JPH05256583A - 溶湯貯留容器の耐火構造および該構造を使用するライニングの解体方法 - Google Patents

溶湯貯留容器の耐火構造および該構造を使用するライニングの解体方法

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JPH05256583A
JPH05256583A JP8936392A JP8936392A JPH05256583A JP H05256583 A JPH05256583 A JP H05256583A JP 8936392 A JP8936392 A JP 8936392A JP 8936392 A JP8936392 A JP 8936392A JP H05256583 A JPH05256583 A JP H05256583A
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JP
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lining
molten metal
refractory
outer shell
intermediate layer
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JP8936392A
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Hirotsugu Takeda
洋次 武田
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘導炉等の溶湯容器における耐火ライニング
の取り壊しを容易化して、作業者に加わる労働負担を軽
減させると共に作業環境の改善を図ることを目的とす
る。 【構成】 外殻18と、その内壁面および底部に内張り
した耐火物のライニング22とからなり、金属の溶湯1
4が内部に貯留される溶解炉や取鍋の如き溶湯容器16
において、前記外殻18とライニング22との間に炭酸
カルシウムの中間層24を介在させる。またこの耐火構
造を使用して、該容器に貯留される溶湯等の高温により
前記炭酸カルシウムを酸化カルシウムに変化させ、該ラ
イニングを解体する際は、前記中間層に水分を供給し、
該酸化カルシウムを水酸化カルシウムに変化させて該ラ
イニングの解体を容易化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、外殻および内張りと
しての耐火ライニングとからなる溶解炉や取鍋の如き溶
湯貯留容器の耐火構造と、この耐火構造を使用して前記
ライニングの解体を容易し得る方法とに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】例えば図6に示す如く、炉体10に巻回し
て設けた誘導コイル12に高周波電流を流し、該炉体1
0中に装填した金属14との間の電磁誘導作用によりジ
ュール熱を発生させ、該金属14を溶融させるようにし
た高周波誘導炉16が好適に使用されている。この誘導
炉16の炉体10は、継鉄からなる円筒状の外殻18
と、前記外殻18の内周に位置して巻回している前記誘
導コイル12と、該コイル12の内側に周設した所要厚
みの耐火セメント20と、該セメント20の内壁面およ
び底部に内張りした耐火物のライニング22とから構成
されている。前記ライニング22には、例えば酸化マグ
ネシウム(MgO)や酸化ジルコニウム(ZrO2)その他二酸化
珪素(SiO2 シリカ)等の耐火材が使用される。また溶湯
を入れて運搬したり、該溶湯を鋳込んだりするのに使用
される取鍋(図示せず)も、軟鋼製の外殻およびその内壁
面や底部に内張りした耐火ライニングからなる。従って
前記誘導炉や取鍋は、金属溶湯を貯留するため内部に耐
火性のライニングを施した一種の溶湯容器という点で共
通している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】先に述べた誘導炉や取
鍋の如き溶湯容器は、これに貯留される溶湯の温度が極
めて高いために、該溶湯と直接接触する耐火ライニング
の寿命に限りがある。そして寿命の来たライニングはこ
れを壊して、新たなライニングに張り替える必要があ
る。このライニング寿命は、誘導炉等の容量と溶湯の通
過トン数(一日当り)とに大きく依存しており、高周波誘
導炉では略1週間に1回位の割合で、また取鍋では20
日に1回位の割合で前記ライニングの壊し並びに張り替
えが行なわれている。
【0004】このように誘導炉等の溶湯容器では、ライ
ニングを壊して新たに張り直す作業は不可欠となってい
る。殊に溶湯容器の内壁に強固に貼り付いたライニング
を突き崩して解体する作業は、粉塵の飛散する劣悪な環
境の中で行なわねばならず、また該作業の遂行には多く
の労力と時間および熟練を要しているのが現状である。
このため作業者に敬遠され易く、従って新たな人の補充
が困難であるため作業者の平均年齢も高くなる一方で、
業界では深刻な人不足が大きな問題となっている。
【0005】
【発明の目的】本発明は、先に述べた従来技術に内在し
ている課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案され
たものであって、誘導炉等の溶湯容器における耐火ライ
ニングの取り壊しを容易化して、作業者に加わる労働負
担を軽減させると共に作業環境の改善を図り得る溶湯貯
留容器の耐火構造と、この構造を使用したライニングの
解体方法とを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明に係る溶湯貯留容器の耐火
構造は、外殻と、その内壁面および底部に内張りした耐
火物のライニングとからなり、金属の溶湯が内部に貯留
される溶解炉や取鍋の如き溶湯容器において、前記外殻
とライニングとの間に炭酸カルシウム(CaCo3)の中間層
を介在させたことを特徴とする。
【0007】また同じく前記課題を克服し、所期の目的
を達成するため本願の別の発明に係る耐火ライニングの
解体方法は、前項に述べた溶湯貯留容器の耐火構造を使
用し、該容器に貯留される溶湯の高温または金属溶解時
に生ずる高温により、前記外殻とライニングとの間に介
在する炭酸カルシウム(CaCo3)を酸化カルシウム(CaO)に
変化させ、前記ライニングを解体する際には、酸化カル
シウム(CaO)の中間層に水分を供給し、該酸化カルシウ
ム(CaO)を水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化させること
によって該ライニングの解体を容易化することを特徴と
している。
【0008】
【実施例】次に、本発明に係る溶湯貯留容器の耐火構造
と、この耐火構造を使用したライニングの解体方法とに
つき、高周波誘導炉を好適な実施例に挙げて以下説明す
る。但し、図6に関して説明した誘導炉16と同一の部
材に関しては、同じ符号で指示するに留めるものとす
る。図1は、実施例に係る高周波誘導炉16を縦断面で
示すものであって、その炉体10を構成する前記外殻1
8と、例えば酸化マグネシウム(MgO)を材質とする耐火
ライニング22との間に、炭酸カルシウム(CaCo3)から
なる中間層24が介在している。なお実施例は高周波誘
導炉16に関するものであるので、より厳密には、図示
の如くコイル12の内側に周設した耐火セメント20と
耐火ライニング22との間に、炭酸カルシウム(CaCo3)
の中間層24が介在した状態となっている。
【0009】この炭酸カルシウム(CaCo3)は、天然には
方解石、石灰石、大理石等として産出し、これらを粉砕
した重質炭酸カルシウムが本実施例の用途に使われる。
また化学的方法で製造される沈降炭酸カルシウムであっ
てもよく、前記の中間層24は例えば図2〜図5に示す
手順で、炉体10の内部に形成される。すなわち図2に
示す如く、耐火ライニングを施す前の高周波誘導炉16
では、前記外殻18の内側に周設した耐火セメント20
が炉内に露呈した状態となっている。この状態で粉体状
の炭酸カルシウム(CaCo3)を、前記セメントの底部に所
要厚みになるよう敷き詰める。次いで図3に示すよう
に、所要径の円筒状スリーブ26を前記炉体10におけ
る耐火セメント20の内部に同心的に差し込むことによ
り、該スリーブ26の外周面と耐火セメント20の内周
面との間に環状の空隙Sを形成する。このときスリーブ
26の底面は、炉体底部に敷き詰めた炭酸カルシウム(C
aCo3)に僅かに接触する程度の高さに保持される。また
前記環状空隙Sの寸法は、これから形成しようとする炭
酸カルシウム(CaCo3)の中間層24に必要な厚み寸法に
一致させられている。
【0010】このように円筒状スリーブ26を炉体10
の内部に位置させてから、図4に示す如く、炭酸カルシ
ウム(CaCo3)の粉末を前記環状空隙Sに充填供給する。
この粉末は、例えば振動式の打固め機により均一に打ち
固められ、その後にスリーブ26は、図5に示すように
垂直に引き上げられる。これにより炉体10の内部に
は、耐火セメント20の内周面および底部に所要厚みの
炭酸カルシウム(CaCo3)からなる中間層24が形成され
る。そして該中間層24における内周面および底部に、
従来技法により例えば酸化マグネシウム(MgO)の耐火ラ
イニング22を張設することによって、前記外殻18と
ライニング22との間に前記中間層24が介在すること
になる。なお炭酸カルシウム(CaCo3)は、高温に加熱さ
れると酸化カルシウムいわゆる石灰(CaO)に変化し、こ
の酸化カルシウム(CaO)に水分を供給すると、該酸化カ
ルシウム(CaO)は水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化する
化学的性質を有している。そして、この水酸化カルシウ
ムに変化する際に、これにより形成されている前記中間
層24は、急激に膨張して粉化する。
【0011】この構成に係る高周波誘導炉16は、耐火
性能の向上を企図したものではない。従って炉中に装入
した金属の溶融回数が重なったり、また稼働時間が長く
なったりすれば、先に述べた如くライニング22が溶損
して耐火度が次第に低下し、遂には張り直しする時期が
到来する。そこでライニングの張り直しということにな
るが、実施例に係る誘導炉16に設けた炭酸カルシウム
(CaCo3)の中間層24は、その間の金属溶解時に生ずる
高温または炉中に貯留される溶湯の高温によって、酸化
カルシウムすなわち石灰(CaO)に既に変化している。そ
こで、この酸化カルシウムに変化した中間層24の部分
に大量の水を供給してやれば、該酸化カルシウム(CaO)
は化学的に水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化するに至
る。このため前記中間層24は急激に膨張して粉化し、
機械的に極めて脆い支持層となる。従って、溶損劣化し
ているライニング22の一部を破壊して炉内へ水を大量
に供給してやれば、これを外殻18との間で支持してい
た中間層24は一挙に崩壊し、当該ライニング22を容
易に解体させることができる。また中間層24の酸化カ
ルシウム(CaO)を水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化させ
るのに水を使用しているので、ライニング22の解体時
に塵埃の多量飛散が生じず、作業環境も大きく損なわれ
ることもない。
【0012】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る溶湯貯
留容器の耐火構造および該構造を使用するライニングの
解体方法によれば、炭酸カルシウムの中間層を外殻とラ
イニングとの間に介在させることによって、炉稼働時の
高温により該炭酸カルシウムを酸化カルシウムとし、こ
の酸化カルシウムに水分を供給することにより、機械的
に極めて脆い水酸化カルシウムに変化させるものであ
る。従って、誘導炉等における耐火ライニングの取り壊
しを容易化して、作業者に加わる労働負担を軽減させる
と共に、作業環境の改善を図り得る有益な効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る高周波誘導炉を示
す縦断面図である。
【図2】炭酸カルシウムの中間層を、炉体における外殻
とライニングとの間に介在させるための第1の手順を示
す縦断面図である。
【図3】炭酸カルシウムの中間層を外殻とライニングと
の間に介在させるための第2の手順を示す縦断面図であ
る。
【図4】炭酸カルシウムの中間層を外殻とライニングと
の間に介在させるための第3の手順を示す縦断面図であ
る。
【図5】スリーブを引き上げることにより、炭酸カルシ
ウムの中間層を外殻の外側で露呈させた状態を示す縦断
面図である。
【図6】従来技術に係る高周波誘導炉を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
10 炉体 12 誘導コイル 14 溶湯金属 16 高周波誘導炉 18 外殻 20 耐火セメント 22 ライニング 24 中間層 26 スリーブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外殻(18)と、その内壁面および底部に内
    張りした耐火物のライニング(22)とからなり、金属の溶
    湯(14)が内部に貯留される溶解炉や取鍋の如き溶湯容器
    (16)において、 前記外殻(18)とライニング(22)との間に炭酸カルシウム
    (CaCo3)の中間層(24)を介在させたことを特徴とする溶
    湯貯留容器の耐火構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶湯貯留容器(16)の耐火
    構造を使用し、 該容器(16)に貯留される溶湯(14)の高温または金属溶解
    時に生ずる高温により、前記外殻(18)とライニング(22)
    との間に介在する炭酸カルシウム(CaCo3)を酸化カルシ
    ウム(CaO)に変化させ、 前記ライニング(22)を解体する際には、酸化カルシウム
    (CaO)の中間層(24)に水分を供給し、該酸化カルシウム
    (CaO)を水酸化カルシウム(Ca(OH)2)に変化させることに
    よって該ライニング(22)の解体を容易化することを特徴
    とする溶湯貯留容器における耐火ライニングの解体方
    法。
JP8936392A 1992-03-14 1992-03-14 溶湯貯留容器の耐火構造および該構造を使用するライニングの解体方法 Pending JPH05256583A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011519317A (ja) * 2008-04-04 2011-07-07 エルメリン リミテッド 炉のライニング材
KR101443534B1 (ko) * 2013-06-27 2014-09-22 현대제철 주식회사 진공 용해로
US9121207B2 (en) 2007-08-06 2015-09-01 Michael Christopher Stuart Hinge
JP2019020049A (ja) * 2017-07-18 2019-02-07 橋本産商株式会社 溶湯炉

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101443534B1 (ko) * 2013-06-27 2014-09-22 현대제철 주식회사 진공 용해로
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