，１５をその瓶類
１１と真中と両端との瓶類１１間に仕切り板１
４，１４，１６，１６を挿入する。そして二列に
瓶類１１を並置する場合には各仕切り板１６の中
央の切込み１７に中仕切り板１８の切込み１９を
噛合し、仕切り装置１５に中仕切り板１８を挿入
し、底板２より前側板３、後側板４およびフラツ
プ２ｂ，２ｂをそれぞれ折目３ａ，４ａ，２ａ，
２ａにおいて起立させ、後側板４両側の糊着片４
ｃ，４ｃを折目４ｂ，４ｂにおいて内方に折曲
し、フラツプ２ｂ，２ｂを嵌入して面一とし、該
糊着片４ｃ，４ｃおよびフラツプ２ｂ，２ｂに糊
を塗布し、前側板３両側の左右側板５，５を折目
５ａ，５ａにおいて内方に折曲し、左右側板５，
５を貼着して閉塞し、前側板３の切離片９に糊を
塗布し、後側板４上端の蓋板６を折目６ａにおい
て折曲して上面開放部７を閉塞し、蓋板６前端の
垂れ１０を切離片９に貼着し、蓋板６を密封して
第１図および第５図に示すように完成するもので
ある。また、これを開封するに当たつては、垂れ
１０下端部の開封兼再封片１０ｄを上方へ引つ張
ると、ミシン目８により垂れ１０に貼着された切
離片９が前側板３より分離し、第２図および第６
図に示すように開封するものである。

更に、該開封したものを再封する場合には、前
記開封兼再封片１０ｄを下方に下ろし、該再封片
１０ｄと連続した再封用舌片１０ｂを再封切目ま
たは切欠３ｂに係止すればよいものである。

〔考案の効果〕

本案は以上のような構成で、瓶類１１の充填、
それぞれ周知のコの字状仕切り装置１２，１５お
よび中仕切り板１８の挿入、容器の製函に至るま
で既設の充填機、製函機で充填および製函がで
き、高価な精密機械装置は必要なく、この種仕切
り付き容器への瓶類１１の箱詰めから製函までを
機械により自動的に行えるから、大量生産が可能
となり、コスト安になると共に、衛生的となるも
のである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本案の実施例を示したもので、第１
図〜第４図は実施例１のもので、第１図は密封時
斜視図、第２図は開封時斜視図、第３図は周知の
コの字状仕切り装置の斜視図、第４図は容器本体
の展開図、第５図〜第９図は実施例２のもので、
第５図は密封時斜視図、第６図は開封時斜視図、
第７図は周知のコの字状仕切り装置の斜視図、第
８図は周知の中仕切り板の正面図、第９図は容器
本体の展開図である。 １……容器、２……底板、２ａ……折目、２ｂ
……フラツプ、３……前側板、３ａ……折目、３
ｂ……再封切目または切欠、４……後側板、４
ａ，４ｂ……折目、４ｃ……糊着片、５……側
板、５ａ……折目、６……蓋板、６ａ……折目、
７……上面開放部、８……ミシン目、９……切離
片、１０……垂れ、１０ａ……折目、１０ｂ……
再封用舌片、１０ｃ……折目、１０ｄ……開封兼
再封片、１１……瓶類、１２……コの字状仕切り
装置、１３……背側板、１４……仕切り板、１４
ａ……折目、１５……コの字状仕切り装置、１６
……仕切り板、１６ａ……折目、１７……切込
み、１８……中仕切り板、１９……切込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板２の前後に連設した前側板３、後側板４を
   起立させ、左右両側板５，５を閉塞し、後側板４
   上端の蓋板６でその上面開放部７を密封する容器
   において、前側板３にその上端に端を終始するミ
   シン目８を施して切離片９を設け、前記蓋板６の
   前端に前面板３の該切離片９を覆う垂れ１０を設
   け、瓶類１１の幅に等しい背側板１３と該背側板
   １３両側の該瓶類１１の幅に等しい仕切り板１
   ４，１４又は複類の瓶類１１の幅に等しい仕切り
   板１６，１６とから成る周知のコの字状仕切り装
   置１２，１５を、底板２上に一列又は並列に配列
   した複数の瓶類１１間に挿入し、該仕切り板１
   ６，１６の場合は各列の瓶類１１間に周知の中仕
   切り板８を挿入し、前側板３の切離片９と蓋板６
   前端の垂れを貼着して蓋板３を密閉したことを特
   徴とする自動充填および製函の可能な瓶類容器。