JPH05258988A - 薄膜コンデンサ - Google Patents
薄膜コンデンサInfo
- Publication number
- JPH05258988A JPH05258988A JP4051291A JP5129192A JPH05258988A JP H05258988 A JPH05258988 A JP H05258988A JP 4051291 A JP4051291 A JP 4051291A JP 5129192 A JP5129192 A JP 5129192A JP H05258988 A JPH05258988 A JP H05258988A
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- JP
- Japan
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- thin film
- dielectric
- pbmg
- film capacitor
- dielectric body
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は小型電子回路に用いるコンデンサにお
いて大容量の薄膜コンデンサを提供することを目的とす
る。 【構成】誘電体2として比誘電率が約20000 のPbMg1/3N
b2/3O3-PbTiO3等の鉛系複合ペロブスカイト化合物を採
用し、この誘電体の膜厚が3μm以下の薄膜コンデンサ
を形成した。 【効果】その結果、単位面積当たりの容量が10μF/cm2
の薄膜コンデンサを実現した。
いて大容量の薄膜コンデンサを提供することを目的とす
る。 【構成】誘電体2として比誘電率が約20000 のPbMg1/3N
b2/3O3-PbTiO3等の鉛系複合ペロブスカイト化合物を採
用し、この誘電体の膜厚が3μm以下の薄膜コンデンサ
を形成した。 【効果】その結果、単位面積当たりの容量が10μF/cm2
の薄膜コンデンサを実現した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は小型電子回路に用いる薄
膜コンデンサに関する。
膜コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、民生用電気製品の小型化・薄型化
が各電機メーカーにより精力的に進められ、これに伴い
製品に内装される電子回路の小型化・薄型化が進んだ。
これは回路の集積化によるものであるが、集積回路で発
生するスイッチングノイズを除去するバイパスコンデン
サおよび電源回路のコンデンサには容量の大きなコンデ
ンサが必要である。このため、この大容量のコンデンサ
が小型化・薄型化の障害となっていた。
が各電機メーカーにより精力的に進められ、これに伴い
製品に内装される電子回路の小型化・薄型化が進んだ。
これは回路の集積化によるものであるが、集積回路で発
生するスイッチングノイズを除去するバイパスコンデン
サおよび電源回路のコンデンサには容量の大きなコンデ
ンサが必要である。このため、この大容量のコンデンサ
が小型化・薄型化の障害となっていた。
【0003】コンデンサの小型化のためには誘電体の比
誘電率の増大および誘電体の薄膜化を図る必要がある。
セラミックコンデンサでは積層化および比誘電率の増大
により小型化・大容量化が進められ、さらに焼成温度の
低温化により電極材料を高価な白金・パラジウムから安
価な銀合金に置き換え、コストの低減を図ってきた。そ
の結果、特公昭61−28619記載のように鉛を主成
分とするPbMg1/3Nb2/3O3-PbTiO3やPbFe1/3Nb2/3O3-PbFe
2/3W1/3O3等の鉛系複合ペロブスカイト化合物を誘電体
とするチップ型コンデンサが製品化されている。しか
し、5μFの容量を得るのに厚さ1.6mm、幅1.6mm、長さ3.
2mmと、いまだにICチップと同レベルの大きさである。
また、セラミックは粉末の材料を固相反応させて形成す
るが、その粉末の粒径を均一に形成するには3μm前後
が限界であり、その粉末を数μmの一様な厚さにするこ
とも困難である。したがって、セラミック誘電体の薄膜
化にも限界がある。
誘電率の増大および誘電体の薄膜化を図る必要がある。
セラミックコンデンサでは積層化および比誘電率の増大
により小型化・大容量化が進められ、さらに焼成温度の
低温化により電極材料を高価な白金・パラジウムから安
価な銀合金に置き換え、コストの低減を図ってきた。そ
の結果、特公昭61−28619記載のように鉛を主成
分とするPbMg1/3Nb2/3O3-PbTiO3やPbFe1/3Nb2/3O3-PbFe
2/3W1/3O3等の鉛系複合ペロブスカイト化合物を誘電体
とするチップ型コンデンサが製品化されている。しか
し、5μFの容量を得るのに厚さ1.6mm、幅1.6mm、長さ3.
2mmと、いまだにICチップと同レベルの大きさである。
また、セラミックは粉末の材料を固相反応させて形成す
るが、その粉末の粒径を均一に形成するには3μm前後
が限界であり、その粉末を数μmの一様な厚さにするこ
とも困難である。したがって、セラミック誘電体の薄膜
化にも限界がある。
【0004】一方、薄膜コンデンサの開発は当初SiO2、
Si3N4等の比誘電率が10以下と比較的小さい誘電体を用
いて進められ、DRAMのメモリセル用絶縁材料として実用
化された。しかし、薄膜コンデンサの小型化・大容量化
を進めるためには、比誘電率の大きな誘電体を開発する
必要がある。これまで、特開平3−80562号公報に
記載されているようにBaTiO3、SrTiO3、PbTiO3、PbZrO3
およびこれらの固溶体であるBaXSr1-XTiO3、BaXPb1-XTi
O3、PbZrXTi1-XO3等の強誘電材料が開発されている。
Si3N4等の比誘電率が10以下と比較的小さい誘電体を用
いて進められ、DRAMのメモリセル用絶縁材料として実用
化された。しかし、薄膜コンデンサの小型化・大容量化
を進めるためには、比誘電率の大きな誘電体を開発する
必要がある。これまで、特開平3−80562号公報に
記載されているようにBaTiO3、SrTiO3、PbTiO3、PbZrO3
およびこれらの固溶体であるBaXSr1-XTiO3、BaXPb1-XTi
O3、PbZrXTi1-XO3等の強誘電材料が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に示され
た誘電体は温度300Kにおける比誘電率が数1000まで
の材料であり、薄膜コンデンサの大容量化には不十分で
ある。本発明の目的は更に大きな容量の薄膜コンデンサ
を提供することにある。
た誘電体は温度300Kにおける比誘電率が数1000まで
の材料であり、薄膜コンデンサの大容量化には不十分で
ある。本発明の目的は更に大きな容量の薄膜コンデンサ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、セラミックコンデンサとして実績のあるひ比誘電率
が20000の鉛系複合ペロブスカイト化合物を真空蒸
着やスパッタ蒸着等の物理蒸着法により形成し、コンデ
ンサを構成した。
に、セラミックコンデンサとして実績のあるひ比誘電率
が20000の鉛系複合ペロブスカイト化合物を真空蒸
着やスパッタ蒸着等の物理蒸着法により形成し、コンデ
ンサを構成した。
【0007】
【作用】比誘電率の大きな誘電体材料の採用および物理
蒸着法による膜厚3μm以下の薄膜誘電体の形成により
大容量のコンデンサを形成することができる。そのため
には、誘電体として融点の低い鉛系複合ペロブスカイト
化合物を用い、基板温度が400℃から600℃と誘電
体と電極材料との反応が生じない低い温度で多結晶ペロ
ブスカイト構造を実現できることが不可欠である。
蒸着法による膜厚3μm以下の薄膜誘電体の形成により
大容量のコンデンサを形成することができる。そのため
には、誘電体として融点の低い鉛系複合ペロブスカイト
化合物を用い、基板温度が400℃から600℃と誘電
体と電極材料との反応が生じない低い温度で多結晶ペロ
ブスカイト構造を実現できることが不可欠である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。
る。
【0009】ガラスコーティングしたアルミナ製セラミ
ック基板4の上に膜厚0.1μm、Pt製の下地電極3をスパ
ッタ法により形成した。その上に金属のPb、Nb、Tiおよ
び酸化物のMgOターゲットおよびArとOとの混合イオン
のビーム源を備えたイオンビームスパッタ法により基板
温度500℃の条件で、PbMg1/3Nb2/3O3-PbTiO3の結晶
の比がPbMg1/3Nb2/3O3:PbTiO3=9:1になるように各ビー
ム電流を調節し、膜厚1μmの誘電体2を形成し、最後
に膜厚0.1μm、Pt製の上部電極1をスパッタ法により形
成した。この薄膜コンデンサの容量を測定したところ、
単位面積当たりの容量は10μF/cm2であった。
ック基板4の上に膜厚0.1μm、Pt製の下地電極3をスパ
ッタ法により形成した。その上に金属のPb、Nb、Tiおよ
び酸化物のMgOターゲットおよびArとOとの混合イオン
のビーム源を備えたイオンビームスパッタ法により基板
温度500℃の条件で、PbMg1/3Nb2/3O3-PbTiO3の結晶
の比がPbMg1/3Nb2/3O3:PbTiO3=9:1になるように各ビー
ム電流を調節し、膜厚1μmの誘電体2を形成し、最後
に膜厚0.1μm、Pt製の上部電極1をスパッタ法により形
成した。この薄膜コンデンサの容量を測定したところ、
単位面積当たりの容量は10μF/cm2であった。
【0010】本実施例によれば、誘電体にPbMg1/3Nb2/3
O3-PbTiO3を用い、この誘電体の膜厚を1μmにすること
により大容量の薄膜コンデンサを実現できる。
O3-PbTiO3を用い、この誘電体の膜厚を1μmにすること
により大容量の薄膜コンデンサを実現できる。
【0011】ここで、基板温度が500℃前後と低い温
度であるため、誘電体と電極材料との反応による誘電体
の組成のずれを抑えることができた。また、電極材料と
してはPt、Pd、Ag等の貴金属およびこれらの合金、Ta、
Ti等の高融点金属およびこれらの窒化物を用いることに
より上記のコンデンサと同様の特性を得ることができ
た。
度であるため、誘電体と電極材料との反応による誘電体
の組成のずれを抑えることができた。また、電極材料と
してはPt、Pd、Ag等の貴金属およびこれらの合金、Ta、
Ti等の高融点金属およびこれらの窒化物を用いることに
より上記のコンデンサと同様の特性を得ることができ
た。
【0012】以上は誘電体の形成に複数のターゲットを
用いたイオンビームスパッタ法を用いた場合について述
べたが、ターゲットにPbMg1/3Nb2/3O3とPbTiO3との焼結
体を用い、これをイオンビームスパッタ法あるいは高周
波スパッタ法を用いた場合についても同様な結果が得ら
れた。
用いたイオンビームスパッタ法を用いた場合について述
べたが、ターゲットにPbMg1/3Nb2/3O3とPbTiO3との焼結
体を用い、これをイオンビームスパッタ法あるいは高周
波スパッタ法を用いた場合についても同様な結果が得ら
れた。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば比誘電率の大きい鉛系複
合ペロブスカイト化合物を誘電体に用い、この誘電体の
膜厚を3μm以下にすることにより大容量の薄膜コンデ
ンサを形成することができる。
合ペロブスカイト化合物を誘電体に用い、この誘電体の
膜厚を3μm以下にすることにより大容量の薄膜コンデ
ンサを形成することができる。
【図1】本発明の実施例の断面図である。
1…上部電極 2…誘電体 3…下部電極 4…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 邦夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】電子回路に用いるコンデンサにおいて、物
理蒸着法を用いて400℃から600℃の基板温度で形
成したPbMg1/3Nb2/3O3-PbTiO3を誘電体として用い、そ
の誘電体の厚さが3μm以下であることを特徴とする薄
膜コンデンサ。 - 【請求項2】請求項1記載の薄膜コンデンサにおいて、
鉛を主成分とするペロブスカイト化合物の強誘電体の
内、キュリー点が室温よりも低い誘電体、例えばPbMg1/
3Nb2/3O3、PbFe1/2Ta1/2O3、PbFe2/3W1/3O3、PbCo1/3Nb
2/3O3、PbMg1/3Ta2/3O3、PbNi1/3Nb2/3O3、PbCo1/3Ta2/
3O3、PbNi1/3Ta2/3O3等から選ばれた一つまたは二つ以
上の固溶体と、キュリー点が室温よりも高い誘電体、例
えば、PbZrO3、PbCo1/2W1/2O3、PbMg1/2W1/2O3、PbFe1/
2Ni1/2O3、PbZn1/3Nb2/3O3、PbMn2/3W1/3O3、PbTiO3等
から選ばれた一つまたは二つ以上の固溶体との二つの誘
電体の固溶体である複合ぺロブスカイト化合物を用いた
ことを特徴とする薄膜コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4051291A JPH05258988A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 薄膜コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4051291A JPH05258988A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 薄膜コンデンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05258988A true JPH05258988A (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=12882824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4051291A Pending JPH05258988A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 薄膜コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05258988A (ja) |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP4051291A patent/JPH05258988A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20040113 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080123 |
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