JPH05249056A - 碍子の絶縁劣化判定方法 - Google Patents

碍子の絶縁劣化判定方法

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JPH05249056A
JPH05249056A JP8610692A JP8610692A JPH05249056A JP H05249056 A JPH05249056 A JP H05249056A JP 8610692 A JP8610692 A JP 8610692A JP 8610692 A JP8610692 A JP 8610692A JP H05249056 A JPH05249056 A JP H05249056A
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insulator
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insulating cover
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Tsukasa Yoneyama
司 米山
Akira Matsumaru
晃 松丸
Kazuo Kotani
一夫 小谷
Kenichiro Soma
謙一郎 杣
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Hitachi Cable Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
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Tokyo Electric Power Co Inc
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧耐張碍子の絶縁劣化判定方法を提供す
る。 【構成】 同一電柱上に設置されている耐張碍子におい
て、絶縁カバー付き耐張碍子は複数の襞部の平均温度の
温度差あるいは1個の襞部の平均温度と笠部の平均温度
の温度差で、また、絶縁カバー無し耐張碍子は複数の金
属部の平均温度の温度差で耐張碍子の劣化を判定する。
また、上記絶縁カバー付き耐張碍子の複数の温度差が1
度以上あるいは1個の温度差が1度以上であること、ま
た、絶縁カバー無し耐張碍子の複数の温度差が1度以上
あるいは1個の温度差が1.5度以上であることによっ
て劣化碍子と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は碍子、特に高圧耐張碍
子の絶縁劣化判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでの碍子の劣化判定方法には、
「目視により亀裂,破損等の外傷を見出す方法。絶
縁抵抗の測定による方法。パイロット碍子の汚損状況
から碍子の劣化を推定する方法。碍子の表面温度を赤
外線検出装置で測定し、その最大値と健全品の表面温度
の最大値との差で碍子の絶縁劣化を判定する方法。」が
ある。(特願昭63−314705号参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の方
法は、劣化現象が碍子表面に表われない場合や、劣化現
象が表面に表われる場合であっても、それが軽微である
場合には確認が極めて困難であり、目視によるため劣化
状態を高精度に定量的かつ時系列的に把握することが不
可能である欠点がある。
【0004】上記の方法を実施するには、碍子を運転
中の線路から撤去して行う必要があり、使用状態での測
定が不可能である等の欠点がある。
【0005】上記の方法は、汚損以外の劣化を検知す
ることができないことのみならず、パイロット碍子の汚
損状況と実使用碍子の劣化とが必しも一致しないという
欠点がある。
【0006】上記は、絶縁カバー付耐張碍子の場合、
劣化が軽微であると太陽光の熱輻射による絶縁カバーの
温度上昇分が劣化による温度上昇分より大きくなる場合
がある。したがって、碍子表面の最大温度の差で劣化判
定を行うと、太陽光の輻射熱が大きい場合や劣化が軽微
である場合は判定を誤ることがある。また、1つの碍子
が日陰になっている場合は、最大値の温度の差が大きく
なり、判定を誤ることがある。
【0007】この発明は、このような点に鑑みてなされ
たもので、従来技術の欠点を解消し、耐張碍子の劣化を
装柱状態で判定することができる新規な劣化判定方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、同一電柱上
に設置されている耐張碍子において、絶縁カバー付き耐
張碍子は複数の襞部の平均温度の温度差あるいは1個の
襞部の平均温度と笠部の平均温度の温度差で、また、絶
縁カバー無し耐張碍子は複数の金属部の平均温度の温度
差で耐張碍子の劣化を判定することを特徴とする耐張碍
子の絶縁劣化判定方法である。また、この発明は、上記
絶縁カバー付き耐張碍子の複数の温度差が1度以上ある
いは1個の温度差が1度以上であること、また、絶縁カ
バー無し耐張碍子の複数の温度差が1度以上あるいは1
個の温度差が1.5度以上であることによって劣化碍子
と判定することを特徴とする耐張碍子の絶縁劣化判定方
法である。
【0009】
【作用】同一電柱に設置されている耐張碍子の劣化によ
る温度上昇を赤外線センサーで測定し、温度上昇部の複
数の碍子のとの比較あるいは1個の碍子での温度差によ
り判定することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は、絶縁カバー付耐張碍子の劣化品と健全
品の表面温度差の分布を示したグラフである。なお、こ
のグラフの横軸は絶縁カバー付耐張碍子の位置を表わ
し、上部にその対応した絶縁カバー付耐張碍子の上半部
の側面図を示す。即ち、左側から支持棒1,笠部2,襞
部3および絶縁カバー部4により構成されている。
【0011】このグラフから、劣化による温度上昇は襞
部3において大きく、またこの部分の温度差は笠部2よ
りも大きくなっている。
【0012】次に、絶縁カバー無し耐張碍子の劣化品と
健全品の表面温度差を図2に示す。この場合も横軸は絶
縁カバー無し耐張碍子の位置であり、合せて上部に上半
部分を示している。即ち、左側から支持棒5,笠部6,
襞部7および金属部8により構成されている。
【0013】図2より、絶縁カバー無し耐張碍子の劣化
による温度上昇は、金属部8が最も大きく、笠部6との
温度差も大きくなっている。
【0014】従って、同一環境下にある複数の耐張碍子
の劣化は、襞部3あるいは金属部8の温度上昇を他の碍
子と比較することで容易に劣化を判定することができ
る。また、1個の絶縁カバー付耐張碍子では襞部3と笠
部2の温度差を、あるいは絶縁カバー無し耐張碍子では
金属部8と笠部6の温度差で劣化判定を行うことができ
る。
【0015】健全な碍子を東西南北方向に水平,垂直に
装柱し、赤外線センサーにより1年間の温度測定を行っ
た結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】この表より、カバー付き耐張碍子では襞部
3の平均温度のバラツキは、日陰になる場合を含めると
最大1.7度であり、影響を受けない場合には1.0度
である。一方、カバー無し耐張碍子では、金属部8の平
均温度のバラツキが同様に最大値2.2度および影響を
受けない場合には1.0度である。
【0018】一方、撤去碍子から絶縁抵抗の低下してい
る劣化碍子を収集し、実験室内で温度上昇と交流漏れ電
流の関係を求めた結果、温度上昇が消費電力と比例関係
にあることが判った。図3に消費電力と平均温度上昇の
関係をグラフにして示す。横軸は交流印加電圧×交流電
流である消費電力(W)、縦軸は温度上昇△T(度)で
ある。
【0019】次に、カバー付き耐張碍子の劣化碍子を装
柱し、その交流漏れ電流と温度上昇の関係を調査した。
図4は劣化耐張碍子の襞部3の平均温度の健全品との温
度差である。
【0020】同様に図5は、カバー付き耐張碍子の劣化
碍子の襞部3と笠部2の平均温度差を示すグラフであ
る。また、図6は絶縁カバー無し耐張碍子の劣化碍子の
金属部8の平均温度の健全品との温度差を示すグラフ、
図7は絶縁カバー無し耐張碍子の劣化碍子の金属部8と
笠部6の平均温度の差を示したグラフである。
【0021】これらの結果から、風や日射などの周囲条
件の影響があってもカバー付き耐張碍子の劣化による消
費電力が3.8kV印加時の漏れ電流0.8mAであれ
ば、耐張碍子の襞部3の平均温度が他の碍子より1度以
上の温度上昇をするため、劣化の判定ができる。同様に
消費電力8W(3.8kV印加時の漏れ電流0.8m
A)以上あれば、絶縁カバー無し耐張碍子の金属部8の
平均温度の温度差1.5度以上となり、劣化判定をでき
ることが確認できた。
【0022】また、この劣化判定基準は、漏れ電流とし
て約2mAに相当するため、現在の地絡リレーの検出レ
ベルの100mA〜200mAと比較して小さく、地絡
事故に至る前の耐張碍子の劣化を把握することができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の碍子の
絶縁劣化判定方法によれば、次のような優れた効果が期
待できる。
【0024】従来の方法では不可能であった軽微な絶
縁劣化が判定可能である。
【0025】活線状態で、かつ無昇柱,非接触で劣化
判定が可能であるため、絶縁劣化判定の効率化および作
業性の安全が確保できる。
【0026】判定結果をデータベース化することによ
り、保守,監視業務の効率化が図られる。
【0027】活線状態での絶縁劣化判定が可能である
ため、線路停止の業務が省力化される。
【0028】高精度の劣化判定が可能であるため、地
絡事故の防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カバー付き耐張碍子の構成と表面温度を示すグ
ラフ、
【図2】絶縁カバー無し耐張碍子の構成と表面温度を示
すグラフ、
【図3】耐張碍子の温度と消費電力の関係を示すグラ
フ、
【図4】カバー付き耐張碍子の襞部の温度差と漏れ電
流、印加電圧の関係を示すグラフ、
【図5】カバー付き耐張碍子の襞部と笠部の温度差と漏
れ電流、印加電圧の関係を示すグラフ、
【図6】絶縁カバー無し耐張碍子の金属部の温度差と漏
れ電流、印加電圧の関係を示すグラフ、
【図7】絶縁カバー無し耐張碍子の金属部と笠部の温度
差と漏れ電流、印加電圧の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,5 支持棒 2,6 笠部 3,7 襞部 4 絶縁カバー部 8 金属部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小谷 一夫 茨城県日立市日高町5丁目1番1号「日立 電線株式会社パワーシステム研究所内」 (72)発明者 杣 謙一郎 茨城県日立市日高町5丁目1番1号「日立 電線株式会社パワーシステム研究所内」

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一電柱上に設置されている耐張碍子に
    おいて、絶縁カバー付き耐張碍子は複数の襞部の平均温
    度の温度差あるいは1個の襞部の平均温度と笠部の平均
    温度の温度差で、また、絶縁カバー無し耐張碍子は複数
    の金属部の平均温度の温度差で耐張碍子の劣化を判定す
    ることを特徴とする耐張碍子の絶縁劣化判定方法。
  2. 【請求項2】 上記絶縁カバー付き耐張碍子の複数の温
    度差が1度以上あるいは1個の温度差が1度以上である
    こと、また、絶縁カバー無し耐張碍子の複数の温度差が
    1度以上あるいは1個の温度差が1.5度以上であるこ
    とによって劣化碍子と判定することを特徴とする耐張碍
    子の絶縁劣化判定方法。
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