JPH05248924A - 液面検出装置 - Google Patents

液面検出装置

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JPH05248924A
JPH05248924A JP4085037A JP8503792A JPH05248924A JP H05248924 A JPH05248924 A JP H05248924A JP 4085037 A JP4085037 A JP 4085037A JP 8503792 A JP8503792 A JP 8503792A JP H05248924 A JPH05248924 A JP H05248924A
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JP
Japan
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liquid level
reflected wave
amplitude fluctuation
wave
reflected
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4085037A
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English (en)
Inventor
Ikuo Minamino
郁夫 南野
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Priority to JP4085037A priority Critical patent/JPH05248924A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 障害物等の設置位置や液面の状態に関係な
く、液面からの反射波を確実に検出することのできる液
面検出装置を提供すること。 【構成】 端子11から出力される繰り返しパルスを受
けて超音波パルス発生回路12が出力する電気信号によ
り送波器13を励振して被測定対象である液面14に向
かって超音波が送波される。その超音波は液面にて反射
され、受波器15により受波され、その受波信号が検波
回路16において検出される。この検波回路にて反射波
波形をエンベロープ信号に変換した後、液面検出回路1
7に入力され、液面14までの距離を算出するようにな
っている。この液面検出回路17では、反射波の振幅の
揺れの度合い(振幅ゆらぎ)或いはその揺れを生じる周
期(振幅ゆらぎ周期)と、反射率とから、ファジィ推論
により液面らしさを求め、液面にからの反射波に基づい
て距離を求め、その結果を出力回路18に送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液面検出装置に関する
もので、より具体的には液面に対して超音波を送波し、
戻って来る反射波の遅れ時間等を利用するいわゆる超音
波センサを用いた液面検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波センサを用いた液面検出装
置としては、例えば実開昭56−86520号に示され
るものがある。すなわち、超音波センサで受ける反射波
強度は液面までの距離が長い(超音波パルスの往復時間
が長い)ほど、弱くなる。そこで、TVG(タイム・バ
リアブル・ゲイン)を用い、超音波を送波してからの時
間の経過にともない超音波センサで受波した反射波強度
にかける利得を増大することにより、距離(経過時間)
による反射波の減衰を補償するようになっている。これ
により、仮に超音波を反射した面の材質等が同一の場合
(例えば液面)には、その超音波センサからその液面ま
での距離が異なったとしても、TVGの処理を行った後
のレベルは一定となる。
【0003】これにより、例えば図9に示すようにタン
ク1内の液体2の液面2aのレベルを測定するような場
合に、超音波センサ3と液面2aとの間に各種の障害物
4が存在するような場合に、超音波センサ3と障害物4
との距離が短いことから障害物4からの反射波の強度が
大きくなり、その反射波を液面と誤検出するのが防止さ
れる。すなわち、図10(A)に示すように、超音波セ
ンサの指向性の関係からたとえ障害物の方が超音波セン
サに近い場合であっても受波した反射波強度aは液面か
らの反射波強度bよりも小さくなる場合にはまったく問
題はなく、また、同図(B)に示すように、障害物が超
音波センサの指向性の中心部に近付いたり、両者間の距
離がさらに短くなり障害物からの反射波強度aの方が大
きくなったとしても、上記した従来の装置を用いること
により、TVGによる検出レベルが図中破線で示すよう
に経過時間が短い方が高くなっているため、やはり液面
からの反射波bを正しく検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の液面検出装置では、以下に示す問題を生じる。
すなわち、障害物4が上記図10(B)に示した例より
もさらに超音波センサ3に近付いたり、指向性の中央に
まで突出してきた場合には、同図(C)に示すように障
害物4からの反射波強度aがTVGの検出レベルを越え
てしまい、誤検出をしてしまう。また、逆に液面2aに
泡や波を生じている場合には、その液面における反射率
が小さくなるため、超音波センサ3にて受波した液面か
らの反射波強度bも小さくなってしまう。その結果、障
害物4からの反射強度aとともにTGVの検出レベルを
こえることができず、測定不能となる。また、係る場合
にTGVの検出レベルを図中二点鎖線で示すように全体
的に落とすことが考えられるが、上述したごとく液面か
らの反射波強度bが非常に小さい場合には、先に障害物
4からの反射波aを検出することになり、やはり誤検出
してしまう。
【0005】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、障害物等の設置位置
や液面の状態に関係なく、液面からの反射波を確実に検
出することのできる液面検出装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る液面検出装置では、液面に対し超
音波を送波して反射波を観測する反射波観測手段と、前
記反射波観測手段が観測した反射波から1次反射波の振
幅ゆらぎ、または振幅ゆらぎ周期の少なくとも一方を検
出する手段を備えた。
【0007】
【作用】タンク等の収納容器内に貯留された液体は、液
体が供給されてその液面が上昇したり、液体が排出され
て液面が下降したりする際等に、その液面が揺れる。一
方、反射波観測手段と、液面との間に障害物等がある場
合、反射波観測手段では、その障害物からの反射波も検
出する。しかし、障害物の場合、上記液面の揺れなどの
現象は生じないため、障害物からの反射波の振幅はほぼ
一定となり、ゆらぎ等はほとんど生じない。したがっ
て、所定の振幅ゆらぎや、振幅ゆらぎ周期を検出した場
合には、その反射波は液面のものと判断でき、その反射
波のデータに基づいて液面までの距離などの必要なデー
タが算出される。
【0008】
【実施例】以下、本発明に係る液面検出装置の好適な実
施例を添付図面を参照にして詳述する。まず本発明に係
る液面検出装置は、例えばタンク内に貯留されている液
体の液面レベルを検出するために用いられるもので、そ
のタンクの天面付近等に設置される。そして、そのタン
クの内壁面等には、梁やメンテナンス用のはしご、さら
には貯留している液体を均一にするための攪拌羽根等の
構造物(液面検出に際しては「障害物」となる)が取り
付けられている。
【0009】そして、本発明に係る液面検出装置10
は、図1に示すように、端子11から出力される繰り返
しパルス(超音波出力ゲート信号)が超音波パルス発生
回路12に供給され、この超音波パルス発生回路12か
ら出力される超音波パルス電気信号が送波器13を励振
して被測定対象である液面14に向かって超音波が送波
される。また、その超音波は液面14にて反射され、そ
の反射波が受波器15により受波されるが、その受波信
号が検波回路16において検出される。この検波回路1
6では、受波器15から送られて来る反射波波形をエン
ベロープ信号に変換し、出力するようになっている。そ
して、それら超音波発生回路12,送波器13,受波器
14並びに検波回路16にて、反射波観測手段が構成さ
れる。
【0010】そして、上記端子11並びに検波回路16
の出力を液面検出回路17に入力し、液面14までの距
離を算出するようになっている。さらに液面検出回路1
7の出力が、出力回路18に送られ、必要に応じて規格
化された信号として出力され、或いは表示器等に表示さ
れる。
【0011】ここで、上記受波器15で受波する反射波
の種類について考えると、上記した液面14からの反射
波の他に、上述の各種障害物からの反射波や、さらはそ
れら各反射波が直接受波器15に到達するのではなくタ
ンクの内壁面等に反射後到達するような多重反射波があ
る。さらには、各種ノイズ等により反射波波形に類似し
た波形が生じることもある。すなわち、通常1回の超音
波の送波に対し、受波器15で検出する反射波は複数回
ある(図2参照)。
【0012】そこで本発明では、反射波波形の中から液
面による波形を選択し、その選択した反射波に基づいて
液面のレベルを正確に検出するべく、上記液面検出回路
17が以下のように構成されている。
【0013】すなわち、まず端子11からの超音波出力
ゲート信号をトリガとして、エンベロープ信号の出力デ
ータを逐次メモリ17aに格納するようになっている。
また、この時、トリガからの経過時間も同時に格納す
る。そして、上記作業を時間検出・メモリ書込回路17
bにて行う。
【0014】また、メモリ17aの出力は、極大値検出
器17cに入力される。この極大値検出器17cでは、
与えられたエンベロープ信号の振幅(ピーク値)を検出
するとともに、超音波を送波してからピーク値が検出さ
れるまでの経過時間(遅れ時間t)を求め、それら各デ
ータを4×mの配列メモリ17dに格納するようになっ
ている。そして、この配列メモリ17dにおける格納状
態は、図3に示すように、1列に第1反射波(超音波送
波後1回目に検出された反射波)のピーク値とその遅れ
時間並びに第2反射波(超音波送波後2回目に検出され
た反射波)のピーク値とその遅れ時間を格納し、それを
m列、すなわち最新データ並びに過去(m−1)回のデ
ータが記憶され、常時最新データに更新されている。ま
た、このように本例では第2反射波まで配列メモリ17
dに格納するようになっているため、極大値検出器17
cでは、超音波出力ゲート信号を受けてから2回分の反
射波を出力し、それ以降の反射波(第3反射波以降)は
出力しないようになっている。
【0015】さらに、この配列メモリ17dの出力(ピ
ーク値)が振幅ゆらぎ算出回路17e並びに振幅ゆらぎ
周期算出回路17fに入力され、過去m回のピーク値デ
ータに基づいて振幅ゆらぎの大きさならびに振幅ゆらぎ
周期がそれぞれ算出されるようなっている。すなわち、
液面14等の反射面の状態の変化などにより反射波強度
が変動し、反射波波形(エンベロープ信号)の振幅(上
記ピーク値)は時事変動、すなわち、ゆらいでいる。特
に、液面14は、攪拌羽根により攪拌されたり、液体の
供給あるいは排出によりタンク内に貯留された液体の容
積変動により、表面が大きく揺れる。
【0016】すなわち、図4(A)に示すように、液面
が揺れると超音波が照射される液面14が図中破線で示
すように傾斜したり、或いは一点鎖線で示すように逆向
きに傾いたりし、しかも、その傾斜角度が徐々に変化す
る。これにより、液面14は例えば実線で示すような水
平状態を基準とし、破線並びに一点鎖線で示す方向に交
互に傾きを変えることになる。そして、この時の反射波
強度を考えると、液面14が水平状態にある時には、出
力強度が一番強い指向角の超音波で検出することができ
るため、その反射波強度は強くなり、液面14が傾斜し
ている場合には、出力強度の弱い指向角の超音波で検出
することになるため、反射波強度が弱くなる。そして、
例えば超音波センサとしてE4M(オムロン株式会社
製)を用いた場合、その指向角は半値角で23deg であ
るため、液面14の傾き角が10deg とすると、15%
程度の減衰となる。
【0017】更に、同図(B)に示すように、液面14
が波うっている場合、その液面14の波の凹凸の差Δd
が超音波の波長の長さの1/4の時に、その凸部と凹部
に当って反射してきた反射波同士が打ち消しあってその
強度が弱められる。すなわち、例えば33kHzの超音
波の波長は、音速330m/sとして10mmである。
したがって、凹凸の差が2.5mmの波が生じると反射
波が最も弱くなり、それからずれるにしたがって段々に
強くなる。このような理由から、特に液面14からの反
射波強度が変動するのである。
【0018】そこで、上記各算出回路17e,17fで
は、振幅の変動量を振幅ゆらぎとし、また、その変動が
行われる一周期を振幅ゆらぎ周期として求めるもので
(図5参照)、具体的には下記式により求められる。
【0019】
【数1】 振幅ゆらぎ=ピーク値のmax−ピーク値のmin 振幅ゆらぎ周期={(最新の最大振幅ゆらぎ(ピーク
値)の超音波出力番号)−(次に新しい最大振幅ゆらぎ
(ピーク値)の超音波出力番号)}×T0 ここで、T0 は超音波を出力する周期であり、また、各
超音波出力番号は、所定のデータが記憶された配列メモ
リ17dの列番号で置き換えることができる。なお、上
記振幅ゆらぎは、上記した式のように差をとるのではな
く、比率をとるようにしてもよい。
【0020】そして、上記のようにして算出された振幅
ゆらぎ並びに振幅ゆらぎ周期をファジィ推論回路17g
に入力し、液面らしさの推論が行われる。より具体的に
は1の超音波送波に基づいて発生した第1,第2反射波
のそれぞれの液面らしさを求める。さらに、このファジ
ィ推論回路17gには、反射率算出回路17hの出力も
入力されるようになっている。この反射率算出回路17
は、前記極大値検出器17cの出力に対し配列メモリ1
7dと並列的に連繋されており、最新に送波された超音
波に対する第1,第2反射波の反射面における反射率を
求めるようになっている。すなわち、上述した従来例に
おけるTGVのように、受波器15で受波した反射波強
度に対して距離による減衰を補正し、反射面における反
射率を求めるもので、本例ではこの反射率は、 反射率=反射波強度/遅れ時間2 により求めるようにしている。なお、反射波強度とは、
受波器15で受けた反射波波形のピーク値(適当な係数
で増幅したものでもよい)を意味する。なお、本は、極
大値検出器17cから遅れ時間並びにピーク値のデータ
を与えられるようにしたが、配列メモリ17dの出力を
接続し(図1中二点鎖線)、配列メモリ17dから最新
データを与えられるようにしてもよい。
【0021】ファジィ推論回路17gでは、与えられた
データに基づき第1反射波と第2反射波の液面らしさを
推論するのであるが、具体的な推論処理は以下のように
なっている。
【0022】入力としては、振幅ゆらぎまたは振幅ゆら
ぎ周期の少なくとも一方と、反射率とを用いる。そして
仮に振幅ゆらぎ周期を用いた場合のルールは、以下の表
の通りである。
【0023】
【表1】 ルール1 if 反射率=大 & 振幅ゆらぎ周期=中 then 液面らしい ルール2 if 反射率=小 & 振幅ゆらぎ周期=小 then 突起物らしい ルール3 if 反射率=中 & 振幅ゆらぎ周期=大 then 攪拌羽根らしい また、振幅ゆらぎを用いる場合には、上記各ルール中の
振幅ゆらぎ周期をすべて振幅ゆらぎに置き換えればよい
(大,中,小は同じ)。なお、攪拌羽根の場合、その作
動中回転移動等することにより、その存在位置が変化し
て行くため、振幅ゆらぎは大きくなるのである。
【0024】そして、上記ルールのルールマトリクスを
図に示すと図6のようになり、また、前件部並びに後件
部のメンバシップ関数は図7に示すようになっている。
なお、便宜上振幅ゆらぎと振幅ゆらぎ周期のメンバシッ
プ関数を同一形状で示したが、実状に即して適宜変形さ
れる。
【0025】このように、液面らしさの検出を行うに際
し、振幅ゆらぎ、または振幅ゆらぎ周期の一方のみを用
いても検出できるため、図1に示すブロック図のうち、
推論に使用しないデータ算出用の回路(振幅ゆらぎ算出
回路17eまたは振幅ゆらぎ周期算出回路17f)を省
略するようにしてもよく、或いは、ファジィ推論回路1
7g内での推論実行に際し、両データを適宜選択、或い
は両者を用いる(この場合にはルール数は6個となる)
ようにしてもよく、種々変更実施が可能である。また、
攪拌羽根等のように振幅ゆらぎ(振幅ゆらぎ周期)が大
となるような障害物がない場合には、上記したルール3
をなくし、ルール数を2つにしたり、さらには、ルール
1の振幅ゆらぎ周期の適合条件を、中以上にすることも
できる。
【0026】そして、このようにして求められた各反射
波の液面らしさ等の推論結果を比較距離算出回路17i
に入力する。そして、この比較距離算出回路17iで
は、第1反射波と第2反射波の液面らしさを比較し、液
面に基づく反射波を決定し、メモリ17aから与えられ
たその反射波の遅れ時間tに基づいて、液面14までの
距離dを d=c*t[m] より算出し、出力する。なお、上記式中cは音速であ
る。また、この出力と同時に前回出力距離記憶回路17
jにその算出された距離データを記憶する。
【0027】また、第1,第2反射波のいずれもが液面
らしくないと判断された場合には、前回出力距離記憶回
路17jに記憶された前回の距離データを利用して、現
在の液面に関するデータ、すなわち、液面までの距離を
算出する。すなわち、液面が揺れておらず静止状態の場
合には、液面からの反射波の振幅ゆらぎ等も小さくなっ
てしまい、例えば突起物と誤判断をしてしまうおそれが
ある。係る場合には、検出する短いサンプリングタイム
の間に液面のレベルが急激に変動することはないことか
ら、前回に求めた距離の付近にあると判断できる。そこ
で、第1,第2反射波のうち前回算出した距離に近い方
の反射波を液面のものと決定し、その反射波の遅れ時間
に基づいて距離を算出する。そして、この比較を行うに
は、例えば第1,第2反射波の遅れ時間からそれぞれの
距離を算出し、その算出結果と記憶された前回の距離デ
ータを比較してもよく、或いは前回の距離データからそ
の距離データに対応する遅れ時間を算出し、遅れ時間同
士で比較してもよく、任意の手法をとることができる。
【0028】また、このような現象を生じるのは、攪拌
羽根がなかったり或いは非作動中で、しかもタンク内へ
の液体の供給並びにタンクからの液体の排出がなく、液
面レベルも一定位置を維持していると推測できるため、
上記のような判別・距離算出を行うことなく、記憶回路
17jに記憶された前回の距離データをそのまま今回の
液面までの距離とみなして出力するようにしてもよい。
かかる構成とすることにより、処理が簡略化される。
【0029】次ぎに、上記装置の作用について説明す
る。図8(A)に示すように、超音波出力ゲート信号が
所定時間T0 周期で出力され、送波器13より超音波が
送波されている。すると、その超音波が液面14やその
他の障害物に当って反射され、その反射波が受波器15
に入る。そして、各周期の反射波の状態を超音波が送波
された時を基準に表すと同図(B)のようになる。そし
て、このような各反射波波形が検波回路16でエンベロ
ープ信号に変換され、さらに、極大値検出器17cにて
各波形の振幅(ピーク値)、すなわち、図中各波形の塊
の高さ方向の幅が求められる。そして、配列メモリ17
dの1列目には、1周期目の第1反射波の遅れ時間T11
とそのピーク値、並びに第2反射波の遅れ時間T12とそ
のピーク値が格納され、2列目には2周期目の第2反射
波の遅れ時間T21とそのピーク値、並びに第2反射波の
遅れ時間T22とそのピーク値が格納され、以後順に同様
にして格納される。そして、m+1周期目の各反射波の
データが格納されると1列目に格納した1周期目の各反
射波のデータが削除される。
【0030】ここで、各周期の第1,第2反射波の状態
に着目すると、第1反射波はそのピーク値がほぼ一定
(振幅ゆらぎが小さい)となっている。また、第1反射
波のピーク値は遅れ時間が短い(距離が近い)にも拘ら
ず第2反射波のピーク値とほぼ同じか小さくなってお
り、反射率は小さいといえる。したがって、この例では
どの周期をとってみても、振幅ゆらぎが小で反射率も小
であることから、上記したルール2より第1反射波は突
起物によるものらしいと推論される。なお、ピーク値一
定より振幅ゆらぎ周期も小となる。そして、このような
現象があらわれるのは、その障害物の表面の状態が短時
間で変化することがほとんどないためである。
【0031】一方、各周期の第2反射波は、ピーク値が
変動しており、上記とは逆の理由から反射率は大きいと
いえる。そして、仮に10周期目が最新データとする
と、最新のピーク値maxの8周期目と、次ぎに新しい
ピーク値maxの5周期目までの期間が振幅ゆらぎ周期
となり、また、ピーク値maxの8周期目のピーク値と
ピーク値minの10周期目のピーク値との差或いは比
が振幅ゆらぎとなる。そして、それらの振幅ゆらぎ或い
は振幅ゆらぎ周期に対しメンバシップ関数によりその適
合度が判断され、それが仮に中程度とすると、上記した
ルール1より第2反射波が液面によるものらしいと推論
される。
【0032】したがって、比較距離算出回路17iで
は、いずれの時期でも第2反射波を液面によるものと判
断し、最新の第2反射波の遅れ時間に基づいて液面まで
の距離を算出s、通常の処理により例えばその距離から
液体の高さ(レベル)、或いは容積などを算出し、表示
する。
【0033】また、遅れ時間に着目すると、第1反射波
の遅れ時間Tn1は一定となっているに対し、第2反射波
のそれTn2は変動している。このように、前者が一定な
のは、タンク内部に固定された突起物のような障害物の
場合、その位置が変動することがないからであり、ま
た、後者の場合には、上述した理由から液面が波立つ
(揺れる)ことにより、液面までの距離が変動するから
である。すなわち、例えば9,10周期目のように遅れ
時間が長い場合には、波の谷の部分を検出し、6,7周
期目のように遅れ時間が短い場合には、波の山の部分を
検出したためである。
【0034】したがって、このように遅れ時間を利用す
ることによっも、液面か否かの判断を行うことができ
る。すなわち、遅れ時間の変動(ゆらぎ)、或いはその
遅れ時間のゆらぎの周期が中程度の場合には液面らしい
と推論し、それらが小の場合には突起物らしいと推論す
ることができる。そして、図7中において、遅れ時間に
基づくメンバシップ関数を括弧書きで示す。但し、タン
クの容積(液面の面積)が小さい場合(例えば直径が3
m程度以下)には、遅れ時間のゆらぎが図示するほどに
は顕著にあらわれないため、上記した各ルール1〜3に
対して、遅れ時間のゆらぎ或いはその周期を入力とした
ルールを加え、補助的なルールとして使用し、検出精度
の向上を図ることが好ましい。そして、大容量のタンク
等になるにつれて遅れ時間のゆらぎ等が顕著にあらわれ
てくるため、係る補助的なルールが効果的に機能するこ
とになる。換言すれば、本発明に係る振幅ゆらぎ並びに
その周期を用いた液面検出装置は、小型のタンクなどに
なればなるほどその効果が高くなる。また、大型となれ
ば、上記したごとく液面に生じる波の凹凸の程度も大き
くなるため、上述した図4に示す傾斜面の影響が顕著に
あらわれるので、大型のものであっても、振幅ゆらぎな
どによるルール(遅れ時間を用いない)であっても、液
面検出をすることができるのはもちろんである。なお、
上記のごとく遅れ時間のゆらぎ等も利用する場合には、
図示省略するが、図1中に示したブロック構成図の適宜
位置に「遅れ時間のゆらぎ算出回路」或いは「遅れ時間
のゆらぎ周期算出回路」等を設置する必要があるのはも
ちろんである。
【0035】また、上記した実施例では、第1反射波が
突起物(障害物)であったが、各種条件により第1反射
波が液面となることは十分に有り得、さらに、例えば3
番目に液面からの反射波(第3反射波)がくることが比
較的頻繁にあるような場合には、配列メモリを6×mの
ものをもちい、各列とも第3反射波までピーク値と遅れ
時間を格納させる等使用条件(環境)に応じて適宜変更
する必要がある。さらに、上記のごとく遅れ時間を利用
せず、さらに、図1中実線で示すかいろ構成により実施
する場合には、配列メモリに格納した遅れ時間のデータ
をその後段で使用することがないため、配列メモリとし
て2×mのものを用い、ピーク値のみを格納するように
してもよい。
【0036】さらに、上記した実施例並びに変形例で
は、いずれもファジィ推論を用いて構成した列について
説明したが、本発明は必ずしもファジィ推論を用いなく
てもよい。すなわち、液面からの反射波は、ゆらぎを生
じるが、障害物からのそれはゆらぎがほとんどない。し
たがって、図1に示すファジィ推論回路の替わりに、例
えば比較器などを設け、振幅ゆらぎや、振幅ゆらぎ周期
が所定値以上の時に液面と判断したり、さらに、攪拌羽
根等がある場合には、比較器を2段構成として上限並び
に下限をカットし、上記振幅ゆらぎ等が所定の範囲内に
ある場合に液面からの反射波と判断するようにしてもよ
く、種々変形実施が可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る液面検出装
置では、反射波の振幅のゆらぎを検出し、そのゆらぎの
大きさ或いは周期から液面からの反射波を確実に検出す
ることができる。
【0038】また、反射波の振幅ゆらぎ、或いは振幅ゆ
らぎ周期が中程度であり、かつ反射波強度が大である場
合に対象物が液面であると判定するファジィルールを含
むファジィルール群によってファジィ推論するようにし
た場合には、ゆっくり動く障害物と、静止した障害物が
混在するような環境化においても液面を正しく検出する
ことができる。
【0039】さらに、液面が検出できなかった場合に、
一番最近に検出した液面に関するデータを利用して液面
検出を行うようにした場合には、液面が揺れていないよ
うな場合であっても確実なデータを出力することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液面検出装置の好適な一実施例を
示すブロック構成図である。
【図2】送波器から検波回路までの動作を示すタイミン
グチャート図である。
【図3】配列メモリ内の格納状態の一例を示す図であ
る。
【図4】動作原理を説明するための図である。
【図5】振幅ゆらぎ並びに振幅ゆらぎ周期を説明するた
めの図である。
【図6】ファジィ推論回路内におけるルールマトリクス
を示す図である。
【図7】メンバシップ関数の一例を示す図である。
【図8】作用を説明するためのタイミングチャート図で
ある。
【図9】従来例を示す図である。
【図10】従来例の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
12 超音波パルス発生回路 13 送波器 14 液面 15 受波器 17 液面検出回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液面に対し超音波を送波して反射波を観
    測する反射波観測手段と、前記反射波観測手段が観測し
    た反射波から1次反射波の振幅ゆらぎ、または振幅ゆら
    ぎ周期の少なくとも一方を検出する手段を備えた液面検
    出装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記1次反射波の振幅ゆらぎ
    周期と、反射率とを入力として、振幅ゆらぎ周期が中程
    度或いは中程度以上であって、反射率が大である場合に
    は、その一次反射波は液面からのものであると判定する
    ファジィルールを含むファジィルール群によってファジ
    ィ推論して液面を検出する請求項1に記載の液面検出装
    置。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記1次反射波の振幅ゆらぎ
    と、反射率とを入力として、振幅ゆらぎが中程度或いは
    中程度以上であって、反射率が大である場合には、その
    一次反射波は液面からのものであると判定するファジィ
    ルールを含むファジィルール群によってファジィ推論し
    て液面を検出する請求項1または2に記載の液面検出装
    置。
  4. 【請求項4】 液面からの1次反射波を検出できなかっ
    た場合に、一番最近に検出した液面に関するデータを利
    用して現在の液面に関するデータを出力するようにした
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    液面検出装置。
JP4085037A 1992-03-09 1992-03-09 液面検出装置 Withdrawn JPH05248924A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006013653A1 (ja) * 2004-08-04 2006-02-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha 超音波送受放射センサ及び位置検出装置並びに除湿器
JP2012145477A (ja) * 2011-01-13 2012-08-02 Panasonic Corp 非接触液体検知構成

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