JPH05246981A - アリールジアルキルチオカルバマート、2−メルカプトベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[bチオフェンの製造方法 - Google Patents
アリールジアルキルチオカルバマート、2−メルカプトベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[bチオフェンの製造方法Info
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- JPH05246981A JPH05246981A JP4473092A JP4473092A JPH05246981A JP H05246981 A JPH05246981 A JP H05246981A JP 4473092 A JP4473092 A JP 4473092A JP 4473092 A JP4473092 A JP 4473092A JP H05246981 A JPH05246981 A JP H05246981A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカ
ルバマートを熱転位させてS−o−ホルミルフェニルジ
アルキルチオカルバマートを得、引き続き塩基の存在下
で加水分解させて2−メルカプトベンズアルデヒドまた
はそのアルカリ金属メルカプチドとなし、引き続き一般
式(IV)のハロ化合物を反応させる一般式(V)の2
−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法。 XCH2COY (IV) (XはClまたはBrを表わし、Yは−CH3、−O
H、−ONa、−OK、−OCH3または−OC2H5
基を表わす。) (Yは前記と同じ。) 【効果】 サリチルアルデヒドを原料とし新規化合物で
あるO−およびS−o−ホルミルフェニルジアルキルチ
オカルバマートを経由して2−メルカプトベンズアルデ
ヒドを収率よく得られ、経済的工業的に有利である。ま
た得た2−メルカプトベンズアルデヒドを原料として2
−置換ベンゾ[b]チオフェンを簡単な操作で、O−o
−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートよりワ
ンポット反応で得られ、工業的価値は大きい。
ルバマートを熱転位させてS−o−ホルミルフェニルジ
アルキルチオカルバマートを得、引き続き塩基の存在下
で加水分解させて2−メルカプトベンズアルデヒドまた
はそのアルカリ金属メルカプチドとなし、引き続き一般
式(IV)のハロ化合物を反応させる一般式(V)の2
−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法。 XCH2COY (IV) (XはClまたはBrを表わし、Yは−CH3、−O
H、−ONa、−OK、−OCH3または−OC2H5
基を表わす。) (Yは前記と同じ。) 【効果】 サリチルアルデヒドを原料とし新規化合物で
あるO−およびS−o−ホルミルフェニルジアルキルチ
オカルバマートを経由して2−メルカプトベンズアルデ
ヒドを収率よく得られ、経済的工業的に有利である。ま
た得た2−メルカプトベンズアルデヒドを原料として2
−置換ベンゾ[b]チオフェンを簡単な操作で、O−o
−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートよりワ
ンポット反応で得られ、工業的価値は大きい。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサリチルアルデヒドを原
料とし、新規化合物であるO−およびS−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートを経由することを
特徴とする2−メルカプトベンズアルデヒドの製造方
法、さらにこれにハロ化合物を反応させることを特徴と
する2−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、新規物質であるO−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマート、S−o−ホルミ
ルフェニルジアルキルチオカルバマート、およびその製
造方法、さらに該新規化合物から導かれる2−メルカプ
トベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフ
ェンの製造方法に関する。2−メルカプトベンズアルデ
ヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフェンは、医薬、
農薬、機能性高分子等の中間体として有用な化合物であ
る。
料とし、新規化合物であるO−およびS−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートを経由することを
特徴とする2−メルカプトベンズアルデヒドの製造方
法、さらにこれにハロ化合物を反応させることを特徴と
する2−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、新規物質であるO−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマート、S−o−ホルミ
ルフェニルジアルキルチオカルバマート、およびその製
造方法、さらに該新規化合物から導かれる2−メルカプ
トベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフ
ェンの製造方法に関する。2−メルカプトベンズアルデ
ヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフェンは、医薬、
農薬、機能性高分子等の中間体として有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、メ
ルカプトベンズアルデヒドの製造方法としては、いくつ
かの方法が知られている。例えば、以下のような方法が
挙げられる。
ルカプトベンズアルデヒドの製造方法としては、いくつ
かの方法が知られている。例えば、以下のような方法が
挙げられる。
【0003】(A)2,2′−ジチオサリチル酸を原料
とする方法
とする方法
【化5】
【0004】(B)2−ニトロベンズアルデヒドを原料
とする方法
とする方法
【化6】
【0005】(C)チオサリチル酸を原料とする方法
【化7】
【0006】(D)4−メチルメルカプトベンズアルデ
ヒドを原料とする方法
ヒドを原料とする方法
【化8】
【0007】しかし、このようなメルカプトベンズアル
デヒドの公知の製造方法は、原料コストが高い、工程数
が長い、収率が低い等の欠点を有するため、決して工業
的に有利な方法とは言い難い。
デヒドの公知の製造方法は、原料コストが高い、工程数
が長い、収率が低い等の欠点を有するため、決して工業
的に有利な方法とは言い難い。
【0008】また一方、従来より、2−置換ベンゾ
[b]チオフェンの製造方法、例えば2−アセチルベン
ゾ[b]チオフェンの製造例としては、下記に挙げる方
法などが知られている。
[b]チオフェンの製造方法、例えば2−アセチルベン
ゾ[b]チオフェンの製造例としては、下記に挙げる方
法などが知られている。
【0009】(1)ベンゾ[b]チオフェンにブチルリ
チウムを反応させ、引き続きN,N−ジメチルアセトア
ミドを作用させる方法
チウムを反応させ、引き続きN,N−ジメチルアセトア
ミドを作用させる方法
【化9】
【0010】(2)2−メルカプトベンズアルデヒドの
ナトリウム塩とクロロアセトンを水酸化ナトリウムの存
在下に反応せしめる方法
ナトリウム塩とクロロアセトンを水酸化ナトリウムの存
在下に反応せしめる方法
【化10】
【0011】(3)チオサリチル酸をリチウムアルミニ
ウムハイドライドで還元して2−メルカプトベンジルア
ルコール塩となし、引き続き、クロロアセトンと反応さ
せスルフィドとし、その後、ピリジン−無水硫酸で環化
する方法
ウムハイドライドで還元して2−メルカプトベンジルア
ルコール塩となし、引き続き、クロロアセトンと反応さ
せスルフィドとし、その後、ピリジン−無水硫酸で環化
する方法
【化11】
【0012】しかしながら、このような公知の方法は、
それぞれ次のような欠点を有している。
それぞれ次のような欠点を有している。
【0013】(1)の方法は、原料として用いるベンゾ
[b]チオフェンが高価なため、工業的に有利な方法と
は言い難い。
[b]チオフェンが高価なため、工業的に有利な方法と
は言い難い。
【0014】(3)の方法も(1)の方法と同様、原料
コストおよび高価な副原料を使用するため、工業的に有
利な方法とは言い難い。
コストおよび高価な副原料を使用するため、工業的に有
利な方法とは言い難い。
【0015】(2)の方法に関しては、原料として用い
る2−メルカプトベンズアルデヒドあるいはそのアルカ
リ金属メルカプチドの製造方法および安定性に問題があ
る。
る2−メルカプトベンズアルデヒドあるいはそのアルカ
リ金属メルカプチドの製造方法および安定性に問題があ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記した状
況に鑑み、簡易かつ経済的に有利に2−メルカプトベン
ズアルデヒドを製造する方法を提供すべく鋭意検討し
た。その結果、下記反応式に示すように、サリチルアル
デヒドと一般式(III)で表わされるN,N−ジアル
キルチオカルバモイルクロライドとを塩基の存在下で反
応させて得られる一般式(I)で表わされるO−o−ホ
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートを熱転位さ
せ、一般式(II)で表わされるS−o−ホルミルフェ
ニルジアルキルチオカルバマートとなし、引き続き、塩
基の存在下で加水分解反応することにより、目的とする
2−メルカプトベンズアルデヒドが得られることを見い
出し、請求項1〜13記載の発明に至った。なお、一般
式(I)および一般式(II)で表わされる化合物は、
いずれも今まで知られていない新規な化合物である。
況に鑑み、簡易かつ経済的に有利に2−メルカプトベン
ズアルデヒドを製造する方法を提供すべく鋭意検討し
た。その結果、下記反応式に示すように、サリチルアル
デヒドと一般式(III)で表わされるN,N−ジアル
キルチオカルバモイルクロライドとを塩基の存在下で反
応させて得られる一般式(I)で表わされるO−o−ホ
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートを熱転位さ
せ、一般式(II)で表わされるS−o−ホルミルフェ
ニルジアルキルチオカルバマートとなし、引き続き、塩
基の存在下で加水分解反応することにより、目的とする
2−メルカプトベンズアルデヒドが得られることを見い
出し、請求項1〜13記載の発明に至った。なお、一般
式(I)および一般式(II)で表わされる化合物は、
いずれも今まで知られていない新規な化合物である。
【化12】
【0017】上記一般式(I)、(II)および(II
I)において、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
このアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよい。かかるア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、s−ブチル基およびt−ブチル基を挙げることが
できる。
I)において、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、
このアルキル基は直鎖状でも分岐状でもよい。かかるア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、s−ブチル基およびt−ブチル基を挙げることが
できる。
【0018】また、本発明の一般式(I)および(I
I)の新規化合物の具体例としては、次のようなものを
例示することができる。 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマート、
O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート、
O−o−ホルミルフェニルジ−n−プロピルチオカルバ
マート、O−o−ホルミルフェニルジ−n−ブチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジメチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジエチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジ−n−プロ
ピルチオカルバマート、S−o−ホルミルフェニルジ−
n−ブチルチオカルバマート。
I)の新規化合物の具体例としては、次のようなものを
例示することができる。 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマート、
O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート、
O−o−ホルミルフェニルジ−n−プロピルチオカルバ
マート、O−o−ホルミルフェニルジ−n−ブチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジメチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジエチルチオ
カルバマート、S−o−ホルミルフェニルジ−n−プロ
ピルチオカルバマート、S−o−ホルミルフェニルジ−
n−ブチルチオカルバマート。
【0019】さらに、本発明者らは前記した状況に鑑
み、工業的に有利に2−置換ベンゾ[b]チオフェンを
製造する方法を提供すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、下記反応式に示すように、前述の方法により得られ
る2−メルカプトベンズアルデヒドあるいはそのアルカ
リ金属メルカプチドと一般式(IV)で表わされるハロ
化合物とを反応させることにより、目的とする一般式
(V)で表わされる2−置換ベンゾ[b]チオフェンを
製造できることを見い出し、請求項14、15記載の発
明に至った。
み、工業的に有利に2−置換ベンゾ[b]チオフェンを
製造する方法を提供すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、下記反応式に示すように、前述の方法により得られ
る2−メルカプトベンズアルデヒドあるいはそのアルカ
リ金属メルカプチドと一般式(IV)で表わされるハロ
化合物とを反応させることにより、目的とする一般式
(V)で表わされる2−置換ベンゾ[b]チオフェンを
製造できることを見い出し、請求項14、15記載の発
明に至った。
【化13】
【0020】請求項1〜13記載の発明の要旨は、サリ
チルアルデヒドとN,N−ジアルキルチオカルバモイル
クロライドを塩基の存在下で反応させて得られる新規な
O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート
を熱転位させ、新規なS−o−ホルミルフェニルジアル
キルチオカルバマートとなし、引き続き塩基の存在下で
加水分解反応させることを特徴とする2−メルカプトベ
ンズアルデヒドの製造方法である。本発明による2−メ
ルカプトベンズアルデヒドの製造方法は、従来にない全
く新規な方法であり、その特徴は、工業的に容易に入手
できるサリチルアルデヒドを原料として用い、これに、
N,N−ジアルキルチオカルバモイルクロライドを反応
せしめて得られる新規なO−o−ホルミルフェニルジア
ルキルチオカルバマートを熱転位、加水分解させて容易
に製造できる点にある。
チルアルデヒドとN,N−ジアルキルチオカルバモイル
クロライドを塩基の存在下で反応させて得られる新規な
O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート
を熱転位させ、新規なS−o−ホルミルフェニルジアル
キルチオカルバマートとなし、引き続き塩基の存在下で
加水分解反応させることを特徴とする2−メルカプトベ
ンズアルデヒドの製造方法である。本発明による2−メ
ルカプトベンズアルデヒドの製造方法は、従来にない全
く新規な方法であり、その特徴は、工業的に容易に入手
できるサリチルアルデヒドを原料として用い、これに、
N,N−ジアルキルチオカルバモイルクロライドを反応
せしめて得られる新規なO−o−ホルミルフェニルジア
ルキルチオカルバマートを熱転位、加水分解させて容易
に製造できる点にある。
【0021】本発明で使用するN,N−ジアルキルチオ
カルバモイルクロライドとしては、アルキル基がメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基のものが使用可能
であり、その使用量は、サリチルアルデヒドに対して、
通常0.8〜1.5倍モル、好ましくは、1.0〜1.
3倍モルの範囲である。N,N−ジアルキルチオカルバ
モイルクロライドの使用量が、0.8倍モル未満の場合
には、未反応のサリチルアルデヒドが多くなり、一方、
1.5倍モルを超えて用いてもそれに見合う効果が得ら
れず経済的に不利である。
カルバモイルクロライドとしては、アルキル基がメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基のものが使用可能
であり、その使用量は、サリチルアルデヒドに対して、
通常0.8〜1.5倍モル、好ましくは、1.0〜1.
3倍モルの範囲である。N,N−ジアルキルチオカルバ
モイルクロライドの使用量が、0.8倍モル未満の場合
には、未反応のサリチルアルデヒドが多くなり、一方、
1.5倍モルを超えて用いてもそれに見合う効果が得ら
れず経済的に不利である。
【0022】サリチルアルデヒドとN,N−ジアルキル
チオカルバモイルクロライドとの反応で使用する塩基と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化
アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸
アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の
水素化アルカリ金属;ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート等の金属アルコラート等を使用することが
できる。経済的見地からみると水酸化ナトリウムが好ま
しい。また、塩基の使用量は、サリチルアルデヒドに対
し通常0.8〜1.5倍モル、好ましくは1.0〜1.
3倍モルの範囲である。塩基の使用量が0.8倍モル未
満では、未反応のサリチルアルデヒドが多くなり、1.
5倍モルを超えて用いる場合は、N,N−ジアルキルチ
オカルバモイルクロライドが分解されて反応に有効に関
与せず、未反応のサリチルアルデヒドが多くなる。
チオカルバモイルクロライドとの反応で使用する塩基と
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化
アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸
アルカリ金属;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の
水素化アルカリ金属;ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート等の金属アルコラート等を使用することが
できる。経済的見地からみると水酸化ナトリウムが好ま
しい。また、塩基の使用量は、サリチルアルデヒドに対
し通常0.8〜1.5倍モル、好ましくは1.0〜1.
3倍モルの範囲である。塩基の使用量が0.8倍モル未
満では、未反応のサリチルアルデヒドが多くなり、1.
5倍モルを超えて用いる場合は、N,N−ジアルキルチ
オカルバモイルクロライドが分解されて反応に有効に関
与せず、未反応のサリチルアルデヒドが多くなる。
【0023】サリチルアルデヒドとN,N−ジアルキル
チオカルバモイルクロライドとの反応溶媒は、特に限定
されるものではなく、水;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド等の極性溶媒;メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類;及びこれらの2種以上の混合物を挙げることが
できるが、取り扱いが容易であること及び経済的な理由
から、水または水−水溶性溶媒混合液等が好ましく用い
られる。溶媒の使用量は、サリチルアルデヒドの重量に
対して、通常3〜30重量倍である。
チオカルバモイルクロライドとの反応溶媒は、特に限定
されるものではなく、水;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド等の極性溶媒;メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類;及びこれらの2種以上の混合物を挙げることが
できるが、取り扱いが容易であること及び経済的な理由
から、水または水−水溶性溶媒混合液等が好ましく用い
られる。溶媒の使用量は、サリチルアルデヒドの重量に
対して、通常3〜30重量倍である。
【0024】サリチルアルデヒドとN,N−ジアルキル
チオカルバモイルクロライドとの反応の反応温度は、使
用する溶媒種、塩基種により異なり、一概には言えない
が、通常−10〜100℃、好ましくは0〜40℃の範
囲である。反応温度が−10℃未満だと、反応速度が遅
く、逆に100℃を超えると、副反応のために収率が低
下し、好ましくない。反応時間は、通常0.5〜10時
間の範囲である。
チオカルバモイルクロライドとの反応の反応温度は、使
用する溶媒種、塩基種により異なり、一概には言えない
が、通常−10〜100℃、好ましくは0〜40℃の範
囲である。反応温度が−10℃未満だと、反応速度が遅
く、逆に100℃を超えると、副反応のために収率が低
下し、好ましくない。反応時間は、通常0.5〜10時
間の範囲である。
【0025】このようにして得られる新規なO−o−ホ
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートは、濾過、
抽出操作などの通常の手段を適宜使用することによって
取得、単離することができる。
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートは、濾過、
抽出操作などの通常の手段を適宜使用することによって
取得、単離することができる。
【0026】O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートの熱転位反応においては、特に溶媒を用い
る必要はないが、要すれば溶媒を用いてもよい。反応溶
媒としては、本反応において不活性なものであれば特に
限定されるものではなく、例えば、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、トリクロロベンゼン、ジフェニルエーテル等の高沸
点溶媒が挙げられる。
カルバマートの熱転位反応においては、特に溶媒を用い
る必要はないが、要すれば溶媒を用いてもよい。反応溶
媒としては、本反応において不活性なものであれば特に
限定されるものではなく、例えば、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、スルホラ
ン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシ
ド、トリクロロベンゼン、ジフェニルエーテル等の高沸
点溶媒が挙げられる。
【0027】特に、トリクロロベンゼンまたはジフェニ
ルエーテルを用いた場合、好結果が得られる。
ルエーテルを用いた場合、好結果が得られる。
【0028】O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートの熱転位反応の反応温度は、使用する溶媒
種の沸点により異なり、一概には言えないが、通常15
0〜250℃、好ましくは170〜210℃の範囲であ
る。反応温度が250℃を超えると、副反応のためにS
−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートの
収率が低下し、他方、反応温度が150℃未満では、実
用上、反応速度が遅すぎるからである。反応時間は、通
常0.5〜20時間の範囲である。
カルバマートの熱転位反応の反応温度は、使用する溶媒
種の沸点により異なり、一概には言えないが、通常15
0〜250℃、好ましくは170〜210℃の範囲であ
る。反応温度が250℃を超えると、副反応のためにS
−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートの
収率が低下し、他方、反応温度が150℃未満では、実
用上、反応速度が遅すぎるからである。反応時間は、通
常0.5〜20時間の範囲である。
【0029】このようにして得られる新規なS−o−ホ
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートは、減圧蒸
留することにより取得、単離することができる。
ルミルフェニルジアルキルチオカルバマートは、減圧蒸
留することにより取得、単離することができる。
【0030】S−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートを塩基の存在下で加水分解することによ
り、2−メルカプトベンズアルデヒドを得ることができ
るが、S−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバ
マートの加水分解反応で使用する塩基としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;
ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属
アルコラート等が挙げられる。なかでも、経済的見地か
ら水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。また、塩基
の使用量は、O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートに対し、通常0.8〜2.5倍モル、好ま
しくは1.5〜2.0倍モルの範囲である。塩基の使用
量が、0.8倍モル未満の場合には、未反応のS−o−
ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートが多くな
り、一方、2.5倍モルを超えて用いても、それに見合
う効果が得られず経済的に不利である。
カルバマートを塩基の存在下で加水分解することによ
り、2−メルカプトベンズアルデヒドを得ることができ
るが、S−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバ
マートの加水分解反応で使用する塩基としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;
ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属
アルコラート等が挙げられる。なかでも、経済的見地か
ら水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。また、塩基
の使用量は、O−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートに対し、通常0.8〜2.5倍モル、好ま
しくは1.5〜2.0倍モルの範囲である。塩基の使用
量が、0.8倍モル未満の場合には、未反応のS−o−
ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートが多くな
り、一方、2.5倍モルを超えて用いても、それに見合
う効果が得られず経済的に不利である。
【0031】S−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートの加水分解反応の反10度は、通常30〜
120℃、好ましくは50〜100℃の範囲である。反
応温度が120℃を超えると、副反応が起こり、他方、
30℃未満だと、反応速度が実用上遅すぎるので好まし
くない。反応時間は、反応温度および反応溶媒種により
異なり、一概には言えないが、通常1〜20時間の範囲
である。
カルバマートの加水分解反応の反10度は、通常30〜
120℃、好ましくは50〜100℃の範囲である。反
応温度が120℃を超えると、副反応が起こり、他方、
30℃未満だと、反応速度が実用上遅すぎるので好まし
くない。反応時間は、反応温度および反応溶媒種により
異なり、一概には言えないが、通常1〜20時間の範囲
である。
【0032】S−o−ホルミルフェニルジアルキルチオ
カルバマートの加水分解反応の反応溶媒としては、水あ
るいは水と本反応において不活性である溶媒、例えばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール等の低級脂肪
族アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド
類;及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができ
るが、当該溶媒としては、溶剤回収の必要がない点から
水単独あるいは水と先の熱転位反応で用いた溶媒を混合
して使用するのが好ましい。溶媒の使用量は、O−およ
びS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマー
トの重量に対して、通常3〜30重量倍である。
カルバマートの加水分解反応の反応溶媒としては、水あ
るいは水と本反応において不活性である溶媒、例えばメ
タノール、エタノール、イソプロパノール等の低級脂肪
族アルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロ
ロホルム等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド
類;及びこれらの2種以上の混合物を挙げることができ
るが、当該溶媒としては、溶剤回収の必要がない点から
水単独あるいは水と先の熱転位反応で用いた溶媒を混合
して使用するのが好ましい。溶媒の使用量は、O−およ
びS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマー
トの重量に対して、通常3〜30重量倍である。
【0033】このようにして得られる2−メルカプトベ
ンズアルデヒドは、例えば塩酸中和、抽出等の通常の処
理により取得、単離することができる。
ンズアルデヒドは、例えば塩酸中和、抽出等の通常の処
理により取得、単離することができる。
【0034】次に、請求項14、15記載の発明の要旨
は、前記した方法により得られる2−メルカプトベンズ
アルデヒドあるいはそのアルカリ金属メルカプチドと一
般式(IV)で表わされるハロ化合物を反応させること
を特徴とする、一般式(V)で表わされる2−置換ベン
ゾ[b]チオフェンの製造方法である。さらに、本発明
の方法によれば、一般式(I)で表わされる新規なO−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートから
導かれる一般式(II)で表わされるS−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートおよび2−メルカ
プトベンズアルデヒドを単離することなく、いわゆるワ
ンポットで目的とする一般式(V)で表わされる2−置
換ベンゾ[b]チオフェンを容易に製造することも可能
である。なお、2−メルカプトベンズアルデヒドあるい
はそのアルカリ金属メルカプチドと一般式(IV)で表
わされるハロ化合物を反応させる際に、必要に応じて塩
基を添加してもよい。
は、前記した方法により得られる2−メルカプトベンズ
アルデヒドあるいはそのアルカリ金属メルカプチドと一
般式(IV)で表わされるハロ化合物を反応させること
を特徴とする、一般式(V)で表わされる2−置換ベン
ゾ[b]チオフェンの製造方法である。さらに、本発明
の方法によれば、一般式(I)で表わされる新規なO−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマートから
導かれる一般式(II)で表わされるS−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートおよび2−メルカ
プトベンズアルデヒドを単離することなく、いわゆるワ
ンポットで目的とする一般式(V)で表わされる2−置
換ベンゾ[b]チオフェンを容易に製造することも可能
である。なお、2−メルカプトベンズアルデヒドあるい
はそのアルカリ金属メルカプチドと一般式(IV)で表
わされるハロ化合物を反応させる際に、必要に応じて塩
基を添加してもよい。
【0035】本発明で使用する一般式(IV)で表わさ
れるハロ化合物としては、クロロアセトン、ブロモアセ
トン、クロロ酢酸、クロロ酢酸ナトリウム、クロロ酢酸
カリウム、ブロモ酢酸、ブロモ酢酸ナトリウム、クロロ
酢酸メチル、クロロ酢酸エチル、ブロモ酢酸エチル等を
挙げることができる。
れるハロ化合物としては、クロロアセトン、ブロモアセ
トン、クロロ酢酸、クロロ酢酸ナトリウム、クロロ酢酸
カリウム、ブロモ酢酸、ブロモ酢酸ナトリウム、クロロ
酢酸メチル、クロロ酢酸エチル、ブロモ酢酸エチル等を
挙げることができる。
【0036】一般式(IV)で表わされるハロ化合物の
使用量は、一般式(I)で表わされるO−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートに対し、通常0.
7〜2.0倍モル、好ましくは0.8〜1.5倍モルの
範囲である。ハロ化合物の使用量が0.7倍モル未満の
場合には、2−置換ベンゾ[b]チオフェンの収率が低
下し、逆に2.0倍モルを超えて使用しても、それに見
合う効果が得られないため、経済的に不利となる。
使用量は、一般式(I)で表わされるO−o−ホルミル
フェニルジアルキルチオカルバマートに対し、通常0.
7〜2.0倍モル、好ましくは0.8〜1.5倍モルの
範囲である。ハロ化合物の使用量が0.7倍モル未満の
場合には、2−置換ベンゾ[b]チオフェンの収率が低
下し、逆に2.0倍モルを超えて使用しても、それに見
合う効果が得られないため、経済的に不利となる。
【0037】添加する塩基としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属アルコラ
ート等を挙げることができるが、経済的見地からみる
と、水酸化ナトリウムが好ましい。しかしながら、前述
したS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマ
ートの加水分解反応時に過剰の塩基が残存する場合は、
2−メルカプトベンズアルデヒドのアルカリ金属メルカ
プチドになっているため、ことさらに塩基を追加使用す
る必要がない場合もある。
ム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属;ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート等の金属アルコラ
ート等を挙げることができるが、経済的見地からみる
と、水酸化ナトリウムが好ましい。しかしながら、前述
したS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマ
ートの加水分解反応時に過剰の塩基が残存する場合は、
2−メルカプトベンズアルデヒドのアルカリ金属メルカ
プチドになっているため、ことさらに塩基を追加使用す
る必要がない場合もある。
【0038】2−メルカプトベンズアルデヒドまたはそ
のアルカリ金属メルカプチドと一般式(IV)で表わさ
れるハロ化合物の反応温度は、通常0〜120℃、好ま
しくは5〜100℃の範囲である。反応温度が0℃未満
だと、反応速度が遅く、逆に120℃を超えると、副反
応のために収率が低下する。反応時間は、通常0.5〜
6時間の範囲である。
のアルカリ金属メルカプチドと一般式(IV)で表わさ
れるハロ化合物の反応温度は、通常0〜120℃、好ま
しくは5〜100℃の範囲である。反応温度が0℃未満
だと、反応速度が遅く、逆に120℃を超えると、副反
応のために収率が低下する。反応時間は、通常0.5〜
6時間の範囲である。
【0039】このようにして、ワンポット反応で生成す
る一般式(V)で表わされる2−置換ベンゾ[b]チオ
フェンとしては、2−アセチルベンゾ[b]チオフェ
ン、2−ベンゾ[b]チオフェンカルボン酸、2−ベン
ゾ[b]チオフェンカルボン酸メチルエステル、2−ベ
ンゾ[b]チオフェンカルボン酸エチルエステル等を挙
げることができる。これらの2−置換ベンゾ[b]チオ
フェンの反応液からの単離は、通常、反応液に水を加
え、抽出して晶析あるいは酸析等の操作により行なうこ
とができる。
る一般式(V)で表わされる2−置換ベンゾ[b]チオ
フェンとしては、2−アセチルベンゾ[b]チオフェ
ン、2−ベンゾ[b]チオフェンカルボン酸、2−ベン
ゾ[b]チオフェンカルボン酸メチルエステル、2−ベ
ンゾ[b]チオフェンカルボン酸エチルエステル等を挙
げることができる。これらの2−置換ベンゾ[b]チオ
フェンの反応液からの単離は、通常、反応液に水を加
え、抽出して晶析あるいは酸析等の操作により行なうこ
とができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、サリチルアルデヒドを
原料とし、新規化合物であるO−およびS−o−ホルミ
ルフェニルジアルキルチオカルバマートを経由して、容
易に目的とする2−メルカプトベンズアルデヒドが収率
よく得られるため、経済的にも工業的にも有利な方法で
ある。
原料とし、新規化合物であるO−およびS−o−ホルミ
ルフェニルジアルキルチオカルバマートを経由して、容
易に目的とする2−メルカプトベンズアルデヒドが収率
よく得られるため、経済的にも工業的にも有利な方法で
ある。
【0041】また、得られた2−メルカプトベンズアル
デヒドを原料として、目的とする2−置換ベンゾ[b]
チオフェンを簡単な操作で、しかも前述のO−o−ホル
ミルフェニルジアルキルチオカルバマートよりワンポッ
ト反応で得ることができるため、工業的価値は大きい。
デヒドを原料として、目的とする2−置換ベンゾ[b]
チオフェンを簡単な操作で、しかも前述のO−o−ホル
ミルフェニルジアルキルチオカルバマートよりワンポッ
ト反応で得ることができるため、工業的価値は大きい。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定され
るものではない。
するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0043】実施例1 O−o−ホルミルフェニルジメ
チルチオカルバマートの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、水酸化ナトリウム4.0g
(0.10モル)、水60gを仕込み、撹拌下、サリチ
ルアルデヒド12.21g(0.10モル)を室温にて
約30分間かけて滴下した。この反応液を5℃まで冷却
したのち、N,N−ジメチルチオカルバモイルクロライ
ド12.35g(0.10モル)を溶解させたDMF
(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液20mlを約1
時間かけて滴下し、さらに同温度で2時間反応させた。
反応後、スラリー反応液を濾過、水洗、乾燥し、粗O−
o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマート20.
48gを得た。これを、メタノール−水混合溶媒で再結
晶し、白色結晶19.46g(収率93.1%)を得
た。
チルチオカルバマートの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、水酸化ナトリウム4.0g
(0.10モル)、水60gを仕込み、撹拌下、サリチ
ルアルデヒド12.21g(0.10モル)を室温にて
約30分間かけて滴下した。この反応液を5℃まで冷却
したのち、N,N−ジメチルチオカルバモイルクロライ
ド12.35g(0.10モル)を溶解させたDMF
(N,N−ジメチルホルムアミド)溶液20mlを約1
時間かけて滴下し、さらに同温度で2時間反応させた。
反応後、スラリー反応液を濾過、水洗、乾燥し、粗O−
o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマート20.
48gを得た。これを、メタノール−水混合溶媒で再結
晶し、白色結晶19.46g(収率93.1%)を得
た。
【0044】この化合物の融点、元素分析値、H−NM
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 融点:85.0〜85.9℃ 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 57.30 5.10 6.50 15.20 計算値 57.40 5.30 6.69 15.32 NMR(δppm CDCl3):3.40〜3.53
(d、6H、CH3)、7.09〜8.01(m、4
H、aromatic)、10.05(S、1H、CH
O) 分子量:209
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 融点:85.0〜85.9℃ 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 57.30 5.10 6.50 15.20 計算値 57.40 5.30 6.69 15.32 NMR(δppm CDCl3):3.40〜3.53
(d、6H、CH3)、7.09〜8.01(m、4
H、aromatic)、10.05(S、1H、CH
O) 分子量:209
【0045】実施例2〜4 O−o−ホルミルフェニル
ジメチルチオカルバマートの合成 表1に示す塩基と反応溶媒を用いる以外は全て実施例1
と同様に反応を行ない、表1の結果を得た。O−o−ホ
ルミルフェニルジメチルチオカルバマートの単離精製は
実施例1と同様の方法により行なった。
ジメチルチオカルバマートの合成 表1に示す塩基と反応溶媒を用いる以外は全て実施例1
と同様に反応を行ない、表1の結果を得た。O−o−ホ
ルミルフェニルジメチルチオカルバマートの単離精製は
実施例1と同様の方法により行なった。
【0046】
【表1】
【0047】実施例5 O−o−ホルミルフェニルジエ
チルチオカルバマートの合成 N,N−ジメチルチオカルバモイルクロライドをN,N
−ジエチルチオカルバモイルクロライド15.15g
(0.10モル)に変える以外は実施例1と同じ処方に
て、反応させた。反応後、反応液にクロロホルムを添加
し、抽出、分液、濃縮、減圧蒸留し、淡黄色液体のO−
o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート20.
80g(収率87.8%)を得た。
チルチオカルバマートの合成 N,N−ジメチルチオカルバモイルクロライドをN,N
−ジエチルチオカルバモイルクロライド15.15g
(0.10モル)に変える以外は実施例1と同じ処方に
て、反応させた。反応後、反応液にクロロホルムを添加
し、抽出、分液、濃縮、減圧蒸留し、淡黄色液体のO−
o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート20.
80g(収率87.8%)を得た。
【0048】この化合物の沸点、元素分析値、H−NM
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:163〜165℃/2mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 60.65 6.30 5.80 13.45 計算値 60.73 6.37 5.90 13.51 NMR(δppm CDCl3):1.31〜1.68
(dt、6H、CH3)、3.90〜4.40(m、4
H、CH2)、7.60〜8.65(m、4H、aro
matic)、10.94(S、1H、CHO) 分子量:237
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:163〜165℃/2mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 60.65 6.30 5.80 13.45 計算値 60.73 6.37 5.90 13.51 NMR(δppm CDCl3):1.31〜1.68
(dt、6H、CH3)、3.90〜4.40(m、4
H、CH2)、7.60〜8.65(m、4H、aro
matic)、10.94(S、1H、CHO) 分子量:237
【0049】実施例6 S−o−ホルミルフェニルジメ
チルチオカルバマートの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、O−o−ホルミルフェニルジ
メチルチオカルバマート20.90g(0.10モ
ル)、1,2,4−トリクロロベンゼン150gを仕込
み、撹拌下、195〜200℃にて2時間熱転位反応さ
せた。反応後、1,2,4−トリクロロベンゼンを減圧
下留去し、さらに減圧蒸留し、淡黄色透明のS−o−ホ
ルミルフェニルジメチルチオカルバマート18.89g
(収率90.4%)を得た。
チルチオカルバマートの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、O−o−ホルミルフェニルジ
メチルチオカルバマート20.90g(0.10モ
ル)、1,2,4−トリクロロベンゼン150gを仕込
み、撹拌下、195〜200℃にて2時間熱転位反応さ
せた。反応後、1,2,4−トリクロロベンゼンを減圧
下留去し、さらに減圧蒸留し、淡黄色透明のS−o−ホ
ルミルフェニルジメチルチオカルバマート18.89g
(収率90.4%)を得た。
【0050】この化合物の沸点、元素分析値、H−NM
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:161〜163℃/7mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 57.35 5.10 6.58 15.25 計算値 57.40 5.30 6.69 15.32 NMR(δppm CDCl3):3.11(bs、6
H、CH3)、7.47〜7.66(m、3H、aro
matic)、7.96〜8.13(m、1H、aro
matic)、10.33(S、1H、CHO) 分子量:209
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:161〜163℃/7mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 57.35 5.10 6.58 15.25 計算値 57.40 5.30 6.69 15.32 NMR(δppm CDCl3):3.11(bs、6
H、CH3)、7.47〜7.66(m、3H、aro
matic)、7.96〜8.13(m、1H、aro
matic)、10.33(S、1H、CHO) 分子量:209
【0051】実施例7〜9 S−o−ホルミルフェニル
ジメチルチオカルバマートの合成 表2に示す反応溶媒、反応温度および反応時間とする以
外は全て実施例6と同様に反応を行ない、表2の結果を
得た。
ジメチルチオカルバマートの合成 表2に示す反応溶媒、反応温度および反応時間とする以
外は全て実施例6と同様に反応を行ない、表2の結果を
得た。
【0052】
【表2】
【0053】実施例10 S−o−ホルミルフェニルジ
エチルチオカルバマートの合成 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートを
O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート2
3.70g(0.10モル)に変える以外は実施例6と
同じ処方にて、淡黄色透明のS−o−ホルミルフェニル
ジエチルチオカルバマート21.88g(収率92.3
%)を得た。
エチルチオカルバマートの合成 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートを
O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマート2
3.70g(0.10モル)に変える以外は実施例6と
同じ処方にて、淡黄色透明のS−o−ホルミルフェニル
ジエチルチオカルバマート21.88g(収率92.3
%)を得た。
【0054】この化合物の沸点、元素分析値、H−NM
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:168〜170℃/2mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 60.60 6.35 5.85 13.48 計算値 60.73 6.37 5.90 13.51 NMR(δppm CDCl3):1.08〜1.56
(m、6H、CH3)、3.60〜4.00(q、4
H、CH2)、7.83〜8.35(m、3H、aro
matic)、8.69〜8.87(m、1H、aro
matic)、11.32(S、1H、CHO) 分子量:237
Rスペクトルデータおよび質量分析による分子量を示
す。 沸点:168〜170℃/2mmHg 元素分析値: C % H % N % S % 測定値 60.60 6.35 5.85 13.48 計算値 60.73 6.37 5.90 13.51 NMR(δppm CDCl3):1.08〜1.56
(m、6H、CH3)、3.60〜4.00(q、4
H、CH2)、7.83〜8.35(m、3H、aro
matic)、8.69〜8.87(m、1H、aro
matic)、11.32(S、1H、CHO) 分子量:237
【0055】実施例11 2−メルカプトベンズアルデ
ヒドの合成 実施例6で得られたS−o−ホルミルフェニルジメチル
チオカルバマートの1,2,4−トリクロロベンゼン反
応溶液に、窒素雰囲気下で、水酸化ナトリウム8.0g
(0.2モル)、水100gを仕込み、撹拌下、70〜
80℃にて2〜3時間加水分解反応をさせた。反応液を
室温まで冷却後、濃塩酸で中和、分液し、2−メルカプ
トベンズアルデヒドを含む1,2,4−トリクロロベン
ゼン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィ
ーにより定量したところ、11.85gの2−メルカプ
トベンズアルデヒドが生成していた。O−o−ホルミル
フェニルジメチルチオカルバマートに対する収率は8
5.9%であった。
ヒドの合成 実施例6で得られたS−o−ホルミルフェニルジメチル
チオカルバマートの1,2,4−トリクロロベンゼン反
応溶液に、窒素雰囲気下で、水酸化ナトリウム8.0g
(0.2モル)、水100gを仕込み、撹拌下、70〜
80℃にて2〜3時間加水分解反応をさせた。反応液を
室温まで冷却後、濃塩酸で中和、分液し、2−メルカプ
トベンズアルデヒドを含む1,2,4−トリクロロベン
ゼン溶液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィ
ーにより定量したところ、11.85gの2−メルカプ
トベンズアルデヒドが生成していた。O−o−ホルミル
フェニルジメチルチオカルバマートに対する収率は8
5.9%であった。
【0056】実施例12 2−メルカプトベンズアルデ
ヒドのナトリウムメルカプチドの合成 実施例9で得られたS−o−ホルミルフェニルジメチル
チオカルバマート反応液に、窒素雰囲気下で、水酸化ナ
トリウム8.0g(0.20モル)、水100gを仕込
み、撹拌下、70〜80℃にて2時間加水分解反応をさ
せた。反応液を室温まで冷却し、2−メルカプトベンズ
アルデヒドのナトリウム塩(メルカプチド)を含む水溶
液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーによ
り定量したところ、10.94gの2−メルカプトベン
ズアルデヒドのナトリウム塩が生成していた。O−o−
ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートに対する収
率は68.4%であった。
ヒドのナトリウムメルカプチドの合成 実施例9で得られたS−o−ホルミルフェニルジメチル
チオカルバマート反応液に、窒素雰囲気下で、水酸化ナ
トリウム8.0g(0.20モル)、水100gを仕込
み、撹拌下、70〜80℃にて2時間加水分解反応をさ
せた。反応液を室温まで冷却し、2−メルカプトベンズ
アルデヒドのナトリウム塩(メルカプチド)を含む水溶
液を得た。この溶液を高速液体クロマトグラフィーによ
り定量したところ、10.94gの2−メルカプトベン
ズアルデヒドのナトリウム塩が生成していた。O−o−
ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートに対する収
率は68.4%であった。
【0057】実施例13 2−メルカプトベンズアルデ
ヒドの合成 原料を実施例10で得られたS−o−ホルミルフェニル
ジエチルチオカルバマートの1,2,4−トリクロロベ
ンゼン溶液に変える以外は実施例11と同じ処方にて、
2−メルカプトベンズアルデヒドを含む1,2,4−ト
リクロロベンゼン溶液を得た。この溶液を高速液体クロ
マトグラフィーにより定量したところ、12.09gの
2−メルカプトベンズアルデヒドが生成していた。O−
o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマートに対す
る収率は87.6%であった。
ヒドの合成 原料を実施例10で得られたS−o−ホルミルフェニル
ジエチルチオカルバマートの1,2,4−トリクロロベ
ンゼン溶液に変える以外は実施例11と同じ処方にて、
2−メルカプトベンズアルデヒドを含む1,2,4−ト
リクロロベンゼン溶液を得た。この溶液を高速液体クロ
マトグラフィーにより定量したところ、12.09gの
2−メルカプトベンズアルデヒドが生成していた。O−
o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバマートに対す
る収率は87.6%であった。
【0058】実施例14 2−アセチルベンゾ[b]チ
オフェンの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、O−o−ホルミルフェニルジ
メチルチオカルバマート20.90(0.10モル)、
1,2,4−トリクロロベンゼン100gを仕込み、撹
拌下、195〜200℃にて2時間熱転位反応をさせ
た。反応後、室温付近まで冷却し、水酸化ナトリウム
8.0g(0.20モル)を含む水溶液80gを添加
し、75〜80℃にて2時間加水分解反応をさせた。室
温まで冷却した後、水層と1,2,4−トリクロロベン
ゼン層とに分液し、2−メルカプトベンズアルデヒドの
ナトリウム塩を含む水層を得た。この水層に、クロロア
セトン9.25g(0.10モル)を10〜15℃にて
約15分間かけて滴下し、さらに同温度で1時間反応さ
せた。反応後、スラリー反応液を濾過、水洗、乾燥し、
粗2−アセチルベンゾ[b]チオフェン14.32gを
得た。これを、メタノール−水混合溶媒で再結晶し、淡
黄白色結晶13.60gを得た。O−o−ホルミルフェ
ニルジメチルチオカルバマートに対する収率は77.3
%であった。
オフェンの合成 撹拌機、温度計、冷却器を備えた200ml四つ口フラ
スコに、窒素雰囲気下で、O−o−ホルミルフェニルジ
メチルチオカルバマート20.90(0.10モル)、
1,2,4−トリクロロベンゼン100gを仕込み、撹
拌下、195〜200℃にて2時間熱転位反応をさせ
た。反応後、室温付近まで冷却し、水酸化ナトリウム
8.0g(0.20モル)を含む水溶液80gを添加
し、75〜80℃にて2時間加水分解反応をさせた。室
温まで冷却した後、水層と1,2,4−トリクロロベン
ゼン層とに分液し、2−メルカプトベンズアルデヒドの
ナトリウム塩を含む水層を得た。この水層に、クロロア
セトン9.25g(0.10モル)を10〜15℃にて
約15分間かけて滴下し、さらに同温度で1時間反応さ
せた。反応後、スラリー反応液を濾過、水洗、乾燥し、
粗2−アセチルベンゾ[b]チオフェン14.32gを
得た。これを、メタノール−水混合溶媒で再結晶し、淡
黄白色結晶13.60gを得た。O−o−ホルミルフェ
ニルジメチルチオカルバマートに対する収率は77.3
%であった。
【0059】実施例15 2−ベンゾ[b]チオフェン
カルボン酸の合成 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートお
よびクロロアセトンを、それぞれO−o−ホルミルフェ
ニルジエチルチオカルバマート23.70g(0.10
モル)、クロロ酢酸ナトリウム12.81g(0.11
モル)を含む水溶液30gに変え、また、クロロ酢酸ナ
トリウムとの反応温度を90〜100℃に変える以外は
実施例14と全く同じ処方にて反応をさせた。反応後、
濃塩酸で酸析、濾過、水洗し、粗2−ベンゾ[b]チオ
フェンカルボン酸14.15gを得た。これをメタノー
ル−水混合溶媒で再結晶し、淡黄白色粉末13.44g
を得た。O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバ
マートに対する収率は75.5%であった。
カルボン酸の合成 O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカルバマートお
よびクロロアセトンを、それぞれO−o−ホルミルフェ
ニルジエチルチオカルバマート23.70g(0.10
モル)、クロロ酢酸ナトリウム12.81g(0.11
モル)を含む水溶液30gに変え、また、クロロ酢酸ナ
トリウムとの反応温度を90〜100℃に変える以外は
実施例14と全く同じ処方にて反応をさせた。反応後、
濃塩酸で酸析、濾過、水洗し、粗2−ベンゾ[b]チオ
フェンカルボン酸14.15gを得た。これをメタノー
ル−水混合溶媒で再結晶し、淡黄白色粉末13.44g
を得た。O−o−ホルミルフェニルジエチルチオカルバ
マートに対する収率は75.5%であった。
【0060】実施例16 2−ベンゾ[b]チオフェン
カルボン酸メチルエステルの合成 クロロアセトンをクロロ酢酸メチル11.94g(0.
11モル)に変える以外は実施例14と全く同じ処方に
て反応と後処理を行ない、淡黄白色結晶の2−ベンゾ
[b]チオフェンカルボン酸メチルエステル14.05
gを得た。O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカル
バマートに対する収率は73.2%であった。
カルボン酸メチルエステルの合成 クロロアセトンをクロロ酢酸メチル11.94g(0.
11モル)に変える以外は実施例14と全く同じ処方に
て反応と後処理を行ない、淡黄白色結晶の2−ベンゾ
[b]チオフェンカルボン酸メチルエステル14.05
gを得た。O−o−ホルミルフェニルジメチルチオカル
バマートに対する収率は73.2%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 雅仁 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社第1研究所内
Claims (15)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるO−o−
ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 【化1】 - 【請求項2】 Rがメチル基である請求項1記載のO−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 - 【請求項3】 Rがエチル基である請求項1記載のO−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 - 【請求項4】 下記一般式(II)で表わされるS−o
−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 【化2】 - 【請求項5】 Rがメチル基である請求項4記載のS−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 - 【請求項6】 Rがエチル基である請求項4記載のS−
o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマート。 - 【請求項7】 サリチルアルデヒドと下記一般式(II
I)で表わされるN,N−ジアルキルチオカルバモイル
クロライドとを、塩基の存在下に、溶媒中で反応させる
ことを特徴とする請求項1記載の一般式(I)で表わさ
れるO−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマ
ートの製造方法。 【化3】 - 【請求項8】 溶媒が水である請求項7記載の製造方
法。 - 【請求項9】 N,N−ジアルキルチオカルバモイルク
ロライドがN,N−ジメチルチオカルバモイルクロライ
ドである請求項7または8記載の製造方法。 - 【請求項10】 N,N−ジアルキルチオカルバモイル
クロライドがN,N−ジエチルチオカルバモイルクロラ
イドである請求項7または8記載の製造方法。 - 【請求項11】 塩基が水酸化ナトリウムである請求項
7〜10のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項12】 請求項1記載の一般式(I)で表わさ
れるO−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマ
ートを熱転位させて、請求項4記載の一般式(II)で
表わされるS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカ
ルバマートとなし、引き続き、塩基の存在下で加水分解
させることを特徴とする2−メルカプトベンズアルデヒ
ドの製造方法。 - 【請求項13】 塩基が水酸化ナトリウムである請求項
12記載の製造方法。 - 【請求項14】 請求項1記載の一般式(I)で表わさ
れるO−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカルバマ
ートを熱転位させて、請求項4記載の一般式(II)で
表わされるS−o−ホルミルフェニルジアルキルチオカ
ルバマートを得、引き続き、塩基の存在下で加水分解さ
せて2−メルカプトベンズアルデヒドまたはそのアルカ
リ金属メルカプチドとなし、引き続き、下記一般式(I
V)で表わされるハロ化合物を反応させることを特徴と
する下記一般式(V)で表わされる2−置換ベンゾ
[b]チオフェンの製造方法。 【化4】 - 【請求項15】 一般式(IV)で表わされるハロ化合
物が、クロロアセトンまたはブロモアセトンである請求
項14記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04044730A JP3118596B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | アリールジアルキルチオカルバマート、2−メルカプトベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04044730A JP3118596B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | アリールジアルキルチオカルバマート、2−メルカプトベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05246981A true JPH05246981A (ja) | 1993-09-24 |
JP3118596B2 JP3118596B2 (ja) | 2000-12-18 |
Family
ID=12699565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04044730A Expired - Fee Related JP3118596B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | アリールジアルキルチオカルバマート、2−メルカプトベンズアルデヒドおよび2−置換ベンゾ[b]チオフェンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3118596B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995034549A3 (de) * | 1994-06-16 | 1996-02-22 | Bayer Ag | Verfahren zur herstellung von benzothiophenderivaten |
-
1992
- 1992-03-02 JP JP04044730A patent/JP3118596B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO1995034549A3 (de) * | 1994-06-16 | 1996-02-22 | Bayer Ag | Verfahren zur herstellung von benzothiophenderivaten |
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Publication number | Publication date |
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JP3118596B2 (ja) | 2000-12-18 |
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