JPH0525651U - イオン源 - Google Patents

イオン源

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JPH0525651U
JPH0525651U JP8232791U JP8232791U JPH0525651U JP H0525651 U JPH0525651 U JP H0525651U JP 8232791 U JP8232791 U JP 8232791U JP 8232791 U JP8232791 U JP 8232791U JP H0525651 U JPH0525651 U JP H0525651U
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JP
Japan
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electrodes
electrode
ion source
plasma
ion beam
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JP8232791U
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English (en)
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潔 緒方
哲 西山
正博 谷井
明憲 江部
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極の熱歪の防止に冷却パイプを必要としな
いイオン源を提供する。 【構成】 このイオン源は、イオンビーム18引出し用
の電極34〜36を、高熱伝導性でしかも比抵抗が10
-4Ω・cm以下のホウ化物系セラミックスでそれぞれ構
成している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、イオン源に関し、より具体的には、そのイオンビーム引出し用の 電極の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は、従来のイオン源の一例の電極周りを部分的に示す図である。このイオ ン源は、プラズマ閉じ込めにカスプ磁場を用いるバケット型イオン源の場合の例 であり、プラズマ生成容器2内にガスや蒸気化された金属等のイオン化物質を導 入して、アノード兼用のプラズマ生成容器2とフィラメント(図示省略)との間 でアーク放電を起こさせてプラズマ4を生成させ、このプラズマ4からこの例で は3枚の多孔型の(但し孔の図示は省略している。図1の孔34a〜36a参照 )電極14〜16によって電界の作用でイオンビーム18を引き出す構造をして いる。
【0003】 最プラズマ側の電極14は、プラズマ電極とも呼ばれ、絶縁碍子24を介して フランジ10によって支持されており、正電圧が印加される。その下流側の電極 15は、抑制電極とも呼ばれ、図示しない支持部材を介してフランジ12によっ て支持されており、負電圧が印加される。その下流側の電極16は、接地電極と も呼ばれ、図示しない支持部材を介してフランジ12によって支持されており、 接地電位にされる。また、プラズマ生成容器2とフランジ10、フランジ10と 12間には、絶縁碍子6、8がそれぞれ設けられている。
【0004】 上記のような電極14〜16の材料としては、従来は通常、モリブデン等の融 点の高い金属が用いられている。これらの電極14〜16は、イオンビーム18 の引き出しの際、高密度のプラズマ4にさらされ、あるいは引き出されたイオン の一部が衝突するため、更には前述したフィラメントから熱を受けるため、高温 に加熱され、それを放置しておくと、各電極14〜16に熱歪が生じ、イオンビ ーム18のビームプロファイルが変化して所望の均一性が保てなくなる。
【0005】 そこで従来は、各電極14〜16に、冷却パイプ20〜22を半ば埋め込む形 でロウ付けして、各冷却パイプ20〜22中に水等の冷却媒体を流して各電極1 4〜16の冷却を行っている。各冷却パイプ20〜22は、例えば、各電極14 〜16のイオンビーム18引出し用の孔群の周辺部を一周している。
【0006】 なお、上記のような熱歪の問題は、プラズマ4に直接さらされ、かつフィラメ ントから熱を受けやすい最プラズマ側の電極14において著しい。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、各電極14〜16を冷却パイプ20〜22で冷却する従来のイオン 源においては、プラズマ4や引き出し途中のイオンビーム18の一部が冷却パ イプ20〜22の表面をスパッタし、それによって冷却パイプ20〜22に亀裂 が生じてイオン源内部で冷媒漏れ(水漏れ)事故を起こしやすい、冷却パイプ 20〜22を配置するため、これによって電極14〜16の開孔率が制約され、 大電流のイオンビーム18を発生させにくい、冷却パイプ20〜22により電 極14〜16のイオンビーム18引出し用の孔の位置に制約があり(即ち、冷却 パイプ20〜22が邪魔になり最適な位置に孔を配置できない場合があり)、そ れによって均一で大面積のイオンビーム18が得にくい、冷却パイプ20〜2 2のロウ付けに非常に手間がかかるため、加工費が嵩み、イオン源が高価になる 、という問題がある。
【0008】 そこでこの考案は、電極の熱歪の防止に冷却パイプを必要としないイオン源を 提供することを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この考案のイオン源は、前述したような電極の内の 少なくとも最プラズマ側の電極を、高熱伝導性でしかも比抵抗が10-4Ω・cm 以下のホウ化物系セラミックスで構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
前述したように、熱歪の問題は、プラズマ等からの熱入力の大きい最プラズマ 側の電極において著しい。少なくともこのような電極を、高熱伝導性のホウ化物 系セラミックスで構成することにより、プラズマ等から加えられる熱を他へ放熱 しやすくなり、その結果電極内に熱の蓄積が生じにくくなり、従来例のように冷 却パイプを設けなくても、電極の熱歪を防止することができる。また、導電性の 、取り分け比抵抗が10-4Ω・cm以下のホウ化物系セラミックスを用いている ので、イオンビームの引き出しに支障はない。
【0011】
【実施例】
図1は、この考案の一実施例に係るイオン源の電極周りを部分的に示す図であ る。図2の従来例と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下において は当該従来例との相違点を主に説明する。
【0012】 この実施例においては、前述したような従来の電極14〜16に対応する電極 34〜36を、高熱伝導性かつ導電性の、取り分け比抵抗が10-4Ω・cm以下 のホウ化物系セラミックスで構成している。このようなホウ化物系セラミックス としては、例えば、TiB2 、ZrB2 、MoB2 等を用いることができる。
【0013】 各電極34〜36は、この例ではイオンビーム18引出し用の多数の孔34a 〜36aをそれぞれ有している。また各電極34〜36には従来例と違って冷却 パイプを設けておらず、これらの電極34〜36をそれぞれの支持用のフランジ 10、12に、この例ではリング状の絶縁碍子44〜46をそれぞれ介して取り 付けている。
【0014】 各電極34〜36に電圧を印加する端子54〜56は、この例ではフランジ1 0、12にそれと電気的に絶縁した状態で取り付けている。
【0015】 このようなイオン源においては、電極34〜36を高熱伝導性のホウ化物系セ ラミックスで構成することにより、プラズマ4、イオンビーム18、更には前述 したフィラメントから加えられる熱を他へ放熱しやすくなる。この例ではより具 体的には、各電極34〜36に加えられる熱はフランジ10、12を介して放熱 される。その結果、各電極34〜36内に熱の蓄積が生じにくくなり、従来例の ように冷却パイプを設けなくても、各電極34〜36の熱歪を防止することがで きる。
【0016】 また、比抵抗が10-4Ω・cm以下のホウ化物系セラミックスを用いているの で、イオンビーム18の引き出し時の各電極34〜36における電圧降下が小さ く、従って電圧降下の影響を受けることなくイオンビーム18を良好に引き出す ことができる。
【0017】 しかもホウ化物系セラミックスは、一般に他の導電性セラミックスに比べて孔 加工がしやすいので、各電極34〜36にこのようなホウ化物系セラミックスを 用いれば、他の導電性セラミックスを用いる場合に比べて、各電極34〜36ひ いては当該イオン源がより安価になる。
【0018】 また、各電極34〜36からの放熱をより効果的に行うためには、次のように するのが好ましい。即ち、上記絶縁碍子44および46は、フランジ10、12 を電極34、36とそれぞれ同電位にする場合は設ける必要はないが、それらを 設ける場合は、および絶縁碍子45には、熱伝導に富む材質(例えばアルミナ等 )のものを用いるのが好ましい。また、フランジ10、12の材質は特に限定さ れないが、例えば熱伝導が良いアルミニウム等を用いるのが好ましい。更に、イ オンビーム18が高エネルギー大電流の場合、例えばエネルギーが数十KeV以 上で電流が数百mA以上の場合は、図示例のように、フランジ10、12に冷却 パイプ60、62を接続してそれらを冷却するようにしても良い。
【0019】 なお、上記各電極34〜36の平面形状は、円形でも四角形でも、更にはその 他の形状でも良い。また、イオンビーム18引出し用の孔の形状は、上記例のよ うな多数の孔34a〜36a以外にスリット状のものでも良い。
【0020】 また、イオンビーム引出し用の電極が1枚のイオン源の場合は、それを上記の ようなホウ化物系セラミックスで構成すれば良い。イオンビーム引出し用の電極 が複数枚ある場合は、全ての電極を上記のようなホウ化物系セラミックスで構成 するのが理想的ではあるが、必ずそのようにしなければならないものではなく、 最プラズマ側の電極以外の電極は、最プラズマ側の電極に比べれば熱歪の問題は 小さいので、従来技術で構成しても良い。
【0021】 また、イオン源のタイプは、この例のようなバケット型に限定されるものでは なく、高周波型等の他のタイプでも良い。
【0022】
【考案の効果】
以上のようにこの考案のイオン源においては、その少なくとも最プラズマ側の 電極を高熱伝導性のホウ化物系セラミックスで構成したので、プラズマ等から加 えられる熱を他へ放熱しやすくなり、その結果電極内に熱の蓄積が生じにくくな り、従来例のように冷却パイプを設けなくても、電極の熱歪を防止することがで きる。即ちこの発明のイオン源では、電極の熱歪防止に冷却パイプを必要としな いので、冷却パイプの亀裂による冷媒漏れ事故を無くすることができる、電 極の開孔率を高めることができ、それによって大電流のイオンビームを発生させ やすくなる、冷却パイプによるイオンビーム引出し用の孔の位置の制約がなく なり、それによって均一で大面積のイオンビームを得やすくなる、冷却パイプ の非常に手間のかかるロウ付け作業が不要になり、それによってイオン源が安価 に製造できる、という効果が得られる。
【0023】 しかも取り分け比抵抗が10-4Ω・cm以下のホウ化物系セラミックスを用い ているので、イオンビーム引き出し時の電極における電圧降下が小さく、従って 電圧降下の影響を受けることなくイオンビームを良好に引き出すことができる。 また、ホウ化物系セラミックスは、一般に他の導電性セラミックスに比べて孔加 工がしやすいので、電極にこのようなホウ化物系セラミックスを用いれば、他の 導電性セラミックスを用いる場合に比べて、当該電極ひいてはイオン源がより安 価になるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の一実施例に係るイオン源の電極周
りを部分的に示す図である。
【図2】 従来のイオン源の一例の電極周りを部分的に
示す図である。
【符号の説明】
2 プラズマ生成容器 4 プラズマ 18 イオンビーム 34〜36 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 江部 明憲 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日 新電機株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ生成容器内に生成されたプラズ
    マから1枚以上の電極を用いてイオンビームを引き出す
    構造のイオン源において、前記電極の内の少なくとも最
    プラズマ側の電極を、高熱伝導性でしかも比抵抗が10
    -4Ω・cm以下のホウ化物系セラミックスで構成したこ
    とを特徴とするイオン源。
JP8232791U 1991-09-13 1991-09-13 イオン源 Pending JPH0525651U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232791U JPH0525651U (ja) 1991-09-13 1991-09-13 イオン源

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8232791U JPH0525651U (ja) 1991-09-13 1991-09-13 イオン源

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JPH0525651U true JPH0525651U (ja) 1993-04-02

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