JPH0524780U - 木質床用衝撃音緩衝材 - Google Patents
木質床用衝撃音緩衝材Info
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- JPH0524780U JPH0524780U JP7273291U JP7273291U JPH0524780U JP H0524780 U JPH0524780 U JP H0524780U JP 7273291 U JP7273291 U JP 7273291U JP 7273291 U JP7273291 U JP 7273291U JP H0524780 U JPH0524780 U JP H0524780U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 荷重による変形やヘタリなどを生ずることが
なく耐久性能がすぐれ、しかも遮音性能が良好な木質床
用衝撃音緩衝材を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂を複数孔のノズルより糸径0.
3〜3.0mmの糸条物として溶融押出し、押出された未
固化状態の糸条物を移動する捕集部にループ状で捕集し
つつ、各ループの交絡部Yを同一平面上で自己融着させ
ると共に、前記同一平面上に捕集された各ループを厚み
が2.0〜10.0mmとなるよう平面積層した後、冷却
することにより得られた平板状ループ積層物Sからな
る。平板状ループ積層物Sにおける各ループ交絡部Yの
糸条物断面融着率は3〜35%であることが望ましい。
なく耐久性能がすぐれ、しかも遮音性能が良好な木質床
用衝撃音緩衝材を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂を複数孔のノズルより糸径0.
3〜3.0mmの糸条物として溶融押出し、押出された未
固化状態の糸条物を移動する捕集部にループ状で捕集し
つつ、各ループの交絡部Yを同一平面上で自己融着させ
ると共に、前記同一平面上に捕集された各ループを厚み
が2.0〜10.0mmとなるよう平面積層した後、冷却
することにより得られた平板状ループ積層物Sからな
る。平板状ループ積層物Sにおける各ループ交絡部Yの
糸条物断面融着率は3〜35%であることが望ましい。
Description
【0001】
この考案は、集合住宅などで用いられる木質床用衝撃音緩衝材の改良に関し、 さらに詳しくは荷重による変形やヘタリなどを生ずることがなく耐久性能がすぐ れ、しかも遮音性能が良好な木質床用衝撃音緩衝材に関するものである。
【0002】
近年、たとえばマンションなどの集合住宅においては、フローリングと称する 木質床に対する人気が高まっているが、この木質床には歩行や物体の落下などに よる衝撃音を階下へ伝えないようにする騒音対策が必要とされる。
【0003】 上記騒音対策を図るには、木質床の下面に衝撃音を吸収する衝撃音緩衝材を貼 合わせて複合化することが一般に有効であるとされており、前記衝撃音緩衝材と しては、ゴム系発泡シート、樹脂系発泡シート、有機または無機繊維マットおよ び合成繊維の立体網状体などが用いられていた。
【0004】 しかるに、近年の集合住宅の増加や多様化などに伴なって、木質床の遮音性能 には益々高度なものが要求されているのが実状である。
【0005】 しかしながら、木質床用衝撃音緩衝材には衝撃音の緩衝効果がすぐれるという 遮音性能と共に、荷重により変形やヘタリを生じることのないすぐれた耐久性能 が併せて要求されるが、前記遮音性能と耐久性能を同時に満足する木質床用衝撃 音緩衝材を得ることはきわめて困難であった。
【0006】 たとえば、実開昭63−73438号公報には、波形状の熱可塑性樹脂糸条物 を三次元的に交絡積層すると共に、前記交絡点で自己接合せしめた板状扁平体を 化粧板体と張合わせた床張材が提案されている。
【0007】 しかしながら、この床張材はその断面を図5に示したように、たとえば1本の 糸状物Mが縦、横および厚み方向に立体交叉し、多数の交絡接合点を有して交絡 接合して、全体的に立体的な構造となっていることから、遮音性能はすぐれるも のの、空隙率が高く、変形やへたりを生じやすいため、床の部分的な陥没や載置 した家具の傾きなどの不具合を招くという問題があった。
【0008】
この考案は、上述した従来の木質床用衝撃音緩衝材が有する問題点を解決する ために検討した結果、達成されたものである。
【0009】 したがって、この考案の目的は、荷重による変形やヘタリなどを生ずることが なく耐久性能がすぐれ、しかも遮音性能が良好な木質床用衝撃音緩衝材を提供す ることにある。
【0010】
上記の目的を達成するために、この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、熱可塑性 樹脂を複数孔のノズルより糸径0.3〜3.0mmの糸条物として溶融押出し、押 出された未固化状態の糸条物を移動する捕集部にループ状で捕集しつつ、各ルー プの交絡部を同一平面上で自己融着させると共に、前記同一平面上に捕集された 各ループを厚みが2.0〜10.0mmとなるよう平面積層した後、冷却すること により得られた平板状ループ積層物からなることを特徴とする。
【0011】
この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、上記の構成からなる平板状ループ積層物 により構成したため、すぐれた遮音効果を発揮するばかりか、従来の波型糸条物 を用いた立体的構造を有する積層体に比較して、とくに厚み方向に荷重が加わっ た場合の荷重に対する耐久性能が良好であり、変形やヘタリを生じる不具合が解 消する。
【0012】 したがって、この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、遮音性能と耐久性能の両者 を満足し、とくに集合住宅のフローリング用衝撃音緩衝材としてのすぐれた性能 を有している。
【0013】
以下、図面を参照しつつ、この考案の木質床用衝撃音緩衝材の実施例について 詳細に説明する。
【0014】 図1はこの考案の木質床用衝撃音緩衝材の一実施例を示す断面説明図、図2は この考案の木質床用衝撃音緩衝材を製造する過程を示す斜視説明図、図3は同じ く側面説明図、図4はこの考案の木質床用衝撃音緩衝材のループ交絡部における 糸条物の断面説明図である。
【0015】 図1に示したように、この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、熱可塑性樹脂モノ フィラメントからなる複数のループ状糸条物Mが、同一平面上で捕集されて自己 融着すると共に、前記同一平面上に捕集された各ループを平面積層してなり、相 互に融着した複数の交絡部Yを有する平板状ループ積層物Sからなる。
【0016】 したがって、この考案の木質床用衝撃音緩衝材を構成する平板状ループ積層物 Sにおいて、各ループ状糸条物Mの軸は平面方向のみにあり、厚み方向(垂直方 向)には存在しないため、平板状ループ積層物S自体の厚みは上記ループ状糸条 物Mの平面的な融着のみで確保されている。したがって、荷重がかかった場合で も上記ループ状糸条物Mが変形することがないばかりか、すぐれた遮音性能を維 持している。
【0017】 上記の構成からなる平板状ループ積層物は、図2および図3に示した製造工程 により製造することができる。
【0018】 すなわち、図2および図3において、1は複数のノズルを有するTダイ、2は Tダイ1から押出された糸条物、3は押出された糸条物2の捕集部を形成する回 転ドラム、Sは前記回転ドラム3上に形成された平板状ループ積層物を示す。
【0019】 この考案で糸条物の原料として用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビ ニル、ポリエチレン、ポリプロピレン。ポリウレタン系樹脂、これらポリマの共 重合体およびこれらポリマの発泡材料などがあげられるが、なかでも柔軟な糸条 物を形成可能で、とくに弾性回復率が高く、圧縮歪みが小さい糸条物を形成可能 な発泡材料の使用が好適である。
【0020】 平板状ループ積層物Sを製造するに際しては、まず原料としての熱可塑性樹脂 を押出紡糸機に供し、その融点以上の温度に溶融混練して、Tダイ1から複数本 の糸条物2として押出す。
【0021】 糸条物2の糸径は、0.3〜3.0mm、とくに0.5〜1.5mmの範囲とする ことが好ましく、0.3mm未満では耐久性能が、また3.0mmを越えると形成さ れるループの形状が不均一になるためため好ましくない。また、糸条物の断面形 状についてはとくに制限しないが、ループを形成する必要上から、円形状断面を 有していることが最も望ましい。
【0022】 次に、押出された糸条物2を、それらが未だに未固化状態、すなわち溶融また は半溶融状態にあるうちに、これら糸条物1を前記Tダイ1の下方に配置された 捕集部としての回転ドラム3上にループ状で捕集する。
【0023】 ここで、回転ドラム3の周速を、糸条物2の落下速度よりも遅い速度で回転さ せることにより、捕集された各ループ状糸条物Mが平面方向に交絡し、自己融着 した状態を形成する。
【0024】 そして、回転ドラム3の回転速度を低速化するにしたがって、ループ状糸条物 Mが相互に位相して多層に平面積層し、各ループ状糸条物Mが自己融着した平板 状ループ積層物Sを得ることができる。
【0025】 上記において、糸条物2の糸径および回転ドラム3の速度を適宜選択すること により、任意の厚みを有する平板状ループ積層物Sを得ることができるが、平板 状ループ積層物Sの厚みは2.0〜10.0mm、とくに4.0〜6.0mmの範囲 にすることが好ましく、2.0mm未満では遮音性能が低下し、10.0mmを越え ると衝撃音緩衝性能は良いものの、床構造が厚くなり過ぎるばかりか、変形やヘ タリなどの不具合を生じやすくなるため好ましくない。
【0026】 なお、上記回転ドラム3の代わりに、平板状のコンベアベルトを捕集部として 用いることもできる。
【0027】 また、平板状ループ積層物Sにおいて、各ループ交絡部の糸条物断面融着率、 すなわち、図4における糸条物断面の[交絡融着部の長さL1 (但し、交絡融着 部が複数個所ある場合には1個所の交絡融着部の長さを示す)/糸条物断面の全 周長L2 ]×100(%)は、3〜35%、とくに5〜15%の範囲とすること が望ましく、融着率が3%未満ではループがばらけやすく取扱い性が低下し、ま た35%を越えるとループがシートライクとなり、弾力性が阻害されて遮音性能 に支障をきたすことがある。
【0028】 ここで、交絡融着率はTダイ1から押出される糸条物2の温度を変更すること により容易に調節することができる。また、平板状ループ積層物Sの上から部分 的に点プレス接着させることもできる。
【0029】 以上のように製造された平板状ループ積層物4を適宜の大きさに裁断し、これ をたとえば住宅の基礎床構造物と仕上げする木質床材との間に敷き詰めたり、木 質床材の一部に組み入れることによって、遮音性能と耐久性能を同時に満足した この考案の木質床用衝撃音緩衝材が形成される。
【0030】
以上説明したように、この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、上記の構成からな る平板状ループ積層物により構成したため、すぐれた遮音効果を発揮するばかり か、従来の波型糸条物の立体的構造を有する積層体に比較して、とくに厚み方向 に荷重が加わった場合の耐久性能が良好であり、変形やヘタリを生じる不具合が 解消する。
【0031】 したがって、この考案の木質床用衝撃音緩衝材は、遮音性能と耐久性能の両者 を満足し、とくに集合住宅のフローリング用衝撃音緩衝材としてのすぐれた性能 を有している。
【図1】図1はこの考案の木質床用衝撃音緩衝材の一実
施例を示す断面説明図である。
施例を示す断面説明図である。
【図2】図2はこの考案の木質床用衝撃音緩衝材を製造
する過程を示す斜視説明図である。
する過程を示す斜視説明図である。
【図3】図3は同じく側面説明図である。
【図4】図4はこの考案の木質床用衝撃音緩衝材のルー
プ交絡部における糸条物の断面説明図である。
プ交絡部における糸条物の断面説明図である。
【図5】図5は従来の木質床用衝撃音緩衝材の一例を示
す断面説明図である。
す断面説明図である。
M ループ状糸条物 Y 融着交絡部 S 平板状ループ積層物 1 Tダイ 2 糸条物 3 回転ドラム(捕集部)
Claims (2)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂を複数孔のノズルより糸
径0.3〜3.0mmの糸条物として溶融押出し、押出さ
れた未固化状態の糸条物を移動する捕集部にループ状で
捕集しつつ、各ループの交絡部を同一平面上で自己融着
させると共に、前記同一平面上に捕集された各ループを
厚みが2.0〜10.0mmとなるよう平面積層した後、
冷却することにより得られた平板状ループ積層物からな
ることを特徴とする木質床用衝撃音緩衝材。 - 【請求項2】 平板状ループ積層物における各ループ
交絡部の糸条物断面融着率が3〜35%であることを特
徴とする請求項1に記載の木質床用衝撃音緩衝材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7273291U JPH0524780U (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 木質床用衝撃音緩衝材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7273291U JPH0524780U (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 木質床用衝撃音緩衝材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524780U true JPH0524780U (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=13497826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7273291U Pending JPH0524780U (ja) | 1991-09-10 | 1991-09-10 | 木質床用衝撃音緩衝材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0524780U (ja) |
-
1991
- 1991-09-10 JP JP7273291U patent/JPH0524780U/ja active Pending
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