JPH05255035A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH05255035A
JPH05255035A JP4052803A JP5280392A JPH05255035A JP H05255035 A JPH05255035 A JP H05255035A JP 4052803 A JP4052803 A JP 4052803A JP 5280392 A JP5280392 A JP 5280392A JP H05255035 A JPH05255035 A JP H05255035A
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Hideki Ono
秀樹 大野
Takeshi Sato
猛 佐藤
Masaaki Shioda
昌昭 潮田
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)酸性基含有ビニルモノマー、(B)イオ
ン溶出性フィラー、(C)ノニオン系界面活性剤及び
(D)重合開始剤を含有してなる硬化性組成物。 【効果】本発明の硬化性組成物は、水の存在下において
も高い接着力を示すため、歯牙の修復のような臨床にお
いて確実な接着強度の発現を期待できる。本硬化性組成
物を歯科用充填材として使用する場合、コンポジットレ
ジンにおいて不可欠なボンディング材を必要としないた
め、臨床術式が簡素であるという利点も有する。更に
又、口内の飲食物等による着色が少ない。これらの特長
により、本発明の硬化性組成物は歯科用充填材料として
はもとより、コンポジットレジンのボンディング材、裏
装材、更には歯科用シーラント、その他の充填材料、接
着材料としても使用することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な硬化性組成物に
関する。詳しくは、高い引張強度を有する硬化体を与
え、且つ湿潤下においても歯質等の生体硬組織、金属材
料、セラミック材料等の親水性表面を有し、金属元素を
含む物体に対して高い接着強度を有する硬化性組成物で
ある。
【0002】
【従来の技術】齲蝕等によって形成された歯の比較的小
さな欠損部の修復には、近年、コンポジットレジン、グ
ラスアイオノマーセメント、アマルガム等が用いられて
いるが、中でもコンポジットレジンとグラスアイオノマ
ーセメントは、歯に近い色調と透明感を有するため、審
美性材料として頻繁に使用されている。
【0003】しかし、これら二種の歯科用充填材料に
は、臨床上様々な問題点が指摘されている。
【0004】例えばコンポジットレジンは高い機械的強
度を有するものの、それ自身が歯質との接着性を持たな
いため、充填時にボンディング材と呼ばれる接着剤を使
用する必要がある。しかし、かかるボンディング材の使
用が臨床操作を複雑にするのみならず、使用中に口腔内
の水が侵入すると、接着強度が著しく低くなるという不
都合がある。更に、ボンディング材を使用してもコンポ
ジットレジンと歯、特にその象牙質との接着強度が不十
分であるという問題がある。そのため、歯頸部と呼ばれ
る歯の歯肉との境界部分では、象牙質が歯質表面に出て
いるため、コンポジットレジンの脱落がしばしば問題と
なっている。
【0005】そこで、コンポジットレジンの歯質との接
着性を向上するための試みとして、様々な種類の歯質接
着性モノマーが開発されている。例えば特開昭57−3
8749号公報には2−(3,4−ジカルボキシベンゾ
イルオキシ)−1、3−ジメタクリロイルオキシプロパ
ンが開示されている。しかしこのモノマーを用いた硬化
性組成物は硬化体表面に着色成分を吸着し易い、機械的
強度が不十分であるなどの欠点を有する。また特開昭6
1−127717号公報には、ビスフェノール類のポリ
エポキシ化合物のポリ(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリロイルオキシル基含有芳香族ポリカルボン酸また
はその酸無水物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、
無機充填剤及び硬化剤からなる硬化性組成物が開示され
ている。しかし、この組成物は充填材料として用いられ
た場合には歯との接着強度が不十分であるという欠点を
有する。
【0006】一方、グラスアイオノマーセメントは、コ
ンポジットレジンより親水的な材料でありボンディング
材を使用する事なく歯質と接着するが、その接着強度は
未だ不十分で、機械的強度も低いのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べた従来の技
術における問題を解決することのできる硬化性組成物と
して、本発明者は先に、酸性基含有ビニルモノマー、イ
オン溶出性フィラー及び重合開始剤を含有してなる硬化
性組成物を提案した。
【0008】そして、この先に提案した硬化性組成物に
ついても、前記したコンポジットレジンやグラスアイオ
ノマーセメント等と同様に、少しでもその組成物から得
られる硬化体の機械的強度を高め、着色成分の硬化体表
面への吸着を少しでも防止することが、望まれている。
【0009】従って、その使用に際して複雑な操作を必
要とせず、湿潤下においても歯質と確実に接着しうるだ
けでなく、着色がより少なく、且つより高い強度を有す
る硬化性組成物の開発が望まれている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記技術
課題を克服すべく鋭意研究を重ねた。その結果、酸性基
含有ビニルモノマー、イオン溶出性フィラー、ノニオン
系界面活性剤および重合開始剤を含有して成る組成物
が、湿潤下で硬化しても歯と確実に接着し、着色が少な
く且つその硬化体は十分な強度を有することを見い出
し、本発明を完成するに到った。
【0011】即ち本発明は、(A)酸性基含有ビニルモ
ノマー、(B)イオン溶出性フィラー、(C)ノニオン
系界面活性剤及び(D)重合開始剤を含有してなる硬化
性組成物である。
【0012】上記酸性基含有ビニルモノマーとしては特
に限定される事なく公知のモノマーが使用され得るが、
中でもカルボン酸またはホスホン酸基を有するものが好
ましく、それらを例示すれば下記構造のものが挙げられ
る。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】この中でも特に好ましい酸性基含有モノマ
ーを例示すれば、前記構造式(1)で示されるもの、前
記構造式(2)で示されるもの、前記構造式(3)で示
されるもの、前記構造式(4)で示されるもの、前記構
造式(7)で示されるもの、前記構造式(8)で示され
るもの、前記構造式(9)で示されるもの、前記構造式
(10)で示されR11が−CH2CH2−であるも
の、前記構造式(10)で示されR11が
【0023】
【化10】
【0024】であるもの、前記構造式(11)で示され
るもの、前記構造式(12)で示されR14が−CH2
CH2−であるもの、前記構造式(13)で示されR1
6が−CH2CH2−であるもの、前記構造式(13)
で示されR16が−CH2CH2CH2−であるもの、
前記構造式(14)で示されR18が
【0025】
【化11】
【0026】であるもの、前記構造式(14)で示され
R18が
【0027】
【化12】
【0028】であるもの、前記構造式(14)で示され
R18が
【0029】
【化13】
【0030】であるもの、前記構造式(15)で示され
R20が−CH2CH2−、R21がOHであるもの、
前記構造式(15)で示されR20が−CH2CH2
−、R21が
【0031】
【化14】
【0032】であるもの、前記構造式(15)で示され
R20が
【0033】
【化15】
【0034】、R21がOHであるもの、前記構造式
(15)で示されR20が
【0035】
【化16】
【0036】、R21がOHであるもの、前記構造式
(15)で示されR20が
【0037】
【化17】
【0038】、R21がOHであるものが挙げられる。
【0039】上記酸性基含有ビニルモノマーに加えて、
更に他のビニルモノマー(酸性基含有ビニルモノマー以
外のビニルモノマー)を用いる事も好ましい態様であ
る。他のビニルモノマーとして好適に使用される代表的
なものはアクリル基及び/またはメタクリル基を有する
ものであり、具体的に例示すれば次の通りである。
【0040】イ)単官能性ビニルモノマー メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ヒドロ
キシエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメ
タクリレート、グリシジルメタクリレート、及びこれら
のアクリレート、あるいはアクリル酸、メタクリル酸、
p−メタクリロキシ安息香酸、N−2−ヒドロキシ−3
−メタクリロキシプロピル−N−フェニルグリシン、4
−メタクリロキシエチルトリメリット酸及びその無水
物、6−メタクリロキシヘキサメチレンマロン酸、10
−メタクリロキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリ
ロキシエチルジハイドロゲンフォスフェート、10−メ
タクリロキシデカメチレンジハイドロゲンフォスフェー
ト、2−ヒドロキシエチルハイドロゲンフェニルフォス
フェート。
【0041】ロ)二官能性ビニルモノマー (i)芳香族化合物系 2,2−ビス(メタクリロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−メタクリロキシ)−2−ヒド
ロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシテト
ラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メ
タクリロキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(4−メタクリロキシジプロポキシフェニル)
プロパン、2(4−メタクリロキシエトキシフェニル)
−2(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパ
ン、2(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)−2
(4−メタクリロキシトリエトキシフェニル)プロパ
ン、2(4−メタクリロキシジプロポキシフェニル)−
2(4−メタクリロキシトリエトキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−メタクリロキシジプロポキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシ
イソプロポキシフェニル)プロパンおよびこれらのアク
リレート (ii)脂肪族化合物系 エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリ
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメ
タクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、プロピレン
グリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオール
ジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートお
よびこれらのアクリレート ハ)三官能性ビニルモノマー トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチ
ロールエタントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、トリメチロールメタントリメタ
クリレートおよびこれらのアクリレート及び下記構造式
(17)〜(19)で表されるモノマー
【0042】
【化18】
【0043】(上記構造式(17)〜(19)中、R1
は水素原子又はメチル基を示す。) ニ)四官能性ビニルモノマー ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート及び下記構造式(2
0)〜(21)で表されるウレタン系のモノマー
【0044】
【化19】
【0045】上記他のビニルモノマーは、一種、或いは
必要に応じて二種以上を混合して使用することが可能で
ある。
【0046】前記の酸性基含有ビニルモノマーに、他の
ビニルモノマーを配合して使用する場合、両ビニルモノ
マーの配合物における酸性基ビニルモノマーの配合割合
は、特に限定されないが、好ましくは10重量%以上、
より好ましくは30重量%以上、最も好ましくは50重
量%以上である。この酸性基含有ビニルモノマーの配合
割合が高いと、硬化性組成物の歯質に対する接着性が向
上する傾向がある。
【0047】本発明で用いるイオン溶出性フィラーとし
ては、公知のイオン溶出性フィラーを限定なく使用する
ことができる。この内、好ましいイオン溶出性フィラー
としては、フィラー1gを温度37℃、pH2.2のア
クリル酸水溶液50ml中に24時間浸漬した時、溶出
した多価金属イオンの量が2mgeq/g〜60mge
q/gの範囲にあるイオン溶出性フィラーが挙げられ
る。前記の溶出した多価金属イオンの量のより好ましい
範囲は、5mgeq/g〜30mgeq/gである。前
記の溶出した多価金属イオンの量が2mgeq/g〜6
0mgeq/gの範囲内にあると、溶解しないフィラー
が適度に存在し硬化体の強度が向上し、かつ硬化体の表
面に着色物質が吸着されにくくなる。尚、多価金属イオ
ンとは、前記酸性基含有ビニルモノマーの酸性基と結合
可能な2価以上の金属イオンであり、代表的なものを例
示すれば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ア
ルミニウム、亜鉛、ランタノイド等の金属イオンであ
る。
【0048】該イオン溶出性フィラーは、特に限定され
ないが、好ましいものを例示すると、水酸化カルシウ
ム、水酸化ストロンチウム等の水酸化物、酸化亜鉛、ケ
イ酸塩ガラス、フルオロアルミノシリケートガラス等の
酸化物がある。中でも、硬化体の耐着色性の点でフルオ
ロアルミノシリケートガラスが最も優れており、好適で
ある。
【0049】上記フルオロアルミノシリケートガラスは
歯科用セメント、例えば、グラスアイオノマーセメント
用として使用される公知のものが使用できる。一般に知
られているフルオロアルミノシリケートガラスの組成
は、イオン重量パーセントで、珪素、10〜33;アル
ミニウム、4〜30;アルカリ土類金属、5〜36;ア
ルカリ金属、0〜10;リン、0.2〜16;フッ素、
2〜40及び残量酸素のものが好適に使用される。より
好ましい組成範囲を例示すると、珪素、15〜25;ア
ルミニウム、7〜20;アルカリ土類金属、8〜28;
アルカリ金属、0〜10;リン、0.5〜8;フッ素、
4〜40及び残量酸素である。上記アルカリ土類金属の
一部又は全部をマグネシウム、ストロンチウム、バリウ
ムで置換えたものも好ましく、特にストロンチウムは硬
化体にX線不透過性と高い強度を与えるためしばしば好
適に使用される。また上記アルカリ金属はナトリウムが
最も一般的であるがその一部又は全部をリチウム、カリ
ウム等で置換えたものも好適である。更に必要に応じ
て、上記アルミニウムの一部をチタン、イットリウム、
ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、ランタン等で置
換えることも可能である。その他必要に応じて、上記成
分を他の成分に置換えることは、得られる硬化体の物性
に著しく害を与えない限り、選択する事が出来る。
【0050】本発明に使用されるイオン溶出性フィラー
の量は特に限定されないが、使用される全ビニルモノマ
ー100重量部に対して、好ましくは30〜600重量
部、より好ましくは50〜400重量部である。イオン
溶出性フィラーの量が前記範囲内にあると、硬化性組成
物の歯質との界面における接着強度が十分となり、かつ
酸性基含有ビニルモノマーとイオン溶出性フィラーを均
一に混合することが容易となる。
【0051】本発明に用いられるイオン溶出性フィラー
の形状は特に限定されず、通常の粉砕により得られる様
な粉砕形粒子、あるいは球状粒子でもよく、必要に応じ
て板状、繊維状等の粒子を混ぜることも出来る。
【0052】又上記イオン溶出性フィラーの粒子径は、
特に限定されるものではないが、例えば歯に充填する場
合には、硬化体の表面が滑沢である事が望ましく、通常
50μm以下、好ましくは20μm以下のものが好適に
使用される。又、粒子径が小さすぎるとイオン溶出性フ
ィラーの表面積が大きくなり、酸性基含有ビニルモノマ
ー中に大量に混合する事が困難になり硬化体の引張強度
の低下を招く傾向がある。そのため上記イオン溶出性フ
ィラーの好ましい粒子径の下限は0.01μmである。
【0053】本発明に使用されるノニオン系界面活性剤
は、特に限定される事なく公知のものが使用され得る
が、それらを以下に例示する。
【0054】ソルビタンモノカプリレート、ソルビタン
モノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タンモノステアレート、ソルビタンセスキステアレー
ト、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセス
キオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタン
モノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレ
ート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモ
ノトール油脂肪酸エステル、ソルビタンセスキトール油
脂肪酸エステル、ソルビタントリトール油脂肪酸エステ
ル等のソルビタン脂肪酸エステル。グリセリルモノカプ
リレート、グリセリルモノミリステート、グリセリルモ
ノステアレート、グリセリルモノオレエート、グリセリ
ルモノイソステアレート、グリセリルジステアレート、
グリセリルジオレエート等のグリセリン脂肪酸エステ
ル。ジグリセリルモノステアレート、ジグリセリルモノ
オレエート、ジグリセリルモノイソステアレート、テト
ラグリセリルモノステアレート、テトラグリセリルモノ
オレエート、テトラグリセリルトリステアレート、テト
ラスリセリルペンタステアレート、テトラグリセリルモ
ノラウレート、ヘキサグリセリルモノミリステート、ヘ
キサグリセリルモノオレエート、ヘキサグリセリルトリ
ステアレート、ヘキサグリセリルペンタステアレート、
ヘキサグリセリルペンタオレエート、ヘキサグリセリル
ポリリノレート、デカグリセリルモノラウレート、デカ
グリセリルモノミリステート、デカグリセリルモノステ
アレート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセ
リルモノリノレート、デカグリセリルモノイソステアレ
ート、デカグリセリルジステアレート、デカグリセリル
ジオレエート、デカグリセリルジイソステアレート、デ
カグリセリルトリステアレート、デカグリセリルトリオ
レエート、デカグリセリルトリイソステアレート、デカ
グリセリルペンタステアレート、デカグリセリルペンタ
イソステアレート、デカグリセリルヘプタステアレー
ト、デカグリセリルヘプタオレエート、デカグリセリル
ヘプタイソステアレート、デカグリセリルデカステアレ
ート、デカグリセリルデカオレエート、デカグリセリル
デカイソステアレート等のポリグリセリン脂肪酸エステ
ル。プロピレングリコールモノステアレート、ペンタエ
リスリトールステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポ
リオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノイソステアレート等のポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。ポリオキシエ
チレンソルビットヘキサステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビットテトラステアレート、ポリオキシエチレ
ンテトラオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレー
ト等のポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
ポリオキシエチレングリセリルモノオレエート、ポリオ
キシエチレングリセリルモノステアレート、ポリオキシ
エチレングリセリルモノステアレート、ポリオキシエチ
レングリセリン植物油脂肪酸エステル等のポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル。ポリオキシエチレン
モノラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンモノオレエート、エチレングリ
コールモノオレエート、エチレングリコールモノステア
レート、エチレングリコールジステアレート、ジエチレ
ングリコールステアレート等の(ポリ)エチレングリコ
ール脂肪酸エステル。ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、
ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル等のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル。ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル等
のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエ
ーテル。ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル。ポリオキシ
エチレンヒマシ油。ポリオキシエチレンステアリルアミ
ン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエ
チレンステアリルプロピレンジアミン、ポリオキシエチ
レンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン
酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミンまたは
脂肪酸アミド。シリコーン−ポリオキシアルキレン共重
合体。
【0055】上記ノニオン系界面活性剤の添加量は特に
限定されないが、好ましい範囲は全ビニルモノマー10
0重量部あたり0. 5〜10重量部で、更に好ましくは
1〜5重量部である。添加量がこの範囲より小さいと界
面活性剤の効果が不十分であり、この範囲より大きいと
硬化体の機械的強度が低下する。
【0056】本発明に用いられる重合開始剤は特に限定
されず、公知のラジカル発生剤が何等制限なく用いられ
得る。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル
ヘキサン2,5−ジハイドロパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオ
キシベンゾエート等のような有機過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリルのようなアゾ化合物、トリブチルホウ
酸のような有機酸化合物等が好適である。又、上記有機
過酸化物とアミンを組み合わせて用いる事により重合を
常温で行う事も可能であるが、この様なアミンとしては
アミノ基がアリール基に結合した第二級又は第三級アミ
ンが硬化促進性の点で好ましく用いられる。例えば、
N,N′−ジメチル−p−トルイジン、N,N′−ジメ
チルアニリン、N′−β−ヒドロキシエチル−アニリ
ン、N,N′−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリ
ン、N,N′−ジ(β−ヒドロキシエチル)−p−トル
イジン、N−メチル−アニリン、N−メチル−p−トル
イジン等が好ましい。
【0057】また、重合開始剤として、光照射によりラ
ジカルを発生する光増感剤を用いる事も好ましい態様で
ある。紫外線に対する光増感剤の例としては、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、アセトインベンゾフェノン、p−クロロベンゾフ
ェノン、p−メトキシベンゾフェノンが挙げられる。
又、可視光線で重合を開始する光増感剤は、人体に有害
な紫外線を必要としないためより好適に使用される。こ
れらの例として、ベンジル、カンファーキノン、α−ナ
フチル、アセトナフセン、p,p′−ジメトキシベンジ
ル、p,p′−ジクロロベンジルアセチル、ペンタンジ
オン、1,2−フェナントレンキノン、1,4−フェナ
ントレンキノン、3,4−フェナントレンキノン、9,
10−フェナントレンキノン、ナフトキノン等のα−ジ
ケトン類等が挙げられる。中でもカンファーキノンが最
も好ましく用いられる。又上記光増感剤に光重合促進剤
を組み合わせて用いる事も好ましい。
【0058】かかる光重合促進剤としては、N,N−ジ
メチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−
ジ−n−ブチルアニリン、N,N−ジベンジルアニリ
ン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジエ
チル−p−トルイジン、N,N−ジメチル−m−トルイ
ジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、m−ク
ロロ−N,N−ジメチルアニリン、p−ジメチルアミノ
ベンズアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノ
ン、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッド、p−ジ
メチルアミノベンゾイックアシッドエチルエステル、p
−ジメチルアミノベンゾイックアシッドアミノエステ
ル、N,N−ジメチルアンスラニリックアシッドメチル
エステル、N,N−ジヒドキシエチルアニリン、N,N
−ジヒドロキシエチル−p−トルイジン、p−ジメチル
アミノフェネチルアルコール、p−ジメチルアミノスチ
ルペン、N,N−ジメチル−3,5−キシリジン、4−
ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル−α−ナフ
チルアミン、N,N−ジメチル−β−ナフチルアミン、
トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリエチルア
ミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエ
タノールアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、
N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルス
テアリルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルメタク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、2,2′−(n−ブチルイミノ)ジエタノール等の
第3級アミン類;5−ブチルバルピツール酸、1−ベン
ジル−5−フェニルバルピツール酸等のバルピツール酸
類等が好適に使用出来る。これらの光重合促進剤のうち
少なくとも一種を選んで用いることができ、さらに二種
以上を混合して用いることもできる。
【0059】上記重合開始剤の添加量は特に限定され
ず、適宜決定すればよい。一般には、全ビニルモノマー
に対して0.1〜3重量部の範囲から選べば良い。
【0060】本発明の硬化性組成物の包装形態は特に限
定されず、酸性基含有ビニルモノマー、イオン溶出性フ
ィラー、ノニオン系界面活性剤及び重合開始剤(光増感
剤の場合)を一パックに包装する形態、酸性基含有ビニ
ルモノマーとイオン溶出性フィラーを二パックに分包し
ノニオン系界面活性剤、重合開始剤をそれぞれ上記二パ
ックのどちらか一方又は両方に添加する形態のいずれも
が可能であり、用途に応じて適宜選択する事が出来る。
【0061】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、水の存在下に
おいても高い接着力を示すため、歯牙の修復のような臨
床において確実な接着強度の発現を期待できる。
【0062】本硬化性組成物を歯科用充填材として使用
する場合、コンポジットレジンにおいて不可欠なボンデ
ィング材を必要としないため、臨床術式が簡素であると
いう利点も有する。更に又、口内の飲食物等による着色
が少ない。
【0063】これらの特長により、本発明の硬化性組成
物は歯科用充填材料としてはもとより、コンポジットレ
ジンのボンディング材、裏装材、更には歯科用シーラン
ト、その他の充填材料、接着材料としても使用すること
が出来る。
【0064】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、本文中並びに実施例中に示した材料の性状、
物性の測定方法については次の通りである。
【0065】(1)フィラーの粒度分布 フィラーを水に分散させて、粒度分布計(MALVER
N社)で測定した。測定原理は、レーザー光による散乱
回折像の測定によるものである。
【0066】(2)フィラーの結晶構造 X線回折測定装置(日本電子社製)によりフィラーの結
晶構造(形態)を調べた。
【0067】(3)フィラーの多価金属イオン溶出量 アクリル酸の10重量%の水溶液(pH=2.2)50ml
にフィラー1gを添加し、37℃で24時間攪拌後、原
子吸光光度計(島津製作所社製)にて溶出イオンの量を
測定した。
【0068】(4)硬化体の圧縮強度 硬化性組成物を3mm×4mmφの孔を有するモールド中で
硬化させた後、37℃で1時間保持した。硬化には必要
に応じて可視光線照射器、ホワイトライト(タカラベル
モント社製)による照射を30秒間行った。
【0069】次に硬化体をモールドから取り出し、37
℃の水中に71時間浸漬したのち、テンシロン(東洋ボ
ールドウィン社製)によりクロスヘッドスピード1mm/
minにて硬化体の圧縮強度を測定した。
【0070】(5)歯質との接着強度 牛歯を注水下、#800のエメリーペーパーで研磨し、
エナメル質または象牙質平面を削り出した。この平面に
直径4mmの孔のあいた両面テープを貼り、その上に直径
6mmの孔のあいた厚さ3mmのパラフィンワックスを、両
面テープと中心が一致する様にして貼った。該円孔に硬
化性組成物を充填後硬化させ、37℃の水中に24時間
浸漬した後、硬化体表面に直径8mm長さ18mmのステン
レス棒を瞬間接着剤にて固定した。そしてテンシロンを
用いて、牛歯とステンレス棒の間に引張荷重(クロスヘ
ッドスピード10mm/min )を加える事により、歯質と
硬化体との接着強度を測定した。また、湿潤下での接着
強度は、上記方法において、硬化性組成物を充填前にス
ポンジを用いて象牙質平面に水を薄く塗布した後に、上
記と同様の方法により測定した。
【0071】(6)着色試験 硬化性組成物を3mm×6mmφの孔を有するモールド中で
硬化させた後、37℃で1時間保持した。硬化には必要
に応じて可視光線照射器、ホワイトライト(タカラベル
モント社製)による照射を30秒間行った。硬化体をモ
ールドから外しインスタントコーヒー(ネスカフェエク
セラ)の7.4%水溶液に37℃で24時間浸漬し、浸
漬前後の色調変化(ΔE*)を色差計(日本電色社製)
で測定した。該ΔE*値が小さい程色調変化が少ない、
即ち着色が小さいことを示す。
【0072】尚、コンポジットレジン及びグラスアイオ
ノマーセメントの接着強度は、各使用方法に従い充填硬
化させた後同様の方法により測定した。
【0073】製造例1 300mlのナス形フラスコにβーメタクリロイルオキ
シエチルハイドロサクシネート(商品名HOMS、共栄
社油脂化学工業社製)55g、グリシジルメタクリレー
ト(和光純薬社製)28g、p−トルエンスルホン酸1
1.4g、クロロホルム100mlを入れ、室温にて2
時間攪拌した。反応液にクロロホルム200mlを加え
た後、水300ml、1N炭酸ナトリウム水溶液300
ml、再び水300mlの順で洗浄した。有機層に無水
硫酸ナトリウム10gを加えて乾燥し、濾過後溶媒を減
圧除去することにより無色液体73gを得た。
【0074】500mlのナス形フラスコに無水トリメ
リット酸クロライド32g、ピリジン13g、ベンゼン
200mlを入れ、氷冷下に攪拌しながら上記無色液体
57gをベンゼン100mlに溶かした溶液を1時間か
けて滴下し後、この反応液を室温に戻してから1時間攪
拌した。この溶液を濾過してピリジンの塩酸塩を除去
し、濾液から溶媒を減圧除去した。得られた生成物にテ
トラヒドロフラン250ml、水250mlを加え、1
晩攪拌した。この溶液にクロロホルム300mlを加え
生成物を抽出してから水400mlで2回洗浄した。有
機層を分離後無水硫酸ナトリウム10gを加えて乾燥
し、濾過後、活性アルミナを用いたカラムクロマトグラ
フィーにより生成物を生成後溶媒を減圧除去して無色粘
稠液体49gを得た。この生成物の赤外分光分析、核磁
気共鳴分析、及び元素分析の測定結果は表1〜3示す通
りであり、その測定結果により下記構造式(22)で示
される化合物であることを確認した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【化20】
【0079】実施例1 シリカ120g、水酸化アルミニウム42g、人造氷晶
石28g、リン酸アルミニウム78g、フッ化アルミニ
ウム24g、フッ化カルシウム76gより成る粉末をボ
ールミルで3時間混合して得られた混合粉末を白金坩堝
に取り1400℃で30分間加熱熔融した。続いて熔融
物を水浴中で急冷し、得られたガラスを振動ボールミル
で粉砕した。粉砕して得られた粉末を400メッシュの
ナイロン製ふるいにかけ、ふるいを通過した粉末150
gを1リットルのメタノールに分散させ、1時間以内に
沈降しないもの(以下フィラーAとする)を採取した。
フィラーAは粒子径0.2〜2.7μm、平均粒子径
1.0μm、多価金属イオン溶出量16mgeq/gで、非
晶質だった。
【0080】前記製造例1に従って合成された前記構造
式(22)の酸性基含有ビニルモノマー80重量部とヒ
ドロキシエチルメタクリレート(HEMA)20重量部
の混合物にテトラグリセリルモノオレエート3重量部、
カンファーキノン(CQ)、p−ジメチルアミノベンゾ
イックアシッドエチルエステル(DMBE)を各々0.
5重量部を溶解したもの10gとフィラーA15gを遮
光下で混合後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0081】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は10. 2MPa、湿潤下で10.3MPa、圧縮強度26
3MPa、コーヒー着色量はΔE*=8.7だった。
【0082】実施例2 シリカ120g、水酸化アルミニウム37g、人造氷晶
石28g、リン酸アルミニウム86g、フッ化アルミニ
ウム24g、フッ化カルシウム68gより成る粉末をボ
ールミルで3時間混合して得られた混合粉末を白金坩堝
に取り1400℃で30分間加熱熔融した。続いて熔融
物を水浴中で急冷し、得られたガラスを振動ボールミル
で粉砕した。粉砕して得られた粉末を400メッシュの
ナイロン製ふるいにかけ、ふるいを通過した粉末150
gを1リットルのメタノールに分散させ、1時間以内に
沈降しないもの(以下フィラーBとする)を採取した。
フィラーBは粒子径0.2〜2.9μm、平均粒子径
1.1μm、多価金属イオン溶出量14mgeq/gで、非
晶質だった。
【0083】酸性基含有モノマーの2ー(3、4ージカ
ルボキシベンゾイルオキシ)ー1、3ージメタクリロイ
ルオキシプロパン90重量部とヒドロキシエチルメタク
リレート10重量部の混合物にシリコーン−ポリオキシ
エチレン共重合体(商品名TSF4445、東芝シリコ
ン社製)2重量部、カンファーキノン、p−ジメチルア
ミノベンゾイックアシッドエチルエステル各々1.0重
量部を溶解したもの10gとフィラーB15gを遮光下
で混合後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0084】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は9. 5MPa、湿潤下で9. 2MPa、圧縮強度225MP
a、コーヒー着色量はΔE*=8.4だった。
【0085】実施例3 シリカ120g、水酸化アルミニウム27g、人造氷晶
石28g、リン酸アルミニウム101g、フッ化アルミ
ニウム24g、フッ化カルシウム53gより成る粉末を
ボールミルで3時間混合して得られた混合粉末を白金坩
堝に取り1400℃で30分間加熱熔融した。続いて熔
融物を水浴中で急冷し、得られたガラスを振動ボールミ
ルで粉砕した。粉砕して得られた粉末を400メッシュ
のナイロン製ふるいにかけ、ふるいを通過した粉末15
0gを1リットルのメタノールに分散させ、1時間以内
に沈降しないもの(以下フィラーCとする)を採取し
た。フィラーCは粒子径0.2〜3.0μm、平均粒子
径1.1μm、多価金属イオン溶出量11mgeq/gで、
非晶質だった。
【0086】酸性基含有モノマーの4ーメタクリロイル
オキシエトキシカルボニルフタル酸50重量部、2、2
ービス〔4ー(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プ
ロパン30重量部とトリエチレングリコールジメタクリ
レート20重量部の混合物にデカグリセリルヘプタオレ
エート1重量部とカンファーキノン、p−ジメチルアミ
ノベンゾイックアシッドエチルエステル各々0.5重量
部を溶解したもの10gとフィラーC15gを遮光下で
混合後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。上記硬化
性組成物の牛歯象牙質との接着強度は8. 1MPa、湿潤
下で7. 5MPa、圧縮強度233MPa、コーヒー着色量は
ΔE*=7.9だった。
【0087】実施例4 前記製造例1に従って合成された前記構造式(22)の
酸性基含有ビニルモノマー50重量部とトリエリレング
リコールジメタクリレート50重量部の混合物にポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル3重量部とカンフ
ァーキノン(CQ)、p−ジメチルアミノベンゾイック
アシッドエチルエステル(DMBE)を各々0.5重量
部を溶解したもの10gとフィラーA15gを遮光下で
混合後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0088】上記硬化性組成物をボンディング材として
用い、市販の歯科用コンポジットレジン、商品名:パル
フィークライト(徳山曹達株式会社製:酸性基を有しな
い多官能性ビニルモノマー、シリカフィラー、α−ジケ
トン系重合開始剤を主成分とする)と組み合わせた場合
の牛歯象牙質との接着強度は8. 9MPa、湿潤下で8.5
MPaだった。尚、上記硬化性組成物単独の圧縮強度は2
71MPa、コーヒー着色量はΔE*=6.1だった。
【0089】実施例5 酸性基含有モノマーの11ーメタクリロキシー1、1ー
ウンデカンジカルボン酸50重量部、2、2ービス〔4
ー(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン30
重量部とトリエチレングリコールジメタクリレート20
重量部の混合物にポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル3重量部とカンファーキノン(CQ)、p−ジメ
チルアミノベンゾイックアシッドエチルエステル(DM
BE)を各々0.5重量部を溶解したもの10gとフィ
ラーA15gを遮光下で混合後、真空脱泡し硬化性組成
物を調製した。
【0090】上記硬化性組成物の牛歯エナメル質との接
着強度は8. 1MPa、湿潤下で8.0MPa、圧縮強度32
2MPa、コーヒー着色量はΔE*=6.5だった。
【0091】実施例6 酸性基含有モノマーの2ーメタクリロイルオキシアシッ
ドフォスフェート60重量部と2、2ービス(p−2’
ーヒドロキシー3’ーメタクリロキシプロポキシフェニ
ル)プロパン40重量部の混合物にデカグリセリルモノ
リノレート3重量部とカンファーキノン(CQ)、p−
ジメチルアミノベンゾイックアシッドエチルエステル
(DMBE)を各々0.5重量部を溶解したもの10g
とフィラーA15gを遮光下で混合後、真空脱泡し硬化
性組成物を調製した。
【0092】上記硬化性組成物の牛歯エナメル質との接
着強度は7. 8MPa、湿潤下で7.4MPa、圧縮強度22
9MPa、コーヒー着色量はΔE*=7.0だった。
【0093】実施例7 前記製造例1に従って合成された前記構造式(22)の
酸性基含有ビニルモノマー80重量部とヒドロキシエチ
ルメタクリレート20重量部を混合し、モノマー溶液を
調製した。このモノマー溶液にテトラグリセリルモノオ
レエート3重量部、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチ
ル)−p−トルイジン1.0重量部を溶解したもの10
gとフィラーA15gを混合した(ペーストIとす
る。)。次に、上記モノマー溶液にデカグリセリルヘプ
タオレエート3重量部、ベンゾイルパーオキサイド1.
2重量部を溶解したもの10gとフィラーA15gを混
合した(ペーストIIとする。)。ペーストIとペース
トIIを重量比1対1の割合で混合して試験した結果、
牛歯象牙質との接着強度は10. 1MPa、湿潤下で9.7
MPa、圧縮強度246MPa、コーヒー着色量はΔE*=
8.9だった。
【0094】実施例8 酸性基含有モノマーの4ーメタクリロイルオキシエトキ
シカルボニルフタル酸50重量部、2、2ービス〔4ー
(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン30重
量部とトリエチレングリコールジメタクリレート20重
量部の混合物にデカグリセリルヘプタオレエートを1重
量部、カンファーキノン、p−ジメチルアミノベンゾイ
ックアシッドエチルエステル各々0.5重量部を溶解し
たもの10gとフィラーC15gを遮光下で混合後、真
空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0095】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は5. 9MPa、湿潤下で5. 5MPa、圧縮強度236MP
a、コーヒー着色量はΔE*=7.5だった。
【0096】実施例9 前記製造例1に従って合成された前記構造式(22)の
酸性基含有ビニルモノマー80重量部とヒドロキシエチ
ルメタクリレート(HEMA)20重量部の混合物にテ
トラグリセリルモノオレエート0. 2重量部、カンファ
ーキノン(CQ)、p−ジメチルアミノベンゾイックア
シッドエチルエステル(DMBE)を各々0.5重量部
を溶解したもの10gとフィラーA15gを遮光下で混
合後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0097】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は8. 5MPa、湿潤下で8. 4MPa、圧縮強度266MP
a、コーヒー着色量はΔE*=8.2だった。
【0098】実施例10 前記製造例1に従って合成された前記構造式(22)の
酸性基含有ビニルモノマー80重量部とヒドロキシエチ
ルメタクリレート(HEMA)20重量部の混合物にテ
トラグリセリルモノオレエート12重量部、カンファー
キノン(CQ)、p−ジメチルアミノベンゾイックアシ
ッドエチルエステル(DMBE)を各々0.5重量部を
溶解したもの10gとフィラーA15gを遮光下で混合
後、真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0099】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は6. 8MPa、湿潤下で5. 9MPa、圧縮強度225MP
a、コーヒー着色量はΔE*=11.2だった。
【0100】比較例1 酸性基含有モノマーの4−メタクリロイルオキシエトキ
シカルボニルフタル酸50重量部、2,2−ビス〔4−
(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン30重
量部とトリエチレングリコールジメタクリレート20重
量部の混合物にジオクチルスルホこはく酸ナトリウム3
重量部、カンファーキノン、p−ジメチルアミノベンゾ
イックアシッドエチルエステル各々0.5重量部を溶解
したもの10gとフィラーC15gを遮光下で混合後、
真空脱泡し硬化性組成物を調製した。
【0101】上記硬化性組成物の牛歯象牙質との接着強
度は2.5MPa、湿潤下で2.1MPa、圧縮強度238MP
a、コーヒー着色量は△E*=7.2だった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸性基含有ビニルモノマー、 (B)イオン溶出性フィラー、 (C)ノニオン系界面活性剤 及び (D)重合開始剤 を含有してなる硬化性組成物。
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