JPH05248666A - 氷蓄熱装置 - Google Patents

氷蓄熱装置

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JPH05248666A
JPH05248666A JP4048153A JP4815392A JPH05248666A JP H05248666 A JPH05248666 A JP H05248666A JP 4048153 A JP4048153 A JP 4048153A JP 4815392 A JP4815392 A JP 4815392A JP H05248666 A JPH05248666 A JP H05248666A
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JP
Japan
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water
heat storage
ice
water tank
tank
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Application number
JP4048153A
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English (en)
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Takeshi Noma
毅 野間
Yutaka Watanabe
裕 渡邊
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】冷凍装置の性能を最大限に活用し、水の冷却と
製氷を効率的に行うことができる氷蓄熱装置を提供す
る。 【構成】蓄熱水槽1には、水2と非水溶性で比重が1よ
り大きい不凍液3を貯溜し、側部下方に不凍液3を抽出
する不凍液ポンプ5を接続し、側方中間部に水を抽出す
る水ポンプ4を接続する。蒸発器7,圧縮機8,凝縮機
9は冷凍装置の主要部を構成し、蒸発器7には、不凍液
ポンプ5が分離槽6および電磁弁14を介して接続し、水
ポンプ4が電磁弁15を介して接続する。水2の蒸発器7
出口および入口温度をそれぞれ検出する温度検出器12
a,12bが設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄熱水槽内に氷を貯溜
させ、冷媒負荷時にその融解による吸熱作用を利用した
冷房負荷対応の氷蓄熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、工業プラントや高層建物等におけ
る空調システムには、夜間の割安な電力を使用してヒー
トポンプを運転し、冷水や温水を生成して蓄熱し、これ
を主に昼間の空調負荷に使用する蓄熱型の空調システム
が種々提案されている。また、、最近では、夏期の冷房
空調負荷が急速に増大し、電力の安定供給の面から社会
問題にも成り始めており、これに対応すべく蓄熱容量が
従来の水に比べて飛躍的に増大する氷蓄熱装置の実用化
が着々と進められている。
【0003】ところで、低温のためのアキュームレータ
として使用することを目的とし、緩衝物質(以下、水と
いう)と、それよりも低比重である非水溶性不凍液を直
接接触させ、低温を蓄熱する方法は特開昭56-25664号な
どにより示されている。また、米国特許第 2996894号に
おいてはヒートポンプの低熱源として利用することを目
的とし、上記の型式にしたものが提案されている。同提
案においては、非水溶性不凍液は水より比重が小さい液
体を使用している。また、フランス国特許第 1360833号
においては水の凝固点以下に冷却された非水溶性不凍液
を水の上に浮遊させて、そこで撹拌機で激しく撹拌する
ことにより、熱伝達を行い、水を冷却するようにしたも
のが提案されている。さらに、西ドイツ公開公報第 250
8447号においては、水が容器底部より、頂部にポンプで
汲み上げられて、そこで循環している冷却された非水溶
性不凍液またはガスと接触させ、低温を蓄熱する形式の
ものがある。
【0004】これらの氷蓄熱装置は、上述したように各
種の装置が提案されているがそのすぐれた長所として、
シャーベット状態の氷を製造することがあげられる。そ
の他に特開平1-144721号,特開平1-244225号,特開平2-
097845号,特開平3-140767号などもあげられる。即ち、
上述したシャーベット状態の氷を製造する直接接触製氷
方式は、不凍液を冷却して水と直接接触させて熱交換さ
せ、水の一部を氷とするものである。従って、極めて熱
伝達効率が高く、形成された微細な氷粒も浮力によって
上部へ移動し、常に0℃の水に不凍液が接触し製氷を繰
り返すので、製氷効率が高いものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たアキュームレータとして使用することを目的とすシス
テムにおける非水溶性不凍液は、必ずしも熱搬送性能に
優れたものではない。従って、冷凍液より持ち出す冷熱
量が十分ではない。また、空調等の冷房負荷の場合、冷
熱源としては7℃程度まで利用可能であるため、容器の
小形化を図る目的で通常この領域まで使用される。従っ
て、冷房運転終了時には蓄熱水槽内の温度が上昇した状
態にある。この状態から蓄熱を開始すると、不凍液を冷
凍機に循環し、冷水製造を実施することになり、上述し
たように不凍液の熱特性にも関係するが、蓄熱水槽内温
度を低下させるためにかなりの時間を必要として好まし
くない。
【0006】一方、上述したシャーベット状態の氷を製
造する直接接触製氷方式は、比重が水に近い不凍液を蓄
熱水槽内の水中に強く噴出したり、蓄熱水槽内を撹拌す
ることによって製氷速度を高めようとすると、水と不凍
液がエマルジョン状態になり、濁った状態になってしま
うので両者の分離に長時間を必要とする。また、生成さ
れたシャーベット状態の氷の中に不凍液が混入した状態
も発生し、不凍液を合理的に分離することができないと
いう不具合が発生する。特に不凍液として水より比重の
小さいものを使用する場合には、生成された氷との分離
は殆ど不可能であり、氷蓄熱装置から冷水を直接取水し
て建物等の冷房に供給することはできず、止むを得ず熱
交換器を介した冷熱の取り出しとなってしまい、切角の
シャーベット状態の氷が持つ解氷性の優れた特徴を活用
しきれない。
【0007】このため、最近では不凍液として、水より
比重の大きいものが主として用いられている。ところ
が、比重が 1.4程度の油性不凍液では、水中にノズル部
から吹き出させると前述のように泡立ちを生じたり、エ
マルジョン化(乳化)したり、また十分な比重差でない
ために長時間浮遊する等の不具合を依然として生じてい
る状況であり、氷蓄熱水槽からの直接取水を実施するこ
との障害となっている。
【0008】そこで、本発明の目的は、冷凍装置の性能
を最大限に活用し、効率的に水の冷却と製氷を行うこと
ができる氷蓄熱装置を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、冷凍装置で冷却された不凍液と蓄熱水
槽内の水との分離を容易にかつ短時間とし、小型軽量化
を図った氷蓄熱装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、冷凍装置と蓄熱水槽を備え、冷凍装置を介して0℃
以下に冷却された非水溶性でかつ比重が1より大きい不
凍液を、蓄熱水槽に貯溜されている水に直接噴出して冷
却すると共に製氷を行う氷蓄熱装置において、蓄熱水槽
内の水の温度が高いときは、水を冷凍装置を介して直接
冷却し、水の冷凍装置出口温度または入口温度が冷凍装
置内で凍結する温度近傍まで低下したときは、不凍液の
みを冷凍装置にて0℃以下に冷却し、蓄熱水槽内に貯溜
されている水に噴出して冷却すると共に製氷を行うこと
を可能とする流路切替装置を設けたものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、冷凍装置
と蓄熱水槽を備え、冷凍装置を介して0℃以下に冷却さ
れた非水溶性でかつ比重が1より大きい不凍液を、蓄熱
水槽に貯溜されている水に直接噴出して冷却すると共に
微細な氷を製造する氷蓄熱装置において、不凍液に電磁
流体を用い、蓄熱水槽内に磁場発生装置を設けたもので
ある。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、蓄熱水槽内の
水が比較的温度の高い条件から冷却を実施する際に、水
の冷凍装置出口温度または入口温度が、冷却装置内で凍
結する温度近傍に低下するまで、熱搬送性に優れた水を
直接冷凍装置に流入して冷却するので、冷凍装置の性能
を最大限に活用し、極めて効率的に水の冷却を行うこと
ができ、製氷開始までの時間を大幅に短縮できる。
【0012】また請求項2に記載の発明によれば、冷凍
装置で0℃以下に冷却した電磁流体を蓄熱水槽内に噴出
させて水と直接接触させ、水を冷却すると共に微粒状の
氷を製造する際に、噴出させた電磁流体に磁場を印加し
て水と分離させるので、磁性流体と水との分離を重力の
みでなく磁力による吸引作用も付加されて、不凍液の氷
内部への残留や長時間浮遊等の不具合が除去され、微粒
状の氷による冷却作用の向上と、不凍液と水の分離作用
の向上により装置全体を小型軽量化することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例を示す構成図である。
同図において、1は蓄熱水槽で、この蓄熱水槽1内に
は、水2と、非水溶性でかつ比重が1より大きい不凍液
3が貯溜されている。4は蓄熱水槽1の側部で高さ方向
中間部に接続され、水を循環させるための水ポンプ、5
は蓄熱水槽1の側部で高さ方向下部に接続され、不凍液
を循環させるための不凍液ポンプである。7は蒸発器、
8は圧縮機、9は凝縮器、10は膨脹弁で、これらは冷凍
装置の主要部を構成する。11は凝縮器7の冷却水で、図
示しない放熱器を介して放熱される。不凍液ポンプ5は
分離槽6および電磁弁14を介して蒸発器7に接続され、
水ポンプ4は電磁弁15を介して蒸発器7に接続される。
12aは蒸発器7出口における水2の温度検出器、12bは
蒸発器7入口における水2の温度検出器、13は制御装置
を示す。
【0014】また、上記した分離器6は、図2に示すよ
うに容器16内に、不凍液3より比重が小さく水2より比
重が大きい材質で多孔状に形成した浮き板17を水2と不
凍液3を界面に浮かせ、容器16内に水2が溜まり、浮き
板17が沈んで所定の高さに達すると検出器18がこれを検
出し、制御装置13を介して容器16の上部に設けた電磁弁
19を開き、水を排出する。なお、容器16の下部には不凍
液ポンプ5と電磁弁14にそれぞれ接続する配管が設けら
れており、容器16の上部は、大気に連通する開口部(図
示しない)を設けている。
【0015】次に、以上のように構成された実施例の作
用を説明する。蓄熱水槽1内の水2の温度が上昇(例え
ば20〜30℃)しているときには、電磁弁15を開き、水ポ
ンプ4を起動して蓄熱水槽1内に貯溜されている水2を
抽出し、蒸発器7へ流入させる。このとき不凍液ポンプ
5は停止、電磁弁14は閉じる。しかして、温度検出器12
a(または温度検出器12b)により水2の蒸発器7の出
口温度(または入口温度)を検出し、その温度が水2の
凝固点以上でその近傍まで低下(冷凍装置の容量により
異なるが、例えば3〜5℃)したときには、制御装置13
により、電磁弁15を閉じ、水ポンプ4を停止し、電磁弁
14を開き、不凍液ポンプ5を起動して蓄熱水槽1の下部
から回収した不凍液3を直接蒸発器7へ流入させ、冷却
された不凍液3を蓄熱水槽1内の水2に直接噴出させ
る。これによって、水2を冷却すると共に氷20を製造
する。一方、分離器6内に水2が所定の高さ以上に溜ま
ったときには、電磁弁19を開いて水2を排出(蓄熱水槽
1へ戻すかまたは外部へ)する。
【0016】従って、以上のように構成された実施例
(以下、第1実施例という)よれば、温度が上昇した水
を冷却する場合、熱搬送性に優れた水を直接蒸発器に流
入することができるので、蓄熱水槽内の水を短時間で低
下させることができ、冷凍装置の性能を最大限に活用す
ることができる。
【0017】なお、本発明は、上述した第1実施例に限
定されるものではなく、図3に示すように構成してもよ
い。即ち、同図に示す第2実施例は、上述した第1実施
例に対し、蓄熱水槽1より高い位置に製氷器21を設け、
この製氷器21の底部に不凍液ポンプ5の吸込側を接続
し、水ポンプ4の吐出側に蒸発器7への配管に並列とし
た配管を設け、この配管を電磁弁22を介して製氷器21に
接続するようにした構成が相違する。なお、水ポンプ4
の吸込側は蓄熱水槽1の側部で高さ方向下部に接続す
る。ただし、圧縮機,凝縮器,膨脹弁は図示しない。
【0018】次に、この第2実施例の作用を説明する。
蓄熱水槽1内の水2の温度が上昇(例えば20〜30℃)し
ているときには、電磁弁15を開き、水ポンプ4を起動し
て蓄熱水槽1の側部から水2を抽出し、蒸発器7へ流入
させて冷却し、製氷器21を介して蓄熱水槽1へ流入させ
る。このとき、電磁弁22は閉じる。しかして、温度検出
器12a(または温度検出器12b)による検出結果が上述
した第1実施例と同様に凝固点以上でその近傍まで低下
したときには、電磁弁15を閉じると共に電磁弁22を開い
て水2を製氷器21は流入させる。次に、電磁弁14を開
き、不凍液ポンプ5を起動して製氷器21の底部より回収
した不凍液3を蒸発器7へ流入する。蒸発器7で冷却さ
れた不凍液3を製氷器21に水2と接触するように噴出
し、製氷器21内を流れる水2の冷却および氷20を製造す
る。この冷却された水2および製造された氷20を蓄熱水
槽1内へ流入する。従って、この第2実施例も上述した
第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0019】また、図4は、本発明のさらに異なる他の
実施例(以下、第3実施例という)を高層建物に適用し
た場合を示す構成図である。同図において、30は高層建
物を示し、この高層建物30および近隣の高層建物(図示
しない)の各階層の各部屋31には、それぞれ収納室32が
仕切板32aで区分して形成されており、各収納室32には
空調用ファン33を備えた各部屋用交換器34が設置されて
いる。この各部屋用熱交換器34には、複数の空調後の空
気の吹き出し口35aを設けた空気供給管35が連結されて
いる。
【0020】さらに、高層建物30には貫通空孔36が垂直
方向に沿って穿設されており、この貫通空孔36には空調
用循環水の供給管37aとその戻り管37bが配管され、熱
交換器34で温度変化した循環水を地下室30aに設けた氷
蓄熱装置の蓄熱水槽40へ戻すようになっている。なお、
符号38は、後述する冷凍機の放熱器、符号39は制御装置
を示す。
【0021】蓄熱水槽40は、連通孔(図示しない)を有
する複数の仕切板41で区分して形成されており、図5お
よび図6に示すように底部と内側面には断熱層42が設け
られ、底部には傾斜を設けると共に最も低い部分に後述
する磁性流体が自重で溜まる溝40aが設けられている。
この蓄熱水槽40には、近隣の高層建物(図示しない)へ
熱供給を行なう水道管43が送水機および開閉弁(何れも
図示しない)を介して連結されており、この水道管43は
共同溝44を通じて配管されている。また、蓄熱水槽40内
には、水2および水より比重が大きく、非水溶性で不凍
性の蓄熱冷媒液である磁性流体45が混合して貯溜されて
いる。この磁性流体45は、比重が水2より大きいので、
蓄熱水槽40内では通常溝40aを含む底部に沈殿してい
る。
【0022】一方、高層建物30の地下室30aの上部に
は、蓄熱水槽40等の水槽部を覆うようにして床46が設け
られており、この床46上には冷温水供給系を構成するポ
ンプ47およびヒートポンプ48が設置されて上記した供給
管37a,戻り管37bに弁(図示しない)を介して連結し
ている。また、床46上には冷凍機49が設置されている。
この冷凍機49の蒸発器吸込側49aには、蓄熱冷媒液であ
る磁性流体45の吸込口50aを先端に設けた供給管50が蓄
熱水槽40の底部の溝40aの近傍まで伸びるように連結さ
れている。この供給管50には、ストレーナ51,ポンプ52
および水分離装置53が順に接続して設けられている。ま
た、冷凍機49の蒸発器吐出側49bには、吐出管54が蓄熱
水槽40の底部近傍を水平状に伸びるように連結されてお
り、水平部の先端や中間部には複数の噴射ノズル55が斜
め上方へ一定の角度を持って向くように接続されてい
る。噴射ノズル55の下方には、やや離れた位置に噴射ノ
ズル55から吐出された磁性流体45が水2と熱交換した
後、速に下方へ沈殿するように作用する磁場発生装置56
が設置されている。
【0023】さらに、蓄熱水槽40から取水された水2を
高層建物30または近隣の高層建物(図示しない)に供給
する冷水循環系の取水管57は、蓄熱水槽40の底部近傍ま
で伸びて先端に取水部57aを設け、ポンプ47に接続し、
さらに磁性流体45の分離槽58に接続されている。この分
離槽58は、僅かではあるが水2に混入した磁性流体45を
磁気によって吸引分離し回収するためのもので、図7お
よび図8に示すように取水管57に接続する入口管59aと
空調用循環水の供給管37aに接続する出口管59bを両側
壁に設け、中央部分に流路を曲げるようにした仕切板59
c,59cを設けた容器59と、この容器59内に設置した複
数の磁場発生装置60と、容器59の底部に連結されて磁場
発生装置60で吸引分離した磁性流体45を回収する回収配
管61で構成されている。
【0024】ここで、上記した蓄熱水槽40内の磁性流体
45の噴射ノズル55近傍に設置された磁場発生装置56およ
び冷水循環系の取水管57の分離槽58に設置された磁場発
生装置60は、共に電磁石を用いており、その作用は電気
的ON,OFF制御で任意に断続できる。ただし、磁場
発生装置60は、永久磁石と電磁石(何れも図示しない)
を例えば同心円状に配列した組合せ構成とし、常時は永
久磁石のみで磁場を発生しているが、循環水中の磁性流
体45をある程度捕獲した後には電磁石を動作させ、永久
磁石の磁場を解消するように構成されている。
【0025】従って、磁場発生装置60においては、通常
は電磁石を動作させずに永久磁石のみにより磁性流体45
を捕獲しているが、この捕獲した電磁流体45を回収する
場合には、電磁石を動作させることにより永久磁石の磁
場を解消させ、捕獲していた電磁流体45を離脱させ、分
離槽58の底部に接続している回収配管61から、図示しな
い配管やポンプ等を介して蓄熱水槽40の底部に環流させ
る。なお、この作業は、ポンプ47の停止時に行う。
【0026】次に、以上の構成による第3実施例の作用
を説明する。図6に示されているように、磁性流体45の
噴射ノズル55の近傍に設置された磁場発生装置56が形成
する磁場のため、噴射ノズル55から噴出した磁性流体45
は噴出後、水2と激しく混合し熱交換するが、その後浮
遊することなく磁力線に沿うように磁場発生装置56に誘
導され、蓄熱水槽40の底部に沈殿する。
【0027】磁場発生装置56はある程度の磁性流体45を
吸引保持するが、底部に沈殿した磁性流体45は順次、磁
性流体45の吸込口50aを介し供給管50にて冷凍器49に供
給され再度冷却された後、再び噴射ノズル55から噴出さ
れる。
【0028】また、以上のような磁性流体45の分離作用
をもってしてもなお僅かながら水や生成されたシャーベ
ット状の氷20aの中に浮遊する磁性流体45については、
最終的に冷水を冷房対象である建物の各部屋に供給する
冷水循環系の取水管57の分離槽58に設置した磁場発生装
置60がこれを捕獲する。
【0029】捕獲された磁性流体45は、磁場発生装置60
内部の永久磁石に吸引されたままその表面下部に蓄積さ
れる。この蓄積された磁性流体45は、冷房空調負荷の無
い夜間などで冷水循環系の吸上げポンプ47が停止してい
る状態の時に、磁場発生装置60内部の電磁石を作動さ
せ、発生装置60内部の永久磁石の発生する磁場を打ち消
すことにより、磁場発生装置60の磁性流体吸引力を無効
とし、これにより磁性流体45を分離槽58の下部に連結さ
れている回収配管61より蓄熱水槽40底部に還流させる。
なお、以上の説明においては、分離水槽58内に設置され
た磁場発生装置60を永久磁石と電磁石の組合わせでその
作用をオン・オフさせるように構成しているが、勿論電
磁石のみを用いることも可能である。
【0030】従って、以上のように構成された第3実施
例によれば、建物の地下や屋上あるいは近接する屋外等
に冷水および非水溶性で水より比重の大きい不凍液を一
緒に貯溜する蓄熱水槽を設け、この蓄熱水槽内の冷水を
上記建物の各部屋へ強制的に循環供給する循環水系と不
凍液を蓄熱水槽から取りだし、別に設置された冷凍機に
て冷却した後、再度水槽内に戻す不凍液循環系を備えた
空気調和装置にて、夜間の割安な電力を使用して蓄熱不
凍液のみを冷凍機にて冷却し、蓄熱水槽内に循環させて
水と熱交換させ、水をシャーベット状の氷として蓄熱
し、昼間は上記建物の各部屋に冷水を循環して各部屋を
冷房し、高温となった還流水をシャーベット状の氷と混
ぜ、これを溶かし、熱の交換効率の向上を図ると共に、
蓄熱水槽を小型軽量化した氷蓄熱装置において、蓄熱不
凍液として磁性流体を用い、かつ蓄熱水槽内に噴出され
た磁性流体を水との密度差のみによる分離から一歩すす
んで磁場による吸引分離効果を発生する磁場発生装置を
組合せて用いるように構成しているので、従来のように
蓄熱不凍液を水中に噴出した後のエマルジョン化や蓄熱
不凍液の長時間の浮遊現象を解消する効果を有してい
る。
【0031】また、冷房負荷に供給する冷水中に僅かな
がら残留する蓄熱不凍液である磁性流体を、最終的に冷
水循環系の送水部に磁場発生装置を有する分離槽を設置
し、磁性流体を捕獲するようにしているので、冷水循環
系への磁性流体の流出を防止でき、長期に亘る安定運転
が可能となる効果も合わせ有する。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明よれば、冷凍
装置と蓄熱水槽の間に流路切替装置を設けているので、
蓄熱水槽の水の温度が高いときから凍結する温度の近傍
まで、水を直接冷凍装置に流入させて冷却することがで
き、冷凍装置の性能を最大限に活用し、きわめて効率的
に水の冷却および製氷を行うことができる。また、不凍
液に電磁流体を用い、蓄熱水槽内に磁場発生装置を設
け、冷凍装置で冷却された電磁流体が蓄熱水槽内で噴出
して水を冷却すると共に微粒状の氷を製造するとき、磁
場発生装置により電磁流体を吸引分離させるので、従来
のような不凍液が水中に噴出した後のエマルジョン化や
長時間の浮遊現象を解消し、熱の交換効率の向上と共に
装置の小型軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】本発明の一実施例で用いる分離器の構成図。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図4】本発明のさらに異なる他の実施例を適用した空
調装置の構成図。
【図5】図4に示す空調装置に適用した本発明のさらに
異なる他の実施例を示す構成図。
【図6】図5に示す実施例の要部拡大図。
【図7】図5に示す実施例に用いる分離槽の構成を示す
平面図。
【図8】図7の断面図。
【符号の説明】
1,40…蓄熱水槽、2…水、3…不凍液、4…水ポン
プ、5…不凍液ポンプ、6,58…分離槽、7…蒸発器、
8…圧縮機、9…凝縮機、10…膨脹弁、11…冷却水、12
a,12b…温度検出器、13,39…制御装置、14,15,22
…電磁弁、20…氷、20a…微粒状の氷、21…製氷器、30
…高層建物、33…空調ファン、34…熱交換器、35a…吹
き出し口、37a…水供給管、37b…水戻り管、41…仕切
板、42…断熱槽、45…電磁流体、47,52…ポンプ、49…
冷凍機、50…供給管、54…吐出管、55…噴出ノズル、5
6,60…磁場発生装置、57…取水管。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍装置と蓄熱水槽を備え、前記冷凍装
    置を介して0℃以下に冷却された非水溶性でかつ比重が
    1より大きい不凍液を、前記蓄熱水槽に貯溜されている
    水に直接噴出して冷却すると共に製氷を行う氷蓄熱装置
    において、前記蓄熱水槽内の前記水の温度が高いとき
    は、前記水を前記冷凍装置を介して直接冷却し、前記水
    の前記冷凍装置出口温度または入口温度が前記冷凍装置
    内で凍結する温度近傍まで低下したときは、前記不凍液
    のみを前記冷凍装置を介して冷却し、前記蓄熱水槽内の
    前記水に噴出して冷却すると共に製氷を行うことを可能
    とした流路切替装置を設けたことを特徴とする氷蓄熱装
    置。
  2. 【請求項2】 冷凍装置と蓄熱水槽を備え、前記冷凍装
    置を介して0℃以下に冷却された非水溶性でかつ比重が
    1より大きい不凍液を、前記蓄熱水槽に貯溜されている
    水に直接噴出して冷却すると共に微粒状の氷を製造する
    氷蓄熱装置において、前記不凍液に磁性流体を用い、前
    記蓄熱水槽内に磁場発生装置を設けたことを特徴とする
    氷蓄熱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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