JPH05253951A - ガスケット - Google Patents

ガスケット

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Publication number
JPH05253951A
JPH05253951A JP5835492A JP5835492A JPH05253951A JP H05253951 A JPH05253951 A JP H05253951A JP 5835492 A JP5835492 A JP 5835492A JP 5835492 A JP5835492 A JP 5835492A JP H05253951 A JPH05253951 A JP H05253951A
Authority
JP
Japan
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gasket
resin
tube
polymerization
thickness
Prior art date
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Pending
Application number
JP5835492A
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English (en)
Inventor
Masaki Maekawa
正樹 前川
Masaya Adachi
眞哉 足立
Masahiro Mitsunaga
昌弘 三永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】キャスト重合法により樹脂成形体を成形する際
にモールド間に設置するガスケットにおいて、形状がチ
ューブ状であり、外径と内径の差が成形される樹脂成形
体の厚みの90%以上、150%以下であることを特徴
とするガスケット。 【効果】本発明により、機械的強度が高く、かつ、使用
時によじれの問題のないガスケットを提供することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャスト重合法により
樹脂板の成形を行うに際して用いられるガスケットに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、キャスト重合法において、チュー
ブ状のガスケットを用いて成形することが知られてい
る。例えば、本多恵羊著「プラスチック材料講座8 ア
クリル樹脂」日刊工業新聞社刊(1961)61ページ
図5.8及び特開平3−217401号記載の第1図、
第2図、第3図などにあるように、成形する樹脂板の厚
さよりも僅かに外径が大きく、その外径と内径の差が、
成形される成形体の厚みよりも遥かに小さいチューブ状
ガスケットを用いて成形を行うことが記載されている。
しかしながら、かかるガスケットを用いた場合、その外
径と内径の差が、得られる成形体の厚みよりもはるかに
薄いため、モールド組立時におけるガスケットのハンド
リング性が劣るといった問題点を有していた。そのた
め、ガスケットの使用形状に合わせて打ち抜いたシート
状のガスケットを用いることも試みられているが、この
方法ではチューブ状のガスケットを用いる場合に比べ
て、ガスケットのよじれ等の問題が生じ易いという問題
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点を解消しようとするものであり、機械的強度
が高く、かつ、使用時によじれの問題のないガスケット
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を有する。
【0005】「キャスト重合法により樹脂成形体を成形
する際にモールド間に設置するガスケットにおいて、形
状がチューブ状であり、外径と内径の差が成形される樹
脂成形体の厚みの90%以上、150%以下であること
を特徴とするガスケット。」一般にキャスト重合には、
セルキャスト重合と連続キャスト重合が含まれ、本発明
のガスケットは、これらいずれの重合方法においても用
いられる。
【0006】セルキャスト重合は、プラスチック加工技
術便覧編集委員会編「プラスチック加工技術便覧新版」
日刊工業新聞社刊(1969)581ページ〜588ペ
ージ記載の「有機ガラスの注型重合」、および、高分子
学会編集、大石英夫著「高分子工学講座11 プラスチ
ック成形機械と成形技術(I)」地人書館刊(196
4)234ページ〜241ページ記載の「注型重合」、
および、岩井信次監修「高分子材料」朝倉書店(196
8)304ページ〜308ページの「注型重合」などに
記載があるように、一般に以下のような方法で行われる
ものである。すなわち、2枚のガラス板をモールドとし
て用い、モールドの間に軟質ビニルなどで作成されたガ
スケットをはさんで、バネ入りクリップ等を用いて止め
る。こうして組上がったモールドセルの中に形成された
空間に原料を注入し、適当な温度に加温して重合反応を
行い、重合を完遂させる。こうして重合が完了した成形
板をモールドから取り出して所望の樹脂板を得る。
【0007】また、連続キャスト重合とは、一般に以下
のような重合法である。同一方向に同一速度で進行する
片面鏡面研磨された2枚のステンレス鋼板製エンドレス
ベルトとエンドレスベルトの両端部に設置されるガスケ
ットとでシールされた空間に原料を注入し、エンドレス
ベルト外部から加熱することにより重合固化させる。こ
れを、連続的に行うことにより、長尺の樹脂板を連続的
に得る。
【0008】本発明においては、形状がチューブ状であ
り、その外径と内径の差が成形される樹脂成形体の厚み
の90%以上、150%以下であることが必要である。
すなわち、その形状がチューブ状であるために、チュー
ブ内空の空気により、使用時によじれることがなく、さ
らに、その外径と内径との差が樹脂成形体の厚みの90
%以上、150%以下であるために、機械的強度の高い
ガスケットとすることができるのである。モールド型組
に用いるクリップの型締め力によりチューブ状ガスケッ
トを大きく変形させて、チューブの内空の空気がほぼ押
し出された状態、すなわち偏平になるようにすることが
好ましい。また、ガスケットはモールド型組時に変形が
生じるため、この変形量を考慮して、ガスケットとして
用いるチューブの寸法を決定するが、チューブ状ガスケ
ットの変形量はガスケットを構成する材料の性質やモー
ルドの締め付け力により異なるものであり、これらを考
慮すると、ガスケットとして用いるチューブの外径と内
径の差が成形して得ようとする樹脂成形体の厚みと比べ
て90〜150%の範囲であることが必要である。かか
る外径と内径との差が、90%未満である場合、成形さ
れる樹脂板の板圧所望の板圧に比べて薄くなったり、板
厚ムラが大きくなったりする。また、150%を越える
と、成形される樹脂板の板圧が所望の板圧に比べて厚く
なったり、板厚ムラが大きくなるという問題がある。さ
らには、その外径が得ようとする樹脂成形体の厚みの1
10%以上であることが好ましい。
【0009】本発明にかかるガスケットは板厚が薄い樹
脂板を成形するに際して特に好適であり、その厚みが、
0.3mm以上、2.0mm以下、さらには0.3mm
以上、0.9mm以下であることが好ましい。
【0010】また、前記のようにチューブ状のガスケッ
トをモールド型組時に偏平に圧縮して用いる場合には、
ガスケットとして用いているチューブの内空内の空気に
より、前記のようなガスケットの大きな変形が困難であ
ったり、重合時の加熱によりガスケットが破れて原料モ
ノマ中に気泡が混入するといった問題が発生する可能性
があり、これらを防ぐ目的で、チューブ状ガスケットの
側面に貫通孔をあけてチューブの内空内の空気を逃がす
ことも好ましい。この貫通孔の開け方としては、チュー
ブの、片側のみでも両側を貫通させてでもどちらでも良
い。モノマと接する側に貫通孔が開いている場合でも、
モノマ側に面するチューブのモノマと接しない部分に貫
通孔が開いていればモノマ側にチューブの内空内の空気
が混入して樹脂板に欠陥が生じることはない。また、チ
ューブ状ガスケットに対してあらかじめ貫通孔を開けて
おく場合には、通常、図1に示すように、ガスケットの
外周45度毎に貫通孔を設けることが好ましい。また、
このようにあらかじめチューブ状ガスケットに貫通孔を
開けておく場合、例えば、図2〜図6のように、ずらし
た位置に貫通孔を設けてもよい。すなわち、互いに18
0度の位置にある2つの貫通孔が、その位置をずらしな
がら4組開けられるわけである。図2において、aの位
置で切った断面図が図3であり、同様に、b、c、dの
位置で切った断面図が、図4、図5、図6である。
【0011】本発明において用いられるガスケットの材
質は、特に限定されるものではなく、通常のガスケット
用樹脂が用いられる一般軟質塩化ビニル樹脂や、熱可塑
性エラストマー、ゴム、また、6−ナイロン、6,6−
ナイロン、“リルサン”などのポリアミド樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートな
どのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、ア
クリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、ポリ
エーテルスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルスルホン、ポリスルホン樹脂、アイオノマー
樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体、エチレン
酢酸ビニルコポリマ、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル
樹脂、可溶性ナイロン(例えば、東レ(株)製“アミラ
ン”CM4001、CM8001など)、酢酸ビニル樹
脂、フッ素樹脂、ポリアセタール、ポリアミドイミド、
ポリアリレート、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイ
ミド、ポリエチレンオキサイド、ポリカーボネート、ポ
リスチレン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンオ
キサイド、メタクリル樹脂、液晶ポリマなどが用いられ
る。中でも、弾性を有するものが好ましく、上記樹脂に
可塑剤を添加し軟質化して弾性を付与したものなどが好
ましく用いられる。また、得ようとする樹脂成形体の重
合最高温度が130℃以上の場合には、一般軟質塩化ビ
ニル樹脂では重合時の加熱に耐えない。すなわち、ガス
ケットに用いられている一般軟質塩化ビニル樹脂中に可
塑剤として添加されているジ(2−エチルヘキシル)フ
タレート等の低耐熱可塑剤は加熱により、揮発してしま
い、ガスケットはもとのしなやかさを失い、また、加熱
により塩化ビニル樹脂の熱劣化が大きく、ガスケットは
熱劣化してしまう。そのため、重合最高温度が130℃
以上であることが必要な樹脂をキャスト重合する場合に
は、優れた耐熱性を有し、かつ、弾性を有する樹脂が好
ましく用いられ、例えば、ゴム、耐熱性軟質塩化ビニル
樹脂、耐熱性熱可塑エラストマーなどが用いられる。ゴ
ムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンゴ
ム、ブチルゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、エチレ
ンプロピレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、
ハイパロン、ウレタンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴ
ムなどが用いられる。耐熱性軟質塩化ビニル樹脂とは以
下の組成からなるものをさす。すなわち、重合度130
0〜3000のポリ塩化ビニルまたは部分架橋ポリ塩化
ビニルを主成分とし、可塑剤として高温における揮発性
の低い、トリメリット酸トリ(2−エチルヘキシル)、
フタル酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジ
ピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジ混合アルキルエステ
ル(ここでアルキル基としては、炭素数6〜10のアル
キル基のうちの1種類以上であることが好ましい)、セ
バシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アゼライン酸ジ
(2- エチルヘキシル)、アゼライン酸ジヘキシルなど
を適量配合したものをさす。さらにこれらの樹脂に耐熱
安定剤として、金属安定剤や非金属安定剤を適量添加す
ることは、塩化ビニル樹脂の耐熱安定性を高める上で好
ましい。金属安定剤としては、脂肪族カルボン酸塩、芳
香族カルボン酸塩、アルコラート、フェノラート、メル
カプチド、有機金属化合物等が挙げられ、非金属安定剤
としてはフェーノール、フェノール酸、ベンゾフェノン
誘導体、アミノ化合物、エステル、エポキシ化合物、チ
オエーテルなどが挙げられ、これらの化合物を単独もし
くは複数組み合わせて使用する。例えばステアリン酸の
金属塩、特に二塩基性ステアリン酸鉛や、無機鉛化合
物、特に三塩基性硫酸鉛(3PbO・PbSO4 ・H2
O)等の無機鉛化合物を単独または複数組み合わせて配
合する。耐熱性熱可塑エラストマーとしては“ハイトレ
ル”等のポリエステルエラストマー、“ペバックス”等
のポリアミドエラストマー、ウレタン系エラストマー、
スチレン系エラストマーなどが用いられる。また、上述
の耐熱性弾性樹脂は、可塑剤等が得ようとする成形体に
溶出しにくいといった点においても好ましい。
【0012】また、重合最高温度が130℃以上の樹脂
成形体としては、エポキシ樹脂、スチレン共重合体、ス
チレン/マレイミド共重合体などが挙げられる。
【0013】また、キャスト重合の際に、ガスケットか
ら溶け出した可塑剤等による重合異常や、成形した樹脂
成形体の異常を防ぐために、ガスケット表面に、ガスケ
ット本体の材質とは異なる被覆層を設けることも好まし
い。このような被覆層は、目的の特性と加工性に応じて
1層もしくはそれ以上設けてもよい。2層以上設ける場
合としては、ガスケット本体と被覆層との接着性が悪い
場合に、予めガスケット本体表面に易着処理層を設ける
場合などがある。また、可塑剤の溶出防止効果を高める
ために複数層の被覆層を設ける場合もある。このような
ガスケット本体の表層に被覆層を設けたチューブ状のガ
スケットの製造方法としては、多層押し出し法によりチ
ューブ成形したり、一旦成形したチューブの表層にコー
ティングにより被覆層を形成する方法などが挙げられ
る。ここで、コーティング方法としては溶剤を用いて湿
式コーティングしたり、あるいは材料を熱溶融して表層
に融着する方法などが用いられる。特に溶剤を用いた湿
式コーティングが生産性と作業性が良いことと、コーテ
ィング膜厚を薄く安定に制御できることから好適であ
る。湿式コーティングに用いる溶剤としては水系のもの
や、有機溶剤系のもの、水と有機溶剤の混合溶剤系のも
のなどが用いられる。被覆層として用いられる材料とし
ては製造方法により、適宜好ましい材料が用いられる
が、多層押し出し法による製造においては、可塑剤等の
原料モノマーへの溶出性がある添加物を含まないかもし
くは極僅かしか含まない熱可塑性ポリマーが用いられ
る。具体的には、6−ナイロン、6,6−ナイロン、
“リルサン”などのポリアミド樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂、アクリロニト
リル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、
ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルスルフォン、ポリスルホン樹脂、アイ
オノマー樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体
(AS樹脂)、エチレン酢酸ビニルコポリマー、塩化ビ
ニリデン樹脂、可塑剤を含まないかもしくは僅かしか含
まない塩化ビニル樹脂、可溶性ナイロン(たとえば、東
レ(株)製“アミラン”CM4001、CM8001な
ど)、酢酸ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール、
ポリアミドイミド、ポリアリレート、熱可塑性ポリイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンオキサイド、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリフェニレンオキサイド、メタクリル樹脂、液晶
ポリマーなどが用いられる。また、湿式コーティングに
よる製造の場合には、可溶性ナイロン(たとえば、東レ
(株)製“アミラン”CM4001、CM8001な
ど)、ポリエチレンオキサイド、ポリブチレンオキサイ
ド、ポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオ
キサイド、などの溶剤に可溶性のポリマーや、エポキシ
樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂などの熱硬化性樹脂や塗料用ウレタン樹脂、塗
料用アクリル樹脂等の塗料用樹脂が好適に用いられる。
また、このような被覆層を形成する目的は前記のよう
な、ガスケットからの可塑剤等の溶出防止だけではな
く、ガスケットと成形した樹脂成形体との接着性改良を
目的としても行われる。これは、ガスケットと樹脂成形
体が接着していることが、離型時の樹脂板の割れ防止
や、離型後の樹脂板のハンドリング等の点で望ましい場
合があるためである。この目的のための被覆層に適した
材料としては、樹脂成形体と適当な親和性のある材料
が、例えば、前述の被覆層に適した材料の中から選ばれ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに具体的
に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではな
い。
【0015】なお、実施例中、樹脂物性評価の指標とし
て用いたガラス転移温度は、JIS規格K−7121に
従って、メトラー社製示差熱分析装置TA3000によ
り測定した。
【0016】実施例1 セルキャスト重合を行った。
【0017】セルキャスト重合に用いるガスケットとし
て材質が耐熱性軟質塩化ビニル樹脂からなるチューブを
用いた。用いた耐熱性軟質塩化ビニル樹脂としては、シ
ョアA硬度が83のもので、重合度2500の塩化ビニ
ル樹脂が47重量%、可塑剤としてトリメリット酸トリ
(2−エチルヘキシル)が36重量%、充填剤として炭
酸カルシウム14重量%、耐熱安定剤として三塩基性硫
酸鉛が2重量%配合されたものを用いた。チューブは押
し出し式のチューブ成形機により成形を行い、外径1.
40mm、内径0.92mmのチューブを成形した。
【0018】次に、セルキャスト重合に用いる原料モノ
マーの調合を行った。
【0019】N−イソプロピルマレイミド26.5g、
スチレン18.5g、ジビニルベンゼン5.0g、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.05gを混合溶解して原料
モノマーを得た。
【0020】セルキャスト重合は次のように行った。
【0021】モールドとして、大きさ450mm×35
0mm、厚さ5mmの、フロートガラス板を用いた。フ
ロートガラス板は表面の傷ができるだけないものを用
い、樹脂成形面としてフロートガラス製造時の上面であ
るトップ面を用いた。このガラス板を中性洗剤と苛性ソ
ーダ水溶液を用いて洗浄し、純水を用いて洗剤のすすぎ
おとしを行い、最後にイソプロピルアルコールを用いて
仕上げ、クリーンオーブン中で130℃、1時間乾燥を
行った。
【0022】上記のようにして得られた、清浄なガラス
板をトップ面が内側になるように組み合わせ、この2枚
のガラスモールド内側の外周辺部に前記の耐熱性軟質塩
化ビニル製チューブ状ガスケットを挟む。また、2枚の
ガラス板とガスケットを挟んだものを固定するために、
板バネ式の文書クリップをガスケット上を押さえるよう
に各辺4個づつ、計16個設置した。こうして作成した
モールドセルの中に、先に調合したモノマー混合物を注
入して、モールドセル内部の空間を全て埋めるように注
入を行った。
【0023】このようにしてモノマー注入を行ったモー
ルドを70℃にて8時間、130℃にて2時間、180
℃にて2時間加熱して重合を行った。
【0024】重合が終わったのち、モールドから離型し
て目的の樹脂板を得た。得られた樹脂板は厚さが0.4
mmで、割れの無い良好な外観特性をもったものであっ
た。樹脂のガラス転移温度を示差熱分析装置を用いて測
定したところ、ガラス転移開始温度は170℃であっ
た。
【0025】実施例2 実施例1の作成条件のうち、ガスケットおよびガスケッ
トの設置方法を変更し、その他は同様にして樹脂板の成
形を行った。
【0026】セルキャスト重合に用いるガスケットとし
て材質が耐熱性軟質塩化ビニル樹脂からなるチューブを
用いた。用いた耐熱性軟質塩化ビニル樹脂としては、シ
ョアA硬度が83のもので、重合度2500の塩化ビニ
ル樹脂47重量%、可塑剤としてトリメリット酸トリ
(2−エチルヘキシル)36重量%、耐熱安定剤として
三塩基性硫酸鉛2重量%が配合されたものを用いた。チ
ューブは押し出し式のチューブ成形機により成形を行
い、外径1.40mm、内径0.92mmのチューブを
成形した。
【0027】次に、セルキャスト重合に用いる原料モノ
マーの調合を行った。
【0028】N−イソプロピルマレイミド26.5g、
スチレン18.5g、ジビニルベンゼン5.0g、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.05gを混合溶解して原料
モノマーを得た。
【0029】セルキャスト重合は次のように行った。
【0030】モールドとして、大きさ、450mm×3
50mm、厚さ5mmの、フロートガラス板を用いた。
フロートガラス板は表面の傷ができるだけないものを用
い、樹脂成形面としてフロートガラス製造時の上面であ
るトップ面を用いた。このガラス板を中性洗剤と苛性ソ
ーダ水溶液を用いて洗浄し、純水を用いて洗剤のすすぎ
おとしを行い、最後にイソプロピルアルコールを用いて
仕上げ、クリーンオーブン中で130℃、1時間乾燥を
行った。上記のようにして得られた、清浄なガラス板を
トップ面が上面になるようにして台上に置き、このガラ
スモールド上面外周辺部に前記の耐熱性軟質塩化ビニル
製チューブ状ガスケットをセットする。ガスケットのセ
ットは次のように行った。まず、ガスケットの一端をガ
ラスモールドの下面端部に粘着テープで固定し、その
後、図7に示すようにガラスモールドのコーナー部に引
っかけるようにして図8にあるような形に組み上げた。
【0031】その後、もう一枚のガラスモールドをトッ
プ面が下面になるようにして先のガラスモールド上に組
み合わせた。その後、ガラスモールドの外部から、ガス
ケットの上を挟むようにして板バネ式の文書クリップを
各辺4個づつ、計16個設置した。次に、モールドセル
のチューブ状ガスケットを外側から各辺1ヶ所針を用い
て穴をあけ、チューブ状ガスケットの内空内の空気が逃
げる穴を開けた。この後、ガラスモールドの外部にはみ
出しているガスケットの2つの端部を持って図9のよう
に広げて原料モノマーの注入口を作成した。
【0032】このガスケットの無い部分を注入口として
用いて、前記原料モノマーの注入を行った。注入後、余
分の空気を抜いてモールドセル内が原料モノマーで満た
されるようにした。この状態で、前記のチューブ状ガス
ケットの2つの端部を持って引き絞るようにして交差さ
せることにより封止した。以上の原料モノマー注入およ
び封止の作業性は良好であった。
【0033】このようにしてモノマー注入および封止を
行ったモールドセルを70℃にて8時間、130℃にて
2時間、180℃にて2時間加熱して重合を行った。
【0034】重合が終わったのち、ガラスモールドから
離型して目的の樹脂板を得た。得られた樹脂板は厚さが
0.4mmで、割れの無い良好な外観特性をもったもの
であった。
【0035】実施例3 用いたガスケットにおいて、あらかじめ、図1のような
貫通孔が20cm毎に開いていることと、モールドセル
型組後のガスケットへの穴開け作業を行わないという点
以外は実施例2と同様の条件で樹脂板の成形を行った。
成形作業性は良好であった。
【0036】成形により得られた樹脂板は厚さが0.4
mmで、割れの無い良好な外観特性をもったものであっ
た。
【0037】実施例4 用いるガスケットの材質としてショアA硬度60のクロ
ルプレンゴムを用いる他は実施例2と同様の成形方法で
樹脂板の成形を行った。
【0038】成形により得られた樹脂板は厚さが0.4
mmで、割れの無い良好な外観特性をもったものであっ
た。
【0039】実施例5 用いるガスケットの材質として耐熱性熱可塑エラストマ
ーであるポリエステルエラストマー“ハイトレル”(東
レデュポン(株)製)のショアA硬度80のものを用い
る他は実施例2と同様の成形方法で樹脂板の成形を行っ
た。
【0040】成形により得られた樹脂板は厚さが0.4
mmで、割れの無い良好な外観特性をもったものであっ
た。
【0041】実施例6 セルキャスト重合に用いるガスケットとして、表層にガ
スケット本体の材質とは異なる質の層を設けて成るチュ
ーブを用いた。上記のガスケットの作成方法を述べる。
まず、チューブの成形を行った。チューブ本体の材質と
して一般軟質塩化ビニル樹脂を用いた。一般軟質塩化ビ
ニル樹脂としては、重合度1300のポリ塩化ビニル5
5重量%、可塑剤としてジ(2−エチルヘキシル)フタ
レート45重量%が含有され、ショアA硬度が83であ
るものを用いた。チューブは押し出し式のチューブ成形
機により成形を行い、外径1.40mm、内径0.92
mmのチューブを成形した。こうして成形したチューブ
を用いて、その表層に被覆層としてナイロン樹脂層を設
けた。すなわち、ナイロン樹脂として可溶性ナイロン
(“アミラン”CM−4001(東レ(株)製))を用
い、可溶性ナイロン5gをメタノール100gに溶か
し、この溶液の中に先に成形したチューブを浸し、引き
上げた。このチューブを吊るした状態で乾燥させて、チ
ューブの表層にナイロン樹脂層を形成した。このチュー
ブの断面を測長光学顕微鏡を用いて測定したところ、表
層に3μmの厚さでナイロン樹脂層が形成されているの
が観察された。こうして表層にナイロン樹脂層が形成さ
れたチューブを作成した後さらにこれの表層に成形する
樹脂板とガスケットとの接着性を確保するために易着処
理層として塩化ビニル樹脂層を形成する。易着処理層用
として用いる塩化ビニル樹脂としては重合度1300の
塩化ビニル樹脂を可塑剤を加えずに用いた。この塩化ビ
ニル樹脂3gをテトラヒドロフラン100gに溶解し、
このポリマー溶液中に先に作成した表層にナイロン樹脂
層を形成した一般軟質塩化ビニル樹脂製チューブを浸漬
し、引き上げた。このチューブを吊るした状態で乾燥さ
せてチューブの最表層に塩化ビニル樹脂層を形成した。
このチューブの断面を測長光学顕微鏡を用いて測定した
ところ、表層に1μmの厚さでの塩化ビニル樹脂層が形
成されているのが観察された。こうして一般軟質塩化ビ
ニル樹脂製チューブの表層にナイロン樹脂層と可塑剤を
含まない塩化ビニル樹脂層が形成されたチューブが作成
できた。
【0042】原料モノマとして、メタクリル酸メチルの
部分重合体(粘度100センチポイズ、重合率10%)
に開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル0.06重量部を溶解させキャスト重合用原料モノ
マとした。
【0043】上記で得られたガスケット、重合用原料モ
ノマを用い、重合温度を80℃で1時間、130℃で3
0分とした以外は、実施例1と同様にして樹脂板の成形
を行った。
【0044】成形により得られた樹脂板は厚さが0.4
mmで、割れの無い良好な外観特性をもったものであっ
た。特に、ガスケットと樹脂板の境界部分において、ガ
スケットからの可塑剤の樹脂板への溶出による樹脂板の
欠陥は見られなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明により、機械的強度が高く、か
つ、使用時によじれの問題のないガスケットを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ガスケットの断面図である。
【図2】貫通孔を設けた本発明ガスケットの側面図であ
る。
【図3】本発明ガスケットの断面図である。
【図4】本発明ガスケットの断面図である。
【図5】本発明ガスケットの断面図である。
【図6】本発明ガスケットの断面図である。
【図7】実施例2におけるガスケット設置工程を示す図
面である。
【図8】実施例2におけるガスケット設置工程を示す図
面である。
【図9】実施例2において、樹脂注入工程を示す図面で
ある。
【符号の説明】
1:ガスケット 2:孔 3:モールド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャスト重合法により樹脂成形体を成形す
    る際にモールド間に設置するガスケットにおいて、形状
    がチューブ状であり、外径と内径の差が成形される樹脂
    成形体の厚みの90%以上、150%以下であることを
    特徴とするガスケット。
  2. 【請求項2】請求項1において、外径が、成形される樹
    脂成形体の110%以上であることを特徴とするガスケ
    ット。
  3. 【請求項3】請求項1において、該ガスケットがチュー
    ブの側面に貫通孔を有することを特徴とするガスケッ
    ト。
JP5835492A 1992-03-16 1992-03-16 ガスケット Pending JPH05253951A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6750263B2 (en) 1999-12-13 2004-06-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of porous cross-linked polymer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6750263B2 (en) 1999-12-13 2004-06-15 Nippon Shokubai Co., Ltd. Method for production of porous cross-linked polymer

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