JPH0523964U - 樽型コイルスプリング連結構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯状布地を２枚に折り、横列するポケット状
袋を連続させ、樽型コイルを収容したベッド用独立樽型
コイルスプリングから構成される樽型コイルスプリング
連結構造体の斜傾を防止する。 【構成】 樽型コイルスプリングを立て、一列に必要数
を不織布の長い布地の中心線上に接触するように配置
し、このスプリング列の両端と中央部または中間部適所
の樽型コイルスプリングを２個組み合わせた二重樽型コ
イルスプリングにて置き換え、これらを該布地により包
み、その上部の両縁辺を重ねて接続し、またコイルスプ
リング間の布地の両側面を接続して長い袋状のものとな
し、該袋状のスプリング列数列を並列に配置し、この集
合スプリング列の上面と下面の周囲を枠線にて包囲し、
これに固定せしめてなる樽型コイルスプリング連結構造
体。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はコイルスプリング連結構造体の斜傾を防止するために樽型コイルの連 結の新規の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ベッド用樽型コイルスプリングは、普通線径１．６〜２．０ｍｍの鋼線を５〜 ６巻数で、その高さは約１６０ｍｍ、胴部の太さを約６０ｍｍ前後、両端面外径 ４５ｍｍ前後として樽型に巻き加工し、合成繊維の帯状不織布の布地を２枚に折 り、折目の上に２８個長手方向に樽型コイルを高さ１４０ｍｍ位に圧縮して並べ て布の両縁辺を縫成又は熔着して長いポケット状袋の中に包み込み、又そのポケ ット状袋を両側から縦にコイルとコイルの間を縫成又は熔着してコイルスプリン グ列に作られる。 このコイルスプリング列を数列に並列してポケット状袋の不織布の布地を連結 して樽型コイルスプリング連結構造体が構成される。該構造体は一列にコイルス プリング２８個を入れ高さ１６０ｍｍ位のコイルの高さを１４０ｍｍ位に圧縮す ることにより弾力も強くそれなりの堅さも出るけれども、布地で連結されている ために、鼓型スプリング等のヘリカルスプリング連結構造体と異なり、本コイル は１個がそれぞれ単体のクッションをする様に作用するのが特徴である。然しそ のために次のような欠点もある。即ち現在最も多用されている化学繊維の不織布 も一般の布地と同様に柔軟で破損し易い欠点がある。この布地に包まれた樽型コ イルスプリングを並列連結するために縫成・熔着または接着剤により固定される が、樽型コイルスプリングは両端が細くその胴が太い形状である上に胴の一点の みで接触するから、その安定が悪い。従ってこれをベッド用マットレスとして使 用中に上下運動の外に左右自在に斜傾運動する重大な欠点があり、また体圧がか かり樽型コイルスプリングが斜傾圧縮されて隣の圧縮されない樽型コイルスプリ ングに絡まり元の状態に回復しない。また長い間の使用中に、一点接続構造にや がて緩みができ、斜傾、へたり、形状変形、剛性欠如の欠点のある構造である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如く樽型コイルスプリング連結構造体は長所と短所を有する。よって本 考案はこの短所を克服することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

樽型コイルスプリングを立て、一列に必要数を不織布の長い布地の中心線上に 配置し、このスプリング列の両端と中央部または中間部適所の樽型コイルスプリ ングは該コイルスプリングを２個組み合わせた二重樽型コイルスプリングにて置 き換え、これらを該布地により包み、その上部の両縁辺を重ねて熔着し、またコ イルスプリング間の布地の両側面も熔着または縫成により長い袋状のものとなし 、該袋状のスプリング列数列を並列に配置し、この集合スプリング列の上面と下 面の周囲を枠線にて包囲し、これに固定せしめてなる樽型コイルスプリング連結 構造体にある。

【０００５】

【作用】

このためにコイルスプリング列の両端と中央または中間適所の樽型コイルスプ リングを二重にして丁度垣根、塀の支柱の如く倒れを防止することである。これ により樽型コイルスプリング列の安定を良好にしまた斜傾運動を防止する。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例については図面を参照して説明する。 第１図は６巻の樽型コイルスプリング１で、第２図はこの樽型コイルスプリン グ１を２個重ね合わせた二重樽型コイルスプリング２である。ベッド用スプリン グ列４は普通コイルスプリング１が２８個を直列に並べられるからそのスプリン グ列の両端と例えば、中央部に二重樽型コイルスプリング２を普通のコイルスプ リング１の代りに置き換える。

【０００７】 第３図は不織布の長い帯状の布地３にして、これをその両縁辺を重ね合わせそ の中央の長手方向の折目の上に上記コイルスプリング列４を置き、これを包み込 み上部で不織布３を熔着する。同時に個々のスプリングの間の両側の不織布３も 接触させて熔着する。 これにより二重樽型コイルスプリング２は丁度スプリング列４の支柱の役目を する。第４図は不織布３にて被覆したスプリング列４の不織布３の一部を切り取 った平面図である。 第５図はこれを側面から不織布３の一部を切り取って視た側面図である。スプ リング列４は両端は二重樽型コイルスプリング２と中央部は二重樽型コイルスプ リング２が２個配列されたもので、不織布の布地３は２８個のコイルスプリング は被覆して上部の不織布の布地３を熔着したものであるから二重樽型コイルスプ リング２はスプリング列４の支柱の役目をする。このスプリング列４を長手方向 に第６図と第７図に示す如くスプリング列４同志をその側面の中央部の胴の太い 部分を接触させ、または第８図と第９図に示す如くスプリング列同志をその側面 の中央部の胴の太い部分と括れた部分を接触させ並列に配置してその接触部分を 縫成または熔着し、次に連結体の上面と下面の周囲を枠線５に固定すれば樽型コ イルスプリングの連結構造体が構成される。

【０００８】

【考案の効果】

第６図と第７図または第８図と第９図に示す如く、樽型コイルスプリング連結 構造体は二重樽型コイルスプリング２をその長手方向の両端辺と中央部に配置し てあるから、これが支柱の役目をしてスプリング列４を安定してスプリング連結 構造体の弾力性を強化する。 よってスプリング連結構造体に体圧が掛る時横振れをすることなく快眠熟睡が できるスプリング構造体を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の樽型コイルスプリングの斜視側面図で
ある。

【図２】上記の樽型コイルスプリングを２個組み合わせ
た二重樽型コイルスプリングの斜視側面図である。

【図３】不織布の長い布地の中央線上に樽型コイルスプ
リングを配置し、その両端と中心部に二重樽型コイルス
プリングを置き換えた平面図である。

【図４】第３図の配列のコイルスプリングを不織布の布
地にて包みその一部の布地を切り取りコイルスプリング
を現わした平面図である。

【図５】第４図の一部の側面図で布地の一部を切り取り
内部のコイルスプリングを現わしたものである。

【図６】スプリング列を、樽型コイルスプリングの側面
の中央部の同の太い部分を互に接触して並列に配置し、
これに枠線を囲らして構成されたコイルスプリング連結
構造体の平面図である。

【図７】第６図を側面から見た斜視図である。

【図８】スプリング列を、樽型コイルスプリングの側面
の中央部の太い部分と括れた部分とを接触させて並列に
配置し、同じくこれに枠線を囲らして構成されたコイル
スプリング連結構造体の平面図である。

【図９】第６図を側面から見た斜視図である。

【符号の説明】

１ 樽型コイルスプリング、 ２ 二重樽型コイルスプリング、 ３ 不織布の布地、 ４ スプリング列、 ５ 枠線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樽型コイルスプリングを立て、一列に必
   要数を不織布の長い布地に配置し、このスプリング列の
   両端と中央部または中間部適所の樽型コイルスプリング
   は該コイルスプリングを２個組み合わせた二重樽型コイ
   ルスプリングにて置き換え、これらを該布地により包
   み、その上部の両縁辺を重ねて熔着し、またコイルスプ
   リング間の布地の両側面も熔着または縫成により長い袋
   状のものとなし、該袋状のスプリング列数列を並列に配
   置し、この集合スプリング列の上面と下面の周囲を枠線
   にて包囲し、これに固定せしめてなる樽型コイルスプリ
   ング連結構造体。