JPH05247880A - 紙の製造方法 - Google Patents

紙の製造方法

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JPH05247880A
JPH05247880A JP7596192A JP7596192A JPH05247880A JP H05247880 A JPH05247880 A JP H05247880A JP 7596192 A JP7596192 A JP 7596192A JP 7596192 A JP7596192 A JP 7596192A JP H05247880 A JPH05247880 A JP H05247880A
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water
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JP7596192A
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Ryuji Ouchi
龍二 大内
Toru Suzuki
徹 鈴木
Koji Kato
厚司 加藤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抄紙速度を向上し、かつ、光沢度の向上した
乾燥シワのない片ツヤ紙の製造方法を提供する。 【構成】 分解活性106FPU/酵素gの酵素を0.
06%添加してpH5.1、45℃、パルプ濃度9.4
%で4.5時間処理した530mlCSFの広葉樹漂白
クラフトパルプと580mlCSFの針葉樹漂白クラフ
トパルプを夫々配合し、各種添加剤を加えた後抄紙し、
プレドライヤー出口シートの水分を20%に調整し、つ
いで水を塗布してヤンキードライヤーの入口の水分を3
5%に調整しながら抄造速度300m/分で片ツヤ紙を
製造した。 【効果】 得られた片ツヤ紙の光沢面の光沢度は30で
乾燥シワは全くなかった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、漂白パルプを酵素処理
してなる原料パルプを抄紙し、次いで多筒ドライヤーと
鏡面ドライヤーの間で水を塗布後、乾燥することによっ
て、ヤンキードライヤー式抄紙機の抄紙速度の上昇、紙
の光沢度の向上、及びひじわ即ち乾燥シワが発生しない
紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる片面のみを鏡面ドライヤーで乾
燥して製造(以下、このような装置をヤンキードライヤ
ー式抄紙機と称する)される紙は、紙の片面の光沢度
(JISP8142に従う)が26〜35に達する紙、
例えば片ツヤ紙である。
【0003】片ツヤ紙は、主に包装、製袋用及び加工用
原紙としての用途を有し、最近の需要の延びに対応して
ヤンキードライヤー式抄紙機の大型化及び抄紙速度の向
上が進められている。
【0004】従来よりヤンキードライヤー式抄紙機の抄
紙速度の向上は、ヤンキードライヤーの湿紙シート乾燥
能力を補うことによって、即ちヤンキードライヤーの前
に乾燥設備を設置する方法によって図られていた。そし
てヤンキードライヤーの前に設置する乾燥設備として
は、多筒ドライヤー(以下プレドライヤーと称する)が
一般的でありプレドライヤーを併設したヤンキードライ
ヤー式抄紙機は湿紙シートの乾燥能力が向上するので抄
紙速度を上昇させるのに好都合な技術である。
【0005】一方、プレドライヤーの出口、即ちヤンキ
ードライヤーの入口の水分を下げれば下げる程抄紙速度
はあげられるが、ヤンキードライヤーの入口の水分が5
0%よりさらに下廻るとヤンキードライヤーへ湿紙シー
トが充分張り付かず片ツヤ紙の最も重要な品質である光
沢度が低下し、また湿紙がヤンキードライヤーに張り付
かないために湿紙の巾方向の緊張がなくなって乾燥シワ
が発生することによって著しくその製品価値が低下する
という問題が、上記抄速度の向上を目的としたプレドラ
イヤー付ヤンキードライヤー式抄紙機の問題として残さ
れていた。
【0006】片ツヤ紙の多くは印刷され製品化される
が、見た目の感覚から光沢度が高い程製品価値が高く、
また片ツヤ紙に乾燥シワが入っているとその部分に印刷
インキがのらず印刷ムラの原因となるため光沢度、乾燥
シワがないことが片ツヤ紙の重要な品質である。
【0007】しかし、プレドライヤーを有するヤンキー
ドライヤー式抄紙機においてプレドライヤー出口のシー
ト水分を下げることによって抄紙速度を上げることと片
ツヤ紙の光沢度の確保及び乾燥シワの発生の防止とは相
反する関係にあると言える。
【0008】一方、プレドライヤーとヤンキードライヤ
ーの間で水を塗布する技術は、ヤンキードライヤー入口
のシートの水分が上昇するため、場合によってはある程
度抄紙速度が下がるものの片ツヤ紙の光沢度は上昇する
傾向にあることが知られており、現在この水塗布技術が
抄紙速度及び光沢度確保のため広く採用されている。
【0009】しかし、水塗布技術を導入してもプレドラ
イヤー出口の湿紙シート水分が50%よりさらに低下す
ると湿紙シートの繊維の硬化はすでに進行しており、そ
の後にいくら水を塗布しても湿紙シートはヤンキードラ
イヤーに密着しづらく片ツヤ紙の光沢度の低下、乾燥シ
ワが発生が発生しやすい。そして、上記問題点に対する
技術上の対策はいまだ提案されていないのが実状であ
る。
【0010】近年、酵素をリグノセルロース材料及びリ
グノセルロース材料を加工して得られる繊維に作用させ
る技術が提案されている。例えば、ヘミセルロース及び
/又はセルロースに酵素を作用させる等、紙料パルプ製
造過程のレファイナー電力消費量の削減を図る方法(特
開昭60−126395号公報、特開平3−17407
9号公報、USP3,021,253号及び3,04
1,246号明細書、カナダ特許758,488号明細
書)、木材丸太、木材チップを磨砕または解繊してペク
チン質分解活性を有する酵素を作用させ、より高い白色
度のパルプ及び紙を製造する方法(特開平2−1181
91号公報)、南方広葉樹パルプにろ紙分解活性を有す
る酵素を作用させ、紙のベッセルピックトラブルを防止
し、併せて引張り強さの向上を図る方法(特開昭63−
135597号公報)、多糖加水分解酵素を古紙再処理
工程に加え、脱インキやろ水性向上を図る方法(特開昭
59−9299号公報、同63−59494号公報、同
63−145495号公報、Tappi 72巻(6)、18
7(1989))、リグノセルロース材料を原料とする
紙パルプ製造工程等に用いられる古紙の解繊に用いる方
法(特開平3−228685号公報)等が研究されてい
るが、紙の品質の向上及び抄紙速度の向上に応用した提
案は殆んどなく、プレドライヤー付ヤンキードライヤー
式抄紙機で製造される片ツヤ紙の抄紙原料パルプに酵素
処理を施して抄紙速度の向上、光沢度の上昇と乾燥シワ
の発生防止を図る技術も提案されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明者等はプレドライヤー付ヤンキードライヤー式抄紙
機で製造される紙の光沢度、乾燥シワの発生メカニズム
及びプレドライヤー出口、ヤンキードライヤー入口にお
ける湿紙シートの性状について鋭意研究した結果、リグ
ノセルロース材料からアルカリ蒸解法によって得られた
未晒パルプを漂白し、次いで酵素を作用させると漂白パ
ルプの繊維が柔軟化すること及び酵素処理漂白パルプを
抄紙原料パルプとして使用すると、プレドライヤーの出
口水分を下げても湿紙シートを構成する繊維は柔軟性を
失わず、その後湿紙シートの光沢面側に水を塗布すると
ヤンキードライヤーへの湿紙の張り付きが良く、紙の光
沢度が上昇し乾燥シワがなくなり併せて抄紙速度が上げ
られることを見い出し本発明を完成するに到った。
【0012】即ち、本発明は漂白パルプを酵素処理する
ことによってプレドライヤー付ヤンキードライヤー式抄
紙機の抄紙速度が上げられ、かつ光沢度が上昇し、また
乾燥シワが発生しない紙の製造方法を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はアルカリ蒸解法
によって製造されたパルプを漂白後抄紙し、多筒ドライ
ヤーで乾燥し、次いで鏡面ドライヤーで乾燥して紙を製
造する方法において、抄紙原料パルプが酵素処理された
漂白パルプからなり、かつ多筒ドライヤーの出口水分が
10〜50%となるように乾燥された湿紙シートの光沢
面側へ水を塗布し鏡面ドライヤー入口の湿紙シートの水
分を30〜60%へ調整し、次いで鏡面ドライヤーで乾
燥することを特徴とする紙の製造方法である。
【0014】本発明で使用されるリグノセルロース材料
からの化学パルプの製造法はアルカリ性の蒸解液を用い
るアルカリ蒸解法であり、特に硫化ナトリウム含有蒸解
液を用いるクラフト法(硫酸塩法)がパルプ強度、パル
プ収率、薬液回収の容易さ等のバランスから本発明法に
好適に用いられる。
【0015】アルカリ蒸解法によってリグノセルロース
材料から得られる未晒パルプを洗浄及び精選工程を経た
後、場合によっては酸素漂白工程を経て、公知の多段漂
白工程に導入されて漂白されるが、この多段漂白として
は、塩素処理工程(C)、苛性ソーダ抽出工程(E)、
次亜塩素酸塩処理工程(H)、二酸化塩素処理工程
(D)、過酸化水素処理工程(P)を適宜組合せて、C
−E−H−D−E−D、C−E−H−D、C−E−D−
E−D、C−E−H−P−D等のシーケンスとしたもの
を挙げることができ、さらにEに酸素(O)或は過酸化
水素を併用した(EO)或は(EP)をシーケンスの中
に組入れたもの、また、塩素フリー漂白例えばキレート
処理−P−E/O−P及びオゾンを漂白剤としたシーケ
ンスであっても、本発明の効果には何等悪い影響はみら
れない。多段漂白設備には、C段を3〜5%パルプ濃度
で処理し、その他の漂白工程は、10%のパルプ濃度で
処理する漂白塔とドラム型フィルターを組合せた設備及
びその他のものがあり、何れも本発明のために好適に用
いられる。
【0016】次いでパルプに加水分解酵素を加えパルプ
を改質するが、用いる酵素は、ろ紙分解活性、CMC分
解活性、β−グルコシターゼ、ペクチナーゼ活性、その
他のセルラーゼ活性の中から、ヤンキードライヤー式抄
紙機で製造した紙のドライヤー面側の光沢度と高い相関
が見い出され、しかも活性の評価に最適なろ紙分解活性
を選択した。酵素のうちろ紙分解活性が3FPU/酵素
g未満のものは全く本発明の効果が認められなかった。
【0017】さらに酵素としてはセルロース系分解酵
素、例えばセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、セルビアーゼ
の他にペクチノール、リパーゼ、ペクチナーゼ、リゾチ
ーム、アミラーゼ、ペクターゼ及びリグニン分解酵素等
を単独または相互に組合わせてろ紙分解活性が3FPU
/酵素g以上のものであれば良い。
【0018】なお、ろ紙分解活性は Biotechnol. Bioen
g. Symp. 21〜33(1976)に記載の方法に基
づき測定した。すなわち直径18×長さ180mmの試
験管中の1mlの50mMクエン酸液(pH4.8)及
び0.5mlの酵素液中へろ紙片50mg( Whatman N
o 1、1×6cm)をコイル状にして入れ、50℃、1
時間反応後反応を停止させるため3,5−ジニトロサリ
チル酸試薬3ml加え、沸騰浴中で5分間加熱後、冷却
(水冷)する。これに16mlの蒸留水を加え550n
mの吸光量を測定する。また、あらかじめ吸光量とグル
コース量の検量線を作成しておき、この検量線より吸光
量をグルコース量へ変換する。
【0019】ろ紙分解活性の定義は1分間に1μmol
のグルコースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単
位として表示するものであり次式より求めた。 FPU/酵素g=mg生成グルコース×1/0.18×
1/60×2×希釈倍 FPU/酵素g,ろ紙分解活性( Filter Paper Unit/
酵素g)
【0020】酵素処理条件について。酵素添加率(以
下、パルプ絶乾重量当り)は0.001〜5.0%、好
ましくは0.005〜2.00%であり0.001%以
下では所望の改質効果が得られず、5.0%以上ではパ
ルプの収率が大巾に低下する。また処理時間は0.3〜
96時間、好ましくは1〜72時間であり0.3時間以
下では所望の改質効果が得られず、96時間以上では酵
素の活性はほとんどなくなる。
【0021】パルプ濃度は1〜20%、好ましくは2〜
15%であり1%以下ではパルプ中に水が多いため、水
の中に酵素が稀釈されて所望の効果が得られず、20%
以上では酵素とパルプを均一に混合することが難かし
い。処理pHは3.0〜8.0、好ましくは、3.5〜
7.0であり3.0〜8.0の範囲を外れると酵素の活
性が充分に得られない。処理温度は10〜80℃、好ま
しくは15〜70℃で、10℃以下では所望の効果を得
るまで長時間を要するため現実的ではなく、80℃以上
では酵素の活性が低下し所望の効果が得られない。
【0022】また、本発明において重要なことはパルプ
と酵素を充分混合する点である。ポンプでパルプを流送
する場合はポンプのサクション側へ添加する方法及び、
酵素反応槽の前にスタティックミキサーを設け混合する
方法、レファイーの前で添加する方法など充分な混合を
期さなければ所望の効果が得られないことは言うまでも
ない。また、酵素反応槽はチェスト、タンク等であれば
良く、極端な反応条件を伴わなければ塔槽類の種類はと
わない。
【0023】さらに、本発明における抄紙機は、多筒ド
ライヤー次いでヤンキードライヤーからなるヤンキード
ライヤー式抄紙機でかつ多筒ドライヤーとヤンキードラ
イヤー間で片ツヤ紙の光沢面側に水及び水溶性の薬品を
塗布する装置が設置された抄紙機でありワイヤパート等
の型式は問わない。また、ヤンキードライヤー入口で塗
布する液は水の他、ロジン系サイズ剤水溶液等を用いて
も好適である。
【0024】本発明においては、種々のリグノセルロー
ス材料を用いることができ、例えばパルプ製造用リグノ
セルロース材料としては、針葉樹チップ、広葉樹チッ
プ、ソーダスト、並びに非木材セルロース材料、例えば
バガス、ケナフ、ワラ、アシ及び他の一年生植物を挙げ
ることができる。
【0025】プレドライヤーの出口の水分は10〜50
%、好ましくは20〜45%で、10%以下では繊維が
弾性を失い、50%以上ではプレドライヤーによる乾燥
が行なわれていないのも同様で、プレドライヤーを設置
している意味がなくなる。ヤンキードライヤー入口の水
分が30〜60%になるよう湿紙シートの光沢面側へ水
を塗布するが、好ましくは35〜50%で30%以下で
は鏡面ドライヤーへ充分湿紙シートが張り付かず、60
%以上では光沢度、乾燥シワに与える効果に差が認めら
れないばかりでなく、抄紙速度が減ずる可能性もある。
またプレドライヤー出口の湿紙シートへ水を塗布する方
法は巾方向に均一に塗布できる装置であれば型式、塗布
の回数など、とわない。
【0026】プレドライヤー1本のみで湿紙シートを乾
燥する場合は反光沢面側をプレドライヤーに接して乾燥
する手段によってヤンキードライヤーへの湿紙シートの
密着が良くなり光沢度の上昇、乾燥シワの防止につなが
ることが本発明者の研究からわかっている。
【0027】酵素処理された漂白パルプの未叩解フリー
ネスは600〜750mlで、これを紙料に供するため
叩解し目的に応じて調整する。また古紙パルプを抄紙原
料パルプとして併用してもよい。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はもちろんこれ等に限定されるもの
ではない。
【0029】国内広葉樹チップを原料としてシングルベ
ッセル液相型連続ダイジェスター(生産能力LUKP7
00T/日)でクラフト蒸解を行って未晒パルプを製造
し、また、ダグラスファー15%、国内産松85%の針
葉樹チップを原料としてシングルベッセル液相型連続ダ
イジェスター(生産能力NUKP500T/日)でクラ
フト蒸解を行って未晒パルプを製造し、各々C−E−H
−Dシーケンスからなる多段漂白設備でハンター白色度
85の漂白パルプを製造した。
【0030】広葉樹漂白パルプ、針葉樹漂白パルプの酵
素処理は次の要領で実施した。多段漂白後、完成塔へ入
れる前のドラム型洗浄フィルターのパルプ移送スクリュ
ーへ希釈水とともにろ紙分解活性106FPU/酵素g
の酵素を0.06%(対絶乾パルプ重量当り、以下同
じ)添加し、中濃度パルプ移送ポンプ(MCミキサー
ガデリウス/カミヤ社製)で混合しながら完成塔へ送り
込み完成塔内で酵素処理した。この時の処理条件はpH
5.1、温度45℃、パルプ濃度9.4%、処理時間
4.5時間であった。
【0031】これ等のパルプを用いて片ツヤ紙で製造し
た。片ツヤ紙の調成条件及び片ツヤ紙の坪量等は以下の
通りである。
【0032】広葉樹晒パルプのフリーネス530ml、
針葉樹晒パルプのフリーネス580mlまで叩解し、夫
々50%配合し次の抄紙薬品及び填料を絶乾パルプ当り
で添加して抄紙原料とし坪料50g/cm2 、水分5.
5%の片ツヤ紙用原紙を製造した。 ロジンエマルジョン(荒川化学社製、SPN) 1.1重量% カチオン化デンプン(王子ナショナル社製、ケートF) 0.5重量% アニオン変性ポリアクリルアマイド(荒川化学社製、ポリストロン) 0.30重量% カチオン変性ポリアクリルアマイド(荒川化学社製、ポリストロン) 0.07重量%
【0033】プレドライヤー付ヤンキードライヤー式抄
紙機は長網式プレドライヤー付ヤンキーマシン、水塗布
装置付(設計抄速 MAX300m/分(坪料 50g/
2抄造時))を用いた。
【0034】実施例1 酵素処理した広葉樹漂白パルプ及び針葉樹漂白パルプを
用いて抄紙原料を調成して抄紙し、プレドライヤーの出
口のシート水分を20%に調整し次いで湿紙に水を塗布
しヤンキードライヤーの入口の水分を35%へ調整し片
ツヤ紙を製造した。
【0035】実施例2 酵素処理した広葉樹漂白パルプ及び針葉樹漂白パルプを
用いて抄紙原料を調成して抄紙し、プレドライヤーの出
口のシートの水分を40%に調整し次いで湿紙に水を塗
布しヤンキードライヤーの入口のシートの水分を50%
へ調整し片ツヤ紙を製造した。
【0036】実施例3 水塗布によってヤンキードライヤーの入口のシートの水
分を45%へ調整する以外は実施例1と同様にして片ツ
ヤ紙を製造した。
【0037】比較例1 酵素処理をしていない広葉樹漂白パルプ50%及び針葉
樹漂白パルプ50%を配合したパルプを用いた以外は実
施例1と同様にして片ツヤ紙を製造した。
【0038】比較例2 比較例1で使用した抄紙原料を用いた以外は実施例2と
同様にして片ツヤ紙を製造した。
【0039】比較例3 比較例1で使用した抄紙原料を用いた以外は実施例3と
同様にして片ツヤ紙を製造した。
【0040】比較例4 酵素処理した広葉樹漂白パルプ及び針葉樹漂白パルプを
用いて抄紙原料を調成して抄紙し、プレドライヤーの出
口のシートの水分を20%に調整しその後水を塗布せず
にヤンキードライヤーへ給紙し片ツヤ紙を製造した。
【0041】比較例5 比較例1で使用した抄紙原料を用いてプレドライヤーの
出口のシートの水分を20%に調整しその後水塗布せず
にヤンキードライヤーへ給紙し片ツヤ紙を製造した。
【0042】比較例6 プレドライヤーの出口のシートの水分を40%に調整し
た以外は比較例6と同様にして片ツヤ紙を製造した。
【0043】以上の条件で製造された片ツヤ紙について
光沢度、乾燥シワ及び抄紙速度を調査した。なお、抄紙
速度等を変更し光沢度、乾燥シワが市場出荷可能な値に
なるよう調整を試みながら片ツヤ紙を製造した。光沢度
はオンライン光沢度計(村上色彩(株)製)、水分はB
M計(横河電機(株)製)で連続的測定し抄紙速度等を
調整した。
【0044】また、片ツヤ紙をサンプリングし光沢度を
確認のため実測も併せて行なった(1回/30分)。ま
た、乾燥シワはヤンキードライヤーで乾燥後の片ツヤ紙
を巻取る所で目視にて発生及び発生の強度を判定した。
判定基準は乾燥シワなし◎印、わずかにあるが出荷可能
〇印、製品価値がない△印とした。△印は抄紙速度等抄
紙条件を調整しても出荷可能な品質を有する片ツヤ紙を
製造できなかっこことを示す。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1からわかるように、本発明の酵素処理
した漂白パルプを抄紙原料パルプとし、プレドライヤー
付ヤンキードライヤー式抄紙機及び水塗布方法を用いる
ことによって紙を製造すると紙の抄紙速度の上昇及び光
沢度の上昇、乾燥シワの問題が解消することは明らかで
あり、従って表1から本発明法の効果は明らかであると
言える。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグノセルロース材料からアルカリ蒸解
    法によって製造された未晒パルプを漂白後抄紙し、多筒
    ドライヤーで乾燥し、次いで鏡面ドライヤーで乾燥して
    紙を製造する方法において、抄紙原料パルプが酵素処理
    された漂白パルプからなり、かつ多筒ドライヤー出口水
    分が10〜50%となるように乾燥された湿紙シートの
    光沢面側へ水を塗布し鏡面ドライヤー入口の湿紙シート
    水分を30〜60%へ調整し、次いで鏡面ドライヤーで
    乾燥することを特徴とする紙の製造方法。
JP7596192A 1992-02-28 1992-02-28 紙の製造方法 Pending JPH05247880A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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