JPH0525130U - バーナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 バーナーを小型化して操作性を向上させると
ともに、バーナーの表面積を小さくして冷却ジャケット
による冷却損失を低減し、さらにノズルの着脱が容易で
耐用時間も延長することができるバーナーを提供する。 【構成】 ノズルホルダー４は、冷却ジャケット３の先
端面を覆う拡径段部４ａと、冷却ジャケット３の先端部
内周に接するように挿入される挿入部４ｂとを有してい
る。また、冷却ジャケット３は、ノズルホルダー４を介
してノズル５と燃料供給管２の基部に設けられたコイル
スプリング８との間に挟持され、さらに、冷却ジャケッ
ト３の外径は、ノズル５側が太く、基部側が細く形成さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バーナーに関し、詳しくは各種加熱及び溶解炉等に設置される複数 のノズルを持つバーナーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、各種加熱及び溶解炉等において、火炎の到達範囲を広げるために複 数のノズルを持つバーナーが実用化されている。一般に、この種のバーナーのノ ズルは、ノズルホルダーに取り付けられ、冷却ジャケットの内側に配置されるか 、冷却ジャケットに溶接等で固定されるかしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のバーナーは、ノズルが複数であるためにバーナーの 外径が大きくなり、操作性が悪く、冷却ジャケットによる冷却熱損失も大きかっ た。また、バーナー先端部に未溶融の金属塊が存在するような場合には、燃焼炎 の反射によってノズルあるいは冷却ジャケットの先端部が損傷し、バーナーの耐 用時間が短くなるという問題があり、さらに、ノズルの着脱が面倒であることや 、各部の熱膨張の問題もあった。

【０００４】 そこで本考案は、バーナーを小型化して操作性を向上させるとともに、バーナ ーの表面積を小さくして冷却ジャケットによる冷却損失を低減し、さらにノズル の着脱が容易で耐用時間も延長することができるバーナーを提供することを目的 としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記した目的を達成するため、本考案のバーナーは、燃料供給管の外周に冷却 ジャケットを設け、該燃料供給管と冷却ジャケットとの間に支燃ガス流路を形成 したバーナー本体の先端部にノズルホルダーを装着し、該ノズルホルダーに、燃 料と支燃ガスを噴出するノズルをバーナー中心軸に対して偏角を持たせて複数個 配置するとともに、前記燃料供給管とノズルとを燃料分配器を介して接続したバ ーナーであって、前記ノズルホルダーは、前記冷却ジャケットの先端面を覆う拡 径段部と、冷却ジャケットの先端部内周に接するように挿入される挿入部とを備 えていることを特徴としている。

【０００６】 さらに本考案は、上記構成において、前記冷却ジャケットは、前記ノズルホル ダーを介してノズルと燃料供給管の基部に設けられた弾性部材との間に挟持され ていること、前記冷却ジャケットの外径は、ノズル側が太く、基部側が細く形成 されていることを特徴としている。

【０００７】

【作 用】

上記構成によれば、ノズルホルダーの外径と冷却ジャケットの外径とを等しく できるので、冷却ジャケットの外径を小さくでき、さらに冷却ジャケットの基部 側を細くすることでバーナーの小型化と冷却熱損失の低減を図れる。

【０００８】 また、冷却ジャケットの先端部をノズルホルダーで保護することができるとと もに、冷却ジャケットとノズルホルダーとの接触面積を大きくできるのでノズル 及びノズルホルダーの冷却が促進される。これにより、冷却ジャケット先端やノ ズル及びノズルホルダーの損傷が低減され、バーナーの耐用時間を延長すること ができる。

【０００９】 加えて、冷却ジャケットをノズルホルダーと燃料供給管の基部に設けられた弾 性部材との間に挟持することにより、熱膨張による各部の緩みを無くして冷却ジ ャケットとノズル及びノズルホルダーとの接触を良好に保つことができ、さらに ノズルは、ノズルホルダー及び冷却ジャケットに固定されないので容易に着脱で きる。

【００１０】

【実施例】 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１はバーナーの一部断面側面図、図２は先端部の拡大断面図、図３はノズル が２個の場合の正面図、図４はノズルが３個の場合の正面図である。

【００１２】 バーナー１は、中心に配置される燃料供給管２と、該供給管２の外周に所定間 隔をあけて配置される冷却ジャケット３と、先端部に設けられるノズルホルダー ４と、該ノズルホルダー４に保持される複数のノズル５と、該ノズル５と燃料供 給管２とを接続する燃料分配器６とから構成されている。

【００１３】 また、上記冷却ジャケット３の基部側の側面には、冷却ジャケット３内に冷却 水を流通させる冷却水導入管３ａ及び冷却水排出管３ｂと、燃料供給管２と冷却 ジャケット３との間に形成される支燃ガス流路７に支燃ガスを供給する支燃ガス 供給管７ａとが設けられている。

【００１４】 前記ノズルホルダー４は、その外周に、前記冷却ジャケット３の外径と等しい 外径を有する拡径段部４ａと、冷却ジャケット３の先端部内周と等しい外径を有 する挿入部４ｂとが形成されており、拡径段部４ａで冷却ジャケット３の先端面 を覆うとともに、挿入部４ｂを冷却ジャケット３の先端部内周に接するように挿 入されて装着されている。また、このノズルホルダー４を装着する冷却ジャケッ ト３の先端部は、複数のノズル５を所定の間隔及び角度で配置したノズルホルダ ー４の大きさに合わせて基部側よりも太く形成されている。

【００１５】 前記ノズル５は、それぞれ燃料噴出孔５ａ及びその周囲に同心円状に配置され た複数個の支燃ガス噴出孔５ｂを有しており、各ノズル５は、バーナー１の中心 軸に対して適当な偏角を持つようにノズルホルダー４に配置されている。なお、 支燃ガス噴出孔５ｂの数及び配置は、図に示すものに限らず適宜に設定すること ができる。

【００１６】 また、ノズル５は、その基部がノズルホルダー４に形成された通孔４ｃ内に支 燃ガス流路を形成するように挿通されるとともに、先端の大径部５ｃが前記通孔 ４ｃの先端部に形成された大径凹部４ｄに係合してノズルホルダー４に装着され 、燃料分配器６の分岐管６ａに、ねじ結合等の着脱可能な結合手段で結合されて おり、さらに、燃料分配器６も、燃料供給管２の先端部に、ねじ結合等の着脱可 能な結合手段で結合されている。なお、ノズル５とノズルホルダー４の先端面は 面一になるように形成されている。

【００１７】 また、燃料供給管２の基部には、弾性部材であるコイルスプリング８の基端部 を保持する受部材９が設けられており、冷却ジャケット３の基部には、冷却水通 路及び前記支燃ガス流路７の端部を塞ぐ閉塞部材１０が設けられている。この閉 塞部材１０は、燃料供給管２の外周に気密に、かつ摺動可能に接するように形成 されている。

【００１８】 このバーナー１は、燃料供給管２の先端から上記コイルスプリング８，冷却ジ ャケット３を順次挿通し、次いでノズルホルダー４，ノズル５，燃料分配器６を 組み付けたものを、ノズルホルダー４の挿入部４ｂを冷却ジャケット３先端内周 に挿入するようにして、燃料分配器６を燃料供給管２の先端部にねじ結合させる ことにより組み立てられる。

【００１９】 したがって、冷却ジャケット３は、コイルスプリング８とノズルホルダー４の 拡径段部４ａとの間に弾発保持された状態となる。即ち、冷却ジャケット３は、 コイルスプリング８の弾発力により、閉塞部材１０を介してノズルホルダー４側 に押圧され、逆にノズル５は、コイルスプリング８の弾発力により、燃料供給管 ２，燃料分配器６を介してノズルホルダー４側に引っ張られ、ノズルホルダー４ を冷却ジャケット３側に押圧するので、温度差により各部が熱膨張，熱収縮して も隙間を生じたり、無理な力が掛かることを防止することができる。

【００２０】 また、ノズル５の取り外しは、ノズル５と燃料分配器６とのねじ結合を解除す るだけで行うことができ、その取り付けもねじ結合させるだけであるから、ノズ ル５の着脱，交換を極めて容易に行うことができ、使用によってノズル部分のみ が溶損したときは、該溶損したノズルのみを交換するだけで良い。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のバーナーは、ノズルホルダーの外径を冷却ジャ ケットの外径と等しくできるので、ノズルホルダーをジャケットの内側に配置す る従来のバーナーと比較して冷却ジャケットの外径を小さく構成することができ 、さらに冷却ジャケットの外径を基部側（燃料供給側）で細くすることにより、 バーナーの小型化を図り、操作性の向上と冷却ジャケットによる冷却損失の低減 とを成し得るものである。

【００２２】 さらに、冷却ジャケットの先端をノズルホルダーによって保護でき、また、冷 却ジャケットとノズルホルダーとの接触面積を広くできるので、ノズル及びノズ ルホルダーの冷却を促進することができる。これにより、冷却ジャケット先端と ノズル及びノズルホルダーの損傷が低減され、バーナーの耐用時間を延長するこ とができる。

【００２３】 加えて、冷却ジャケットを弾性部材で保持し、ノズル及びノズルホルダーを冷 却ジャケット側に引っ張るようにして固定することにより、燃料供給管等の熱膨 張によるノズル及びノズルホルダーの緩みを防止して冷却ジャケットとの接触を 良好に保つことができ、さらに、ノズルの着脱交換も容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示すバーナーの一部断面
側面図である。

【図２】 先端部の拡大断面図である。

【図３】 ノズルが２個の場合の正面図である。

【図４】 ノズルが３個の場合の正面図である。

【符号の説明】

１…バーナー ２…燃料供給管 ３…冷却ジャケッ
ト ４…ノズルホルダー ４ａ…拡径段部 ４ｂ
…挿入部 ５…ノズル ６…燃料分配器 ７…支燃ガス流路 ８…コイルスプリング ９…受
部材 １０…閉塞部材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料供給管の外周に冷却ジャケットを設
   け、該燃料供給管と冷却ジャケットとの間に支燃ガス流
   路を形成したバーナー本体の先端部にノズルホルダーを
   装着し、該ノズルホルダーに、燃料と支燃ガスを噴出す
   るノズルをバーナー中心軸に対して偏角を持たせて複数
   個配置するとともに、前記燃料供給管とノズルとを燃料
   分配器を介して接続したバーナーであって、前記ノズル
   ホルダーは、前記冷却ジャケットの先端面を覆う拡径段
   部と、冷却ジャケットの先端部内周に接するように挿入
   される挿入部とを備えていることを特徴とするバーナ
   ー。
2. 【請求項２】 前記冷却ジャケットは、前記ノズルホル
   ダーを介してノズルと燃料供給管の基部に設けられた弾
   性部材との間に挟持されていることを特徴とする請求項
   １記載のバーナー。
3. 【請求項３】 前記冷却ジャケットの外径は、ノズル側
   が太く、基部側が細く形成されていることを特徴とする
   請求項１記載のバーナー。