JPH0525597A - チタン合金部品の製造方法 - Google Patents

チタン合金部品の製造方法

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JPH0525597A
JPH0525597A JP17414191A JP17414191A JPH0525597A JP H0525597 A JPH0525597 A JP H0525597A JP 17414191 A JP17414191 A JP 17414191A JP 17414191 A JP17414191 A JP 17414191A JP H0525597 A JPH0525597 A JP H0525597A
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JP
Japan
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shape
forging
titanium alloy
temperature
molded product
Prior art date
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Pending
Application number
JP17414191A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Isogawa
幸宏 五十川
Atsuyoshi Kimura
篤良 木村
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0525597A publication Critical patent/JPH0525597A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Ti−6Al−4V合金を対象に、温度90
0℃以上変態温度以下の恒温鍛造を、歪み速度5×10
-3/sec 以下の条件で行ない、ニアネットシェープの成
形品を得たのち、必要な機械加工を行なって部品とす
る。 恒温鍛造は二段階に分けて行なうこともできる。 【効果】 全体が等軸(α+β)組織をもち、強度に関
して信頼性の高い製品を、高い材料歩留りと低減された
加工コストで得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チタン合金とくにTi
−6Al−4V合金から、機械部品を鍛造により製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Ti−6Al−4V合金で代表されるチ
タン合金は、航空機を中心とする諸分野で機械構造用部
品の製造に広く使用されつつある。 いずれの分野で
も、部品の均質化と高信頼性の要求が高まる一方で、高
価な材料を歩留りよく使用し、かつ機械加工を最小限に
止めて部品コストを低減することが望まれている。
【0003】そこで、いわゆるニアネットシェープ加工
が種々研究されているが、技術は未だ確立された段階に
は遠く、部品形状は出せても、組織の強度が不十分であ
って信頼性に欠けることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、チタ
ン合金のニアネットシェープ加工を組織の強度が最も大
である等軸(α+β)組織が確保される条件に行ない、
仕上げ加工の必要を最小限にするとともに、信頼性の高
い均質な部品を与えることのできるチタン合金部品の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明のチタン合金部品の製造方法は、Al:5.50〜
6.75%、V:3.50〜4.50%を含有し、残部
が不可避の不純物およびTiからなるチタン合金の部品
を製造する方法であって、このチタン合金の素材を90
0℃以上変態温度未満の温度において恒温鍛造し、その
際の歪み速度を5×10-3/sec 以下に保って素材の変
形を行ない、等軸(α+β)組織をもつニアネットシェ
ープの成形品を得、これに必要な機械加工を施して製品
とすることからなる。
【0006】恒温鍛造の温度は、変態温度(この合金に
おいては、約980℃)未満であってなるべく高い方
が、等軸組織が得られる歪み速度の上限が高くとれる
が、作業の管理の面からいえば950℃近辺が、温度コ
ントロールが容易なうえ実用的な加工速度で実施できる
点で好都合である。
【0007】ニアネットシェープ加工は、所望する製品
の形状によっては、限られた素材形状(たとえば円柱状
とか角板状)から一挙に到達することは困難な場合が少
なくない。 そのような場合には、恒温鍛造の工程を二
分割し、素材の形状とニアネットシェープの成形品の形
状との中間にある形状を与える第一の鍛造金型を用いる
前半の工程と、それに続くニアネットシェープをもった
第二の鍛造用金型を用いる後半の工程とに分けて実施す
るとよい。
【0008】
【作用】チタン合金をニアネットシェープ加工しようと
する場合、その成形加工の条件を決定するため、従来
は、高温引張り試験を行なって最大の伸びが得られるよ
うな温度と歪み速度を求めるなどの手法がとられてい
た。 しかし、実際の金型鍛造では金型と材料の間に摩
擦が生じる条件下に変形が進むので、そのような影響を
考慮に入れてない引張り試験では、適確な成形条件を求
めることはできなかった。
【0009】そこで発明者らは、リング圧縮試験法によ
り金型と材料の間の剪断摩擦係数を測定し、この係数が
過大にならない限界歪み速度を求め、その限界内で種々
の温度および加工速度における鍛造を、数値計算による
変形シミュレーションと実体縮小モデルを用いた実験に
より行なって、等軸(α+β)組織が得られる条件を求
めた。
【0010】その結果が図1のグラフであって、図の左
下の斜線を施した領域が、この目的に合致する最適「鍛
造ウインドウ」である。 すなわち、恒温鍛造温度90
0℃以上、歪み速度5×10-3/sec 以下であって、斜
線の領域に入る組み合わせである。
【0011】恒温鍛造を前半と後半の二工程に分けて実
施する必要は、たとえば図2に示す形状の成形品を得よ
うとする場合に生じる。 その理由は、図2の形状をも
った金型で一挙に鍛造を行なうと、図5に示すような、
「折れ込み欠陥」とよばれるヒケ(5)が成形品(4)
に生じるからである。 これは、素材に対して軸方向の
押込みと半径方向の張り出しと両方の変形をさせると、
押込みによる後方押出し成形によって軸方向の立ち上り
が先に起り、立ち上った部分が続いて内側に倒れるとい
う機構がもたらす。
【0012】この対策としては、図6の上段に示すよう
なフラットな金型を上型(1A)として使用し、下型
(2)に素材(3A)を押込んで、中段に示すようなフ
ランジ形状をそなえた中間製品(3B)をつくり、次に
下型はそのままにして別の上型(1B)を用い、下段に
示すようなニアネットシェープ成形品(3C)を得るよ
うにすればよい。
【0013】
【実施例】C:0.01%、Al:6.37%、V:
4.18%を含有し、残部が実質上TiであるTi−6
Al−4V合金を材料とし、図2に示す断面形状の成形
品を得る鍛造を、温度950℃の恒温鍛造、歪み速度5
×10-4〜1×10-3の条件で、図6に示した二工程に
分け実施した。
【0014】得られた成形品のひとつを中心から縦に切
断し、切断面の各部について組織を顕微鏡観察して、す
べての部分で等軸(α+β)組織となっていることを確
認した。
【0015】別の成形品に機械加工を行ない、図3に示
す断面形状の完成部品とした。 従来の金型鍛造技術で
得られていた成形品は、図4に示す断面形状のものであ
る。従って切削により除去される部分は多く、これにく
らべて図3の部品は切削部分が少なく、ニアネットシェ
ープということができる。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によりチタン合金の部品を
製造すれば、ニアネットシェープの成形品であって全体
が等軸(α+β)組織のものが得られる。 この成形品
は、強度に関して高い信頼をおけるとともに、機械加工
による仕上げで切削除去する部分がわずかで、加工の簡
単さと材料歩留りの高さから、コストは従来技術による
場合よりも低くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のチタン合金の部品の製造方法におい
て、恒温鍛造を行なう温度および歪み速度の領域である
「鍛造ウインドウ」を示すグラフ。
【図2】 本発明の方法により製造する部品の一例につ
いて、恒温鍛造により得たニアネットシェープの成形品
を示す縦断面図。
【図3】 図2の成形品を機械加工して得た部品の、図
2に対応する縦断面図。
【図4】 従来の金型鍛造技術により得られていた成形
品を示す、図2に対応する縦断面図。
【図5】 チタン合金の鍛造において生じた「折れ込み
欠陥」を示す、部分の縦断面図。
【図6】 本発明において恒温鍛造を二工程に分けて実
施する場合を示す、金型と材料の縦断面図。
【符号の説明】
1A,1B 上型 2 下型 3A 素材 3B 中間製品 3C 成形品 4 成形品 5 ヒケ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al:5.50〜6.75%、V:3.
    50〜4.50%を含有し、残部が不可避の不純物およ
    びTiからなるチタン合金の部品を製造する方法であっ
    て、このチタン合金の素材を900℃以上変態温度未満
    の温度において恒温鍛造し、その際の歪み速度を5×1
    -3/sec 以下に保って素材の変形を行ない、等軸(α
    +β)組織をもつニアネットシェープの成形品を得、こ
    れに必要な機械加工を施して製品とすることからなる製
    造方法。
  2. 【請求項2】 恒温鍛造を、950℃内外の温度で実施
    する請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 恒温鍛造を、素材の形状とニアネットシ
    ェープの成形品の形状との中間にある形状を与える第一
    の鍛造金型を用いる工程と、それに続く、ニアネットシ
    ェープをもった第二の鍛造用金型を用いる工程とに分け
    て実施する請求項1の製造方法。
JP17414191A 1991-07-15 1991-07-15 チタン合金部品の製造方法 Pending JPH0525597A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012091230A (ja) * 2010-10-25 2012-05-17 General Electric Co <Ge> ニアネットシェイプ鍛造のためのシステムと方法
CN102896267A (zh) * 2012-09-28 2013-01-30 中国航空工业集团公司北京航空材料研究院 一种tc17钛合金盘形锻件的等温锻造方法

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