JPH05252940A - 形質転換成長因子βを使用した、マクロファージおよび顆粒球の再集団化 - Google Patents

形質転換成長因子βを使用した、マクロファージおよび顆粒球の再集団化

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JPH05252940A
JPH05252940A JP3095842A JP9584291A JPH05252940A JP H05252940 A JPH05252940 A JP H05252940A JP 3095842 A JP3095842 A JP 3095842A JP 9584291 A JP9584291 A JP 9584291A JP H05252940 A JPH05252940 A JP H05252940A
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csf
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hematopoietic stem
stem cells
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JP3095842A
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Isia Bursuker
バーシュカー イシア
Joseph A Carlino
エイ.カーリノ ジョゼフ
Kim Neddermann
ネダーマン キム
Bernice Schacter
シャクター バーニス
Larry Ellingsworth
エリングズワース ラリー
George Spitalny
スパイタルニー ジョージ
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Bristol Myers Squibb Co
Celtrix Pharmaceuticals Inc
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Bristol Myers Squibb Co
Celtrix Pharmaceuticals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化学療法後の個体において、マクロファージお
よび顆粒球体集団を増加させる方法の提供。 【構成】形質転換成長因子βを単独でまたはコロニー刺
激因子と組み合わせて治療に使用すると、哺乳類中の顆
粒球および単核細胞/マクロファージの数が増加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学療法および造血制
御の分野に関する。さらに詳細には、本発明は、化学療
法後の個体において、マクロファージおよび顆粒球集団
を増加させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】癌の主要な特徴の1つは、悪性細胞の異
常に迅速な分裂および増殖である。このことは、最近、
静止細胞に比べて迅速に分裂する細胞により大きな影響
を及ぼす多数の化学療法形態において開拓されている。
従って、通常、ゆるやかに分裂する細胞は、悪性細胞ほ
ど影響を受けない。ところが、毛嚢、腸の内層および造
血に関連する細胞を含有するいくつかの細胞型は、通
常、迅速に分裂する。化学療法に起因する造血の低下
は、最も深刻な副作用であり、多くの場合、患者をリン
パ球、マクロファージおよび顆粒球の欠如による感染に
さらすことになる。
【0003】骨髄細胞の誘導および末端分化に必要と思
われるいくつかの成長因子が知られている。顆粒球マク
ロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)は、顆粒
球(好中球および好酸球)およびマクロファージ/単核
細胞へと分化し得る幼若細胞の形成を刺激する。顆粒球
コロニー刺激因子(G−CSF)は、顆粒球/マクロフ
ァージ前駆細胞からの顆粒球(主として好中球)の生産
を刺激する。マクロファージコロニー刺激因子(M−C
SF)は、顆粒球/マクロファージ前駆細胞からの単核
細胞/マクロファージの生産を刺激する。化学療法を受
けている患者に、GM−CSF、G−CSF、および/
またはM−CSFを投与することは、当然の解決策のよ
うであるが、これらのサイトカインは、有毒な投与量で
のみ有効となり得る。
【0004】1987年12月10日に提出された、S
eyedinの米国特許第4、774、322号は、C
IF−AおよびCIF−Bと命名された2つのウシの骨
由来軟骨誘導因子(CIF)について説明している。こ
れらの因子は、SDS−PAGEによって、およそ2
6、000ダルトンの分子量を有するダイマーである。
これらは、胎児ネズミ間葉細胞を使用したアガロースゲ
ル培養物モデルにおける、軟骨特異性プロテオグリカン
(PG)生産によって測定されるように、それぞれイン
ビトロにおいて独自に軟骨形成活性を示す。しかし、イ
ンビボにおいては、いずれも独自に軟骨形成活性を示さ
ない。CIF−Aのアミノ酸配列は、β型形質転換成長
因子(TGF−β)と呼ばれるヒト胎盤由来ポリペプチ
ドについて報告されているものと同一の部分(30個の
アミノ酸)N末端配列を有していることを示した。CI
F−Bの部分N末端配列は、TGF−βの部分N末端配
列とは異なる。これらのCIFは、両方とも、TGF−
βアッセイにおいて活性(軟寒天における正常なネズミ
の腎臓細胞コロニーの基質非依存性成長を誘導する能
力)を示す。CIF−A/TGF−βは、TGF−β1
という名称で現在知られており、CIF−Bは、一般
に、TGF−β2と呼ばれる。
【0005】TGF−βは、EGFまたはTGF−αと
結合すると、(1)軟寒天培養物アッセイにおける細胞
の増殖を促進し、そして(2)ネズミ軟組織創傷治癒モ
デルにおける細胞の増殖およびタンパクの沈着を促進す
る。本願は、SDS−PAGEによって、およそ26、
000ダルトン(26 kDa)の分子量を有するダイ
マーとしてTGF−βを特徴づける。TGF−βは、広
範囲な活性を示す。これらの活性は、主として、さらさ
れる細胞型に依存しているようである。例えば、TGF
−βは、EGFまたはTGF−αの存在下で、通常の繊
維芽細胞の増殖を刺激するが、いくつかの腫瘍細胞の増
殖を阻止する。これについてはA.B.Roberts
ら、Proc Nat Acad Sci USA
(1985)82:119−23を参照。Bentzら
の米国特許第4、806、523号は、炎症を阻止する
ためのTGF−β(CIF−AおよびCIF−Bとして
も知られる)の使用を開示しており、TGF−βがT細
胞の増殖および抗体の生産を阻止することを示してい
る。S.Tsunawakiら、Nature (19
88)334:260−62は、TGF−β1またはT
GF−β2でインキュベートしたマクロファージが可逆
的に不活性となることを見いだしている。H.Goey
ら、J Immunol(1989)143:877−
80は、インビボにおけるマウスの大腿骨髄に直接TG
F−β1を投与することが、多分化能性前駆細胞の増殖
を可逆的に抑制することを報告している。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、化学療法後の個体にお
いて、マクロファージおよび顆粒球体集団を増加させる
方法を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】本発明は、TGF−βを単独でまたはC
SFと組み合わせて投与することによって、顆粒球およ
びマクロファージの数を増加させる必要のある哺乳類の
治療方法である。TGF−βを、CSFより前にまたは
CSFと同時に投与すると、必要なCFSの有効投与量
は、有毒なレベルよりも低くなる。
【0008】本発明の方法は、哺乳類顆粒球または単核
細胞/マクロファージの増殖および分化を誘導する方法
であって、造血幹細胞を、有効量のTGF−βに接触さ
せる工程;および該造血幹細胞を、該TGF−βと接触
させてから0〜5日の間に有効量のCSFと接触させる
工程を含む方法である。
【0009】本発明の組成物は、単核細胞/マクロファ
ージまたは顆粒球の増殖および分化を誘導するための組
成物であって、有効量のTGF−βおよび有効量のCS
Fを含有する組成物である。
【0010】本発明のキットは、単核細胞/マクロファ
ージまたは顆粒球の増殖および分化を誘導するためのキ
ットであって、有効量のTGF−βを有する第1の容
器、および有効量のCSFを有する第2の容器を含むキ
ットである。
【0011】A.定義 用語「TGF−β」または「形質転換成長因子β」は、
タンパクTGF−β1、TGF−β2、および関連タン
パク(TGF−βレセプターと結合しTGF−β型活性
に影響を与え得る)のことをさしていう。一般に、TG
F−β活性は、インビトロにおける繊維芽細胞の基質非
依存性増殖の観察およびインビボにおける創傷治癒モデ
ル中のタンパクと結合組織の形成促進によって評価され
得る。「TGF−β」は、TGF−β様タンパクをすべ
て含むのに対して、「TGF−β1」および「TGF−
β2」は、本願で参考のために取り入れた米国特許第
4、774、322号においてCIF−AおよびCIF
−Bという名称で説明されているような特定のタンパク
のみを示す。
【0012】用語「CSF」は、コロニー刺激因子をさ
し、前駆細胞が顆粒球およびマクロファージ/単核細胞
型へと分化するように誘導し得るタンパクを含む。現
在、好ましいCSFは、M−CSF、GM−CSFおよ
びG−CSFである。
【0013】「マクロファージコロニー刺激因子」また
はM−CSFは、適切な前駆細胞からのマクロファージ
/単核細胞の増殖を刺激する約45kDaの重グリコシ
ル化ホモダイマーである。自然源からのM−CSF(C
SF−1としても知られる)の精製については、E.
R.Stanley、Meth Enzymol(19
85)116:564−87によって説明されている
が、クローニングについては、E.S.Kawasak
iら、Science(1985)230:291−9
6およびkawasakiら、PCT WO86/04
607によって開示されている。
【0014】「顆粒球マクロファージコロニー刺激因
子」またはGM−CSFは、適切な前駆細胞からの顆粒
球(好中球および好酸球を含む)およびマクロファージ
/単核細胞への分化が可能な細胞の増殖を刺激する約2
3kDaの糖タンパクである。
【0015】「顆粒球コロニー刺激因子」またはG−C
SFは、好中球コロニーの増殖を刺激する約18kDa
の分子量を有する糖タンパクである。部分N末端配列
は、Thr-Pro-Leu-Gly-Pro-Ala-Ser-Ser-Leu-Pro-Gln-Se
r-Phe-Leu-Leu-Lys-Cys-leu-Glu-Glnである。馴化培地
からのG−CSFの精製については、Onoらの米国特
許第4、833、127号によって説明されている。G
−CSFのクローニングおよび発現については、Sou
zaの米国特許第4、810、643号によって説明さ
れている。
【0016】B:一般的方法 TGF−β、GM−CSF、G−CSFおよびM−CS
Fはすべて市販されているが、当業者によって既知の上
記の方法を使用して、容易に入手できる材料からも調製
され得る。
【0017】TGF−βおよび選択されたCSFは、イ
ンビボまたは半ビボのいずれかにおいて使用される。T
GF−βは、インビボにおいて好適に投与される。イン
ビボで投与される場合、タンパクは一般に、非経口手
段、例えば、静脈注射、骨髄注射、インプラント(im
planted)装置、鼻孔内エアゾール等によって導
入される。インビボにおける現在好ましい投与方法は、
静脈注射である。
【0018】本発明の方法は、免疫抑制障害が生じた場
合、感染または悪性腫瘍の治療を行う場合、あるいは骨
髄抑制効力を有する薬を用いて治療した場合に、意図的
にまたは副作用として顆粒球および/またはマクロファ
ージの数の増加が所望される場合に、有用である。顆粒
球および造血の抑制は、しばしば、放射線または化学療
法剤を用いて悪性腫瘍を治療する際の副作用として発生
する。このことは、被検体の感染に対する抵抗力を損な
い、しばしば、危険な程度まで日和見微生物を増殖させ
てしまう。本発明の実施において、TGF−βは、治療
時または障害時あるいは治療後または障害後に投与さ
れ、好ましくは、TGF−βは、治療後5日以内に投与
される。CSFは、化学療法または放射線療法による治
療の直後で、TGF−βと同時にまたはTGF−β投与
後4日以内に投与されるのが好ましい。CSFは、TG
F−β投与後、約24から48時間以内に投与するのが好ま
しい。
【0019】本発明の半ビボ方法において、骨髄(また
は他の造血組織)は、(好ましくは)TGF−βの投与
後に被検体から除去され、細胞は、CSFで処理される
まで培養物中に維持される。
【0020】投与に使用する、TGF−β、CSFまた
はその組合せの組成物は、一般に、薬学上受け入れられ
る賦形剤に加えて有効量のTGF−βおよび/またはC
SFを含む。適切な賦形剤は、非経口投与用として認め
られている、水、食塩水、リンガー液、ハンクス液、お
よびグルコース、ラクトース、デクストロース、エタノ
ール、グリセロール、アルブミン等の溶液を包含する大
抵の担体を含有する。これらの組成物は、必要に応じ
て、安定剤、酸化防止剤、抗菌剤、防腐剤、緩衝剤、界
面活性剤および他の付属添加物を含有し得る。現在好ま
しい賦形剤は、リン酸緩衝溶液(PBS)中に約1mg
/mLの血清アルブミンを含む。非経口投与に適切な賦
形剤については、E.W.Martin、”Remin
gton’s Pharmaceutical Sci
ences”(Mack Pub.Co.最新版)にお
いて詳しく説明されている。
【0021】正確な必要投与量は、被検体の年齢、大き
さおよび条件、治療される疾患の特性および程度等によ
って異なる。従って、正確な有効量を前もって決定し得
ない。しかし、適切な量は、以下に記載されるように、
動物モデルを使用した通常の実験によって決定され得
る。一般に、TGF−βの有効投与量は、約10μg/
kgから約1mg/Kgの範囲内である。現在好ましい
TGF−βは、TGF−β1である。M−CSF、GM
−CSFおよび/またはG−CSFの有効投与量は、約
10μg/Kgから約1mg/Kgの範囲内である。現
在好ましいCSFは、M−CSFおよびGM−CSFで
ある。
【0022】適切な動物モデルは、以下の実施例に示さ
れるようなマウスのモデルを含む。簡単に説明すると、
TGF−βを、非経口的に投与し、1から9日後、骨髄
を抽出する。骨髄を単一細胞懸濁液に希釈し、CSFで
処理する。処理した細胞を増殖させ、マクロファージお
よび/または顆粒球に分化させ、増殖および分化の程度
を標準的な方法(例えば、過酸化物生成、3H−チミジ
ンの取り込み、蛍光活性細胞の選別(FACS)、細胞
染色等)でアッセイする。顆粒球および/またはマクロ
ファージ/単核細胞の増加数(コントロールと比較し
て)は、前駆細胞によるCSFへの反応性が増加したこ
とを示し、TGF−βによる存在する前駆細胞の増加数
を示し得る。
【0023】
【実施例】以下に示す実施例は、当業者への指針として
提供されており、本発明を限定するものではない。
【0024】(実施例1) (活性の証明) (A)天然のウシTGF−β1を、4mMのHCL
0.25mLに溶解し、次いでリン酸緩衝溶液(PB
S)中の0.75mLのマウス血清アルブミン(MS
A、1mg/mL)を加えて500μg/mLのTGF
−β1貯蔵液を調製した。この貯蔵液を25μg/m
L、50μg/mLおよび125μg/mLに希釈する
ことによって、3つの実験用溶液を調製した。同様に、
TGF−β1を除いてコントロール溶液を調製した。
【0025】(B)60匹の雌C57B1マウスを5つ
の実験群(1群当り12匹のマウス)に分類し、以下の
ように、同じ日にTGF−β1(0.2mL)を皮下注射
した。
【0026】 A: マウス1匹当り5μgのTGF−β1。 B: マウス1匹当り10μgのTGF−β1。 C: マウス1匹当り25μgのTGF−β1。 D: 処理しなかった。 E: 希釈液で処理した。
【0027】1日目に、各群から3匹のマウスを取り出
し、骨髄細胞を大腿骨および頸骨から収集した。この工
程を2、4および9日目に繰り返し行った。DMEM+
10%ウマ血清中に単一細胞懸濁液を調製し、105
胞/mLに調整し、1.0mLの懸濁液/ウェル(we
ll)で24ウェルプレート(24−well pla
te)中にプレートした。次いで、各ウェルにM−CS
F(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)、GM−C
SF(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)または
0.1mLのPBSを加えた。これらのプレートをCO
2で加湿したインキュベータ中で6日間インキュベート
し、PBSで洗浄し、細胞をホルムアルデヒドで固定し
た。固定したプレートを0.1Mのホウ酸緩衝液(pH
8.5)で洗浄し、1%のメチレンブルーで10分間染
色した。染色したプレートを再びホウ酸緩衝液で洗浄
し、風乾した。その後、0.1NのHClを使用してプ
レートから染料を42oCで20分間溶離すると、溶離
したものの吸収は630nmであった。
【0028】上記の結果を図1および図2に示す。図1
は、M−CSFをTGF−β1誘導骨髄細胞に付与した
際に生じるマクロファージ集団の増加を示す。25μg
/マウスのTGF−β1を投与すると、1日目でマクロ
ファージの数はコントロールの約240%に増加した。
このことは、骨髄におけるマクロファージ前駆細胞の数
がインビボにおけるTGF−β1の投与によって増加し
たことを示す。図2は、GM−CSFの投与によって得
られたマクロファージおよび顆粒球の増加数を示し、こ
れは、インビボにおけるTGF−β1の投与に起因する
ウシ骨髄中のGM前駆細胞のCSFに対する感度の増加
を示している。
【0029】(実施例2) (A)15匹の雄CB6F1マウスを5つの実験群(1
群当り3匹のマウス)に分類し、以下のように、同じ日
にTGF−β1(0.2mL)を皮下注射した。
【0030】A: 処理しなかった。 B: 希釈液コントロール。 C: マウス1匹当り25μgのTGF−β1。 D: マウス1匹当り10μgのTGF−β1。 E: マウス1匹当り5μgのTGF−β1。
【0031】2日目に、各群からマウスを取り出し、骨
髄細胞を大腿骨および頸骨から収集した。DMEM+1
0%ウマ血清中に単一細胞懸濁液を調製し、105細胞
/mLに調整し、1.0mLの懸濁液/ウェルで24ウ
ェルプレート中にプレートした。次いで、各ウェルにM
−CSF(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)、G
M−CSF(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)ま
たは0.1mLのPBSを加えた。これらのプレート
を、CO2で加湿したインキュベータ中で6日間インキ
ュベートし、PBSで洗浄し、細胞をホルムアルデヒド
で固定した。固定したプレートを0.1Mのホウ酸緩衝
液(pH8.5)で洗浄し、1%のメチレンブルーで1
0分間染色した。染色したプレートを再びホウ酸緩衝液
で洗浄し、風乾した。その後、0.1NのHClを使用
してプレートから染料を42oCで20分間溶離する
と、溶離したものの吸収は630nmであった。
【0032】上記の結果を以下の表1に示す。これらの
結果は、TGF−β1の投与が骨髄におけるマクロファ
ージおよび顆粒球前駆細胞のCSFに対する感度を増加
させたことを示している。
【0033】
【表1】
【0034】(B)TGF−βの投与量を1.0、2.
5および5.0μg/マウスに変えて、上記(A)の実
験を繰り返した。結果を、コントロールのパーセントと
して図3に示す。投与量の依存性を観察した。
【0035】(実施例3) (投与の形態)この実験は、投与の形態が生物的反応に
影響を与えるかどうかを決定するために行った。
【0036】12匹の雄CB6F1マウスを5つの実験
群(1群当り3匹のマウス)に分類し、以下のように、
同じ日にTGF−β1(0.2mL)を皮下注射した。
【0037】A: 処理しなかった。 B: マウス1匹当り25μgのTGF−β1を皮下注
射。 C: マウス1匹当り25μgのTGF−β1を静脈注
射。 D: マウス1匹当り25μgのTGF−β1を腹膜注
射。
【0038】2日目に、各群からマウスを取り出し、骨
髄細胞を大腿骨および頸骨から収集した。DMEM+1
0%ウマ血清中に単一細胞懸濁液を調製し、105細胞
/mLに調整し、1.0mLの懸濁液/ウェルで24ウ
ェルプレート中にプレートした。次いで、各ウェルにM
−CSF(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)、G
M−CSF(0.1mLの500U/mLの貯蔵液)ま
たは0.1mLのPBSを加えた。これらのプレート
を、CO2で加湿したインキュベータ中で6日間インキ
ュベートし、PBSで洗浄し、細胞をホルムアルデヒド
で固定した。固定したプレートを0.1Mのホウ酸緩衝
液(pH8.5)で洗浄し、1%のメチレンブルーで1
0分間染色した。染色したプレートを再びホウ酸緩衝液
で洗浄し、風乾した。その後、0.1NのHClを使用
してプレートから染料を42oCで20分間溶離する
と、溶離したものの吸収は630nmであった。
【0039】上記の結果を以下の表2に示す。これらの
結果は、生物的効力が投与の手段に無関係であることを
示す。
【0040】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】半ビボにおけるM−CSFの投与に次ぐ、イン
ビボにおけるTGF−β1の投与後の、マウスの骨髄前
駆細胞由来のマクロファージの数の増加を、コントロー
ルのパーセントで表したものを示す。この実験は、実施
例1において記載されている。
【図2】半ビボにおけるGM−CSFの投与に次ぐ、イ
ンビボにおけるTGF−β1の投与後の、マウスの骨髄
前駆細胞由来のマクロファージおよび顆粒球の数の増加
を、コントロールのパーセントで表したものを示す。こ
の実験は、実施例1において記載されている。
【図3】半ビボにおけるGM−CSFの投与に次ぐ、イ
ンビボにおけるTGF−β1の投与後の、マウスの骨髄
前駆細胞由来のマクロファージおよび顆粒球の投与依存
性数の増加を、コントロールのパーセントで表したもの
を示す。この実験は、実施例2(B)において記載され
ている。
フロントページの続き (71)出願人 391015708 ブリストル−マイヤーズ スクイブ カン パニー BRISTOL−MYERS SQUIB B COMPANY アメリカ合衆国ニューヨーク州 10154 ニューヨーク パーク アベニユー 345 (72)発明者 イシア バーシュカー アメリカ合衆国 コネティカット 06410, チェシア,カリアー ウエイ 29 (72)発明者 ジョゼフ エイ.カーリノ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94122, サンフランシスコ,エヌオー.5,ヒュー ゴ ストリート 445 (72)発明者 キム ネダーマン アメリカ合衆国 コネティカット 06770, ノーガタック,クレストウッド ドライブ 183 (72)発明者 バーニス シャクター アメリカ合衆国 コネティカット 96443, マディソン,ダーラム ロード 748 (72)発明者 ラリー エリングズワース アメリカ合衆国 カリフォルニア 95148, サンホゼ,ウッドリイ ドライブ 3566 (72)発明者 ジョージ スパイタルニー アメリカ合衆国 コネティカット 06410, チェシア,ブルックフィールド コート 6

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】哺乳類顆粒球または単核細胞/マクロファ
    ージの増殖および分化を誘導する方法であって、 造血幹細胞を、有効量のTGF−βに接触させる工程;
    および該造血幹細胞を、該TGF−βと接触させてから
    0〜5日の間に有効量のCSFと接触させる工程を含
    む、方法。
  2. 【請求項2】前記CSFがM−CSF、G−CSFおよ
    びGM−CSFからなる群から選択される、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】前記TGF−βがTGF−β1およびTG
    F−β2からなる群から選択される、請求項1に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】前記造血幹細胞を、TGF−βと接触させ
    てから約1から2日の間にCSFと接触させる、請求項
    1に記載の方法。
  5. 【請求項5】有効量のTGF−βを、造血幹細胞を有す
    る哺乳類に投与することによって、該造血幹細胞をイン
    ビボにおいてTGF−βと接触させる、請求項1に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記造血幹細胞をCSFと接触させる前で
    あって、該造血幹細胞をTGF−βと接触させた後に、
    該造血幹細胞を前記哺乳類から除去し、該造血幹細胞を
    CSFと半ビボで接触させる工程をさらに含む、請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記造血幹細胞をCSFと接触させた後、
    単核細胞/マクロファージまたは顆粒球の追加を必要と
    する哺乳類に、該造血幹細胞を誘導させる工程をさらに
    含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】インビボで有効量のCSFを前記哺乳類に
    投与することによって、前記造血幹細胞をCSFと接触
    させる、請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】単核細胞/マクロファージまたは顆粒球の
    増殖および分化を誘導するための組成物であって、有効
    量のTGF−βおよび有効量のCSFを含有する組成
    物。
  10. 【請求項10】前記CSFが、M−CSF、G−CSF
    およびGM−CSFからなる群から選択される、請求項
    9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】前記TGF−βがTGF−β1である、
    請求項9に記載の組成物。
  12. 【請求項12】単核細胞/マクロファージまたは顆粒球
    の増殖および分化を誘導するためのキットであって、 有効量のTGF−βを有する第1の容器、および有効量
    のCSFを有する第2の容器を含むキット。
  13. 【請求項13】前記TGF−βがTGF−β1である、
    請求項12に記載のキット。
  14. 【請求項14】前記CSFが、M−CSF、G−CSF
    およびGM−CSFからなる群から選択される、請求項
    12に記載のキット。
JP3095842A 1990-04-25 1991-04-25 形質転換成長因子βを使用した、マクロファージおよび顆粒球の再集団化 Pending JPH05252940A (ja)

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CA (1) CA2040969C (ja)
HU (1) HUT62030A (ja)
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ZA (1) ZA913087B (ja)

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EP0454400A2 (en) 1991-10-30
CA2040969A1 (en) 1991-10-26
HU911376D0 (en) 1991-10-28
IL97922A0 (en) 1992-06-21
HUT62030A (en) 1993-03-29
KR0173967B1 (ko) 1999-02-01
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EP0454400A3 (en) 1992-10-21
US5147799A (en) 1992-09-15
ZA913087B (en) 1992-02-26

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