JPH05240267A - 電磁比例制御弁 - Google Patents

電磁比例制御弁

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JPH05240267A
JPH05240267A JP4073366A JP7336692A JPH05240267A JP H05240267 A JPH05240267 A JP H05240267A JP 4073366 A JP4073366 A JP 4073366A JP 7336692 A JP7336692 A JP 7336692A JP H05240267 A JPH05240267 A JP H05240267A
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】サージ油圧を解消し,フィリング中のA→Tの
油漏れを防ぎ,フィリング所要時間を最短にし,クラッ
チ断時の油切れを良好にし,さらに構造簡素化,小型軽
量化を計る。 【構成】弁は,反ソレノイド側から入力P,出力A,タ
ンクTの各ポートを順次設けたボディ1と,スプール穴
10に摺動自在に内挿され戻しばね6で付勢された第2
スプール2と,第2スプール2内に相対移動自在に内挿
され戻しばね8に抗して作動される第1スプール3とを
備える。筒状の第2スプール2は,出力用通孔21の近
傍に絞り孔を有するリング部材を有し,かつ入力用通孔
20と出力用通孔21間の領域の内側には,受圧面積の
大きな内向きランド23を有し,第1スプール3は,第
2スプール2の入力用通孔20と出力用通孔21間を切
替える第1ランド部30と,それよりも受圧面積の大き
な第2ランド部31とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はたとえばオートマチック
トランスミッション用油圧クラッチの制御に好適な電磁
比例制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】ギヤトレーンの断接を油圧クラッチで行
うことで変速するオートマチック油圧クラッチの制御に
関しては、最初にクラッチパック(油圧シリンダの油室)
のボリュームを迅速に圧油で満たし、かつ、制御域すな
わち半接続状態から接続完了までの範囲では良好な分解
能が要求される。かかる特性を電磁比例弁だけで実現す
るのは、元来パイロット要素として分解能には優れる反
面、流量の小さいこの種の弁では無理があり、電力消費
量も嵩む。そこでこの対策として、特開昭62−224
730号公報において、電磁比例弁と検出弁を用いた流
量制御弁が提案されている。この先行技術においては、
電磁比例弁と検出弁がそれぞれ別体の弁として第1ボデ
イと第2ボデイに組込まれ、そして、電磁比例弁と検出
弁の両入力ポートは互いに接続されて配管を介して油圧
供給源に接続され、また、電磁比例弁と検出弁の両出力
ポートも互いに接続されて配管を介してクラッチパック
に接続されるようになっていた。詳しくは、電磁比例弁
は、第1ボデイのスプール穴に配されたスプールと、こ
のスプールを供給電流の大きさに対応してばねに抗して
移動させ、入力ポートと出力ポート間の開度を制御する
比例ソレノイドとを備え、検出弁は、第2ボデイのスプ
ール穴に配され入力ポートと出力ポート間を開閉するス
プールと、該スプールを閉じ側に付勢する戻しばねとを
有しており、かつ前記電磁比例弁の出力ポート下流側の
流路に絞りを設け、この絞りの前後の圧力差により前記
スプールを戻しばねの付勢力に抗して開方向に移動させ
るようになっていた。そして、油圧クラッチの制御に際
しては、まず比例ソレノイドにより電磁比例弁を全開状
態にする。これにより、電磁比例弁を介して圧油がクラ
ッチパックに流入し、このときに絞りの前後に圧力差が
生ずるため、検知弁のスプールも戻しばねに抗して開弁
し、圧油がクラッチパックに大量に充満される。そして
クラッチパックが作動し、半クラッチ状態になるとクラ
ッチパック内の圧力の上昇が絞りに伝達され、絞り前後
の圧力差が小さくなるため、検出弁のスプールが戻しば
ねにより閉じ位置に戻される。このストロークを検出し
て電磁比例弁への供給電流を制御すると、スプールの開
度に応じてクラッチパックへの流量がコントロールさ
れ、クラッチが接続状態に移行する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行技
術においては、先のように電磁比例弁と検出弁とが別々
の弁機構となっていて、それらが各ボデイにそれぞれ組
込まれるため、構造が複雑で大型かつ重量化する。した
がって、搭載、設置スペースを広く取れる大型建設車輌
の場合はともかく、乗用車等の小型車輌には適用しがた
いという問題があった。また、先行技術においては、フ
ィリング完了時の油圧の逃げが悪いという問題があっ
た。すなわち、フィリング中においては、構造的に電磁
比例弁のA→Tが開口しているはずであるが、実際には
図8のようにA→Tに油が高速で流れるためこの油の流
れによるフローフォースでスプールSが吸い込まれ、ラ
ンドRがスプール穴Hにはまって、出力ポートAとタン
クポートTが閉鎖されてしまう。このため、油が流れな
くなった瞬間に生ずる油圧サージを逃すことができず、
図9のように油圧残りが生じ、実車では変速ショックと
して現れる問題があった。この対策としては、A→Tを
フィリング中に開かせることが考えられるが、この方法
を取ると、検出弁の入力ポートからの圧油がタンクに連
続的に流れてしまう。このため、フィリング時間が大幅
に伸び、効率が悪いという問題が生ずるため、採用でき
なかった。
【0004】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、オー
トチックトランスミッションの油圧クラッチを制御する
際に生ずるサージ油圧をクラッチパックへのフィリング
完了時に瞬時に消すことができ、しかも、フィリング中
にはA→Tへの油の漏れがなく最小時間でフィリングを
完了することができ、クラッチ断時の油切れも良好な特
性を持ち、それでいて構造が簡単で、非常に小型、軽量
な電磁比例制御弁を提供することにある。なお、本発明
は、油圧クラッチのほか、アクチュエータの圧力室を油
で満たし、次いで圧力室に被作動物からの力で負荷圧が
立った後にその負荷圧に抗して圧力室の圧力を比例的に
高めるような制御に適用することが可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、一つのボデイのスプール穴に電磁比例弁と検
出弁とを巧みに複胴スプール形式として組み込み、関連
作動させるようにしたものである。すなわち、本発明の
特徴とするところは、スプール穴とスプール穴と交差す
る関係で反ソレノイド側から入力ポートと出力ポートお
よびタンクポートを順次形成したボデイと、前記スプー
ル穴に摺動自在に内挿され反ソレノイド側に戻しばねで
付勢された筒状の第2スプールと、該第2スプールに相
対移動自在に内挿され、ソレノイド側に付勢された戻し
ばねに抗してソレノイド部により動かされる第1スプー
ルとを備え、前記筒状の第2スプールが、前記ポートに
対応する入力用、出力用およびタンク用の各通孔を有す
るとともに、出力用通孔の近傍外側には絞り穴を有する
リング部材を有し、かつ、入力用通孔と出力用通孔間の
領域の内側には、出力用通孔とタンク用通孔間の内向き
ランドよりも受圧面積の大きな内向きランドを有し、第
1スプールが、前記第2スプールの入力用通孔と出力用
通孔間をスイッチングする第1ランド部と、第2スプー
ルの出力用通孔とタンク用通孔間をスイッチングしかつ
前記第1ランド部よりも受圧面積の大きな第2ランド部
とを有している構成としたものである。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1は本発明にかかる電磁比例制御弁の一実施例
を示している。1はボデイ、2はフイル用の筒状をなし
た第2スプール、3は圧力制御およびトリガ用の軸状を
なした第1スプールである。第1スプール3は第2スプ
ール2に内挿され、ボデイ1の右端に固定されたソレノ
イド部5により動かされるようになっている。まず、ボ
デイ1は長手方向にスプール穴10を有しており、スプ
ール穴10の左端側はこの実施例では袋穴となってい
る。前記ボデイ1には、反ソレノイド部側からソレノイ
ド側に、油圧源4に接続する入力ポートPと、クラッチ
パックCに接続する出力ポートAおよびタンクに通じる
タンクポートTが順次所定の間隔をおいて形成されてい
る。そして、タンクポートTより右方のスプール穴部分
には、ソレノイド部5に開口する径の大きな筒穴15
が、また、入力ポートPより左方には、第2スプール2
の左端が嵌まる段付き穴11と作動時に第1スプール3
を受け止める支壁13とが形成されている。支壁13は
プラグであってもよいものである。前記各ポートは溝を
含むもので、それらポートのうち少なくとも出力ポート
Aは、後述するリングを組み込み得るようにドーム状の
幅広溝となっており、その出力ポートAの入力ポート寄
りには、リングの摺動ガイドを兼ねた筒室12が連設さ
れている。この筒室12の径は入力ポートPやタンクポ
ートTの溝径よりも大きく作られている。
【0007】第2スプール2は、前記ボデイ1のスプー
ル穴10に摺動自在に嵌められている。この第2スプー
ル2は、前記筒穴15に位置する領域の外面にリング状
突起2aを有し、このリング状突起2aとソレノイド部
5のハウジング端面間に戻しばね6が介装され、それに
よって第2スプール2は左方に付勢され、先端部(左端
部)2cが前記段付き穴11に突当てられている。段付
き穴11には第2スプール2の動きすなわちフィリング
を検出するスイッチ9が埋め込まれ、コントローラ14
に電気的に接続されている。前記スイッチ9としては、
たとえば圧電素子のような機械−電気変換素子が用いら
れる。第2スプール2には、先端部2cに近い領域に複
数個の入力用通孔20が、また、筒室12に常時位置す
る領域に複数個の出力用通孔21が、タンクポートTに
対応する領域には複数個のタンク用通孔22がそれぞれ
筒壁を貫いて形成されている。そして、前記入力用通孔
20は、第2スプール2の非作動時にはスプール穴によ
って閉じられ、作動したときに入力ポートPと筒室12
とを連通差せるスイッチング部200を有している。こ
のスイッチング部200は第2スプール2にリング溝と
して作られているが、これに限定されるものではない。
タンク用通孔22は内側にドレーン用のリング溝220
を有している。戻しばね6により付勢された状態では、
入力用通孔20が入力ポートPに臨み、出力用通孔21
が出力ポートAに絞り穴70を介して通じ、タンク用通
孔22がタンクポートTにそれぞれ臨み、入力用通孔2
0のスイッチング部200がスプール穴10にオーバラ
ップすることで入力ポートPと出力ポートAを遮断して
いる。
【0008】さらに、第2スプール2には、筒室12に
位置する外周部位に、筒室内壁に摺接するリング7が圧
入等により一体に固定されており、このリング7には、
全周に等間隔で複数個の絞り穴70が配設されている。
絞り穴70は、第2スプール2の開弁時に入力ポートP
から出力ポートAへの圧油の良好な流通を許しつつ、第
1スプール3の全開時に入力ポート側の圧力が出力ポー
ト側の圧力よりも高くなるような差圧を創成するための
ものである。したがって、絞り穴70はリング7の全面
積の50%以下好ましくは40〜47%程度の開口率と
される。なお、前記リング7は、第2スプール2をスプ
ール穴10に組み込むときに予め出力ポートA内に挿入
され、第2スプール2の嵌挿により一体化されるため、
組立ては容易である。一方、第2スプール2の内側は、
入力用通孔20とタンク用通孔22の間に第2内向きラ
ンド部24が形成され、先端部2cから入力用通孔20
の近くまで前記第2内向きランド部24よりも厚肉でし
たがって受圧面積の大きい第1内向きランド部23が形
成されている。
【0009】次に第1スプール3は、左端側に第1内向
きランド部23に摺接する第1ランド部30を有する一
方、右端寄りには前記第2内向きランド部24に摺接す
る第2ランド部31を有している。前記第2ランド部3
1は第1ランド部30よりも受圧面積が大きく構成され
ている。前記第1ランド部30は端面に凹入部300を
有し、これとスプール穴の支壁13間に介装した戻しば
ね8により、第1スプール3は右端がソレノイド部5の
ハウジング5aの端面に当接される。この状態が閉弁状
態であり、この状態で第1ランド部30が第2スプール
2の入力用通孔20を閉じるが、第2ランド部31はタ
ンク用通孔22を開いている。そして、第1スプール3
が左方に移動した時に、第1ランド部30が入力用通孔
20を開き、第2ランド部31がタンク用通孔22を閉
じる。第1スプール3は軸線方向にドレーン用の貫通孔
32を有し、該貫通孔32は戻しばね8を配した部屋に
面する端部域に絞り320が設けられ、そして、タンク
用通孔22に臨む部位に排出孔321を分岐している。
【0010】ソレノイド部5は、公知のものと同様にハ
ウジング5aの内部にソレノイド5bが配置され、その
内側にアーマチュア5cが配され、そのアーマチュア5
cは軸孔50に配した強い押しばね5dを介して前記第
1スプール3の頭部に接している。前記ソレノイド5b
は外部のコントローラ14に電気的に接続され、該コン
トローラによりたとえば図7のような入力パターンに制
御されるようになっている。
【0011】
【実施例の作用】図2ないし図5は本発明に係る電磁比
例制御弁の動作を示している。図2(図1も)はソレノイ
ド5bに通電されない初期状態であり、圧力源4からの
圧油が入力ポート20に到っているが、第1スプール3
は左端の戻しばね8により右方に付勢され、第2スプー
ル2は右方のソレノイドハウジング5aから戻しバネ6
によって左方に付勢されているため、第1スプール3が
第2スプール2の入力用通孔20を閉じてバランスされ
た状態にある。このときには、第2スプール2の出力用
通孔21は絞り穴70を介して出力ポートAに通じ、タ
ンク用通孔22はタンクポートTに連通している。した
がって、クラッチパックCの油は円滑にタンクに戻され
る。
【0012】この状態で図6のステップのようにまずソ
レノイド5bに大電流を瞬間的に流せば(トリガ入力)、
アーマチュア5cが最大にリフトし、それによって図3
のように、第1スプール3は押しばね5dにより急激に
全開位置、すなわち第1ランド部30の左端面が支壁1
3に当接する位置まで左方に移動される。これにより、
第2スプール2のタンク用通孔22が第1スプール3の
第2ラント部31によって閉じられる一方、第2スプー
ル2の入力用通孔20が開かれ、ポンプポートPから圧
油が入力用通孔20を経て第2スプール2内に流入し、
出力用通孔21から筒室12に流入し、リング7に設け
られている絞り穴70を通って出力ポートAからクラッ
チパックCに流れようとする。この時に、リング7の前
後に圧力差が生ずるため、この差圧によって、第1スプ
ール3の移動とほぼ同時に、第2スプール2は戻しばね
6に抗して右方すなわち右端面がソレノイド部ハウジン
グ端面に当接するまで移動する。この時の状態がトリガ
がかかった状態であり、図4である。図4から明らかな
ように、第2スプール2が移動することによって、これ
に設けられている入力用通孔20のスイッチング部20
0が入力ポートPと筒室12にまたがる領域に位置し、
入力ポートPと筒室12とがダイレクトに連通し、絞り
穴70から出力ポートAに流れる。このため、圧力源4
からの圧油は、大流量でクラッチパック4にフィルされ
る。第2スプール2はリング7の前後の圧力差によって
開状態に保持される。
【0013】このフィリング中にソレノイド5bに印加
される電流が減少され、小さな入力電流(保持電流)に切
り替えられる。これにより、第1スプール3は、入力電
流値に相当する位置まで戻ろうとするが、出力ポートA
および第2スプール2内にポンプ圧がかかっており、そ
のポンプ圧が第1ランド部30と第2ランド部31に作
用している。第2ランド部31は第1ランド部30より
も受圧面積が大きいため、フィードバック力が働き、第
1スプール3は図5のように右端がソレノイド部ハウジ
ング端面に当接する位置に移動される。この第1スプー
ル3の移動によって第2ランド部31が第2スプール1
のタンク用通孔22を閉鎖する。したがって、短時間で
効率よくフィリングすることができる。
【0014】以上のようにしてクラッチパックCへのフ
ィリングが完了すると、出力ポートAには圧力が立ち始
める。油圧クラッチにおいては半接続状態である。この
出力ポートAの圧力の増大により、リング7の上流側と
下流側の圧力の差圧がなくなり、第2スプール2は戻し
ばね6の付勢力によって左方に移動し始める。このと
き、第1スプール3は先の受圧面積関係によって右端に
移動した状態に保持される。一方、第2スプール2は左
方の第1内向きランド部23が右方の第2内向きランド
部24よりも受圧面積が大きい。このため、出力ポート
Aの圧力によって第2スプール2は図5の状態から強制
的に左方へと移動される。この結果、図2の状態とな
り、タンク用通孔22は第1スプール3の第2ランド部
31による閉鎖が解かれてタンクポートTに連通する。
これによって、フル入力から保持電流へのカットに伴っ
て発生したサージ圧が第2スプール2内からタンク用通
孔22を経てタンクポートTに噴き出し、サージ圧の流
れ方向は第1スプール3を左方に吸い込む方向に働かな
い。したがって、瞬時にかつ確実にサージ圧を消すこと
ができる。
【0015】出力ポートAの圧力が保持圧まで下がる
と、第1スプール3は制御位置に復帰し、Aポート圧
(クラッチ圧)は一定に保持される。なお、第2スプール
2が初期位置に戻ると、段付き穴11に配されているフ
イリング検出スイッチ9により検出され、出力ポートA
の圧力が保持圧まで下がったことが確認されると、制御
開始信号がコントローラ14に送られる。それにより図
5のように小さな値に落されていた電流値が、徐々に大
きくなるように比例制御される。このときには第2スプ
ール2は先の受圧面積の関係で左端に押しつけられてい
るため動かず、第1スプール3だけが図2の状態から左
方に徐々に動かされ、圧油は入力用通孔20から第2ス
プール2内を通り、出力用通孔21から出力ポートAへ
と流れ、クラッチ圧が制御される。この場合、第1スプ
ール3は小径であるため分解能が高く、良好な制御を行
え、クラッチを切るため最後にソレノイドへの通電を止
めたときにも、第2ランド部31で即座にタンク用通孔
22を開くため、油圧の切れもよくなり、図7のような
理想的な圧力波形を実現することができる。前記フィリ
ング間の電流値の下限保持は、本発明においては出力ポ
ートからタンクポートへの洩れ防止のための制御電流値
ではなく、次のステップとしての比例制御の立上りをス
ムーズにするためであり、したがって、必要最少限の微
弱電流値で足りる。
【0016】
【発明の効果】以上説明した本発明によるときには、フ
ィリング中には第1スプール3が戻って出力ポートとタ
ンクポートとを閉じるため油の漏れがなく最小時間でフ
ィリングを完了することができ、フィリング完了時には
第2スプール2が出力ポート圧によって動いて強制的に
出力ポートとタンクポートとを連通させるため、油圧ク
ラッチを制御する際にトリガ入力し次いで保持電流に落
すことによって生ずるサージ油圧を、フィリング完了時
に瞬時に消すことができ、また、クラッチ切り時に出力
ポートとタンクポートが開くため、最後の油圧切れも良
好にすることができる。しかも、上記のような機能を有
しながら、電磁比例用のスプールと検出用のスプールを
複胴式としてボデイ内に組み込んでいるため、構造を非
常に小型、軽量なものにすることができるなどのすぐれ
た効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁比例制御弁の一実施例を示す
部分切欠側面図である。
【図2】本発明の初期状態を示す断面図である。
【図3】本発明のトリガ入力時の状態を示す断面図であ
る。
【図4】本発明のトリガがかかった状態を示す断面図で
ある。
【図5】本発明のフィリング中の状態を示す断面図であ
る。
【図6】ソレノイドへの通電波形を示す線図である。
【図7】本発明による圧力波形図である。
【図8】従来の電磁比例制御弁におけるフイリング完了
時のスプールの状態を示す説明図である。
【図9】従来の電磁比例制御弁における圧力波形図であ
る。
【符号の説明】
1 ボデイ 2 第2スプール 3 第1スプール 5 ソレノイド部 6,8 戻しばね 10 スプール穴 20 入力用通孔 21 出力用通孔 22 タンク用通孔 23 第1内向きランド 24 第2内向きランド 30 第1ランド部 31 第2ランド部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スプール穴とスプール穴と交差する関係で
    反ソレノイド側から入力ポートと出力ポートおよびタン
    クポートを順次形成したボデイと、前記スプール穴に摺
    動自在に内挿され反ソレノイド側に戻しばねで付勢され
    た筒状の第2スプールと、該第2スプールに相対移動自
    在に内挿され、ソレノイド側に付勢された戻しばねに抗
    してソレノイド部により動かされる第1スプールとを備
    え、前記筒状の第2スプールが、前記ポートに対応する
    入力用、出力用およびタンク用の各通孔を有するととも
    に、出力用通孔の近傍外側には絞り穴を有するリング部
    材を有し、かつ、入力用通孔と出力用通孔間の領域の内
    側には、出力用通孔とタンク用通孔間の内向きランドよ
    りも受圧面積の大きな内向きランドを有し、第1スプー
    ルが、前記第2スプールの入力用通孔と出力用通孔間を
    スイッチングする第1ランド部と、第2スプールの出力
    用通孔とタンク用通孔間をスイッチングしかつ前記第1
    ランド部よりも受圧面積の大きな第2ランド部とを有し
    ていることを特徴とする電磁比例制御弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4435759A1 (de) * 1993-10-07 1995-04-13 Nsk Ltd Lineare Bewegungsmaschine mit einem Schmiermittelzuführteil
US5449353A (en) * 1990-10-31 1995-09-12 Kao Corporation Disposable diaper

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DE4447709C2 (de) * 1993-10-07 2002-11-07 Nsk Ltd Kugelumlaufspindelvorrichtung

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