JPH05255687A - 鎮静用精油を含む香粧品 - Google Patents

鎮静用精油を含む香粧品

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JPH05255687A
JPH05255687A JP4089810A JP8981092A JPH05255687A JP H05255687 A JPH05255687 A JP H05255687A JP 4089810 A JP4089810 A JP 4089810A JP 8981092 A JP8981092 A JP 8981092A JP H05255687 A JPH05255687 A JP H05255687A
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JP
Japan
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essential oil
sedative
oil
column
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JP4089810A
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English (en)
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Kazuhiko Sawada
和彦 沢田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鎮静効果とその効果の持続性に優れた、鎮静
用精油を含む香粧品を提供すること。 【構成】 パイン油より高沸点成分を除いた、ガスクロ
マトグラフィーのクロマトグラムにおいて、リテンショ
ンタイムが0分から40分以内の鎮静用精油[カラム:
ジェーアンドダブル社 DBーWAX(内径0.25m
m×長さ60m),キャリアガス:ヘリウム,キャリア
ガス流量:1ml/分,カラム温度:摂氏70度〜20
0度,カラム昇温速度:摂氏2度/分,検出器:水素イ
オン化検出器(F.I.D.)]を含有してなる香粧
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パイン油より後記特定
の性質を有する、高沸点成分を除いた鎮静効果及びその
効果の持続性に優れた鎮静用精油を含む香粧品に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、香料などの芳香物質の吸入、又は塗布による芳香
治療、いわゆる「アロマテラピー」が行われてきてい
る。またその中で気分を穏やかにし、安定した状態にさ
せる効果、すなわち鎮静効果に関しては、特開平03−
28300号公報,特開平03−111493号公報に
サンダルウッド油及びラベンダー油から高沸点成分を除
いた精油で試みられている。
【0003】しかしながら、これらの精油は鎮静効果及
びその効果の持続性の面において必ずしも満足できるも
のではなかった。
【0004】本発明者らは、このような事情に鑑み鋭意
検討を重ねた結果、後記特定の鎮静用精油及び該精油を
含有してなる香粧品が優れた鎮静効果を有し、しかもそ
の効果の持続性に優れる事をみいだし、本発明を完成し
た。
【0005】即ち、本発明の目的は、鎮静効果とその効
果の持続性に優れた鎮静用精油及び該精油を含有してな
る香粧品を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、パイン油
より高沸点成分を除いた下記の性質を有する鎮静用精油
を含有してなる香粧品によって達成される。
【0007】記 下記のガスクロマトグラフィーのクロマトグラムにおい
て、リテンションタイムが0分から50分以内であるこ
と。 機種:ヒューレットパッカード社 5890A カラム:ジェーアンドダブル社 DBーWAX(内径
0.25mm×長さ60m) キャリアガス:ヘリウム キャリアガス流量:1ml/分 カラム温度:摂氏70度〜200度 カラム昇温速度:摂氏2度/分 検出器:水素イオン化検出器(F.I.D.)
【0008】本発明によって使用されるパイン油とは、
従来から使用されている公知の天然精油であって、マツ
科のマツ属のダイオウマツ(Pinus palust
ris Mill.),カリバエマツ(P.carib
aea Morelet),フランスカイガンマツ
(P.pinaster Sol.),オオシュウアカ
マツ(P.silvestris L.),アカマツ
(P.densifloraSieb. et Zuc
c.),クロマツ(P.thunbergii Par
l.)等の樹幹又は根を石油エーテル,ヘキサンなどの
有機溶媒で抽出したパインオイル,パインオレオレジン
及びパインレジン(松脂)をさす。
【0009】本発明の鎮静用精油は、例えば次のように
して得ることができる。
【0010】丸型フラスコにパイン油を入れ、減圧蒸留
装置を取り付け、0.2〜0.3mmHgの範囲で減圧
し、オイルバス中で温度を摂氏25度から60度までゆ
っくりと昇温させ、低沸点成分を採取する。
【0011】採取した低沸点成分は、下記のガスクロマ
トグラフィーにおけるリテンションタイムが0分から5
0分以内の物質であるが、本発明においてはその成分全
てを用いる必要はなく、例えば0〜30分の成分を用い
ても鎮静効果が得られる。
【0012】記 下記のガスクロマトグラフィーのクロマトグラムにおい
て、リテンションタイムが0分から50分以内であるこ
と。 機種:ヒューレットパッカード社 5890A カラム:ジェーアンドダブル社 DBーWAX(内径
0.25mm×長さ60m) キャリアガス:ヘリウム キャリアガス流量:1ml/分 カラム温度:摂氏70度〜200度 カラム昇温速度:摂氏2度/分 検出器:水素イオン化検出器(F.I.D.)
【0013】パイン油よりパイン油高沸点成分を除いた
鎮静用精油は、無色〜淡黄色の透明な物質であり、比重
が0.88〜0.94であり、α−ピネン、α−ターピ
ネオール、β−ターピネオール,ボルニルアセテート等
を主成分とするものである。
【0014】また他の製造方法としては、吸着剤にシリ
カゲル,展開溶媒にヘキサンを用いたカラムクロマトグ
ラフィーによって、ヘキサン留出分を濃縮して得る方法
もあるが高沸点成分が残留するので前者の方が好まし
い。
【0015】また、上記の精油を含有してなる香粧品の
調整方法は、特に限定されることがなく、一般的な方法
で良いが、例えば次のような調合香料組成物として得る
ことが出来る。
【0016】前述の方法によって得られた鎮静用精油
に、必要に応じてサンダルウッド、ベチバー、パチョリ
等のウッディノートを有する精油や、合成ムスク、合成
アンバー及び様々なフローラル調香料と組み合わせるな
どして,調和する香料成分を加えて変調し、保留性やこ
くなどを加えて仕上げをして,トップノート,ボディノ
ート,ラストノートをうまく組み合わせて経時的にも魅
力のある香りとして、フゼア,シプレー,オリエンタ
ル,シトラス等の特徴を持った調合香料組成物を組み立
てる。
【0017】本発明のパイン油より高沸点成分を除いた
鎮静用精油の香粧品への配合量は、製品形態によっても
異なるが、製品総量を基準として香水、オーデコロン等
のフレグランス製品には0.01〜50重量%,スキン
ローション,スキンクリーム等のスキンケア化粧品には
0.001〜1.0重量%、ヘアートニック,シャンプ
ー等のヘアケア製品には0.01%〜1.0重量%、ル
ームコロン,ルームスプレー等の室内芳香剤には0.0
5〜30重量%等が好適である。
【0018】また本発明で得られる精油をトリメチルシ
トレート,トリエチルシトレート,トリブチルシトレー
ト,ジエチルフタレート,ジプロピルフタレート,ジブ
チルフタレート,フェノキシエタノール,ジプロピレン
グリコール,ベンジルベンゾエート,ベンジルサリシレ
ート,イソプロピルミリスチレート等の保留剤のうち少
なくとも一種と組み合わせて、芳香を持続的に揮散さ
せ、かつ長時間鎮静効果を持続させることができる。
【0019】これらの保留剤のなかでは特にトリメチル
シトレート,トリエチルシトレート,トリブチルシトレ
ート,フェノキシエタノールが好適であり、効果及びそ
の効果の持続性に優れた精油を含む香粧品を提供するこ
とが出来る。
【0020】また、これらの保留剤の配合量は、香粧品
の総量を基準として約0.001〜15重量%の範囲が
好適である。
【0021】その他、本発明の香粧品には、必要に応じ
てアルコール類,水,油,界面活性剤,着色剤,防腐
剤,酸化防止剤,収れん剤,保湿剤等を加えることがで
きる。
【0022】本発明の香粧品としては、香水,オードト
ワレ,オーデコロン,室内芳香剤,室内芳香エアゾー
ル,ピローシートなどの芳香製品、石鹸,シャンプー,
リンス等のトイレタリー製品、クリーム,ローション等
の基礎化粧品、頭髪化粧料、仕上げ化粧料等があげられ
る。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって、本発明を
詳説するが、本発明は実施例の記載に限定されるもので
はない。なお、実施例に記載した鎮静効果の官能評価試
験を下記の通り行った。
【0024】(官能評価試験)試料0.05gを匂い紙
(6×150mm)に染み込ませ、10分後,30分
後、90分後の香りの鎮静効果について評価した。
【0025】なお、ここで言う鎮静効果とは、具体的に
は香りを与えたことにより気分が落ち着いてくることを
指し、表1の鎮静効果判断基準にしたがって16名の被
験者によって評価し、その結果を16名の評価点の平均
値で示した。
【表1】
【0026】実施例には、下記製造例によって調製した
本発明の鎮静用精油を用いた。
【0027】(製造例)丸型フラスコにパイン油500
gを入れ、減圧蒸留装置を取り付ける。0.2mmHg
〜0.3mmHgの範囲で減圧し、オイルバス中で温度
摂氏25度から60度まで昇温させ、その間毎分約0.
5〜1mlの留出速度で初留分を採取する。最終的には
パイン油より高沸点成分を取り除いた鎮静用精油が約5
0〜100g(収率約10〜20%)採取される。
【0028】製造例(実施例1)で得られた精油につい
て下記のガスクロマトグラフィーによる測定を行った結
果を図1に示す。
【0029】記 機種:ヒューレットパッカード社 5890A カラム:ジェーアンドダブル社 DBーWAX(内径
0.25mm×長さ60m) キャリアガス:ヘリウム キャリアガス流量:1ml/分 カラム温度:摂氏70度〜200度 カラム昇温速度:摂氏2度/分 検出器:水素イオン化検出器(F.I.D.)
【0030】実施例1、比較例1〜2(精油) 実施例1には、前記製造例で調製された、本発明の鎮静
用精油を用いた。
【0031】比較例1には前記製造例にて得られるパイ
ン油高沸点成分(蒸留残さ)を用い、比較例2には一般
に用いられているパイン油(未蒸留)を用いた。
【0032】これらについて前述の官能評価試験を行っ
た。その結果を表2に示した。
【表2】
【0033】この結果、パイン油低沸点成分に鎮静効果
があり、パイン油高沸点成分(蒸留残さ)は、鎮静効果
に甚だ寄与が少ないという事実を見い出した。
【0034】実施例2,3、比較例3,4(オーデコロ
ン) 実施例2,3には、前記製造例で得た本発明の鎮静用精
油を用い、また比較例3,4では、一般に用いられてい
る天然精油であるパイン油又は、前記のパイン油高沸点
成分(蒸留残さ)を用いて、表3の処方において1〜5
を6で希釈してオーデコロンを調製し、前記官能評価試
験を行った。
【表3】
【0035】その評価結果を表4に示した。
【表4】
【0036】表4からもわかるように、製造例の鎮静用
精油を含有してなる実施例2,3のオーデコロンは、官
能評価試験において優れた鎮静効果を示した。
【0037】また、製造例の鎮静用精油と保留剤とを組
み合わせてなる実施例3のオーデコロンは、90分後の
官能評価試験において優れた鎮静効果を示し、その持続
性にも優れていることがわかった。
【0038】一方、単なるパイン油を含有してなる比較
例4のオーデコロンは、鎮静効果がなく、全く良いもの
ではなかった。また、パイン油高沸点成分を含有してな
る比較例3のオーデコロンについても鎮静効果がなく、
全く良いものではなかった。
【0039】
【発明の効果】以上の記載のごとく、本発明の鎮静用精
油を含有して成る香粧品は、鎮静効果に優れ、その効果
の持続性も優れていることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】前記製造例によって得られた本発明の鎮静用精
油をエチルアルコールにて10%に希釈したサンプルの
ガスクロマトグラムである(たて軸は含有成分ピークの
相対強度を示し、横軸はリテンションタイム(単位:
分)を示す。)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイン油より高沸点成分を除いた、下記
    の性質を有する鎮静用精油を含有することを特徴とする
    香粧品。 記 下記のガスクロマトグラフィーのクロマトグラムにおい
    て、リテンションタイムが0分から40分以内であるこ
    と。 機種:ヒューレットパッカード社 5890A カラム:ジェーアンドダブル社 DBーWAX(内径
    0.25mm×長さ60m) キャリアガス:ヘリウム キャリアガス流量:1ml/分 カラム温度:摂氏70度〜200度 カラム昇温速度:摂氏2度/分 検出器:水素イオン化検出器(F.I.D.)
JP4089810A 1992-03-13 1992-03-13 鎮静用精油を含む香粧品 Pending JPH05255687A (ja)

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