JPH05239401A - 金属の焼き付き防止剤 - Google Patents

金属の焼き付き防止剤

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Publication number
JPH05239401A
JPH05239401A JP7565492A JP7565492A JPH05239401A JP H05239401 A JPH05239401 A JP H05239401A JP 7565492 A JP7565492 A JP 7565492A JP 7565492 A JP7565492 A JP 7565492A JP H05239401 A JPH05239401 A JP H05239401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seizure
graphite powder
phenol resin
agent
organic solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7565492A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Obara
昭 小原
Suehiro Tanaka
末廣 田中
Tsunekazu Hayashi
経和 林
Katsuaki Nagae
勝昭 長江
Masaki Uematsu
正樹 植松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
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Publication of JPH05239401A publication Critical patent/JPH05239401A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 黒鉛粉、フエノール樹脂及び極性有機溶媒を
含有してなる金属の焼き付き防止剤である。黒鉛粉は、
天然黒鉛及び人造黒鉛とも使用できるが、天然黒鉛が好
ましい。フエノール樹脂は極性有機溶媒に少なくとも部
分的に可溶性のものであれば使用できるが、分子量が3
00〜2000のレゾール型樹脂が好ましい。極性有機
溶媒にはアルコール類、好ましくは低級アルコール類、
ケトン類、酸アミド類、ジメチルスルホキシド、N−メ
チルピロリドンなどが使用される。 【効果】 この金属の焼き付き防止剤は、たとえば最高
加熱温度が1000℃程度の高温熱処理炉内で用いられ
る金属容器のフランジ部に使用される締め付け用のボル
ト・ナツトのようなかん合部材の焼き付き防止剤として
使用した場合に、かん合部材の焼き付きを効果的に防止
できるから、かん合部材の繰り返し使用できる回数を著
しく高めることができる。また、この焼き付き防止剤
は、それ自体の調製配合が容易であり、かつ廉価であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温下で使用される金
属製のボルト、ねじ、スタツド及び締金具等のかん合部
材等のかん合部等に塗布することにより、それらの焼き
付きによる固着を防止し、取り外し作業時のそれらの損
傷を防ぎ、かん合部材等の寿命を延ばすとともに、作業
時の労力を低減させることができる金属の焼き付き防止
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属の焼き付き防止剤は、黒鉛
粉、ニツケル粉及びアルミニウム粉等の混合物に水系又
は油系の液状媒体を加えてペースト状又は液状の塗布剤
にしたものが主として使用されてきた。しかし、従来の
この種の焼き付き防止剤は、500〜600℃程度まで
の温度条件下で使用する場合には効果が期待できるが、
それ以上の温度条件下で使用すると効果が著しく低減し
てしまうものであった。また、従来の焼き付き防止剤
は、ニツケル粉等が用いられているので比較的高価なも
のである欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い温度条
件下の使用でも優れた焼き付き防止効果を発揮し、しか
もそれ自体の調製が容易で、かつ安価な金属の焼き付き
防止剤を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために、耐熱性に優れた固体潤滑材である
黒鉛に着目し、これを主体とする焼き付き防止剤を得よ
うと種々研究を重ねたが、黒鉛のみを用いた場合には、
ボルト等にうまく塗布できないことがわかった。さら
に、研究を重ねた結果、黒鉛粉に展延剤としてフエノー
ル樹脂を加え、さらにその混合物にフエノール樹脂の溶
剤としての作用をする極性有機溶媒を加えると、この極
性有機溶媒がその混合物の粘度調整剤として優れた働き
をし、ボルト等のかん合部材等にうまく塗布できるとと
もに、得られる焼き付き防止剤が優れた焼き付き防止効
果を示すことを見出し、本発明を完成したのである。
【0005】すなわち、本発明の金属の焼き付き防止剤
は、黒鉛粉、フエノール樹脂及び極性有機溶媒を含有し
てなることを特徴とする焼き付き防止剤である。
【0006】本発明における黒鉛粉としては、天然黒鉛
及び人造黒鉛のいずれをも使用できるが、天然黒鉛の方
が好ましい。また、黒鉛の粒度は、500μm以下、殊
に20〜150μmの範囲が、均一な分散性及び塗布時
の優れた展延性が得られる点において、好ましい。
【0007】本発明におけるフエノール樹脂は、黒鉛を
焼き付き防止剤中に均一に分散させその状態に保持する
保持剤としての作用をするとともに、ボルト等のかん合
部材等への塗布時に、滑らかに展延させて塗布を容易に
する展延剤としての作用をもするものである。さらに、
高温の加熱下ではほぼ完全に炭素化し、黒鉛粉の脱落を
防止する作用をするとともに、炭素化した炭素自体も黒
鉛粉と同様の焼き付き防止の効果をも発揮すると推測さ
れる。
【0008】そのフエノール樹脂は極性有機溶媒に少な
くとも部分的に可溶性のものであれば使用できるが、分
子量が300〜2000の範囲のレゾール型樹脂が、焼
き付き防止剤の調製時の取扱いの容易さ、及び製品焼き
付き防止剤の取扱いの容易さと焼き付き防止効果等の点
において、好ましい。
【0009】本発明における極性有機溶媒は、フエノー
ル樹脂を溶解し、黒鉛とフエノール樹脂の混合物の粘度
を調整し、塗布時の焼き付き防止剤の展延を容易ならし
める作用をするものである。極性有機溶媒は、フエノー
ル樹脂を少なくとも部分的に溶解しうるものであって、
かつその少なくとも部分的に溶解されたフエノール樹脂
と極性有機溶媒の混合物中に黒鉛を均一に懸濁保持させ
ることができるものであれば、すべて使用することがで
きる。その使用出来る極性溶媒の具体例としては、炭素
数10以下のアルコール類、好ましくはメタノール、エ
タノール、プロパノール等の低級アルコール;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;ジメチルホル
ムアミドなどの酸アミド類;その他ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドンなどがあげられる。
【0010】本発明の金属の焼き付き防止剤における各
成分の含有割合は、黒鉛粉1重量部に対して、フエノー
ル樹脂が0.5〜3重量部、好ましくは1.5〜2重量
部であり、極性有機溶媒が3〜10重量部、好ましくは
5〜8重量部である。
【0011】本発明の金属の焼き付き防止剤には、上記
した黒鉛粉、フエノール樹脂及び極性有機溶媒の三つの
成分以外の成分を配合することが可能である。たとえば
公知技術にしたがってニッケル粉やアルミニウム粉など
の金属粉等を配合することができる。
【0012】本発明の金属の焼き付き防止剤を調製する
には、上記の必須成分としての三つの成分、及び必要に
応じて配合することのできる他の成分を混合し、充分に
攪拌して、黒鉛粉等を均一に分散せしめる。かくして得
られる焼き付き防止剤の粘度は、通常、20〜500c
p、好ましくは50〜200cp程度のものとする。そ
の調製後、長期間保存すると、黒鉛粉が沈降したり、溶
媒が揮散して粘度が高くなったりすることがあるが、そ
のような場合には、使用前に攪拌して再分散させたり、
溶媒を添加して粘度が上記の範囲になるように粘度調整
をすれば、支障なく使用することができる。
【0013】本発明の金属の焼き付き防止剤の使用法
は、かん合部材等の焼き付きを防止しようとする金属部
位にこの焼き付き防止剤を塗布してから相手部材をかん
合する方法によるのが一般的である。その塗布量は、厚
さ0.1〜0.5mmの塗布膜が形成される程度で充分
である。その塗布後のタレ、流れ及び溶剤の揮散等を防
止するため、塗布後速やかに相手部材とかん合するのが
望ましい。
【0014】本発明の金属の焼き付き防止剤は、かん合
部材等のこの防止剤が施用される金属部位が耐えうる温
度であれば、実用上のいかなる温度においても効果を発
揮できるが、特に従来の焼き付き防止剤では効果の著し
く低下する温度であった500〜600℃よりも高い温
度、殊に800〜1100℃の温度下の使用であって
も、優れた焼き付き防止効果を発揮することができる。
【0015】
【実施例】以下に、実施例及び比較例をあげて詳述す
る。
【0016】実施例1 黒鉛粉(粒度100μm以下)を1重量部、レゾール型
フエノール樹脂を固形分として1.8重量部、及びメチ
ルアルコール1.2重量部とエチルアルコール5重量部
との混合アルコールを混合し、これらを攪拌して均一に
分散させて金属の焼き付き防止剤を調製した。
【0017】最高加熱温度が1000℃になる熱処理炉
内で使用するSUS−316製金属容器のフランジ部の
締め付け用として使用されるSUS−304製M16の
ボルト及びナツトからなるかん合部材の焼き付き防止剤
として、前記のようにして調製した焼き付き防止剤を使
用し、1000℃における焼き付き防止効果を試験し
た。その焼き付き防止効果は、ボルト・ナツトを同様の
熱処理炉で繰り返し使用できた回数で評価した。その結
果は表1に示すとおりであった。
【0018】なお、比較のために、焼き付き防止剤を全
く使用しなかった場合(比較例1)、焼き付き防止剤と
して、黒鉛粉(粒度100μm以下)1重量部とエチル
アルコール1重量部を混合し攪拌して得たものを用いた
場合(比較例2)、及び市販の金属焼き付き防止剤(チ
エスタートン社商品名 アンチシーズコンパウンド)を
用いた場合(比較例3)についても同様の試験をした。
それらの結果も表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 黒鉛粉(粒度100μm以下)を1重量部、レゾール型
フエノール樹脂を固形分として1.8重量部、及びアセ
トンを6.2重量部混合し、攪拌して均一に分散させて
金属の焼き付き防止剤を調製した。得られた焼き付き防
止剤について実施例1と同様の試験をし、効果を評価し
た結果は表2に示すとおりであった。
【0021】実施例3 実施例2で用いたアセトンを6.2重量部の代りにジメ
チルホルムアミド6.2重量部を用い、そのほかは実施
例2と同様にして金属の焼き付き防止剤を調製し、その
焼き付き防止剤の効果を、実施例1の場合と同様の試験
をして調べた。その結果は表2に示すとおりであった。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明の金属の焼き付き防止剤は、高温
条件下の使用の場合でも金属かん合部材の繰り返し使用
できる回数を著しく高めることができ、しかもその焼き
付き防止剤自体が調製配合が容易で、かつ廉価である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長江 勝昭 香川県坂出市番の州町1番地 三菱化成株 式会社坂出工場内 (72)発明者 植松 正樹 香川県坂出市番の州町1番地 三菱化成株 式会社坂出工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛粉、フエノール樹脂及び極性有機溶
    媒を含有してなることを特徴とする金属の焼き付き防止
    剤。
JP7565492A 1992-02-27 1992-02-27 金属の焼き付き防止剤 Pending JPH05239401A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7565492A JPH05239401A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 金属の焼き付き防止剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7565492A JPH05239401A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 金属の焼き付き防止剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05239401A true JPH05239401A (ja) 1993-09-17

Family

ID=13582447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7565492A Pending JPH05239401A (ja) 1992-02-27 1992-02-27 金属の焼き付き防止剤

Country Status (1)

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JP (1) JPH05239401A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209303A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Japan Matekkusu Kk シール材用焼き付き防止スプレー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010209303A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Japan Matekkusu Kk シール材用焼き付き防止スプレー

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